JP3792303B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用の自動変速機の制御装置に関し、特にレンジの切り換えを電気的に制御する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように車両用の自動変速機は、変速ショックを良好にして変速制御を容易にするために、所定の低速段で一方向クラッチを係合させ、その結果、その低速段でエンジンブレーキを効かせないように設定している。また一方、エンジンブレーキは低速段ほど効くので、走行レンジを切り換えることによりこれらの低速段でエンジンブレーキを効かせるようにしている。このレンジの切り換えは、従来一般にはシフトレバーを操作してマニュアルバルブを切り換えることにより行うように構成しているが、最近では、車両の駆動特性を多様化するために、エンジンブレーキ用のソレノイドバルブを設け、電気信号を出力することによってレンジを切り換えるように構成した自動変速機も開発されている。
【0003】
シフトレバーによってマニュアルバルブを切り換える従来一般の自動変速機では、運転者がシフトレバーを操作しない限りレンジが切り替わることはないが、レンジの切り換えを電気的に行うように構成してある場合には、電気的な短絡などによってレンジの切り換え信号が出力されて複数のレンジが同時に指示されることがある。このような場合、特開平5−306763号公報に記載された発明では、エンジンブレーキを効かせることを優先し、同時に検出されたレンジのうちエンジンブレーキの効くレンジを設定することとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように電気的なフェールによって同時に2つ以上のレンジが指示された場合、いずれのレンジが実際のレンジであるのかの判断ができないから、上記従来の装置ではエンジンブレーキの効くレンジを優先することとしているが、ドライブレンジでそのようなフェールに基づくレンジの切り換えが生じると、エンジンブレーキの効く低速段へダウンシフトされるので、乗り心地などが悪化するなどの不都合が生じる可能性があった。
【0005】
これとは反対にレンジの切り換えを行わないとすれば、エンジンブレーキが効くことによる不都合は生じないかもしれないが、低速側のレンジへの切り換えができなくなるので、車両の走行性能が損なわれる可能性がある。
【0006】
この発明は、上記の事情を背景にしてなされたものであり、レンジ判定のフェールに起因するエンジンブレーキ状態の不具合を未然に防止することのできる制御装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、シフトレバーを操作することにより高速レンジおよび中間レンジならびに低速側のレンジの順に走行レンジを切り換えて選択可能であり、かつ所定の高速レンジで低速段のエンジンブレーキの作動切換のできる自動変速機の制御装置において、走行中のレンジに対して2段以上低速側のレンジへの切り換えを指示する信号を検出するレンジ切換検出手段と、該レンジ切換検出手段が前記低速側のレンジへの切換指示信号を検出した場合に前記走行中のレンジと前記指示されている低速側のレンジとの間の中間レンジへの指示信号の有無を検出する中間レンジ検出手段と、該中間レンジ検出手段が前記中間レンジを検出した場合には前記低速側のレンジへの切り換えを許可するとともに、前記中間レンジ検出手段が前記中間レンジを検出しない場合には前記低速側のレンジへの切り換えを禁止しかつ前記中間レンジへの切り換えを指示するレンジ切換指示手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0008】
したがって請求項1の発明によれば、走行レンジは、シフトレバーを操作することにより、高速レンジ、中間レンジ、低速側のレンジに順に切り換えて選択でき、正常な状態では、レンジはその配列の順に変化し、それに応じた信号が出力されるが、レンジ検出手段が2段以上離れたレンジの指示を検出した場合には、明らかにフェールが生じている。すなわち中間レンジ検出手段が現状のレンジと指示されたレンジとの間の中間のレンジを検出しない場合には、明らかにフェールが生じている。この場合、レンジ切り換え禁止手段が前記低速側のレンジへの切り換えを禁止するものの、前記中間レンジへの切り換えを指示する。
【0009】
また請求項2の発明は、シフトレバーを操作することにより高速レンジおよび中間レンジならびに低速側のレンジの順に走行レンジを切り換えて選択可能であり、かつ所定の高速レンジで低速段のエンジンブレーキの作動切換のできる自動変速機の制御装置において、走行中のレンジに対して2段以上低速側のレンジを含む複数のレンジを指示する信号の出力を検出するレンジ指示検出手段と、該レンジ指示検出手段が前記複数のレンジを指示する信号を検出した場合に前記走行中のレンジと前記指示されている低速側のレンジとの間の中間レンジを指示する信号の有無を検出する中間レンジ指示検出手段と、該中間レンジ検出手段が前記中間レンジを検出した場合には前記低速側のレンジへの切り換えを許可するとともに、前記中間レンジ指示検出手段が前記中間レンジの指示信号を検出しない場合には前記走行中のレンジに対して2段以上離れた低速側のレンジへの切り換えを禁止しかつ前記中間レンジへの切り換えを指示するレンジ切換指示手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0010】
したがって請求項2の発明によれば、中間のレンジが検出されないで2段以上離れたレンジを含む複数のレンジの指示が行われたとすれば、明らかにフェールが生じていることになり、この場合は、前記低速側のレンジへの切り換えが禁止されるものの、前記中間レンジへの切り換えが指示される。
さらに、請求項3の発明は、請求項1または2の発明における前記レンジ切換指示手段が、前記中間レンジを設定する指示信号の出力した後、予め定められた基準時間経過後に前記低速側のレンジへの切り換えを指示する手段を含むことを特徴とする自動変速機の制御装置である。
したがって請求項3の発明によれば、2段以上離れた低速側のレンジに対する中間レンジを設定する指示信号が出力された後、所定時間が経過することにより、2段以上離れた低速側のレンジへの切り換えが指示される。
【0011】
さらに請求項4の発明は、シフトレバーに機械的に連結されて前記シフトレバーにより動作させられて油圧の出力状態の変化するマニュアルバルブと、変速段を設定するための複数のシフト制御用電磁弁と、前記マニュアルバルブと前記シフト制御用電磁弁とから出力される油圧に応じて動作して所定の変速段を設定する複数のシフトバルブと、エンジンブレーキ用の電磁弁とを備え、これらの電磁弁の動作状態に基づいて設定される変速段の異なる複数のレンジを指示する信号を出力する自動変速機の制御装置において、前記レンジを指示する信号の出力手段のフェールを検出するレンジ指示フェール検出手段と、該レンジ指示フェール検出手段が前記出力手段のフェールを検出した場合に前記シフト制御用電磁弁の動作状態を変更せずに前記エンジンブレーキ用の電磁弁を切換動作させるエンジンブレーキ指示手段とを備え、かつ前記電磁弁が全て0FFになった場合に前記マニュアルバルブのポジションの選択に応じた変速段のエンジンブレーキが設定されるように構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
したがって、請求項4の発明によれば、レンジの指示にフェールが生じた場合には、フェールに基づいて低速側のレンジが出力されても変速段は、シフトレバーの操作やそれに伴うマニュアルバルブの切り換えがないうえに、シフト用電磁弁の動作状態が変更されないので、現状のままに維持され、これに対してエンジンブレーキの効く状態に切り換えられる。直結段以上の変速段は元来エンジンブレーキの効く状態で設定されるから、このような切り換えが生じても特に変化がなく、またエンジンブレーキの効かない変速段でそのような切り換えが生じても、変速比が変化しないために顕著な制動力を体感することはない。さらに、前記電磁弁が全て0FFになった場合に前記マニュアルバルブのポジションをこれに連結されているシフトレバーを操作して選択することにより、その選択されたポジションに応じた変速段のエンジンブレーキが設定される
【0015】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を図面を参照して具体的に説明する。先ずこの発明で対象とする車両の全体的な制御系統を簡単に説明すると、図3において、自動変速機1を連結してあるエンジン2は、その出力を電気的に制御するように構成されており、サーボモータからなるスロットルアクチュエータ3によって駆動される電子スロットルバルブ4が吸気管路5に設けられている。一方、エンジン2の出力を制御するためのアクセルペダル6の踏み込み量すなわちアクセル開度は、図示しないセンサによって検出され、その検出信号がエンジン用電子制御装置(E−ECU)8に入力されている。この電子制御装置8は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RAM、ROM)ならびに入出力インターフェースを主体とするものであって、この電子制御装置8には、制御のためのデータとして、エンジン(E/G)回転数Ne 、吸入空気量Q、吸入空気温度、スロットル開度、車速、エンジン水温、ブレーキスイッチからの信号などの各種の信号が入力されている。そしてこれらのデータに基づいて電子スロットルバルブ4の開度を制御し、またエンジン2の燃料噴射量および点火時期などを制御するようになっている。
【0016】
自動変速機1は、油圧制御装置9によって変速およびロックアップクラッチやライン圧あるいは所定の摩擦係合装置の係合圧が制御される。その油圧制御装置9は、電気的に制御されるように構成されており、また変速を実行するための第1ないし第3のシフトソレノイドバルブ(シフト制御用電磁弁)S1 ,〜S3 、エンジンブレーキ状態を制御するための第4のソレノイドバルブ(エンジンブレーキ制御用の電磁弁)S4 、ライン圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLT、アキュームレータ背圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLN、ロックアップクラッチや所定の摩擦係合装置の係合圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLUが設けられている。
【0017】
これらのソレノイドバルブに信号を出力して変速やライン圧あるいはアキュームレータ背圧などを制御する自動変速機用電子制御装置(T−ECU)10が設けられている。この自動変速機用電子制御装置10は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RAM、ROM)ならびに入出力インターフェースを主体とするものであって、この電子制御装置10には、制御のためのデータとしてスロットル開度、車速、エンジン水温、ブレーキスイッチからの信号、シフトポジション、パターンセレクトスイッチからの信号、オーバードライブスイッチからの信号、後述するクラッチC0 の回転速度を検出するC0 センサからの信号、自動変速機の油温、後述するダイレクトモードスイッチからの信号(DM信号)、出力トルクを検出するトルクセンサからの信号、ダイレクトモード(あるいはスポーツモード)でアップシフト信号を出力するプラススイッチからの信号、ダイレクトモード(あるいはスポーツモード)でダウンシフト信号を出力するマイナススイッチからの信号などが入力されている。
【0018】
またこの自動変速機用電子制御装置10とエンジン用電子制御装置8とは、相互にデータ通信可能に接続されており、エンジン用電子制御装置8から自動変速機用電子制御装置10に対しては、1回転当たりの吸入空気量(Q/Ne )などの信号が送信され、また自動変速機用電子制御装置10からエンジン用電子制御装置8に対しては、各ソレノイドバルブに対する指示信号と同等の信号および変速段を指示する信号などが送信されている。
【0019】
すなわち自動変速機用電子制御装置10は、入力されたデータおよび予め記憶しているマップに基づいて変速段やロックアップクラッチのON/OFF、あるいはライン圧や係合圧の調圧レベルなどを判断し、その判断結果に基づいて所定のソレノイドバルブに指示信号を出力し、さらにフェイルの判断やそれに基づく制御を行うようになっている。またエンジン用電子制御装置8は、入力されたデータに基づいて燃料噴射量や点火時期あるいは電子スロットルバルブ4の開度などを制御することに加え、自動変速機1での変速時に燃料噴射量を削減し、あるいは点火時期を変え、もしくは電子スロットルバルブ4の開度を絞ることにより、出力トルクを一時的に低下させるようになっている。
【0020】
図4は上記の自動変速機1の歯車列の一例を示す図であり、ここに示す構成では、前進5段・後進1段の変速段を設定するように構成されている。すなわちここに示す自動変速機1は、トルクコンバータ20と、副変速部21と、主変速部22とを備えている。そのトルクコンバータ20は、ロックアップクラッチ23を有しており、このロックアップクラッチ23は、ポンプインペラ24に一体化させてあるフロントカバー25とタービンランナ26を一体に取付けた部材(ハブ)27との間に設けられている。エンジンのクランクシャフト(それぞれ図示せず)はフロントカバー25に連結され、またタービンランナ26を連結してある入力軸28は、副変速部21を構成するオーバードライブ用遊星歯車機構29のキャリヤ30に連結されている。
【0021】
この遊星歯車機構29におけるキャリヤ30とサンギヤ31との間には、多板クラッチC0 と一方向クラッチF0 とが設けられている。なお、この一方向クラッチF0 はサンギヤ31がキャリヤ30に対して相対的に正回転(入力軸28の回転方向の回転)する場合に係合するようになっている。またサンギヤ31の回転を選択的に止める多板ブレーキB0 が設けられている。そしてこの副変速部31の出力要素であるリングギヤ32が、主変速部22の入力要素である中間軸33に接続されている。さらに入力回転数としてサンギヤ31と一体のクラッチC0 の回転数を検出するC0 センサ34が設けられている。
【0022】
したがって副変速部21は、多板クラッチC0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊星歯車機構29の全体が一体となって回転するため、中間軸33が入力軸28と同速度で回転し、低速段となる。またブレーキB0 を係合させてサンギヤ31の回転を止めた状態では、リングギヤ32が入力軸28に対して増速されて正回転し、高速段となる。
【0023】
他方、主変速部22は三組の遊星歯車機構40,50,60を備えており、それらの回転要素が以下のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構40のサンギヤ41と第2遊星歯車機構50のサンギヤ51とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機構40のリングギヤ43と第2遊星歯車機構50のキャリヤ52と第3遊星歯車機構60のキャリヤ62との三者が連結され、かつそのキャリヤ62に出力軸65が連結されている。さらに第2遊星歯車機構50のリングギヤ53が第3遊星歯車機構60のサンギヤ61に連結されている。
【0024】
この主変速部22の歯車列では、後進段と前進側の四つの変速段とを設定することができ、そのためのクラッチおよびブレーキが以下のように設けられている。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されている第2遊星歯車機構50のリングギヤ53および第3遊星歯車機構60のサンギヤ61と中間軸33との間に第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された第1遊星歯車機構40のサンギヤ41および第2遊星歯車機構50のサンギヤ51と中間軸33との間に第2クラッチC2 が設けられている。
【0025】
つぎにブレーキについて述べると、第1ブレーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機構40および第2遊星歯車機構50のサンギヤ41,51の回転を止めるように配置されている。またこれらのサンギヤ41,51(すなわち共通サンギヤ軸)とケーシング66との間には、第1一方向クラッチF1 と多板ブレーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列されており、その第1一方向クラッチF1 はサンギヤ41,51が逆回転(入力軸28の回転方向とは反対方向の回転)しようとする際に係合するようになっている。
【0026】
多板ブレーキである第3ブレーキB3 が第1遊星歯車機構40のキャリヤ42とケーシング66との間に設けられている。そして第3遊星歯車機構60のリングギヤ63の回転を止めるブレーキとして多板ブレーキである第4ブレーキB4 と第2一方向クラッチF2 とがケーシング66との間に並列に配置されている。なお、この第2一方向クラッチF2 はリングギヤ63が逆回転しようとする際に係合するようになっている。そして出力軸65の回転数を検出する車速センサ67が設けられている。
【0027】
上記の油圧制御装置には図5に示す油圧回路が設けられている。すなわちスロットル開度に応じたライン圧PL の供給を受けるマニュアルバルブ70と上述した各摩擦係合装置の油圧サーボ手段との間に、第1速エンジンブレーキ用の第4ブレーキB4 に対するコントロール圧PC の給排を制御する 1-2シフトバルブ71、第3速達成用の第2ブレーキB2 に対するドライブレンジ圧PD の給排を制御する 2-3シフトバルブ72、第3速エンジンブレーキ用の第1ブレーキB1 に対するコントロール圧PC の給排と第4速および第5速達成用の第2クラッチC2 に対するドライブレンジ圧PD の給排とを制御する 3-4シフトバルブ73、ブレーキB0 とクラッチC0 とへのライン圧PL の供給を切り換える 4-5シフトバルブ74が設けられている。
【0028】
さらに、ドライブレンジ圧(Dレンジ圧)を元圧として変速中にリニアソレノイドバルブSLNの出力する信号圧で調圧してコントロール圧PC を発生させるプレッシャーコントロールバルブ75、コントロール圧PC の 2-3シフトバルブ72に対する給排を切り換えるエンジンブレーキリレーバルブ76、クラッチC0 に対する 4-5シフトバルブ74を介したライン圧PL の給排を切り換えるC0 エキゾーストバルブ77が設けられている。
【0029】
なお、第1シフトソレノイドバルブS1 は 2-3シフトバルブ72の切換用の信号圧を出力し、第2シフトソレノイドバルブS2 は 1-2シフトバルブ71の切換用の信号圧を出力し、第3シフトソレノイドバルブS3 は 1-2シフトバルブ71を介してC0 エキゾーストバルブ77に切換用の信号圧を出力するようになっている。また第4ソレノイドバルブS4 はエンジンブレーキリレーバルブ76とC0 エキゾーストバルブ77とに切換用の信号圧を出力し、リニアソレノイドバルブSLNはプレッシャーコントロールバルブ75に調圧用の信号圧を出力するようになっている。さらに第1ブレーキB1 および第4ブレーキB4 以外の摩擦係合装置にはアキュームレータが付設されている。
【0030】
上記の各部の構成および機能についてさらに詳しく説明すると、マニュアルバルブ70は、図示しないシフトレバーに連動するスプールバルブによって構成されており、ライン圧PL を入力ポート78から供給されて、スプール79の摺動位置に応じて入力ポート78を各出力ポートに連通させて出力するものである。具体的には、DポジションではDレンジポート80のみから出力し、“3”ポジションではこれに加えて“3”レンジポート81から出力し、“2”ポジションではさらに“2”レンジポート82から出力し、LポジションではさらにLレンジポート83から出力するようになっている。これに対してRポジションではRレンジポート84から出力し、またNポジションでは全ての出力ポートを閉じ、Pポジションでは入力ポート78をドレーンポートEXに連通させる。
【0031】
つぎにプレッシャーコントロールバルブ75は、バネによって一方向に押圧されたスプールとプランジャとを有しており、Dレンジ圧PD を入力とし、これをリニアソレノイドバルブSLNの出力信号で調圧し、コントロール圧PC をエンジンブレーキリレーバルブ76を経て 2-3シフトバルブ72に供給する。
【0032】
エンジンブレーキリレーバルブ76は、バネによって一方向に押圧されたスプールとプランジャとを備えた切換弁であって、“2”レンジ圧がプランジャに印加されるとともに、リニアソレノイドバルブSLNの信号圧をスプールに印加され、いずれかの油圧による 2-3シフトバルブ72へのコントロール圧PC の供給と、その油圧の解放による 2-3シフトバルブ72からのコントロール圧PC の排出を切り換える。
【0033】
2-3シフトバルブ72は、バネによって一方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、第1シフトソレノイドバルブS1 の信号圧およびLレンジ圧の印加により、コントロール圧PC の 3-4ソフトバルブ73と 1-2シフトバルブ71とへの供給の切り換え、およびDレンジ圧の油路L1aと油路L1bとへの連通とドレーンの切り換えとを行う。
【0034】
1-2シフトバルブ71は、バネによって一方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、第2シフトソレノイドバルブS2 の信号圧および油路L1aからの油圧により、コントロール圧PC の第4ブレーキB4 への供給とこのブレーキB4 からの排圧との切り換え、および第3シフトソレノイドバルブS3 の信号圧の油路LS32 への供給とその油路LS32 からの排出との切り換えを行う。
【0035】
3-4シフトバルブ73は、ピストンを介してバネによって一方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、第2シフトソレノイドバルブS2 の信号圧、油路L1bからの油圧および油路L3 からの油圧により、油路LS3からの第3シフトソレノイドバルブS3 の信号圧の油路LS34 を介した 4-5ソフトバルブ74への供給と遮断、油路L1aの油路L1eへの連通と遮断およびコントロール圧PC の第1ブレーキB1 への供給とそのブレーキB1 からの排圧とを制御する。
【0036】
4-5シフトバルブ74は、バネによって一方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、油路LS34 からの信号圧と油路L2 の油圧により、ライン圧PL のC0 エキゾーストバルブ77への供給と排出との切り換え、油路LL1を介したブレーキB0 への供給とそのブレーキB0 からの排出とを制御する。
【0037】
C0 エキゾーストバルブ77は、バネによって一方向に押圧されたスプール85とプランジャ86とを備えた切換弁であり、油路LS4を経由した第4ソレノイドバルブS4 の信号圧、油路LS32 を経由した第3ソレノイドバルブS3 の信号圧および油路L1dの油圧により、 4-5シフトバルブ74を経由したライン圧PL を油路LL3を経由してクラッチC0 に供給し、またこのクラッチC0 から排出するようになっている。
【0038】
上記のように構成された油圧制御装置において、図示のニュートラルポジションでは、 4-5シフトバルブ74およびC0 エキゾーストバルブ77を経由してライン圧PL がクラッチC0 に供給されているが、マニュアルバルブ70を経由する油路が遮断されているため、第1クラッチC1 の油圧はドレーンされている。なお、図における各バルブの中心線を挟む位置のずれは、スプール変位の限界位置を示し、特に各シフトバルブについては、中心線の左右に数字の振り分けで、位置と変速段とを対応させている。
【0039】
上記の油圧制御装置の主な作用を説明すると、シフト装置を手動操作することに伴うマニュアルバルブ70のポジションの選択に応じて、車速とエンジン負荷(例えばスロットル開度)に対応した電子制御によりレンジ圧の調圧と各シフトソレノイドバルブS1 ,〜S3 がON/OFF制御されて、各変速段が設定される。すなわち各クラッチおよびブレーキが図6に示すように制御されて一方向クラッチ(OWC)との関連で、各変速段が設定され、また第4ソレノイドバルブS4 のON/OFFに伴うその信号圧の出力によってエンジン(E/G)ブレーキ状態を得ることができる。
【0040】
そして特に上記の変速機では、電気信号系(ポジション検出用のスイッチおよび各ソレノイドバルブ自体を含む)の故障で、ソレノイドバルブが全てOFFになった場合でも、マニュアルバルブ70のポジションの選択に応じて、Lレンジで第1速(1ST)、“2”レンジで第2速(2ND)、“3”レンジで第4速(4TH)、Dレンジで第5速(5TH)の変速段のエンジンブレーキが保障される。なお、O/Dはオーバードライブの略記である。
【0041】
エンジンブレーキレンジ、特に“2”レンジでは、図5に示す油圧回路において、マニュアルバルブ70の3つのポート80,〜82が解放され、それらに連通する3つの油路L1 ,〜L3 に油圧が供給される。そして第3速では、各シフトバルブのうち 2-3シフトバルブ72のみに第1シフトソレノイドバルブS1 のOFFによる信号圧が印加され、 2-3シフトバルブ72は図の右半分に示す状態となる。また、“2”レンジポート82からの“2”レンジ圧が油路L3 からエンジンブレーキリレーバルブ76のプランジャに印加され、このエンジンブレーキリレーバルブ76は図の右半分に示す状態となる。さらに、C0 エキゾーストバルブ77は、バネの弾性力によってスプールが押圧されることにより、図の左半分に示す状態となる。これによりクラッチC0 は 4-5シフトバルブ74、油路LL2およびC0 エキゾーストバルブ77を経由して油路LL3からライン圧PL を供給され、第1クラッチC1 にはDレンジポート80のDレンジ圧PD が油路L1 を介して供給され、第1ブレーキB1 には、油路L1および 2-3シフトバルブ72ならびに 3-4シフトバルブ73を経由してコントロール圧PC が供給される。この場合、第1ブレーキB1 により反力が付与されかつクラッチC0 が係合して副変速部21が直結状態になることにより、第1クラッチC1 による動力の伝達が行われ、第1一方向クラッチF1 の解放にも拘わらずエンジンブレーキ状態を得ることができる。この状態では第3シフトソレノイドバルブS3 の信号圧は 1-2シフトバルブ71で遮断され、油路LS3に出力されることはないので、クラッチC0 の解放によるエンジンブレーキの解除がなされることはない。
【0042】
つぎに第2速では、各シフトバルブはいずれもシフトソレノイドバルブの信号圧を印加されず、バネの弾性力によって図の左半分に示す状態となる。この状態で、第3のシフトソレノイドバルブS3 のOFFによる信号圧は 1-2シフトバルブ71で遮断されて変速操作には直接関わらず、プレッシャーコントロールバルブ75により調圧されたコントロール圧PC およびエンジンブレーキリレーバルブ76ならびに 2-3シフトバルブ72を経由して 1-2シフトバルブ71に供給されるが、この 1-2シフトバルブ71によって遮断され、これも変速操作に関与しない。したがってこの場合、油路L1 の油圧が 1-2シフトバルブ71および油路L1Cならびに 2-3シフトバルブ72さらに油路L1dを経由して第3ブレーキB3 に供給される。
【0043】
一方、第1クラッチC1 には油路L1 から直接Dレンジ圧が供給される。その結果、第1クラッチC1 および第3ブレーキB3 が係合して第2速が達成される。この状態では、上記の第3速とは異なり、油路L1dの圧力がC0 エキゾーストバルブ77のスプール85の端部に印加されるので、第4ソレノイドバルブS4 の信号圧の出力を行わない場合には、スプール85がバネの弾性力に抗して図の右半分に示す状態となるので、クラッチC0 へのライン圧PL が遮断されるとともにC0 圧が排出されて、エンジンブレーキを解除した状態となり、第4ソレノイドバルブS4 の信号圧の出力を行うと、C0 エキゾーストバルブ77のスプール85はバネの弾性力によって図の左半分に示す状態に切り替わり、クラッチC0 が係合することによりエンジンブレーキが効く状態となる。
【0044】
上記の第2速の状態から、第2ソレノイドバルブS2 がOFFとされ、それにより 1-2シフトバルブ71が図7に示す位置に切り換えられると、第3ブレーキB3 への“2”レンジ圧の供給が 1-2シフトバルブ71によって遮断され、第3ブレーキB3 への供給圧はドレーンされ、これに代わって第4ブレーキB4 へプレッシャーコントロールバルブ75により調圧されたコントロール圧PC が、エンジンブレーキリレーバルブ76および 2-3シフトバルブ72ならびに 1-2シフトバルブ71を経由して供給される。一方、第3シフトソレノイドバルブS3 のOFFにより発生する信号圧が油路LS3から 1-2シフトバルブ71を経て油路LS32 に供給され、C0 エキゾーストバルブ77のプランジャ86に印加されるため、C0 エキゾーストバルブ77のスプール85は油路LL2を閉じ、かつ油路LL3をドレーンするため、クラッチC0 の係合圧は図に点線で示すように排出され、クラッチC0 の解放による前記エンジンブレーキの解放状態となる。すなわち“2”レンジにおける第1速のエンジンブレーキの解除がなされる。
【0045】
なお、上記の例で第3シフトソレノイドバルブS3 の信号圧を 1-2シフトバルブ71を経由してC0 エキゾーストバルブ77に供給しているのは、第3ソレノイドバルブS3 を第2速以外のときに他の制御(例えば第5速でのクラッチC0 の解放)に使用するためである。
【0046】
以上要約するに、上記の油圧回路を備えていることにより、“2”レンジにおける第1速時に、クラッチC0 の解放でエンジンブレーキを回避するため、C0 エキゾーストバルブ77に 1-2シフトバルブ71で切り換えられた第3シフトソレノイドバルブS3 の信号圧を印加している。これに用いているC0 エキゾーストバルブ77は、第2速と第3速との間の変速の際にエンジンブレーキを回避するために従来油圧回路に組み込まれているバルブである。また第3シフトソレノイドバルブS3 の信号圧も第4速と第5速との間の変速信号として従来必要とされている信号圧である。したがって上述したエンジンブレーキ回避のために、格別の新たなバルブを追加するものではない。
【0047】
上述したエンジンブレーキ制御のための他の油圧経路の例を図8に示してある。この例では、C0 エキゾーストバルブ77Aのバネ室側にマニュアルバルブ70を介したLレンジ圧を印可するように構成してあり、そのため第4ソレノイドバルブS4 の信号圧とLレンジ圧とを分離するべくプランジャ87が付加され、そのプランジャ87の背後の室88が油路L4 に接続されている。他の構成は、図5に示す構成と特に変わらないので、図5と同一の符号を図8に付してその説明を省略する。
【0048】
なお、図8に示す構成とすることによる利点は、C0 エキゾーストバルブ77Aに油路L4 からLレンジ圧を供給することにより、電気系統の故障により第4ソレノイドバルブS4 から切換信号が出力されない場合にも、 4-5シフトバルブ74を経由して油路LL2からC0 エキゾーストバルブ77Aに供給されているライン圧PL を図に〇印を付して示す経路でクラッチC0 に供給して、LレンジにおけるクラッチC0 の係合による第1速でのエンジンブレーキを保障することができる点にある。
【0049】
上述した自動変速機は、図5および図7もしくは図8に示す油圧回路を備えていることにより、第4ソレノイドバルブS4 の信号圧によって全ての変速段でエンジンブレーキを効かせることができ、また各シフトソレノイドバルブS1 ,〜S3 をON/OFF制御することによって全ての変速段を設定することができるので、手動変速機に類した変速制御を行うことができる。すなわちマニュアルモード(ダイレクトモードあるいはスポーツモード)を選択することができ、そのためのシフトポジションがシフト装置に設定されている。
【0050】
図9はその一例を示しており、車両の前後方向に向けてパーキング(P)レンジ位置とリバース(R)レンジ位置とがここに挙げた順に直線的に配列され、そのRレンジ位置に対してニュートラル(N)レンジ位置が、右斜め後方に配置されている。このNレンジ位置に対してドライブ(D)レンジ位置が車両後方側に配置され、そのDレンジ位置を挟んだ左右両側にダイレクトモード(DM)位置と“4”レンジ位置とが配置されている。この“4”レンジ位置に対して車両後方側に“3”レンジ位置が配置され、その“3”レンジ位置の右斜め後方に“2”レンジ位置が配置され、この“2”レンジ位置の左側にLレンジ位置が配置されている。そしてこれらの各レンジ位置は、シフトレバーをガイドする溝によって連結されている。
【0051】
これらのレンジ位置を電気的に検出するために、5つのシフトポジションスイッチ90,91,92,93,94がPポジション、Rポジション、Nポジション、“3”ポジション、“2”ポジションのそれぞれの位置に対応して車両の前後方向に向けて配列されている。またシフトレバーを車両の左右方向に移動させることに伴って動作させられる2つのスイッチ95,96が、“4”レンジ位置とDMレンジ位置とに配置されている。これらのスイッチの動作状態に応じて各レンジの信号が出力され、その信号の出力状態とレンジとの関係は、図10に示すとおりである。すなわちDレンジは、シフトポジション信号が出力されていない状態であり、またシフトポジション信号が出力されていない状態で図9の左側のスイッチ95が信号を出力している状態が“4”レンジ状態であり、さらにシフトポジション信号が出力さていない状態で図9の右側のDMスイッチ96が信号を出力している状態がダイレクトモード状態である。他の各レンジは、それぞれに応じたシフトポジションスイッチが信号を出力している状態である。
【0052】
シフトレバーを操作して適宜のレンジ位置に移動した場合、前述したマニュアルバルブ70が選択されたレンジ位置に応じた位置に移動させられ、そのレンジに応じて油圧の出力状態になるとともに、図9に示すスイッチ90,〜96が動作させられ、選択されたレンジが電気的に指示、検出される。したがってDレンジから“2”レンジなどに切り換えられた場合には、車速によってはダウンシフトが生じる場合があり、またダウンシフトした変速段でエンジンブレーキが効くことになる。
【0053】
またDMスイッチ96が動作させられて信号を出力することにより、ダイレクトモードでアップシフト信号を出力するプラススイッチおよびダウンシフト信号を出力するマイナススイッチを動作状態(アクティブ)にするようになっている。
【0054】
なお、シフトレバーをDM位置に移動させてDMスイッチ96をON動作させる構成に替えて、シフト装置あるいはインストルメントパネルなどの適宜の位置にプッシュスイッチなどのDMスイッチ96Aを設け、Dレンジが設定されている状態でこのDMスイッチ96AをON操作することにより、ダイレクトモードが設定されるように構成することもできる。
【0055】
さらにダイレクトモードでアップシフト信号を出力するプラススイッチ97とダウンシフト信号を出力するマイナススイッチ98とは、一例としてステアリングホイール99に配置されている。図11はその配置状態を示しており、ステアリングホイール99の左右両側にこれらのスイッチ97,98が一対づつ配置されている。そして、ダイレクトモードを選択した場合には全ての変速段でエンジンブレーキが効く。具体的には第4ソレノイドバルブS4 がOFF制御されて信号圧を出力する。またプラススイッチ97を1回ON操作すると、その時点の変速段から1段高速側の変速段へのアップシフトを指示し、またマイナススイッチ98を1回ON操作すると、その時点の変速段から1段低速側の変速段へのダウンシフトを指示するようになっている。
【0056】
このようにレンジを電気的に指示、検出するように構成されていることに伴い、シフトポジションスイッチのオンフェールなどの電気的なフェールが生じた場合には、シフト装置によって選択したレンジとは異なるレンジが指示、検出されたり、あるいは同時に複数のレンジが指示、検出されたりすることがある。そこでこの発明の制御装置は、以下に説明するように制御を行う。
【0057】
図1は、その一例を説明するためのフローチャートであり、先ず、データの読み込みなどの入力信号の処理(ステップ1)を行い、ついで“3”レンジが指示もしくは検出されているか否かを判断する(ステップ2)。この判断は、上述したシフトポジションスイッチの信号の出力状態に応じて判断することができる。このステップ2で否定判断された場合には、特に制御を行うことなくリターンし、これとは反対に肯定判断された場合には、現在の変速段が第5速(オーバードライブ段:O/D)か否かを判断する(ステップ3)。これはシフトソレノイドバルブに対する信号の出力状態に応じて判断することができる。したがってステップ2が請求項1の発明におけるレンジ切換検出手段に相当する。
【0058】
現在の変速段が第5速の場合すなわちステップ3で肯定判断された場合には、車速Vが予め決めた基準速度α以上か否かを判断する(ステップ4)。すなわち現在の変速段が第5速であれば、Dレンジが設定されていることになり、その状態で“3”レンジが指示されて“3”レンジに切り換えるとすれば、エンジンブレーキの効く第3速にダウンシフトすることがあり、その場合、車速が高いほど減速度(エンジンブレーキ力)が大きくなるので、車速について先ず判断する。
【0059】
車速Vが基準車速α以上であってステップ4で肯定判断された場合には、“4”レンジ信号が出力されたか否かを判断する(ステップ5)。このステップ5が請求項1の発明の中間レンジ検出手段に相当する。すなわち“3”レンジを検出する前に“4”レンジが検出されたか否かを判断し、“4”レンジが検出されることによりステップ5で肯定判断された場合には、レンジの判断に異常はなく、運転者によるレンジ切換操作をそのまま検出したことになるので、“3”レンジを出力する(ステップ6)。具体的には、第3速でエンジンブレーキの効く状態を設定するように各ソレノイドバルブS1 ,〜S4 に信号を出力する。そのソレノイドバルブのON/OFFパターンは、図6に示すとおりである。この場合、エンジンブレーキ力が大きくなることがあるが、違和感を生じることはない。
【0060】
これに対して“4”レンジが検出されなかったことによりステップ5で否定判断された場合には、“4”レンジを出力する(ステップ7)。すなわち電気的に検出された“3”レンジを設定しないで中間のレンジである“4”レンジを出力する。したがってこのステップ7が請求項1の発明のレンジ切換指示手段に相当する。具体的には、オーバードライブをカットして第4速を設定するように各ソレノイドバルブS1 ,〜S4 に信号を出力する。そのソレノイドバルブのON/OFFパターンは、図6に示すとおりである。この第4速は変速比が“1”に近い変速段であるから、特に大きいエンジンブレーキ力が生じることはなく、違和感が生じることはない。
【0061】
車両の走行特性を考えた場合、エンジンブレーキを効かせる変速段の指示信号が出力されている場合にはエンジンブレーキの効く変速段を可能な範囲で設定することが好ましいが、上記の制御例では、エンジンブレーキ力が過剰になることを避けるために、指示されているレンジと現在のレンジとの間のレンジを設定することとした。しかしながら実際には、上記の例では“3”レンジが指示されていることもあり、したがって上記のように中間の“4”レンジに切り換えた後に“3”レンジに切り換える制御を行うことも可能である。その例を図1に併せて記載してあり、ステップ7で“4”レンジを設定する指示信号を出力した後に直ちにリターンする替わりに、“4”レンジを出力してからの経過時間Tを検出し、その時間Tが予め決めた基準時間TA を経過した後(ステップ8で肯定判断された後)に“3”レンジを設定する指示信号を出力(ステップ9)してもよい。このように制御すれば、エンジンブレーキ力の大きい第3速を達成することができるうえに、“4”レンジから“3”レンジへの切り換えになるので、エンジンブレーキ力が増大幅が特には大きくなく、違和感を生じることが回避される。
【0062】
なお、図1に示す制御例において、現変速段が第5速ではないことによりステップ3で否定判断された場合には、ステップ6に直ちに進んで“3”レンジを出力する。2段以上離れたレンジへの切り換えにはならないからである。また車速Vが基準車速α未満であってステップ4で否定判断された場合には、直ちにステップ6に進んで“3”レンジを出力する。低車速で走行している状態からエンジンブレーキの効く低中速段への切り換えになるので、減速度の増大が特には顕著にならないためである。
【0063】
また電気系統のフェールが生じた場合、同時に2つ以上のレンジの指示信号が出力されることがあり、そのような場合には、図2に示すように制御する。すなわちステップ11で入力信号の処理を行い、ついで2つのレンジ例えば“4”レンジと“2”レンジとが同時に判定されているか否かを判断する(ステップ12)。これは、図9に示すスイッチ類の信号の出力状態に基づいて判断することができる。なお、このステップ12が請求項2の発明におけるレンジ指示検出手段に相当する。
【0064】
このステップ12で否定判断された場合にはリターンし、これとは反対に肯定判断された場合には、現変速段が第4速か否かを判断する(ステップ13)。第4速はDレンジまたは“4”レンジで設定される変速段であるから、ステップ13で肯定判断されると、2段以上離れた“2”レンジへの切り換えが生じる可能性があり、したがってその場合にはステップ14に進んで車速Vが予め設定してある基準車速β以上か否かを判断する。
【0065】
車速Vが基準車速β以上であることによりステップ14で肯定判断された場合には、“4”レンジと“2”レンジとの同時判定の以前に“4”レンジと“3”レンジとが同時に判定されているか否かを判断する(ステップ15)。このステップ15が請求項2の発明の中間レンジ指示検出手段に相当する。このステップ15で肯定判断されれば、“4”レンジから“3”レンジおよび“2”レンジへの切り替えのための信号が順に出力されたことになり、これは、運転者によるレンジの切り換え操作をそのまま検出したことになる。すなわちレンジの検出に異常がないので、ステップ16に進んで“2”レンジを出力する。具体的には、第2速でエンジンブレーキの効く状態を設定するように各ソレノイドバルブS1 ,〜S4 に信号を出力する。そのソレノイドバルブのON/OFFパターンは、図6に示すとおりである。この場合、エンジンブレーキ力が大きくなることがあるが、違和感を生じることはない。
【0066】
これに対して“4”レンジと“3”レンジとが同時に判定されなかったことによりステップ15で否定判断された場合には、“3”レンジを出力する(ステップ17)。すなわち電気的に検出された“2”レンジを禁止し、これに替えて中間のレンジである“3”レンジを出力する。したがってこのステップ7が請求項2の発明のレンジ切換指示手段に相当する。具体的には、エンジンブレーキの効く第3速を設定するように各ソレノイドバルブS1 ,〜S4 に信号を出力する。そのソレノイドバルブのON/OFFパターンは、図6に示すとおりである。この第3速は現在の変速段である第4速に対して1段だけ低速側の変速段であるから、この第3速をエンジンブレーキの効く状態で設定しても減速度が特に大きくなることはないので、違和感が生じることはない。
【0067】
なお、ステップ15で否定判断された場合、“3”レンジを出力する替わりに、エンジンブレーキの切り換え(ステップ17A)を実行してもよい。具体的には、変速段を設定するためのシフトソレノイドバルブS1 ,〜S3 のON/OFF状態を変更せずにエンジンブレーキを設定するための第4ソレノイドバルブS4 のON/OFF状態のみを変化させる。なお、このステップ17Aが請求項4の発明におけるエンジンブレーキ指示手段に相当する。
【0068】
その場合、シフトレバーがDポジションにあれば、第4速で第4ソレノイドバルブS4 がONからOFFに切り替わるが、第4速はいわゆる直結段であって元来エンジンブレーキが効く変速段であるから、このような制御を実行しても車両の状態に変化は生じない。また実際にはシフトレバーが“2”ポジションにあれば、図5に示すようにマニュアルバルブ70の“2”レンジポート82から油圧が出力され、これが 3-4シフトバルブ73に供給されて 3-4シフトバルブ73が図5の左半分に示す状態になるために、第3速が設定される。またその第3速でエンジンブレーキが効く状態になる。結局、実際のシフトレバーの操作状態に応じた変速段が設定されるので、エンジンブレーキが効くことが防止される。
【0069】
一方、車両の走行特性を考えた場合、エンジンブレーキを効かせる変速段の指示信号が出力されている場合にはエンジンブレーキの効く変速段を可能な範囲で設定することが好ましいが、上記の制御例では、エンジンブレーキ力が過剰になることを避けるために、指示されているレンジと現在のレンジとの間のレンジを設定することとした。しかしながら実際には、上記の例では“2”レンジが指示されていることもあり、したがって上記のように中間の“3”レンジに切り換えた後に“2”レンジに切り換える制御を行うことも可能である。その例を図2に併せて記載してあり、ステップ17で“3”レンジを設定する指示信号を出力した後に直ちにリターンする替わりに、“3”レンジを出力してからの経過時間Tを検出し、その時間Tが予め決めた基準時間TB を経過した後(ステップ18で肯定判断された後)に“2”レンジを設定する指示信号を出力(ステップ19)してもよい。このように制御すれば、エンジンブレーキ力の大きい第3速を達成することができるうえに、“3”レンジから“2”レンジへの切り換えになるので、エンジンブレーキ力の増大幅が特には大きくなく、違和感を生じることが回避される。
【0070】
なお、図2に示す制御例において、現変速段が第4速ではないことによりステップ13で否定判断された場合には、ステップ16に直ちに進んで“2”レンジを出力する。2段以上離れたレンジへの切り換えにはならないからである。また車速Vが基準車速β未満であってステップ14で否定判断された場合には、直ちにステップ16に進んで“2”レンジを出力する。低車速で走行している状態からエンジンブレーキの効く低中速段への切り換えになるので、減速度の増大が特には顕著にならないためである。
【0071】
上述した説明では、Dレンジと“3”レンジとの間のレンジの切り換えおよび“4”レンジと“2”レンジとの間の切り換えの例を採ったが、この発明は、上述した例に限定されないのであり、Dレンジと“2”レンジとの間の切り換えなど、要は、2段以上離れたレンジの間での切り換えを行う制御装置に適用することができる。またこの発明は、上述した図4に示すギヤトレーンを有する自動変速機を対象とした制御装置以外の自動変速機用制御装置に適用することができる。さらにレンジの切り換えを電気的に行うための油圧回路は、図5、図7、図8に示す構成以外のものであってもよい。さらに上述した説明では、低速側のレンジへの切り換えについて説明したが、高速側に2段以上離れたレンジに切り換える場合にも、上述した例と同様に制御してもよく、そのような構成であれば、意図しないアップシフトが回避できるので、トルクの不足感を防止できる。
【0072】
またシフトポジションあるいはレンジのフェール判定の手段は、上記のようにシフトポジション信号がシフトポジションの配列順に従って出力されないことに基づいて判定する手段以外に、例えば特開平5−306764号公報に記載されているように、シフトポジションスイッチの出力信号の組み合わせが本来あり得ないことに基づいて判定するなど各種の手段を採用することができる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1および3の発明によれば、中間のレンジの検出がないまま2段以上離れたレンジへの切り換えが検出された場合には、その2段以上離れたレンジへの切り換えを禁止するので、意図しないエンジンブレーキが効くなどの不都合を未然に防止することができる。
【0074】
また請求項2および3の発明によれば、2段以上離れたレンジを含む複数のレンジが検出された場合、その2段以上離れたレンジとの間の中間のレンジが検出されなければ、その2段以上離れたレンジへの切り換えを禁止するので、請求項2の発明と同様に、意図しないエンジンブレーキが効くなどの不都合を未然に防止することができる。
【0075】
さらに請求項4の発明によれば、レンジの検出にフェールが生じた場合、走行中の変速段を維持し、その変速段についてエンジンブレーキを効かせるようにソレノイドバルブを制御するので、フェールによって低速側のレンジが検出された場合であっても過剰なエンジンブレーキが効き、その結果、乗り心地が損なわれるなどの不都合を未然に防止でき、またフェールによって直前のレンジが検出された場合に、マニュアル操作に伴ってレンジの切り換えが行われるので、エンジンブレーキ状態を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の制御装置による制御例を説明するためのフローチャートである。
【図2】この発明の制御装置による他の制御例を説明するためのフローチャートである。
【図3】この発明の制御装置における全体的な制御系統を説明するための模式的なブロック図である。
【図4】この発明で対象とする自動変速機の歯車変速機構を主として示すスケルトン図である。
【図5】この発明で対象とする自動変速機の油圧回路の一部を示す図である。
【図6】各変速段を設定するためのソレノイドバルブおよび摩擦係合装置の動作状態を示す図表である。
【図7】“2”レンジで第1速を設定している状態を示す部分油圧回路図である。
【図8】この発明で対象とする自動変速機が備えることのできる油圧回路の他の例を説明するための部分油圧回路図である。
【図9】 シフトポジションおよびシフトポジションを検出するためのスイッチの一例を模式的に示す図である。
【図10】シフトポジション判定のためのロジックの一例を説明するスイッチの出力信号の組み合わせを示す図表である。
【図11】ダイレクトモードでアップシフトおよびダウンシフト信号を出力するためのスイッチの配列の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 自動変速機
10 自動変速機用電子制御装置
70 マニュアルバルブ
S1 ,S2 ,S3 シフトソレノイドバルブ
S4 エンジンブレーキ用ソレノイドバルブ

Claims (4)

  1. シフトレバーを操作することにより高速レンジおよび中間レンジならびに低速側のレンジの順に走行レンジを切り換えて選択可能であり、かつ所定の高速レンジで低速段のエンジンブレーキの作動切換のできる自動変速機の制御装置において、
    走行中のレンジに対して2段以上低速側のレンジへの切り換えを指示する信号を検出するレンジ切換検出手段と、
    該レンジ切換検出手段が前記低速側のレンジへの切換指示信号を検出した場合に前記走行中のレンジと前記指示されている低速側のレンジとの間の中間レンジへの指示信号の有無を検出する中間レンジ検出手段と、
    該中間レンジ検出手段が前記中間レンジを検出した場合には前記低速側のレンジへの切り換えを許可するとともに、前記中間レンジ検出手段が前記中間レンジを検出しない場合には前記低速側のレンジへの切り換えを禁止しかつ前記中間レンジへの切り換えを指示するレンジ切換指示手段と
    を備えていることを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. シフトレバーを操作することにより高速レンジおよび中間レンジならびに低速側のレンジの順に走行レンジを切り換えて選択可能であり、かつ所定の高速レンジで低速段のエンジンブレーキの作動切換のできる自動変速機の制御装置において、
    走行中のレンジに対して2段以上低速側のレンジを含む複数のレンジを指示する信号の出力を検出するレンジ指示検出手段と、
    該レンジ指示検出手段が前記複数のレンジを指示する信号を検出した場合に前記走行中のレンジと前記指示されている低速側のレンジとの間の中間レンジを指示する信号の有無を検出する中間レンジ指示検出手段と、
    該中間レンジ検出手段が前記中間レンジを検出した場合には前記低速側のレンジへの切り換えを許可するとともに、前記中間レンジ指示検出手段が前記中間レンジの指示信号を検出しない場合には前記走行中のレンジに対して2段以上離れた低速側のレンジへの切り換えを禁止しかつ前記中間レンジへの切り換えを指示するレンジ切換指示手段と
    を備えていることを特徴とする自動変速機の制御装置。
  3. 前記レンジ切換指示手段は、前記中間レンジを設定する指示信号を出力した後、予め定められた基準時間経過後に前記低速側のレンジへの切り換えを指示する手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の自動変速機の制御装置。
  4. シフトレバーに機械的に連結されて前記シフトレバーにより動作させられて油圧の出力状態の変化するマニュアルバルブと、変速段を設定するための複数のシフト制御用電磁弁と、前記マニュアルバルブと前記シフト制御用電磁弁とから出力される油圧に応じて動作して所定の変速段を設定する複数のシフトバルブと、エンジンブレーキ用の電磁弁とを備え、これらの電磁弁の動作状態に基づいて設定される変速段の異なる複数のレンジを指示する信号を出力する自動変速機の制御装置において、
    前記レンジを指示する信号の出力手段のフェールを検出するレンジ指示フェール検出手段と、
    該レンジ指示フェール検出手段が前記出力手段のフェールを検出した場合に前記シフト制御用電磁弁の動作状態を変更せずに前記エンジンブレーキ用の電磁弁を切換動作させるエンジンブレーキ指示手段と
    を備え、
    かつ前記電磁弁が全て0FFになった場合に前記マニュアルバルブのポジションの選択に応じた変速段のエンジンブレーキが設定されるように構成されていることを特徴とする自動変速機の制御装置。
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