JP3214520B2 - 高屈折率レンズ用組成物 - Google Patents
高屈折率レンズ用組成物Info
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Description
ンズ用等の光学レンズ材料として好適な高屈折率レンズ
用組成物に関するものである。
化型樹脂の代表はポリ(ジエチレングリコールビスアリ
ルカーボネート)であり、耐衝撃性が良く軽量かつ染色
性に優れているため視力矯正用眼鏡用レンズとしてよく
使われている。しかしポリ(ジエチレングリコールビス
アリルカーボネート)は屈折率が1.50と低く、比重
も1.32と大きいという欠点を有し、十分な性能とは
言いがたい。即ち眼鏡用レンズとしてはレンズの縁の厚
みが薄くかつ軽量であることが望まれる。レンズの縁の
厚みは屈折率が高い程薄くなり、これに伴い軽量化され
更に樹脂の比重が小さい程軽量化される。そのため屈折
率がポリ(ジエチレングリコールビスアリルカーボネー
ト)よりも十分に高くかつ比重の小さい光学レンズ用樹
脂が望まれている。
含むヒドロキシ化合物とイソシアナート化合物との反応
により得られる樹脂(特開昭58−164615号公
報)やポリチオール化合物とポリイソシアネート化合物
との反応により得られる樹脂(特開昭60−19901
6号公報)ブロム原子を含む芳香族アクリル化合物から
なる樹脂(特開昭57−104901号公報)等、数多
くの提案がなされている。しかしながら、ブロム原子を
含む芳香族アクリル化合物を用いた場合は比重が大きく
なる欠点があり、ポリオール化合物またはポリチオール
化合物とポリイソシアナート化合物を用いた場合は耐熱
性が悪い欠点がある。
を与えしかも比重が小さく強度、耐熱性が良いレンズ用
樹脂として、先にイオウ含有芳香族ビニル化合物とイソ
シアナート化合物からなる組成物を重合硬化せしめた樹
脂を見い出したが(特開平1−197514号公報)、
更により高い屈折率を与えしかも比重が小で強度、耐熱
性が良いレンズ用樹脂を与える組成物について検討した
結果本発明に到達した。
(1)で表される芳香族ビニル化合物及び該芳香族ビニ
ル化合物と共重合可能な単量体(イソシアネート化合物
を除く。)からなる高屈折率レンズ用組成物である。
整数、Rは炭素数3〜6の炭化水素基または2価のSを
含む炭素数3〜6の炭化水素基を表わす。)前記一般式
(1)で表されるビニルベンジルチオ化合物の具体例と
しては、化4に示される化合物が例示される。
メタ異性体、及びそれらの混合物等を使用することがで
きるがこれらに限定されるものではない。好ましいビニ
ルベンジルチオ化合物としては1,3−ビス(ビニルベ
ンジルチオ)−2−プロパノール、2,3−ビス(ビニ
ルベンジルチオ)−1−プロパノール、2−〔2,3−
ビス(ビニルベンジルチオ)プロピルチオ〕−エタノー
ルなどを挙げることができる。
オ化合物と共重合可能な単量体としては、例えば、スチ
レン、クロロスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルベン
ジルチオエタノールなどのビニル芳香族化合物、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、アクリル
酸フェニルなどのメタクリル酸エステル及びアクリル酸
エステル、チオメタクリル酸メチル、チオメタクリル酸
ベンジル、チオメタクリル酸フェニル、チオアクリル酸
フェニルなどのチオメタクリル酸エステル及びチオアク
リル酸エステル、ジアリルフタレート、ジアリルイソフ
タレート、ジアリルフェニルエーテルなどのアリル化合
物、ジメルカプトプロパノール、ペンタエリスリトール
テトラキスメルカプトプロピオネートなどのポリチオー
ルなどが挙げられる。特に好ましいビニルベンジルチオ
化合物と共重合可能な単量体としてはスチレン、ジビニ
ルベンゼン、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニ
ルなどを挙げることができる。
オ化合物及び該ビニルベンジルチオ化合物と共重合可能
な単量体との混合割合としては、該ビニルベンジルチオ
化合物が、30〜95重量%、好ましくは40〜95重
量%であり、該ビニルベンジルチオ化合物と共重合可能
な単量体は、5〜70重量%、好ましくは5〜60重量
%である。一般式(1)で表されるビニルベンジルチオ
化合物が前記範囲を下回るときは屈折率、耐熱性等を高
める効果が少なくなり、一方その範囲を越えるときは操
作性、機械的強度等が悪くなる。
合にはラジカル重合開始剤が使用されるがラジカル重合
開始剤としては、加熱あるいは紫外線や電子線によって
ラジカルを生成するものであれば良く、例えば過酸化ベ
ンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル等公知の熱重合
触媒、ベンゾフェノン、ベンゾイン等、公知の光重合触
媒などが挙げられる。ラジカル重合開始剤の配合量は、
組成物の成分や硬化方法によって変化するので一慨には
決められないが、通常は組成物総量に対して0.01重
量%〜5.0重量%、好ましくは0.1重量%〜1.0
重量%の範囲である。
外線吸収剤等の添加剤を加えて、得られる樹脂の実用性
をより向上させることはもちろん可能である。さらに公
知の離型剤を添加して、得られる樹脂の離型性を向上さ
せることも可能である。
させてレンズ化される。即ち、ラジカル重合開始剤を含
む組成物をガラスや金属製の型に注入し、加熱及び/ま
たは紫外線や電子線照射によって重合硬化反応を進めた
後、型から外す。硬化時間は0.1〜100時間、通常
12〜48時間であり、硬化温度は10〜140℃、通
常20〜120℃である。更にこのようにして得られた
レンズに必要に応じてハードコート、反射防止、防曇性
付与等の表面処理を行うことができる。
レンズは、無色透明できわめて屈折率が高い。その上、
比重が小さく軽いこと、耐熱性が高いため加工性に優れ
ることそして強度も良好等の特徴があるため光学材料と
しての各種用途に使用でき、特に眼鏡用レンズとして好
ましい。
る。なお、本発明の組成物を重合して得られた硬化物の
耐熱性、耐衝撃性の評価はそれぞれ次のような方法で行
った。 耐熱性:硬化物のビカット熱軟化温度(荷重5Kg)が
120℃以上の場合を良好とする。 耐衝撃性:硬化物(60mmΦ×2.5mm厚み)に
1.27mの高さから20gの鉄球を落し破壊されない
場合を良好とする。
ルスチレン(m−体/p−体=7/3)及び苛性ソーダ
との反応で得られた2,3−ビス(ビニルベンジルチ
オ)−1−プロパノール90重量部、スチレン10重量
部、t−ブチルパーオキシネオデカノエート〔商品名パ
ーブチルND;日本油脂(株)製〕0.2重量部、1,
1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)
〔商品名V−40;和光純薬(株)製〕0.2重量部を
均一に混合し、得られた組成物をガラスモールドとガス
ケットで構成された母型の中に注入して、35℃から1
10℃まで直線的に15時間かけて昇温後、110℃で
1時間保持して重合硬化した。得られた硬化物は、無色
透明であり、またアッベ数は31で屈折率(ND 20)は
1.65と極めて高くしかも比重が1.19と極めて軽
量であった。又、耐熱性、耐衝撃性が良好でありレンズ
特に眼鏡用レンズとして優れたものであった。
ベンジルチオ)−1−プロパノール80重量部、スチレ
ン20重量部を用いる以外は、実施例1と同様の方法で
組成物を重合硬化した。得られた硬化物は、無色透明で
あり、またアッベ数は31で屈折率(ND 20)は1.6
4と極めて高くしかも比重が1.18と極めて軽量であ
った。又、耐熱性、耐衝撃性が良好でありレンズ特に眼
鏡用レンズとして優れたものであった。
メチルスチレン及び苛性ソーダとの反応で得られた2,
3−ビス(p−ビニルベンジルチオ)−1−プロパノー
ル90重量部、スチレン10重量部を用いる以外は、実
施例1と同様の方法で組成物を重合硬化した。得られた
硬化物は、無色透明であり、またアッベ数は31で屈折
率(ND 20)は1.65と極めて高くしかも比重が1.
19と極めて軽量であった。又、耐熱性、耐衝撃性が良
好でありレンズ特に眼鏡用レンズとして優れたものであ
った。
ルとクロルメチルスチレン(m−体/p−体=7/3)
及び苛性ソーダとの反応で得られた2−〔2,3−ビス
(ビニルベンジルチオ)プロピルチオ〕−エタノール9
0重量部、スチレン10重量部を用いる以外は、実施例
1と同様の方法で組成物を重合硬化した。得られた硬化
物は、無色透明であり、またアッベ数は31で屈折率
(ND 20)は1.65と極めて高くしかも比重が1.2
0と極めて軽量であった。又、耐熱性、耐衝撃性が良好
でありレンズ特に眼鏡用レンズとして優れたものであっ
た。
ルスチレン(m−体/p−体=7/3)及び苛性ソーダ
との反応で得られた1,3−ビス(ビニルベンジルチ
オ)−2−プロパノール90重量部、スチレン10重量
部を用いる以外は、実施例1と同様の方法で組成物を重
合硬化した。得られた硬化物は、無色透明であり、また
アッベ数は31で屈折率(ND 20)は1.65と極めて
高くしかも比重が1.18と極めて軽量であった。又、
耐熱性、耐衝撃性が良好でありレンズ特に眼鏡用レンズ
として優れたものであった。
ベンジルチオ)−1−プロパノール90重量部、ジビニ
ルベンゼン10重量部を用いる以外は、実施例1と同様
の方法で組成物を重合硬化した。得られた硬化物は、無
色透明であり、またアッベ数は30で屈折率(ND 20)
は1.65と極めて高くしかも比重が1.20と極めて
軽量であった。又、耐熱性、耐衝撃性が良好でありレン
ズ特に眼鏡用レンズとして優れたものであった。
ベンジルチオ)−1−プロパノール90重量部、メタク
リル酸ベンジル10重量部を用いる以外は、実施例1と
同様の方法で組成物を重合硬化した。得られた硬化物
は、無色透明であり、またアッベ数は32で屈折率(N
D 20)は1.64と極めて高くしかも比重が1.22と
極めて軽量であった。又、耐熱性、耐衝撃性が良好であ
りレンズ特に眼鏡用レンズとして優れたものであった。
Claims (8)
- 【請求項1】 一般式(1)で表されるビニルベンジル
チオ化合物、及び、該ビニルベンジルチオ化合物と共重
合可能な単量体(イソシアネート化合物を除く。)から
なる高屈折率レンズ用組成物。 【化1】 (式中、mは2〜3の整数、nは1〜3の整数、Rは炭
素数3〜6の炭化水素基または2価のSを含む炭素数3
〜6の炭化水素基を表わす。) - 【請求項2】 請求項1の一般式(1)において、mが
2、nが1、Rが化2で表される基の何れかである請求
項1記載の高屈折率レンズ用組成物。 【化2】 - 【請求項3】 共重合可能な単量体がビニル芳香族化合
物である請求項1記載の高屈折率レンズ用組成物。 - 【請求項4】 共重合可能な単量体がメタクリル酸エス
テル及びアクリル酸エステルである請求項1記載の高屈
折率レンズ用組成物。 - 【請求項5】 共重合可能な単量体がチオメタクリル酸
エステル及びチオアクリル酸エステルである請求項1記
載の高屈折率レンズ用組成物。 - 【請求項6】 共重合可能な単量体がアリル化合物であ
る請求項1記載の高屈折率レンズ用組成物。 - 【請求項7】 共重合可能な単量体がポリチオールであ
る請求項1記載の高屈折率レンズ用組成物。 - 【請求項8】請求項1記載の組成物を重合硬化すること
により得られるプラスチックレンズ。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
JP30251492A JP3214520B2 (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 高屈折率レンズ用組成物 |
US08/403,101 US5543482A (en) | 1992-11-12 | 1995-03-13 | Composition for high refractive index lens comprising copolymer of vinylbenzylthio compound and a monomer copolymerizable therewith |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30251492A JP3214520B2 (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 高屈折率レンズ用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06148401A JPH06148401A (ja) | 1994-05-27 |
JP3214520B2 true JP3214520B2 (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=17909886
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP30251492A Expired - Fee Related JP3214520B2 (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 高屈折率レンズ用組成物 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3214520B2 (ja) |
-
1992
- 1992-11-12 JP JP30251492A patent/JP3214520B2/ja not_active Expired - Fee Related
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