JP2661142B2 - 高屈折率プラスチックレンズ - Google Patents

高屈折率プラスチックレンズ

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JP2661142B2 JP63130084A JP13008488A JP2661142B2 JP 2661142 B2 JP2661142 B2 JP 2661142B2 JP 63130084 A JP63130084 A JP 63130084A JP 13008488 A JP13008488 A JP 13008488A JP 2661142 B2 JP2661142 B2 JP 2661142B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は光学用材料、特に眼鏡用レンズとして好適な
高屈折率プラスチックレンズに関するものである。
(従来の技術とその問題点) プラスチックレンズ用として実用化されている硬化型
樹脂の代表はポリ(ジエチレングリコールビスアリルカ
ーボネート)であり、耐衝撃性が良く軽量かつ染色性に
優れているため視力矯正用眼鏡用レンズとして良く使わ
れている。
しかしポリ(ジエチレングリコールビスアリルカーボ
ネート)は屈折率が1.50と低いため、レンズの縁の厚み
が大きくなりファッション性に乏しい欠点を有してい
る。
そのため屈折率がポリ(ジエチレングリコールビスア
リルカーボネート)よりも充分に高いプラスチックレン
ズが望まれている。
高屈折率プラスチックレンズ用樹脂としてブロム原子
を含むヒドロキシ化合物とイソシアネートとの反応によ
り得られる樹脂(特開昭58−164615号公報)や硫黄原子
を含むポリオール化合物とポリイソシアネートとの反応
により得られる樹脂(特開昭60−217229号公報)ブロム
原子を含む芳香族アクリル化合物からなる樹脂(特開昭
57−104901号公報)等、数多くの樹脂が提案されてい
る。
しかしながら、ブロム原子を含む芳香族アクリル化合
物を用いた場合は比重が大きくなる欠点があり、又ポリ
オール化合物とポリイソシアネートを用いた場合は耐熱
性が悪い欠点がある。
また特開昭59−164501号公報には−S−あるいは−CH
2SCH2−等のポリチオエーテル基で結合したビス(スチ
レン)化合物の重合体が提案されている。しかし、−S
−基で結合したビス(スチレン)系は原料モノマーの製
法が複雑の上、耐候性が極度に悪い。また、ポリチオエ
ーテル基で結合したビス(スチレン)化合物系は重合体
の着色が著しく、原料モノマーの悪臭、重合体を研磨す
る際の硫黄臭等の欠点があり、実用的とは言いがたい。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は高屈折率かつ比重が小さい実用的な高屈
折率プラスチックレンズについて検討した結果、本発明
に到達した。
すなわち、本発明は一般式〔I〕で表される芳香族化
合物60〜99重量%、一般式〔II〕で表される3〜4価チ
オール1〜40重量%から成る組成物を硬化して得た高屈
折率プラスチックレンズである。
(Xは−COOCH2CH2OOC−、−CH2COOCH2CH2OCOCH2−、−
CH2OCH2−、−CH2OCH2OCH2−又は−CH2OCH2CH2OCH2−を
示す) (HSRCOOCH2(CH34-nC 〔II〕 (Rは−CH2CH2−又は−CH2−を、nは3又は4を示
す)。
上記一般式〔I〕で表される芳香族化合物の具体例と
しては、 及び上記化合物のメタ異性体、メタとパラの混合異性
体、及びそれらの混合物を挙げることができる。
上記一般式〔II〕で表される3〜4価チオールの具体
例としては、トリメチロールプロパントリス(チオグリ
コレート)、トリメチロールプロパントリス(β−チオ
プロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス
(チオグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキ
ス(β−チオプロピオネート)等である。
一般式〔I〕で表される芳香族化合物は適当なラジカ
ル重合開始剤によって単独で硬化することが可能だが、
重合歪みを生じ易く、面精度が不十分で、硬化物が着色
し易い欠点を有する。
一般式〔II〕で表される3〜4価チオールは単独で重
合硬化物を与えないが、一般式〔I〕で表される芳香族
化合物と共重合し、重合歪みを低下し、面精度を上げ、
着色を抑制する。同時に力学強度を向上させ、表面のコ
ーティング処理を施し易くする。
一般式〔I〕で表される芳香族化合物と一般式〔II〕
で表される3〜4価チオールの使用量は、前者60〜99重
量%、後者1〜40重量%の範囲が適し、より好ましく
は、前者70〜98重量%、後者2〜30重量%の範囲であ
る。
この使用範囲以外では得られる硬化物の重合歪み、面
精度、着色、力学強度あるいは表面コーティング処理性
等が不足する。
硬化触媒としては公知のラジカル重合開始剤が使用さ
れる。例えば過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパーオ
キシカーボネート、ターシャリーブチルパーオキシ(2
−エチル)ヘキサノエート、アゾビスイソブチロニトリ
ル等の熱重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベ
ンゾインメチルエーテル等の光重合開始剤が挙げられ
る。
ラジカル重合開始剤の配合量は通常、重合前組成物総
量の0.005重量%〜5重量%、好ましくは0.05重量%〜
5重量%の範囲である。
かくて一般式〔I〕で表される芳香族化合物、一般式
〔II〕で表される3〜4価チオール及びラジカル重合開
始剤を混合して本発明の硬化物を与える重合前組成物が
得られる。
この重合前組成物には、公知のラジカル反応性化合物
やイソシアネート化合物を希釈剤として1〜50重量%加
え、粘度を調整したり、硬化後の硬度、耐熱性や屈折率
等の物性を調整することができる。このような希釈剤と
しては、例えば、スチレン、クロロスチレン、ジビニル
ベンゼン等のスチレン系化合物、トリメチロールプロパ
ントリス(アクリレート)、ビスフェノールAジアクリ
レート、ビスフェノールAジメタクリレート、ビスフェ
ノールAエチレンオキシド付加体のジアクリレート、テ
トラブロムビスフェノールAエチレンオキシド付加体の
ジアクリレート等のアクリル系化合物、ジアリルフタレ
ート、トリアリルイソシアヌレート等のアリル系化合
物、ジベンジルマレート等のマレイン酸エステル、ジベ
ンシルフマレート等のフマール酸エステル、トルイレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート等のイソシアネート化合物
が挙げられる。
また重合前組成物には、公知のラジカル禁止剤、紫外
線吸収剤、トリアルキルホスフィンや次亜燐酸またはそ
のエステル等の酸化防止剤を加えて、組成物の取扱性や
得られるレンズの実用性をより向上させることができ
る。
本発明の重合前組成物は通常ガラスや金属製の型に注
入し、加熱あるいは紫外線や電子線照射によって重合硬
化反応を進め、0.1〜24時間後に型から取り外す。更に
必要に応じてハードコート、反射防止、防曇性付与等の
表面処理を行い高屈折率プラスチックレンズとする。
(発明の効果) 本発明で得られるレンズは無色透明、屈折率が高く、
アッベ数の値が良好である。特に、比重が小さく軽量で
ある特徴を有する。又、耐候性、重合歪み、面精度、表
面のコーティング処理性に優れる。それゆえ、光学用高
屈折率レンズとして各種用途に使用でき、特に眼鏡用プ
ラスチックレンズとして好適である。
(実施例) 以下、参考例、実施例及び比較例で本発明を更に詳し
く説明する。
なお、硬化物の耐熱性、耐衝撃性と耐候性は次の方法
にて評価を行った。
耐熱性:硬化物のビカット熱軟化温度(荷重1Kg)が1
20℃以上の場合を良好とする。
耐衝撃性:硬化物(60mmφ×2.5mm厚み)に1.27mの高
さから16gの鉄球を落とし割れない場合を良好とする。
耐候性:アルゴンランプウェザー試験で200時間後の
黄色度変化がΔY値で+1以下の場合を良好とする。
参考例 芳香族化合物〔A〕、〔B〕、〔C〕及び〔D〕の合成 3Lの撹拌機付き反応フラスコに4−クロロメチルスチ
レン229g(1.50モル)、炭酸カリウム290g(2.1モル)
及びメチルエチルケトン1.5Lを混合し、70℃で撹拌しな
がらエチレングリコールジチオグリコレート189g(0.90
モル)を30分かけて滴下した。更に75℃リフラックス下
で1時間撹拌を続け反応を終了した。
反応終了液を冷却し、濾過後に安定剤としてBHT100pp
mを加え、50℃で減圧蒸留しメチルエチルケトンを留去
した。続いて、濃縮液を1N水酸化ナトリウム2Lで3回、
水2Lで2回洗浄した。
更に、濃縮液をヘキサン3Lで、再結晶し、無色固体結
晶243gを得た。
この固体結晶はIR及びNMR分析の結果、次式〔A〕で
示す化合物であった。
また4−クロロメチルスチレンに代えて3−及び4−
クロロメチルスチレンの1:1混合物を用い、同上の方法
でm−、p−混合体〔B〕を得た。
更に、エチレングリコールジチオグリコレートに代え
てエチレングリコールジ(β−チオプロピオネート)及
び1,2−ビス(2−メルカプトエチルオキシ)エタンを
用いてそれぞれ式〔C〕及び〔D〕で示す化合物を得
た。
実施例1 参考例で得た化合物〔A〕95部、ペンタエリスリトー
ルテトラキス(β−チオプロピオネート)5部、及びタ
ーシャリーブチルパーオキシ(2−エチル)ヘキサノエ
ート0.5部を混合し、時計皿とゴム製パッキンから成る
型に入れ、50℃から90℃まで20時間かけて昇温し、重合
硬化した。
得られたレンズ状硬化物は、無色透明で屈折率▲N
20℃ ▼=1.612、アッベ数=32であり、屈折率が高く
しかも高アッベ数という良好な光学的性質を有してい
た。又、外見の重合歪みが無く、面精度も優れ、耐熱
性、耐衝撃性及び耐候性も良好であった。特に比重は1.
23と軽量で、高屈折率プラスチックレンズとして適した
ものであった。
実施例2 参考例で得た化合物〔B〕95部、ペンタエリスリトー
ルテトラキス(チオグリコレート)5部及びターシャリ
ーブチルパーオキシ(2−エチル)ヘキサノエート0.5
部を混合し、実施例1と同様の方法で重合硬化した。
得られたレンズ状硬化物は、無色透明、▲N20℃
=1.615、アッベ数=32、重合歪み無く、面精度、耐熱
性、耐衝撃性及び耐候性も良好であった。又、比重は1.
24と軽量であった。
実施例3 参考例で得た化合物〔C〕85部、ペンタエリスリトー
ルテトラキス(β−チオプロピオネート)5部、スチレ
ン10部及びターシャリーブチルパーオキシ(2−エチ
ル)ヘキサノエート0.5部を混合し、実施例1と同様の
方法で重合硬化した。
得られたレンズ状硬化物は無色透明、▲N20℃ ▼=
1.606、アッベ数=33、重合歪みが無く、面精度、耐熱
性、耐衝撃性及び耐候性も良好であり、比重=1.21と軽
量であった。
実施例4 参考例で得た化合物〔D〕80部、ペンタエリスリトー
ルテトラキス(β−チオプロピオネート)5部、m−ジ
ビニルベンゼン5部、スチレン10部及びターシャリーブ
チルパーオキシ(2−エチル)ヘキサノエート0.5部を
混合し、実施例1と同様の方法で重合硬化した。
得られたレンズ状硬化物は無色透明、▲N20℃ ▼=
1.615、アッベ数=33、重合歪みが無く、面精度、耐熱
性、耐衝撃性及び耐候性も良好であった。又、比重は1.
19と軽量であった。
比較例1〜4 参考例で得た化合物〔A〕、〔B〕、〔C〕及び
〔D〕のそれぞれ100部にターシャリーブチルパーオキ
シ(2−エチル)ヘキサノエート0.5部を混合し、実施
例1と同様の方法で重合硬化した。得られたレンズ状硬
化物はいずれも黄色に着色し、耐衝撃性が不十分であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩井 辰雄 東京都葛飾区新宿6丁目1番1号 三菱 瓦斯化学株式会社本社研究所内 (72)発明者 新谷 宣広 東京都葛飾区新宿6丁目1番1号 三菱 瓦斯化学株式会社本社研究所内 (72)発明者 山崎 葉子 東京都葛飾区新宿6丁目1番1号 三菱 瓦斯化学株式会社本社研究所内 審査官 山村 浩 (56)参考文献 特開 昭59−164501(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕で表される芳香族化合物60〜
    99重量%、一般式〔II〕で表される3〜4価チオール1
    〜40重量%から成る組成物を硬化して得たプラスチック
    レンズ (Xは−COOCH2CH2OOC−、−CH2COOCH2CH2OCOCH2−、−
    CH2OCH2−、−CH2OCH2OCH2−又は−CH2OCH2CH2OCH2−を
    示す) (HSRCOOCH2(CH34-nC 〔II〕 (Rは−CH2CH2−又は−CH2−を、nは3又は4を示
    す)。
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