JP3205486B2 - 発泡成形品の製造方法 - Google Patents

発泡成形品の製造方法

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JP3205486B2
JP3205486B2 JP15971695A JP15971695A JP3205486B2 JP 3205486 B2 JP3205486 B2 JP 3205486B2 JP 15971695 A JP15971695 A JP 15971695A JP 15971695 A JP15971695 A JP 15971695A JP 3205486 B2 JP3205486 B2 JP 3205486B2
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秀樹 富永
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表皮と基材との間に発
泡体が介在してなる一体型発泡成形品の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】上記一体型発泡成形品の基本的な製造方
法は、上型と下型とよりなる発泡成形型のうちの一方に
表皮を装着するとともに他方に基材を装着し、この表皮
と基材との間であって且つ該表皮及び基材の相対する周
縁部よりも内側に発泡性樹脂原料を注入して発泡させ
る、というものである。この製造方法においては、上記
樹脂原料がその発泡によって上記表皮及び基材の相対す
る周縁部に漸次膨張・移動してくるから、この表皮及び
基材の周縁部間をシールする必要がある。
【0003】そのようなシール方法の一例が特開昭62
−144910号公報に記載されている。これは、基材
の周縁部に表皮に向かって突出し且つ周方向に連続して
延びる突条を設けておき、型閉じによって基材の突条を
表皮の周縁部に当てて当該周縁部をシールするというも
のである。
【0004】また、特開昭63−28613号公報に
は、基材を装着した型の該基材の周縁に沿った外側にシ
ール用エアチューブを配置し、型閉じ後、樹脂原料が発
泡し周縁部に流動してきた時に上記エアチューブに空気
を供給して該エアチューブを他方の型の表皮周縁部に押
し当てることによって、シールを行なうことが記載され
ている。また、この公報にはシール面を複数の領域に分
割し、各領域に互いに独立したエアチューブを設け、上
記原料膨張の際の発泡圧の高い部位のエアチューブにつ
いては供給する空気圧を高くしてシール性を向上させ、
上記発泡圧が低い部位のエアチューブについては供給す
る空気圧を低くして型内のガスの抜けを促進することも
記載されている。
【0005】また、特開平4−27510号公報には、
基材の周縁部に表皮側へ突出した複数の突起を周方向に
間隔をおいて設ける一方、該表皮及び基材のうち少なく
とも一方の周縁部にその全周にわたって通気性のシール
用発泡性樹脂を塗布した後、その内側の上記両者間に成
形用発泡性樹脂原料を注入し、その後に型閉じをするこ
とにより、上記シール用発泡性樹脂を発泡させて発泡シ
ール体を形成し上記周縁部をシールした後に上記成形用
発泡性樹脂原料を発泡させることが記載されている。こ
の方法の場合は、上記基材の相隣る突起間では発泡シー
ル体が強く挾圧されないため、該シール体によって型内
の空気やガスを抜くことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記基材に設
けた突条によってシールを行なう方法では、型内の空気
及びガスを抜くこと(以下、これを必要に応じて単にガ
ス抜き、という)が充分にできず、型内の残留ガスによ
って成形品に脹れや波打ちを生ずる、という問題があ
る。また、上記エアチューブを用いてシールする方法の
場合、ガス抜きを確実に行なうには上述の如く互いに独
立した複数のエアチューブを設けてこれらの空気圧を制
御したり、あるいは空気圧の供給時期を制御する必要が
あり、コスト的に不利になる。
【0007】さらに、上記通気性シール材を表皮及び基
材の相対する周縁部の全周にわたって設けることは、シ
ールを行ないながらガス抜きを行なう上で有利になる
が、通気性シール材自体が高価のものであるから、コス
ト高になるとともに、そのような通気性シール材を全周
にわたって設けることは手数を要し生産性の面でも不利
になる。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明者
は、上記課題について検討し、型内に注入された発泡性
樹脂原料は発泡しながら型周縁部に膨張・移動するもの
の、該型の全周縁部に同時に達することはほとんどな
く、型の形状、すなわち成形品の形状の異方性に起因し
て、あるいは型内への該原料の注入の仕方等に起因し
て、ある部分では該原料が早く達し他の部分ではそれが
遅く到達すること、そして、この原料が最も遅く到達す
る部分で型内の空気やガスを円滑に抜くことができるな
らば、他の部分でのガス抜きを問題にしない場合でも、
脹れその他の欠陥のない発泡成形品が得られることを見
出だし、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】すなわち、請求項1に係る発明は、上型と
下型とよりなる発泡成形型のうちの一方に表皮を装着す
るとともに他方に基材を装着し、この表皮と基材との間
であって且つ該表皮及び基材の相対する周縁部よりも内
側に発泡性樹脂原料を注入して発泡させることによっ
て、表皮と基材との間に発泡体が介在してなる一体型の
発泡成形品を得る発泡成形品の製造方法であって、上記
表皮及び基材の相対する周縁部のうち上記樹脂原料がそ
の発泡によって最後に行き渡る部分については該表皮及
び基材のうちの少なくとも一方に通気性シール材を配置
し、残りの部分については上型又は下型にシール用エア
チューブを配置し又は基材にシール部を設けておき、上
記樹脂原料の注入後、型を閉じて上記樹脂原料が最後に
行き渡る部分を通気性シール材によってシールし、上記
残りの部分をエアチューブ又は基材のシール部でシール
し、型内の空気及びガスを上記通気性シール材によって
逃がすことを特徴とする。
【0010】当該方法の場合、上記表皮及び基材の相対
する周縁部のうち発泡性樹脂原料が最後に行き渡る部分
については通気性シール材によってシールされ、残りの
部分についてはエアチューブ又は基材のシール部によっ
てシールされ、いずれの部分も該樹脂原料の漏洩による
バリの発生は阻止される。そうして、上記樹脂原料が最
後に行き渡る部分のシール材は通気性を有するから、型
内の空気やガスは当該部分に樹脂原料と共に移動して該
シール材から外部に抜け、成形品の脹れ等の欠陥の原因
になることが防がれる。
【0011】請求項2に係る発明は、上記請求項1に記
載されている発泡成形品の製造方法において、上記表皮
を装着する型に、上記通気性シール材配置部の両側にお
いてそれぞれ周方向に所定長さにわたって延び上記表皮
の周縁部を上記基材に押し当てる一対のエアチューブを
設けておき、上記樹脂原料が上記エアチューブが配置さ
れた部分に至るまでは該部分の表皮と基材との間から型
内の空気及びガスを逃がし、しかる後に上記エアチュー
ブにガスを供給して当該部分の表皮を基材に押し当てて
シールし、型内の空気及びガスを上記通気性シール材よ
り逃がすことを特徴とする。
【0012】当該発明の場合は、発泡性樹脂原料が通気
性シール材の両側のエアチューブが配置された部分に至
るまでは、当該部分の表皮周縁部と基材周縁部との間に
隙間が形成されているから、当該部分から型内の空気や
ガスが抜ける。そして、上記樹脂原料が上記エアチュー
ブ配置部分に至った後は、該エアチューブの膨張によっ
て表皮と基材との間がシールされ、型内の空気やガスは
通気性シール材を通して排出される。
【0013】この場合、型内の空気やガスは上記樹脂原
料が最後に行き渡る部分にこの樹脂原料と共に移動して
くる(流れてくる)が、当該部分の両側がエアチューブ
によるシール部であって、その膨張前は表皮周縁部と基
材周縁部との間が塞がれていないから、ガス抜けがスム
ースに行なわれ、従って、エアチューブ膨張後の残留す
る空気・ガス量は少なくなる。このため、通気性シール
材の通気性がそれほど高くなくとも、空気及びガスは抵
抗なく確実に抜け、型内のガス圧が異常に高くなること
が防止される。
【0014】請求項3に係る発明は、上記請求項1に記
載されている発泡成形品の製造方法において、上記表皮
及び基材が相対する周縁部のうち上記通気性シール材が
配置される部分を除く残りの部分の少なくとも一部につ
いては、上記基材に上記表皮側へ向かって突出し且つ周
方向に延びる突条よりなるシール部を設けておいて、型
閉じによって該突条シール部を上記表皮に当てることに
よってシールすることを特徴とする。
【0015】当該発明においては、上記周縁部のうち通
気性シール材が配置されていない部分については、その
少なくとも一部が基材の突条によってシールされるか
ら、型にエアチューブを設ける範囲を狭くすること、あ
るいはエアチューブを不要にすることができる。
【0016】請求項4に係る発明は、上記請求項2に係
る発明と請求項3に係る発明とを組合せたものである。
【0017】すなわち、この発明は、上記請求項2に記
載されている発泡成形品の製造方法において、上記表皮
及び基材の相対する周縁部のうち上記通気性シール材及
びその両側のエアチューブが配置された部分を除く残り
の部分の少なくとも一部については、上記基材に上記表
皮側へ向かって突出し且つ周方向に延びる突条よりなる
シール部を設けておいて、型閉じによって該突条シール
部を上記表皮に当てることによってシールすることを特
徴とする。
【0018】従って、当該発明の場合は、上記請求項2
に係る発明の作用と請求項3に係る発明の作用とを併せ
有する。
【0019】請求項5に係る発明は、上記請求項1に記
載されている発泡成形品の製造方法を自動車のインスト
ルメントパネルの製造に用いたものであって、上記発泡
成形品が、前縁が円弧状に形成された自動車用インスト
ルメントパネルであり、上記樹脂原料の注入工程では、
該樹脂原料がその発泡によって、上記表皮及び基材の上
記インストルメントパネルの前縁を形成する部分に沿っ
て円弧状に延びる周縁部分の中央部に最後に行き渡るよ
うに該樹脂原料の注入を行ない、上記表皮及び基材の相
対する周縁部のうち、上記円弧状に延びる周縁部分の中
央部については通気性シール材を配置してシールし、残
りの部分については上型又は下型にシール用エアチュー
ブを配置し又は基材にシール部を設けてシールすること
を特徴とする。
【0020】当該発明においては、発泡性樹脂原料がそ
の発泡によって、上記表皮及び基材の上記インストルメ
ントパネルの前縁を形成する部分に沿って円弧状に延び
る周縁部分の中央部に最後に行き渡るように該樹脂材料
の注入を行なうから、上記表皮及び基材の相対する周縁
部のうち、上記円弧状に延びる周縁部分の中央部に通気
性シール材を配置することにより、請求項1に係る作用
を奏するようにすることができるものである。
【0021】請求項1に係る発明によれば、表皮及び基
材の相対する周縁部のうち発泡性樹脂原料がその発泡に
よって最後に行き渡る部分については該表皮及び基材の
うちの少なくとも一方に通気性シール材を配置し、残り
の部分については上型又は下型にシール用エアチューブ
を配置し又は基材にシール部を設けておき、上記樹脂原
料の注入後、型を閉じて上記樹脂原料が最後に行き渡る
部分を通気性シール材によってシールし、上記残りの部
分をエアチューブ又は基材のシール部でシールし、型内
の空気及びガスを上記通気性シール材によって逃がすよ
うにしたから、上記表皮及び基材の相対する全周縁部を
バリの発生がないようにシールしながら、型内のガス抜
きを確実に行なって成形不良を防止することができ、し
かも、通気性シール材を全周にわたって設ける必要がな
いから、コスト的にも又生産性の上でも有利になる。
【0022】請求項2に係る発明によれば、上記請求項
1に記載されている発泡成形品の製造方法において、上
記通気性シール材を配置した部分の両側に上記表皮の周
縁部を上記基材に押し当てるエアチューブを設けてお
き、上記樹脂原料が上記エアチューブが配置された部分
に至るまでは該部分の表皮と基材との間からガス抜きを
行ない、しかる後に上記エアチューブによって当該部分
の表皮を基材に押し当て、上記通気性シール材よってガ
ス抜きを行なうようにしたから、通気性シール材とエア
チューブとの協働によって型内のガス抜きをより確実に
行なうことができ、成形不良の発生を防止する上で有利
になる。
【0023】請求項3に係る発明によれば、上記請求項
1に記載されている発泡成形品の製造方法において、上
記表皮及び基材が相対する周縁部のうち上記通気性シー
ル材が配置される部分を除く残りの部分の少なくとも一
部については、上記基材に上記表皮側へ向かって突出し
且つ周方向に延びる突条よりなるシール部を設けておい
て、型閉じによって該突条シール部を上記表皮に当てる
ことによってシールするようにしたから、型にエアチュ
ーブを設ける範囲を狭くすること、あるいはエアチュー
ブを不要にすることができ、型のコスト低減に有利にな
る。
【0024】請求項4に係る発明によれば、上記請求項
2に記載されている発泡成形品の製造方法において、上
記表皮及び基材の相対する周縁部のうち上記通気性シー
ル材及びその両側のエアチューブが配置された部分を除
く残りの部分の少なくとも一部については、上記基材に
上記表皮側へ向かって突出し且つ周方向に延びる突条よ
りなるシール部を設けておいて、型閉じによって該突条
シール部を上記表皮に当てることによってシールするよ
うにしたから、請求項2に係る発明の効果と請求項3に
係る発明の効果とを得ることができる。
【0025】請求項5に係る発明によれば、上記請求項
1に記載されている発泡成形品の製造方法を前縁が円弧
状に形成された自動車用インストルメントパネルの成形
に用いるにあたり、上記樹脂原料の注入工程では、該樹
脂原料がその発泡によって、上記表皮及び基材の上記イ
ンストルメントパネルの前縁を形成する部分に沿って円
弧状に延びる周縁部分の中央部に最後に行き渡るように
注入を行ない、上記表皮及び基材の相対する周縁部のう
ち、上記円弧状に延びる周縁部分の中央部については通
気性シール材を配置してシールし、残りの部分について
は上型又は下型にシール用エアチューブを配置し又は基
材にシール部を設けてシールするようにしたから、上記
インストルメントパネルの製造において所期の効果(請
求項1に係る発明の効果)をあげることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0027】<発泡成形品>図1において、1は自動車
のインストルメントパネルであり、円弧状に形成された
前縁2を有し、また、片側には計器部3が形成されてい
る。このインストルメントパネル1は、図2に示すよう
に、表皮4と基材5との間に発泡体6が介在してなる一
体型の発泡成形品である。
【0028】<成形型>図3には上記インストルメント
パネル1を成形するための下型7が示され、図4に下型
7及びこれに対応する上型8が示されている。上記下型
7はインストルメントパネル1の形状に対応して円弧状
の前縁成形部7a及び計器部成形部7bを備えている。
上型8も同様である。
【0029】<シール手段の配置>上記下型7の周縁部
には、上記インストルメントパネル1の発泡体6を発泡
成形する際に上記表皮4と基材5との相対する周縁部間
をシールするために、第1〜第4のエアチューブ11〜
14が設けられている。すなわち、第1エアチューブ1
1と第2エアチューブ12とは、上記前縁成形部7aに
沿った円弧状前縁部の左右に間隔をおいて配設され、第
3エアチューブ13と第4エアチューブ4とは上記計器
部成形部7bの両側の各後縁部に配設されている。
【0030】上記表皮4及び基材5の相対する周縁部の
うち、上記第1エアチューブ11と第2エアチューブ1
2との間、つまり上記円弧状前縁部の中央部位は後述の
通気性シール材15によってシールし、上記第2エアチ
ューブ12と第3エアチューブ13との間、第3エアチ
ューブ13と第4エアチューブ14との間、並びに第1
エアチューブ11と第4エアチューブ14との間は基材
5の突条16によってシールをするものである。
【0031】<各シール手段の構成>上記通気性シール
材15は、加熱によって連続気泡を形成する発泡性ウレ
タン樹脂によって形成されるものである。上記エアチュ
ーブ11は、図5に示すように、下型7の周縁部に開口
した溝に嵌められていて、エア管17が接続されてお
り、エアの供給により上部が上記溝より膨出し表皮4の
周縁部を上記基材5の周縁部に押し当てるものである。
上記基材5の突条16は図6に示すように断面三角形状
であって下方へ突出し、周方向に延びている。
【0032】<製造方法>以下、上記インストルメント
パネル1の製造方法を具体的に説明する。
【0033】−表皮4及び基材5の装着− 上述の如くエアチューブ11〜14が配設された下型7
に表皮4を装着する(図5参照)。このときのエアチュ
ーブ11〜14はエアが抜かれて萎んだ状態としてお
く。一方、上型8には基材5を装着する。この基材5に
は予め上記突条16を形成しておく。
【0034】−通気性シール材料の塗布− 図4に示すように、上述の加熱によって連続気泡を形成
する発泡性ウレタン樹脂15aを、下型7に装着した表
皮4の周縁部のうち上記第1エアチューブ11と第2エ
アチューブ12との間の部分にスプレーによって塗布す
る(なお、予備成形したリボン状シール材を貼付けるよ
うにしてもよい)。下型7は予熱されており、この熱を
受けて上記発泡性ウレタン樹脂15aは反応し発泡を始
める。
【0035】−発泡性樹脂原料の注入・型閉じ− 図3に示すように、上記下型7の表皮4の中央部に成形
用の発泡性ウレタン樹脂原料18を注入機によって注入
する。この場合、表皮4及び基材5の相対する周縁部の
うち上記シール用の発泡性ウレタン樹脂15aが塗布さ
れた部分が、当該注入された成形用樹脂原料18から最
も遠い位置になるようにする。
【0036】そして、下型7と上型8とを閉じ、両型
7,8を加熱する。上記基材5の突条16は図7に示す
ように表皮4の周縁部に当たり、相隣るエアチューブ間
をシールする。一方、上記シール用の発泡ウレタン樹脂
15aはさらに発泡して通気性シール材15を形成し、
図8に示すように基材5の周縁部に当接し、上記第1エ
アチューブ11と第2エアチューブ12との間をシール
する。
【0037】また同時に、成形用の発泡性樹脂原料18
も反応を開始し、発泡・膨張しながら型周縁部に広がっ
ていく。この樹脂原料18が上記エアチューブ11〜1
4の近傍に至るまでは該エアチューブ11〜14は萎ん
だままであり、型内の空気及び発生ガスはこのエアチュ
ーブ11〜14が配設された部分の表皮4と基材5との
間から外部に抜けていく。
【0038】−エアチューブ11〜14の膨張− 上記型内の発泡性樹脂原料18がエアチューブ11〜1
4の配設部位に至る直前に該エアチューブ11〜14に
エアを供給する。これにより、図10に示すようにエア
チューブ11〜14はその上部が下型7の溝から膨出
し、その上の表皮4の周縁部を上型8の基材5の周縁部
に押し当て当該周縁部間をシールする。従って、表皮4
及び基材5の相対する周縁部は全周にわたってシールさ
れた状態になり、発泡樹脂原料18の外部への洩れは生
じない。
【0039】そうして、型内の発泡性樹脂原料18は、
最後に、当初の注入位置から最も遠い上記通気性シール
材15の配設部位に行き渡るが、このとき、型内に残っ
ている空気及びガスは発泡性樹脂原料18と共に上記通
気性シール材15の方へ流れ、該シール材15の連続気
泡を通って外部に抜ける。そして、最後に発泡性樹脂原
料18が上記通気性シール材15に含浸するに至る。
【0040】この場合、先に上記通気性シール材15の
両側のエアチューブ11,12の部分から型内の空気及
びガスが多量に抜け、残留する空気・ガス量が少なくな
っているから、通気性シール材15の通気性がそれほど
高くなくとも、空気及びガスは抵抗なく確実に抜け、型
内のガス圧が異常に高くなることが防止される。
【0041】−型開き・トリミング− 上記発泡成形後、型開きし、表皮4及び基材5の相対す
る周縁部を切除してインストルメントパネル1を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】発泡成形品(自動車のインストルメントパネ
ル)の斜視図
【図2】発泡成形品の断面図
【図3】下型の平面図
【図4】図3のA−A線における通気性シール材料発泡
前の型閉じ前の成形型の断面図
【図5】図3のB−B線におけるエアチューブ膨張前の
型閉じ前の成形型の断面図
【図6】図3のC−C線における型閉じ前の成形型の断
面図
【図7】図3のC−C線における型閉じ後の成形型の断
面図
【図8】図3のA−A線における型閉じ後の成形型の断
面図
【図9】図3のB−B線におけるエアチューブ膨張前の
型閉じ後の成形型の断面図
【図10】図3のB−B線における型閉じされエアチュ
ーブが膨張した後の成形型の断面図
【符号の説明】
1 自動車のインストルメントパネル 2 円弧状前縁 3 計器部 4 表皮 5 基材 6 発泡体 7 下型 7a 前縁成形部 7b 計器部成形部 8 上型 11〜14 エアチューブ 15 通気性シール材 15a シール用発泡性ウレタン樹脂 16 突条シール部 17 エア管 18 成形用発泡性樹脂原料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 39/00 - 39/44 B29C 33/00 - 33/76

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型と下型とよりなる発泡成形型のうち
    の一方に表皮を装着するとともに他方に基材を装着し、
    この表皮と基材との間であって且つ該表皮及び基材の相
    対する周縁部よりも内側に発泡性樹脂原料を注入して発
    泡させることによって、表皮と基材との間に発泡体が介
    在してなる一体型の発泡成形品を得る発泡成形品の製造
    方法であって、 上記表皮及び基材の相対する周縁部のうち上記樹脂原料
    がその発泡によって最後に行き渡る部分については該表
    皮及び基材のうちの少なくとも一方に通気性シール材を
    配置し、残りの部分については上型又は下型にシール用
    エアチューブを配置し又は基材にシール部を設けてお
    き、 上記樹脂原料の注入後、型を閉じて上記樹脂原料が最後
    に行き渡る部分を通気性シール材によってシールし、上
    記残りの部分をエアチューブ又は基材のシール部でシー
    ルし、型内の空気及びガスを上記通気性シール材によっ
    て逃がすことを特徴とする発泡成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されている発泡成形品の
    製造方法において、 上記表皮を装着する型に、上記通気性シール材配置部の
    両側においてそれぞれ周方向に所定長さにわたって延び
    上記表皮の周縁部を上記基材に押し当てる一対のエアチ
    ューブを設けておき、 上記樹脂原料が上記エアチューブが配置された部分に至
    るまでは該部分の表皮と基材との間から型内の空気及び
    ガスを逃がし、しかる後に上記エアチューブにガスを供
    給して当該部分の表皮を基材に押し当ててシールし、型
    内の空気及びガスを上記通気性シール材より逃がすこと
    を特徴とする発泡成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載されている発泡成形品の
    製造方法において、 上記表皮及び基材が相対する周縁部のうち上記通気性シ
    ール材が配置される部分を除く残りの部分の少なくとも
    一部については、上記基材に上記表皮側へ向かって突出
    し且つ周方向に延びる突条よりなるシール部を設けてお
    いて、型閉じによって該突条シール部を上記表皮に当て
    ることによってシールすることを特徴とする発泡成形品
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載されている発泡成形品の
    製造方法において、 上記表皮及び基材の相対する周縁部のうち上記通気性シ
    ール材及びその両側のエアチューブが配置された部分を
    除く残りの部分の少なくとも一部については、上記基材
    に上記表皮側へ向かって突出し且つ周方向に延びる突条
    よりなるシール部を設けておいて、型閉じによって該突
    条シール部を上記表皮に当てることによってシールする
    ことを特徴とする発泡成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載されている発泡成形品の
    製造方法において、 上記発泡成形品が、前縁が円弧状に形成された自動車用
    インストルメントパネルであり、 上記樹脂原料の注入工程では、該樹脂原料がその発泡に
    よって、上記表皮及び基材の上記インストルメントパネ
    ルの前縁を形成する部分に沿って円弧状に延びる周縁部
    分の中央部に最後に行き渡るように該樹脂原料の注入を
    行ない、 上記表皮及び基材の相対する周縁部のうち、上記円弧状
    に延びる周縁部分の中央部については通気性シール材を
    配置してシールし、残りの部分については上型又は下型
    にシール用エアチューブを配置し又は基材にシール部を
    設けてシールすることを特徴とする発泡成形品の製造方
    法。
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