JP3204984B2 - ヒドロキシナフタレンカルボン酸類の分離精製法 - Google Patents

ヒドロキシナフタレンカルボン酸類の分離精製法

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JP3204984B2
JP3204984B2 JP51873497A JP51873497A JP3204984B2 JP 3204984 B2 JP3204984 B2 JP 3204984B2 JP 51873497 A JP51873497 A JP 51873497A JP 51873497 A JP51873497 A JP 51873497A JP 3204984 B2 JP3204984 B2 JP 3204984B2
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隆三 上野
雅也 北山
邦代 柳川瀬
喜朗 内山
繁治 森
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株式会社上野製薬応用研究所
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野および背景技術 ヒドロキシナフタレンカルボン酸類の分離精製法に関
する。
ヒドロキシナフタレンカルボン酸類、例えば2−ヒド
ロキシナフタレン−6−カルボン酸は芳香族ポリエステ
ルの重要な原料であり、特に加工性や流動性に優れた液
晶ポリマーや高弾性率で耐熱性に優れた樹脂または繊維
を得るのに必要な成分である。また2−ヒドロキシナフ
タレン−3−カルボン酸、2−ヒドロキシナフタレン−
3,6−カルボン酸はアゾ系染料の原料として有用であ
る。
2−ヒドロキシナフタレン−6−カルボン酸(以下、
「BON6」という)あるいは2−ヒドロキシナフタレン−
3−カルボン酸(以下、「BON3」という)の製造は、い
わゆるコルベ・シュミット反応に基づき、ベーターナフ
トールのアルカリ塩と二酸化炭素との反応により行われ
ている(特開昭57−95939号公報、特開昭57−197244号
公報、特開昭58−99436号公報および特開昭63−146843
号公報等)。上記反応により得られた反応液中には、目
的物の他に異性体であるBON3やBON6やその他の不純物が
含まれている。
最近、当発明者らは2−ヒドロキシナフタレン−3,6
−カルボン酸(以下BON3,6と言う)は2−ナフトールカ
リウム塩と二酸化炭素とを特定の条件下で反応させるこ
とにより高い収率で得られることを見出したが、生成物
中にはなお実質的な量のBON6やBON3が含まれている。
これらのヒドロキシナフタレンカルボン酸類はその用
途や特性に違いがあるため、精製は不可欠であり、様々
な精製法が提案されている。
例えば、BON6を分離精製する手段としては、上記反応
液に加水し、塩酸や硫酸等の鉱酸でpHをおよそ3〜4に
調整して、BON6粗製物を析出させ、これを希メタノール
等の水−アルコール系の溶媒で洗浄し、BON6とBON3とを
分別する方法が知られている。
また、他の手段としては、BON6粗製物を、脂肪族エー
テルを含む水溶液を溶媒として再結晶させる方法(特開
平1−216955号公報)やジオキサンとの付加物として結
晶化させ、その付加物からBON6を得る方法(特開平2−
15046号公報および特開平2−218643号公報)等が知ら
れている。
同様の方法はBON3,6をBON3およびBON6から分離する為
に利用することができるが、これらの方法も十分に満足
できるものではなく、不純物の多い反応物では高純度の
分離精製物を得ることは不可能であった。
発明の開示 本発明は各種ヒドロキシナフタレンカルボン酸類の混
合物を含む溶液をスチレンおよびジビニルベンゼンを主
体とする芳香族系共重合体またはモノメタクリレートお
よびジメタクリレートを主体とするメタクリル系共重合
体を基本構造とする非イオン性多孔合成質吸着剤で処理
し、各ヒドロキシナフタレンカルボン酸類に分離するこ
とを特徴とするヒドロキシナフタレンカルボン酸類の分
離精製法に関する。
本明細書において吸着剤で処理するとはヒドロキシナ
フタレンカルボン酸類を予め溶媒に溶解しこれを吸着剤
に吸着させ、溶媒で選択的に抽出または吸着剤を詰めた
カラムより溶出する方法などを言う。
本明細書においてヒドロキシナフタレンカルボン酸類
とはヒドロキシナフタレンモノカルボン酸類のみでな
く、ジカルボン酸類、トリカルボン酸類、テトラカルボ
ン酸類などのポリカルボン酸類を包含する。
本発明で用いるスチレンおよびジビニルベンゼンを主
体とする芳香族系共重合体またはモノメタクリレートお
よびジメタクリレートを主体とするメタクリル系共重合
体を基本構造とする非イオン性多孔質合成吸着剤は既に
公知であり、例えば、スチレンおよびジビニルベンゼン
を主体とする芳香族系共重合体を基本構造とする非イオ
ン性多孔質合成吸着剤としては、ダイヤイオン(商標:
三菱化学(株)製)のHP10、HP20、HP21、HP30、HP40、
HP50、SP850およびSP205およびアンバーライト(商標:
ローム・アンド・ハース社製)のXAD2およびXAD4等が挙
げられ、モノメタクリレートおよびジメタクリレートを
主体とするメタクリル系共重合体を基本構造とする非イ
オン性多孔質合成吸着剤としては、ダイヤイオンのHP2M
GおよびアンバーライトXAD7およびXAD8等が挙げられ
る。
本発明で用いる非イオン性多孔質合成吸着剤は、多孔
性の架橋重合体であり、有意量の比表面積および細孔容
積を有する。比表面積については100m2/g以上、好まし
くは400m2/g以上を有し、細孔容積については0.1ml/g以
上、好ましくは1.0ml/g以上を有するものが適当であ
る。比表面積が100m2/g未満、または最高容積が0.1ml/g
未満の場合は、吸着容量に影響を与え、分離性が悪くな
る傾向がある。
BON6は前述のごとくコルベ・シュミット法で製造され
るが、その際、BON3が副生する。副生するBON3の量は用
いるBON6の製造法により異なるが、このBON3はそれ自
体、顔料中間体などとして有用な化合物であるので、本
発明の1つの目的はBON6とBON3とを分離することにある
が、本発明により他の不純物または副生する化合物を含
むBON6の精製も同様に達成することができる。
本発明によれば、前記吸着剤にはBON6よりBON3の方が
強く吸着され、またその他の不純物も吸着される。従っ
て、不純物またはBON3等の副生する化合物を含むBON6を
含有する溶液を前記吸着剤で処理することにより、不純
物またはBON3等の副生する化合物は前記吸着剤に吸着さ
れ、BON6を含有する溶液からこれらを除去することがで
きる。
BON3を主生成物として含むヒドロキシナフタレンカル
ボン酸類の混合物もまたコルベシュミット法で得ること
ができる。この場合もBON6が副生するので、先にBON6を
溶出させた後、同じまたは別の溶媒でBON3を溶出させれ
ばよい。また条件によってはBON3,6も副生しているの
で、後述のごとくBON6を溶出させた後、同一または別の
溶媒でこれを回収することもできる。
更に、BON3,6はアゾ系染料の原料として有用である
が、前述のごとくBON3,6を目的とした反応生成物中には
BON3やBON6が含まれている。BON3,6は前述の非イオン性
多孔質吸着剤に対しBON3とBON6のほぼ中間の吸着性を示
すことが判明した。従ってこれも同様に分離精製するこ
とが可能である。例えばBON3、BON6およびBON3,6の混合
物を本発明に用いる非イオン性多孔質合成吸着剤を詰め
たカラムを用いて溶出するとBON6、BON3,6およびBON3の
順に回収される。また、BON6とBON3,6の混合物ではBON6
が、BON3とBON3,6の混合物ではBON3,6がそれぞれ先に溶
出される。
本発明の方法によって吸着したヒドロキシナフタレン
カルボン酸類を分離回収するには、所望のヒドロキシナ
フタレンカルボン酸を溶解させることのできる溶媒を用
いればよい。具体的にはメタノールおよびn−プロパノ
ール等のアルコール類、アセトンおよびメチルエチルケ
トン等のケトン類、ジエチルエーテルおよびテトラヒド
ロフラン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド等のア
ミド類、ジメチルスルホキシド等の硫黄化合物類、ヘキ
サンおよびヘプタン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼンお
よびトルエン等の芳香族類、酢酸等の有機酸類、酢酸エ
チル等の有機酸エステル類ならびに水等の極性溶媒が挙
げられ、吸着剤の種類に応じて種々のものを使用するこ
とができる。好ましくはアルコール類であり、特にメタ
ノールが好ましい。また、必要により2種類以上の溶媒
を混合して用いることもできる。
溶媒はBON3、BON3,6およびBON6いずれをも溶解する単
一の溶媒を用いて、吸着剤に対する吸着性の差のみに依
存して分離精製してもよく、あるいはそれぞれを特異的
に溶解する溶媒で目的のヒドロキシナフタレンカルボン
酸類を選択的に抽出回収してもよく、あるいはそれぞれ
に対して好なった溶解性を有する溶媒で順次溶出しても
よい。
非イオン性多孔質合成吸着剤による処理は回分法、連
続法いずれでもよく、またバッチ式の吸着分離法でもカ
ラムを用いた溶出法でもよい。
本発明の処理法としてカラム法を採用するときは吸着
カラムクロマトグラフィーにより行うのが便利である。
クロマト展開で用いる展開液としては、BON6、BON3およ
びBON3,6を溶解させることのできる溶媒であればいずれ
も使用可能であり、具体的にはメタノールおよびn−プ
ロパノール等のアルコール類、アセトンおよびメチルエ
チルケトン等のケトン類、ジエチルエーテルおよびテト
ラヒドロフラン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド
等のアミド類、ジメチルスルホキシド等の硫黄化合物
類、ヘキサンおよびヘプタン等の脂肪族炭化水素類、ベ
ンゼンおよびトルエン等の芳香族類、酢酸等の有機酸
類、酢酸エチル等の有機酸エステル類ならびに水等の極
性溶媒が挙げられ、吸着剤の種類に応じて種々のものを
使用することができる。好ましくはアルコール類であ
り、特にメタノールが好ましい。また、これらの展開液
は互いに混合可能なものであれば2種以上混合して使用
することもでき、混合比により分離能を高めることもで
きる。また、溶媒の種類を順次変えて展開させてもよ
い。
本発明においては、本発明の方法による処理を繰り返
して、特定のヒドロキシナフタレンカルボン酸類の比率
を高める目的で用いることもできる。また、特開平2−
49159号公報のごとき類似移動床法等により特定のヒド
ロキシナフタレンカルボン酸類の濃度および比率を高め
ることもできる。
本発明方法により工業的実用性に足りる純度でヒドロ
キシナフタレンカルボン酸類を精製することができるが
更に高い純度が要求される場合は、公知の精製手段、例
えば再結晶法などを用いることもできる。
以上、本発明をBON6、BON3、BON3,6を用いて説明した
が、本発明はこれらのヒドロキシナフタレンカルボン酸
類に制限されるものではない。
図面の簡単な説明 第1図は、実施例1における、流出量累積体積比に対
するBON6およびBON3それぞれの回収率およびBON6の比率
の変化を表すグラフ。
第2図は、実施例2における、流出量累積体積比に対
するBON6およびBON3それぞれの回収率およびBON6の比率
の変化を表すグラフ。
第3図は、実施例3における、流出量累積体積比に対
するBON6およびBON3それぞれの回収率およびBON6の比率
の変化を表すグラフ。
第4図は、実施例4における、流出量累積体積比に対
するBON6およびBON3それぞれの回収率およびBON6の比率
の変化を表すグラフ。
第5図は、比較例1における、流出量累積体積比に対
するBON6およびBON3それぞれの回収率およびBON6の比率
の変化を表すグラフ。
第6図は、比較例2における、流出量累積体積比に対
するBON6およびBON3それぞれの回収率およびBON6の比率
の変化を表すグラフ。
第7図は、比較例3における、流出量累積体積比に対
するBON6およびBON3それぞれの回収率およびBON6の比率
の変化を表すグラフ。
第8図は、実施例5における、流出量累積体積比に対
するBON6およびBON3それぞれの回収率の変化を表すグラ
フ。
第9図は、実施例5における、流出量累積体積比に対
するBON6およびBON3それぞれの比率の変化を表すグラ
フ。
第10図は、実施例6における、流出量累積体積比に対
するBON6およびBON3それぞれの回収率の変化を表すグラ
フ。
第11図は、実施例6における、流出量累積体積比に対
するBON6およびBON3それぞれの比率の変化を表すグラ
フ。
第12図は、実施例7における、流出量累積体積比に対
するBON6、BON3およびBON3,6それぞれの回収率の変化を
表すグラフ。
第13図は、実施例7における、流出量累積体積比に対
するBON6、BON3およびBON3,6それぞれの比率の変化を表
すグラフ。
実施例 実施例1 内径28mm、長さ400mmのガラス製カラム管に、展開液
メタノールに懸濁させたスチレンおよびジビニルベンゼ
ンを主体とする芳香族系共重合体を基本構造とする非イ
オン性多孔質合成吸着剤(ダイヤイオンHP20:三菱化学
(株)製、比表面積:605m2/g、細孔容積(水銀圧入
法):1.18ml/g)200mlを充填し、分離精製用カラムとし
た。また、BON6(上野製薬(株)製)2.9gおよびBON3
(上野製薬(株)製)11.0gをメタノールに溶解し、原
液100gを調製した。
次に、この原液を5.0g秤量し、上記カラム合成吸着剤
層上部に注入後、メタノールを6.2ml/分にて室温で展開
させた。その後、カラム下部から流出するメタノール溶
液を約15ml毎に分画採取し、メタノール溶液を合計約40
0ml流出させた。
分画採取した各フラクションを秤量し、各溶液中のBO
N6およびBON3の濃度を高速液体クロマトグラフ装置(60
0E型ポンプ、441型UV検出器:Waters Corp.製)を用い測
定した。
この分析結果をもとに、流出メタノール溶液量を吸着
剤充填体積比(流出量累積体積比)に換算して横軸と
し、下式により各フラクション中のBON6とBON3それぞれ
の回収率、およびBON6の比率を算出し第1図に示した。
第1図より明らかなように、BON6は流出量累積体積比
0.6〜1.4の各分に流出し、BON3は0.8〜2.4の各分に流出
しており、両者を分離することができた。また、流出量
累積体積比0.5〜1.0において、BON6は比率93%以上、回
収率71.4%にて回収できた。なお、BON3は比率98%以
上、回収率78.5%であった。
実施例2 吸着剤としてダイヤイオンSP850(比表面積:995m2/
g、細孔容積(窒素吸着法);1.20ml/g、三菱化学(株)
製)を用いたことと、原液中のBON6を2.8g、BON3を11.4
gとしたことと、カラム下部から流出するメタノール溶
液を約30ml毎に分画採取した以外は、実施例1と同様に
して、メタノールを展開させた。
そして、実施例1と同様にして、分画採取した各フラ
クションを秤量し、各溶液中のBON6およびBON3の濃度を
測定し、各フラクション中のBON6とBON3それぞれの回収
率、およびBON6の比率を算出して第2図に示した。
第2図より明らかなように、BON6は流出量累積体積比
0.8〜2.0の各分に流出し、BON3は1.3〜3.8の各分に流出
しており、両者を分離することができた。また、流出量
累積体積比0.9〜1.1において、BON6は比率99%以上、回
収率79.2%にて回収できた。なお、BON3は比率96%以
上、回収率96.4%であった。
実施例3 吸着剤としてダイヤイオンSP205(比表面積:507m2/
g、細孔容積(水銀圧入法):1.04ml/g、三菱化学(株)
製を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、メタノ
ールを展開させた。
そして、実施例2と同様にして、分画採取した各フラ
クションを秤量し、各溶液中のBON6およびBON3の濃度を
測定し、各フラクション中のBON6とBON3それぞれの回収
率、およびBON6の比率を算出して第3図に示した。
第3図より明らかなように、BON6は流出量累積体積比
0.6〜1.8の各分に流出し、BON3は0.9〜3.4の各分に流出
しており、両者を分離することができた。また、流出量
累積体積比0.7〜0.9において、BON6は比率92%以上、回
収率63.0%にて回収できた。なお、BON3は比率92%以
上、回収率81.5%であった。
実施例4 吸着剤としてモノメタクリレートおよびジメタクリレ
ートを主体とするメタクリル系共重合体を基本構造とす
る非イオン性多孔質合成吸着剤(ダイヤイオンHP2MG:三
菱化学(株)製、比表面積:473m2/g、細孔容積(水銀圧
入法):1.15ml/g)を用いたこと以外は、実施例2と同
様にして、メタノールを展開させた。
そして、実施例2と同様にして、分画採取した各フラ
クションを秤量し、各溶液中のBON6およびBON3の濃度を
測定し、各フラクション中のBON6とBON3それぞれの回収
率、およびBON6の比率を算出して第4図に示した。
第4図より明らかなように、BON6は流出量累積体積比
0.6〜2.0の各分に流出し、BON3は0.9〜2.9の各分に流出
しており、両者を分離することができた。また、流出量
累積体積比0.7〜0.9において、BON6は比率52%以上、回
収率32.8%にて回収できた。なお、BON3は比率91%以
上、回収率33.2%であった。
比較例1 吸着剤として陽イオン交換樹脂(ダイヤイオンPK216
H:三菱化学(株)製)を用いたこと以外は、実施例2と
同様にして、メタノールを展開させた。
そして、実施例2と同様にして、分画採取した各フラ
クションを秤量し、各溶液中のBON6およびBON3の濃度を
測定し、各フラクション中のBON6とBON3それぞれの回収
率、およびBON6の比率を算出して第5図に示した。
BON6が流出した各分(0.3〜2.8)いずれにおいてもBO
N3が76%以上の割合でBON6と共存しており、BON6の分離
精製はできなかった。
比較例2 吸着剤として陽イオン交換樹脂(ダイヤイオンSK204
H:三菱化学(株)製)を用いたこと以外は、実施例2と
同様にして、メタノールを展開させた。
そして、実施例2と同様にして、分画採取した各フラ
クションを秤量し、各溶液中のBON6およびBON3の濃度を
測定し、各フラクション中のBON6とBON3それぞれの回収
率、およびBON6の比率を算出して第6図に示した。
BON6が流出した各分(0.4〜2.6)いずれにおいてもBO
N3が66%以上の割合でBON6と共存しており、BON6の分離
精製はできなかった。
比較例3 吸着剤としてポリアミド(ポリアミドC−100:和光純
薬工業(株)製)を用いたこと以外は、実施例2と同様
にして、メタノールを展開させた。
そして、実施例2と同様にして、分画採取した各フラ
クションを秤量し、各溶液中のBON6およびBON3の濃度を
測定し、各フラクション中のBON6とBON3それぞれの回収
率、およびBON6の比率を算出して第7図に示した。
BON6が流出した各分(0.4〜1.4)いずれにおいてもBO
N3が65%以上の割合でBON6と共存しており、BON6の分離
精製はできなかった。
比較例4、5および6 吸着剤として、それぞれ順に陰イオン交換樹脂(ダイ
ヤイオンWA10:三菱化学(株)製)、陰イオン交換樹脂
(ダイヤイオンWA20:三菱化学(株)製)、活性炭(ク
ロマトグラフ用:和光純薬工業(株)製)を用いたこと
以外は、実施例2と同様にして、メタノールを展開させ
た。
そして、実施例2と同様にして、それぞれ分画採取し
た各フラクションを秤量し、各溶液中のBON6およびBON3
の濃度を測定したが、それぞれの各フラクショのいずれ
においてもBON6およびBON3は検出されず、吸着されたま
まであった。
比較例7 吸着剤としてシリカゲル(ワコーゲルC−200:和光純
薬工業(株)製)を用いたこと以外は、実施例2と同様
にして、メタノールを展開させた。
そして、実施例2と同様にして、分画採取した各フラ
クションを秤量し、各溶液中のBON6およびBON3の濃度を
測定したが、各フラクションいずれにおいてもBON6およ
びBON3がそのまま検出され、吸着されずに全量流出して
いた。
実施例5 BON6(18.3g)およびBON3(2.0g)をメタノールに溶
解し原液100gを調整した以外は、実施例1と同様にし
て、メタノールを展開させた。
そして、実施例1と同様にして、分画採取した各フラ
クションを秤量し、各溶液中のBON6およびBON3の濃度を
測定し、各フラクション中のBON6とBON3それぞれの回収
率(第8図)、およびBON6とBON3それぞれの比率(第9
図)を算出した。
BON6は比率99%以上、回収率91.7%にて、およびBON3
は比率99%以上、回収率60.0%にて、それぞれ回収でき
た。
実施例6 BON6(18.3g)およびBON3(2.0g)をメタノールに溶
解し原液100gを調整した以外は、実施例2と同様にし
て、メタノールを展開させた。
そして、実施例2と同様にして、分画採取した各フラ
クションを秤量し、各溶液中のBON6およびBON3の濃度を
測定し、各フラクション中のBON6とBON3それぞれの回収
率(第10図)、およびBON6とBON3それぞれの比率(第11
図)を算出した。
BON6は比率99%以上、回収率96.4%にて、およびBON3
は比率99%以上、回収類71.0%にて、それぞれ回収でき
た。
実施例7 BON6(0.25g)、BON3(0.24g)およびBON3,6(0.72
g)をメタノールに溶解し原液100gを調整した以外は、
実施例2と同様にして、メタノールを展開させた。
そして、実施例2と同様にして、分画採取した各フラ
クションを秤量し、各溶液中のBON6、BON3およびBON3,6
の濃度を測定し、各フラクション中のBON6、BON3とBON
3,6それぞれの回収率(第12図)、およびBON6、BON3とB
ON3,6それぞれの比率(第13図)を算出した。
BON6は比率66%以上、回収率62.1%にて、BON3は比率
91%以上、回収率44.0%にて、およびBON3,6は比率93%
以上、回収率64.8%にて、それぞれ回収できた。
比較例8 吸着剤として、活性炭(クロマトグラフ用:和光純薬
工業(株)製)を用いたこと以外は、実施例7と同様に
して、メタノールを展開した。
そして、実施例7と同様にして、分画採取した各フラ
クションを秤量し、各溶液中のBON6、BON3およびBON3,6
の濃度を測定したが、それぞれの各フラクションのいず
れにおいてもBON6、BON3およびBON3,6は検出されず、吸
着されたままであった。
比較例9 吸着剤として、シリカゲル(ワコーゲルC−200:和光
純薬工業(株)製)を用いたこと以外は、実施例7と同
様にして、メタノールを展開した。
そして、実施例7と同様にして、分画採取した各フラ
クションを秤量し、各溶液中のBON6、BON3およびBON3,6
の濃度を測定したが、それぞれの各フラクションいずれ
においてもBON6、BON3およびBON3,6がそのまま検出さ
れ、吸着せずに全量流出していた。
以上より、スチレンおよびジビニルベンゼンを主体と
する芳香族系共重合体またはモノメタクリレートおよび
ジメタクリレートを主体とするメタクリル系共重合体を
基本構造とする非イオン性多孔質合成吸着剤を用いるこ
とによって、BON3、BON6、BON3,6などのヒドロキシナフ
タレンカルボン酸類を分離精製できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 繁治 兵庫県伊丹市南町4−6−28−202 (56)参考文献 J.Chromatogr.,Vo l.85(1973)p.101−107 J.Chromatogr.,Vo l.239(1982)p.385−395 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 51/47 C07C 65/11 EPAT(QUESTEL)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各種ヒドロキシナフタレンカルボン酸類の
    混合物を含む溶液をスチレンおよびジビニルベンゼンを
    主体とする芳香族系共重合体またはモノメタクリレート
    およびジメタクリレートを主体とするメタクリル系共重
    合体を基本構造とする非イオン性多孔質合成吸着剤で処
    理し、各ヒドロキシナフタレンカルボン酸類に分離する
    ことを特徴とするヒドロキシナフタレンカルボン酸類の
    分離精製法
  2. 【請求項2】各種ヒドロキシナフタレンカルボン酸類の
    混合物が2−ヒドロキシナフタレン−3−カルボン酸、
    2−ヒドロキシナフタレン−6−カルボン酸および2−
    ヒドロキシナフタレン−3,6−ジカルボン酸の内、少な
    くとも2種を含む混合物である請求項1記載の分離精製
    法。
  3. 【請求項3】吸着剤による処理を吸着カラムクロマトグ
    ラフィーにより行う請求項1記載の分離精製法。
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