JP3204355B2 - 光/電子ハイブリッド実装基板およびその製造方法ならびに光/電子ハイブリッド集積回路 - Google Patents

光/電子ハイブリッド実装基板およびその製造方法ならびに光/電子ハイブリッド集積回路

Info

Publication number
JP3204355B2
JP3204355B2 JP18757994A JP18757994A JP3204355B2 JP 3204355 B2 JP3204355 B2 JP 3204355B2 JP 18757994 A JP18757994 A JP 18757994A JP 18757994 A JP18757994 A JP 18757994A JP 3204355 B2 JP3204355 B2 JP 3204355B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
terrace
substrate
optical waveguide
mounting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP18757994A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0878657A (ja
Inventor
泰文 山田
真司 美野
博 照井
薫 吉野
邦治 加藤
和幸 森脇
彰夫 杉田
育生 小川
雅弘 柳澤
俊和 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP18757994A priority Critical patent/JP3204355B2/ja
Publication of JPH0878657A publication Critical patent/JPH0878657A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3204355B2 publication Critical patent/JP3204355B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路および電
気配線の他に、光通信や光信号処理に用いられる光素子
または光サブモジュールを搭載し得る光/電子ハイブリ
ッド実装基板およびその製造方法ならびに光/電子ハイ
ブリッド集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】最近における光通信や光情報処理の高度
化に伴い、低損失な光導波路などに能動光素子を組み込
んで高周波電気回路により駆動する光/電子ハイブリッ
ド集積回路の実現が期待されている。
【0003】そして、この光導波路に能動光素子を組み
込み、高周波駆動する回路の実現に当っては、 1.低損失光導波路機能 2.同一基板上に光素子を搭載し、軸ずれを防止するた
めの光学ベンチ機能 3.光素子を駆動するのに必要な高周波電気配線機能か
らなる三つの条件が光/電子ハイブリッド実装基板とし
て必要になる。
【0004】図1は、Si基板1上に形成されたガイド
溝2および位置決め基準面3a,3bおよび3cを利用
し、Si基板1上にて光ファイバ4と半導体レーザー
(LD)5との集積を実現し、電気配線6により駆動す
る従来の「Si光学ベンチ」と称せられる構成を示す斜
視図である。この構成では、Si基板1の加工性の良さ
を利用して精度良くガイド溝2が形成できるので、光フ
ァイバ4と半導体レーザー(LD)5やフォトディテク
タ(PD)などの光素子との一体化を容易に実現でき
る。また、Si基板は熱伝導性に優れるので、光素子と
の良好なヒートシンクとしても機能する。電気配線6
は、Si基板1の表面上に直接、または厚さ0.5μm以
下の極めて薄い酸化膜を介して形成される。
【0005】光導波路機能を有する光実装基板として
は、Si基板に形成した石英系光導波路の適用が期待さ
れている。このような従来の光導波路として、図3(A)
〜図3(D)に示すように、 1.コアを薄いオーバークラッド層で保護した形態の
「リッジ型光導波路」 2.コアを十分に厚いオーバークラッド層で埋め込んだ
「埋め込み型光導波路」の2種類が知られている。
【0006】図5は、凹部1aおよび凸部1bを有する
Si基板1上の凹部1aに光導波路を形成し、凸部1b
を素子搭載部とする「テラス付光導波路基板」(山田,
河内,小林:特開昭63−131104号「ハイブリッ
ド光集積回路」)の一例を示す。この図5において、S
i基板1の凹部1a内に、石英系光導波路10のアンダ
ークラッド層10cと、コア層10bとが順に形成さ
れ、さらに埋め込みクラッド層10aが重ねて形成され
ている。アンダークラッド層10cの上面と、Si基板
1の凸部1b上面の高さとが一致しており、凸部1bを
光素子8の高さ基準面として用いることができる。な
お、図5中の符号で8aは活性層,11は素子位置決め
の基準面である。
【0007】図6は、特開昭62−242362号公報
に開示されたハイブリッド光集積回路の構成を示す斜視
図である。この回路は、Si基板1上に設けられたバッ
ファ層12と、このバッファ層12に重ねて設けられた
石英系光導波路13と、Si基板1の上面からの高さが
上記バッファ層12と同一の素子保持台14と、この保
持台14上にアップサイドダウン構成で保持された半導
体レーザー15と、この半導体レーザー15の上面電極
(図示略)に対して金線Wにより電気的接続される導電
膜16aを有し、かつSi基板1の上面から突出して設
けられた電気配線台16とを具えている。なお、17は
ヒートシンクである。
【0008】このような構成の回路では、バッファ層1
2の上面から導波路13のコアまでの高さの差を、素子
保持台14の上面から半導体レーザー15の活性層15
aまでの高さの差と等しく設定してあるので、極めて高
い位置決め精度で半導体レーザー15等の光素子を搭載
できるという利点がある。
【0009】図7は、特公平5−3748号公報に開示
されたハイブリッド光集積回路の構成を示す斜視図であ
る。この回路は、Si基板1にほぼ等しい高さで凸状に
配置された光導波路18,光ファイバガイド19,光素
子ガイド20および電気配線支持台21と、Si基板1
に配置された第1の導電膜(共通電極)22と、電気配
線支持台21の上面に配置され、かつ第1の導電膜22
から絶縁された第2の導電膜23と、光ファイバガイド
19に沿って配設された光ファイバ24と、光素子ガイ
ド20に沿って配設された光素子としてのレーザーダイ
オード25とを具えている。
【0010】このような構成の回路では、光素子を直接
Si基板1上に搭載しているので、Si基板1をヒートシ
ンクとして機能させることができるという利点がある。
【0011】図8は、特開平5−60952号公報に開
示された光半導体装置の構成を示す断面図である。この
装置は、Si基板1と、このSi基板1に形成された光導
波路26と、Si基板1の凹部にアップサイドダウン構
成で搭載された光半導体素子27とを具えている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術において
は、上述の三条件が充足される回路が得られていない。
【0013】例えば、図1に示したSi光学ベンチの構
成では、電気配線6の高周波特性を著しく劣化させると
いう問題を生ずる。すなわち、高周波特性に優れた電気
配線6を形成するためには、この電気配線層の厚さを充
分なものとし、しかも誘電損失の小さい絶縁体上に形成
しなければならないが、Si基板1はその厚さが極めて
薄く、しかも十分な高周波特性を補償する程、抵抗値が
高くなく、比抵抗は1kΩ・cm程度しかない。
【0014】図2は、Si基板上に直接形成した長さ0.
6mmのコプレーナ配線の高周波特性を示している(T. S
uzaki et al.:Microwave Workshop Digest, 1993, p9
5)。縦軸をSパラメータの透過特性S21とし、横軸を
周波数(GHz)とした。長さ0.6mmの配線の損失は約
0.4dB(2GHz),約0.8dB(10GHz)となり、
長さ1cmに換算すると7dB(2GHz),13dB(10
GHz)となって大きな損失となる。
【0015】図3(A)〜図3(D)に示す従来の光導波路
に関し、図4はリッジ型光導波路の検討例(6. Y. Yama
da et al., "Hybrid-Integrated 4×4 Optical Gate Ma
trixSwitch Using Silica-Based Optical Waveguides a
nd LD Array Chips", IEEE,J. Lightwave Technol., vo
l. 10, pp.383-390, 1992)を示しており、Si基板1に
形成した石英系光導波路7と光半導体素子8(この例で
は、半導体レーザーアンプ:SLA)との厚みに応じて
基板に反りが生じることに起因し、結合損失の増大につ
ながる。このように、リッジ型光導波路は光導波路機能
を十分には満たさない。また、ここでは、電気配線機能
も検討されていない。
【0016】図5に示したテラス付光導波路基板では、
低損失光導波機能や光学ベンチ機能は満足されるもの
の、高周波電気配線を搭載する機能については、全く検
討されていない。ここで、電気配線を搭載するとして
も、Si基板1の凸部1bに重ねて形成されることとな
り、高周波特性に対する要求条件を満たさない。
【0017】図6に示したハイブリッド光集積回路で
は、光導波路13がリッジ型のものに限定され、外乱な
どの影響を受け易く、低損失の光導波路機能を発揮でき
ない。
【0018】図7に示したハイブリッド光集積回路路
も、光導波路18がリッジ型のものに限定され、外乱な
どの影響を受け易く、低損失の光導波路機能を発揮でき
ない。
【0019】図8に示した光半導体装置では、光導波路
26がSi基板1の凸部領域に形成されるため、十分な
厚さのアンダークラッドを形成できない。このため、伝
送損失が大きく、外乱の影響を受け易いなど、十分な光
導波路機能を満たさない。しかも、電気配線部28がS
i基板1に設けられているので、高周波特性に対する要
求条件を満たさない。
【0020】このように、従来のハイブリッド光集積技
術には、上記三つの要求条件を満足するものがない。特
に、高周波電気配線機能はほとんど考慮されていなかっ
た。
【0021】
【発明の目的】本発明の目的は、低損失光導波路機能,
光学ベンチ機能および高周波電気配線機能を満足する光
/電子ハイブリッド実装基板およびその製造方法ならび
に光/電子ハイブリッド集積回路を提供することにあ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態は、
同一基板上に設けられた光導波部と光素子搭載部と電
気配線部とを含む実装基板において、前記光素子搭載部
は、基板上に凸状に加工したSiテラスで構成され、前
記電気配線部は、前記基板上に形成した誘電体層とその
表面または内部に形成した導体パターンとで構成され、
前記Siテラスに前記光素子を搭載した場合、この光素
子と前記導体パターンとの間に半田バンプを介して電気
的接触が得られるように、前記導体パターンの上面は前
記Siテラスの上面よりも低く設定されていることを特
徴とするものである。
【0023】本発明の第2の形態は、基板上に凸状のS
iテラスを設ける工程と、前記基板上に光導波路のアン
ダークラッド層を形成した後、表面を平坦化する工程
と、コアパターンおよびオーバークラッド層を形成する
工程と、前記Siテラスと電気配線部のオーバークラッ
ド層およびコアの全てと前記アンダークラッド層の一部
とを除去して素子搭載部を形成することにより、前記S
iテラスの上面を露出すると共に、前記電気配線部の前
記アンダークラッド層の表面を前記Siテラスの表面よ
りも所望の寸法だけ低く設定する工程と、前記電気配線
部に導体パターンを形成する工程とを含み、前記所望の
寸法は、前記Siテラスに搭載される素子と前記導体パ
ターンとの間に半田バンプを介して電気的接触が得られ
る高さであることを特徴とする光/電子ハイブリッド実
装基板の製造方法にある。
【0024】本発明の第3の形態は、基板上に設けたア
ンダークラッド層,コアおよびオーバークラッド層を含
む光導波路と、この光導波路に隣接して前記基板上に凸
状に設けた光素子搭載部として機能するSiテラスと、
このSiテラスに隣接して前記基板上に形成した誘電体
層およびその表面または内部に設けた導体パターンを含
む電気配線部とから構成される実装基板と、この実装基
板の前記光素子搭載用の前記Siテラス上に搭載される
光機能素子とを具え、下向きにされた前記光素子の表面
の少なくとも一部が前記Siテラスの上面と接触した状
態で、前記光導波路に対する光結合と前記誘電体層の表
面に形成した導体パターンに対する電気的接触とが保た
れていることを特徴とする光/電子ハイブリッド集積回
路にある。
【0025】本発明の第4の形態は、基板上に設けたア
ンダークラッド層,コアおよびオーバークラッド層を含
む光導波路と、この光導波路に隣接して前記基板上に凸
状に設けた光素子搭載部として機能する光素子用Siテ
ラスと、この光素子用Siテラスに隣接して前記基板上
に形成した誘電体層およびその表面または内部に設けた
導体パターンを含む電気配線部と、この電気配線部にお
いて前記基板上に凸状に設けた電子回路搭載部として機
能する電子回路用Siテラスとから構成される実装基板
と、この実装基板の前記光素子用Siテラス上に搭載さ
れる光機能素子と、前記実装基板の前記電子回路用Si
テラスに搭載される電子回路とを具え、前記光機能素子
は、下向きにされたその表面の少なくとも一部が前記光
素子用Siテラスの上面と接触した状態で、前記光導波
路に対する光結合と前記誘電体層の表面に形成した導体
パターンに対する電気的接触とが保たれ、前記電子回路
は、前記電子回路用Siテラスに対する熱的接続と前記
誘電体層の表面に形成した導体パターンに対する電気的
接触とが保たれていることを特徴とする光/電子ハイブ
リッド集積回路にある。
【0026】
【作用】本発明の光/電子ハイブリッド実装基板におい
ては、本発明者らによる凹凸を有する基板上の凹部に光
導波路を形成し、凸部を素子搭載部とする「テラス付光
導波路基板」(従来の技術の欄にて説明した特開昭63
−131104号公報「ハイブリッド光集積回路」を参
照のこと)を基本構造として、これに良好な高周波電気
特性を発揮するため、電気配線層を基板の凸部表面では
なく、基板凹部に形成され誘電体光導波路の上に形成し
たことにより、基板として比較的抵抗率が低く、また誘
電率の高い材料を用いた場合であっても、その電気配線
特性は基板の影響を受けにくくなり、優れた高周波特性
を発揮することが可能となる。
【0027】さらに、本発明の光/電子ハイブリッド実
装基板においては、基板凸部に形成した光素子搭載部に
おいて、搭載すべき光素子の直下の基板凸部を2つ以上
に分割し、分割した凸部の間の領域に誘電体光導波路層
を形成し、かつこの誘電体光導波路の表面に光素子との
電気的接続を達成するための電極パッドならびに電気配
線を形成したことにより、光素子を光素子搭載部に搭載
する際、分割した基板凸部表面と光素子の少なくとも端
部近傍の素子表面とを接触させるようにして搭載するこ
とにより、基板凸部表面が誘電体光導波路との光軸調整
のための高さ基準面としての機能を発揮することができ
る。また、光素子の直下の電極パッドはもとより、基板
上のすべての電気配線層が十分な厚さの誘電体光導波路
層の表面に形成されるので、電気配線層の高周波特性は
格段に向上する。
【0028】この光/電子ハイブリッド実装基板の作製
方法としては、誘電体光導波路の不要部分をエッチング
により除去して素子搭載部を形成するためのエッチャン
トに対し、誘電体光導波路のエッチング速度より十分に
遅いエッチング速度を有する材料からなる基板を用い、
かつ基板の誘電率よりも小さな値を有する誘電体光導波
路を用いる方法の使用が可能である。これにより、光素
子搭載部の形成時に基板凸部がエッチングストップ層と
なるので、基板凸部を高精度の高さ基準面として機能さ
せることが可能である。また、電気配線部の高周波特性
の向上も期待される。
【0029】さらに、本発明においては、基板凹部の誘
電体光導波路の表面に電気配線層を形成するにあたり、
基板凹部表面と誘電体光導波路層下面との接触界面に接
地導体層を設けたことにより、電気配線層の構造とし
て、誘電体導波路表面に形成した信号線層と誘電体下面
に形成した接地導体とから構成される、いわゆる「マイ
クロストリップ線路」の構造を採用することが可能とな
り、高周波特性に優れた電気配線を高密度に形成するこ
とが可能となる。
【0030】本発明の光/電子ハイブリッド実装基板で
は、凹部および凸部を有する基板上の凹部領域に誘電体
材料からなる光導波路を形成し、凸部表面を露出させて
光素子搭載用の位置決め基準面とする構造とし、電気配
線層を光素子直下の電極パッド部を含め、全てを基板凹
部の誘電体光導波路領域に形成したことにより、低損失
光導波路機能,光学ベンチ機能および高周波電気配線機
能の3つを併せ持つことが可能となっている。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の第1の形態による光/電
子ハイブリッド実装基板において、基板が光素子を搭載
するためのSiテラスの他に電子回路を搭載するための
Siテラスを有し、電子回路搭載用のSiテラスに電子回
路を搭載した場合、この電子回路と導体パターンとの間
に半田バンプを介して電気的接触が得られるように、導
体パターンの上面を電子回路搭載用のSiテラスの上面
よりも低く設定することが好ましい。この場合、Siテ
ラスが傾斜角を有する側面を有し、Siテラスの表面お
よび側面に薄膜電極を形成し、この薄膜電極をSiテラ
スの周囲の誘電体層の上面または内部に形成した導体パ
ターンに対して電気的に接続させることが好ましい。
【0032】光素子用Siテラスを2つ以上に分割し、
分割されたSiテラスの間を誘電体層で埋め、光素子搭
載用のSiテラスの間の誘電体層上に導体パターンを設
けることも有効である。
【0033】光導波路部がSiテラスに形成した位置決
め溝と、この位置決め溝中に固定した光ファイバとを有
するものであってよい。
【0034】光導波路部が基板上に形成したアンダーク
ラッド層,コアおよびオーバークラッド層からなる光導
波路であって、この光導波路のコアの底面の高さをSi
テラスの上面よりも高く設定することが好ましい。この
場合、光導波路が誘電体光導波路であって、電気配線部
の誘電体層を誘電体光導波路のアンダークラッド層で構
成することが有効である。
【0035】光導波路が1本以上の信号用光導波路と1
本以上のモニタ用光導波路とを有し、光素子搭載用のS
iテラスをモニタ用光導波路の入出力端に対応する位置
に設け、かつ光素子搭載用のSiテラスの表面に薄膜電
気配線を形成するようにしてもよい。この場合、光導波
路のアンダークラッド層で構成される第1の誘電体層上
の一部に、光導波路とは異なる材料からなる第2の誘電
体層を積層し、この第2の誘電体層の内部または表面に
導体パターンを形成することが有効である。あるいは、
基板がSi基板であって、光導波路および電気配線部の
誘電体層を共に石英系光導波路で形成し、電気配線部の
誘電体層上に形成される導体パターンを中心導体と接地
導体とからなるコプレーナ配線とし、誘電体層の厚さを
50μm以上にすることが有効である。さらに、Si基板
が平均値が50Ω・cm以上の比抵抗を有し、光導波路お
よび誘電体層を主として石英系導波路で形成し、電気配
線部の誘電体層上に設けられる導体パターンを中心導体
と接地導体とからなるコプレーナ配線とし、誘電体層の
厚さを20μm以上にすることも有効である。
【0036】基板の内部に導体パターンを形成し、この
基板内部の導体パターンと誘電体層内部または上面の導
体パターンとを電気的に接続するようにしてもよい。
【0037】光導波路部が基板上に形成されたアンダー
クラッド層,コアおよびオーバークラッド層を含み、こ
の光導波路のコアの底面の高さをSiテラスの上面より
も高く設定し、電気配線部の導体パターンを、その高さ
が光導波路のオーバークラッドの表面と概ね等しい厚さ
に形成された誘電体層の表面に設けるようにしてもよ
い。
【0038】本発明の第4の形態による光/電子ハイブ
リッド集積回路において、電子回路用Siテラス近傍の
誘電体層上の導体パターン上面の高さを電子回路用Si
テラス上面よりも低く設定し、電子回路がその一部を電
子回路用Siテラスと接触した状態で保持され、電子回
路表面の少なくとも一部の電極が、この電極に対応する
誘電体層上の導体パターンに対し導電性接合材を介して
電気的接続を保ちつつ固定されていてもよい。
【0039】本発明の第3または第4の形態による光/
電子ハイブリッド集積回路において、光機能素子が、表
面に凹凸が形成され、かつその凹部表面から凸部表面ま
で電気的に接続された状態の導体パターンが形成された
熱伝導材料からなるサブキャリアの凹部上に、この光機
能素子の裏面電極を電気的に導体パターンに接続した状
態で接触固定され、Siテラスを2つ以上に分割し、分
割されたこれらSiテラスの間を誘電体層で埋め、Siテ
ラスの周囲の誘電体層上に、光機能素子の活性層側表面
に設けた電極に対する第1の導体パターンおよび光機能
素子の裏面電極に対応する第2の導体パターンを設け、
第1および第2の導体パターンの上面の高さをSiテラ
スの上面よりも低く設定し、サブキャリアに固定された
光機能素子が、その表面を下向きにした状態で当該表面
の周辺部がSiテラスの表面と接触および熱的接続を保
ちつつ実装基板上に搭載され、光機能素子の表面側の電
極と第1の導体パターンとを導電性接合材を介して電気
的に接続し、光機能素子の裏面電極が、サブキャリアの
凸部上の導体パターンおよび導電性接合材を介して第2
の導体パターンと電気的に接触するものであってよい。
【0040】また、表面に凹凸と、この凹部表面から凸
部表面まで電気的に接続された状態の導体パターンとを
形成した熱伝導材料からなるサブキャリアの凹部上に、
光機能素子の裏面電極を電気的に導体パターンに接続し
た状態で、光機能素子接触固定し、Siテラスを2つ以
上に分割すると共に傾斜角を有する側面をSiテラスに
設け、分割されたSiテラスの周囲を誘電体層で埋め、
Siテラスの周囲の誘電体層上に、光機能素子の活性層
側表面に設けた電極に対応する第1の導体パターンを設
け、この第1の導体パターンの上面の高さをSiテラス
の上面よりも低く設定し、Siテラスの上面および傾斜
側面の一部に光機能素子の裏面電極に対応する薄膜電極
を形成し、この薄膜電極を誘電体層上に設けた第2の導
体パターンと電気的に接続させ、サブキャリアに固定さ
れた光機能素子の表面を下向きにした状態でその表面の
周辺部がSiテラスの表面と接触および熱的接続を保っ
た状態で光機能素子を実装基板上に搭載し、光機能素子
の表面側の電極と第1の導体パターンとを導電性接合材
を介して電気的に接続し、光機能素子の裏面電極をサブ
キャリアの凸部上の導体パターンおよびSiテラス上の
薄膜電極を介して第2の導体パターンと電気的に接触さ
せるようにしてもよい。
【0041】これらの場合において、サブキャリアの外
側面から光機能素子の活性層までの距離を所望の設定値
Dとなるように形成し、Siテラス近傍に光導波路形成
材料で形成したガイド構造を設け、このガイド構造の内
側面から光導波路のコア中心までの距離を設定値Dとな
るようにし、サブキャリアの外側面がガイド構造の内側
面と接触を保った状態で、光機能素子をSiテラス上に
搭載させるようにしてもよい。
【0042】光導波路が1本以上の信号線用光導波路と
1本以上のモニタ用光導波路とを含み、光機能素子が実
装基板上の信号用光導波路とモニタ用光導波路とにそれ
ぞれ対応する位置に形成した信号ポートとモニタポート
とを有し、実装基板のモニタ用光導波路と光機能素子の
モニタポートとが光結合すると同時に信号用光導波路と
信号ポートとが光結合した状態で、光機能素子を実装基
板上のSiテラス上に設置するようにしてもよい。
【0043】
【実施例】本発明による光/電子ハイブリッド実装基板
およびその製造方法ならびに光/電子ハイブリッド集積
回路の実施例について、図9〜図31を参照しながら詳
細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限ら
ず、これらをさらに組み合わせたり、この特許請求の範
囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更
や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他
の技術にも当然応用することができる。
【0044】
【実施例1】図9は、本発明のハイブリッド光集積回路
の第1の実施例を示す斜視図である。1は基板であり、
本実施例では表面に凹凸を設けたSi基板を用いた。3
0は光素子搭載部として機能するSiテラスであり、Si
基板の凸部上面を利用している。31は本実施例の光導
波路部として用いる光ファイバであり、これは、光素子
用Siテラス30に設けたV溝内の最適位置に保持され
ている。52は光素子用Siテラス30上に搭載する光
機能素子の表面電極との接触固定を行うための薄膜電極
であり、これは光素子用Siテラス30の表面に設けた
厚さ0.5μmの熱酸化膜上に厚さが1μmの金−スズ半
田をパターン化して形成した。この薄膜電極52は、電
気配線部のSi基板1の凹部に形成した誘電体層50の
表面に設けた光機能素子の表面電極用導体パターン51
aおよび51bと電気的に接続されている。35は電子
回路用Siテラスである。電子回路用Siテラス35の周
囲は誘電体層50で埋められており、その表面には電子
回路用の導体パターン51が形成してある。
【0045】なお、本実施例ではSi凹部の段差を80
μm、誘電体層50の厚さを50μmとし、誘電体層50
上の導電パターン51は、厚さ5μmの金メッキにより
形成した。この結果、電子回路用Siテラス35の上面
と導体パターン51上面との間には25μmの段差が生
じている。
【0046】37は光機能素子であり、本実施例では半
導体レーザー(LD)を用いた。この素子37を活性層
を下向きにしたアップサイドダウン形態で光素子用Si
テラス30上の素子搭載部に載せることにより、無調心
でファイバ−LD間の高さ方向の位置決めが実現する。
横方向の位置合わせは、光ファイバとLDとの光結合状
態をモニタすることにより実施してもよいし、ガイド構
造を基板側に形成してこれを用いて無調心で行ってもよ
い。この際、LD37の活性層側電極は光素子用Siテ
ラス30上の薄膜電極52と接触し、誘電体層50上の
導体パターン51と電気的に接続される。薄膜電極52
は昇温により半田を溶融してLD37を基板上に固定で
きる。
【0047】本実施例では、上記のように光素子用Si
テラス30上の薄膜電極52を用いてLD37を固定し
たので、光素子用Siテラス30をヒートシンクとして
利用できる。それと同時に、光機能素子との接続部を除
く電気配線を十分な厚さの誘電体層50上に設けたの
で、優れた高周波特性を得る事が可能となる。
【0048】電子回路38は、LDと同様に素子形成面
を下にした形態で電子回路用Siテラス35上に搭載す
る。この際、上記のように誘電体層50上の導体パター
ン51上面を電子回路用Siテラス35上面より25μm
低く設定したので、厚さが概ね25μmの半田バンプ5
3を用いれば、電子回路の中央部表面を電子回路用Si
テラス35上面に接触させ、同時に、電子回路用Siテ
ラス35上の電気配線を用いることなく電子回路電極と
誘電体層50上の導体パターン51とを接続することが
可能となる。このために、本実施例では電子回路用Si
テラス35を用いての電子回路の放熱が可能とするとと
もに、Si基板1を介さない高周波電気配線を実現し
た。
【0049】以上のように、本発明の光/電子ハイブリ
ッド実装基板によれば、Siテラスの光学ベンチ機能、
すなわち光機能素子と光ファイバ間の光軸合わせ機能お
よび光機能素子,電子回路の放熱機能の発揮が可能とな
ると同時に、高周波電気配線機能の発揮が可能となる。
【0050】
【実施例2】図10は、本発明の光/電子ハイブリッド
集積回路の第2実施例を説明するための全体斜視図であ
る。図11は図10に示した回路の光素子搭載部近傍の
断面図、図12は図10中のA−A'矢視に沿った電気
配線部の断面図、図13は図10中のB−B'矢視に沿
った断面図である。図10に示す通り、本実施例の実装
基板は実施例1と同様に表面に凹凸を設けたSi基板1
を用いている。その光導波路部ではSi基板1の凹部に
石英系光導波路40を形成した。光素子搭載部には図1
1に示すように光素子用Siテラス30を設けた。電気
配線部においては、Si基板凹部にポリイミドからなる
誘電体層50を形成し、その表面および内部に導体パタ
ーン51および510を設けてある。また、電気配線部
中央には電子回路用Siテラス35を設置している。図
11に示すように、光素子用Siテラス30の左側の光
導波路部では、Si凹部に17μmの段差があり、この上
にアンダークラッド41(厚さ20μm)、コア42
(6μm×6μm)、オーバークラッド43(厚さ15μ
m)からなる石英系光導波路40が積層されている。こ
の導波路構造は「埋め込み型構造」と呼称されるもの
で、コアが十分な厚さのクラッドに埋め込まれているの
で、優れた光導波特性が発揮できる。
【0051】光素子用Siテラス30は傾斜した側面を
有しており、その上面および電気配線部側の側面には、
厚さ1μmの金−スズ半田をパターン化して形成した薄
膜電極52が設けられている。この薄膜電極52表面か
ら光導波路のコア中心までの距離は5μmとなる。この
寸法は、搭載するLDの素子表面から活性層までの距離
に等しくなっており、光機能素子37を活性層側表面を
下向きにしたアップサイドダウンの状態で光素子用Si
テラス30上に搭載することにより、光導波路のコア4
2と光機能素子との高さ方向の位置合わせが無調整で実
現できる。
【0052】Siテラス右側の電気配線部は、Siを25
μmの深さに掘った凹部上に厚さ15μmのポリイミドか
らなる誘電体層50と、その表面に形成した厚さ5μm
の金パターンからなる導体パターン51および内部に形
成した導体パターン510とを含む。誘電体層50上の
導体パターン51は、電子回路用Siテラス35の上面
および側面に形成した薄膜電極52と電気的に接続して
いる。この際、電子回路用Siテラス35の表面と誘電
体層50の表面との間には約10μmの段差が生じてい
るが、このように高さの異なる2層間での電気配線が実
現できるのは、電子回路用Siテラス35の側面に傾斜
を持たせたことの効果であることに注意されたい。電子
回路用Siテラス35の側面が概ね垂直に形成された場
合には、Siテラス上の薄膜電極と誘電体層上導体パタ
ーンとの間の段差で電気配線は断線してしまうので、こ
の2層間をワイヤを用いずに電気的に接続することは困
難となる。
【0053】上記電気配線部には、図10に示すよう
に、中央部に電子回路用Siテラス35を設けてあり、
ここに電子回路を搭載するようにしてある。光素子用S
iテラス30と電子回路用Siテラス35とを結ぶ電気配
線は、中心導体51aと接地導体51bとからなるコプ
レーナ配線で形成してある。電子回路周囲の電気配線
は、表面導体パターン51と誘電体内部に設けた接地導
体510とで構成するマイクロストリップ配線で形成し
てある。図13に示したように、コプレーナ配線の接地
導体51bとマイクロストリップ配線の接地導体510
とは、誘電体層に設けた貫通電極520により接続され
ている。
【0054】コプレーナ配線とマイクロストリップ配線
とを比較すると、前者は電気配線1層で形成できるので
形成が容易であるが、その反面、配線密度を高く出来な
い。一方、後者は、電気配線が多層となりその製作工程
が複雑になる反面、高い配線密度を実現できる。
【0055】本実施例では、電気配線部の誘電体層とし
て多層配線の形成が比較的容易なポリイミドを用いたた
めに、マイクロストリップ配線の形成が可能となった。
このような実装基板構造を採用する事により、光機能素
子とともに、接続端子数の多い電子回路の集積が可能と
なった。
【0056】この実装基板へ搭載する光機能素子37は
LDであり、これはSi基板などと同様の熱伝導材料を
加工したサブキャリア44に搭載されている。サブキャ
リア44は、基板表面に凹凸を形成し、その表面に凸部
表面から凹部表面まで電気的に接続された状態の導体パ
ターンを設けたのち、この凹部上にLD裏面が接触し、
かつLD裏面とサブキャリア上の導体パターンとが電気
的に接続するように、固定したものである。このキャリ
アに搭載されたLDを光素子用Siテラス30上に搭載
するには、LDの活性層側表面を下向きにして光素子用
Siテラス30と接触させて搭載する。LD活性層側電
極と実装基板上の第1の薄膜電極53aとが直接接触
し、LD裏面電極は、サブキャリアを介して実装基板上
の第2の薄膜電極53bと接続する。この際、上記のよ
うに、Siテラス上の薄膜電極表面から光導波路のコア
中心間距離と、LD素子表面から活性層間距離とを一致
させているので、LDを搭載するだけで光導波路とLD
との高さ方向の位置合わせが完了する。面内方向の位置
合わせは、光導波路とLDとの結合効率をモニタして行
った。Siテラスは素子搭載時の精度の高い高さ基準面
となると同時に、LDのヒートシンクとして機能する。
【0057】電子回路の搭載に当たっては、実施例1と
同様に素子面を下向きにして半田バンプを用いて電子回
路用Siテラス35上に搭載した。この際、上記のよう
に、電気配線部の誘電体層およびその上に形成した導体
パターン表面の高さがSiテラス上面より低くなるよう
にしてある。このような構造とした結果、電子回路をS
iテラス上に接触/搭載し、かつ電子回路のすべての電
極を、Siテラス上の電気配線を経由することなく誘電
体層上の導体パターンと直接接続することが可能となっ
た。このために、放熱特性ならびに高速性に優れた電子
回路搭載が可能となる。
【0058】以上述べたように、本実施例においては、
電気配線部に電子回路用Siテラス35を設け、その周
囲の導体パターン表面の高さを電子回路用Siテラス3
5より低く設定した。従って、本実施例に係る光/電子
ハイブリッド集積回路では、半田バンプを用いて接続す
ることにより、電子回路電極と誘電体層上の導体パター
ンとを直接電気接続することが可能となり、同時に電子
回路をSiテラスと接触を保ちつつ実装することが可能
となった。また、Siテラスの側面を傾斜角を持たせた
ために、上記のようにSiテラス上面と誘電体層上の導
体パターンとの間に段差が生じているにもかからず、光
素子用Siテラス上に設けた薄膜電極と誘電体層上にあ
る導体パターンとを電気的接続させることができる。こ
のため、光機能素子の電極取り出し部をSiテラス上に
設けてヒートシンク効果を高めると共に、電極取り出し
部を除く電気配線をすべて誘電体層上に形成することが
可能となり、優れた高周波特性を発揮することができる
ようになった。
【0059】本実施例によれば、Siテラスの光学ベン
チ機能、すなわち光機能素子と光ファイバ間の光軸合わ
せ機能および光機能素子,電子回路の放熱機能の発揮が
可能となると同時に、高周波電気配線機能の発揮が可能
となる。
【0060】なお、本実施例の光実装基板は、例えば図
14(A)〜図14(D)に示す工程で製作できる。は
じめに、後に詳述する手法によりSi基板1に凹部を形
成した後、アンダークラッド41,コア42,オーバー
クラッド43からなる石英系光導波路40を形成する
(図14(A)参照)。次いで、Si基板1の表面を加
工して光素子用Siテラス30および電子回路用Siテラ
ス35を形成する。この際、電子回路用Siテラス35
付近のSi凹部底面には、接地導体層として金や銅など
の導電膜510を設けておく(図14(B)参照)。こ
の上に、電気配線部誘電体としてポリイミドを塗布/硬
化したのち、ドライエッチングなどの手法により不要部
分のポリイミドを除去し、Siテラス30および35を
露出させる。さらに、Siテラスから所望の段差だけ低
くなるように誘電体層50のエッチングを行う(図14
(C)参照)。最後に、その誘電体層50の表面に導体
パターン51を形成すると共に、光素子用Siテラス3
0上に誘電体層50上の導体パターン51と電気的に接
続するように薄膜電極52を形成する(図14(D)参
照)。
【0061】
【実施例3】図15は、本発明のハイブリッド光集積回
路の第3の実施例の構造を示す斜視図である。実施例2
と本実施例との大きな違いは、電気配線部の誘電体層を
光導波路と同一材料を用いて形成したことにある。すな
わち、Si凹部は光導波路部および電気配線部共にSiテ
ラス面から33μmの段差を設けて形成してある。光導
波路部にあたるSi凹部には、アンダークラッド41
(厚さ35μm)、コア42(6μm×6μm)、オーバ
ークラッド43(厚さ30μm)の構造を有する石英系
光導波路40が形成されている。一方、電気配線部にあ
たるSi凹部上には、誘電体層50として石英系光導波
路のアンダークラッド41が形成してある。その厚さは
25μmであり、光素子用Siテラス30および電子回路
用Siテラス35の上面より10μm低くなるようにして
ある。このように、電気配線部の導体パターン上面の高
さをSiテラス上面よりも低くなるように設定した結
果、重要な電気配線はすべて誘電体層上に形成し半田バ
ンプを用いて接続が可能となると同時に、電子回路とS
iテラスとを接触して搭載できるようになった。このた
め、この実装基板は、高周波電気特性と良好な素子放熱
機能を発揮することができる。
【0062】本実施例のように電気配線部の誘電体と光
導波路とを同一材料で形成する構造は、その基板の形成
工程が簡便になるという効果がある。この効果につい
て、基板形成工程を示した図16(A)〜図16(E)
に従って説明する。基板製作の第1ステップは、基板上
にSiテラスに相当する段差を形成する工程である(図
16(A)参照)。基板としてSiを用いた本実施例で
は、KOHなどのアルカリエッチング液を用いた異方性
エッチングの手法により、所望の段差を形成することが
できる。Si基板の結晶方位を適切に選べば、図示した
ようにSiテラス側面を約57°の傾斜をもって形成す
ることができる。この後、石英系光導波路などの誘電体
光導波路のアンダークラッド41を基板凹部に形成し、
研磨などの手法によりその表面を平坦化する(図16
(B)参照)。しかる後、光導波路のコア42およびオ
ーバークラッド43を形成する(図16(C)参照)。
しかるのち、Siテラスを含む電気配線部となる領域に
形成された光導波路をエッチングにより除去し、Siテ
ラスを露出させる。この際、石英系光導波路および高分
子導波路(ポリイミド系光導波路など)のエッチング工
程、例えばCF4とH2との混合ガス、あるいはO2ガス
をエッチャントとする反応性イオンエッチングでは、S
i基板1をエッチングストップ層として用いることが可
能である。このため、エッチングの進行に伴ってSiテ
ラス30および35が露出すると、その表面のエッチン
グは進まなくなる。
【0063】一方、光導波路部分のエッチングは続行さ
れる。この結果、ただ一度のエッチング工程により、電
気配線部の誘電体表面とSiテラスとの段差を形成する
ことができる(図16(D)参照)。最後に、電気配線
部の誘電体表面に導体パターンを形成すると共に、Si
テラス表面および傾斜側面に薄膜電極を形成すれば、本
発明の光実装基板を形成できる(図16(E)参照)。
この際、図16(A)に示した工程においてSi基板の
異方性エッチングによってSiテラス側面には自動的に
傾斜が形成されることに注意されたい。Siテラス側面
の傾斜を容易に形成できるため、Siテラスと誘電体上
面に段差を設けても、両者の間に断線せずに電気配線を
形成することが可能となる。
【0064】このように、誘電体光導波路と電気配線部
誘電体層とを同一材料で形成することにより、実施例1
のように両者を異種材料で形成する場合と比較すると、
その製作工程を簡略化できる。また、Siテラスの側面
を垂直にしないで上述のように傾斜を持たせておくこと
は、実装基板製作の困難さを大幅に緩和する効果もあ
る。すなわち、Siテラス側面を概ね垂直に形成した場
合には、例えば図9の実装基板において、光素子用Si
テラス30と誘電体層50の上面との間に段差が生ずる
と、光素子用Siテラス30上の薄膜電極52と誘電体
層50上の導体パターン51aとを電気的に接続するこ
とが困難となる。従って、垂直性の高い側面を持つSi
テラスを用い、図9のような電気配線を実現するため、
図16(D)の工程において、Siテラス上面と誘電体
上面を段差なく形成することは、光導波路のエッチング
時間およびエッチング速度の極めて高いコントロールを
必要とするため、この構造の実装基板の製作が極めて困
難となる。この困難さは上記のようにSiテラス側面に
傾斜を持たせることにより解消したのである。
【0065】
【実施例4】図17は、本発明の光/電子ハイブリッド
光集積回路の第4の実施例を示す断面図である。1は比
抵抗100Ω・cmのSi基板である。光導波路部におい
ては、基板表面に設けた凹部に石英系光導波路40が形
成されており、各層の厚さは、アンダークラッド30μ
m,コア6μm,オーバークラッド30μmである。電気
配線部のSi凹部には、石英系光導波路のアンダークラ
ッドと同一材料からなる誘電体層50が形成されてい
る。光素子用Siテラスと電子回路用テラス35との間
の誘電体層50の厚さは20μmであり、この上に厚さ
5μmの導体パターン51が形成されている。光素子用
Siテラス30の上面および傾斜側面には薄膜電極52
が形成され、導体パターン51と電気的に接続してい
る。光機能素子37はこの薄膜電極52と電気的な接続
を保ちつつ、光素子用Siテラス30上にアップサイド
ダウンの状態で搭載されている。電子回路38は電子回
路用Siテラス35上に素子面を下向きにして搭載さ
れ、高さ5μmの半田バンプ53により導体パターン5
1と接続固定される。電子回路の右側の電気配線部にお
いては、石英系光導波路のアンダークラッドからなる誘
電体層50上にポリイミドからなる第2の誘電体層52
0が積層してある。第2の誘電体層520の内部には多
層の導体パターン510が、またその表面には導体パタ
ーン51bが設けられている。
【0066】本実施例では、電気配線部の誘電体層を石
英系光導波路と同一材質からなる誘電体層50と、その
一部にポリイミドからなる第2の誘電体層520とを設
け、その内部に多層電気配線510を設けた。このよう
な構造とした結果、配線密度の低い光素子と電子回路と
の間は高速のコプレーナ配線で接続し、配線密度の高い
電子回路の配線には多層のマイクロストリップ配線を用
いることが可能となった。
【0067】また、本実施例ではコプレーナ配線領域お
よびマイクロストリップ配線領域共に第1層目の誘電体
層の光導波路のアンダークラッドを用いている。この結
果、本実施例と同一目的を達成するための実施例2と比
較すると、実装基板の製作工程が簡略化できるという効
果もある。
【0068】
【実施例5】図18は、本発明のハイブリッド光集積回
路の第5の実施例を示す断面図である。本実施例におけ
る実装基板1はセラミック基板であり、この上に光素子
用Siテラス30および電子回路用Siテラス35が設け
られている。光導波路40は石英系光導波路である。電
気配線部の誘電体層50はポリイミドで形成されてい
る。本実施例の特徴は、電気配線部の誘電体層50の表
面および内部に導体パターン51を設けたのみではな
く、セラミック基板1の内部にも電気配線530を設け
たことにある。
【0069】本実施例では、素子搭載部に熱伝導性に優
れたSiテラスを用い、光導波路として石英系光導波路
を用い、電気配線部には基板上に設けた誘電体層の内部
および表面に導体パターンを設けると共に、多層電気配
線を設けることが容易なセラミック基板内部にも導体パ
ターンを設けている。この結果、本実施例の実装基板は
高性能光導波路機能,Si光学ベンチ機能,高周波電気
配線機能の3機能を併せ持つと共に、極めて高密度な電
気配線を形成することが可能となった。
【0070】なお、本実施例のようにSiテラスをセラ
ミックのような異種材料からなる基板上に設けるには、
例えばアノーディックボンディングの手法が利用でき
る。これは、あらかじめセラミック基板表面およびSi
テラス裏面にSiO2の薄膜を形成しておき、両者を加圧
昇温して接着する手法である。
【0071】
【実施例6】図19は、本発明のハイブリッド光集積回
路の第6の実施例における光実装基板を示す斜視図であ
る。図中、1はSi基板であり、この基板表面には凹凸
構造が形成されている。光導波路部IはSi基板凹部上
に形成されており、60cは石英系光導波路のアンダー
クラッド(厚さ50μm)、60bは石英系光導波路の
コア(6×6μm)であり、これは厚さ30μmのオーバ
ークラッド60aに埋め込まれている。光素子搭載部II
においては、Si基板凸部が露出しており、これが光素
子搭載時の高さ基準面30となる。高さ基準面30は、
光導波路のコア60bに対応する位置を中心として2分
割されており、この周囲は石英系光導波路のアンダーク
ラッド60cにより埋められている。光素子搭載部IIに
おけるアンダークラッド60cの厚さは35μmであ
り、その表面には中心導体パターン50および接地導体
パターン51とで構成されたコプレーナ構造の電気配線
500が形成されており、中心導体パターンの一端、す
なわち2分割されている高さ基準面30の間隙の部分に
は、半田パターン52が形成されている。
【0072】なお、石英系光導波路のアンダークラッド
60cの厚さ35μmは、その表面に形成した電気配線
がSi基板の影響を受けずに優れた高周波特性を発揮す
るのに十分な厚さである。ここに、電気配線500およ
び半田パターン52は、ともに厚さ5μmである。本実
施例では電気配線500を金で形成し、半田パターン5
2は金−スズ合金で形成した。
【0073】図20は、図19のハイブリッド光集積基
板上に光半導体素子を搭載したときの状態を、図19中
のA−A'矢視に沿った断面で示したものである。本実
施例では、Si凸部で構成される高さ基準面30を2分
割し、その間隙を石英系光導波路のアンダークラッド6
0cで埋め、かつその表面に電気配線としての中心導体
50ならびに半田パターン501を形成したので、光半
導体素子37を搭載するにあたり、光半導体素子の電極
パッド37aとの接続部を含め、すべての電気配線層を
十分な厚さの石英系光導波路のアンダークラッド60c
の表面に形成することが可能となった。このため、Si
基板の抵抗率の低さおよび誘電率の高さが及ぼす電気配
線への影響が無視できるようになった。石英系光導波層
は抵抗率および誘電率の観点から電気配線基板としてS
i基板より優れているので、本実施例の電気配線では優
れた高周波特性が実現できる。
【0074】また、Si基板1の高さ基準面としての光
素子用Siテラス30から光導波路のコア60bの中心
までの高さは、光半導体素子37の活性層37bから素
子表面までの高さと等しく設定した。このため、光半導
体素子37の搭載にあたっては、半導体素子をアップサ
イドダウンの状態でSi基板1の凸部の高さ基準面30
上に搭載するだけで、石英系光導波路のコア60bの高
さと光半導体素子の活性層37bの高さを一致させるこ
とが可能となった。これと同時に、Si基板1の凸部は
光半導体素子のヒートシンクとしても機能する。上記の
光素子搭載部は不要部分の石英系光導波路層をエッチン
グにより除去することにより形成するが、この際にSi
基板はエッチングストップ層として機能する。従って、
位置決め高さ基準面30の高さを極めて精度良く決定で
きることに注意されたい。
【0075】このハイブリッド光集積回路の光導波路の
伝搬損失は0.1dB/cm以下であった。また、光半導体
素子と石英系光導波路の位置決め精度は1μm程度であ
り、光半導体素子は10GHzでの高速変調時でも良好な
特性を示した。
【0076】以上述べたように、本実施例は低損失光導
波路機能,光学ベンチ機能ならびに高周波電気配線機能
の3つを併せ持つものである。
【0077】
【実施例7】図21は本発明のハイブリッド光集積回路
の第7の実施例における光実装基板を示す斜視図であ
る。実施例6との相違点は、光素子搭載部IIにおいて、
光半導体素子の面内方向位置決め用ガイド79を設けた
ことにあり、他の構成は実施例6と同様である。この実
施例では、面内方向位置決め用ガイド79は光導波路6
0と同様の材質、すなわち石英系ガラスで形成した。
【0078】図22は、図21の実装基板1上に光半導
体素子37を搭載した時の状態を図21中のB−B'矢
視に沿った断面で示したものである。実装基板1上に設
けた面内方向位置決め用ガイド79は高さが5μmであ
り、これに対応して光半導体素子37には深さ6μmの
位置決め溝80が設けられている。従って、位置決め溝
80と実装基板1上の面内方向位置決め用ガイド79と
が接触し、かつ光素子上面が光素子用Siテラス30と
接触するように、光半導体素子37をアップサイドダウ
ンの状態で素子搭載部に搭載するだけで、一切の調芯作
業を行うことなく、光導波路と光半導体素子との位置合
わせを完了できた。
【0079】
【実施例8】図23は本発明のハイブリッド光集積回路
の第8の実施例における光実装基板を示す斜視図であ
る。本実施例の実施例6および実施例7との違いは、光
素子搭載部IIの上に、サブキャリア67に保持された光
機能素子37を搭載した点にあり、他の構成要素は基本
的には実施例1または2と同様である。図23におい
て、光素子搭載部IIの電気配線500の中心導体パター
ン50上に光機能素子の活性層用の半田パターン52が
形成され、接地導体パターン51上にはサブキャリア用
の半田パターン53が形成されている。
【0080】この実装基板1上にサブキャリア67に保
持された光素子を搭載したときの状態を図24に示す。
図24は、図23中のC−C'矢視に沿った断面を示し
たものである。図24において、サブキャリア67はS
i基板1と同一材料で形成されており、その凹部67a
には光機能素子37が保持されている。凹部67aの表
面には導電層が形成されており、光機能素子37の裏面
と導通がとれるようになっている。サブキャリア67の
凸部表面67bは、光機能素子37の表面(図24にお
いて下面)と面一となるか、または光機能素子37の表
面の高さより低く設定されている。
【0081】従って、サブキャリア67をハイブリッド
光集積基板の素子搭載部に搭載すると、光機能素子37
表面とSi凸部30とを接触させて高さ調整が完了す
る。光機能素子37の活性層37b側の電極パッド37
aは、基板上の中心導体パターン50と半田パターン5
2とを介して電気的に接続される。
【0082】なお、この実施例8においては、光機能素
子37の電極パッド37aおよび半田パターン52の位
置を、光機能素子の活性層37bの直下から側方にずら
して設けてある。光素子固定に伴う応力が、直接活性層
に働くことを防止するためである。また、光素子裏面側
の電極(図示しない)は、サブキャリア67の凹部67
aの表面に形成された導電層を通り、半田パターン53
を介して、基板上の接地導体パターン51と接続され
る。さらに、サブキャリア67の表面とSi凸部30と
は、熱伝導材料81を介して熱的に接続され、基板への
光機能素子37の搭載が完了する。
【0083】本実施例は、上記の構成になっているた
め、サブキャリア67を通して光素子裏面側電極を活性
層側電極と同一表面から取り出せるので、ワイヤレスで
の光素子表面実装が可能となる。このため、本発明の基
板構造と組み合わせることにより、優れた高周波特性を
発揮することが可能となる。さらに、光素子のヒートシ
ンクとして、光素子表面からSi基板1の凸部へ直接放
熱する経路と共に、光素子裏面からサブキャリアを介し
てSi基板1の凸部へ放熱する経路が形成されるので、
放熱の観点からも優れた活性を示す。
【0084】
【実施例9】図25(A)および図25(B)は、本発
明の光/電子ハイブリッド集積回路の第9の実施例を示
し、図25(A)は斜視図であり、図25(B)は図2
5(A)中のB−B'矢視に沿った断面図である。本実
施例は、実施例8と違い、光機能素子を保持するサブキ
ャリア67と光素子用Siテラス30との接続部の構造
にある。すなわち、光機能素子37の活性層側の表面電
極パッド37aは、誘電体層50上に設けた導体パター
ン51aと導電性接合材である半田バンプ53aとを介
して接続固定される。一方、素子裏面側電極はサブキャ
リア67表面の導体パターンを経て、光素子用Siテラ
ス30上に設けた薄膜電極52およびこの薄膜電極52
上に設けた半田バンプ53bを介して接続固定される。
【0085】先の実施例8では、サブキャリア67を光
素子用Siテラス30に固定するにあたり、サブキャリ
ア67が接続する導体パターン51が誘電体層上に設け
られていた。このため、素子の放熱効果を高めるために
サブキャリア67と光素子用Siテラス30との間に熱
伝導材料を塗布することが必要となり、光素子の実装工
程が複雑となる傾向を持つ。これに対し、本実施例で
は、サブキャリア67は光素子用Siテラス30上に半
田バンプ53bを介して固定されるので、半田バンプ5
3bを熱伝導材料と兼ねることができる。このため、実
装工程をより簡略できるという利点が生まれる。
【0086】
【実施例10】図26(A)および図26(B)は、本
発明の光/電子ハイブリッド集積回路の第10の実施例
を示し、図26(A)は斜視図であり、図26(B)は
図26(A)中のB−B'矢視に沿った断面図である。
本実施例は実施例9と違い、実装基板1に光機能素子3
7の面内方位置決めのためのガイドを設けたことと、光
機能素子を保持したサブキャリアにおいて、サブキャリ
ア67の外側面67cから活性層37bまでの距離を実
装基板1上のガイド内壁60dから光導波路のコア中心
までの距離Dと等しく設定したこととにある。このよう
にすると、サブキャリアを用いつつ、かつアライメント
フリーでの光素子ハイブリッド集積が可能となる。
【0087】なお、サブキャリア67の外側面67cか
ら光機能素子37の活性層37bまでの距離を所望の値
Dに設定するには、例えば図27のようにして光機能素
子をサブキャリアに固定すればよい。すなわち、90a
は素子固定治具であり、この表面には所望位置にサブキ
ャリアを設置するためのガイド90bと、光機能素子を
所望位置に設置するためのマーカ91が設けてある。従
って、はじめに光機能素子37の活性層側表面に形成さ
れたマーカ41を、活性層側表面を下向きにした状態
で、治具90a上のマーカ91に一致させて光機能素子
37を素子固定治具90a上に載せた後、サブキャリア
の外側面67cを素子固定治具90a上のガイド90b
に突き当てた状態で、光機能素子37をサブキャリア6
7に固定すればよい。
【0088】光素子に設けた位置決め基準面と実装基板
上のガイド面とを直接突き当てる素子搭載法において
は、光素子側面とガイド面との接触時に、光素子に格子
欠陥が発生する場合があり、光素子の信頼性の観点から
は問題があった。これに対して本実施例では、サブキャ
リア67の外側面67cを位置決め用のガイド90bに
突き当てて搭載するようにしたので、光機能素子側面と
ガイドとを接触させることなく、アライメントフリーの
素子搭載を実現できるようになった。このため、ガイド
構造を用いた素子搭載においても、素子の信頼性を低下
させずに実装することが可能となった。
【0089】
【実施例11】図28は本発明のハイブリッド光集積回
路の第11の実施例における光実装基板を示す斜視図で
ある。この実施例の特徴は、光素子搭載部IIにおいてS
i基板1の凹部とアンダークラッド60cとの間に、接
地導体層51aを埋め込んだ構造を有する点にあり、他
の構成要素は実施例6〜実施例8とほぼ同様である。こ
のような構造とした結果、光素子搭載部IIにおいては、
アンダークラッド60c,その表面に設けた電気配線5
0および埋め込み接地導体51aとがマイクロストリッ
プ線路を構成することになり、優れた高周波特性を得る
ことが可能となる。マイクロストリップ線路とすること
により、実施例6〜実施例8のようなコプレーナ線路と
比較すると、電気配線密度を高くすることが容易とな
る。
【0090】図29は、図28に示したハイブリッド光
集積基板上にLDアレイ37を搭載した時の状態を、図
28中ののD−D'矢視に沿った断面で示したものであ
る。電気配線500は光素子との電極接続部を含め、S
i基板1の凹部に形成されている。また、Si基板1の凸
部表面はLDアレイ37の高さ基準面になると同時に、
ヒートシンクとしての機能も果たす。
【0091】このように、本実施例においても低損失機
能,高周波電気配線機能および光学ベンチ機能の3機能
を同時に発揮することが可能となった。
【0092】
【実施例12】図30は、本発明のハイブリッド光集積
回路の第12の実施例における光実装基板を示す斜視図
であり、光素子の長さが長くなった場合の構成例を示し
ている。光機能素子37は長さが15mmのLiNbO3
(LN)導波路である。本実施例では、他の実施例と同
様にSi基板上の石英系光導波路で形成されている。光
素子長が本実施例のように長くなると、基板および光素
子の長手方向の反りが無視できなくなる。本実施例にお
いては、図31に示すように基板およびLNチップに反
りがあっても、光素子用Siテラス30が良好な高さ基
準面として機能するように、Si凸部を4分割し、それ
ぞれを光導波路の直近に設けた。また、電気配線500
は4分割されたSi凸部の間の領域に形成した石英系光
導波路のアンダークラッド60cの表面に、コプレーナ
線路として形成した。
【0093】この結果、図31に示したように、基板お
よびLN導波路に無視し得ない程度の反りが存在する場
合であっても、Si凸部が高さ基準面として機能する。
また、他の実施例と同様に電気配線部が優れた高周波特
性を示すことはいうまでもない。
【0094】以上、本発明のハイブリッド光集積基板の
構成をSi基板上に形成した石英系光導波路の場合を例
に挙げて説明してきたが、本発明はこれ以外の材料系に
も適用できる。光導波路中に素子搭載部を形成するため
のエッチングに用いるエッチャントに対し、光導波路の
基板のエッチング速度に十分な差があり、基板がエッチ
ングストップ層として機能するような基板と誘電体光導
波路との組み合わせを用いれば、本発明を実現すること
ができる。このような基板と誘電体光導波路との組み合
わせを用いれば、基板凸部が高精度な高さ基準面として
の機能を果たす。また、電気配線の高周波特性の観点か
らは、基板材料よりも誘電率の低い材料からなる光導波
路を用いることが望ましい。
【0095】このような基板と誘電体光導波路との組み
合わせは、石英系光導波路/Si基板以外にも、石英系
光導波路/アルミナセラミック基板,石英系光導波路/
窒化アルミナセラミック基板、あるいはこれらの光導波
路として石英系光導波路の代わりにポリイミド光導波路
などの高分子系誘電体光導波路としたものが例示でき
る。ただし、アルミナセラミックのような熱伝導率の悪
い基板を用いた場合には、光素子のヒートシンクを図2
7に示した実施例11ののように、別基板に取ることが
必要となる。
【0096】また、上記の各実施例では光素子を搭載し
た例を示したが、これとともに光素子駆動用電子回路、
さらには信号処理用電子回路を集積することも、もちろ
ん可能である。
【0097】
【発明の効果】本発明のハイブリッド光集積基板は、凹
凸を有する基板上の凹部に誘電体光導波路を形成し、そ
の凸部を光素子搭載部とする「テラス付光導波路基板」
を基本構造とし、電気配線層を基板凹部に形成した誘電
体光導波路上に形成したので、基板として比較的抵抗率
の低い基板、例えばSi基板を用いた場合や、比較的誘
電率の高い基板、例えばアルミナセラミック基板であっ
ても、電気特性に基板の影響が現れなくなり、優れた高
周波特性を発揮することが可能となった。
【0098】さらに、光素子搭載部の基板凸部を2つ以
上に分割し、その間の領域にも誘電体光導波路層を形成
し、かつ光素子と基板上の電気配線との接続のための電
極パッド部をこの誘電体光導波路層上に設けるようにし
た本発明のハイブリッド光集積基板では、すべての電気
配線部を誘電体光導波路層上に形成できる結果、その高
周波特性が格段に向上し、同時に基板凸部上面を光素子
搭載のための高さ基準面として用いることができるた
め、高精度での光素子搭載が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】Si光学ベンチの構造を示す斜視図である。
【図2】図1の構造から予想される高周波特性を示す特
性図である。
【図3】2種類の光導波路構造を示し、(A)はリッジ
型光導波路構造の光実装基板を示す断面図であり、
(B)は(A)の光実装基板上に設けられた素子搭載部
を示す断面図であり、(C)は埋め込み型光導波路構造
の光実装基板を示す断面図であり、(D)は(C)の光
実装基板上に設けられた素子搭載部を示す断面図であ
る。
【図4】リッジ型光導波路構造の光実装基板を示す概略
斜視図である。
【図5】Siテラス付光導波路構造の光実装基板を示す
概略斜視図である。
【図6】従来のハイブリッド光集積回路の構成の一例を
示す斜視図である。
【図7】従来のハイブリッド光集積回路の構成の他の例
を示す斜視図である。
【図8】従来の光半導体装置の構成の一例を示す断面図
である。
【図9】本発明によるハイブリッド光集積回路の第1の
実施例を示す斜視図である。
【図10】本発明によるハイブリッド集積回路の第2実
施例を説明するための全体斜視図である。
【図11】図10に示した回路の光素子搭載部近傍の断
面図である。
【図12】図10中のA−A'矢視に沿った断面図であ
る。
【図13】図10中のB−B'矢視に沿った断面図であ
る。
【図14】本発明によるハイブリッド光実装基板の製造
方法の一実施例を示し、(A)は石英系光導波路を形成
する工程を示す断面図であり、(B)は光素子用および
電子回路用Siテラスを形成する工程を示す断面図であ
り、(C)は(B)のテラス上に形成したポリイミド層
を除去してテラスを露出させる工程を示す断面図であ
り、(D)はポリイミド層上に電気配線部を形成する工
程を示す断面図である。
【図15】本発明によるハイブリッド光集積回路の第3
の実施例の構造を示す斜視図である。
【図16】本発明によるハイブリッド光実装基板の製造
方法の他の例を示し、(A)は基板上にSiテラスに相
当する段差を形成する工程を示す断面図であり、(B)
は石英系光導波路などのアンダークラッドを基板凹部に
形成する工程を示す断面図であり、(C)はコアおよび
オーバークラッドを形成する工程を示す断面図であり、
(D)はSiテラスを露出させる工程を示す断面図であ
り、(E)は電気配線部を形成する工程を示す断面図で
ある。
【図17】本発明によるハイブリッド光集積回路の第4
の実施例を示す断面図である。
【図18】本発明によるハイブリッド光集積回路の第5
の実施例を示す断面図である。
【図19】本発明によるハイブリッド光集積回路の第6
の実施例における光実装基板を示す斜視図である
【図20】図19中のA−A'矢視に沿った断面図であ
る。
【図21】本発明によるハイブリッド光集積回路の第7
の実施例における光実装基板を示す斜視図である。
【図22】図21中のB−B'矢視に沿った断面図であ
る。
【図23】本発明によるハイブリッド光集積回路の第8
の実施例における光実装基板を示す斜視図である。
【図24】図23中のC−C'矢視に沿った断面図であ
る。
【図25】本発明によるハイブリッド集積回路の第9の
実施例を示す図であって、(A)は斜視図であり、
(B)は(A)中のB−B'矢視に沿った断面図であ
る。
【図26】本発明によるハイブリッド集積回路の第10
の実施例を示し、(A)は斜視図であり、(B)は
(A)中のB−B'矢視に沿った断面図である。
【図27】図26に示したハイブリッド集積回路の光機
能素子をサブキャリアに固定する方法を示す斜視図であ
る。
【図28】本発明によるハイブリッド光集積回路の第1
1の実施例における光実装基板を示す斜視図である。
【図29】図28中のD−D'矢視に沿った断面図であ
る。
【図30】本発明によるハイブリッド光集積回路の第1
2の実施例における光実装基板を示す斜視図である。
【図31】図30に示したハイブリッド光集積回路の基
板などに反りが入った状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 実装基板(Si基板,セラミック基板) 30 光素子用Siテラス(高さ基準面) 31 光ファイバ 35 電子回路用Siテラス 37 光機能素子(半導体レーザー,光半導体素子,L
Dアレイ) 37a 電極パッド(表面電極) 37b 活性層 38 電子回路 40 石英系光導波路 41 アンダークラッド(マーカ) 42 コア 43 オーバークラッド 44 サブキャリア 50 誘電体層 50 中心導体(電気配線) 51 導体パターン(接地導体パターン) 51a 中心導体(導体パターン,接地導体層,接地導
体) 51b 接地導体(表面電極用導体パターン) 52 薄膜電極(半田パターン) 53 半田パターン(半田バンプ) 53a 第1の薄膜電極(半田バンプ) 53b 第2の薄膜電極(半田バンプ) 60 光導波路 60a オーバークラッド 60b コア 60c 誘電体層 60c アンダークラッド 60d ガイド内壁 67 サブキャリア 67a 凹部 67b 凸部表面 67c 外側面 79 面内方向位置決め用ガイド 80 位置決め溝 81 熱伝導材料 90a 素子固定治具 90b ガイド 91 マーカ 500 電気配線 501 半田パターン 510 導体パターン(接地導体,導電膜,多層電気配
線) 520 貫通電極 520 第2の誘電体層 530 電気配線 II 光素子搭載部 D 距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平6−148222 (32)優先日 平成6年6月29日(1994.6.29) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 吉野 薫 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 加藤 邦治 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 森脇 和幸 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 杉田 彰夫 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 小川 育生 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 柳澤 雅弘 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 橋本 俊和 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−251987(JP,A) 特開 昭63−131104(JP,A) 特開 平1−312886(JP,A) 特開 昭63−280206(JP,A) 1993年電子情報通信学会春季大会講演 論文集(4)p.4−270 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/12 - 6/14 G02B 6/26 - 6/27 G02B 6/30 - 6/35 G02B 6/42 - 6/43 H01L 27/15 JICSTファイル(JOIS)

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一基板上に設けられた光導波部と光
    素子搭載部と電気配線部とを含む実装基板において、前記 光素子搭載部は基板上に凸状に加工したSiテラ
    スで構成され、 前記 電気配線部は、前記基板上に形成した誘電体層とそ
    の表面または内部に形成した導体パタンとで構成さ
    れ、 前記Siテラスに前記光素子を搭載した場合、この光素
    子と前記導体パターンとの間に半田バンプを介して電気
    的接触が得られるように、前記導体パターンの上面は前
    記Siテラスの上面よりも低く設定されてい ることを特
    徴とする光/電子ハイブリッド実装基板。
  2. 【請求項2】 記基板は、記光素子搭載するため
    のSiテラスの他に、電子回路を搭載するためのSiテラ
    スを有し、 前記電子回路搭載用のSiテラスに電子回路を搭載した
    場合、この電子回路と前記導体パターンとの間に半田バ
    ンプを介して電気的接触が得られるように、前記導体パ
    ターンの上面は前記電子回路搭載用のSiテラスの上面
    よりも低く設定されてい ることを特徴とする請求項1に
    記載の光/電子ハイブリッド実装基板
  3. 【請求項3】 記Siテラスは傾斜角を有する側面を
    し、 記Siテラス表面および側面には薄膜電極が形成さ
    れ、この薄膜電極は前記Siテラス周囲の誘電体層
    上面または内部に形成した導体パタンと電気的接続が
    なされていることを特徴とする請求項2に記載の光/電
    子ハイブリッド実装基板。
  4. 【請求項4】 記光素子用Siテラスは2つ以上に分
    割され、分割された記Siテラスの間は記誘電体層
    で埋められ、前記光素子搭載Siテラスの間の前記
    誘電体層上に導体パタンが設けられていることを特徴
    とする請求項1または請求項3に記載の光/電子ハイブ
    リッド実装基板。
  5. 【請求項5】 記光導波部は、記Siテラスに形
    成した位置決め溝と、この位置決め溝中に固定した光フ
    ァイバとを含むことを特徴とする請求項1から請求項4
    の何れかに記載の光/電子ハイブリッド実装基板。
  6. 【請求項6】 記光導波部は、前記基板上に形成し
    たアンダークラッド層コアおよびオーバークラッド層
    からなる光導波路であり、この光導波路の前記コア
    面の高さは記Siテラス上面より高く設定されて
    いることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに
    記載の光/電子ハイブリッド実装基板。
  7. 【請求項7】 記光導波路は1本以上の信号用光導波
    路と1本以上のモニタ用光導波路とを含み、 記光素子搭載Siテラスは、前記モニタ用光導波
    路の入出力端に対応する位置に設けられ、かつ前記光素
    搭載Siテラスの表面には薄膜電気配線が形成さ
    れていることを特徴とする請求項5または請求項6に記
    載の光/電子ハイブリッド実装基板。
  8. 【請求項8】 記光導波路は誘電体光導波路であり、
    記電気配線部の前記誘電体層は、前記誘電体光導波路
    のアンダークラッド層で構成されていることを特徴とす
    請求項6に記載の光/電子ハイブリッド実装基板。
  9. 【請求項9】 記光導波路の前記アンダークラッド層
    で構成される第1の誘電体層上の一部に、前記光導波路
    とは異なる材料からなる第2の誘電体層が積層され、こ
    第2の誘電体層の内部または表面には導体パタンが
    形成されていることを特徴とする請求項8に記載の光/
    電子ハイブリッド実装基板。
  10. 【請求項10】 記基板はSi基板であり、記光導
    波路および前記電気配線部の前記誘電体層は、共に石英
    系光導波路で形成され、前記電気配線部の前記誘電体層
    上に形成され前記導体パタンは中心導体と接地導
    体とからなるコプレーナ配線であり、前記誘電体層の厚
    さは50μm以上あることを特徴とする請求項8に記載
    光/電子ハイブリッド実装基板。
  11. 【請求項11】 記Si基板は平均値50Ω・cm以
    上の比抵抗を有し、前記光導波路および前記誘電体層
    は、おもに石英系導波路で形成され、前記電気配線部
    前記誘電体層上に設けられる導体パターンは中心導体
    と接地導体とからなるコプレーナ配線であり、前記誘電
    体層の厚さは20μm以上あることを特徴とする請求項
    8に記載の光/電子ハイブリッド実装基板。
  12. 【請求項12】 記基板の内部には導体パタンが形
    成され、この基板内部の導体パターンと前記誘電体層内
    部または上面の前記導体パターンと電気的に接続され
    ていることを特徴とする請求項1から請求項11の何れ
    かに記載の光/電子ハイブリッド実装基板。
  13. 【請求項13】 記光導波部は、前記基板上に形成
    されたアンダークラッド層,コアおよびオーバークラッ
    ド層を含む光導波路であり、この光導波路のコアの底面
    の高さは記Siテラス上面よりく設定され、 記電気配線部の前記導体パタンは、その高さが前記
    光導波路の前記オーバークラッド表面と概ね等しい厚
    さに形成され記誘電体層表面に設けられている
    とを特徴とする請求項1に記載の光/電子ハイブリッド
    実装基板。
  14. 【請求項14】 基板上に凸状Siテラスを設ける工
    程と、前記 基板上に光導波路アンダークラッド層を形成した
    後、表面を平坦化する工程と、 コアパタンおよびオーバークラッド層を形成する工程
    と、前記 Siテラス電気配線部のオーバークラッド層およ
    コアの全てと前記アンダークラッド層の一部を除去
    素子搭載部を形成することにより、前記Siテラス
    上面を露出するとに、前記電気配線部の前記アンダ
    ークラッド層表面を前記Siテラス表面より所望
    の寸法だけ低く設定する工程と、前記 電気配線部に導体パタンを形成する工程とを含
    み、前記所望の寸法は、前記Siテラスに搭載される素
    子と前記導体パターンとの間に半田バンプを介して電気
    的接触が得られる高さであることを特徴とする光/電子
    ハイブリッド実装基板の製造方法。
  15. 【請求項15】 基板上に設けたアンダークラッド層
    コアおよびオーバークラッド層を含む光導波路と、この
    光導波路に隣接して前記基板上に凸状に設けた素子搭
    載部として機能するSiテラスと、このSiテラスに隣接
    して前記基板上に形成した誘電体層およびその表面また
    は内部に設けた導体パタを含む電気配線部とから構
    成される実装基板この実装基板の前記光素子搭載用の前記Siテラス上に
    搭載される光機能素子 を具え、 下向きにされた前記
    素子表面の少なくとも一部が前記Siテラス上面と
    接触た状態で、前記光導波路に対する光結合と前記誘
    電体層の表面に形成した導体パタに対する電気的接
    とがたれていることを特徴とする光/電子ハイブリ
    ッド集積回路。
  16. 【請求項16】 基板上に設けたアンダークラッド層
    コアおよびオーバークラッド層を含む光導波路と、この
    光導波路に隣接して前記基板上に凸状に設けた光素子搭
    載部として機能する光素子用Siテラスと、この光素子
    用Siテラスに隣接して前記基板上に形成した誘電体層
    およびその表面または内部に設けた導体パターンを含む
    電気配線部と、この電気配線部において前記基板上に凸
    状に設けた電子回路搭載部として機能する電子回路用S
    iテラスとから構成される実装基板この実装基板の前記 光素子用Siテラス上に搭載される
    光機能素子と、 前記実装基板の前記電子回路用Siテラスに搭載される
    電子回路と を具え、前記光機能素子は、 下向きにされた
    その表面の少なくとも一部が前記光素子用Siテラス
    上面と接触た状態で、前記光導波路に対する光結合
    前記誘電体層の表面に形成した導体パタに対する
    気的接触とがたれ、前記電子回路は、前記電子回路用
    Siテラスに対する熱的接続と前記誘電体層の表面に形
    成した導体パターンに対する電気的接触とがれてい
    ることを特徴とする光/電子ハイブリッド集積回路。
  17. 【請求項17】 記電子回路用Siテラス近傍の誘電
    体層上の導体パターン上面の高さは電子回路用Siテラ
    ス上面より低く設定してあり、記電子回路はその一部
    を前記電子回路用Siテラスと接触した状態で保持され
    てあり、前記電子回路表面の少なくとも一部の電極は、
    この電極に対応する前記誘電体層上の導体パターンに対
    導電性接合材を介して電気的接続を保ちつつ固定され
    ていることを特徴とする請求項16に記載の光/電子ハ
    イブリッド集積回路において、光/電子ハイブリッド集
    積回路。
  18. 【請求項18】 記光機能素子は、表面に凹凸が形成
    され、かつその凹部表面から凸部表面まで電気的に接続
    された状態の導体パタが形成された熱伝導材料から
    なるサブキャリアの前記凹部上に、この光機能素子の裏
    面電極が電気的に前記導体パタンに接続した状態で接
    触固定され、 記Siテラスは2つ以上に分割され、分割されたこれ
    Siテラスの間は記誘電体層で埋められてり、前記 Siテラス周囲の前記誘電体層上には、前記光機
    能素子の活性層側表面に設けた電極に対する第1の導体
    パタンおよび記光機能素子裏面電極に対応する第
    2の導体パタンが設けられ、 前記 第1および第2の導体パタンの上面の高さは、
    Siテラス上面より低く設定され、 記サブキャリアに固定された前記光機能素子は、その
    表面を下向きにした状態で当該表面の周辺部が記Si
    テラス表面と接触および熱的接続を保ちつつ前記実装
    基板上に搭載され、 記光機能素子表面側の前記電極と記第1の導体パ
    ンとが導電性接合材を介して電気的に接続され 記光機能素子の前記裏面電極は、記サブキャリア
    前記凸部上の前記導体パタンおよび前記導電性接合材
    を介して前記第2の導体パタンと電気的に接触してい
    ることを特徴とする請求項15から請求項17の何れか
    に記載の光/電子ハイブリッド集積回路。
  19. 【請求項19】 記光機能素子は、表面に凹凸が形成
    され、かつその凹部表面から凸部表面まで電気的に接続
    された状態の導体パタが形成された熱伝導材料から
    なるサブキャリアの前記凹部上に、この光機能素子の裏
    面電極が電気的に前記導体パタンに接続した状態で接
    触固定され、 記Siテラスは2つ以上に分割されるとに傾斜角を
    有する側面を有し、 分割された前記Siテラスの周囲は記誘電体層で埋め
    れ、 前記 Siテラス周囲の前記誘電体層上に、記光機能
    素子の活性層側表面に設けた電極に対応する第1の導体
    パタンが設けられ、この第1の導体パタ上面の
    高さは前記Siテラス上面より低く設定され、 記Siテラス上面および傾斜側面の一部には記光
    機能素子の前記裏面電極に対応する薄膜電極が形成さ
    れ、この薄膜電極は前記誘電体層上に設けた第2の導体
    パタンと電気的に接続し、 記サブキャリアに固定された前記光機能素子は、その
    表面を下向きにした状態でその表面の周辺部が記Si
    テラス表面と接触および熱的接続を保ちつつ前記実装
    基板上に搭載され、 記光機能素子表面側の前記電極と記第1の導体パ
    ターンが導電性接合材を介して電気的に接続し、 記光機能素子の前記裏面電極は、記サブキャリア
    前記凸部上の前記導体パタンおよび前記Siテラス上
    前記薄膜電極を介して前記第2の導体パタンと電気
    的に接触していることを特徴とする請求項15から請求
    項17の何れかに記載の光/電子ハイブリッド集積回
    路。
  20. 【請求項20】 前記サブキャリア外側面から前記
    機能素子の前記活性層までの距離が所望の設定値Dとな
    るように形成され、 記Siテラス近傍には光導波路形成材料で形成したガ
    イド構造が設けられ、 この ガイド構造内側面から前記光導波路の前記コア中
    心までの距離が前記設定値Dとなるように設定され、 前記 光機能素子は、前記サブキャリアの前記外側面が
    ガイド構造の前記内側面と接触を保った状態で、前記
    Siテラス上に搭載されていることを特徴とする請求項
    18または請求項19に記載の光/電子ハイブリッド集
    積回路。
  21. 【請求項21】 記光導波路は、1本以上の信号線用
    光導波路と1本以上のモニタ用光導波路を含み、 記光機能素子は、前記実装基板上の前記信号用光導波
    と前記モニタ用光導波路にそれぞれ対応する位置に
    形成した信号ポートモニタポートとを有し、 前記 実装基板の前記モニタ用光導波路と前記光機能素子
    前記モニタポートとが光結合すると同時に前記信号用
    光導波路と前記信号ポートとが光結合した状態で、前記
    光機能素子が前記実装基板上の前記Siテラス上に設置
    されていることを特徴とする請求項15から請求項19
    の何れかに記載の光/電子ハイブリッド集積回路。
JP18757994A 1993-08-09 1994-08-09 光/電子ハイブリッド実装基板およびその製造方法ならびに光/電子ハイブリッド集積回路 Expired - Lifetime JP3204355B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18757994A JP3204355B2 (ja) 1993-08-09 1994-08-09 光/電子ハイブリッド実装基板およびその製造方法ならびに光/電子ハイブリッド集積回路

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-197325 1993-08-09
JP19732593 1993-08-09
JP30657893 1993-12-07
JP5-306578 1993-12-07
JP10649294 1994-05-20
JP6-106492 1994-05-20
JP6-148222 1994-06-29
JP14822294 1994-06-29
JP18757994A JP3204355B2 (ja) 1993-08-09 1994-08-09 光/電子ハイブリッド実装基板およびその製造方法ならびに光/電子ハイブリッド集積回路

Related Child Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001134714A Division JP3389226B2 (ja) 1993-08-09 2001-05-01 光サブモジュール
JP2001134713A Division JP2002031731A (ja) 1993-08-09 2001-05-01 ハイブリッド光集積回路
JP2001134712A Division JP2001356232A (ja) 1993-08-09 2001-05-01 ハイブリッド光集積用実装基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0878657A JPH0878657A (ja) 1996-03-22
JP3204355B2 true JP3204355B2 (ja) 2001-09-04

Family

ID=27526283

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18757994A Expired - Lifetime JP3204355B2 (ja) 1993-08-09 1994-08-09 光/電子ハイブリッド実装基板およびその製造方法ならびに光/電子ハイブリッド集積回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3204355B2 (ja)

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3250496B2 (ja) * 1997-09-19 2002-01-28 日本電気株式会社 光素子実装基板
JP3662402B2 (ja) * 1997-11-07 2005-06-22 三菱電機株式会社 光半導体モジュール
SE514478C2 (sv) * 1998-12-15 2001-02-26 Ericsson Telefon Ab L M Optisk mottagar- och sändarmodul
JP3230506B2 (ja) 1998-12-28 2001-11-19 日本電気株式会社 受光モジュール
JP3688162B2 (ja) * 1999-10-08 2005-08-24 日本電信電話株式会社 光モジュール
WO2002014917A1 (fr) 2000-08-17 2002-02-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Plaque de montage optique, module optique, emetteur/recepteur optique, systeme emetteur/recepteur optique et procede de fabrication de plaque de montage optique
DE10051889A1 (de) 2000-10-19 2002-05-16 Nokia Mobile Phones Ltd Verfahren und Vorrichtung zum Erkennen eines Datenpakets in einem Datenstrom
JP2002151781A (ja) 2000-11-10 2002-05-24 Mitsubishi Electric Corp 光素子モジュール
JP4530116B2 (ja) * 2000-12-04 2010-08-25 ソニー株式会社 半導体装置
WO2002088812A1 (de) 2001-04-30 2002-11-07 Infineon Technologies Ag Anordnung zur detektion von optischen signalen eines planaren optischen schaltkreises
JP2003195239A (ja) 2001-12-25 2003-07-09 Nec Corp 集積型光導波路デバイス
US6908779B2 (en) 2002-01-16 2005-06-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Semiconductor device and method for manufacturing the same
WO2005071807A1 (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Nec Corporation 光電気複合モジュール
CN1645172A (zh) 2004-01-22 2005-07-27 松下电器产业株式会社 光传送路基板、光传送路内置基板、及它们的制造方法
JP4828103B2 (ja) * 2004-07-28 2011-11-30 三菱電機株式会社 光送受信モジュール
CN100437185C (zh) * 2004-09-02 2008-11-26 日本电气株式会社 光电复合组件
KR100809396B1 (ko) * 2006-02-21 2008-03-05 한국전자통신연구원 광전 전송 배선판, 이의 제조 방법, 및 이를 이용한 광전전송 방법
JP2007250953A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 半導体レーザー素子の実装方法
JP4938611B2 (ja) * 2007-10-09 2012-05-23 アルプス電気株式会社 半導体発光装置
US7658552B2 (en) * 2008-06-28 2010-02-09 Kotura, Inc. Interface between light source and optical component
JP2010028006A (ja) 2008-07-24 2010-02-04 Sony Corp 光学装置
JP5654847B2 (ja) * 2010-11-17 2015-01-14 パナソニックIpマネジメント株式会社 光モジュール
JP2019186467A (ja) 2018-04-16 2019-10-24 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置およびその製造方法
JP7206494B2 (ja) * 2019-02-15 2023-01-18 日亜化学工業株式会社 発光装置の製造方法、発光装置
JPWO2021161971A1 (ja) * 2020-02-14 2021-08-19
JP7420625B2 (ja) * 2020-03-30 2024-01-23 古河電気工業株式会社 サブマウント、発光装置、および光学モジュール
WO2022185992A1 (ja) * 2021-03-04 2022-09-09 Fict株式会社 回路基板、回路基板の製造方法および電子機器

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
1993年電子情報通信学会春季大会講演論文集(4)p.4−270

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0878657A (ja) 1996-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3204355B2 (ja) 光/電子ハイブリッド実装基板およびその製造方法ならびに光/電子ハイブリッド集積回路
US6027254A (en) Opto-electronic hybrid integration platform, optical sub-module, opto-electronic hybrid integration circuit, and process for fabricating platform
JP2006504138A (ja) 光電子パッケージ及びその製造方法
US6862378B2 (en) Silicon-based high speed optical wiring board
JP4422146B2 (ja) 導電性半導体基板上の電極パッド
JP2823044B2 (ja) 光結合回路及びその製造方法
JP3405402B2 (ja) 並列伝送型光モジュールおよびその製造方法
JP2002131712A (ja) 光デバイスおよびその製造方法
JP3389226B2 (ja) 光サブモジュール
JP3434473B2 (ja) 光モジュール用シリコンプラットフォーム
JP2002031731A (ja) ハイブリッド光集積回路
US6882761B2 (en) Silicon platform for optical modules
JP4041226B2 (ja) 光半導体装置
JP6423161B2 (ja) 光集積回路装置
JP2000137148A (ja) 光モジュール及びその製造方法
JP2001356232A (ja) ハイブリッド光集積用実装基板
JP3769388B2 (ja) 光半導体装置
JP3204486B2 (ja) 光ハイブリッド回路
JP6262551B2 (ja) 光モジュール
JPH08122589A (ja) 光素子サブマウント構造
EP1225667B1 (en) Silicon platform for optical modules and methd of manufacturing
JPH0638490B2 (ja) ハイブリツド光集積回路
JP2000156511A (ja) 電気配線構造およびその製造方法
CA2276197C (en) Opto-electronic hybrid integration platform, optical sub-module, opto-electronic hybrid integration circuit, and process for fabricating platform
JPH10332983A (ja) 光導波路デバイス

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090629

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090629

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100629

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100629

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110629

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120629

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130629

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140629

Year of fee payment: 13

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term