JP3196167B2 - 積層材の端末処理装置とその端末処理方法 - Google Patents

積層材の端末処理装置とその端末処理方法

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JP3196167B2
JP3196167B2 JP02091397A JP2091397A JP3196167B2 JP 3196167 B2 JP3196167 B2 JP 3196167B2 JP 02091397 A JP02091397 A JP 02091397A JP 2091397 A JP2091397 A JP 2091397A JP 3196167 B2 JP3196167 B2 JP 3196167B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の内装材等に
使用される積層材、例えばルーフトリムの端末を処理す
る積層材の端末処理装置とその端末処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車の内装材として使用される
ルーフトリムは、発泡樹脂などにより形成された基材
と、その基材の表面を被覆する表皮とよりなる積層材が
使用されている。
【0003】また、この積層材よりなるルーフトリムを
自動車のルーフパネル内面に取付ける場合、ルーフトリ
ムの端末が表に表出しないよう端末を巻き込む端末処理
を行っており、このルーフトリムの端末を処理する方法
が例えば特開平5−111956号公報や、特開平6−
127443号公報などで提案されている。
【0004】特開平5−111956号公報に記載され
た方法は、積層材の巻き込む端部より内側の部分をガイ
ド部材で押えると共に、その端部の基材のみを加熱して
軟化させ、次に上記端部の基材と表皮とをガイド部材に
沿わせて、上記基材が内側となるよう一緒に折り曲げ、
その後、ガイド部材を後退させてから、端部の基材と表
皮をさらに巻き込んで、その端部の軟化した基材をそれ
よりも内側の部分に溶着させるようにしたものである。
【0005】また特開平6−127443号公報に記載
の方法は、下型にシート状のルーフトリム材料を沿わせ
た状態で、押えによりルーフトリム材料を把持し、この
状態でルーフトリム材料の端部を押し曲げて折り返した
後、折り返し部分を熱圧着するようにしたものである。
【0006】一方、別の方法としては、PPO(ポリフ
ェニレンオキシド)樹脂などの発泡樹脂よりなる基材a
と、その表面を被覆する表皮bとよりなる積層材cによ
りルーフトリム1を形成し、且つこのルーフトリム1の
端部の基材aに図15に示すように折り曲げ部dを形成
する。
【0007】そして、この折り曲げ部dに図16に示す
ように表皮b側より折り返し治具eを、また基材aを挟
んで対向する位置に折り曲げ治具fを当てて、前記折り
返し治具eを前進させながら折り曲げ治具fを後退させ
て、折り曲げ部dを基材a側へ折り曲げた後、折り曲げ
部Sに表皮b側より240〜250℃に加熱した加熱治
具gを図18に示すように当てて基材aを溶着すること
により、ルーフトリム1の端末1´を処理している。
【0008】この場合、折り曲げ部Sの先端部S´に近
い所を、加熱治具gで溶着すると、折り曲げ部Sの先端
部S´が加熱されて、その後冷えると、この折り曲げ部
Sの先端部S´が硬化してしまう。
【0009】このようなルーフトリム1を、図13に示
すようにその前後の取付点イ、ロでルーフパネルBに取
り付けた場合、ルーフトリム1の端末1´が取付点イ、
ロと離れていると、車体の振動で上下動する振幅が大き
くなり、前記端末1´の硬化部分がガラスもしくはルー
フパネルBに当たって擦れ、打音(低級音)を発生す
る。
【0010】その対策として、折り曲げ部Sの先端部S
´と加熱治具gとの距離を大きくするようにしたが、折
り曲げ部Sの反発力が強く、図14に示すように剥がれ
が発生し、この剥がれた部分の角部PがガラスGもしく
はルーフパネルBに干渉して隙間Hが発生する。
【0011】この剥がれの原因は、図19乃至図21に
示すように加熱治具gで溶着したものの、十分冷却でき
ずに加熱治具gが上昇するため、溶着部が十分固化せ
ず、基材aの反発力により剥がれてしまうという理由に
よる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、熱可
塑性発泡樹脂よりなる基材の表面側に表皮を積層し、或
いは表面側に表皮を積層した積層材が使用されるように
なり、このような積層材をルーフトリムとして使用した
場合、その端末部の折り曲げ部Sを加熱治具gで溶着し
たものの、十分冷却できずに加熱治具gが上昇するた
め、溶着部が十分固化せず、基材aの反発力により剥離
するという問題点があった。
【0013】本発明は上記した問題点に着目してなされ
たものであって、その第1の目的とするところは、端末
処理後、溶着部が基材の反発力により剥離することのな
い積層材の端末処理装置を提供することにある。
【0014】また、本発明の第2の目的とするところ
は、端末処理後、溶着部が基材の反発力により剥離する
ことのない積層材の端末処理方法を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記した第1の目的を達
成するために、請求項1の発明に係わる積層材の端末処
理装置は、少なくとも基材を有する積層材がセットされ
る下型と、押え部を有し且つ前記下型のキャビティ内に
前記積層材をセットした状態で、前記押え部で前記積層
材を押えて前記積層材を固定する材料押え手段と、折り
曲げ治具を有し且つ前記折り曲げ治具の先端を前記積層
材の端末部の基材側に当接させて前記端末部の基材側に
折り目を形成する折り目手段と、折り返し治具を有し且
つ前記折り返し治具の移動により前記積層材の端末部を
前記折り目の部分で前記基材側へ折り返す折り返し手段
と、加熱治具と圧着部材とを有し且つ前記加熱治具の前
記積層材の端末部の折り曲げ部への圧着により前記折り
曲げ部を前記基材に溶着すると共に、前記加熱治具の前
記折り曲げ部への圧着解除後も、前記圧着部材により所
定時間前記折り曲げ部を圧着し続ける圧着手段とを備え
たことを特徴とする。
【0016】かかる構成により、積層材の端末部の折り
曲げ部となる付近に折り曲げ治具を当てて折り目を形成
した後、折り返し治具により端末部を折り目部分で基材
側へ折り曲げて、この折り曲げ部に加熱治具を圧着し
て、互いに重合する基材同士を溶着し、加熱治具の折り
曲げ部への圧着解除後も、圧着部材により所定時間、折
り曲げ部を圧着し続けることができる。
【0017】このように、加熱治具の折り曲げ部への圧
着解除後も、圧着部材により所定時間、折り曲げ部を圧
着し続けることにより、折り曲げ部は、基材が互いに溶
着され、この溶着箇所が固まるまで圧着することができ
る。このために、溶着部が基材の反発力により剥離する
ことがなくなる。
【0018】また、上記した第1の目的を達成するため
に、請求項2の発明に係わる積層材の端末処理装置は、
請求項1に記載の積層材の端末処理装置において、前記
圧着手段を、昇降動可能なヘッド部材に前記加熱治具を
固着すると共に、前記ヘッド部材に支持ロッドを介して
前記圧着部材を上下動可能に設け、前記圧着部材を弾性
付勢手段で下方に付勢して構成した。
【0019】かかる構成により、加熱治具と圧着部材と
が下降して、加熱治具の折り曲げ部への圧着に先立っ
て、前記圧着部材の先端部が折り曲げ部に圧接し、この
状態から加熱治具がさらに下降されて折り曲げ部に圧着
すると、圧着部材は弾性付勢手段を圧縮し、前記折り曲
げ部への圧接状態を保つ。次に、加熱治具が上昇する
が、この場合に、前記圧着部材は弾性付勢手段により押
圧された状態にあるために、この圧着部材の先端部が折
り曲げ部に圧接し続ける。
【0020】このように、加熱治具の折り曲げ部への圧
着解除後も、圧着部材により所定時間、折り曲げ部を圧
着し続けることにより、折り曲げ部は、基材が互いに溶
着され、この溶着箇所が固まるまで圧着することができ
る。このために、溶着部が基材の反発力により剥離する
ことがなくなる。
【0021】また、上記した第2の目的を達成するため
に、請求項3の発明に係わる積層材の端末処理方法は、
少なくとも基材を有する積層材の端末部を折り曲げて互
いに重合する基材同士を溶着して端末処理する積層材の
端末処理方法において、前記積層材の端末部に折り曲げ
治具により折り目を形成した後、折り返し治具で前記端
末部を前記折り目の部分で前記基材側へ折り曲げ、その
後、前記端末部の折り曲げ部に加熱治具を圧着して、互
いに重合する基材同士を溶着し、前記加熱治具の前記折
り曲げ部への圧着解除後も、圧着部材により所定時間前
記折り曲げ部を圧着し続けるようにしたことを特徴とす
る。
【0022】このように、加熱治具の折り曲げ部への圧
着解除後も、圧着部材により所定時間、折り曲げ部を圧
着し続けることにより、折り曲げ部は、基材が互いに溶
着され、この溶着箇所が固まるまで圧着することができ
る。このために、溶着部が基材の反発力により剥離する
ことがなくなる。
【0023】また、上記した第2の目的を達成するため
に、請求項4の発明に係わる積層材の端末処理方法は、
請求項3に記載の積層材の端末処理方法において、前記
積層材の端末部における折り曲げ部を薄肉としたことを
特徴とする。
【0024】したがって、上記した請求項3の発明の作
用と同様な作用を奏し得るばかりか、折り曲げ部の折り
曲げ及び溶着をより確実に行うことができる。
【0025】また、上記した第2の目的を達成するため
に、請求項5の発明に係わる積層材の端末処理方法は、
請求項3又は請求項4に記載の積層材の端末処理方法に
おいて、前記積層材が、熱可塑性発泡樹脂よりなる基材
と、この基材の表面に設けられた表皮とを少なくとも含
む構成である。
【0026】したがって、上記した請求項3の発明の作
用と同様な作用を奏し得るばかりか、基材の表面に表皮
を有する積層材の端末処理を行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、自動車の内装材
であるルーフトリムに実施した実施の形態について図面
を参照して詳述する。
【0028】図1において、1は積層材より成形された
ルーフトリムで、PPO(ポリフェニレンオキサイド)
樹脂などの熱可塑性発泡樹脂よりなる基材1aと、この
基材1aの表面を被覆するように設けられた表皮1b及
び基材1aの裏面に設けられた不織布1cより構成され
ている。
【0029】前記不織布1cは、車内の騒音を低減する
目的で設けられたもので、融点が260℃のポリエステ
ル(15〜50g/m2)を使用した低目付不織布等より
形成されていて、基材1aの裏面にラミネートされてい
る。
【0030】基材1aの裏面に不織布1cをラミネート
加工する方法としては、予め基材1aの裏面にホットメ
ルトパウダを塗布した後、不織布を重ねて110〜12
0℃の温度で加熱することにより、基材1aと不織布を
接着するか、予め不織布にホットメルトパウダを付着さ
せて、これを基材1aに重ね、110〜120℃の温度
で加熱することにより、基材1aと不織布を接着する方
法などが採用されている。
【0031】また前記ルーフトリム1の基材1aの厚み
は例えば5mm、表皮1bの厚みは1mm程度となってい
て、端末処理する端末部には、基材1aの厚みを1〜2
mm程度に薄くした折り曲げ部Sとなる薄肉部1dが形成
されている。
【0032】一方前記ルーフトリム1の端末を処理する
端末処理装置は、図3に示すように下型2と、材料押え
手段3と、圧着手段4と、折り返し手段5と、折り目手
段6とから構成してある。
【0033】前記材料押え手段3は、支持部材7に垂直
に取付けられたシリンダー装置8と、このシリンダー装
置8のピストンロッド9に設けられて、下型2の上方に
位置する押え部10とを備えており、また、前記圧着手
段4は、支持部材7に取付けられたシリンダー装置11
と加熱治具12と圧着部材13とを備えており、シリン
ダー装置11のピストンロッド14にはヘッド部材15
が固着してあり、このヘッド部材15の下面部に前記加
熱治具12が固着してある。
【0034】また、ヘッド部材15の下面部には、図4
に示すように加熱治具12と平行にして支持ロッド16
が取り付けてあり、この支持ロッド16に前記圧着部材
13が上下動可能に設けてある。すなわち、圧着部材1
3は、その上端部に水平部17を有しており、この水平
部17には孔部18が形成してあり、この孔部18に前
記支持ロッド16を貫通させて、圧着部材13が支持ロ
ッド16に設けてあり、この支持ロッド16の下端部に
はストッパー19が設けてあって、圧着部材13が抜け
ないようにしてある。そして、圧着部材13は、水平部
17とヘッド部材15との間に介装された弾性付勢手段
であるスプリング20により下方に付勢されている。
【0035】また、前記折り返し手段5は、スタンド2
1に水平に固着されたシリンダー装置22と、このシリ
ンダー装置22のピストンロッド23に取り付けられた
折り返し治具24とを備えている。
【0036】また、前記折り目手段6は、支持部材7に
固着されたホルダー作動シリンダー25を有しており、
このホルダー作動シリンダー25のピストンロッド26
にはホルダー27が固着してあり、このホルダー27に
は作動シリンダー28が斜めに固着してあり、この作動
シリンダー28のピストンロッド29には折り曲げ治具
30が設けてある。また、前記加熱治具12は図示しな
いヒータにより約240〜250℃に加熱されている。
【0037】次に、上記した端末処理装置を使用してル
ーフトリム1の端末を処理する方法について説明する。
【0038】まず、下型2のキャビティ2a内に、表皮
1bを下向きにして、図3、図5に示すようにルーフト
リム1をセットしたら、前記材料押え手段3のシリンダ
ー装置8を作動して、これの押え部10でルーフトリム
1を上から押えて、ルーフトリム1を下型2のキャビテ
ィ2aに固定する。
【0039】次に、折り曲げ治具30を作動シリンダー
28の作動により前進させて、折り曲げ治具30の先端
を図6に示すように基材1aの厚肉部と薄肉部1dの境
界付近(即ち折り目となる付近)に当接させる。
【0040】基材1aの境界付近に折り曲げ治具30を
数秒圧着している間に、シリンダー装置22を作動させ
て折り返し治具24を図6に示すように水平移動させ
て、先端を境界付近に表皮1b側より圧着させ、境界付
近の形状を保持する。
【0041】次に、折り曲げ治具30を後退させなが
ら、図7に示すようにシリンダー装置22を作動させて
折り返し治具24をさらに前進させて、基材1aの折り
曲げ部1dである折り曲げ部Sを不織布1c側へ折り返
す。
【0042】その後、折り返し治具24がシリンダー装
置22の作動により後退されると同時に、240〜25
0℃に加熱された加熱治具12と圧着部材13とがシリ
ンダー装置11の作動により,図7及び図8に示すよう
に下降されて、折り曲げ部Sが上方より圧着され、加熱
治具12の熱により基材1a及び不織布1cが溶融され
て、折り曲げ部Sが基材1aに溶着される。
【0043】また、前記加熱治具12の折り曲げ部Sへ
の圧着に先立って、前記圧着部材13の先端部が折り曲
げ部Sの水平部位S−1に圧接し、この状態から加熱治
具12がさらに下降されて折り曲げ部Sに圧着すると、
図8に示すように前記圧着部材13はスプリング20を
圧縮し、前記折り曲げ部Sの水平部位S−1への圧接状
態を保つ。
【0044】次に、図9に示すようにシリンダー装置1
1の作動により加熱治具12が上昇するが、この場合
に、前記圧着部材13は支持ロッド16に上下動可能に
なされ且つスプリング20のばね力により下方に押圧さ
れた状態にあるために、この圧着部材13の先端部が折
り曲げ部Sの水平部位S−1に圧接し続ける。そして、
前記加熱治具12の移動距離が、圧着部材13の支持ロ
ッド16に対する移動ストロークLを越えると、圧着部
材13が支持ロッド16の下端部のストッパー19に干
渉して、この圧着部材13が上昇して、その先端部が折
り曲げ部Sの水平部位S−1より離れる。この場合、加
熱治具12が折り曲げ部Sを離れて、圧着部材13の先
端部が折り曲げ部Sの水平部位S−1を圧接し続ける時
間は数秒(10〜15秒)程度であり、このように、圧
着部材13の先端部が折り曲げ部Sの水平部位S−1を
圧接し続けることにより折り曲げ部Sが硬化して、その
折り曲げ状態を保形する。
【0045】そして、圧着部材13の上昇とともにルー
フトリム1の端末処理が完了すると共に、前記端末処理
方法により得られたルーフトリム1の端末は、図10に
示すように基材1aが互いに溶着されていると共に、折
り曲げ部Sには反力がほとんど存在することなく硬化す
るので、溶着部が剥離する心配もない。
【0046】なお、前記した実施の形態では、不織布1
cを使用したが、不織布に限定されることはないと共
に、適用部材もルーフトリムに限定されることはなく、
積層材を使用した内装材全般に適用できるものである。
【0047】また、上記した実施の形態では、積層材か
らなるルーフトリム1は、基材1aの表面側に表皮1b
を、裏面側に不織布1cを設けて構成したが、これに限
定されるものでなく、基材1aの裏面側の不織布1cを
用いない場合も考えられる。この場合、基材1aの厚肉
部と薄肉部1dの境界付近において、基材1a同士が溶
着されることとなる。
【0048】また、基材1aの厚さ、材料的な性質等を
考慮して、折り曲げに対する内在反発力が小さい場合に
は、前記薄肉部1bとしない場合も考えられる。
【0049】また、上記した圧着手段4は、前記加熱治
具12に対して圧着部材13がルーフトリム1の端末側
に位置させてあるが、図11に示すように前記加熱治具
12に対して圧着部材13をルーフトリム1の端末側と
は反対側に位置させてもよいし、また、図12に示すよ
うに前記圧着部材13を前記加熱治具12を挟んでルー
フトリム1の端末側と、この端末側とは反対側のそれぞ
れに位置させてもよい。
【0050】図12に示すように圧着部材13を、前記
加熱治具12を挟んでルーフトリム1の端末側と、この
端末側とは反対側に位置させた場合には、基材1aの厚
肉部に対する折り曲げ部Sの端部(Q部)を圧着部材1
3で押えることができて、この部分の剥がれを防止する
ことができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係わる積層材の端末処理装置によれば、少なくとも基材
を有する積層材がセットされる下型と、押え部を有し且
つ前記下型のキャビティ内に前記積層材をセットした状
態で、前記押え部で前記積層材を押えて前記積層材を固
定する材料押え手段と、折り曲げ治具を有し且つ前記折
り曲げ治具の先端を前記積層材の端末部の基材側に当接
させて前記端末部の基材側に折り目を形成する折り目手
段と、折り返し治具を有し且つ前記折り返し治具の移動
により前記積層材の端末部を前記折り目の部分で前記基
材側へ折り返す折り返し手段と、加熱治具と圧着部材と
を有し且つ前記加熱治具の前記積層材の端末部の折り曲
げ部への圧着により前記折り曲げ部を前記基材に溶着す
ると共に、前記加熱治具の前記折り曲げ部への圧着解除
後も、前記圧着部材により所定時間前記折り曲げ部を圧
着し続ける圧着手段とを備えたことにより、積層材の端
末部の折り曲げ部となる付近に折り曲げ治具を当てて折
り目を形成した後、折り返し治具により端末部を折り目
部分で基材側へ折り曲げて、この折り曲げ部に加熱治具
を圧着して、互いに重合する基材同士を溶着し、加熱治
具の折り曲げ部への圧着解除後も、圧着部材により所定
時間、折り曲げ部を圧着し続けることができる。
【0052】このように、加熱治具の折り曲げ部への圧
着解除後も、圧着部材により所定時間、折り曲げ部を圧
着し続けることにより、折り曲げ部は、基材が互いに溶
着され、この溶着箇所が固まるまで圧着することができ
る。このために、溶着部が基材の反発力により剥離する
ことがなくなる。
【0053】また、請求項2の発明に係わる積層材の端
末処理装置によれば、請求項1に記載の積層材の端末処
理装置において、前記圧着手段を、昇降動可能なヘッド
部材に前記加熱治具を固着すると共に、前記ヘッド部材
に支持ロッドを介して前記圧着部材を上下動可能に設
け、前記圧着部材を弾性付勢手段で下方に付勢して構成
したことにより、加熱治具と圧着部材とが下降して、加
熱治具の折り曲げ部への圧着に先立って、前記圧着部材
の先端部が折り曲げ部に圧接し、この状態から加熱治具
がさらに下降されて折り曲げ部に圧着すると、圧着部材
は弾性付勢手段を圧縮し、前記折り曲げ部への圧接状態
を保つ。次に、加熱治具が上昇するが、この場合に、前
記圧着部材は弾性付勢手段により押圧された状態にある
ために、この圧着部材の先端部が折り曲げ部に圧接し続
ける。
【0054】このように、加熱治具の折り曲げ部への圧
着解除後も、圧着部材により所定時間、折り曲げ部を圧
着し続けることにより、折り曲げ部は、基材が互いに溶
着され、この溶着箇所が固まるまで圧着することができ
る。このために、溶着部が基材の反発力により剥離する
ことがなくなる。
【0055】また、請求項3の発明に係わる積層材の端
末処理方法によれば、少なくとも基材を有する積層材の
端末部を折り曲げて互いに重合する基材同士を溶着して
端末処理する積層材の端末処理方法において、前記積層
材の端末部に折り曲げ治具により折り目を形成した後、
折り返し治具で前記端末部を前記折り目の部分で前記基
材側へ折り曲げ、その後、前記端末部の折り曲げ部に加
熱治具を圧着して、互いに重合する基材同士を溶着し、
前記加熱治具の前記折り曲げ部への圧着解除後も、圧着
部材により所定時間前記折り曲げ部を圧着し続けるよう
にしたことにより、加熱治具の折り曲げ部への圧着解除
後も、圧着部材により所定時間、折り曲げ部を圧着し続
けることにより、折り曲げ部は、基材が互いに溶着さ
れ、この溶着箇所が固まるまで圧着することができる。
このために、溶着部が基材の反発力により剥離すること
がなくなる。
【0056】また、請求項4の発明に係わる積層材の端
末処理方法によれば、請求項3に記載の積層材の端末処
理方法において、前記積層材の端末部における折り曲げ
部を薄肉としたことにより、上記した請求項3の発明の
効果と同様な効果を奏し得るばかりか、折り曲げ部の折
り曲げ及び溶着をより確実に行うことができる。
【0057】また、請求項5の発明に係わる積層材の端
末処理方法によれば、請求項3又は請求項4に記載の積
層材の端末処理方法において、前記積層材が、熱可塑性
発泡樹脂よりなる基材と、この基材の表面に設けられた
表皮とを少なくとも含む構成であることにより、上記し
た請求項3の発明の効果と同様な効果を奏し得るばかり
か、基材の表面に表皮を有する積層材の端末処理を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ルーフトリムの斜視図である。
【図2】図1のE−E線に沿う断面図である。
【図3】本発明に係わる積層材の端末処理装置の構成説
明図である。
【図4】図3のF部の拡大詳細図である。
【図5】本発明に係わる積層材の端末処理方法における
積層材の下型へのセット工程の説明図である。
【図6】本発明に係わる積層材の端末処理方法における
積層材の端末の折り目形成工程の説明図である。
【図7】本発明に係わる積層材の端末処理方法における
積層材の端末の折り曲げ工程の説明図である。
【図8】本発明に係わる積層材の端末処理方法における
積層材の端末の折り曲げ部の溶着工程の説明図である。
【図9】本発明に係わる積層材の端末処理方法における
積層材の端末の折り曲げ部の圧着解除後の圧着治具によ
る押え工程の説明図である。
【図10】本発明に係わる積層材の端末処理方法におけ
る積層材の端末処理完了の説明図である。
【図11】本発明に係わる積層材の端末処理装置の圧着
手段の他の実施の形態の構成説明図である。
【図12】本発明に係わる積層材の端末処理装置の圧着
手段の他の別の実施の形態の構成説明図である。
【図13】ルーフトリムの天井材への取付状態の説明図
である。
【図14】ルーフトリムの端末の折り曲げ部が剥離した
状態の説明図である。
【図15】積層材の端末の断面図である。
【図16】積層材の端末の折り目形成工程の説明図であ
る。
【図17】積層材の端末の折り曲げ工程の説明図であ
る。
【図18】積層材の端末の折り曲げ部の溶着工程の説明
図である。
【図19】積層材の端末処理完了の説明図である。
【図20】積層材の端末処理完了に生じた折り曲げ部の
剥離の説明図である。
【図21】積層材の端末処理完了に生じた折り曲げ部の
剥離がさらに進行した状態の説明図である。
【符号の説明】
1 ル−フトリム(積層材) 2 下型 3 材料押え手段 4 圧着手段 5 折り返し手段 6 折り目手段 10 押え部 12 加熱治具 13 圧着部材 24 折り返す治具 30 折り曲げ治具 a 基材 S 折り曲げ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 9:00 B29L 9:00 31:58 31:58 (56)参考文献 特開 平6−127443(JP,A) 特開 平8−224819(JP,A) 特開 平8−47969(JP,A) 実開 平6−81733(JP,U) 特公 平7−94151(JP,B2) 実公 平7−9625(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 53/04 B29C 51/18,51/20,51/26 B60R 13/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基材を有する積層材がセット
    される下型と、 押え部を有し且つ前記下型のキャビティ内に前記積層材
    をセットした状態で、前記押え部で前記積層材を押えて
    前記積層材を固定する材料押え手段と、 折り曲げ治具を有し且つ前記折り曲げ治具の先端を前記
    積層材の端末部の基材側に当接させて前記端末部の基材
    側に折り目を形成する折り目手段と、 折り返し治具を有し且つ前記折り返し治具の移動により
    前記積層材の端末部を前記折り目の部分で前記基材側へ
    折り返す折り返し手段と、 加熱治具と圧着部材とを有し且つ前記加熱治具の前記積
    層材の端末部の折り曲げ部への圧着により前記折り曲げ
    部を前記基材に溶着すると共に、前記加熱治具の前記折
    り曲げ部への圧着解除後も、前記圧着部材により所定時
    間前記折り曲げ部を圧着し続ける圧着手段とを備えたこ
    とを特徴とする積層材の端末処理装置。
  2. 【請求項2】 前記圧着手段を、昇降動可能なヘッド部
    材に前記加熱治具を固着すると共に、前記ヘッド部材に
    支持ロッドを介して前記圧着部材を上下動可能に設け、
    前記圧着部材を弾性付勢手段で下方に付勢して構成した
    請求項1に記載の積層材の端末処理装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも基材を有する積層材の端末部
    を折り曲げて互いに重合する基材同士を溶着して端末処
    理する積層材の端末処理方法において、 前記積層材の端末部に折り曲げ治具により折り目を形成
    した後、折り返し治具で前記端末部を前記折り目の部分
    で前記基材側へ折り曲げ、その後、前記端末部の折り曲
    げ部に加熱治具を圧着して、互いに重合する基材同士を
    溶着し、前記加熱治具の前記折り曲げ部への圧着解除後
    も、圧着部材により所定時間前記折り曲げ部を圧着し続
    けるようにしたことを特徴とする積層材の端末処理方
    法。
  4. 【請求項4】 前記積層材の端末部における折り曲げ部
    を薄肉としたことを特徴とする請求項3に記載の積層材
    の端末処理方法。
  5. 【請求項5】 前記積層材が、熱可塑性発泡樹脂よりな
    る基材と、この基材の表面に設けられた表皮とを少なく
    とも含む構成である請求項3又は請求項4に記載の積層
    材の端末処理方法。
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