JPH10291248A - 積層材の端末処理装置とその端末処理方法 - Google Patents

積層材の端末処理装置とその端末処理方法

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JPH10291248A
JPH10291248A JP11501397A JP11501397A JPH10291248A JP H10291248 A JPH10291248 A JP H10291248A JP 11501397 A JP11501397 A JP 11501397A JP 11501397 A JP11501397 A JP 11501397A JP H10291248 A JPH10291248 A JP H10291248A
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heating
jig
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terminal
fold
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JP11501397A
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Inventor
Akira Kanashiki
昭 金敷
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Kasai Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Kasai Kogyo Co Ltd
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Publication date
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  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 端末処理後、溶着部が基材の反発力により剥
離することのない積層材の端末処理装置及びその端末処
理方法を提供する。 【解決手段】 ルーフトリム1の端末部に加熱・折り目
形成治具30により加熱すると共に折り目を形成した
後、折り返し治具24で端末部を折り目の部分で基材1
a側へ折り曲げ、その後、端末部の折り曲げ部Sに加熱
・圧着治具12を圧着して、互いに重合する基材1a同
士を溶着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の内装材等に
使用される積層材、例えばルーフトリムの端末を処理す
る積層材の端末処理装置及びその端末処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車の内装材として使用される
ルーフトリムは、発泡樹脂などにより形成された基材
と、その基材の表面を被覆する表皮とよりなる積層材が
使用されている。
【0003】また、この積層材よりなるルーフトリムを
自動車のルーフパネル内面に取付ける場合、ルーフトリ
ムの基材側端末が表に表出しないよう端末を巻き込む端
末処理を行っており、このルーフトリムの端末を処理す
る方法は例えば特開平5−111956号公報や、特開
平6−127443号公報などで提案されている。
【0004】特開平5−111956号公報に記載され
た方法は、積層材の巻き込む端部より内側の部分をガイ
ド部材で押えると共に、その端部の基材のみを加熱して
軟化させ、次に上記端部の基材と表皮とをガイド部材に
沿わせて、上記基材が内側となるよう一緒に折り曲げ、
その後、ガイド部材を後退させてから、端部の基材と表
皮をさらに巻き込んで、その端部の軟化した基材をそれ
よりも内側の部分に溶着させるようにしたものである。
【0005】また特開平6−127443号公報に記載
の方法は、下型にシート状のルーフトリム材料を沿わせ
た状態で、押えによりルーフトリム材料を把持し、この
状態でルーフトリム材料の端部を押し曲げて折り返した
後、折り返し部分を熱圧着するようにしたものである。
【0006】一方、別の方法としては、図17に示すよ
うに、PPO(ポリフェニレンオキシド)樹脂などの発
泡樹脂よりなる基材aと、その表面を被覆する表皮bと
よりなる積層材cによりルーフトリム1を形成し、且つ
このルーフトリム1の端部の基材aに折り曲げ部dを形
成する。
【0007】そして、この折り曲げ部dに図18に示す
ように表皮b側より折り返し治具eを、また基材aを挟
んで対向する位置に折り曲げ治具fを当てて、前記折り
返し治具eを前進させながら折り曲げ治具fを後退させ
て、折り曲げ部dを基材a側へ折り曲げた後、折り曲げ
部Sに表皮b側より240〜250℃に加熱した加熱治
具gを、図19に示すように当てて基材aを溶着するこ
とにより、図20に示すようにルーフトリム1の端末1
´を処理している。
【0008】この場合、折り曲げ部Sの先端部S´に近
い所を、加熱治具gで溶着すると、折り曲げ部Sの先端
部S´が加熱されて、その後冷えると、この折り曲げ部
Sの先端部S´が硬化してしまう。このようなルーフト
リム1を、図15に示すようにその前後の取付点イ、ロ
でルーフパネルBに取り付けた場合、ルーフトリム1の
端末1´が取付点イ、ロと離れていると、車体の振動で
上下動する振幅が大きくなり、前記端末1´の硬化部分
がガラスもしくはルーフパネルBに当たって擦れ、打音
(低級音)を発生する。
【0009】その対策として、折り曲げ部Sの先端部S
´と加熱治具gとの距離を大きくするようにしたが、折
り曲げ部Sの反発力が強く、図16に示すように剥がれ
が発生し、この剥がれた部分の角部PがガラスGもしく
はルーフパネルBに干渉して隙間Hが発生する。
【0010】この剥がれの原因は、図21乃至図23に
示すように加熱治具gで溶着したものの、冷却しないう
ちに加熱治具gを上昇させるため、溶着部が十分固化せ
ず、基材aの反発力により剥がれてしまうという理由に
よる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、熱可
塑性発泡樹脂よりなる基材の表面側に表皮を積層し、或
いは表面側に表皮を積層した積層材が使用されるように
なり、このような積層材をルーフトリムとして使用した
場合、その端末部の折り曲げ部Sを加熱治具gで溶着し
たものの、十分冷却できずに加熱治具gが上昇するた
め、溶着部が十分固化せず、基材aの反発力により剥離
するという問題点があった。
【0012】本発明は上記した問題点に着目してなされ
たものであって、その第1の目的とするところは、端末
処理後、溶着部が基材の反発力により剥離することのな
い積層材の端末処理装置を提供することにある。
【0013】また、本発明の第2の目的とするところ
は、端末処理後、溶着部が基材の反発力により剥離する
ことのない積層材の端末処理方法を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した第1の目的を達
成するために、請求項1記載の本発明に係る積層材の端
末処理装置は、少なくとも表皮材に基材を積層してなる
積層材がセットされるキャビティを有する下型と、押え
部を有し且つ前記下型のキャビティ内に前記積層材の基
材側を上向きにセットした状態で、前記押え部で前記積
層材の基材側より押えて前記積層材を固定する材料押え
手段と、加熱・折り目形成治具を有し且つ前記加熱・折
り目形成治具を前記積層材の端末部の基材側に当接させ
て前記端末部の基材の先端部を加熱軟化するとともに折
り目を付けることに折り返し部を形成する加熱・折り目
形成手段と、折り返し治具を有し且つ前記折り返し治具
の移動により前記積層材の端末部を前記折り目の部分で
前記表皮材側から前記基材側へ折り返す折り返し手段
と、加熱・圧着治具を有し且つ前記加熱・圧着治具の前
記積層材の端末部の折り返し部への圧着により前記折り
返し部を前記基材に溶着する加熱・圧着手段と、を備え
たことを特徴とする。
【0015】かかる構成により、積層材の端末部の折り
曲げ部となる付近を加熱軟化させるとともに折り目を形
成した後、折り返し治具により端末部を折り目部分で基
材側へ折り曲げて、この折り曲げ部に加熱・圧着治具を
更に圧着させて、互いに重合する基材同士を溶着するこ
ととなり、端末部の折り返し部の基材側を予め加熱・折
り目成形治具により加熱軟化することにより、折り返し
部への加熱・治具の圧着により、折り曲げ部における基
材同士が確実に溶着される。
【0016】また、上記した第1の目的を達成するため
に、請求項2記載の本発明に係る積層材の端末処理装置
は、請求項1に記載の積層材の端末処理装置において、
加熱・折り目形成治具が、前記折り曲げ部および該折り
曲げ部が溶着される積層材の基材部分全体を加熱するよ
うに構成して、折り曲げ部と基材との溶着を更に確実な
ものとして、溶着部が基材の反発力により剥離すること
がなくなる。
【0017】又、上記した第2の目的を達成するため
に、請求項3記載の本発明に係る積層材の端末処理装置
は、請求項1に記載の積層材の端末処理装置において、
加熱・折り目形成治具の折り返し部成形部位に突起を設
け、該突起により前記基材端末に折り目部を形成するよ
うに構成したことを特徴とするもので、積層材に予め折
り目部を形成する必要が無くなり、これにより、折り曲
げ位置の変更を容易に行えることができる。
【0018】また、上記した第2の目的を達成するため
に、請求項4記載の本発明に係る積層材の端末処理方法
は、少なくとも基材を有する積層材の端末部を折り曲げ
て互いに重合する基材同士を溶着して端末処理する積層
材の端末処理方法において、前記積層材の端末部に加熱
・折り目形成治具により前記端末部の基材の先端部を加
熱軟化するとともに折り目を付けた後、折り返し治具で
前記端末部を前記折り目の部分で前記基材側へ折り曲
げ、その後、前記端末部の折り曲げ部に加熱治具を圧着
して、互いに重合する基材同士を溶着したことを特徴と
する。
【0019】このように、積層材の端末部に加熱・折り
目形成治具により端末部の基材の先端部を加熱軟化する
とともに折り目を付けた後、折り返し治具で前記端末部
を折り目の部分で基材側へ折り曲げて、端末部の折り曲
げ部に加熱・圧着治具を圧着して、互いに重合する基材
同士を溶着する結果、端末部の折り返し部における基材
部分が加熱軟化して、折り返し部への加熱・圧着治具の
圧着により、折り返し部における基材同士が確実に溶着
される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、自動車の内装材
であるルーフトリムに実施した実施の形態について図面
を参照して詳述する。
【0021】図1および図2において、1は積層材より
成形されたルーフトリムで、PPO(ポリフェニレンオ
キサイド)樹脂などの熱可塑性発泡樹脂よりなる基材1
aと、この基材1aの表面を被覆するように設けられた
表皮1b及び基材1aの裏面に設けられた不織布1cよ
り構成されている。
【0022】前記不織布1cは、車内の騒音を低減する
目的で設けられたもので、融点が260℃のポリエステ
ル(15〜50g/m2 )を使用した低目付不織布等よ
り形成されていて、基材1aの裏面にラミネートされて
いる。
【0023】基材1aの裏面に不織布1cをラミネート
加工する方法としては、予め基材1aの裏面にホットメ
ルトパウダを塗布した後、不織布を重ねて110〜12
0℃の温度で加熱することにより、基材1aと不織布を
接着するか、予め不織布にホットメルトパウダを付着さ
せて、これを基材1aに重ね、110〜120℃の温度
で加熱することにより、基材1aと不織布を接着する方
法などが採用されている。
【0024】また前記ルーフトリム1の基材1aの厚み
は例えば5mm、表皮1bの厚みは1mm程度となってい
て、端末処理する端末部には、基材1aの厚みを1〜2
mm程度に薄くした折り曲げ部Sとなる薄肉部1dが形成
されている。
【0025】一方前記ルーフトリム1の端末を処理する
端末処理装置は、図3に示すように下型2と、材料押え
手段3と、加熱・圧着手段4と、折り返し手段5と、加
熱・折り目形成手段6とから構成してある。
【0026】前記材料押え手段3は、支持部材7に垂直
に取付けられたシリンダー装置8と、このシリンダー装
置8のピストンロッド9に設けられて、下型2の上方に
位置する押え部10とを備えており、また、前記加熱・
圧着手段4は、支持部材7に取付けられたシリンダー装
置11と加熱・圧着治具12と補助圧着部材13とを備
えており、シリンダー装置11のピストンロッド14に
はヘッド部材15が固着してあり、このヘッド部材15
の下面部に前記加熱・圧着治具12が固着してある。こ
の加熱・圧着治具12は図示しないヒータにより約24
0〜250℃に加熱されるように構成されている。
【0027】また、ヘッド部材15の下面部には、図4
に示すように加熱・圧着治具12と平行にして支持ロッ
ド16が取り付けてあり、この支持ロッド16に前記補
助圧着部材13が上下動可能に設けてある。すなわち、
補助圧着部材13は、その上端部に水平部17を有して
おり、この水平部17には孔部18が形成してあり、こ
の孔部18に前記支持ロッド16を貫通させて、補助圧
着部材13が支持ロッド16に設けてあり、この支持ロ
ッド16の下端部にはストッパー19が設けてあって、
補助圧着部材13が抜けないようにしてある。そして、
補助圧着部材13は、水平部17とヘッド部材15との
間に介装された弾性付勢手段であるスプリング20によ
り下方に付勢されている。
【0028】また、前記折り返し手段5は、スタンド2
1に水平に固着されたシリンダー装置22と、このシリ
ンダー装置22のピストンロッド23に取り付けられた
折り返し治具24とを備えている。
【0029】また、前記加熱・折り目形成手段6は、支
持部材7に固着されたホルダー作動シリンダー25を有
しており、このホルダー作動シリンダー25のピストン
ロッド26にはホルダー27が固着してあり、このホル
ダー27には作動シリンダー28が斜めに固着してあ
り、この作動シリンダー28のピストンロッド29には
加熱・折り目形成治具30が設けてある。
【0030】この加熱・折り目形成治具30は、基材1
aの不織布1c側端末を図示しないヒータにより約24
0〜250°Cに加熱するとともに、凹型R形状を呈す
る加熱・折り目成形面30aが形成されて、この加熱・
折り目成形面30aは、薄肉部1dおよび基材1aの薄
肉部1dより中央側の所定範囲の全面に当接するように
なっている。
【0031】そして、この加熱・折り目成形面30a
が、薄肉部1dおよび基材1aの薄肉部1dより中央側
の所定範囲に当接した場合に、薄肉部1dを受け止める
ために、折り返し手段5の折り返し治具24の先端形状
は、加熱・折り目成形面30aの形状に対応して、凸型
R形状に形成されている。
【0032】次に、上記した端末処理装置を使用してル
ーフトリム1の端末を処理する方法について説明する。
【0033】まず、下型2のキャビティ2a内に、表皮
1bを下向きに基材1a側を上向きにして、図5に示す
ようにルーフトリム1をセットしたら、図3に示すよう
に、材料押え手段3のシリンダー装置8を作動して、こ
れの押え部10でルーフトリム1を上から押えて、ルー
フトリム1を下型2のキャビティ2aに固定する。
【0034】次に、作動シリンダー22の作動により、
折り返し治具24を水平に前進させて、折り曲げ治具3
0の先端を図6に示すように基材1aの厚肉部と薄肉部
1eの境界付近(即ち折り目となる付近)から薄肉部1
d全体に当接させる。
【0035】次に、ホルダー作動シリンダー28により
加熱・折り目形成治具30を水平に前進させて、基材1
aの薄肉部1eおよび折り目付近の厚肉部の所定範囲
(すなわち、折り返し部)全体に当接させて、折り曲げ
治具30の先端とともに境界部付近の形状を保持しなが
ら、数秒圧着し温度をかけて軟化するとともに、加熱・
折り目成形面30aの段差部により、折り目を有する折
り返し部Sを形成する(図7参照)。
【0036】次に、加熱・折り目形成治具30を後退さ
せながら、図8に示すようにシリンダー装置22を作動
させて折り返し治具24をさらに前進させて、基材1a
の折り曲げ部1dである折り曲げ部Sを不織布1c側へ
折り返す。
【0037】その後、折り返し治具24がシリンダー装
置22の作動により後退されると同時に、240〜25
0℃に加熱された加熱・圧着治具12と補助圧着部材1
3とがシリンダー装置11の作動により,図9及び図1
0に示すように下降されて、折り返し部Sが上方より圧
着され、加熱・圧着治具12の熱により基材1aが溶融
されて、折り返し部Sが基材1aに溶着される。この
時、折り曲げ部Sの不織布1c側は加熱・折り目形成治
具30により軟化している結果、確実且つ容易に折り返
し部Sが基材に溶着される。
【0038】そして、加熱・圧着治具12の折り曲げ部
Sへの圧着に先立って、補助圧着部材13の先端部が折
り返し部Sの水平部位S−1に圧接し、この状態から加
熱・圧着治具12がさらに下降されて折り返し部Sに圧
着すると、図9に示すように補助圧着部材13はスプリ
ング20を圧縮し、折り曲げ部Sの水平部位S−1への
圧接状態を保つ。
【0039】次に、図10に示すようにシリンダー装置
11の作動により加熱・圧着治具12が上昇するが、こ
の場合に、補助圧着部材13は支持ロッド16に上下動
可能になされ且つスプリング20のばね力により下方に
押圧された状態にあるために、この補助圧着部材13の
先端部が折り曲げ部Sの水平部位S−1に圧接し続け
る。そして、前記加熱・圧着治具12の移動距離が、補
助圧着部材13の支持ロッド16に対する移動ストロー
クLを越えると、補助圧着部材13が支持ロッド16の
下端部のストッパー19に干渉して、この補助圧着部材
13が上昇して、その先端部が折り曲げ部Sの水平部位
S−1より離れる。この場合、加熱・圧着治具12が折
り曲げ部Sを離れて、補助圧着部材13の先端部が折り
曲げ部Sの水平部位S−1を圧接し続ける時間は数秒
(10〜15秒)程度であり、このように、補助圧着部
材13の先端部が折り曲げ部Sの水平部位S−1を圧接
し続けることにより折り曲げ部Sが硬化して、その折り
曲げ状態を保形する。
【0040】そして、補助圧着部材13の上昇とともに
ルーフトリム1の端末処理が完了すると共に、前記端末
処理方法により得られたルーフトリム1の端末は、図1
1に示すように基材1aが互いに溶着されていると共
に、折り曲げ部Sには反力がほとんど存在することなく
硬化するので、溶着部が剥離する心配もない。
【0041】なお、前記した実施の形態では、不織布1
cを使用したが、不織布に限定されることはないと共
に、適用部材もルーフトリムに限定されることはなく、
積層材を使用した内装材全般に適用できるものである。
【0042】また、上記した実施の形態では、積層材か
らなるルーフトリム1は、基材1aの表面側に表皮1b
を、裏面側に不織布1cを設けて構成したが、これに限
定されるものでなく、基材1aの裏面側の不織布1cを
用いない場合も考えられる。この場合、基材1aの厚肉
部と薄肉部1dの境界付近において、基材1a同士が溶
着されることとなる。
【0043】また、基材1aの厚さ、材料的な性質等を
考慮して、折り曲げに対する内在反発力が小さい場合に
は、前記薄肉部1bとしない場合も考えられる。
【0044】また、上記した加熱・圧着手段4は、加熱
・折り目形成手段6により、予め不織布1c側を軟化さ
せているため、加熱・圧着治具12のみでほぼ折り返し
部Sの溶着は確実に行えるが、補助圧着部材13を有し
て、補助的に折り返し部Sの溶着を助成しており、前記
加熱・圧着治具12に対して補助圧着部材13がルーフ
トリム1の端末側に位置させてあるが、図12に示すよ
うに前記加熱・圧着治具12に対して補助圧着部材13
をルーフトリム1の端末側とは反対側に位置させてもよ
いし、また、図13に示すように前記補助圧着部材13
を前記加熱・圧着治具12を挟んでルーフトリム1の端
末側と、この端末側とは反対側のそれぞれに位置させて
もよい。
【0045】図13に示すように補助圧着部材13を、
前記加熱・圧着治具12を挟んでルーフトリム1の端末
側と、この端末側とは反対側に位置させた場合には、基
材1aの厚肉部に対する折り曲げ部Sの端部(Q部)を
補助圧着部材13で押えることができて、この部分の剥
がれを防止することができる。
【0046】図14に示すものは、本発明の他の実施の
形態を示すもので、加熱・折り目形成治具30の折り返
し部成形部位に突起30bを設け、突起30bにより基
材1aの端末に折り目部を形成するように構成してお
り、積層材1に予め折り目部を形成する必要が無くな
り、これにより、折り曲げ位置の変更を容易に行えるこ
とができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係る積層材の端末処理装置によれば、少なくとも表皮材
に基材を積層してなる積層材がセットされるキャビティ
を有する下型と、押え部を有し且つ前記下型のキャビテ
ィ内に前記積層材の基材側を上向きにセットした状態
で、前記押え部で前記積層材の基材側より押えて前記積
層材を固定する材料押え手段と、加熱・折り目形成治具
を有し且つ前記加熱・折り目形成治具を前記積層材の端
末部の基材側に当接させて前記端末部の基材の先端部を
加熱軟化するとともに折り目を付けることに折り返し部
を形成する加熱・折り目形成手段と、折り返し治具を有
し且つ前記折り返し治具の移動により前記積層材の端末
部を前記折り目の部分で前記表皮材側から前記基材側へ
折り返す折り返し手段と、加熱・圧着治具を有し且つ前
記加熱・圧着治具の前記積層材の端末部の折り返し部へ
の圧着により前記折り返し部を前記基材に溶着する加熱
・圧着手段とを備え、積層材の端末部の折り曲げ部とな
る付近を加熱軟化させるとともに折り目を形成した後、
折り返し治具により端末部を折り目部分で基材側へ折り
曲げて、この折り曲げ部に加熱治具を更に圧着して、互
いに重合する基材同士を溶着しており、端末部の折り返
し部と該折り曲げ部が溶着される基材部分とを加熱軟化
することにより、折り曲げ部への加熱治具の圧着によ
り、折り曲げ部が基材への溶着が確実且つ容易にとな
る。
【0048】このように、加熱治具の折り曲げ部への圧
着解除後も、圧着部材により所定時間、折り曲げ部を圧
着し続けることにより、折り曲げ部は、基材が互いに溶
着され、この溶着箇所が固まるまで圧着することができ
る。このために、溶着部が基材の反発力により剥離する
ことがなくなる。
【0049】また、請求項2の発明に係る積層材の端末
処理装置によれば、請求項1に記載の積層材の端末処理
装置において、加熱・折り目形成治具は、折り曲げ部お
よび該折り曲げ部が溶着される積層材の基材部分全体を
加熱するように構成して、折り曲げ部と基材との溶着を
更に確実なものとして、溶着部が基材の反発力により剥
離することがなくなる。
【0050】又、請求項3の発明に係る積層材の端末処
理装置によれば、請求項1に記載の積層材の端末処理装
置において、加熱・折り目形成治具の折り返し部成形部
位に突起を設け、突起により基材の端末に折り目部を形
成するように構成しており、積層材に予め折り目部を形
成する必要が無くなり、これにより、折り曲げ位置の変
更を容易に行えることができる。
【0051】また、上記した第2の目的を達成するため
に、請求項4記載の本発明に係る積層材の端末処理装置
は、少なくとも基材を有する積層材の端末部を折り曲げ
て互いに重合する基材同士を溶着して端末処理する積層
材の端末処理方法において、前記積層材の端末部に加熱
・折り目形成治具により前記端末部の基材の先端部を加
熱軟化するとともに折り目を付けた後、折り返し治具で
前記端末部を前記折り目の部分で前記基材側へ折り曲
げ、その後、前記端末部の折り曲げ部に加熱治具を圧着
して、互いに重合する基材同士を溶着している。
【0052】このように、積層材の端末部に加熱・折り
目形成治具により端末部の基材の先端部を加熱軟化する
とともに折り目を付けた後、折り返し治具で前記端末部
を折り目の部分で基材側へ折り曲げて、端末部の折り曲
げ部に加熱治具を圧着して、互いに重合する基材同士を
溶着する結果、端末部の折り返し部と該折り曲げ部が溶
着される基材部分とを加熱軟化して、折り曲げ部への加
熱治具の圧着により、折り曲げ部が基材への溶着が確実
且つ容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ルーフトリムの斜視図である。
【図2】図1のE−E線に沿う断面図である。
【図3】本発明に係る積層材の端末処理装置の構成説明
図である。
【図4】図3のF部の拡大詳細図である。
【図5】 本発明に係る積層材の端末処理方法における
積層材の下型へのセット工程の説明図である。
【図6】本発明に係る積層材の端末処理方法における積
層材の端末の折り目形成工程の準備段階を示す説明図で
ある。
【図7】本発明に係る積層材の端末処理方法における積
層材の端末の折り目形成工程を示す説明図である。
【図8】本発明に係る積層材の端末処理方法における積
層材の端末の折り曲げ工程の説明図である。
【図9】本発明に係る積層材の端末処理方法における積
層材の端末の折り曲げ部の溶着工程の説明図である。
【図10】本発明に係る積層材の端末処理方法における
積層材の端末の折り曲げ部の圧着解除後の圧着治具によ
る押え工程の説明図である。
【図11】本発明に係る積層材の端末処理方法における
積層材の端末処理完了の説明図である。
【図12】本発明に係る積層材の端末処理装置の加熱・
圧着手段の他の実施の形態の構成説明図である。
【図13】本発明に係る積層材の端末処理装置の加熱・
圧着手段の他の別の実施の形態の構成説明図である。
【図14】本発明に係る積層材の端末処理装置の加熱・
折り目形成手段の他の実施の形態における積層材の端末
の折り目形成工程を示す説明図である。
【図15】ルーフトリムの天井材への取付状態の説明図
である。
【図16】ルーフトリムの端末の折り曲げ部が剥離した
状態の説明図である。
【図17】積層材の端末の断面図である。
【図18】積層材の端末の折り目形成工程の説明図であ
る。
【図19】積層材の端末の折り曲げ工程の説明図であ
る。
【図20】積層材の端末の折り曲げ部の溶着工程の説明
図である。
【図21】積層材の端末処理完了の説明図である。
【図22】積層材の端末処理完了に生じた折り曲げ部の
剥離の説明図である。
【図23】積層材の端末処理完了に生じた折り曲げ部の
剥離がさらに進行した状態の説明図である。
【符号の説明】
1 ルーフトリム(積層材) 2 下型 3 材料押え手段 4 加熱・圧着手段 5 折り返し手段 6 加熱・折り目形成手段 10 押え部 12 加熱・圧着治具 24 折り返し治具 30 加熱・折り目形成治具 1a 基材 S 折り返し部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表皮材に基材を積層してなる
    積層材がセットされるキャビティを有する下型と、 押え部を有し且つ前記下型のキャビティ内に前記積層材
    の基材側を上向きにセットした状態で、前記押え部で前
    記積層材の基材側より押えて前記積層材を固定する材料
    押え手段と、 加熱・折り目形成治具を有し且つ前記加熱・折り目形成
    治具を前記積層材の端末部の基材側に当接させて前記端
    末部の基材の先端部を加熱軟化するとともに折り目を付
    けることに折り返し部を形成する加熱・折り目形成手段
    と、 折り返し治具を有し且つ前記折り返し治具の移動により
    前記積層材の端末部を前記折り目の部分で前記表皮材側
    から前記基材側へ折り返す折り返し手段と、 加熱・圧着治具を有し且つ前記加熱・圧着治具の前記積
    層材の端末部の折り返し部への圧着により前記折り返し
    部を前記基材に溶着する加熱・圧着手段と、 を備えたことを特徴とする積層材の端末処理装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱・折り目形成治具は、前記折り
    曲げ部および該折り曲げ部が溶着される前記積層材の基
    材部分全体を加熱するように構成したことを特徴とする
    請求項1に記載の積層材の端末処理装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱・折り目形成治具の折り返し部
    成形面に突起を設け、該突起により前記基材端末に折り
    目部を形成するように構成したことを特徴とする請求項
    1または2記載の積層材の端末処理装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも表皮材に基材を積層してなる
    積層材の端末部を折り曲げて互いに重合する基材同士を
    溶着して端末処理する積層材の端末処理方法において、 前記積層材の端末部に加熱・折り曲げ形成治具により前
    記端末部の基材の先端部を加熱軟化するとともに折り目
    を付けた後、折り返し治具で前記端末部を前記折り目の
    部分で前記表皮材側から前記基材側へ折り曲げ、その
    後、前記端末部の折り曲げ部に加熱・圧着治具を圧着し
    て、互いに重合する基材同士を溶着したことを特徴とす
    る積層材の端末処理方法。
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