JP3479004B2 - 積層材の端末処理装置及び積層材の端末処理方法 - Google Patents

積層材の端末処理装置及び積層材の端末処理方法

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JP3479004B2
JP3479004B2 JP26516799A JP26516799A JP3479004B2 JP 3479004 B2 JP3479004 B2 JP 3479004B2 JP 26516799 A JP26516799 A JP 26516799A JP 26516799 A JP26516799 A JP 26516799A JP 3479004 B2 JP3479004 B2 JP 3479004B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は自動車の内装材等
に使用される積層材の端末処理装置及び端末処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来自動車の内装材として使用される例
えばルーフトリムは、発泡樹脂などにより形成された基
材と、この基材の表面を被覆する表皮とよりなる積層材
が使用されており、この積層材により形成されたルーフ
トリムを自動車のルーフパネル内面に取付ける場合、ル
ーフトリムの基材側端末が表面に表出しないように、積
層材の端末を内側へ巻き込む端末処理を行っている。
【0003】また積層材の端末を処理する方法として
は、例えば特開平5−111956号公報や、特開平6
−127443号公報などで提案されている。
【0004】前者公報の端末処理方法は、積層材の巻き
込む端部より内側の部分をガイド部材で押さえると共
に、その端部の基材のみを加熱して軟化させ、次に上記
端部の基材と表皮とをガイド部材に沿わせて、上記基材
が内側となるよう一緒に折り曲げ、その後、ガイド部材
を後退させてから、端部の基材と表皮をさらに巻き込ん
で、その端部の軟化した基材をそれよりも内側の部分に
溶着させるようにしたものである。
【0005】また後者公報の端末処理の方法は、下型に
シート状のルーフトリム材料を沿わせた状態で、押さえ
によりルーフトリム材料を把持し、この状態でルーフト
リム材料の端部を押し曲げて折り返した後、折り返し部
分を熱圧着するようにしたものである。
【0006】一方ルーフトリムの端末を処理する端末処
理装置として、例えば図14に示す構造のものが提案さ
れている。
【0007】 この端末処理装置は、複数に分割された
加熱、圧着手段aと、複数に分割された折り返し治具b
よりなり、加熱、圧着手段aは、各加熱圧着手段a毎
に設けられたシリンダcにより上下動自在となっている
と共に、折り返し治具bは治具駆動シリンダdにより水
平方向へ進退自在となっている。
【0008】そして折り返し治具bにより折り返された
ルーフトリムeの端末fを、加熱、圧着手段aで図16
に示すように加熱圧着して、ルーフトリムeの端末fを
接着することにより、端末fを処理している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記各公報の端
末処理方法では、折り返されたルーフトリムの端末を上
方より加熱圧着して、端末を溶着しているため、溶着部
が十分に冷却しないうちに治具が上昇すると、溶着部が
基板の反発力で剥離してしまう不具合がある。
【0010】また溶着部が十分に硬化するまで治具を圧
着していると、端末処理に時間がかかって生産性が悪い
などの不具合がある。
【0011】一方図14に示す端末処理装置でルーフト
リムの端末処理を行うと、次のような不具合が生じる。
【0012】すなわちルーフトリムeは図15に示すよ
うに、ルーフトリムeの幅W1に対して端末fの幅W2
が大きいのが一般的であるが、このようなルーフトリム
eの端末fを、複数に分割された加熱、圧着手段aで図
16に示すように加熱圧着すると、幅W1と幅W2の差
分が弛みジワiとなって各加熱、圧着手段aの間に発生
し、得られたルーフトリムeは図17に示すように端末
fに大きな弛みジワiや、これに連続するツノ(角)j
が生じて、著しく見栄えが悪くなるなどの不具合があ
る。
【0013】また弛みジワiをなくそうとして、ルーフ
トリムeの幅W1と端末fの幅W2を無理に合わせる
と、ルーフトリムeの端末fの3次元曲線が変化して、
ルーフトリムeを車体に取付けた際、車体との間に隙間
が発生するなどの不具合があった。
【0014】この発明は係る従来の不具合を改善するた
めになされたもので、端末処理後、基材の反発力により
接着部が剥離することがなく、かつ端末処理後の見栄え
も良好な積層材の端末処理装置及び端末処理方法を提供
することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1記載の発明は、下型のキャビティ内にセットさ
れた基材及び表皮によりなる積層材を下型に押し付けて
固定する材料押さえ手段と、折り目形成治具を基材へ押
し付けることにより、折り目線を形成する折り目形成手
段と、積層材の端末を押圧することにより、折り目線よ
り端末を内側へ折り返す折り返し手段と、圧着面に複数
の凹溝が長手方向に間隙を存して形成され、かつ折り返
された端末を基材に圧着する圧着手段とを具備し、前記
端末に前記圧着手段の圧着面に形成した複数の凹溝によ
り弛みジワを形成したものである。
【0016】前記構成により、折り目線に沿って形成さ
れた凹溝により基材の折り目線に薄肉部が形成されるた
め、折り目線より端末を精度よく折り返すことができる
と共に、薄肉部により基材の復元力が減少するため、復
元力により折り返された端末が剥離するのを確実に防止
することができる。
【0017】またルーフトリムの幅と端末の幅の差によ
り生じる弛みジワを圧着面に形成した複数の凹溝に分散
して発生させるようにしたことから、端末には小さな弛
みジワのみが発生するようになり、これによって処理後
の端末の見栄えが向上する。
【0018】前記目的を達成するため請求項2記載の発
明は、前記圧着手段の圧着部材を長手方向に複数分割
し、かつ各圧着部材の下端面に前記複数の凹溝を形成し
たものである。
【0019】前記構成により、積層材の折り目線が曲線
であっても、折り目線に沿って折り返された端末を均等
に圧着することができると共に、分割された圧着部材
と、これら圧着部材の下端面に形成された複数の凹溝に
より弛みジワがさらに分散されるため、発生する弛みジ
ワの微小化が図れるようになる。
【0020】 前記目的を達成するため請求項3記載の
発明は、下型のキャビティ内に、基材及び表皮とよりな
る積層材をセットして、材料押さえ手段により下型に積
層材を固定し、折り目形成手段により折り目線を形成
し、その後折り返し手段により積層材の端末を折り目線
より内側へ折り返しながら、圧着面に複数の凹溝が形成
された圧着手段により端末を、基材に圧着して、前記凹
溝により前記端末に小さな弛みジワを形成したことを特
とするものである。
【0021】前記方法により、折り目線に沿って形成さ
れた凹溝により基材の折り目線に薄肉部が形成される
上、薄肉部が熱により軟化されているため、折り目線よ
り端末を精度よく折り返すことができると共に、薄肉部
により基材の復元力が減少するため、復元力により接着
部が剥離するのを確実に防止することができる。
【0022】またルーフトリムの幅と端末の幅の差によ
り生じる弛みジワが、圧着面に形成された複数の凹溝に
分散して発生されるため、端末には小さな弛みジワのみ
が発生するようになり、これによって処理後の端末の見
栄えがさらに向上する。
【0023】前記目的を達成するため請求項4記載の発
明は、耐熱性の高い接着剤を熱により溶融して、基材上
にビード状に塗布したものである。
【0024】前記方法により、接着剤の内部が冷めにく
いため、長い作業時間が得られるようになり、これによ
って接着剤の塗布後端末を折り返して接着するまで接着
剤が硬化することがないので、基材を端末へ確実に接着
できるようになると共に、接着剤をビード状に塗布する
ことにより、短時間で塗布が完了するため、作業能率も
向上する。
【0025】
【発明の実施の形態】この発明を、自動車の内装材であ
るルーフトリムに実施した実施の形態について図面を参
照して詳述する。
【0026】図1及び図2において、1は積層材より成
形されたルーフトリムで、PPO(ポリフェニレンオキ
サイド)樹脂などの熱可塑性発泡樹脂よりなる基材1a
と、この基材1aの表面を被覆するように設けられた表
皮1b及び基材1aの裏面に設けられた不織布1cより
構成されている。
【0027】前記不織布1cは、車内の騒音を低減する
目的で設けられたもので、融点が260℃のポリエステ
ル(15〜50g/m2)を使用した低目付不織布等よ
り形成されていて、基材1aの裏面にラミネートされて
いる。
【0028】基材1aの裏面に不織布1cをラミネート
加工する方法としては、予め基材1aの裏面にホットメ
ルトパウダを塗布した後、不織布を重ねて110〜12
0℃の温度で加熱することにより、基材1aと不織布を
接着するか、予め不織布にホットメルトパウダを付着さ
せて、これを基材1aに重ね、110〜120℃の温度
で加熱することにより、基材1aと不織布を接着する方
法などが採用されている。
【0029】また前記ルーフトリム1の端末を処理する
端末処理装置は、図3に示すように下型2と、材料押さ
え手段3と、圧着手段4と、折り返し手段5と、折り目
形成手段6及び接着剤塗布手段7とより構成されてい
る。
【0030】前記材料押さえ手段3は、下型2の上方に
設置された支持部材8の下面に上端が固着されたシリン
ダ3aを有していて、このシリンダ3aの下端より下方
へ突出されたピストン杆3bの先端に、下型2のキャビ
ティ2a内に載置されたルーフトリム1を上方より下型
2に押し付けて固定する押さえ部材3cが取付けられて
いる。
【0031】また前記圧着手段4は、前記支持部材8の
下面に上端が固着されたシリンダ4aを有していて、こ
のシリンダ4aより下方へ突出されたピストン杆4bの
先端に、ルーフトリム1の端末1fを上方より圧着する
圧着部材4cが取付けられている。
【0032】前記圧着部材4cは、図4に示すように長
手方向に複数分割されていて、各圧着部材4c毎にシリ
ンダ4aが設けられていると共に、各圧着部材4cの下
端面には、複数の凹溝4dが長手方向にほぼ等間で形成
されている。
【0033】そして前記材料押さえ手段3と圧着手段4
の間に、前記折り目形成手段6が設置されている。
【0034】前記折り目形成手段6は、図3に示すよう
に前記支持部材8の下面に固着されたホルダ駆動シリン
ダ6aを有していて、このホルダ駆動シリンダ6aより
下方へ突出されたピストン杆6bの先端に、ホルダ6c
が取付けられている。
【0035】前記ホルダ6cの下面には、ブラケット6
dを介して治具駆動シリンダ6eが斜めに取付けられて
いて、この治具駆動シリンダ6eより、前記折り返し手
段5方向へ突出されたピストン杆6fの先端に、折り目
形成治具9が取付けられている。
【0036】前記折り目形成治具9は、横方向に例えば
6〜12分割されていて、ルーフトリム1に形成すべき
折り目線1gに合わせて円弧状となるように各分割部材
9aが配置されており、これら分割部材9aは、電気ヒ
ータなどの加熱手段10により約250〜350℃に加
熱されている。
【0037】そして折り目形成治具9の先端は、R1〜
R3程度の小円弧状、または幅2〜5mmの平坦面とな
っていて、この先端部をルーフトリム1の基材1aに押
し付けることにより、基材1aに折り目線1gに沿って
図9に示すような凹溝1dが形成できるようになってい
る。
【0038】一方前記折り返し手段5は、下型2の側方
に設置されていて、基台5a上に水平に取付けられた治
具駆動シリンダ5bを有しており、この治具駆動シリン
ダ5bより下型2方向へ突出されたピストン杆5cの先
端に、図4に示すように折り返し治具12が取付けられ
ている。
【0039】前記折り返し治具12は、前記圧着手段4
の圧着部材4cと同様に複数分割されていて、これら折
り返し治具12で、ルーフトリム1の端末1fを、折り
目線1gより内側へ折り返せるようになっている。
【0040】また前記接着剤塗布手段7は、折り返し手
段5の基台5a上に設置された駆動手段7aにより下型
2の上方に向けてアーム7bが水平に突設されている。
【0041】前記アーム7bは駆動手段7aにより水平
方向及び伸縮方向へ移動自在となっていて、先端部に
は、ルーフトリム1の基材1a上に、熱により溶融した
ホットメルトなどの接着剤13を塗布する接着剤ノズル
7cが取付けられている。
【0042】次に前記構成された積層材の端末処理装置
を使用して、ルーフトリム1の端末1fを処理する方法
を、図5ないし図13に示す図面も参照して説明する。
【0043】まず、下型2のキャビティ2a内に、表皮
1bを下向きに、そして基材1a側を上向きにして、図
5に示すようにルーフトリム1をセットしたら、図3に
示すように、材料押さえ手段3のシリンダ3aを作動し
て、これの押さえ部材3cでルーフトリム1を上から押
さえて、ルーフトリム1を下型2のキャビティ2a内へ
図3に示すように固定する。
【0044】次に接着剤塗布手段7のアーム7bを伸長
させて、接着剤ノズル7cをルーフトリム1の端末1f
上方まで移動させ、接着剤ノズル7cより図6に示すよ
うにルーフトリム1の基材1a上に、熱により溶融され
た接着剤13を滴下しながら、接着剤ノズル7cを図7
に示すように折り目線1gに沿って水平方向へ移動させ
て、基材1a上に接着剤13をビード状に塗布する。
【0045】なお接着剤13をビード状とすることによ
り、接着剤13の内部は冷めにくくなるため、長い作業
時間が得られるようになる。
【0046】また使用する接着剤13としては、ポリオ
レフィン系や、ポリアミド系などの耐熱性の高いものを
使用することにより、接着部の耐熱性が向上するため、
接着後高温に晒されても、接着部が剥離するのを防止す
ることができる。
【0047】さらに接着剤13の粘度が低いと、基材1
aに塗布した際、ビード形状が崩れやすい上、冷めやす
くなって長い作業時間が得られなくなると共に、粘度が
高過ぎると、塗布に時間がかかったり、安定したビード
が形成できないため、適度の粘度のものを使用し、塗布
量は、ルーフトリム1の端末形状にもよるが、1端末1
fに対して5〜10g程度が適当である。
【0048】以上のようにして接着剤13の塗布が終了
したら、折り目形成手段6のホルダ駆動シリンダ6aに
よりホルダ6cを所定位置まで下降させ、ホルダ6cの
下面に取付けられた治具駆動シリンダ6eのピストン杆
6fを伸長させて、加熱手段10により250〜350
℃、望ましくは290℃に加熱された折り目形成治具9
の先端を、図8に示すようにルーフトリム1の基材1a
に押し付け、基材1aの一部を溶かすことにより、折り
目線1gに沿って凹溝1dを形成する。
【0049】これによって基材1aには、折り目線1g
に沿って薄肉部1eが形成されるようになる。
【0050】次に折り返し手段5の治具駆動シリンダ5
bにより、折り返し治具12を下型2側へ前進させて、
折り返し治具12で図9に示すようにルーフトリム1の
端末1fを押圧して、ルーフトリム1の端末1fを折り
目線1gより内側へ折り曲げる。
【0051】折り目線1gには、すでに薄肉部1eが形
成されている上、この薄肉部1eは熱により軟化されて
いるため、折り目線1gに沿って端末を容易に折り曲げ
ることができると共に、基材1aを熱により溶かして薄
肉としたことにより、反発力も低下するため、基材1a
の弾性による復元力も減少する。
【0052】 次にこの状態で圧着手段4のシリンダ4
aにより圧着部材4cを下降させて、圧着部材4cによ
りルーフトリム1の端末1fを下方へ押し付け、予め基
材1a上に塗布された接着剤13により、図10に示す
ように端末1fを基材1aの上面に接着するもので、圧
着部材4cの下端面には、予め複数の凹溝4が形成さ
れていて、これら凹溝4により端末fに小さな弛み
ジワ1hが次のように形成される。
【0053】すなわちルーフトリム1は、図11に示す
ようにルーフトリム1の幅W1に対して、端末1fの幅
W2が大きい。
【0054】このため端末1fを折り返すと、幅W1と
幅W2の差分により端末1fに弛みジワ1hや、これに
連続するツノ(角)が折り目線1g上に発生して、処理
後の見栄えが著しく低下する。
【0055】 これを防止するため、この発明の実施の
形態では、圧着部材4cの下端面に複数の凹溝4dを形
成して、これら凹溝4の部分に幅W1と幅W2の差分
を逃がすことにより、弛みジワ1hを分散させて、弛み
ジワ1hを小さくすることにより、折り目線1gにいわ
ゆるツノが発生するのを防止したものである。
【0056】なおこの実施の形態では、圧着部材4cの
厚さが5〜20mmの場合、凹溝4dの幅を5〜20m
m、高さを3mm以上、そして間隔を5〜20mmに設
定している。
【0057】 これによって端末処理後端末1fには、
図13に示すように凹溝4と同じ間隔で小さな弛みジ
ワ1hが発生するが、この弛みジワ1hは折り目線1g
に達することがないので、図17に示すようなツノjの
発生を防止することができると共に、ルーフトリム1の
幅W1に端末1fの幅W2を無理に合わせる必要がない
ので、折り目線1g付近の3次元曲線が変形することも
ない。
【0058】一方接着剤13が硬化するまで圧着部材4
cをルーフトリム1に押し付けている間に、治具駆動シ
リンダ5bにより折り返し治具12を元の位置まで後退
させ、接着剤13が硬化して端末1fが完全に基材1a
に接着したら、シリンダ4aにより圧着部材4cを元の
位置まで上昇させて端末1fの処理を終了するもので、
折り目線1gには、凹溝1dにより基材1aに薄肉部1
eが形成されている上、薄肉部1eが軟化している間に
折り曲げられるため、端末処理後折り目線1gにはほと
んど基材1aの復元力が発生せず、これによって基材1
aの復元力により接着部が剥離するのを確実に防止でき
るようになる。
【0059】なお前記実施の形態では、積層材をルーフ
トリムとした場合の端末処理方法について説明したが、
ルーフトリム以外の積層材にも適用できることは勿論で
ある。
【0060】
【発明の効果】この発明は以上詳述したように、基材及
び表皮よりなる積層材の基材に、折り目形成治具を圧着
して折り目線に沿って基材に凹溝を形成したことから、
前記凹溝により基材の折り目線に薄肉部が形成されて、
折り目線より端末を精度よく折り返すことができると共
に、薄肉部により基材の復元力が減少するため、復元力
により接着部が剥離するのを確実に防止することができ
る上、折り返し部の剛性が低下することもないので、車
体に取付ける際、折り返し部が折損することがなく、こ
れによって車体への取付けが容易に行える。
【0061】またルーフトリムの幅と端末の幅の差によ
り生じる弛みジワを、圧着面に形成した複数の凹溝に分
散して発生させるようにしたことから、端末には小さな
弛みジワのみが発生するようになり、これによって処理
後の端末の見栄えがさらに向上する。
【0062】さらに圧着手段の圧着部材を長手方向に複
数分割し、かつ各圧着部材の下端面に複数の凹溝を形成
したことから、積層材の折り目線が曲線であっても、折
り目線に沿って折り返された端末を均等に圧着すること
ができると共に、分割された圧着部材と、これら圧着部
材の下端面に形成された複数の凹溝により弛みジワがさ
らに分散されるため、発生する弛みジワの微小化が図れ
るようになる。
【0063】さらに耐熱性の高い接着剤を熱により溶融
して、基材上にビード状に塗布したことから、接着剤の
内部が冷めにくいため、長い作業時間が得られるように
なり、これによって接着剤の塗布後端末を折り返して接
着するまで接着剤が硬化することがないので、基材を端
末へ確実に接着できるようになると共に、接着剤をビー
ド状に塗布することにより、短時間で塗布が完了するた
め、作業能率も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態になる積層材の端末処理
装置で処理されたルーフトリムの斜視図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】この発明の実施の形態になる積層材の端末処理
装置の構成図である。
【図4】この発明の実施の形態になる積層材の端末処理
装置を構成する圧着手段及び折り返し手段の斜視図であ
る。
【図5】この発明の実施の形態になる積層材の端末処理
方法を示す工程図である。
【図6】この発明の実施の形態になる積層材の端末処理
方法を示す工程図である。
【図7】この発明の実施の形態になる積層材の端末処理
方法を示す工程図である。
【図8】この発明の実施の形態になる積層材の端末処理
方法を示す工程図である。
【図9】この発明の実施の形態になる積層材の端末処理
方法を示す工程図である。
【図10】この発明の実施の形態になる積層材の端末処
理方法を示す工程図である。
【図11】この発明の実施の形態になる積層材の端末処
理方法を示す工程図である。
【図12】この発明の実施の形態になる積層材の端末処
理方法を示す工程図である。
【図13】この発明の実施の形態になる積層材の端末処
理方法を示す工程図である。
【図14】従来の積層材の端末処理装置を構成する圧着
手段及び折り返し手段の斜視図である。
【図15】従来の積層材の端末処理方法を示す説明図で
ある。
【図16】従来の積層材の端末処理方法を示す説明図で
ある。
【図17】従来の積層材の端末処理方法を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 ルーフトリム 1a 基材 1b 表皮 1c 不織布 1d 凹溝 1e 薄肉部 1f 端末 1g 折り目線 1h 弛みジワ 2 下型 2a キャビティ 3 材料押さえ手段 3a シリンダ 3b ピストン杆 3c 押さえ部材 4 圧着手段 4a シリンダ 4b ピストン杆 4c 圧着部材 4d 凹溝 5 折り返し手段 5a 基台 5b 治具駆動シリンダ 5c ピストン杆 6 折り目形成手段 6a ホルダ駆動シリンダ 6b ピストン杆 6c ホルダ 6d ブラケット 6e 治具駆動シリンダ 6f ピストン杆 7 接着剤塗布手段 7a 駆動手段 7b アーム 7c 接着剤ノズル 8 支持部材 9 折り目形成治具 9a 分割部材 10 加熱手段 12 折り返し治具 13 接着剤

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下型のキャビティ内にセットされた基材
    及び表皮によりなる積層材を下型に押し付けて固定する
    材料押さえ手段と、折り目形成治具を基材へ押し付ける
    ことにより、折り目線を形成する折り目形成手段と、積
    層材の端末を押圧することにより、折り目線より端末を
    内側へ折り返す折り返し手段と、圧着面に複数の凹溝が
    長手方向に間隙を存して形成され、かつ折り返された端
    末を基材に圧着する圧着手段とを具備し、前記端末に
    記圧着手段の圧着面に形成した複数の凹溝により弛みジ
    ワを形成したことを特徴とする積層材の端末処理装置。
  2. 【請求項2】 前記圧着手段の圧着部材を長手方向に複
    数分割し、かつ各圧着部材の下端面に前記複数の凹溝を
    形成してなる請求項1記載の積層材の端末処理装置。
  3. 【請求項3】 下型のキャビティ内に、基材及び表皮と
    よりなる積層材をセットして、材料押さえ手段により下
    型に積層材を固定し、折り目形成手段により折り目線を
    形成し、その後折り返し手段により積層材の端末を折り
    目線より内側へ折り返しながら、圧着面に複数の凹溝が
    形成された圧着手段により端末を、基材に圧着して、前
    記凹溝により前記端末に小さな弛みジワを形成したこと
    を特徴とする積層材の端末処理方法。
  4. 【請求項4】 耐熱性の高い接着剤を熱により溶融し
    て、基材上にビート状に塗布してなる請求項3記載の積
    層材の端末処理方法。
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