JP3191126B2 - 自動二輪車のフロントバスケット取付け構造 - Google Patents

自動二輪車のフロントバスケット取付け構造

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JP3191126B2
JP3191126B2 JP31841092A JP31841092A JP3191126B2 JP 3191126 B2 JP3191126 B2 JP 3191126B2 JP 31841092 A JP31841092 A JP 31841092A JP 31841092 A JP31841092 A JP 31841092A JP 3191126 B2 JP3191126 B2 JP 3191126B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスクータ等の自動二輪車
のフロントバスケット取付け構造に関し、さらに詳しく
は車種に関係なくフロントバスケットを装着可能にする
取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】スクータのフロント部に取り付けるフロ
ントバスケットは、ユーザーの好みによって装着した
り、装着しなかったりするオプション部品である。この
ため、一般にはスクータにはフロントバスケット専用の
装着設備はなく、フロントフェンダ(フロントカバー)
或いは電装品等の補器を固定するために設けられたブラ
ケットと固定ボルトを利用して、取り付けられるように
なっている。
【0003】補器固定用のブラケットは、フロントフェ
ンダの場合には、一般に車体フロント部の上下部にそれ
ぞれブラゲットを取り付け、上部ブラッケトに設けた中
央1個所の取付部と、下部ブラケットに設けた左右2個
所の取付部とが三角形に配置され、これら取付部に対し
てフロントフェンダが固定ボルトにより取り付けられて
いる。しかし、これら取付部相互間の上下方向間隔や左
右方向間隔、或いは前後方向の間隔は、それぞれ車種毎
に異なっていることが多いため、同一構造のフロントバ
スケットを全ての車種に取り付けるということは出来
ず、車種毎に取付け寸法を合わせて非能率な製作をして
いるのが実情であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フロ
ントバスケットを車種に関係なく装着可能にする自動二
輪車のフロントバスケット取付け構造を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、車体フロントの上部と下部に、それぞれ補器固定
用の取付部を備えたブラケットを固定すると共に、少な
くとも一方のブラッケトの取付部は左右一対設け、前記
ブラケットの取付部に固定ボルトを介してバスケットを
取付け可能にした自動二輪車において、前記バスケット
の背面の上部と下部に取付けプレートを固定し、この上
下部の一方に対応する位置の取付けプレートには上下方
向に延びる長孔を設け、該長孔に前記固定ボルトを挿通
した状態で上下方向に相対移動可能にする一方、上下部
の他方に対応する位置の取付けプレートは、左右に延長
すると共に後方側へ円筒面を突出する半割り円筒状に形
成し、その左右両側部に前記左右一対の取付部に対応す
る位置にバカ孔を設け、該バカ孔に前記固定ボルトを挿
通した状態で左右方向の相対移動と前記円筒面に沿う上
下方向の相対回動とを許容可能にしたことを特徴とする
ものである。
【0006】このように上下部の一方の対応する取付け
プレートに上下方向に延びる長孔を設けたことにより、
上部ブラケットの取付部と下部ブラケットの取付部との
間隔に車種間の違いがあっても、これを吸収することが
でき、また上下部の他方に対応する取付けプレートは半
割り円筒状に形成し、その両側部にバカ孔を設けたた
め、左右2個所の取付部の間隔に車種間の違いがあって
も、これを吸収可能にする。さらに後者は半割り円筒状
で、その円筒面に沿って上下方向に相対回動可能にする
ことによって、取付けプレートの傾斜角度の調整を可能
にするため、上下部のブラケット取付部間の前後方向距
離に車種間の違いがあっても、これを吸収することがで
きる。したがって、同一構造のバスケットを車種に関係
なく装着可能にすることができる。
【0007】
【実施例】図1は、本発明によるフロントバスケット取
付け構造を備えたスクータの車体フロント部の一例を示
し、矢印Aを車体前方とする。1は車体フレームを構成
するヘッドパイプ、2はそのヘッドパイプ前方側を不図
示の前輪上方を含めて覆うフロントフェンダ、3はその
フロントフェンダ前方に取り付けられたフロントバスケ
ットである。このフロントバスケット3は、ワイヤ31
をフレームとし、周囲をネット部32で囲んで構成され
ている。
【0008】ヘッドパイプ1は、前面に上部ブラケット
4と下部ブラケット5とを溶接し、上部ブラケット4に
は正面視にて車体中央部に1個所の取付部、下部ブラケ
ット5は左右2個所の取付部が設けられ、ほぼ三角形の
配置になっている。これら三角形配置の上部ブラケット
4の取付部と下部ブラケット5の左右2個所の取付部に
対し、フロントフェンダ2が上部ブラケット4の取付部
には固定ボルト6を介し、下部ブラケット5の2個所の
取付部には固定ボルト7,7を介して固定され、さらに
これら固定ボルト6,7,7の前端部にフロントバスケ
ット3が取り付けられている。
【0009】フロントバスケット3は、図1及び図2に
示すように、バスケット3の背面に上部取付けプレート
8と下部取付けプレート9とを固定し、この両取付けプ
レート8,9を介して上記固定ボルト6,7,7に取り
付けられている。上部取付けプレート8は、バスケット
背面の幅方向中央上部に固定されて上下方向に延びる傾
斜面を有し、その傾斜面中央に上下方向に延びる長孔1
0を設けている。この上部取付けプレート8は、その長
孔10に固定ボルト6のネジ部を挿入し、それに袋ナッ
ト6aを螺合させて締め付け固定されている。
【0010】他方、下部取付けプレート9は、半割り円
筒状に形成されると共に、その半割り円筒面を後方側に
突出するようにバスケットの背面下部に左右方向に延長
するように固定され、かつその左右両側部にそれぞれバ
カ孔状の矩形孔11,11と補助用長孔12,12とを
設けている。この半割り円筒状の下部取付けプレート9
は、図3と図4(A),(B) に詳細を示すように、左右の矩
形孔11,11に固定ボルト7,7のネジ部を挿入し、
かつ上面側と背面側とに矩形状のスペーサ13,14を
介在させ、その状態でネジ部に袋ナット7aを螺合させ
て締め付け固定されている。
【0011】上述のように上部取付けプレート8及び下
部取付けプレート9を取り付けたことにより、上部取付
けプレート8の方は、長孔10を介することにより固定
ボルト6に対して上下方向の相対位置を任意に変えるこ
とができるようになっている。そのため、上部ブラケッ
ト4の取付部(固定ボルト6)と下部ブラケット5の取
付部(固定ボルト7,7)との上下方向の間隔が車種毎
に異なっていても、この違いを容易に吸収することがで
きる。
【0012】他方、下部取付けプレート9は、半割り円
筒状の状態で左右方向に延長しているため、そのバカ孔
状の矩形孔11,11を介することにより左右2本の固
定ボルト7,7に対して左右方向の相対位置を任意に変
えることができる。そのため、下部ブラケット5の左右
2個所の取付部(固定ボルト7,7)の間隔が車種毎に
異なっていても、その違いを容易に吸収することができ
る。
【0013】また、下部取付けプレート9は、半割り円
筒面を有するため、バカ孔状の矩形孔11を介すること
によりスペーサ13,14を円筒面に沿わせて上下方向
に回動可能にし、固定ボルト7に対する相対角度θを任
意に変えることができる。そのため、上部ブラケット4
の取付部と下部ブラケット5の取付部との前後方向の間
隔、すなわちフロントフェンダ2の取付け傾斜角度が車
種毎に異なっていても、その傾斜角度の違いに容易に追
従することができる。
【0014】したがって、上述した取付け構造からなる
フロントバスケットは、車種の如何を問わず、いずれの
スクータに対しても取付け可能になる。なお、上述した
実施例では、車体フロント部に設ける上部ブラケットの
取付部を中央1個所、下部ブラケットの取付部を左右2
個所にした場合について説明したが、これを上部ブラケ
ットの取付部を左右2個所とし、下部ブラケットの取付
部を中央1個所にしてもよい。或いは、上下両ブラゲッ
トとも取付部を左右2個所に設けるようにしてもよい。
【0015】また、上部取付けプレート8と下部取付け
プレート8,9は、必ずしも別部材である必要はなく、
両プレートが一体構造になっていてもよい。また、半割
り円筒面に設ける矩形孔11はバカ孔であればよいの
で、バカ孔の状態になっている限り、円形、楕円形など
他の形状であっても差し支えない。
【0016】
【発明の効果】上述したように本発明は、フロントバス
ケットの背面の上下部に取付けプレートを固定し、上下
部の一方に対応する取付けプレートに上下方向の長孔を
設け、固定ボルトに対して上下方向の相対位置を任意に
変えるられるようにし、また上下部の他方に対応する取
付けプレートを半割り円筒状に形成すると共に、その両
側部にバカ孔を設け、左右一対の固定ボルトに対して左
右方向の相対位置を任意に変えられるようにすると共
に、上下方向の相対回動角度を任意に変えられるように
したため、上部ブラケットの取付部と下部ブラケットの
取付部との上下間隔及び前後間隔、また左右間隔が車種
毎に異なっていても、これらの違いを容易に吸収し、車
種に関わらず同一構造のバスケットを装着可能にするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフロントバスケット取付け構造を
備えたスクータの車体フロント部を概略的に示す側面図
である。
【図2】同スクータに取り付けたフロントバスケットの
背面図である。
【図3】同取付け構造における下部取付けプレートをフ
ロントバスケットの背面側から固定ボルト等と共に示し
た背面図である。
【図4】(A),(B) は、それぞれ取付け角度を異ならせた
状態にしたときの図3のVI−VI矢視で見た断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ヘッドパイプ 2 フロントフェ
ンダ 3 フロントバスケット 4 上部ブラケッ
ト 5 下部ブラケット 6,7 固定ボル
ト 6a,7a 袋ナット 8 上部取付けプ
レート 9 下部取付けプレート 10 長孔 11 矩形孔(バカ孔) 13,14 スペ
ーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−92781(JP,A) 特開 昭62−218290(JP,A) 特開 平2−159403(JP,A) 実開 昭64−2685(JP,U) 実開 昭62−58273(JP,U) 実開 昭63−119188(JP,U) 実開 昭63−123380(JP,U) 実開 昭58−68385(JP,U) 実開 昭59−125493(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62J 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体フロントの上部と下部に、それぞれ
    補器固定用の取付部を備えたブラケットを固定すると共
    に、少なくとも一方のブラッケトの取付部は左右一対設
    け、前記ブラケットの取付部に固定ボルトを介してバス
    ケットを取付け可能にした自動二輪車において、 前記バスケットの背面の上部と下部に取付けプレートを
    固定し、この上下部の一方に対応する位置の取付けプレ
    ートには上下方向に延びる長孔を設け、該長孔に前記固
    定ボルトを挿通した状態で上下方向に相対移動可能にす
    る一方、上下部の他方に対応する位置の取付けプレート
    は、左右に延長すると共に後方側へ円筒面を突出する半
    割り円筒状に形成し、その左右両側部に前記左右一対の
    取付部に対応する位置にバカ孔を設け、該バカ孔に前記
    固定ボルトを挿通した状態で左右方向の相対移動と前記
    円筒面に沿う上下方向の相対回動とを許容可能にした自
    動二輪車のフロントバスケット取付け構造。
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