JP3187248B2 - モータアクチュエータの駆動制御装置 - Google Patents

モータアクチュエータの駆動制御装置

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JP3187248B2
JP3187248B2 JP08930594A JP8930594A JP3187248B2 JP 3187248 B2 JP3187248 B2 JP 3187248B2 JP 08930594 A JP08930594 A JP 08930594A JP 8930594 A JP8930594 A JP 8930594A JP 3187248 B2 JP3187248 B2 JP 3187248B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に自動車用空調ドア
を駆動するコード式モータアクチュエータの駆動制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用空気調和装置において
は、いわゆるコード式モータアクチュエータを用いてモ
ードドアやインテークドアなどの空調ドアを駆動制御す
るものがある。コード式モータアクチュエータは、モー
タを内蔵したアクチュエータのうち、モータの回転位置
に対応するコード信号を発生する手段(たとえば、コー
ド化された位置検出スイッチ、エンコーダ)を備えたも
のである。
【0003】特に位置検出スイッチを備えたコード式モ
ータアクチュエータを用いて空調ドアを制御する場合
は、目標位置と現在位置との距離を検知することができ
ないため、通常は、単に、目標位置と現在位置とを比較
し、両者が一致するようにモータの回転状態(正転、逆
転、停止)を決定している。そのため、ドアが目標位置
で停止しきれずにこれを一旦通過し再び目標位置に向か
って移動するという動作を繰り返すことがある(いわゆ
るハンチング現象)。こうしたハンチング現象は、ドア
の位置決め精度を向上させるために位置検出スイッチに
設けられた所定のドア位置の許容停止幅を小さくするほ
どより一層顕著に現れる。ハンチングが起こると所望の
空調フィーリングを損ったり、温調性に影響を及ぼした
り、さらには異音が発生したりするおそれがある。
【0004】そこで、従来は、ハンチングを防止するた
めに、システムクロックを上げたり、または、制御の入
出力タイミングを上げたりしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、システ
ムクロックを上げる方法にあっては、たとえば、割込み
により5msecごとにモータアクチュエータの出力制御を
行うようにしても、モータの回転に伴うコードの切り替
わりが5msecよりも速くなると、ハンチングを起こすこ
とになる。つまり、この方法には一定の限界があり、ハ
ンチングを十分にはおさえきれない。
【0006】また、入出力タイミングを上げる方法にあ
っては、入出力タイミングを上げすぎると他の制御が遅
くなってしまうという問題がある。すなわち、入出力に
関する割込みタイミングを速くしても、プログラム処理
時間は変化しないため、メインルーチンの処理が重くな
り、他の制御に影響が出てしまう。
【0007】なお、その他のハンチング防止策として、
目標位置に達する直前にいわゆるデューティ制御(モー
タへの駆動信号を断続的に供給する制御)を行う方法も
考案されている(たとえば、実開昭58−127890
号公報)。しかし、この方法では、デューティ制御を行
うとモータの回転スピードが低下するので、目標位置に
到達する時間と制御要求時間との間にギャップが生じ、
特にモードドアやインテークドアの駆動制御の場合には
空調フィーリングや温調性に影響を及ぼすおそれがあ
る。
【0008】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、簡単な構成を維持しつつプ
ログラムの変更だけでハンチングを有効に防止しうる、
位置検出スイッチを備えたコード式モータアクチュエー
タの駆動制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の駆動制御装置は、自動車用空調ドアを駆動
するモータと、前記ドアの位置に対応するコード信号を
発生する位置検出スイッチと、前記モータを駆動する信
号を発生するモータ駆動回路と、各種の入力信号に基づ
いて前記ドアの目標位置を演算する目標位置演算部と、
コード信号に基づいて前記ドアの現在位置を検知する現
在位置検知部と、目標位置データと現在位置データとを
比較して前記モータを正転させるか、逆転させるか、停
止させるかを決定するモータ出力決定部と、前回と今回
の目標位置が同じでかつ前回と今回のモータ出力が異な
るときは前記モータをデューティ制御する制御モードを
設定し、前回と今回の目標位置が異なるときは前記デュ
ーティ制御モードを解除する制御モード決定部と、デュ
ーティ制御モードが設定されたときに前記モータをデュ
ーティ制御する制御信号を発生する制御信号発生部とを
有して構成されている。
【0010】
【作用】上記のように構成された駆動制御装置にあって
は、各種の入力信号に基づいて目標位置演算部によって
自動車用空調ドアの目標位置が演算されると、現在位置
検知部は、位置検出スイッチからのコード信号に基づい
て前記ドアの現在位置を検知し、モータ出力決定部は、
目標位置演算部で演算された目標位置データと現在位置
検知部で検知された現在位置データとを比較して、モー
タを正転させるか、逆転させるか、停止させるかを決定
する。そして、制御モード決定部において前回と今回の
目標位置および前回と今回のモータ出力を比較する。そ
の結果、前回と今回の目標位置が異なるとき、つまり、
前回と異なる目標位置が新たに設定されたときは、制御
モード決定部はデューティ制御モードを解除し、モータ
駆動回路はモータに電源入力を直接的に供給する。これ
により、前記ドアは所定の速度(フルスピード)で移動
し、短時間で目標位置に到達することになる。これに対
し、前回と今回の目標位置が同じでかつ前回と今回のモ
ータ出力が異なるとき、つまり、前記ドアが一旦目標位
置を通過した後に向きを変えて再び目標位置に移動して
いるときは、制御モード決定部は制御モードをデューテ
ィ制御モードに設定し、制御信号発生部はモータ駆動回
路にモータをデューティ制御する制御信号を出力し、モ
ータ駆動回路はモータに電源入力を断続的に供給する。
これにより、前記ドアは上記速度よりも遅いスピードで
ゆっくりと目標位置に移動することになる。したがっ
て、一旦目標位置に到達した後のハンチングが有効にお
さえられる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は本発明の一実施例の構成図である。
ここでは、自動車用空調ドアとして吹出口を選択するモ
ードドア1を例にとって説明する。モードドア1は、周
知のように、通常、フロントウインドーの内面に向かっ
て温調風(主に温風)を吹き出すデフロスト吹出口を開
閉するデフドアと、車室内の前席上半身に向かって温調
風(主に涼風)を吹き出すベント吹出口を開閉するベン
トドアと、車室内の乗員足元に向かって温調風(主に温
風)を吹き出すフット吹出口を開閉するフットドアとか
らなっている。これらのドアは後述するモータアクチュ
エータにリンクを介して機械的に接続されており、モー
タの回転に伴って連動して回動するようになっている。
なお、本実施例では、吹出口モードとして、デフロスト
吹出口からのみ温調風を吹き出すデフモード(DE
F)、デフロスト吹出口とフット吹出口から温調風を吹
き出すデフフットモード(D/F)、フット吹出口から
温調風を吹き出すフットモード(FOOT)、ベント吹
出口とフット吹出口から温調風を吹き出すバイレベルモ
ード(B/L)、およびベント吹出口からのみ温調風を
吹き出すベントモード(VENT)という5つのモード
が設定されている。
【0012】モードドア1はモータアクチュエータ2に
よって駆動される。このモータアクチュエータ2はコー
ド式のモータアクチュエータであって、モードドア1を
駆動する正逆転可能な直流モータ3と、このモータ3の
回転数を減速する図示しない減速歯車機構と、この減速
歯車機構の最終歯車に固着されて回動する図示しない出
力アームと、モードドア1の位置に対応するコード信号
を発生する位置検出スイッチ4とから構成されている。
【0013】位置検出スイッチ4は、上記した5つの吹
出口モードに対応したものであって、所定の位置に規則
的に配置した複数(6個)の導電性の分離接点5〜10
と、これらの分離接点5〜10に沿って配置した1個の
導電性の主接点11と、分離接点5〜10および主接点
11に摺接し両接点を電気的に接続するブラシ12とで
構成されている。分離接点5〜10は、隣り合う分離接
点どうしがブラシ12の移動方向に対して互いにオーバ
ラップするように配設された状態で、主接点11ととも
に図示しない基板上に形成されている。各分離接点5〜
10は抵抗器を介して所定の直流プラス(+)端子(た
とえば5V)に接続されている。また、主接点11の一
端はアースされている。ブラシ12はモータ3に機械的
に接続されており、モータ3の回転に伴って前記基板上
を摺動するようになっている。このとき、ブラシ12
は、摺動位置に応じて1つまたは2つの分離接点と摺接
し、主接点11とは常に摺接状態にある。したがって、
モータ3に連動するブラシ12が前記基板上を摺動する
ことによって、ブラシ12の摺動位置に応じたコード信
号が分離接点5〜10から出力されることになる。
【0014】たとえば、図1に示すようにブラシ12が
1つの分離接点5のみと摺接する場合は、前記プラス
(+)端子から分離接点5、ブラシ12、主接点11を
経てアースに至る閉回路が形成されるので、分離接点5
に電流が流れ、分離接点5はハイ(H)の状態になる。
この場合、他の分離接点6〜10については、閉回路が
形成されず電流が流れないので、ロー(L)の状態とな
る。また、ブラシ12が移動して2つの分離接点5およ
び6と摺接する場合は、前記プラス(+)端子から分離
接点6、ブラシ12、分離接点5、ブラシ12、主接点
11を経てアースに至る閉回路が形成されるので、分離
接点5と6に電流が流れ、分離接点5と分離接点6は共
にハイ(H)の状態になる。他の分離接点7〜10につ
いては、閉回路が形成されず電流が流れないので、ロー
(L)の状態のままである。ブラシ12がその他の摺接
位置にある場合についても、同様にして、その位置に対
応するコード信号が分離接点5〜10から出力される
(図3参照)。
【0015】位置検出スイッチ4において、上記した5
つの吹出口モードは、分離接点5〜10がオーバラップ
する位置にそれぞれ設定されている。具体的には、たと
えば、分離接点5と6が重なる位置にデフモード(DE
F)、分離接点6と7が重なる位置にデフフットモード
(D/F)、分離接点7と8が重なる位置にフットモー
ド(FOOT)、分離接点8と9が重なる位置にバイレ
ベルモード(B/L)、分離接点9と10が重なる位置
にベントモード(VENT)がそれぞれ設定されてい
る。隣り合う分離接点どうしがオーバラップする部分の
幅は、モードドア1に要求される位置決め精度や制御性
などを考慮して、適当にある程度の幅を持つように設定
すればよい。
【0016】モータアクチュエータ2内の直流モータ3
には、モータ駆動回路としてのモータドライバ13が接
続されている。モータドライバ13には、モータ3の駆
動源となる直流電源(たとえば12V)のプラス(+)
端子が接続されており、モータドライバ13は、入力信
号に従って前記電源からの電力をモータ3に供給する機
能を有している。このモータドライバ13は公知のもの
であり(たとえばMB3854)、たとえば、入力端A
にハイ(H)の信号、入力端Bにロー(L)の信号が入
力すると、出力端Pがハイ(H)レベルの電位、出力端
Qがロー(L)レベルの電位となり、モータ3に図中矢
印の方向の電流が流れてモータ3が正転する。逆に、入
力端Aにロー(L)の信号、入力端Bにハイ(H)の信
号が入力すると、出力端Pがロー(L)レベルの電位、
出力端Qがハイ(H)レベルの電位となり、モータ3に
図中矢印と反対方向の電流が流れてモータ3が逆転す
る。また、入力端AとB共にハイ(H)の信号が入力す
ると、出力端PとQ共にロー(L)レベルの電位とな
り、モータ3への給電が停止され、モータ3はブレーキ
がかかった状態になって停止する。後述するデューティ
制御を行う場合は、モータ3を正転または逆転させると
きにそれぞれ入力端BまたはAに入力される信号を所定
のデューティ率のパルス信号とする。なお、デューティ
率とは、ハイ(H)の時間とパルス周期(=ハイ(H)
の時間+ロー(L)の時間)との比率である。
【0017】モータアクチュエータ2内の位置検出スイ
ッチ4およびモータドライバ13はそれぞれオートアン
プ14に接続されている。具体的には、位置検出スイッ
チ4を構成する分離接点5〜10はそれぞれオートアン
プ14の入力端c〜hに接続され、また、モータドライ
バ13の入力端AとBはそれぞれオートアンプ14の出
力端aとbに接続されている。このオートアンプ14
は、マイコンを内蔵しており、内蔵しているマイコンに
よって、各スイッチやセンサ類などの入力信号を演算処
理して、モードドア1駆動用のモータアクチュエータ2
をはじめ、図示しない他のモータアクチュエータ(たと
えば、インテークドアアクチュエータ、エアミックスド
アアクチュエータ)やブロアファンモータ、コンプレッ
サなどを総合的に制御するものである。また、モードド
ア1の制御を行うため、オートアンプ14には、たとえ
ば、車室内の温度を検出する内気センサ15、日射量を
検出する日射センサ16、外気の温度を検出する外気セ
ンサ17、自動制御を選択するオートスイッチ18、吹
出口モードを手動選択するモードスイッチ19、車室内
を所望の温度に設定する温度設定器20などがそれぞれ
接続されている。
【0018】図2は本実施例の機能ブロック図である。
同図に示すように、オートアンプ14は、入力信号処理
部21、目標位置演算部22、現在位置検知部23、モ
ータ出力決定部24、制御モード決定部25、制御信号
発生部26、および出力信号処理部27を有している。
位置検知部23には、後述する変換テーブルを格納した
メモリ28が設けられている。また、制御モード決定部
25には、後述するデューティ制御フラグを管理するフ
ラグ部29が設けられている。これらの各部21〜27
は、あらかじめ作成登録されたプログラムに従って所定
の動作を行うようになっている。
【0019】入力信号処理部21は、各種センサ15〜
17やスイッチ類18〜20からの信号を入力処理する
ものである。具体的には、たとえば、A/D変換器など
から構成されており、各種センサ15〜17やスイッチ
類18〜20からのアナログ信号をディジタル信号に変
換する機能を有している。
【0020】目標位置演算部22は、各種センサ15〜
17やスイッチ類18〜20からの入力信号に基づい
て、モードドア1の目標位置を演算するものである。具
体的には、たとえば、オートスイッチ18が押された場
合は、自動制御が選択され、内気センサ15の検出温
度、日射センサ16の検出日射量、外気センサ17の検
出温度、および温度設定器20の設定温度に基づいて、
所定の計算式によって吹出風の温度を算出し、算出した
吹出風温度に応じて所定の吹出口制御特性に従って吹出
口モードを選択する。また、モードスイッチ19が押さ
れた場合は、この手動選択スイッチが優先され、選択さ
れた吹出口モードに設定する。本実施例では、目標位置
データIは、あらかじめ吹出口モードごとに設定された
対応番号によって与えられる。たとえば、DEF位置は
「2」、D/F位置は「4」、FOOT位置は「6」、
B/L位置は「8」、VENT位置は「10」となって
いる(後述する図3参照)。演算結果は所定のメモリ領
域に記憶される。
【0021】現在位置検知部23は、位置検出スイッチ
4からのコード信号に基づいて、メモリ28に格納され
ている変換テーブルを参照しながら、モードドア1の現
在位置を検知する機能を有している。図3は変換テーブ
ルの一例である。上記したように、モータ3に連動する
ブラシ12の摺動位置に応じて分離接点5〜10からの
出力コードが変化する、換言すれば、モードドア1の位
置(モード位置)に応じてオートアンプ14の入力端c
〜hに入力されるコード信号が変化するので、あらかじ
め、モード位置とオートアンプ14の入力端c〜hへの
入力コードとを対応づけし、位置データとして対応番号
を付した表を作成し、これをコードと位置の変換テーブ
ルとしている。たとえば、入力端c〜hへの入力コード
が、順に、H、H、L、L、L、Lであるときは、変換
テーブルによって、モード位置は位置データが「2」で
あるデフモード(DEF)であることが検知される。本
実施例では、現在位置データJは、入力コード(または
モード位置)に対応する番号によって与えられる(図3
参照)。
【0022】モータ出力決定部24は、目標位置データ
と現在位置データとを比較して、モータ出力K、つま
り、モータ3を正転させるか(K=1)、逆転させるか
(K=−1)、停止させるか(K=0)を決定するもの
である。本実施例では、モータ3の回転方向と位置デー
タとの関係は図3に示すとおりである、つまり、モータ
3が正転すると位置データの番号が増加し、モータ3が
逆転すると位置データの番号が減少する関係にあるの
で、目標位置データIと現在位置データJの各値(番
号)を比較した結果、I値がJ値よりも大きい(I>
J)場合はモータ3を正転させ、I値がJ値よりも小さ
い(I<J)場合はモータ3を逆転させ、I値とJ値が
等しい(I=J)場合はモータ3を停止させるものとす
る。この結果は所定のメモリ領域に記憶される。
【0023】制御モード決定部25は、前回と今回の目
標位置データおよび前回と今回のモータ出力データを比
較して、モータ3を通常制御するか、デューティ制御を
行うかという制御モードを決定する機能を有している。
通常制御の場合は、モータドライバ13を介してモータ
3に電源入力が直接的に供給され、モータ3は所定の速
度(フルスピード)で回転し、一方、デューティ制御の
場合は、モータドライバ13を介してモータ3に電源入
力が断続的に供給され、モータ3は上記速度よりも遅い
スピードで回転することになる。制御モードの決定ロジ
ックは、次のとおりである。前回と今回の目標位置が異
なるとき、換言すれば、前回と異なる目標位置が新たに
設定されたときは、モードドア1をできるだけ早く目標
位置に近づけるために、デューティ制御モードを解除し
て通常制御モードに設定する。これに対し、前回と今回
の目標位置が同じでかつ前回と今回のモータ出力が異な
るとき、換言すれば、モードドア1が一旦目標位置を通
過した後に向きを変えて再び目標位置に移動していると
きは、制御モードをデューティ制御モードに設定する。
ハンチングをおさえるためにはモータ3の回転速度は遅
いほうがよいからである。決定結果は、フラグ部29内
のデューティ制御フラグF(以下、単にフラグという)
によって表わされる。たとえば、フラグFの値は、通常
制御モードの場合は0であり(F=0)、デューティ制
御モードの場合は1である(F=1)。
【0024】制御信号発生部26は、上記フラグFの値
が0(F=0)のときはモータ出力に応じた制御信号を
発生し、また、上記フラグFの値が1(F=1)のとき
はモータ3をデューティ制御する制御信号を発生するも
のである。具体的には、まず前者の場合においては、モ
ータ出力が正転のときは、オートアンプ14の出力端a
からハイ(H)の信号、出力端bからロー(L)の信号
を出力させ、モータ出力が逆転のときは、出力端aから
ロー(L)の信号、出力端bからハイ(H)の信号を出
力させ、モータ出力が停止のときは、出力端aとbから
共にハイ(H)の信号を出力させる。また、後者の場合
においては、オートアンプ14の出力端aまたはbから
の出力信号として、所定のデューティ率をもつパルス信
号を出力させる。この処理は、モータ出力が正転または
逆転の場合にのみ実行される。たとえば、モータ出力が
正転のときは、出力端bからの信号をパルス化し、モー
タ出力が逆転のときは、出力端aからの信号をパルス化
する。デューティ制御におけるパルス信号の前記デュー
ティ率は、制御性や空調への影響などを考慮しつつ、ハ
ンチング防止に有効なモータ速度が得られるよう、適当
な値に設定すればよい。たとえば、前記パルス信号は、
パルス周期が1秒、デューティ率が3%に設定されてい
る。この場合、モータ3には周期的に完全に停止してか
ら30msecの間電源入力が供給されることになり、モー
ドドア1は間欠的に移動することになる。
【0025】出力信号処理部27は、制御信号発生部2
6からの信号を出力処理するものである。具体的には、
増幅器などからなり、制御信号発生部26からの制御信
号を所定のレベルに増幅してモータドライバ13の入力
端A、Bに出力する機能を有している。
【0026】図4は以上のように構成されたオートアン
プ14の動作を示すフローチャートである。メイン電源
が投入されシステムが起動すると、まず、初期設定とし
て、制御モード決定部25は、フラグ部29内のフラグ
Fの値を0にリセットする(S1)。
【0027】それから、目標位置演算部22は、各種セ
ンサ15〜17やスイッチ類18〜20からの信号を入
力信号処理部21を介して入力し(S2)、これらの入
力信号に基づいて、モードドア1の目標位置Iを演算す
る(S3)。たとえば、オートスイッチ18が押された
自動制御時は、内気センサ15の検出温度、日射センサ
16の検出日射量、外気センサ17の検出温度、および
温度設定器20の設定温度に基づいて、所定の計算式に
よって吹出風の温度を算出し、算出した吹出風温度に応
じて所定の吹出口制御特性に従って吹出口モードを選択
し、対応する番号を設定する。また、モードスイッチ1
9が押された場合は、選択された吹出口モードに対応す
る番号を設定する。このステップS3の演算結果、つま
り目標位置Iの値は所定のメモリ領域に格納する。
【0028】それから、現在位置検知部23は、位置検
出スイッチ4からオートアンプ14の入力端c〜hに入
力されたコード信号を入力し(S4)、この入力したコ
ード信号に基づいて、メモリ28に格納されている変換
テーブル(図3参照)を参照しながら、モードドア1の
現在位置Jを検知する(S5)。上記したように、現在
位置データJもまた、モード位置に対応する番号によっ
て与えられる。
【0029】それから、モータ出力決定部24は、ステ
ップS3で得られた目標位置データIの値とステップS
5で得られた現在位置データJの値とを比較演算し(S
6)、I値がJ値よりも大きい(I>J)ときは、モー
タ出力Kを1とし(K=1)、つまりモータ3を正転さ
せ(S7)、I値とJ値が等しい(I=J)ときは、モ
ータ出力Kを0とし(K=0)、つまりモータ3を停止
させ(S8)、I値がJ値よりも小さい(I<J)とき
は、モータ出力Kを−1とし(K=−1)、つまりモー
タ3を逆転させる旨を決定する(S9)。この結果は所
定のメモリ領域に格納する。
【0030】それから、制御モード決定部25は、目標
位置演算部22のメモリ領域に記憶されている前回(n
−1)の目標位置データIn-1 とステップS3で得られ
た今回(n)の目標位置データIn とを比較して目標位
置が同じかどうかを判断し(S10)、目標位置が同じ
でなければ、デューティ制御モードを解除すべく、フラ
グ部29内のフラグFを0にリセットするが(S1
3)、目標位置が同じであれば、さらに、モータ出力決
定部24に記憶されている前回(n−1)のモータ出力
Kn-1 とステップS6〜S9で得られた今回(n)のモ
ータ出力Kn とを比較してモータ出力が同じかどうかを
判断する(S11)。この判断の結果としてモータ出力
が同じであれば、ただちにステップS14に進み、フラ
グ部29内のフラグFをセットもリセットもせず前回の
フラグ値のデータを保持する。これにより、モータ出力
が同じ間は通常制御とデューティ制御のどちらか一方が
継続して行われることになり、特にデューティ制御をし
ている場合には目標位置が変化するまでその制御が継続
されることになる。これに対し、ステップS11の判断
の結果としてモータ出力が同じでなければ、デューティ
制御モードに設定すべく、フラグFを1にセットする
(S12)。すなわち、前回と今回の目標位置が同じで
かつ前回と今回のモータ出力が異なるときは、モードド
ア1が一旦目標位置を通過した後に向きを変えて再び目
標位置に移動しているときであり、ハンチングをおさえ
る必要があるので、ステップS12でフラグFを1にセ
ットする。このデューティ制御モードは、次に、異なる
目標位置が設定されるまで維持される。これに対し、前
回と今回の目標位置が異なるときは、目標位置が設定さ
れた直後においてモードドア1が目標位置に向かって移
動しているときであり、むしろモードドア1をできるだ
け早く目標位置に近づけることが要求されるので、ステ
ップS13でフラグFを0にリセットしてデューティ制
御モードを解除する。
【0031】それから、制御信号発生部26は、制御モ
ード決定部25のフラグ部29内のフラグFの値が1か
どうかを判断する(S14)。この判断の結果としてF
=0であれば、通常制御を行う制御信号を発生し、これ
を出力信号処理部27を介してモータドライバ13に出
力し(S15)、ステップS2に戻る。これにより、モ
ータドライバ13は、ステップS6〜S9で得られたモ
ータ出力に応じてモータ3を駆動する。この場合、モー
タ3を正転または逆転させるときは、モータ3に電源入
力が直接的に供給されるので、モードドア1は所定の速
度(フルスピード)で移動し、短時間で目標位置に到達
することになる。
【0032】これに対し、ステップS14の判断の結果
としてF=1であれば、制御信号発生部26は、デュー
ティ制御を行う制御信号を発生し、これを出力信号処理
部27を介してモータドライバ13に出力し(S1
6)、ステップS2に戻る。これにより、モータ出力が
正転または逆転の場合、モータドライバ13はモータ3
に電源入力を断続的に供給するので、モードドア1はフ
ルスピードよりも遅い速度でゆっくりと目標位置に移動
することになり、一旦目標位置に到達した後のハンチン
グが有効におさえられる。
【0033】したがって、本実施例によれば、目標位置
が設定された直後においてモードドア1が目標位置に到
達するまでは通常制御を行い、一旦目標位置を通過した
後はデューティ制御を行うようにしたので、目標位置に
短時間で到達することができ、空調フィーリングや温調
性への影響を抑えることができるとともに、目標位置到
達後のハンチングを有効に抑えることができる。これに
より、ハンチングによる異音の発生も防止できる。
【0034】また、ハンチングを収束させるために特別
の装置を付加することなく、従来の簡単な構成のまま、
プログラムを変更するだけで対応できるので、コストの
上昇を最小限に抑えることができる。
【0035】さらに、従来のようにシステムクロックや
入出力タイミングを上げたりする必要がないので、上記
のようにハンチングの防止効果が向上し、また、他の制
御への影響も抑えられる。
【0036】なお、本実施例では、自動車用空調ドアと
してモードドア1を例にとって説明したが、これに限定
されるものではなく、本発明は、他の空調ドア、たとえ
ばインテークドア、エアミックスドアなどにも適用可能
である。たとえば、この場合のデューティ制御に関し
て、インテークドア制御の場合は、周期1秒、デューテ
ィ率3%に設定され、また、エアミックスドア制御の場
合は、周期50msec、デューティ率80%に設定され
る。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、他へ
の影響を抑えつつ目標位置到達後のハンチングを有効に
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の構成図
【図2】 同実施例の詳細ブロック図
【図3】 変換テーブルの一例を示す図
【図4】 オートアンプの動作フローチャート
【符号の説明】
1…モードドア(自動車用空調ドア) 2…コード式モータアクチュエータ 3…直流モータ(モータ) 4…位置検出スイッチ 13…モータドライバ(モータ駆動回路) 14…オートアンプ 22…目標位置演算部 23…現在位置検知部 24…モータ出力決定部 25…制御モード決定部 26…制御信号発生部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車用空調ドア(1)を駆動するモー
    タ(3)と、 前記ドア(1)の位置に対応するコード信号を発生する
    位置検出スイッチ(4)と、 前記モータ(3)を駆動する信号を発生するモータ駆動
    回路(13)と、 各種の入力信号に基づいて前記ドア(1)の目標位置を
    演算する目標位置演算部(22)と、 コード信号に基づいて前記ドア(1)の現在位置を検知
    する現在位置検知部(23)と、 目標位置データと現在位置データとを比較して前記モー
    タ(3)を正転させるか、逆転させるか、停止させるか
    を決定するモータ出力決定部(24)と、 前回と今回の目標位置が同じでかつ前回と今回のモータ
    出力が異なるときは前記モータ(3)をデューティ制御
    する制御モードを設定し、前回と今回の目標位置が異な
    るときは前記デューティ制御モードを解除する制御モー
    ド決定部(25)と、 デューティ制御モードが設定されたときに前記モータ
    (3)をデューティ制御する制御信号を発生する制御信
    号発生部(26)と、 を有することを特徴とするモータアクチュエータの駆動
    制御回路。
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