JP3183160B2 - 既存柱の補強方法 - Google Patents

既存柱の補強方法

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JP3183160B2 JP07994996A JP7994996A JP3183160B2 JP 3183160 B2 JP3183160 B2 JP 3183160B2 JP 07994996 A JP07994996 A JP 07994996A JP 7994996 A JP7994996 A JP 7994996A JP 3183160 B2 JP3183160 B2 JP 3183160B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既に構築されてい
る柱を後から補強するようにした既存柱の補強方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】RC造の多層階ビルでは既存柱を補強す
ることにより、大地震時における繰返し変形に対して剪
断破壊による強度剛性の劣化を防ぎ、柱の耐震性を向上
するようにしている。ところで、従来の既存柱の補強方
法としては、例えば特公昭53−42986号公報に開
示されるように既存柱に鋼板を巻いて接着剤で一体化さ
せることが知られているが、これ以外にも袖壁を増設す
ることによっても既存柱を補強することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の既存柱の補強方法にあっては、在来工法により袖
壁を増設しようとすると、柱,梁およびスラブ面に跨が
って鉄筋を組立てた後、この鉄筋組の両側に型枠を建込
んでコンクリートを打設し、これを養生するという一連
の鉄筋コンクリート工事が行われる。このため、袖壁の
増設工事といえども大掛かりなものとなり、コンクリー
トの養生期間を含めて工期が長期化し、工事期間中は建
物の使用が大きく制約されてしまうという課題があっ
た。
【0004】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、袖壁の増設工事を大幅に簡単化することができる既
存柱の補強方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の第1の方法は、既存の柱と、この柱に接続
する既存の梁と、この梁下に位置するスラブのうち、少
なくとも2つの部材に、これら柱,梁で囲まれる面に沿
ってアンカー部材を打込む一方、前記柱,梁およびスラ
ブ間に、前記アンカー部材を受容する溝部を形成したP
C版を建込み、このPC版を建込んだ後に前記溝部に充
填材を注入して接合する。
【0006】また、前記PC版の下部にキャスターを設
け、このキャスターをスラブ上で転動させつつ当該PC
版を所定位置に建込むことが望ましい。
【0007】
【0008】
【0009】以上により本発明の第1の方法に示す既存
柱の補強方法にあっては、既存の柱と、この柱に接続す
る既存の梁と、この梁下のスラブとで囲まれる部分にP
C版を建て込むことにより、このPC版が既存柱と一体
化した袖壁となって、この袖壁により既存柱の強度が増
大されて耐震性を向上させることができる。このとき、
前記袖壁は予め工場等で製造されるPC版で構成される
ので、袖壁の養生期間が不要となり、工期の大幅な短縮
化を達成することができる。また、前記PC版はこれに
形成した溝部をアンカー部材に挿入しつつ、このPC版
を前記柱,梁およびスラブで囲まれる部分に建込み、そ
の後、溝部に充填材を注入するという簡単な工事で袖壁
の施工を完了できるため、省力化および工費の削減を図
ることができる。
【0010】また、前記PC版の下部にキャスターを設
け、このキャスターをスラブ上で転動させつつPC版を
所定位置に建込むことにより、PC版を吊上げたりする
ことなく手動で簡単に移動させることができ、PC版の
建込み作業を著しく簡単にすることができる。
【0011】
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1から図3は本発明の
既存柱の補強方法の一実施形態を示し、図1はPC版の
建込み途中を示す斜視図、図2は建込み完了状態のPC
版の脚部の拡大断面図、図3はPC版の脚部の正面図で
ある。
【0014】即ち、本実施形態では図1に示すように既
存柱10と、この柱10に接続する既存の梁12と、こ
の梁12の下方に位置するスラブ14とで囲まれる部分
に、新たにPC(プレキャストコンクリート)版16を
取付けることにより、このPC版16によって前記既存
柱10を補強するようになっている。前記PC版16は
繊維補強高強度コンクリート版として工場等で予め製造
された後、現場に搬入されるようになっている。
【0015】前記既存柱10と前記スラブ14には、柱
10,梁12で囲まれる面Xに沿ってアンカー筋18を
打込み、これらアンカー筋18によって前記PC版16
との接続を行うようになっている。
【0016】前記PC版16の周縁部には、前記アンカ
ー筋18を受容する溝部16aが形成される。即ち、本
実施形態では前記アンカー筋18が既存柱10とスラブ
14とに打ち込まれているため、前記溝部16aはPC
版16の柱10側の側縁と下端縁とに沿ってL字状に形
成されている。
【0017】前記PC版16の脚部16bにはキャスタ
ー20(本実施形態では4個)が差込み式で着脱可能に
取付けられると共に、脚部16bの前後両端部には高さ
調整用のアジャスターボルト22が取付けられる。
【0018】そして、前記PC版16を建込む際には、
前記アジャスターボルト22をキャスター20より上方
にねじ込んで、このキャスター20でPC版16の荷重
を支持させておく。この状態でキャスター20をスラブ
14上に転動させつつ、PC版16を押して柱10,梁
12およびスラブ14で囲まれる部分に嵌め込むと同時
に、溝部16a内にアンカー筋18を受容する。そし
て、PC版16の位置が決定されると、アジャスターボ
ルト22を緩めてキャスター20より下方に下げてPC
版16を固定すると共に、このアジャスターボルト22
によりPC版16の高さを微調整する。
【0019】次に、前記溝部16aにコンクリートまた
はモルタル等の充填材24を注入して、この充填材24
中にアンカー筋18を埋設し、この充填材24の硬化に
よりPC版16とアンカー筋18とを一体化させること
により、PC版16を袖壁として固定する。尚、前記溝
部16aに充填材24を注入する際には図2に示したよ
うに、脚部16b両側に巾木26を配置するようになっ
ている。また、充填材24を注入する際に脚部16bに
取付けたキャスター20を取外しておくことが望まし
い。
【0020】従って、本実施形態の既存柱の補強方法に
あっては、既存柱10と、この柱10に接続する既存の
梁12と、この梁12下に位置するスラブ14とで囲ま
れる部分にPC版16を建込んだので、これが袖壁とな
って既存柱10の強度を増大させることができ、延いて
は、既存柱10の耐震性を向上させることができる。
【0021】ところで、増設される袖壁は予め工場等で
製造されたPC版16で構成されるので、壁面全体につ
いての養生期間が必要なくなるため、工期の短縮化を達
成することができる。また、前記PC版16はこれに形
成した溝部16aをアンカー筋18に挿入しつつ、この
PC版16を既存柱10,梁12およびスラブ14で囲
まれる部分に建込み、その後、溝部16aに充填材24
を注入するという簡単な工事で袖壁の施工を完了できる
ため、工期の短縮は勿論のこと、省力化および工費の大
幅な削減を図ることができる。
【0022】また、本実施形態ではPC版16の脚部1
6bにキャスター20を設け、このキャスター20をス
ラブ14上で転動させつつPC版16を所定位置に建込
むようにしたので、このPC版16を吊上げたりするこ
となく手動で簡単に移動させることができる。従って、
前記キャスター20を設けたことにより、PC版16の
建込み作業を、大掛かりな移動機械を用いることなく簡
単に行うことができる。
【0023】図4は他の実施形態を示し、前記実施形態
と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略
して述べる。尚、図4は図1に対応したPC版の建込み
途中の斜視図である。
【0024】即ち、この実施形態ではアンカー筋18を
既存の梁12の下面と、この梁12下のスラブ14に打
込み、これら上下二箇所のアンカー筋18でPC版16
との接続を行うようになっている。また、この実施形態
では前記アンカー筋18を受容する溝部16aはPC版
16の上下両端縁に一対形成される。そして、これら溝
部16aにアンカー筋18を受容しつつPC版16を建
込んだ後に、それぞれの溝部16aにコンクリートまた
はモルタル等の充填材24が注入される。
【0025】尚、前記各実施形態ではアンカー筋18を
既存柱10とスラブ14との二箇所に設けた場合、およ
び既存の梁12とスラブ14との二箇所に設けた場合を
開示したが、これに限ることなく既存柱10と梁12と
の二箇所、または既存柱10,梁12およびスラブ14
の三箇所にそれぞれアンカー筋18を設けることもでき
る。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す既存柱の補強方法にあっては、既存の柱と、この柱
に接続する既存の梁と、この梁下のスラブとで囲まれる
部分にPC版を建込むことにより、このPC版を袖壁と
して既存柱の強度を増大させて耐震性を大幅に向上させ
ることができる。また、前記PC版は工場等で予め製造
されるものであるため、このPC版を建込んだ際の袖壁
の養生期間が不要となり、工期の大幅な短縮化を達成す
ることができる。更に、前記PC版はこれに形成した溝
部をアンカー部材に挿入しつつ、このPC版を前記柱,
梁およびスラブで囲まれる部分に建込み、その後、溝部
に充填材を注入するという簡単な工事で袖壁の施工を完
了できるため、省力化および工費の削減を図ることがで
きる。
【0035】また、本発明の請求項2にあっては、前記
PC版の脚部にキャスターを設け、このキャスターをス
ラブ上で転動させつつPC版を所定位置に建込むように
したので、このPC版を手動で簡単に移動させることが
でき、PC版の建込み作業を著しく簡単にすることがで
きる。
【0036】
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の既存柱の補強方法の一実施形態を示す
PC版の建込み途中の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す建込み完了状態のP
C版の脚部の拡大断面図である。
【図3】本発明の一実施形態を示すPC版の脚部の正面
図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示すPC版の建込み途
中の斜視図である。
【符号の説明】
10 既存の柱 12 既存の梁 14 スラブ 16 PC版 16a 溝部 16b 脚部 18 アンカー筋 20 キャスター 24 充填材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−267439(JP,A) 特公 昭62−31143(JP,B2) 実公 昭59−15282(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04G 23/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存の柱と、この柱に接続する既存の梁
    と、この梁下に位置するスラブのうち、少なくとも2つ
    の部材に、これら柱,梁で囲まれる面に沿ってアンカー
    部材を打込む一方、前記柱,梁およびスラブ間に、前記
    アンカー部材を受容する溝部を形成したPC版を建込
    み、このPC版を建込んだ後に前記溝部に充填材を注入
    して接合することを特徴とする既存柱の補強方法。
  2. 【請求項2】 前記PC版の下部にキャスターを設け、
    このキャスターをスラブ上で転動させつつ当該PC版を
    所定位置に建込むことを特徴とする請求項1に記載の既
    存柱の補強方法。
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