JP3178308B2 - 循環温浴器 - Google Patents

循環温浴器

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JP3178308B2
JP3178308B2 JP21725795A JP21725795A JP3178308B2 JP 3178308 B2 JP3178308 B2 JP 3178308B2 JP 21725795 A JP21725795 A JP 21725795A JP 21725795 A JP21725795 A JP 21725795A JP 3178308 B2 JP3178308 B2 JP 3178308B2
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bath
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bathtub
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典生 山口
康 岡村
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Panasonic Holdings Corp
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、運転初期にも安定した
運転をすることができ、浴槽水を絶えず循環させその清
浄化と保温を行って24時間何時でも入浴できる循環温
浴器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】浴槽水を循環ポンプを利用してろ過器、
活性槽等を経て循環させ、浴槽水のぬめりやごみ等の除
去と活性化を行う循環温浴器は業務用や家庭用の風呂等
において従来から知られている。
【0003】そして最近ではぬめりやごみ等を除去した
り活性化するほかに、保温用ヒータを利用して温度制御
を行い、24時間何時でも入浴できるいわゆる24時間
風呂が開発されている。しかしこのような従来の循環温
浴器においては、新しい循環温浴器を運転する運転開始
初期段階に、循環温浴器の運転が安定化するまでの間、
白濁や悪臭、ぬめりが生じることがあった。このような
場合に白濁や臭い、ぬめりが発生するのは、この種の循
環温浴器の浴槽水の浄化処理が安定化するまでの間に、
浴槽内や循環される浴槽水中で雑菌が繁殖し、アンモニ
アやトリエチルアミン等が生成されるからであるが、運
転開始時において浄化処理を速やかに立ち上げるという
ことはなかなか難しいものであった。こうしたことから
従来の循環温浴器においては、オゾン発生器等を設けた
りして殺菌や脱臭を行うことが提案されている。
【0004】そこでこのような従来の循環温浴器を図面
に基づいて説明する。図3は従来の循環温浴器の概略シ
ステム図である。図3において、51は浴槽水を溜めた
浴槽、52は本体容器である。この本体容器52の内部
には、ろ過器53、循環ポンプ54、活性槽56が収納
されている。浴槽51から往管57によって導かれた浴
槽水は、ろ過器53の側面からろ過器53内に導入され
る。ろ過器53内に入った浴槽水は、ろ過器53内部に
設けられたろ過布等のフィルターを通って中央の排出管
58から流下して排出される。
【0005】ろ過器53から排出された浴槽水は、循環
温浴器の循環を行う循環ポンプ54に吸引され、ヒータ
55に送られる。流入された浴槽水は、ヒータ55で所
定温度前後に加熱されてから、活性槽56に導かれる。
ところでヒータ55付近には流路内にフロートスイッチ
からなる安全装置が設けられている。もし何らかの理由
から循環ポンプ54が停止し、活性槽56内の水位がヒ
ータ55の取り付け位置より下がるような事態になった
ときには、ヒータ55への通電を断つものである。活性
槽56内には活性石が充填されており、流入してきた浴
槽水は活性石との間でイオン交換され、また、マグネシ
ウム、亜鉛、カルシウム、ナトリウム等の有効成分が浴
槽水中に溶出して浴槽水を活性化する。水素イオン濃度
も調整される。活性石としては麦飯石、黒曜石、流紋石
等の活性石が充填されている。活性槽56をでた浴槽水
は導出管61から流出する。導出管61を通って排出さ
れた浴槽水は本体容器52を出ると、導出管61と接続
された往管57に流れ込み、再び浴槽51に戻されるこ
とになる。この従来の循環温浴器にはオゾン発生器60
が設けられており、オゾンを混入してろ過器53や活性
槽56で補集されなかった細菌やバクテリア類等の微生
物を殺菌し、脱臭、脱色をすることができるものであ
る。
【0006】さらに、この従来の循環温浴器は、24時
間の運転を行うための各種設定を操作板59において行
うことができるようになっている。これらの設定を受け
たマイクロコンピューター等の制御手段によって、ヒー
タ55の制御や循環ポンプ54の制御、オゾン発生器6
0の制御を自動的に行うことができるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の循
環温浴器はオゾン発生器を用いているが、この種の循環
温浴器においてオゾン発生器の殺菌能力では十分なもの
でなく、また浴室内で用いる場合、オゾン濃度を上げる
と浴室内のオゾン濃度を考慮する必要も生じるものであ
った。そして運転開始初期段階にオゾン発生器を用いて
殺菌させると、しばらくは脱臭されるが、人体に影響の
ないオゾン濃度で用いても所定の浄化、活性化のレベル
までには至らず、やはり悪臭が発生するものだった。
【0008】また従来の循環温浴器は、オゾン発生器を
設けるため、本体容器を浴室内に設けることを避け、屋
外に設けている。このため集合住宅等のように本体容器
を設置する場所が乏しい場合には、このような循環温浴
器の設置は事実上難しくなる。また取付が可能にせよ、
本体容器を室外に置くと室内へ配管するための後工事が
必要であり、しかも本体容器が室外にあることで操作性
もよくないものであった。
【0009】そこで本発明は従来のこのような問題を解
決するものであって、運転初期段階にも悪臭等が発生す
ることがなく安定した運転ができ、微生物処理を立ち上
げるための微生物の固定が速やかに行われる、快適な循
環温浴器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記従来の問題点を解決
するために本発明の循環温浴器は、浴槽水を循環させる
循環ポンプと、循環ポンプによって循環される浴槽水を
保温するヒータと、ろ過フィルターが装填され循環され
る浴槽水中の夾雑物等をろ過するろ過器と、ろ過石が内
蔵されろ過器でろ過された浴槽水を微生物処理して浄化
する生物処理槽を備え、生物処理槽に送られる浴槽水と
接触して浴槽水中の次亜塩素酸イオンを分解する次亜塩
素酸イオン除去装置を設けたことを特徴とする。
【0011】次亜塩素酸イオン除去装置がろ過器内に設
けられているのが適当である。ろ過器内のろ過フィルタ
ーが円筒状フィルターであり、円筒状フィルターの内周
側の流路に次亜塩素酸イオン除去装置が設けられ、円筒
状フィルターの外周から流入した浴槽水が内周側の次亜
塩素酸イオン除去装置を通って吐出されるのが適当であ
る。
【0012】円筒状のフィルターが集水管の周りに同心
状に複数本設けられ、円筒状のフィルターのそれぞれの
内周側の流路を通って吐出された浴槽水がいずれも蓋体
によって方向を反転させ、集水管に集められてろ過器の
他端側から吐出されるのが望ましい。
【0013】次亜塩素酸イオン除去装置が、次亜塩素酸
イオン除去剤を含浸させた多孔質体または繊維状体であ
るのが適当である。
【0014】次亜塩素酸イオン除去装置が、次亜塩素酸
イオン除去剤を塗布した多孔質体または繊維状体である
のが適当である。
【0015】多孔質体の表面の流れに沿って多数の突条
面が形成されているのが好ましい。本発明の循環温浴器
は、浴槽水を循環させる循環ポンプと、循環ポンプによ
って循環される浴槽水を保温するヒータと、ろ過フィル
ターが装填され循環される浴槽水中の夾雑物等をろ過す
るろ過器と、ろ過石が内蔵されろ過器でろ過された浴槽
水を微生物処理して浄化する生物処理槽を備え、生物処
理槽に送られる浴槽水中の有機物を凝集させて過渡的な
微生物担持体を形成させることが可能な固定化促進剤を
添加する添加装置が循環回路に設けられていることを特
徴とする。
【0016】添加装置で添加される固定化促進剤がイオ
ン化カルシウムであるのが適当である。
【0017】添加装置がろ過器内に設けられているのが
望ましい。ろ過器内のろ過フィルターが円筒状フィルタ
ーであり、円筒状フィルターの内周に添加装置が設けら
れ、円筒状フィルターの外周から流入してろ過された浴
槽水が内周の流路中の添加装置を通って吐出されるのが
適当である。
【0018】添加装置が固定化促進剤を収納する網状容
器であるのが望ましい。次亜塩素酸イオン除去装置と添
加装置を備えるのが適当である。
【0019】
【作用】本発明の循環温浴器は、浴槽水と接触して浴槽
水中の次亜塩素酸イオンを分解する次亜塩素酸イオン
去装置を設けているから、ろ過石に固定される微生物を
殺菌する次亜塩素酸イオンを除去することができる。
【0020】次亜塩素酸イオン除去装置がろ過器内に設
けられているから、コンパクトであり、円筒状フィルタ
ーの内周側に次亜塩素酸イオン除去装置を設けるから、
さらに小型になる。円筒状のフィルターが集水管の周り
に同心状に複数本設けられているから、ろ過する流量を
上げることができる。
【0021】次亜塩素酸イオン除去装置が次亜塩素酸イ
オン除去剤を含浸か塗布させた多孔質体または繊維状体
であるから、製造が容易である。多孔質体の表面の流れ
に沿って多数の突条面が形成されているので、接触面積
を大きくすることができる。
【0022】生物処理槽に送られる浴槽水中の有機物を
凝集させ過渡的な微生物担持体を形成させることが可能
な固定化促進剤を添加する添加装置が循環回路に設けら
れているから、微生物がろ過石に固定されるのを過渡的
な微生物担持体が促進する。
【0023】固定化促進剤がイオン化カルシウムである
から、短時間に固定化することができる。
【0024】添加装置がろ過器内に設けられているから
コンパクトな構成である。円筒状フィルターの内周側に
添加装置が設けられているから、さらに小型となる。
【0025】添加装置が固定化促進剤を収納する網状容
器であるから、固定化促進剤の溶出が容易である。
【0026】次亜塩素酸イオン除去装置と添加装置を備
えているから、速やかな微生物の固定化が可能である。
【0027】
【実施例】以下、本発明の循環温浴器について図面を参
照しながら詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に
おける循環温浴器の概略構造図、図2は本発明の一実施
例における循環温浴器のろ過器の概略断面図である。図
1において、1は浴室内に設置され浴槽水を溜めた浴槽
である。2は本体容器、3はゴミ等のあらゆる夾雑物を
ろ過するろ過器、4は循環ポンプ、5はヒータ、6は生
物処理槽である。この本体容器2の内部には、ろ過器
3、循環ポンプ4、ヒータ5、生物処理槽6等が収納さ
れている。本体容器2の底面は底板25となっており、
この底板25の上に循環ポンプ4やヒータ5、電源部3
1等が取り付けられている。また、この底板25には取
り付け金具33も複数本立設され、取り付け金具33の
上端部で保持板26を支えている。この保持板26上に
はろ過器3と生物処理槽6が取り付けられている。
【0028】ろ過器3の本体はカートリッジ式になって
いて脱着が可能であり、ABS、ポリプロピレン等の樹
脂からなるカートリッジケース23Bと、カートリッジ
蓋体23Aからなる。そしてろ過器3の内部には中心に
上端を解放した集水管19が設けられ、この集水管19
の周囲に同心状に、水透過性の芯筒にろ過布を巻いた円
筒状の糸巻きフィルター18が複数本配置されている。
本実施例においては糸巻きフィルター18を用いている
が、ろ過布のほかメッシュや多孔材等の物理ろ過を行う
ろ過フィルターであればどのようなフィルターであって
もよい。カートリッジケース23Bの底部には、この糸
巻きフィルター18に水を供給するための導入口と、集
水管19からろ過された浴槽水を排出する導出口が形成
されている。カートリッジ蓋体23Aが糸巻きフィルタ
ー18を収容してからカートリッジケース23Bに螺合
されると、糸巻きフィルター18の上部には反転用の空
間が形成される。このように反転する構成により、ろ過
器3のコンパクト化が達成できる。
【0029】この糸巻きフィルター18の芯筒内には、
生物処理槽6内のろ過石20に微生物を固定化するため
の固定化促進剤、この実施例においてはイオン化カルシ
ウムであるが、これを充填した添加装置12が設けられ
ている。この固定化促進剤は、生物処理槽6に送られる
浴槽水中の脂肪等の脂分、蛋白質類等の有機物のうち溶
存しているものを析出、凝集させ、この有機物上に微生
物を担持させ過渡的、一時的な微生物担持体を形成させ
るものである。この一時的な微生物担持体がろ過石20
付近に捕捉されることによって、微生物の膜がろ過石2
0に形成されるのを促すのである。そして循環温浴器の
運転が安定してくると、これら微生物はろ過石20に棲
息するようになり、浴槽水中の有機物を微生物処理して
分解し、二酸化炭素等のガスを発生して浴槽水を浄化す
るようになる。これらの微生物は浴槽水中で自然発生的
に繁殖する好気性の細菌や皮膚常在菌類等でミクロコッ
カス(Micrococcus)、シュードモナス(P
seudomonas)、ストレプトコッカス(Sto
reptococcus)等で代表されるものである。
固定化促進剤はイオン化カルシウムのように陽イオンを
溶出させるものであって、浴槽水中の脂分、蛋白質類等
の有機物は他のゴミなどと同様ゼータ電位がマイナスで
あるため、これら脂分、蛋白質類等の有機物等を電気的
に凝集させることが可能である。そして微生物も同じく
マイナスの電位を示すものであるから、固定化促進剤は
多くの微生物を付着させた状態の凝集された有機物を作
ることができるものである。
【0030】固定化促進剤を添加しない状態では、これ
らの有機物やゴミ、微生物は水中で反発し合って1/1
0〜数ミクロン程度のものが分散したエマルジョン状態
となっている。しかし固定化促進剤の添加により微生物
を担持しながら凝集されて数10ミクロン程度に大きく
なった有機物は、大きさを増すほかゼータ電位がややプ
ラスに帯電していることもあり、ろ過石20や生物処理
槽6の内部に容易に付着して捉えられ、循環温浴器の運
転開始初期における微生物膜が形成されていないろ過石
20の近くを微生物の生息に適した環境に変えてしま
う。すなわち、これら有機物は微生物のいわば餌であ
り、浴槽水の温度は36℃〜45℃程度で好気的な環境
となる。そしてろ過石20に微生物の膜が十分形成され
るまでの間、微生物を担持するのに時間がかかるろ過石
20に代わって肩代わり的に微生物を担持し、かつろ過
石20に微生物が固定されるのを促進することができる
ものである。なお、このほかこの有機物はろ過器3内の
糸巻きフィルター18などにも付着して、同じく運転初
期の悪臭やぬめりの防止をする。有機物の少ない状況下
で浴槽水中に多くの雑菌等の微生物が浮遊していると、
蛋白質等からアンモニアやアミン類等が生成されるため
浴槽側で臭いが発生することがあるが、固定化促進剤に
よって有機物、とくに人体から出る脂肪分が十分与えら
れた環境下で微生物が繁殖すると、窒素類は微生物の増
殖のために多く用いられ、アンモニア、アミン類等が生
成されることは少なくなる。例えばトリエチルアミンで
あれば0.05ppbといった臭いが問題となる所定の
レベルの濃度のガスを浴槽1側で発生することはなく、
臭いとして感じることはないものである。また、アンモ
ニアはトリエチルアミンと比べ問題が少なく、同程度の
濃度で臭いが問題となることはない。
【0031】この固定化促進剤を添加する添加装置12
は循環温浴器を構成する循環回路の生物処理槽6前であ
ればどこでも置くことができる。できればろ過器3と生
物処理槽6の間が望ましい。この実施例ではコンパクト
化を狙ってろ過器3に設けている。このように固定化促
進剤は、微生物がろ過石20に固定されるのまで間、ろ
過石20付近に凝集させたフロック状の有機物に微生物
を担持させて滞留させ、過渡的、一時的な微生物担持体
としての作用をさせるとともに、ろ過石20に微生物が
固定されるのを促進するものである。固定化促進剤とし
てはイオン化カルシウムのほか、ポリ塩化アルミニウ
ム、水酸化アルミニウムイオン等のアルミニウム塩や硫
酸第1鉄などの鉄塩があり、これらによって速やかに微
生物を固定化することができる。添加装置12を円筒状
の糸巻きフィルター18の内周側に設けるとさらに小型
となる。また添加装置12を固定化促進剤が収納される
網状容器にすると、固定化促進剤の溶出が容易になるも
のである。なお、一旦ろ過石20に微生物の膜が形成さ
れ微生物が固定された場合、この添加装置12を除去し
てもよい。これは糸巻きフィルター18の交換時に同時
に行うことができる。
【0032】ところで、本実施例の糸巻きフィルター1
8の芯筒内には、固定化促進剤の添加装置12のほか、
ろ過石20に微生物を固定化するのを妨げる次亜塩素酸
イオンや次亜塩素酸を分解して微生物の固定化を促進す
次亜塩素酸イオン除去装置22が設けられている。浴
槽水として補給する水道水中にはこの次亜塩素酸イオン
が含まれているが、循環温浴器の運転初期にこの次亜塩
素酸イオンがろ過石20の微生物を殺菌してしまう。こ
のため悪臭が発生したり、安定した循環温浴器の運転が
行えるようになるまでに時間がかかっていた。そこで本
実施例においてはこの次亜塩素酸イオンを分解して微生
物の固定化を促進するため、次亜塩素酸イオン除去剤を
備えた次亜塩素酸イオン除去装置22と浴槽水を接触さ
せている。次亜塩素酸イオン除去剤には、Lアスコルビ
ン酸、Lアスコルビン酸ナトリウム、二価鉄ーアスコル
ヒン酸錯体、活性炭等がある。この次亜塩素酸イオン
去装置22は次亜塩素酸イオン除去剤を含浸か塗布させ
た多孔質体か、繊維状体にするのがよい。これらはいす
れも製造が容易であるし、柔らかいため装着も容易であ
る。そして多孔質体を発泡材を用いて製造する場合に
は、その表面に水の流れに沿って多数の突条面、ひだを
形成すると水と次亜塩素イ酸オン除去剤との接触面積を
大きくすることができ、触媒作用が促進される。
【0033】以上のように本実施例においては次亜塩素
酸イオン除去装置22と添加装置12を併設しているか
ら、次亜塩素酸イオンを分解するとともに固定化促進剤
を添加して速やかな微生物の固定化を図ることが可能で
ある。
【0034】次に生物処理槽6の詳細な説明をする。ろ
過器3と同様、ABS、ポリプロピレン等の樹脂からな
るカートリッジケース24Bと、カートリッジ蓋体24A
からなる。生物処理槽6の本体の中心にも上端を解放し
た集水管21が設けられており、この集水管21とカー
トリッジケース24Bとの間にはろ過石20が充填され
ている。このろ過石は、麦飯石、黒曜石、流紋石、シリ
カやアルミナを焼結したセラミック陶石等が用いられ
る。カートリッジケース24Bの底部には、充填された
ろ過石20に水を供給するための導入口と、集水管21
から活性化された水を排出する導出口が形成されてい
る。カートリッジ蓋体24Aがろ過石20を内蔵してカ
ートリッジケース24Bに螺合されると、ろ過石20の
上部には反転用の空間が形成される。この反転させる構
成によって循環温浴器のコンパクト化が行える。運転開
始初期にろ過石20に微生物膜が形成されるまでの説明
は上述の通りであるが、運転開始後安定した運転状態に
なったときのこの生物処理槽6内のろ過石20には、上
述の好気性の細菌や皮膚常在菌類等の微生物が固定され
て微生物膜となっており、浴槽水中に含まれる脂分、タ
ンパク質類等の有機物を安定して分解する。これによっ
て浴槽1中の浴槽水では雑菌類の繁殖が阻止され、浴槽
水は浄化されいわば制菌状態となるものである。また麦
飯石等のろ過石20は、ろ過石20に含有されるマグネ
シウム、亜鉛等のミネラル成分が溶出して浴槽水を活性
化し、浴用効果を上げることができる。加えてこのろ過
石20の作用によって水素イオン濃度を中性に調整する
ことができる。
【0035】続いて、本実施例の循環温浴器において、
浴槽1から導かれた浴槽水がどのように流れて処理され
て循環されるか、流れに沿って説明する。浴槽1から循
環ポンプ4の吸引力によって往管14を通って導かれた
浴槽水は、本体流入管8に流入し、ヒータ5で加温され
た後、接続管16を介してろ過器3の導入口に導かれ
る。導入口は導出口と交差しつつ設けられ、ろ過器3に
均一に流入できるように形成されている。導入口から流
入された浴槽水は、複数本の糸巻きフィルター18のそ
れぞれの外周側から水透過性の内周側の芯筒内に流出す
る。これを通過する間に浴槽水はろ過される。芯筒内に
は、固定化促進剤を添加する添加装置12と、次亜塩素
酸イオン除去装置22が設けられており、固定化促進剤
が添加され、かつ次亜塩素酸イオンや次亜塩素酸を分解
された浴槽水は芯筒の上部から上部空間内に溢れ出て、
カートリッジ蓋体23Aのところで反転して集水管19
の中を流下して導出口に至る。導出口を出た浴槽水は循
環ポンプ4に吸引され、生物処理槽6の導入口の向けて
吐出される。
【0036】生物処理槽6に導入されたろ過された浴槽
水は、ろ過石20の中を上昇してカートリッジ蓋体24
A下面の反転空間内で方向を反転して、集水管21から
流下して導出口に至る。導出口から接続管17を通って
再びヒータ5で加熱され、本体流出管7に吐き出され、
本体流出管7と接続された復管15によって浴槽1に戻
される。
【0037】浴槽1に戻される浴槽水には、噴出部のノ
ズルにおいて空気が混入される。これはノズルで浴槽水
を絞って負圧状態にし、エジェクター作用によって外部
から空気を吸引させるものである。この吸引によって空
気は小さな気泡となって浴槽水に混入され、浴槽1内に
ジェットとなって噴出される。この空気は本体容器2内
に開口した空気管36から取り込まれ、電磁弁28を制
御機器ボックス9内の制御手段(図示しない)が開閉さ
せることによって、混入量が制御される。この空気混入
量は本体容器2の表面に設けられた表示・設定パネルの
設定手段を操作することで、適宜設定できるし、設定値
を変更することで循環ポンプ4の吐き出し量を増加した
り、減少したりすることができる。本実施例においては
1/fゆらぎ運転モードや、強噴出モード、弱噴出モー
ド等のいくつかのモードを実行できるように、制御手段
が電磁弁28を開閉する。
【0038】ところで、本実施例における循環温浴器の
運転がどのように行われ、安全がどのように確保される
のかについても説明する。図1において、31はこの循
環温浴器の電源部である。外部から電源接続部27を介
して100Vの商用電源が電源部31に供給される。1
0はフロートセンサ、13は制御機器ボックス9内に設
けられた転倒スイッチである。外部から供給された10
0Vの商用電源はヒータ5に供給されるとともに、循環
ポンプ4を駆動するDCモータのために整流されて20
V〜40Vの直流電源に電圧降下される。また電源部3
1から接続コネクタを介して制御機器ボックス9内の制
御機器に5〜10数V程度の制御用直流電圧が供給され
る。制御機器ボックス9内にはマイクロコンピューター
等からなる制御手段が設けられているが、この制御手段
によって循環ポンプ4、ヒータ5、電磁弁28、表示・
設定パネル等が制御される。また、制御機器の最下端部
の高さD1と逆止弁11が設けられた底面の高さD3の間
の所定高さD2に、万一浴槽1から水が溢れた場合の水
位が達したとき(D1>D2>D3)、電源部31からの
通電を断つフロートセンサ10が設けられている。フロ
ートセンサ10が水を検出すると検出信号が制御手段に
送られ、制御手段がリレーによって電源部31の電源ス
イッチを開くようになっている。これにより制御機器が
水没する前に通電を断つことができる。また、制御機器
ボックス9内に転倒スイッチ13を備えており、本体容
器2が転倒した場合直ちに電源スイッチを開くことがで
きる。
【0039】さらに、ヒータ5の近傍には温度ヒューズ
が設けられるとともに、ヒータ駆動回路に電気ヒューズ
が設けられているので、ヒータ5が過熱することはな
い。また、ヒータ5内にはサーモスタットが設けられ、
この信号によってヒータ5は制御手段によってON−O
FF制御され、循環する浴槽水の温度を36℃〜45℃
に保つことができる。これによって生物処理槽6も安定
した処理をすることができる。なお、この設定温度は表
示・設定パネルの温度設定を変えることで適宜、容易に
変化させることができる。このように本実施例の循環温
浴器は安全性に優れ、生物処理を行うことができる自動
運転が実行できるものである。
【0040】以上説明したように本実施例の循環温浴器
は、固定化促進剤によって多くの微生物を付着させた状
態の凝集された有機物を作ることができる。そしてこの
微生物を担持するとともに凝集されて大きくなった有機
物は、ろ過石20や生物処理槽6の内部に容易に付着、
捕捉され、循環温浴器の運転開始初期における微生物膜
が形成されていないろ過石20の近くを微生物の生息に
適した環境に変え、微生物の固定化を促すことができる
ものである。またろ過石20に微生物の膜が十分形成さ
れるまでの間、肩代わり的に微生物を担持しておく過渡
的な微生物担持体としての機能をもつものである。そし
てこれによって運転初期に発生し易い悪臭を下げること
ができるものである。
【0041】
【発明の効果】本発明の循環温浴器は、運転初期段階に
も悪臭等が発生することがなく安定した運転ができる。
【0042】そして浴槽水と接触して浴槽水中の次亜塩
素酸イオンを分解する次亜塩素酸イオン除去装置を循環
回路に設置しているから、運転開始初期段階において微
生物が固定されるのを遅らせる次亜塩素酸イオンを除去
し、微生物がろ過石に固定されるのを促進させることが
できる。
【0043】また固定化促進剤を添加する添加装置を設
けたから、微生物がろ過石に固定されるのを促進させる
とともに、過渡的な微生物担持体としてろ過石の作用を
肩代わりさせることができ、運転初期の微生物処理の立
ち上げを円滑にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における循環温浴器の概略構
造図
【図2】本発明の一実施例における循環温浴器のろ過器
の概略断面図
【図3】従来の循環温浴器の概略システム図
【符号の説明】
1 浴槽 2 本体容器 3 ろ過器 4 循環ポンプ 5 ヒータ 6 生物処理槽 7 本体流出管 8 本体流入管 9 制御機器ボックス 10 フロートセンサ 11 逆止弁 12 添加装置 13 転倒スイッチ 14 往管 15 復管 16,17 接続管 18 糸巻きフィルター 19,21 集水管 20 ろ過石 22 次亜塩素酸イオン除去装置 23A,24A カートリッジ蓋体 23B,24B カートリッジケース 25 底板 26 保持板 27 接続部 28 電磁弁 29 脚 31 電源部 33 取り付け金具 36 空気管 37 床面
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47K 3/00 E04H 4/12 B01D 35/02 C02F 1/28 C02F 1/58 C02F 1/66 C02F 1/70 C02F 3/02 - 3/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】浴槽水を循環させる循環ポンプと、前記循
    環ポンプによって循環される浴槽水を保温するヒータ
    と、ろ過フィルターが装填され循環される浴槽水中の夾
    雑物等をろ過するろ過器と、ろ過石が内蔵され前記ろ過
    器でろ過された浴槽水を微生物処理して浄化する生物処
    理槽と、前記生物処理槽に送られる浴槽水と接触して浴
    槽水中の次亜塩素酸イオンを分解する次亜塩素酸イオン
    除去装置とを備え、前記ろ過器内の前記ろ過フィルター
    が円筒状フィルターであり、前記円筒状フィルターの内
    周側の流路に前記次亜塩素酸イオン除去装置が設けら
    れ、前記円筒状フィルターの外周から流入した浴槽水が
    内周側の前記次亜塩素酸イオン除去装置を通って吐出さ
    れることを特徴とする循環温浴器。
  2. 【請求項2】前記円筒状のフィルターが集水管の周りに
    同心状に複数本設けられ、前記円筒状のフィルターのそ
    れぞれの内周側の流路を通って吐出された浴槽水がいず
    れも蓋体によって方向を反転させ、前記集水管に集めら
    れて前記ろ過器の他端側から吐出されることを特徴とす
    る請求項1記載の循環温浴器。
  3. 【請求項3】浴槽水を循環させる循環ポンプと、前記循
    環ポンプによって循環される浴槽水を保温する前記ヒー
    タと、前記ろ過フィルターが装填され循環される浴槽水
    中の夾雑物等を前記ろ過するろ過器と、ろ過石が内蔵さ
    れ前記ろ過器でろ過された浴槽水を微生物処理して浄化
    する生物処理槽を備え、前記生物処理槽に送られる浴槽
    水中の有機物を凝集させて過渡的な微生物担持体を形成
    させることが可能な固定化促進剤を添加する添加装置が
    循環回路に設けられていることを特徴とする循環温浴
    器。
  4. 【請求項4】前記添加装置で添加される前記固定化促進
    剤がイオン化カルシウムであることを特徴とする請求項
    3記載の循環温浴器。
  5. 【請求項5】前記添加装置が前記ろ過器内に設けられて
    いることを特徴とする請求項3または4記載の循環温浴
    器。
  6. 【請求項6】前記ろ過器内の前記ろ過フィルターが円筒
    状フィルターであり、前記円筒状フィルターの内周に前
    記添加装置が設けられ、前記円筒状フィルターの外周か
    ら流入してろ過された浴槽水が内周の流路中の前記添加
    装置を通って吐出されることを特徴とする請求項3〜5
    のいずれかに記載の循環温浴器。
  7. 【請求項7】前記添加装置が固定化促進剤を収納する網
    状容器であることを特徴とする請求項3〜6のいずれか
    に記載の循環温浴器。
  8. 【請求項8】請求項1〜2のいずれかに記載された循環
    温浴器の次亜塩素酸イオン除去装置を備えた請求項3〜
    7のいずれかに記載の循環温浴器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010195490A (ja) * 2001-12-04 2010-09-09 Arch Chemicals Inc 薬品供給装置

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