JP3783438B2 - 浴水浄化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭用浴槽、あるいは公共用浴槽内の浴水中の汚濁物質を各種浄化手段により分解・除去する循環式の浴水浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
浴水浄化装置は生物浄化や物理浄化あるいは生物浄化と物理浄化の併用により浴水を浄化して清澄な水質を維持している。生物浄化においては浴水の循環経路中に活性炭や多孔性セラミックス、繊維ろ材といったような微生物固定槽を配置し、これによって人の入浴によって浴水中に混入する汗や垢等の負荷を生分解して炭酸ガスと水とアンモニア等に分解している。一方、物理的浄化においては浴水の循環経路中に中空糸膜のような膜を配置し、これによって入浴によって混入する懸濁物や、汗や垢などの有機物を資化して増殖する微生物をろ過するとともに、ろ過によって閉塞した膜を塩素等によって酸化分解することにより洗浄・再生を行っている。また、生物浄化と物理浄化の併用においては微生物固定槽と膜をそれぞれ配置している。
【0003】
上記のような浴水浄化システムでは浴水を衛生的に保つために浴水を定期的に塩素やオゾン等により、また、紫外線によって常時殺菌している。
【0004】
しかしながら、生物浄化においては汗や垢等の生分解時に発生するアンモニア等からなる生物臭、また、物理浄化や生物浄化、物理浄化と生物浄化との併用のいずれにおいても浴水を定期的に洗浄する場合において発生する塩素や、アンモニアと塩素の結合物であるクロラミンは入浴時における不快臭であり、浴槽蓋を閉めている場合においては浴槽蓋と浴水との間の気層中に充満するため、入浴時における不快感が大きい。
【0005】
そこで、ヒータや浄化手段やポンプを内装した浴水浄化装置本体内において循環経路のポンプよりも上流側において脱臭装置を備えた吸気管を分岐し、浴槽蓋と浴水との間の気層中の臭気を脱臭装置で脱臭してポンプにより循環する浴水中に吸い込むようにしたものが特開平8−299208号公報により知られている。しかしながら、この従来例にあっては、ポンプの上流側で空気を吸い込むため、ポンプにエアかみ現象が生じ、また、浄化手段内においてもエア溜まりが生じて浄化能力が低下するという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点に鑑みて発明したものであり、浴水と浴槽蓋との間に充満した臭気成分を効果的に除去するとともに、塩素による殺菌においては浴水の殺菌効果を低減させず臭気物質のみを除去することができ、また、ポンプにエアかみ現象が生じたり、あるい浄化手段による浄化能力の低下が生じない浴水浄化装置を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の浴水浄化装置は、浴槽1の浴水を吸水ホース30の先端部に設けた吸水口15aから吸い込んで浄化すると共に加熱して吐水ホース31の先端部に設けた吐水口15bから浴槽1内に返送する浴水浄化装置であって、浴水を浄化する浄化手段や浴水を加熱するヒータ8を内装した浴水浄化装置本体32から上記吸水ホース30と吐水ホース31を垂設し、吐水ホース31の、浴槽1の水面と浴水浄化装置本体32の上開口に着脱自在に載置される浴槽蓋36との間に位置する部分に消臭剤33を取付けて成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、吐水口15bから浴水を吐水する際に浴槽1内の浴水に速い水流が生じ、この浴水の流れに追従して浴水と浴槽蓋36との間の気層に空気流れが生じて吐水ホース31に設けた消臭剤33により効果的に消臭できるものである。
【0008】
また、吐水ホース31に上下移動自在に消臭材33を取付け、この消臭剤33を浴槽の水面上に浮遊させて、浴水の水位と共に可動自在とすることが好ましい。このような構成とすることで、給湯や入浴により浴槽1内の水位が変動しても消臭剤33が水位と共に上下移動して、消臭剤33が水没することがなく、含水による消臭剤33の表面積低下を抑えることができるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0010】
図1に、本発明の浴水浄化装置の配管構成を示す。循環流路2の一端部が吸水口15a、他端部が吐出口15bとなり、この吸水口15a、吐出口15bはともに吸・吐水ユニット15に設けてあり、吸・吐水ユニット15は浴槽1内の浴水内に浸けてある。循環流路2には、上流側から下流側にかけて、順に、吸水口15a、ポンプ3、第二開閉弁17、第三開閉弁18、ヒータ8、吐出口15bを設けている。
【0011】
循環流路2のポンプ3と第二開閉弁17との間から副流路11が分岐してあり、副流路11には上流側から下流側にかけて、順に、ろ過槽24、第一開閉弁16を設けている。
【0012】
ろ過槽24は、循環流路2から分岐した副流路11を流通する浴水のろ過を行うための、中空糸膜からなる精密ろ過フィルタ4が内装されている。この精密ろ過フィルタ4は、ろ過槽24内を副流路11の上流側と下流側に仕切るように配設するものである。またろ過槽24には、精密ろ過フィルタ4の上流側に、流水吐水口を有する回転自在な洗浄用ノズル5を設けている。この洗浄用ノズル5は、モータの働きにより精密ろ過フィルタ4の上流側の外周を回転するように構成するものであり、また回転と同時に流水吐出口10から浴水を精密ろ過フィルタ4の上流側の表面に吐出して精密ろ過フィルタ4を上流側において洗浄するようになっている。副流路11の下流側の端部は吐出口15bの上流側において循環流路2に連通接続してある。
【0013】
また循環流路2の第二開閉弁17と第三開閉弁18との間からは、第一補助流路12を分岐して設けている。この第一補助流路12には、上流側から下流側にかけて、順に第一切替弁20、電解電極槽6、第四開閉弁19を設けている。また第一切替弁20と電解電極槽6とを、別の分岐流路13にて接続し、この分岐流路13に塩溶解槽7を設けている。ここで塩溶解槽7は、内部に塩化ナトリウムが収容されるものである。また第一補助流路12の下流側の他端は副流路11のろ過槽24よりも上流側に連通接続している。ここで第一切替弁20は、第一補助流路12と分岐流路13との分岐点において、第一補助流路12の上流側、第一補助流路12の下流側、分岐流路13の下流側のそれぞれへの流通を開閉するものである。
【0014】
上記の電解電極槽6は、容器内に一対の不溶性電極板からなる電極を、隔膜を介することなく対向配置した無隔膜タイプのものとして形成している。この容器内の水に、塩溶解槽7から供給された塩化ナトリウムが溶解している場合、一対の電極間に電圧を印加すると、塩化ナトリウムの電気分解により塩素(Cl2)や次亜塩素酸イオン(ClO−)が発生し、洗浄殺菌水を生成することができるものである。
【0015】
また上記のろ過槽24には、精密ろ過フィルタ4の上流側において、第二補助流路23の一端部を連通接続しており、この第二補助流路23の他端部は、循環流路2の、ポンプ3よりも上流側に連通接続している。この第二補助流路23からは排水流路14を分岐して設けており、この第二補助流路23と排水流路14との分岐点には、第二切替弁21を設けている。ここで第二切替弁21は、第二補助流路23と排水流路14との分岐点において、第二補助流路23のポンプ3側、第二補助流路23のろ過槽24側、排水流路14の排水側のそれぞれへの流通を開閉するものである。
【0016】
ここで、第一開閉弁16、第二開閉弁17、第三開閉弁18、第四開閉弁19、第一切替弁20、第二切替弁21のそれぞれのものは、電磁弁、電動弁等にて形成することができる。
【0017】
また上記のろ過槽24は、外部から分離膜の上流側に酸及び酸素系洗浄剤を投入できるように形成するものであり、例えば、分離膜の下流側を開口すると共に、この開口を閉ざす蓋体25を着脱自在に設け、更に分離膜をこの開口からろ過槽24外へ脱離可能に設け、蓋体25を脱離させた後分離膜を脱離し、この開口から上記酸及び酸素系洗浄剤を投入した後、分離膜及び蓋体25を再び装着できるようにするものである。
【0018】
また図6に示すように、この浴水浄化装置には入力操作部50と制御回路51からなる制御部の制御回路51を、配管上のポンプ3、電解電極槽6、ヒータ8、各開閉弁16、17、18、19、各切替弁20、21、並びにろ過槽24のモータ9に接続して、使用者が入力操作部に入力する指示内容に従って、制御回路が配管上のポンプ3、電解電極槽6、ヒータ8、各開閉弁16、17、18、19、各切替弁20、21、並びにろ過槽24のモータ9の動作を制御するようにしたものである。
【0019】
図2は上記の構成の本発明の浴水浄化装置において、浴水の浄化時における装置内の浴水の流れを矢印で示すと共に、第一開閉弁16、第二開閉弁17、第三開閉弁18、第四開閉弁19、第一切替弁20、第二切替弁21の各弁のうち、閉状態となっている箇所を黒く塗りつぶすことで明示したものである。図2に示すように、浴水の洗浄時においては、第一開閉弁16を開状態、第二開閉弁17を開状態、第三開閉弁18を開状態、第四開閉弁19を閉状態とするものであり、また第一切替弁20においては第一補助流路12の上流側を閉状態、第一補助流路12の下流側を開状態、分岐流路13の下流側を開状態とし、第二切替弁21においては、第二補助流路23のポンプ3側を開状態、第二補助流路23のろ過槽24側を閉状態、排水流路14の排水側を閉状態とするものである。このときポンプ3を作動させると、吸・吐水口15からポンプ3にて吸引された浴水は循環流路2を流れ、ヒータ8を通って加温されて、吐出口15b部分に流れ絞り部15cで絞られて、流速を増大されてノズル部15dから浴槽1内に噴出して返送されるのであるが、この場合、循環流路2を流れる浴水の一部が副流路11を流れ、ろ過槽24内に設けられた中空糸膜からなる精密ろ過フィルタ4を通過する際に、浴水中の垢、微生物、微生物の代謝生産物等の懸濁物質や汚濁物質が除去された後、循環流路2を流れるヒータ8により加温された浴水と合流して吐出口15bから浴槽1内に吐出される。
【0020】
また上記のように浴水の浄化を行いながら、電解電極槽6の一対の電極間に電圧を印加することにより、電解電極槽6内において塩素(Cl2)や次亜塩素酸イオン(ClO−)が発生し、洗浄殺菌水を生成することができるものである。このときは、あらかじめ電解電極槽6中に塩化ナトリウムが供給されている状態で、一定時間一定電圧を印加することにより、無隔膜電化槽中に洗浄殺菌水を生成させるものである。
【0021】
図3は、ろ過槽24の精密ろ過フィルタ4の物理的洗浄時における装置内の浴水の流れを矢印で示したものである。図3に示すように、精密ろ過フィルタ4の物理的洗浄時においては、第一開閉弁16を閉状態、第二開閉弁17を閉状態、第三開閉弁18を閉状態、第四開閉弁19を閉状態とするものであり、また第一切替弁20においては第一補助流路12の上流側を閉状態、第一補助流路12の下流側を開状態、分岐流路13の下流側を開状態とし、第二切替弁21においては、第二補助流路23のポンプ3側を開状態、第二補助流路23のろ過槽24側を開状態、排水流路14の排水側を閉状態とするものである。またこのときろ過槽24に設けられた洗浄用ノズル5をモータにて回転させるものである。このときポンプ3、精密ろ過フィルタ4、及びろ過槽24に備えられたノズル5を含む閉流路が形成され、浴水がこの閉流路を循環するものである。すなわち副流路11を通ってろ過槽24へ達した浴水は、回転する洗浄用ノズル5の流水吐出口10から精密ろ過フィルタ4の表面に向けてまんべんなく吹きつけられ、水流の勢いにより精密ろ過フィルタ4表面の付着物を除去し、更に第二補助流路23を通じて循環流路2のポンプ3よりも上流側に送られて、再びろ過槽24へと送られる。このようにして一定時間精密ろ過フィルタ4の物理洗浄を行った後、図4に示すように、第二切替弁21を、第二補助流路23のポンプ3側を閉状態、第二補助流路23のろ過槽24側を開状態、排水流路14の排水側を開状態とする。このようにすると、分離膜の物理洗浄に用いられ、懸濁物質や汚濁物質が混入した閉流路内の浴水が、排水流路14を通じて装置外部へ排出されるものである。そしてこのようにして一定時間排水を行った後、各開閉弁16、17、18、19及び切替弁を図2に示すよう状態へ復帰させて、再び浴水の浄化を行うものである。
【0022】
図5は、分離膜の殺菌洗浄時における装置内の浴水の流れを矢印で示したものである。精密ろ過フィルタ4の殺菌洗浄時においては、図2に示す状態で電解電極槽6にて殺菌洗浄水を生成した後、図5に示すように、第一開閉弁16を開状態、第二開閉弁17を開状態、第三開閉弁18を開状態、第四開閉弁19を開状態とするものであり、また第一切替弁20においては第一補助流路12の上流側を開状態、第一補助流路12の下流側を閉状態、分岐流路13の下流側を開状態とし、第二切替弁21においては、第二補助流路23のポンプ3側を開状態、第二補助流路23のろ過槽24側を閉状態、排水流路14の排水側を開状態とするものである。このようにすると、図2に示す浴水の浄化時の流路に加えて、副流路11から分岐して塩溶解槽7、電解電極槽6を順に通り、再び副流路11の、ろ過槽24よりも下流側に接続される流路が形成され、電解電極槽6にて生成された殺菌洗浄水が、分離膜を通過するようにするものであり、この殺菌洗浄水中の塩素(Cl2)、次亜塩素酸イオン(ClO−)により、分離膜の付着物を分解すると共に、殺菌を行うものである。またこのとき同時に塩溶解槽7を通過して塩溶解槽7中の塩化ナトリウムが溶解した浴水が電解電極槽6に供給され、次回の分離膜の殺菌洗浄に用いるための殺菌洗浄水の生成に利用されるものである。そして続いて各開閉弁16、17、18、19及び各切替弁20、21を制御して図2に示す状態とし、再び浴水の浄化を行うものである。
【0023】
上記のようにして浴水を浄化し、また、定期的に精密ろ過フィルタ4の物理的洗浄及び殺菌洗浄を行う浴水浄化装置を設置した浴槽1において、電気分解によって生成される塩素(Cl2)や汗や垢の分解物であるアンモニア(NH4)、またはこれらの結合物であるクロラミン(NH2Cl等)が浴槽水中で生成されて、これらの臭気物質が浴槽水と浴槽蓋36との間の気層中に以降して充満することになり、入浴時に浴槽蓋36を開けることで臭気物質が充満した空気を吸い込み不快感を抱くことになる。そこで、本発明にあっては、塩素やアンモニア等の不快臭を消臭剤33により脱臭するようにするのである。
【0024】
すなわち、上記の構成の浴水浄化装置はポンプ3、精密ろ過フィルタ4、電解電極槽6、塩溶解槽7、ヒータ8を内装した浴水浄化装置本体32と、吸水口15a、吐出口15bを備えた吸・吐水ユニット15と、浴水浄化装置本体32から垂設されて吸水口15a、吐出口15bを備えた吸・吐水ユニット15に接続された吸水ホース30と吐水ホース31とで構成してある。ここで、吸水ホース30は循環流路2の上流側の部分で浴水浄化装置本体32から下方に垂設した部分を構成する部材であり、吸水口15aとポンプ3との間を接続している。また、吐水ホース31は、循環流路2の下流側の部分で浴水浄化装置本体32から下方に垂設した部分を構成する部材である主吐水ホース31aと、副流路11の下流側の部分で浴水浄化装置本体32から下方に垂設した部分を構成する部材である副吐水ホース31bとで構成してある。主吐水ホース31aの下流側の端部は吐水口15bに連通接続してあり、副吐水ホース31aも吐水口15bに連通接続してある。
【0025】
浴水浄化装置本体32は図7に示すように浴槽1の上部に配設され、また、吸水口15a、吐出口15bを備えた吸・吐水ユニット15は浴槽1内の浴水内に水没させてある。浴槽1の上開口には着脱自在に浴槽蓋36が載置される。したがって、吸水ホース30と吐水ホース31の大部分は浴槽1の水面と浴槽蓋36との間に位置することになる。
【0026】
本発明においては上記浴槽1の水面と浴槽蓋36との間に配置される吐水ホース31に消臭剤33を面状ファスナー38などの取付け手段により図8に示すように取付けるものである。脱臭剤33の取付け位置は浴槽1内で且つ水面よりも上である。ここで、添付図面に示す実施形態においては吸水ホース30と吐水ホース31とを束としてあるので、消臭剤33を吐水ホース30に取付けるに当たって、束となっている吸水ホース30と吐水ホース31とに面状ファスナー38などの取付け手段により取付けた例が示してあり、このように、束となっている吸水ホース30と吐水ホース31とに取付けることで、より安定して取付けることができる。消臭剤33としては例えば銀イオンを担持させた繊維状活性炭(例えば、120mm×80mm、厚さ5mmを2枚重ねたもの)により構成したものを用いる。
【0027】
ここで、浴水浄化装置を運転して浴水を浄化している時の浴槽1内における気流(つまり浴槽1の水面と浴槽蓋36との間の気層の気流)の流れについて図9に基づいて説明する。浴水浄化装置本体32により浄化・加温された浴水は吐水ホース31を経て吸・吐水ユニット15に設けた吐出口15bから浴槽1内の浴水中に吐出される。吐出された浴水は図9の矢印イのように吸・吐水ユニット15の対面の浴槽壁へと流れるに従い、流速が低下して浴槽壁近傍にて流れ方向が逆転し、再び吸・吐水ユニット15の吸水口15a方向へと流れ、吸水口15a、吸水ホース30を経由して浴水浄化装置本体32内に導入される。この時、浴槽1内の気層(浴槽1の水面と浴槽蓋36との間の気層)では上記矢印イで示される水流によって図9の矢印ロで示すように吸・吐水ユニット15の上方から対面の浴槽壁へと流れる気流が形成され、この気流により吐水ホース31に取付けた消臭剤33を臭気物質を含んだ空気が効果的に透過することになり、浴槽1の水面と浴槽蓋36との間の気層に充満している臭気を脱臭することができるものである。ところで、実施形態のように吸水口15aと吐水口15bとを一つの吸・吐水ユニット15に備え、吸・吐水ユニット15に接続する吸水ホース30と吐水ホース31をまとめて配置すると、吸・吐水ユニット15から吐水しかつ吸水するので図9の矢印イで示す水流において吸・吐水ユニット15付近の水流をよりいっそう速くでき、これにより図9の矢印ロで示す気流の流れも吸水ホース30と吐水ホース31をまとめた部分においてよりいっそう速くでき、このように、水流の最も大きい吸・吐水ユニット15によって気流も最も大きくできるため、吸水ホース30と吐水ホース31をまとめた部分に消臭剤33を取付けることで、最も効果的に消臭することができるものである。
【0028】
次に、本発明の参考例を図10、図11に基づいて説明する。本参考例においては、吐水口15bから浄化した浴水を浴槽1内に吹き出す際に空気を混合して吹き出すようにしたものであり、このため、吸・吐水ユニット15に吸気ホース39を接続し、この吸気ホース39を吸水ホース30や吐水ホース31と平行に束ねてあり、この束ねた吐水ホース31、吸水ホース30、吸気ホース39に面状ファスナー38などの取付け手段により消臭剤33を取付けてある。吸気ホース39は上端の空気吸い込み口37が浴槽1内において浴槽1の水面よりも上方に位置し、下端が吐水口15bに設けた絞り部に連通接続してあり、浴水が吐水口15bの絞り部を流れる際に、エゼクター効果により浴槽1と浴槽蓋36との間の気層の空気を空気吸い込み口37から強制的に吸い込んで浴水と混合して吐水口15bから浴槽1内に吐出される。このように、空気吸い込み口37から強制的に浴槽1と浴槽蓋36との間の気層の空気が吸い込まれるので、浴槽1と浴槽蓋36との間の気層に空気吸い込み口3側に向けて流れる空気流れが生じることになる。このようにして空気の流れを生じさせることで、水面の上方において吐水ホース31、吸水ホース30、吸気ホース39に面状ファスナー38などの取付け手段により取付けた消臭剤33で臭気を効果的に消臭することができるものである。図11は吐水ホース31、吸水ホース30、吸気ホース39の下端部を吸・吐水ユニット15の外面部に直接露出して取付けた例を示している。
【0029】
次に、図12に基づいて本発明の更に他の参考例につき説明する。本参考例においては、前述の参考例と同様に吐水口15bから浄化した浴水を浴槽1内に吹き出す際に空気を混合して吹き出すようにしたものであり、このため、吸・吐水ユニット15に吸気ホース39を接続し、この吸気ホース39を吸水ホース30や吐水ホース31と平行に束ねてあり、この束ねた吐水ホース31、吸水ホース30、吸気ホース39に面状ファスナー38などの取付け手段により消臭剤33を取付けてある。吸気ホース39は上端の空気吸い込み口37が浴槽1内において浴槽1の水面よりも上方に位置し、下端が吐水口15bに設けた絞り部に連通接続してあり、浴水が吐水口15bの絞り部を流れる際に、エゼクター効果により浴槽1と浴槽蓋36との間の気層の空気を空気吸い込み口37から強制的に吸い込んで浴水と混合して吐水口15bから浴槽1内に吐出されるようになっている。そして、本参考例においては上記空気吸い込み経路を構成する吸気ホース39の途中に消臭剤33を配設した点に特徴がある。すなわち、浴水が吐水口15bの絞り部を流れる際に生じるエゼクター効果により浴槽1と浴槽蓋36との間の気層の空気が空気吸い込み口37から吸い込まれた臭気を含んだ気体が、吸気ホース39の途中に配設した消臭剤33で吸着除去されることで消臭され、浄化・加温された浴水と共に空気が浴槽1内の浴水中に吐出されるものである。この場合、浴水が吐水口15b部分の絞り部を流れる際に生じるエゼクター効果により空気を吸い込むので、空気を吸い込むものであるにもかかわらず、ポンプ3にエアかみが生じたり、ろ過槽24内にエア溜まりが生じたりすることなく、運転がスムーズに行えると共に浄化効率を低下しないようにできるものである。また、別途空気を吸い込むためのファンも必要ないものである。
【0030】
次に、図13、図14に基づいて脱臭装置40の参考例を示す。本脱臭装置40はシロッコファンのようなファン34と活性炭ハニカムのような消臭剤33を内装したハウジング41と、電源コード42とで構成してあり、浴水浄化装置本体32より脱臭装置40へ電流を供給してモータを回転してファン34を構成するシロッコファンを回転させ、ファン34を構成するシロッコファンの底部より臭気物質を含んだ空気を吸気して活性炭ハニカムのような消臭剤33を経由することで消臭を行い、ハウジング41に設けた吹き出し口35から排気するものである。
【0031】
上記、脱臭装置40は吐水ホース31乃至吸水ホース30の一方又は両方に取付け手段により取付けたり、あるは浴水浄化装置本体32の下部(好ましくは下面部)に取付けるものである。
【0032】
図15には脱臭装置40を吐水ホース31の上部乃至吸水ホース30の上部の一方又は両方に取付けたり、あるは浴水浄化装置本体32の下部(好ましくは下面部)に取付けることで、ファン34の吐き出し口35(ハウジング41に設けてある)を浴槽蓋36よりも外側(例えば上又は外側方)に設けた参考例が示してある。この参考例においては、ファン34を運転すると、浴槽1と浴槽蓋36との間の隙間から浴室内の空気が浴槽1の気層に供給され、浴槽1の水面と浴槽蓋36との間の気層中を流れて、該気層の臭気物質と共に脱臭装置40へ供給され、脱臭装置40で消臭剤33により吸着除去されて消臭され、吐き出し口35から矢印のように浴槽1外に排気されるものである。
【0033】
次に、図16に基づいて本発明の他の実施形態を説明する。本実施形態においては繊維状活性炭(例えば120mm×80mm、厚さ5mmのものを5枚重ねたもの)のような消臭剤33の下部に発泡スチロールのような浮体43を積層して浮遊消臭部44を構成し、この浮遊消臭部44をひも45により吐水ホース31又は吐水ホース31と吸水ホース30の両方と固定せずに浮遊消臭部44が上下移動自在となるように結びつけて吐水ホース31又は吐水ホース31と吸水ホース30の両方に設置してある。ひも45の代わりに輪体により吐水ホース31又は吐水ホース31と吸水ホース30の両方と固定せずに浮遊消臭部44が上下移動自在となるよう吐水ホース31又は吐水ホース31と吸水ホース30の両方に取付けてもよい。このように構成することで、浴水の水位が給湯や入浴により上昇しても、水位と共に浮遊消臭部44が上下移動し、消臭剤33が水没することがなく、含水による消臭剤33の表面積低下を抑えることができるようになっている。
【0034】
【発明の効果】
上記のように本発明にあっては、浴槽の浴水を吸水ホースの先端部に設けた吸水口から吸い込んで浄化すると共に加熱して吐水ホースの先端部に設けた吐水口から浴槽内に返送する浴水浄化装置であって、浴水を浄化する浄化手段や浴水を加熱するヒータを内装した浴水浄化装置本体から上記吸水ホースと吐水ホースを垂設し、吐水ホースの、浴槽の水面と浴水浄化装置本体の上開口に着脱自在に載置される浴槽蓋との間に位置する部分に消臭剤を取付けてあるので、吐水口から浴水を吐水する際に浴槽内の浴水に速い水流が生じ、この浴水の流れに追従して浴水と浴槽蓋との間の気層に空気流れが生じて吐水ホースに設けた消臭剤により効果的に消臭できるものであり、更に、塩素による殺菌においては浴水の殺菌効果を低減させず臭気物質のみを除去することができるものである。また、従来のように浴水を循環浄化するための循環路のポンプの上流側において臭気を吸い込むもののように、ポンプのエアかみを防止すると共に浄化手段部分にエア溜まりが生じないものであって、浄化効率を低下させないものである。また、吸気のためのファンを設けることなく臭気の脱臭が図れるものである。
【0035】
また、請求項2記載の発明にあっては、吐水ホースに上下移動自在に消臭材を取付け、この消臭剤を浴槽の水面上に浮遊させて、浴水の水位と共に可動自在としてあるので、給湯や入浴により浴槽内の水位が変動しても消臭剤が水位と共に上下移動して、消臭剤が水没することがなく、含水による消臭剤の表面積低下を抑えることができ、常に浴槽内の気層中の不快臭を効果的に除去することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。
【図2】 同上の動作を示す概略図である
【図3】 同上の他の動作を示す概略図である。
【図4】 同上の更に他の動作を示す概略図である。
【図5】 同上の更に他の動作を示す概略図である。
【図6】 同上の制御ブロック図である。
【図7】 同上の浴水浄化装置本体の浴槽上への設置状態を示す斜視図である。
【図8】 同上の消臭剤の取付けの一実施形態を示す説明図である。
【図9】 同上の浴水の流れ及び気流を示す説明図である。
【図10】 参考例における消臭剤の取付けを示す説明図である。
【図11】 他の参考例における消臭剤の取付けを示す説明図である。
【図12】 更に他の参考例における消臭剤の取付けを示す説明図である。
【図13】 参考例における消臭装置を示す斜視図である。
【図14】 参考例における消臭装置を示す平面断面図である。
【図15】 参考例における浴水の流れ及び気流を示す説明図である。
【図16】 本発明の浮遊消臭部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 浴槽
2 循環流路
3 ポンプ
15a 吸水口
15b 吐出口
30 吸水ホース
31 吐水ホース
32 浴水浄化装置本体
33 消臭剤
34 ファン
35 吐き出し口
36 浴槽蓋
37 空気吸い込み口
Claims (2)
- 浴槽の浴水を吸水ホースの先端部に設けた吸水口から吸い込んで浄化すると共に加熱して吐水ホースの先端部に設けた吐水口から浴槽内に返送する浴水浄化装置であって、浴水を浄化する浄化手段や浴水を加熱するヒータを内装した浴水浄化装置本体から上記吸水ホースと吐水ホースを垂設し、吐水ホースの、浴槽の水面と浴水浄化装置本体の上開口に着脱自在に載置される浴槽蓋との間に位置する部分に消臭剤を取付けて成ることを特徴とする浴水浄化装置。
- 吐水ホースに上下移動自在に消臭材を取付け、この消臭剤を浴槽の水面上に浮遊させて、浴水の水位と共に可動自在として成ることを特徴とする請求項1記載の浴水浄化装置。
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