JP3177099B2 - 密封装置 - Google Patents
密封装置Info
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- JP3177099B2 JP3177099B2 JP15040894A JP15040894A JP3177099B2 JP 3177099 B2 JP3177099 B2 JP 3177099B2 JP 15040894 A JP15040894 A JP 15040894A JP 15040894 A JP15040894 A JP 15040894A JP 3177099 B2 JP3177099 B2 JP 3177099B2
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- slit
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- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば各種装置の軸
封部に用いられるオイルシール等の密封装置に関し、特
にシールリップの摺動面側にスリットを有する構造に関
する。
封部に用いられるオイルシール等の密封装置に関し、特
にシールリップの摺動面側にスリットを有する構造に関
する。
【０００２】
【従来の技術】従来のこの種の密封装置としては、例え
ば図２に示すようなものがある。すなわち、この密封装
置１００は、互いに同心的に相対回転自在に組み付けら
れる２部材としてのハウジング１０１と軸１０２間の環
状の隙間をシールするものである。
ば図２に示すようなものがある。すなわち、この密封装
置１００は、互いに同心的に相対回転自在に組み付けら
れる２部材としてのハウジング１０１と軸１０２間の環
状の隙間をシールするものである。
【０００３】この密封装置１００は、ハウジング１０１
の内周に取付けられるシール本体１０３と、該シール本
体１０３に対して設けられ、軸１０２の外周面に摺動自
在に密封接触する樹脂製のシールリップ１０４とを備え
ている。
の内周に取付けられるシール本体１０３と、該シール本
体１０３に対して設けられ、軸１０２の外周面に摺動自
在に密封接触する樹脂製のシールリップ１０４とを備え
ている。
【０００４】シール本体１０３は、内向きフランジ部１
０５Ａを有する円筒状部材の補強環１０５と、その補強
環１０５の円筒部１０５Ｂの外周に設けられハウジング
１０１の内周面に対して密封状態に取付けられる外周シ
ール部（たとえばゴム状弾性体）１０６とから構成され
ており、補強環１０５の内向きフランジ部１０５Ａの密
封流体側端面及び円筒部１０５Ｂの内周面に対してシー
ルリップ１０４の根本部分が接着されている。
０５Ａを有する円筒状部材の補強環１０５と、その補強
環１０５の円筒部１０５Ｂの外周に設けられハウジング
１０１の内周面に対して密封状態に取付けられる外周シ
ール部（たとえばゴム状弾性体）１０６とから構成され
ており、補強環１０５の内向きフランジ部１０５Ａの密
封流体側端面及び円筒部１０５Ｂの内周面に対してシー
ルリップ１０４の根本部分が接着されている。
【０００５】シールリップ１０４は、略截頭円錐形状
で、その摺動面側に斜めに一方向の切込みによって螺旋
状のスリット１０７を設けている。この螺旋状のスリッ
ト１０７によって樹脂製のシールリップ１０４の軸偏心
追随性を持たせていると共に、そのスリット１０７の開
きによるネジ効果（ポンピング作用）による吸込み性能
を得ている。
で、その摺動面側に斜めに一方向の切込みによって螺旋
状のスリット１０７を設けている。この螺旋状のスリッ
ト１０７によって樹脂製のシールリップ１０４の軸偏心
追随性を持たせていると共に、そのスリット１０７の開
きによるネジ効果（ポンピング作用）による吸込み性能
を得ている。
【０００６】尚、図中１０８は大気側に設けられている
スポンジ等の不織布である。
スポンジ等の不織布である。
【０００７】上記のようにシールリップの摺動面側にネ
ジ効果による吸込み性能を得るためにネジ溝を設けたも
のとして、図３及び図４に示すようなものがある。
ジ効果による吸込み性能を得るためにネジ溝を設けたも
のとして、図３及び図４に示すようなものがある。
【０００８】図３に示すシールリップ１０４Ａは、摺動
面側にリップ先端側へ向って断面積が小さく、根本側に
向って断面積が大きいネジ溝１０９が形成されているも
のである（実開昭６１−６１３７３号公報参照）。
面側にリップ先端側へ向って断面積が小さく、根本側に
向って断面積が大きいネジ溝１０９が形成されているも
のである（実開昭６１−６１３７３号公報参照）。
【０００９】図４に示すシールリップ１０４Ｂは、同図
（ｂ）に示すように先端に段部を有する刃具１１０を矢
印Ａ方向及びＢ方向に切込んでいって、リップ先端から
根本までにスリット１１１及びネジ溝１１２を形成して
いるもので、ネジ溝１１２の深さは一定となっている
（実開昭６１−１７０７６９号公報参照）。
（ｂ）に示すように先端に段部を有する刃具１１０を矢
印Ａ方向及びＢ方向に切込んでいって、リップ先端から
根本までにスリット１１１及びネジ溝１１２を形成して
いるもので、ネジ溝１１２の深さは一定となっている
（実開昭６１−１７０７６９号公報参照）。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術の図２に示すスリット１０７のみ設けてある
シールリップ１０４の場合では、リップ先端部は軸１０
２と密着していることから、スリット１０７は閉じてい
るため耐静止漏れ性は良好であるが、軸１０２に対する
緊迫力及び摺動トルクが大きくなるという欠点を有して
いる。
た従来技術の図２に示すスリット１０７のみ設けてある
シールリップ１０４の場合では、リップ先端部は軸１０
２と密着していることから、スリット１０７は閉じてい
るため耐静止漏れ性は良好であるが、軸１０２に対する
緊迫力及び摺動トルクが大きくなるという欠点を有して
いる。
【００１１】また、図３に示すシール先端から根本に向
ってネジ溝１０９の深さを大きくしているシールリップ
１０４Ａの場合では、屈曲し易いことから軸１０２に対
する緊迫力及び摺動トルクは上記スリット１０７のみの
シールリップ１０４に比べて小さくなるが、リップ先端
までネジ溝１０９が設けてあるため、耐静止漏れ性が悪
いという欠点を有している。
ってネジ溝１０９の深さを大きくしているシールリップ
１０４Ａの場合では、屈曲し易いことから軸１０２に対
する緊迫力及び摺動トルクは上記スリット１０７のみの
シールリップ１０４に比べて小さくなるが、リップ先端
までネジ溝１０９が設けてあるため、耐静止漏れ性が悪
いという欠点を有している。
【００１２】さらに、図４に示すスリット１１１及びネ
ジ溝１１２を設けたシールリップ１０４Ｂの場合では、
上記スリット１０７のみのシールリップ１０７に比べれ
ば屈曲し易いので、軸１０２に対する緊迫力及び摺動ト
ルクが若干低減されるかもしれないが、ネジ溝１１２は
リップ先端まで設けてあるため、耐静止漏れ性が悪いと
いう欠点がある。
ジ溝１１２を設けたシールリップ１０４Ｂの場合では、
上記スリット１０７のみのシールリップ１０７に比べれ
ば屈曲し易いので、軸１０２に対する緊迫力及び摺動ト
ルクが若干低減されるかもしれないが、ネジ溝１１２は
リップ先端まで設けてあるため、耐静止漏れ性が悪いと
いう欠点がある。
【００１３】本発明は上記した従来技術の課題を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、耐
静止漏れ性能を維持しつつ、部材に対する緊迫力及び摺
動トルクの低減化を図ると共に偏心追随性の向上を図り
得る密封装置を提供することにある。
るためになされたもので、その目的とするところは、耐
静止漏れ性能を維持しつつ、部材に対する緊迫力及び摺
動トルクの低減化を図ると共に偏心追随性の向上を図り
得る密封装置を提供することにある。
【００１４】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にあっては、互いに同心的に相対回転自在に
組み付けられる２部材間の環状の隙間をシールするもの
で、前記２部材のうち一方の部材に摺動自在に密封接触
するシールリップを備え、該シールリップの摺動面側に
リップ先端から根本までの間に螺旋状のスリットが切込
まれている密封装置において、前記リップ先端部はスリ
ットのみで、軸方向所定位置からスリットに対して切込
みを入れて溝を設けたことを特徴とする。
に、本発明にあっては、互いに同心的に相対回転自在に
組み付けられる２部材間の環状の隙間をシールするもの
で、前記２部材のうち一方の部材に摺動自在に密封接触
するシールリップを備え、該シールリップの摺動面側に
リップ先端から根本までの間に螺旋状のスリットが切込
まれている密封装置において、前記リップ先端部はスリ
ットのみで、軸方向所定位置からスリットに対して切込
みを入れて溝を設けたことを特徴とする。
【００１５】そして、前記スリットに設けた溝の深さを
リップ先端から根本に向って変化させることが好適で、
その変化はスリットに設けた溝の深さをリップ先端から
根本に向って大きくしても良く、小さくしても良い。
リップ先端から根本に向って変化させることが好適で、
その変化はスリットに設けた溝の深さをリップ先端から
根本に向って大きくしても良く、小さくしても良い。
【００１６】
【作用】上記構成の密封装置にあっては、シールリップ
の摺動面側にリップ先端から根本までの間にスリットを
設け、リップ先端部はスリットのみで、軸方向所定位置
からスリットに対して切込みを入れて溝を設けている。
の摺動面側にリップ先端から根本までの間にスリットを
設け、リップ先端部はスリットのみで、軸方向所定位置
からスリットに対して切込みを入れて溝を設けている。
【００１７】このようにリップ先端部は、スリットのみ
で、部材に対して密封接触していることから、この部分
のスリットは閉じている状態となるので、静止状態にお
ける漏れを防ぐことができる。すなわち、耐静止漏れ性
能を得ることができる。
で、部材に対して密封接触していることから、この部分
のスリットは閉じている状態となるので、静止状態にお
ける漏れを防ぐことができる。すなわち、耐静止漏れ性
能を得ることができる。
【００１８】また溝が設けられているので、ネジ効果に
よる吸込み性能が得られ、良好なシール性が得られる。
さらにスリットのみと比べて、撓み易くなるので、部材
に対する偏心追随性が向上する。加えて、スリットのみ
に比べ摺動面側の隙間が大きくなり、屈曲し易くなるの
で、部材に対する緊迫力及び摺動トルクの低減化が図れ
る。
よる吸込み性能が得られ、良好なシール性が得られる。
さらにスリットのみと比べて、撓み易くなるので、部材
に対する偏心追随性が向上する。加えて、スリットのみ
に比べ摺動面側の隙間が大きくなり、屈曲し易くなるの
で、部材に対する緊迫力及び摺動トルクの低減化が図れ
る。
【００１９】スリットに設けた溝の深さをリップ先端か
ら根本に向って大きくすることにより、より撓み易くな
り、より屈曲し易くなるので、より上記効果が達成され
る。
ら根本に向って大きくすることにより、より撓み易くな
り、より屈曲し易くなるので、より上記効果が達成され
る。
【００２０】逆にリップ先端部側の溝を大きくして根本
側に向って小さくした場合は、リップ先端部から離れる
部分ではシールリップの変形により、スリットが開くた
め、溝の深さが小さくても隙間は大きくとれるので、ネ
ジ効果を一定とすることができ、安定したシール性能を
維持することができる。
側に向って小さくした場合は、リップ先端部から離れる
部分ではシールリップの変形により、スリットが開くた
め、溝の深さが小さくても隙間は大きくとれるので、ネ
ジ効果を一定とすることができ、安定したシール性能を
維持することができる。
【００２１】
【実施例】以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。本発明の一実施例に係る密封装置を示す図１にお
いて、この密封装置１は、互いに同心的に相対回転自在
に組み付けられた２部材として、たとえばハウジング２
とハウジング２内に挿入される軸３の間の環状の隙間を
シールするもので、密封流体側Ｏの流体が大気側Ａに漏
れないようにしているものである。
する。本発明の一実施例に係る密封装置を示す図１にお
いて、この密封装置１は、互いに同心的に相対回転自在
に組み付けられた２部材として、たとえばハウジング２
とハウジング２内に挿入される軸３の間の環状の隙間を
シールするもので、密封流体側Ｏの流体が大気側Ａに漏
れないようにしているものである。
【００２２】この密封装置１は、概略、ハウジング２の
内周に取付けられるシール本体４と、シール本体４に設
けられ軸３の外周面に摺動自在に密封接触する樹脂製
（たとえばＰＴＦＥ）のシールリップ７とから構成され
ている。
内周に取付けられるシール本体４と、シール本体４に設
けられ軸３の外周面に摺動自在に密封接触する樹脂製
（たとえばＰＴＦＥ）のシールリップ７とから構成され
ている。
【００２３】シール本体４は、補強環５と、ゴム状弾性
体６と、ダストリップ１１とを備えている。
体６と、ダストリップ１１とを備えている。
【００２４】補強環５は、内向きフランジ部５１を有す
る円筒状部材であり、この補強環５の円筒部５２の外周
面及び内向きフランジ部５１の大気側Ａの端面にゴム状
弾性体６が一体的に焼付け固定されている。このゴム状
弾性体６の補強環５の円筒部５２の外周面側は、ハウジ
ング２の内周面側をシールする外周シール部６１となっ
ている。
る円筒状部材であり、この補強環５の円筒部５２の外周
面及び内向きフランジ部５１の大気側Ａの端面にゴム状
弾性体６が一体的に焼付け固定されている。このゴム状
弾性体６の補強環５の円筒部５２の外周面側は、ハウジ
ング２の内周面側をシールする外周シール部６１となっ
ている。
【００２５】一方、補強環５の内向きフランジ部５１の
内端には、ゴム状弾性体６と連続的に焼付け固定されて
いるダストリップ１１が設けられている。このダストリ
ップ１１は、軸方向大気側Ａに向って延び、径方向内側
に傾いている。
内端には、ゴム状弾性体６と連続的に焼付け固定されて
いるダストリップ１１が設けられている。このダストリ
ップ１１は、軸方向大気側Ａに向って延び、径方向内側
に傾いている。
【００２６】そして、シール本体４の補強環５の内向き
フランジ部５１の密封流体側Ｏの端面側にシールリップ
７が設けられている。
フランジ部５１の密封流体側Ｏの端面側にシールリップ
７が設けられている。
【００２７】シールリップ７は、略截頭円錐形状を呈
し、断面矩形状となっており、そのリップ先端７１側が
軸３の外周面に対して摺動自在に密封接触するようにな
っている。このシールリップ７の摺動面側には、リップ
先端７１から根本７２までの間に、斜め一方向（本実施
例では根本７２側に傾く方向）で螺旋状に、たとえばメ
スにより一定深さの切込み１；８１を入れて螺旋状のス
リット８を形成している。
し、断面矩形状となっており、そのリップ先端７１側が
軸３の外周面に対して摺動自在に密封接触するようにな
っている。このシールリップ７の摺動面側には、リップ
先端７１から根本７２までの間に、斜め一方向（本実施
例では根本７２側に傾く方向）で螺旋状に、たとえばメ
スにより一定深さの切込み１；８１を入れて螺旋状のス
リット８を形成している。
【００２８】そして、リップ先端部１２はスリット８の
みとし、軸方向所定位置としてのリップ先端部１２以降
根本７２までの間に、たとえばメスによりスリット８に
向って摺動面に対してほぼ直角に切込み２；９を入れ
て、その部分を切り落として三角溝１０を形成し、ネジ
溝を呈している。この三角溝形成部１３における切込み
２；９の入れ方は、図１（ｂ）に示すように深さｈ，幅
Ｗの寸法を根本７２に向って変化するようにしている。
これにより、三角溝１０の深さを変化させている。本実
施例では、根本７２に向って三角溝１０の深さを大きく
している。
みとし、軸方向所定位置としてのリップ先端部１２以降
根本７２までの間に、たとえばメスによりスリット８に
向って摺動面に対してほぼ直角に切込み２；９を入れ
て、その部分を切り落として三角溝１０を形成し、ネジ
溝を呈している。この三角溝形成部１３における切込み
２；９の入れ方は、図１（ｂ）に示すように深さｈ，幅
Ｗの寸法を根本７２に向って変化するようにしている。
これにより、三角溝１０の深さを変化させている。本実
施例では、根本７２に向って三角溝１０の深さを大きく
している。
【００２９】そして、スリット８及び三角溝１０が形成
されていない根本７２が補強環５の内向きフランジ部５
１の密封流体側Ｏの端面に接着固定されてシールリップ
７がシール本体４に取付けられている。
されていない根本７２が補強環５の内向きフランジ部５
１の密封流体側Ｏの端面に接着固定されてシールリップ
７がシール本体４に取付けられている。
【００３０】上記構成の密封装置にあっては、シールリ
ップ７の摺動面側にリップ先端７１から根本７２までの
間にスリット８が設けられており、リップ先端部１２は
スリット８のみとし、そのリップ先端部１２以降は三角
溝１０が設けられている。
ップ７の摺動面側にリップ先端７１から根本７２までの
間にスリット８が設けられており、リップ先端部１２は
スリット８のみとし、そのリップ先端部１２以降は三角
溝１０が設けられている。
【００３１】このようにリップ先端部１２は、スリット
８のみで、軸３の外周面に対して密封接触していること
から、この部分のスリット８は閉じている状態となるの
で、静止状態における漏れを防ぐことができる。すなわ
ち、耐静止漏れ性能を得ることができる。また使用時に
おいてもリップ先端部１２には最小の密封流体しか行か
ないので、良好なシール性を得ることができる。
８のみで、軸３の外周面に対して密封接触していること
から、この部分のスリット８は閉じている状態となるの
で、静止状態における漏れを防ぐことができる。すなわ
ち、耐静止漏れ性能を得ることができる。また使用時に
おいてもリップ先端部１２には最小の密封流体しか行か
ないので、良好なシール性を得ることができる。
【００３２】また、リップ先端部１２以降根本７２まで
はスリット８に加えて三角溝１０、いわゆるネジ溝が設
けられているので、ネジ効果による吸込み性能が得ら
れ、良好なシール性が得られる。さらにスリット８のみ
と比べて、撓み易くなるので、軸偏心追随性が向上す
る。加えて、スリット８のみに比べ摺動面側の隙間が大
きくなり、屈曲し易くなるので、軸３に対する緊迫力及
び摺動トルクの低減化が図れる。本実施例では、三角溝
１０の深さを根本７２に向って大きくしているので、よ
り撓み易くなり、屈曲し易くなるので、より上記効果が
達成される。
はスリット８に加えて三角溝１０、いわゆるネジ溝が設
けられているので、ネジ効果による吸込み性能が得ら
れ、良好なシール性が得られる。さらにスリット８のみ
と比べて、撓み易くなるので、軸偏心追随性が向上す
る。加えて、スリット８のみに比べ摺動面側の隙間が大
きくなり、屈曲し易くなるので、軸３に対する緊迫力及
び摺動トルクの低減化が図れる。本実施例では、三角溝
１０の深さを根本７２に向って大きくしているので、よ
り撓み易くなり、屈曲し易くなるので、より上記効果が
達成される。
【００３３】このようにリップ先端部１２をスリット８
のみとし、それ以降にスリット８に加えて三角溝１０を
設けるようにすることにより、耐静止漏れ性能を維持し
ながら緊迫力，摺動トルクの低減化及び軸偏心追随性の
向上を図ることができる。
のみとし、それ以降にスリット８に加えて三角溝１０を
設けるようにすることにより、耐静止漏れ性能を維持し
ながら緊迫力，摺動トルクの低減化及び軸偏心追随性の
向上を図ることができる。
【００３４】尚、上記実施例では、三角溝形成部１３に
おける三角溝１０の深さを根本７２側に向って大きくす
るものを例にとって説明したが、逆にリップ先端部１２
側の三角溝１０の深さを大きくして根本７２側に向って
小さくしていっても良い。この場合、リップ先端部１２
から離れる部分ではシールリップ７の変形により、スリ
ット８が開くため、三角溝１０の深さが小さくてもネジ
溝は大きくとれるので、ネジ効果を一定にすることがで
き、安定したシール性能を維持することができる。
おける三角溝１０の深さを根本７２側に向って大きくす
るものを例にとって説明したが、逆にリップ先端部１２
側の三角溝１０の深さを大きくして根本７２側に向って
小さくしていっても良い。この場合、リップ先端部１２
から離れる部分ではシールリップ７の変形により、スリ
ット８が開くため、三角溝１０の深さが小さくてもネジ
溝は大きくとれるので、ネジ効果を一定にすることがで
き、安定したシール性能を維持することができる。
【００３５】スリット８を形成するための切込み１；８
１及び溝を形成するためのスリットに対する切込み２；
９の方向は上記実施例に限るものではなく、仕様や使用
条件等により変更可能である。また、シールリップ７の
形状も、断面矩形状に限るものではなく、断面三角形状
でも良く、形状は特に限定されるものではない。要は摺
動面側にスリット，溝が形成し得る形状であれば良い。
１及び溝を形成するためのスリットに対する切込み２；
９の方向は上記実施例に限るものではなく、仕様や使用
条件等により変更可能である。また、シールリップ７の
形状も、断面矩形状に限るものではなく、断面三角形状
でも良く、形状は特に限定されるものではない。要は摺
動面側にスリット，溝が形成し得る形状であれば良い。
【００３６】さらに、シールリップ７はシール本体４の
補強環５の内向きフランジ部５１の密封流体側Ｏの端面
に接着固定されているものを例にとって説明したが、特
にこれに限るものではなく、支持環と補強環にて挟持し
て固定しても良く、シール本体４のゴム状弾性体６と材
質が同じであれば一体成形しても良い。
補強環５の内向きフランジ部５１の密封流体側Ｏの端面
に接着固定されているものを例にとって説明したが、特
にこれに限るものではなく、支持環と補強環にて挟持し
て固定しても良く、シール本体４のゴム状弾性体６と材
質が同じであれば一体成形しても良い。
【００３７】
【発明の効果】本発明は、以上の構成および作用を有す
るもので、リップ先端部は、スリットのみで、部材に対
して密封接触しているので、この部分のスリットは閉じ
ている状態となり、静止状態における漏れを防ぐことが
できる。すなわち、耐静止漏れ性能を得ることができ
る。
るもので、リップ先端部は、スリットのみで、部材に対
して密封接触しているので、この部分のスリットは閉じ
ている状態となり、静止状態における漏れを防ぐことが
できる。すなわち、耐静止漏れ性能を得ることができ
る。
【００３８】また溝が設けられているので、ネジ効果に
よる吸込み性能が得られ、良好なシール性が得られる。
さらにスリットのみと比べて、撓み易くなるので、部材
に対する偏心追随性が向上する。加えて、スリットのみ
に比べ摺動面側の隙間が大きくなり、屈曲し易くなるの
で、部材に対する緊迫力及び摺動トルクの低減化が図れ
る。
よる吸込み性能が得られ、良好なシール性が得られる。
さらにスリットのみと比べて、撓み易くなるので、部材
に対する偏心追随性が向上する。加えて、スリットのみ
に比べ摺動面側の隙間が大きくなり、屈曲し易くなるの
で、部材に対する緊迫力及び摺動トルクの低減化が図れ
る。
【００３９】このようにリップ先端部をスリットのみと
し、軸方向所定位置からスリットに対して溝を設けるよ
うにしたので、耐静止漏れ性能を維持しながら緊迫力，
摺動トルクの低減化及び軸偏心追随性の向上を図ること
ができる。
し、軸方向所定位置からスリットに対して溝を設けるよ
うにしたので、耐静止漏れ性能を維持しながら緊迫力，
摺動トルクの低減化及び軸偏心追随性の向上を図ること
ができる。
【００４０】また、スリットに設けた溝の深さをリップ
先端から根本に向って大きくすることにより、より撓み
易くなり、より屈曲し易くなるので、より上記効果が達
成される。
先端から根本に向って大きくすることにより、より撓み
易くなり、より屈曲し易くなるので、より上記効果が達
成される。
【００４１】逆にリップ先端部側の溝を大きくして根本
側に向って小さくした場合は、リップ先端部から離れる
部分ではシールリップの変形により、スリットが開くた
め、溝の深さが小さくても隙間は大きくとれるので、ネ
ジ効果を一定にすることができ、安定したシール性能を
維持することができる。
側に向って小さくした場合は、リップ先端部から離れる
部分ではシールリップの変形により、スリットが開くた
め、溝の深さが小さくても隙間は大きくとれるので、ネ
ジ効果を一定にすることができ、安定したシール性能を
維持することができる。
【図１】図１（ａ）は本発明の一実施例に係る密封装置
の半縦断面図であり、同図（ｂ）はスリット及び三角溝
を形成するための切込みを示す図である。
の半縦断面図であり、同図（ｂ）はスリット及び三角溝
を形成するための切込みを示す図である。
【図２】図２は従来の密封装置の半断面図である。
【図３】図３は他の従来の密封装置のシールリップ部の
断面図である。
断面図である。
【図４】図４（ａ）は他の従来の密封装置のシールリッ
プ部の断面図であり、同図（ｂ）はスリット及びネジ溝
を形成する工程を示す平面図である。
プ部の断面図であり、同図（ｂ）はスリット及びネジ溝
を形成する工程を示す平面図である。
１ 密封装置 ２ ハウジング ３ 軸 ４ シール本体 ５ 補強環 ５１ 内向きフランジ部 ５２ 円筒部 ６ ゴム状弾性体 ６１ 外周シール部 ７ シールリップ ７１ リップ先端 ７２ 根本 ８ スリット ８１ 切込み１ ９ 切込み２ １０ 三角溝 １１ ダストリップ １２ リップ先端部 １３ 三角溝形成部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平６−159519（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−67372（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−83978（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−149442（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−157264（ＪＰ，Ａ) 特開 昭48−96947（ＪＰ，Ａ) 実開 昭56−124353（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F16J 15/32 311
Claims (4)
- 【請求項１】 互いに同心的に相対回転自在に組み付け
られる２部材間の環状の隙間をシールするもので、 前記２部材のうち一方の部材に摺動自在に密封接触する
シールリップを備え、該シールリップの摺動面側にリッ
プ先端から根本までの間に螺旋状のスリットが切込まれ
ている密封装置において、 前記リップ先端部はスリットのみで、軸方向所定位置か
らスリットに対して切込みを入れて溝を設けたことを特
徴とする密封装置。 - 【請求項２】 前記スリットに設けた溝の深さをリップ
先端から根本に向って変化させたことを特徴とする請求
項１に記載の密封装置。 - 【請求項３】 前記スリットに設けた溝の深さをリップ
先端から根本に向って大きくしたことを特徴とする請求
項２に記載の密封装置。 - 【請求項４】 前記スリットに設けた溝の深さをリップ
先端から根本に向って小さくしたことを特徴とする請求
項２に記載の密封装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15040894A JP3177099B2 (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15040894A JP3177099B2 (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | 密封装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07332501A JPH07332501A (ja) | 1995-12-22 |
| JP3177099B2 true JP3177099B2 (ja) | 2001-06-18 |
Family
ID=15496310
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15040894A Expired - Fee Related JP3177099B2 (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | 密封装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3177099B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20180059662A (ko) * | 2016-11-25 | 2018-06-05 | 한국에스케이에프씰 주식회사 | 고압에 강건한 산업엔진용 오일씰 |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE19642544A1 (de) * | 1996-10-15 | 1998-04-23 | Bruss Dichtungstechnik | Radialwellendichtring mit PTFE-Dichtlippe und Verfahren sowie Vorrichtung zu dessen Herstellung |
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-
1994
- 1994-06-08 JP JP15040894A patent/JP3177099B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20180059662A (ko) * | 2016-11-25 | 2018-06-05 | 한국에스케이에프씰 주식회사 | 고압에 강건한 산업엔진용 오일씰 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07332501A (ja) | 1995-12-22 |
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