JP2572966Y2 - 密封装置 - Google Patents

密封装置

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JP2572966Y2
JP2572966Y2 JP1992050913U JP5091392U JP2572966Y2 JP 2572966 Y2 JP2572966 Y2 JP 2572966Y2 JP 1992050913 U JP1992050913 U JP 1992050913U JP 5091392 U JP5091392 U JP 5091392U JP 2572966 Y2 JP2572966 Y2 JP 2572966Y2
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中 聡 山
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Nok Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、各種軸封部に適用され
る密封装置に関し、特に組立式の密封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の密封装置としては、たと
えば図2に示すようなものがある。すなわち、この密封
装置100は、ハウジング107と、このハウジング1
07に挿入される回転軸108間の隙間をシールするも
ので、オイル等の密封対象流体をシールするべくオイル
側Oに配置された第1シール部材101と、この第1シ
ール部材101の大気側Aに配置される第2シール部材
102と、から構成されている。
【0003】第2シール部材102は、回転軸108に
摺動自在に密封接触するダストリップ105を備えてお
り、このダストリップ105内周の摺動面には、らせん
状溝106が設けられていた。
【0004】回転軸108が回転すると、ダストリップ
105に形成されたらせん状溝106のラビリンス効果
および一種のねじポンプ的効果によって、ダストリップ
105と回転軸108の摺動面間に侵入してくるダスト
や水等を押し戻し、外部から内部へのダスト等の侵入を
効果的に防止していた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら上記した
従来技術の場合には、回転軸108が停止した時は、上
記述のようなラビリンス効果やポンプ効果が無く、ダス
トや水等がらせん状溝106を通って第1,第2シール
部材101,102間の空間へ侵入し、第1シール部材
101の主リップ103や補助リップ104に悪影響を
与え、寿命が短くなるという問題があった。
【0006】本考案は上記した従来技術の課題を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、軸
停止時にダストリップに設けられたらせん状溝からダス
トや水等が侵入するのを防止して耐久性の高い密封装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案にあっては、ハウジングと、該ハウジングと
同心的に相対回転自在に組付けられた軸との隙間をシー
ルするもので、オイル等の密封対象流体をシールするた
めの環状の第1シール部材と、該第1シール部材の大気
側に配置される環状の第2シール部材と、を具備し、前
記第2シール部材は、前記軸外周面に対して摺動自在に
密封接触するダストリップを有し、該ダストリップ内周
面にらせん状溝を形成した密封装置において、前記ダス
トリップに設けたらせん状溝が、大気側から前記第1シ
ール部材と第2シール部材間の空間に貫通しない構成と
したことを特徴とする。
【0008】また、第1シール部材と第2シール部材
は、互いに係合する係合部を介して一体的に組立てら
れ、該係合部には、前記第1シール部材と第2シール部
材間の空間内の圧力を外部に逃がすためのブリーザー部
を設けたことを特徴とする。
【0009】
【作用】本考案にあっては、ハウジングと軸の相対回転
時には、ダストリップの摺動面に設けたらせん状溝のラ
ビリンス効果やねじポンプ効果によって、ダストや水等
の侵入を効果的に防止する。
【0010】一方、らせん状溝が第1シール部材側へ貫
通していないため、軸停止時に第1シール部材側へのダ
ストや水等の侵入が防止される。
【0011】また、第1シール部材と第2シール部材間
の空間が摺動発熱等により高圧になると、ブリーザー部
を通じて圧力が解放され、空間内の圧力が調整される。
【0012】
【実施例】以下に本考案を図示の実施例に基づいて説明
する。図1は本考案の一実施例に係る密封装置を示して
いる。密封装置は概略オイル等の密封対象物をシールす
るための第1シール部材2を有し、この第1シール部材
2のダスト及び水等に対する密封性を向上させる目的
で、ダストリップ16を有する第2シール部材12が組
付けられている。
【0013】第1シール部材2は第1金属環1にゴム状
弾性体が焼付けられた外周ゴム型のオイルシールで、ハ
ウジング30に嵌合される第1金属環1の外周嵌合部7
にはゴム状弾性体が焼付けられている。一方、第1金属
環1の内径端側にはオイル等を密封するための主リップ
4と、ダスト密封およびグリース保持用の補助リップ6
が設けられている。主リップ4はオイル側に向って延び
ており、その外周に緊迫力付与用のガータスプリング等
のばね部材3が装着されている。また、補助リップ6は
主リップ4の基端部から主リップ4と反対側に延びてい
て、主リップ4と補助リップ6間の空間は、グリース詰
め空間5となっている。
【0014】第2シール部材12も、第2金属環11に
ゴム状弾性体を焼付けた構成で、第2金属環11の内径
端部にダストリップ16が設けられている。このダスト
リップ16はベロー状の腰部15を有し、リップ先端は
軸方向オイル側Oに向って延びている。そして、ダスト
リップ16の軸31との摺動面には、軸回転方向と逆向
きの1条又は多条のらせん状溝17が設けられている。
【0015】この第2シール部材12は、第1シール部
材2の第1金属環1に組付けられている。すなわち、第
1シール部材2の第1金属環1の大気側端縁は軸方向に
延長されて第1組立用ガイド部材8となっており、この
第1組立用ガイド部8内周に、第2シール部材12の第
2金属環11に設けた第2組立用ガイド部13が嵌合さ
れている。この第2組立用ガイド部13は、第2金属環
11の外径端から軸方向大気側に向って円筒状に延びて
おり、この第2組立用ガイド部13の大気側端縁には半
径方向外方に向って張り出す位置決め用フランジ14が
設けられている。
【0016】また、第1金属環1の第1組立用ガイド部
8の大気側端縁には、半径方向外方に向って延びて、さ
らに外端縁が大気側に向って円筒状に折曲された第1フ
ランジ部9が設けられ、この第1フランジ部9に位置決
め用フランジ14が突き当てられて、第1,第2シール
部材2,12同士の位置決めがなされる。この位置決め
された位置にて、第2シール部材12のダストリップ1
6が第1シール部材2の補助リップ6に近接しており、
ダストリップ16と補助リップ6間の空間がグリース詰
め空間18となっている。
【0017】そして、第1フランジ部9の大気側端縁を
内側にかしめ、かしめ部10によって第2シール部材1
2の位置決め用フランジ14を押えて、第1,第2シー
ル部材2,12を一体化している。これら、第1,第2
組立用ガイド部8,13、位置決め用フランジ14およ
び第1フランジ部9が、第1,第2シール部材2,12
を一体的に組立てるための係合部を構成している。
【0018】一方、上記したらせん状溝17が設けられ
るダストリップ16内面は、大気側からオイル側に向っ
て徐々に小径となるテーパー形状で、らせん状溝17は
第1シール部材2と第2シール部材12間のグリース詰
め空間18へ貫通しないように、リップ先端16aには
溝無し領域Bが設けられ、この溝無し領域Bにおいては
軸31に対して全周的に密接するように構成されてい
る。
【0019】このように、らせん状溝17が大気側から
グリース詰め空間18へ貫通していないことにより、軸
31停止時に第1シール部材2側へのダストや水等の侵
入が防止される。
【0020】一方、軸回転時には、らせん状溝17を有
する溝領域Aにおいて、軸31とダストリップ16間の
隙間によるラビリンス効果とねじポンプ効果が生じ、ダ
スト等を押し戻して良好なシール性が維持される。
【0021】また、らせん状溝17が大気側からグリー
ス詰め空間18へ貫通していないことにより、グリース
詰め空間18の圧力がダストリップ16や補助リップ6
等の摺動発熱等により高圧になった場合、ダストリップ
16や補助リップ6が圧力によって変形し、シール不良
等の悪影響が生じるおそれがある。
【0022】そこで、このグリース詰めの空間18の圧
力を大気解放するためのブリーザー部19が設けられて
いる。この考案では、ブリーザー部19は第1,第2シ
ール部材2,12を組立てるべく互いに係合している第
1,第2フランジ部9,14に設けられている。
【0023】このブリーザー部19は、1つまたは多数
のリップ20を有する。この実施例では、リップ20
は、図1(c)に示すように、第2シール部材12の位
置決めフランジ14の外径端に半径方向外方に向かって
延びるように設けられており、リップ先端が第1フラン
ジ部9の内周面に密封接触している。
【0024】また第1フランジ部9と位置決めフランジ
14の当接部には、グリース詰め空間18から大気側A
へ空気を逃がすための1つまたは複数の突起21や溝2
2が設けられ、グリース詰め空間18の圧力が上昇し過
ぎるとリップ20が開き、グリース詰め空間18の圧力
を下げる。
【0025】また、通常リップ20は閉じており、ブリ
ーザー部19からのダストや水等の侵入を防止する。
【0026】
【考案の効果】本考案は以上の構成および作用を有する
もので、第2シール部材のダストリップの内周面に、第
1,第2シール部材間の空間へ貫通しないらせん状溝を
設けたので、軸の相対回転時には軸とダストリップとの
隙間によるラビリンス効果とねじポンプ効果によりダス
トや水等を押し戻すことができ、また、軸停止時におい
てダストや水等の侵入を防止することができる。
【0027】また、第1,第2シール部材間の係合部に
ブリーザー部を設けることにより、第1,第2シール部
材間の空間の圧力を調整することができるので、リップ
の摺動発熱によっても空間が高圧になることはなく、ダ
ストリップ等に悪影響を及ぼさない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案の一実施例に係る密封装置を示す
もので、同図(a)は要部縦断面図、同図(b)はダス
トリップ部の拡大断面図、同図(c)はブリーザー部の
拡大断面図である。
【図2】図2(a)は従来の密封装置の要部縦断面図、
同図(b)は同図(a)のダストリップ部の拡大断面図
である。
【符号の説明】
1 第1金属環 2 第1シール部材 3 ばね部材 4 主リップ 5 グリース詰め空間 6 補助リップ 7 外周嵌合部 8 第1組立用ガイド部 9 第1フランジ部 10 かしめ部 11 第2金属環 12 第2シール部材 13 第2組立用ガイド部 14 位置決め用フランジ 15 腰部 16 ダストリップ 17 らせん状溝 18 グリース詰め空間 19 ブリーザー部 20 リップ 21 突起 22 溝

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、該ハウジングと同心的に
    相対回転自在に組付けられた軸との隙間をシールするも
    ので、 オイル等の密封対象流体をシールするための環状の第1
    シール部材と、 該第1シール部材の大気側に配置される環状の第2シー
    ル部材と、を具備し、 前記第2シール部材は、前記軸外周面に対して摺動自在
    に密封接触するダストリップを有し、 該ダストリップ内周面にらせん状溝を形成した密封装置
    において、 前記ダストリップに設けたらせん状溝が、大気側から前
    記第1シール部材と第2シール部材間の空間に貫通しな
    い構成としたことを特徴とする密封装置。
  2. 【請求項2】 第1シール部材と第2シール部材は、互
    いに係合する係合部を介して一体的に組立てられ、該係
    合部には、前記第1シール部材と第2シール部材間の空
    間内の圧力を外部に逃がすためのブリーザー部を設けた
    請求項1に記載の密封装置。
JP1992050913U 1992-06-26 1992-06-26 密封装置 Expired - Lifetime JP2572966Y2 (ja)

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JP1992050913U JP2572966Y2 (ja) 1992-06-26 1992-06-26 密封装置

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JPH066831U JPH066831U (ja) 1994-01-28
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