JP2002206644A - 密封装置 - Google Patents

密封装置

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JP2002206644A
JP2002206644A JP2001004555A JP2001004555A JP2002206644A JP 2002206644 A JP2002206644 A JP 2002206644A JP 2001004555 A JP2001004555 A JP 2001004555A JP 2001004555 A JP2001004555 A JP 2001004555A JP 2002206644 A JP2002206644 A JP 2002206644A
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screw
seal lip
sealing device
lip
parallel
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Takeshi Kanda
神田  剛
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Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期的にも耐久的にも良好なネジポンプ効果
を発揮し、シールリップの摩耗にかかわらず長期間に渡
って良好な密封性能を維持し得る密封装置を提供する。 【解決手段】 ねじ高さが大気側に向かって高くなる舟
底ねじ部62と、舟底ねじ部62の最大ねじ高さよりも
低い略一定のねじ高さでリップ先端まで延設される平行
ねじ部61と、舟底ねじ部62と平行ねじ部61の間に
両部のねじ高さを滑らかに接続する接続部63と、を有
するねじ突起6を、シールリップ5の大気側傾斜面51
に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば各種装置
の軸封部に用いられるオイルシール等の密封装置に関
し、特にシールリップの大気側傾斜面にねじ突起を有す
る構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の密封装置としては、たと
えば、特開平9−42463号公報に開示された図6
(a)に示すようなものが知られている(従来例1)。
【0003】すなわち、この密封装置100は、互いに
同心的に相対回転自在に組み付けられる2部材としての
ハウジング2とそのハウジング2内に挿入される回転軸
3間の環状隙間を密封するものであって、概略、ハウジ
ング2の内周に嵌合されるシール本体4と、回転軸3の
外周面に摺動自在に密封接触するシールリップ5と、シ
ールリップ5の回転軸3の外周面との大気側傾斜面51
に形成されるねじ突起6Aとを備えている。
【0004】シール本体4は、補強環7とゴム状弾性体
8とから成っている。補強環7は、半径方向内方に伸び
る内向きフランジ部71を有する円筒状部材である。こ
の補強環7のフランジ部71の大気側A端面と円筒部7
2の外周面及び密封流体側O端面に連続してゴム状弾性
体8が一体的に焼付固定されている。
【0005】このシール本体4は、補強環7の円筒部7
2がハウジング2の内周面にゴム状弾性体8を介して嵌
合され、補強環7のフランジ部71の内端にゴム状弾性
体製のシールリップ5とダストリップ9が設けられてい
る。
【0006】シールリップ5は、フランジ部71の内端
からゴム状弾性体8と連続して軸方向密封流体側Oに伸
びる断面楔状を成し、そのリップ先端部が回転軸3の外
周面に摺動自在に密封接触するようになっている。また
シールリップ5の外周には、回転軸3の外周面に対して
緊迫力を付与するための緊迫力付与手段としてのスプリ
ング10が全周的に装着されている。
【0007】図6(b)は、ねじ突起6Aの幅方向断面
(図6(a)におけるX−X断面)を示した図であり、
図6(c)は、ねじ突起6Aの軸方向断面(図6(a)
におけるY−Y断面)を示した図である。
【0008】図に示すように、ねじ突起6Aは、大気側
傾斜面51からのねじ高さが軸方向中途部ほど大きい舟
底型の舟底ねじ部62のリップ先端側に、舟底ねじ部6
2の最大ねじ高さよりも低いねじ高さの平行ねじ部61
をリップ先端まで延設して構成している。
【0009】また、図7は、上記従来例の変形例として
従来例2の密封装置が示されている。この密封装置で
は、ねじ突起6Bの舟底ねじ部62を形成する円弧部の
半径Rを従来例1に比べて大きく設けている。
【0010】上記従来例1,2ともに、シールリップ5
の大気側傾斜面51に平行ねじ部61と舟底ねじ部62
とを連続的に組み合わせたねじ突起を設けることによ
り、平行ねじ部61にて初期的密封性を確保すると共
に、舟底ねじ部62にてシールリップ5の摩耗進行中に
おける密封性の低下を防止している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術の場合には、下記のような問題が生じて
いた。
【0012】シールリップ5の大気側傾斜面51に設け
られたねじ突起6A,6Bは、ポンピング作用によりシ
ールリップ5の密封性能を高めるためのものである(ネ
ジポンプ効果)。そして、このポンピング作用は、回転
軸3に対するシールリップ5の接触幅とねじ突起6A,
6Bの接触幅(ねじ接触幅)との関係により決定され
る。
【0013】なお、ここでシールリップ5の接触幅と
は、回転軸3とシールリップ5の接触面のうち回転軸3
の軸方向の幅をいい、ねじ突起6A,6Bの接触幅と
は、回転軸3とねじ突起6A,6Bの接触面のうち回転
軸3の軸方向の幅をいう。
【0014】図8は、シールリップ5の摩耗進行時おけ
る回転軸3とシールリップ5の接触状態を模式的に表し
た図であって、(a)は従来例1の密封装置を表し、
(b)は従来例2の密封装置を表している。
【0015】シールリップ5の摩耗が進むにつれ、回転
軸3とシールリップ5の接触角度が次第に浅くなり、徐
々に大気側傾斜面51との接触面積が大きくなっていく
ことがわかる(ただし、シールリップ5は弾性変形して
潰されるため、実際の接触状態は図8に示すものとは異
なることに注意すべきである。)。
【0016】また、図9は、シールリップ5の摩耗進行
時における回転軸3に対するシールリップ5の接触幅a
とねじ突起のねじ接触幅a′の関係を表したグラフであ
る。
【0017】従来例1の密封装置の場合、図9の実線で
示すように、初期状態ではねじ突起6Aのうち平行ねじ
部61のみが回転軸3に接触してネジポンプ効果を発揮
する。さらにシールリップ5の摩耗が進んで舟底ねじ部
62が接触すると、さらにねじ接触幅a′が増大してネ
ジポンプ効果が向上し、摩耗状態における密封性の低下
が防止される。
【0018】また、従来例2の密封装置の場合も同様
に、初期状態では平行ねじ部61が、摩耗進行時は舟底
ねじ部62が接触して、密封性の低下を防止している。
さらに、従来例2の密封装置では、舟底ねじ部62の一
番高い部分を大気側寄りとしたことにより、摩耗進行時
のねじ接触幅a′の変化がゆるやかになり、従来例1の
密封装置よりも長期間に渡り良好な密封性を確保するこ
とができる。
【0019】しかしながら、上記従来例1,2ともに、
平行ねじ部61のみが接触している摩耗初期の段階にお
いては、摩耗が進むにつれて徐々にねじ接触幅a′が減
少していることがわかる。すなわち、従来例の密封装置
では、摩耗初期の段階でネジポンプ効果が若干減少して
しまうという問題が生じていた。
【0020】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、初期
的にも耐久的にも良好なネジポンプ効果を発揮し、シー
ルリップの摩耗にかかわらず長期間に渡って良好な密封
性能を維持し得る密封装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、回転軸に摺動する環状のシールリ
ップの大気側傾斜面にねじ突起を備えた密封装置におい
て、前記ねじ突起は、前記大気側傾斜面からのねじ高さ
が大気側に向かって高くなる第1ねじ部と、該第1ねじ
部の最大ねじ高さより低い略一定のねじ高さでリップ先
端まで延設される第2ねじ部と、前記第1ねじ部と前記
第2ねじ部の間に両部のねじ高さを滑らかに接続する接
続部と、を有することを特徴とする。
【0022】したがって、初期状態においては第2ねじ
部が回転軸に接触してネジポンプ効果を発揮し、シール
リップの摩耗が進み第1ねじ部が回転軸に接触すると、
ねじ高さの増大に伴いねじ突起のねじ接触幅が増大して
ネジポンプ効果が向上する。さらに、第2ねじ部から第
1ねじ部にかけてねじ突起のねじ高さが滑らかに漸増し
ているので、第1ねじ部が回転軸に接触する前の摩耗初
期の段階においても、ねじ接触幅が減少することは無
く、ネジポンプ効果の減少を防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0024】(第1の実施の形態)図1〜図4を参照し
て、本発明の第1の実施の形態に係る密封装置について
説明する。
【0025】図1は、本実施の形態の密封装置1の概略
断面図であり、図2は、密封装置1の要部断面図であ
る。
【0026】この密封装置1は、互いに同心的に相対回
転自在に組み付けられた2部材としてのハウジング2と
ハウジング2内に挿入される回転軸3間の環状隙間を密
封するものである。
【0027】密封装置1は、概略、ハウジング2の内周
に嵌合されるシール本体4と、回転軸3の外周面に摺動
自在に密封接触するシールリップ5と、シールリップ5
の回転軸3の外周面との大気側傾斜面51に形成される
ねじ突起6とを備えている。
【0028】シール本体4は、補強環7とゴム状弾性体
8とから成っている。補強環7は、半径方向内方に伸び
る内向きフランジ部71を有する円筒状部材である。こ
の補強環7のフランジ部71の大気側A端面と円筒部7
2の外周面及び密封流体側O端面に連続してゴム状弾性
体8が一体的に焼付固定されている。
【0029】このシール本体4は、補強環7の円筒部7
2がハウジング2の内周面にゴム状弾性体8を介して嵌
合される。
【0030】そして、補強環7のフランジ部71の内端
にゴム状弾性体製のシールリップ5とダストリップ9が
設けられている。
【0031】シールリップ5は、フランジ部71の内端
からゴム状弾性体8と連続して軸方向密封流体側Oに伸
びる断面楔状を成し、そのリップ先端部が回転軸3の外
周面に摺動自在に密封接触するようになっている。
【0032】またシールリップ5の外周には、回転軸3
の外周面に対して緊迫力を付与するための緊迫力付与手
段としてのスプリング10が全周的に装着されている。
【0033】また、ダストリップ9は、補強環7のフラ
ンジ部71の内端から軸方向大気側Aに伸び、回転軸3
側に傾く、断面板状を成しており、そのリップ先端部が
回転軸3の外周面に摺動自在に密封接触するようになっ
ている。これにより、大気側Aからのダストの侵入を防
止している。
【0034】そして、シールリップ5の大気側傾斜面5
1にねじ突起6を設けて、ポンピング作用による密封性
能を高めている(ネジポンプ効果)。
【0035】このねじ突起6は、平行ねじ部61と舟底
ねじ部62とを有し、さらに平行ねじ部61と舟底ねじ
部62の間には両部のねじ高さを滑らかに接続する接続
部63が形成されている。
【0036】舟底ねじ部62は、大気側傾斜面51から
のねじ高さがねじ突起6の軸方向中途部ほど高くなって
おり、軸方向断面が略弓形の舟底形状を呈している。本
実施の形態では、舟底ねじ部62においてねじ高さ、ね
じ幅ともに最大となる中途部近傍から大気側Aの部分を
切り欠いて、切り欠き部62aを設けている。
【0037】すなわち、舟底ねじ部62のリップ先端側
端部から中途部にかけての部分が、大気側傾斜面51か
らのねじ高さが大気側に向かって高くなる第1ねじ部を
構成している。
【0038】平行ねじ部61は、舟底ねじ部62の中途
部における最大ねじ高さよりも低い略一定のねじ高さで
シールリップ5のリップ先端まで延設されている。ま
た、そのねじ幅も舟底ねじ部62の中途部のねじ幅より
も細く略一定の幅を有している。ここで、平行ねじ部6
1が第2ねじ部を構成している。
【0039】さらに、平行ねじ部61から舟底ねじ部6
2にかけて接続部63が形成され、両部のねじ高さ及び
ねじ幅を滑らかに繋ぎ、ねじ突起6のねじ高さ及びねじ
幅が大気側Aに向かって滑らかに漸増するようにしてい
る。
【0040】本実施の形態では、図2に示すように、接
続部63を、平行ねじ部61と舟底ねじ部62に接する
アール形状としている。
【0041】接続部63のアール形状の半径Rは、平行
ねじ部61及び舟底ねじ部62の寸法及び形状、あるい
は所望の密封性能等に応じて適宜設定すればよいが、少
なくとも平行ねじ部61の先端61aと舟底ねじ部62
とに接する円の半径よりも小さい寸法であることが必要
である。また、Rの下限値としては0.1mm程度あれ
ば以下に述べる本実施の形態の効果を発揮することがで
きる。なお、かかる接続部63を有するねじ突起6の形
成方法については後述する。
【0042】図3は、シールリップの摩耗進行時におけ
る回転軸3に対するシールリップ5の接触幅aとねじ突
起の接触幅(ねじ接触幅)a′の関係を表したグラフで
あって、本実施の形態の密封装置1と上記従来例2とを
比較したものである。
【0043】本実施の形態の密封装置1の場合、初期状
態ではねじ突起6のうち平行ねじ部61のみが回転軸3
に接触して、ネジポンプ効果による初期的密封性を確保
する。
【0044】そして、シールリップ5の摩耗が進むにつ
れ、平行ねじ部61と舟底ねじ部62の間に設けた接続
部63が回転軸3に接触するようになる。
【0045】ここで、接続部63は平行ねじ部61と舟
底ねじ部62のねじ高さを滑らかに繋ぐアール形状を成
し、ねじ突起6のねじ高さは大気側Aに向かって滑らか
に漸増しているので、図3の実線で示すように、ねじ接
触幅a′は減少すること無く次第に増加していく。した
がって、図3の点線で示すような従来問題となっていた
摩耗初期段階におけるネジポンプ効果の減少を防止する
ことができる。
【0046】さらにシールリップ5の摩耗が進んで舟底
ねじ部62が回転軸3に接触すると、さらにねじ接触幅
a′が増大してネジポンプ効果が向上し、摩耗状態にお
ける密封性の低下を防いでいる。
【0047】このように、本実施の形態の密封装置1に
よれば、平行ねじ部61と舟底ねじ部62の間に両部の
ねじ高さを滑らかに接続する接続部63を設けたので、
初期的にも耐久的にも良好なネジポンプ効果を発揮で
き、シールリップ5の摩耗にかかわらず長期間に渡って
良好な密封性能を維持することが可能となる。
【0048】なお、密封装置1の製造段階において、シ
ールリップ5は、ねじ突起6に対応する凹部を備えた成
形型のキャビティ内にゴム生地を加硫成形して製され
る。ねじ突起6に対応する凹部は成形型を切削加工して
形成されるが、このとき平行ねじ部に対応する部分と舟
底ねじ部に対応する部分との境界をアール形状とするこ
とにより、本実施の形態のねじ突起6形状を形成するこ
とができる。
【0049】このような接続部を有するねじ突起6に対
応する凹部の加工方法としては、たとえば、舟底ねじ部
と平行ねじ部をそれぞれ成形型に形成し、前記舟底ねじ
部と平行ねじ部の交差部分はエッジ状態になるがその部
分を改めてR等の加工を行うか、又は舟底ねじ部と平行
ねじ部及び接続部を併せ持った治具により加工すれば良
い。
【0050】ところで、ねじ突起6のリップ先端側に平
行ねじ部61を設けるのは次の理由によるところが大き
い。
【0051】密封装置1の製造段階においては、シール
リップ5の加硫成形時にシールリップ5の密封流体側O
に余肉(バリ)を残しておき、その余肉をメスカットす
ることで所望のシールリップ5を形成することが一般的
であるところ、このときの加工精度のバラツキにより図
4のC1又はC2で示すようにメスカットの位置がズレ
てしまうことがある。
【0052】そこで、ねじ突起6のリップ先端側にねじ
高さが略一定の平行ねじ部61を設けて、メスカット位
置のバラツキを吸収してシールリップ5の加工可能範囲
を広げ加工の容易化を図ると共に、密封装置の初期密封
性能を安定化させている。
【0053】なお、接続部63の半径Rの大きさは、上
記加工精度の最大公差に基づき設定することが好まし
い。
【0054】(第2の実施の形態)図5には、本発明の
第2の実施の形態が示されている。
【0055】上記第1の実施の形態では、接続部を平行
ねじ部61と舟底ねじ部62に接するアール形状により
構成したが、本実施の形態では、テーパとアール形状と
を組み合わせて構成している。
【0056】その他の構成及び作用については第1の実
施の形態と同一なので、同一の構成部分については同一
の符号を付して、その説明は省略する。
【0057】本実施の形態の接続部64は、図5に示す
ように、舟底ねじ部62に接して形成されたテーパT
と、テーパT及び平行ねじ部61に接するアール形状と
から成る。ここでも、舟底ねじ部62のリップ先端側端
部から中途部までが第1ねじ部を、平行ねじ部61が第
2ねじ部を構成している。
【0058】テーパTの傾斜角度θは、平行ねじ部61
の先端61aを通って舟底ねじ部62に接する接線と平
行ねじ部61の稜線との成す角θ′よりも大きい角度で
あって、舟底ねじ部62と平行ねじ部61の境界におけ
る舟底ねじ部62の接線と平行ねじ部61の稜線との成
す角よりも小さい角度であることを要する。
【0059】また、アール形状の半径Rは、平行ねじ部
61の先端61aとテーパTとに接する円の半径よりも
小さい寸法であることを要し、下限値として0.1mm
程度が望ましい。
【0060】上記範囲内において、平行ねじ部61及び
舟底ねじ部62の寸法及び形状、あるいは所望の密封性
能等に応じて、テーパTの傾斜角度θ及びアール形状の
半径Rを設定すればよい。
【0061】かかる接続部を有するねじ突起6の成形型
を加工する場合も、上記第1の実施の形態と同様、たと
えば、舟底ねじ部と平行ねじ部をそれぞれ成形型に形成
した後にそのエッジ状の交差部分に対してテーパ加工、
R加工等を施すか、又は舟底ねじ部と平行ねじ部及び接
続部を併せ持った治具により加工すれば良い。
【0062】上記構成により、平行ねじ部61と舟底ね
じ部62とのねじ高さが滑らかに接続され、ねじ突起6
のねじ高さは大気側Aに向かって滑らかに漸増するよう
な形状となる。
【0063】したがって、本実施の形態の密封装置にお
いても、上記第1の実施の形態と同様の作用に基づき、
初期的にも耐久的にも良好なネジポンプ効果を発揮で
き、シールリップ5の摩耗による密封性能の低下を防止
することができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ねじ高
さが大気側に向かって高くなる第1ねじ部と、略一定の
ねじ高さでリップ先端まで延設される第2ねじ部との間
に両部のねじ高さを滑らかに接続する接続部を有するね
じ突起を設けたので、摩耗初期の段階においてもねじ接
触幅が減少することが無くなり、初期的にも耐久的にも
良好なネジポンプ効果を発揮して、シールリップの摩耗
にかかわらず長期間に渡って良好な密封性能を維持する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る密封装置の概
略断面図である。
【図2】図1の要部断面図である。
【図3】シールリップの接触幅とねじ突起の接触幅の関
係を示す図であり、第1の実施の形態と従来例2とを比
較して示している。
【図4】シールリップのメスカット位置のバラツキを説
明する図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る密封装置の要
部断面図である。
【図6】(a)は従来例1の密封装置の概略断面図であ
り、(b)は(a)のX−X断面図であり、(c)は
(a)のY−Y断面図である。
【図7】従来例2の密封装置の要部断面図である。
【図8】軸とシールリップの接触状態を模式的に表した
図であり、(a)は従来例1の場合を表し、(b)は従
来例2の場合を表している。
【図9】シールリップの接触幅とねじ突起の接触幅の関
係を示す図であり、従来例1と従来例2の場合を示して
いる。
【符号の説明】
1 密封装置 2 ハウジング 3 回転軸 4 シール本体 5 シールリップ 6 ねじ突起 7 補強環 8 ゴム状弾性体 9 ダストリップ 51 大気側傾斜面 61 平行ねじ部 62 舟底ねじ部 63,64 接続部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸に摺動する環状のシールリップの大
    気側傾斜面にねじ突起を備えた密封装置において、 前記ねじ突起は、 前記大気側傾斜面からのねじ高さが大気側に向かって高
    くなる第1ねじ部と、 該第1ねじ部の最大ねじ高さより低い略一定のねじ高さ
    でリップ先端まで延設される第2ねじ部と、 前記第1ねじ部と前記第2ねじ部の間に両部のねじ高さ
    を滑らかに接続する接続部と、を有することを特徴とす
    る密封装置。
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