JP3174037B2 - セントル台車 - Google Patents

セントル台車

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JP3174037B2
JP3174037B2 JP11302099A JP11302099A JP3174037B2 JP 3174037 B2 JP3174037 B2 JP 3174037B2 JP 11302099 A JP11302099 A JP 11302099A JP 11302099 A JP11302099 A JP 11302099A JP 3174037 B2 JP3174037 B2 JP 3174037B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はセントル台車、詳
しくは掘削後のトンネル壁面にコンクリートを打設する
際に用いられる走行式の型枠であるセントル台車に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネルの掘削法として、次のよ
うな掘削工法が知られている。すなわち、(1)NAT
M工法(発破掘削、機械掘削)による全断面工法、
(2)機械でトンネル掘削を行うTBM工法(コンクリ
ートセグメント覆工)、(3)その他、種々の在来工法
がそれである。
【0003】上記(1)の全断面工法、(3)の在来工
法で掘られたトンネルは、トンネル路盤上に敷設された
レール上を走行するシート張り作業台車を使用して、ト
ンネル壁面を防水シートで被覆し、それからトンネル内
面型枠が組付けられたセントル台車を用いて、トンネル
内壁面にコンクリートが打設される。このセントル台車
の構成は、主に、掘削後のトンネル内部を走行する門型
架構部(自走装置付)と、コンクリート打設用のアーチ
形状の型枠部と、この型枠部を門型架構部の外周に支持
する型枠支持部とを備えている。
【0004】なお、トンネルの切羽近くで発生した粉塵
および有毒ガスなどは、換気台車に搭載されたファンの
負圧力により、トンネル内に配管された長尺な風管を介
してトンネル外へ排出される。これらの換気台車、シー
ト張り作業台車およびセントル台車は、いずれも一対の
支柱の上端同士を桁を用いて連結した門型の台車であ
る。したがって、掘削時に発生したズリはダンプトラッ
クの荷台に積み込まれ、その後、このトラックが各台車
の内部空間を順次くぐっていくことで、そのズリがトン
ネル外へピストン輸送される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ダンプトラックによるズリのピストン輸送では、例えば
ズリのトラック荷台へのズリの積み下ろしの作業などに
手間がかかるため、ズリの運搬効率が低かった。そこ
で、近年、無端ベルトの長さを自在に調整できる特殊な
ベルトコンベアを使用して、このズリを、効率良くトン
ネルの外へと運び出す方法が開発されている。ここでい
う特殊なベルトコンベアとは、トンネル掘りの進行長さ
に合わせて、坑口付近に配設されたベルトストレージカ
セットから延長分の無端ベルトを導出する一方、この無
端ベルトが延長された分だけ、ベルト保持ローラにより
無端ベルトを内部保持して、コンベアを延長していくと
いう構造を有している。
【0006】なお、このベルトストレージカセットと
は、無端ベルトの長さ調整装置である。ベルトストレー
ジカセットの内部には、無端ベルトの裏ベルトの一部
が、多数対のローラ間で折り返し状態で収納されてい
る。これにより、トンネル掘削の進行にともないベルト
コンベアが延長される際、このベルトストレージカセッ
ト内のローラ間から、延長分の無端ベルトが繰り出され
るようになっている。また、このベルトコンベアは、ト
ンネル内側面に一定間隔ごとにボルト止めされた多数の
トラス構造の鋼材によって保持されている。
【0007】しかしながら、従来のセントル台車には、
その設計時に、このベルトコンベアを挿通させる空間の
確保が行われていなかった。すなわち、門型をしたセン
トル台車の大きな内部空間には、ダンプトラックの出入
り以外にも、車両等を用いて各種の掘削用器材を搬出入
するという通路的な役目がある。したがって、この内部
空間にベルトコンベアを挿通するためのスペースが確保
できない。しかも、従来のセントル台車では、トンネル
片側の型枠部と門型架構部との隙間には、ベルトコンベ
アを通せるほどの寸法的な余裕もなかった。
【0008】そこで、発明者は、鋭意研究の結果、この
トンネル片側の型枠部と門型架構部との隙間を大きくし
て、この拡大された空間内にベルトコンベアを通すこと
を考えた。しかしながら、単にこのように設計変更する
だけでは、セントル台車に強度的な支障を起たすことが
判明した。すなわち、このコンベアの挿通スペースを確
保するには、台車片側に配置された一方の支柱を、台車
中央部側に偏在させなければならない。これは、とりも
なおさず型枠支持部の台車片側に配置される部分を長尺
化させることを意味する。しかしながら、単に型枠支持
部を長尺化させるだけでは、重量が大きい型枠部を支え
るという型枠支持部の役目上、この型枠支持部に強度的
な不足が生じ、例えばコンクリートを打設中に型枠部側
からの荷重を支えきれなくなり、型枠支持部の一部に亀
裂が生じたり、そこが折れ曲がってしまうということが
懸念される。
【0009】
【発明の目的】そこで、この発明は、型枠部の十分な支
持強度を保ちながら、搬送コンベアの挿通スペースを確
保することができるセントル台車を提供することを、そ
の目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、台車両側に対配置された支柱を有して、掘削後のト
ンネル内を走行する門型架構部と、掘削されたトンネル
壁面にコンクリートを打設するための型枠となるアーチ
形状の型枠部と、この型枠部を門型架構部の外周に支持
する型枠支持部とを備えたセントル台車において、上記
門型架構部の対配置された支柱の一方を台車中央部側へ
偏在させて、台車片側の上記型枠部および門型架構部間
の空間に、掘削中に発生したズリを搬出する搬送コンベ
アを挿通するためのコンベア挿通用スペースを確保し、
上記型枠支持部のうち、コンベア挿通用スペース側に配
置された部分を、このコンベア挿通用スペース側とは反
対側の部分より高強度構造としたセントル台車である。
【0011】トンネルの掘削工法は限定されない。例え
ば、全断面工法や在来工法の一部に適用することができ
る。ただし、TBM工法は除くものとする。門型架構部
は、モータを搭載した自走式の台車でもよいし、自走台
車により牽引される牽引式の台車でもよい。この門型架
構部の走行形式は、トンネル路盤上に敷設されたレール
に沿って車輪走行するものでもよいし、トンネル路盤上
をタイヤ走行するものでもよい。さらに、この門型架構
部は、対配置された支柱を有する門型形状を有するもの
であれば、その大きさおよび構造の限定はない。そし
て、型枠部の大きさや形状も限定されない。例えば、1
枚の型枠でトンネル内壁を一括して被覆できるほどのも
のでもよい。また、このトンネル内壁を、その内壁周方
向(トンネル長さ方向でもよい)へ2分割または3分
割、またはそれ以上に分割した大きさの型枠を連結した
構造のものでもよい。
【0012】型枠支持部による型枠部の支持構造は限定
されない。例えば、所定本数の油圧シリンダを適宜部位
に配置したものなどが採用できる。トンネル内壁と型枠
部との隙間に流し込まれるコンクリートは限定されな
い。例えば、各種セメントと骨材および細骨材と水とが
混練された汎用のトンネル2次覆工用のコンクリートな
どが挙げられる。型枠部および門型架構部間の空間と
は、言い換えれば、型枠部を支持している型枠支持部が
この門型架構部から突出して確保された空間のことであ
る。また、搬送コンベアの形態も、ズリを搬送できるも
のであれば限定されない。例えば、ベルトコンベア,チ
ェーンコンベアなどを採用することができる。さらに、
この搬送コンベアはコンベア長さを調整できる機能を有
するものでも、そうでないものでもよい。ただし、この
長さ調整ができない搬送コンベアの場合には、トンネル
の掘削の進行に合わせて短尺なコンベアを順次一列に並
べていく必要がある。
【0013】そして、コンベア挿通用スペース側の支柱
を台車中央部側へ偏在させる度合いや、コンベア挿通用
スペース側に配置された型枠支持部の部分を、コンベア
挿通用スペース側とは反対側の部分より高強度にする度
合いは、それぞれ限定されない。要は、この支柱の偏在
量が、門型架構部の片側の型枠部および門型架構部間の
空間に搬送コンベアが通せるスペースを確保できる量で
あり、また型枠支持部の部分の強度的な増加量が、支柱
の偏在により長尺化した型枠支持部により型枠部を支障
なく支持することができる量であればよい。なお、型枠
支持部を高強度に構成する具体例としては、この型枠部
および門型架構部を連結する部材(例えばスクリュージ
ャッキなど)の断面積を大きくしたり、この連結部材を
剛性の高い部材により作製したり、例えばこの連結部材
がジャッキ類、シリンダ類の場合に、ロッドの突出力が
大きなものにしたりすることが挙げられる。ところで、
この型枠支持部の高強度化にとどまらず、型枠支持部が
取り付けられる門型架構部を高強度構造としてもよい。
具体的には、門型架構部の構成板材を厚くしたり、これ
を高剛性の部材としたり、補強部材を配備したりするこ
とが挙げられる。
【0014】
【作用】この発明によれば、門型架構部の対配置された
支柱の一方を台車中央部側へ偏在させて、門型架構部の
片側の型枠部および門型架構部間の空間にコンベア挿通
用スペースを確保したので、門型架構部の内部空間の通
路機能を阻害することなく、ズリ搬出用の長尺な搬送コ
ンベアを、このセントル台車内に通すことができる。し
かも、型枠支持部のコンベア挿通用スペース側に配置さ
れた部分が、コンベア挿通用スペース側とは反対側の部
分より高強度構造となっているので、型枠部の支持強度
を十分に保ちながら、この搬送コンベアの挿通スペース
を確保することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、この発明
の実施例に係るセントル台車を説明する。図1は、この
発明の一実施例に係るセントル台車の正面図(図中右半
分は断面で示す)である。図2は、この発明の一実施例
に係るセントル台車が適用されたトンネル掘削設備の使
用中の状態を示す説明図である。
【0016】図2において、10は上半半径4.5mの
トンネルの壁面にコンクリートを打設するための移動式
型枠台車としてのセントル台車である。ここでは、発破
工法によるトンネル掘削の二次覆工に適用されている。
すなわち、この発破工法では、岩盤にあけた穴に火薬を
入れて破砕し、これを自走式のクラッシャ11により直
径20cm以下のズリに砕く。その後、このクラッシャ
11から排出されたズリは、短尺な傾斜ベルトコンベア
12を経て、トンネルの略全長に延びた連続搬送用のベ
ルトコンベア(搬送用コンベア)13の無端ベルト13
aの一端部上に投下される。それから、ズリはこのコン
ベア13を介してトンネルの坑口からトンネル外へと排
出される。
【0017】このベルトコンベア13には、無端ベルト
13aの長さを調整する機能が配備されている。すなわ
ち、ベルトコンベア13の坑口付近には、ベルトストレ
ージカセット13bが設けられている。ベルトストレー
ジカセット13b内には、無端ベルト13aの裏ベルト
の一部が、多数対のローラ間で折り返し状態で収納され
ている。これにより、トンネル掘削の進行にともないベ
ルトコンベア13が延長される際、このベルトストレー
ジカセット13b内のローラ間から、延長分の無端ベル
ト13aが繰り出される。
【0018】また、このトンネル内には、各種のトンネ
ル掘削用の装置が配備されている。すなわち、切羽側か
ら順に、この切羽近くで発生した粉塵および有毒ガスな
どをファン15aの負圧力を利用して長尺なビニール製
の風管14からトンネル外へ排気する換気台車15と、
トンネル壁面を防水シートで被覆するためのシート張り
作業台車16と、上記セントル台車10とが、所定間隔
ごとに配置されている。なお、換気台車15とシート張
り作業台車16との間、およびこのシート張り作業台車
16とセントル台車10との間、そしてセントル台車1
0に接近する坑口側には、互いに3mピッチで多数台の
吊り台車17が配備されている。これらの吊り台車17
は、搭載されたチェーンを介して、長尺なベルトコンベ
ア13を吊り下げる台となっている。また、コンクリー
ト打設後のトンネル部分でのベルトコンベア13の支持
は、このチェーンによる仮止めが解除されて、コンクリ
ート壁面に、鋼材によるトラス構造T(図1参照)を介
して、直接、そのフレームをボルト止めすることにより
なされる。
【0019】これらの装置類によるトンネル掘削方法を
以下概略説明する。トンネルの切羽近くの粉塵および有
毒ガスなどは、換気台車15のファン15aの負圧力に
より風管14からトンネル外へ排出される。この換気状
態で、まずシート張り作業台車16を用いて、トンネル
壁面を防水シートで被覆する作業が行われる。次いで、
セントル台車10によりトンネル壁面の内側に型枠部2
1(後述する)がセットされ、コンクリートが打設され
る。このコンクリートの打設作業は、トンネルの延長に
あわせて、順次、所定距離だけ切羽側へ移動して繰り返
される。なお、トンネルが延長されると、これにともな
って、ベルトコンベア13の切羽側から、ウインチによ
りベルトストレージカセット13b内の無端ベルト13
aがその延長分だけ引っ張り出される。この際、この掘
削と同時に延長するベルトは、上記トラス構造Tによる
ボルト止め部分以外、おのおのの吊り台車17のチェー
ンにより吊り下げられている。ただし、シート張り作業
台車16による防水作業およびセントル台車10による
コンクリート打設作業などの各覆工作業時には、吊り台
車17のチェーンを一時取り外し、これらの台車10,
15,16に支持を移動して所定の作業を行う。
【0020】以下、図1を参照して、この実施例に係る
セントル台車10を詳細に説明する。なお、図1の中心
線より左側半分は正面図、その右側半分は断面図でセン
トル台車を示している。図1に示すように、このセント
ル台車10は、主に、掘削後のトンネル内を走行する門
型架構部20と、掘削されたトンネル壁面にコンクリー
トを打設する型枠となるアーチ形状の型枠部21と、こ
の型枠部21を門型架構部20の外周に支持する型枠支
持部22とを備えている。門型架構部20は、正面視し
て門型の桁23を有している。この桁23の四隅下に
は、それぞれレール24上を転動する車輪25が配設さ
れた2対の移動支柱26Aが垂設されている。このう
ち、一対の坑口側の車輪25にはそれぞれ自走のための
走行モータ26a(図2参照)が取り付けられている。
また、この桁23の両側部下の各支柱26A間には、所
定ピッチで1対ずつ台車位置決め用の固定支柱26Bが
垂設されている。これらの固定支柱26B下には、低揚
程ジャーナルジャッキ27が配設されている。各低揚程
ジャーナルジャッキ27のロッドを突出させて、車輪2
5をレール24から浮かせることで、セントル台車10
をレール24上の所定位置に位置決めすることができ
る。
【0021】これらの支柱26A,26Bのうち、図1
の左側に配置されたそれぞれ一対ずつの支柱26A,2
6Bが台車中央部側に偏在している。すなわち、門型架
構部20の幅方向の中心点から図1左側の支柱26A,
26Bまでの長さaは、門型架構部20の幅方向の中心
点から図1右側の支柱26A,26Bまでの長さbに比
べて短く設計されている。これは、上記ベルトコンベア
13を通すためのコンベア挿通用スペースSを、この台
車片側の型枠部21および門型架構部20間の空間に確
保するためである。また、このように上記長さaを短縮
すれば、コンベア挿通用スペースS側の支柱26A,2
6Bの強度不足が起こるおそれがある。そこで、この実
施例では、この部分の強度も高めている。すなわち、お
のおのの部分を補強部材により補強したり、使用部材の
厚さを厚くしたり、この部材の剛性を高めたりしてい
る。
【0022】続いて、型枠部21は、主に、トンネル路
盤に固定部材28を介して固定されるトンネル両側壁下
部に配置された一対の下猫スチールフォーム29A,2
9Bと、各下猫スチールフォーム29A,29B上にヒ
ンジにより軸着されて、トンネル両側壁に配備された一
対の側壁スチールフォーム30A,30Bと、これらの
側壁スチールフォーム30A,30B上に両端部がヒン
ジを介して軸着されて、トンネル上部に配備された1個
の上半スチールフォーム31とにより構成されている。
【0023】各スチールフォームは、いわゆるスキンプ
レート式構造を有している。すなわち、図3に示すよう
に、スチールフォーム30A(他のスチールフォーム2
9A,29B,30B,31も同じ構造)は、湾曲した
任意幅を有する矩形の面板1の各辺にフランジ2が立設
された長方形の箱体である。この面板1は、その内側か
ら一定ピッチの型鋼3により補強されている。この面板
1の厚さは、コンクリート打設時の最大側圧荷重に耐え
られる厚さに設計されている。面板1、フランジ2およ
び型鋼3によりスチールフォーム30Aは、コンクリー
ト打設時にも撓みが少ない高強度構造となっている。な
お、図3は、この発明の一実施例に係るセントル台車に
組み付けられる型枠部の一部を構成するスチールフォー
ムの拡大斜視図である。
【0024】次に、図1を参照して型枠支持部22を説
明する。この型枠支持部22は、各スチールフォーム2
9A,29B,30A,30B,31を内側から支持す
る大きさや構造が異なるジャッキ類を有している。すな
わち、下猫スチールフォーム29Aを支持するジャッキ
は、4本の両押し式(ロッドがジャッキ両端から突出)
と、4本の片押し式(ロッドが一端だけから突出)とが
交互に配置された下段スクリュージャッキ34Aであ
る。また下猫スチールフォーム29Bを支持するジャッ
キも、同様に4本の両押し式と4本の片押し式とが交互
に配置された下段スクリュージャッキ34Bである。
【0025】一方、側壁スチールフォーム30Aの上下
部を支持する中段および上段のジャッキは、この側壁ス
チールフォーム30Aの下部を支持する各4本の両押し
式および片押し式の中段スクリュージャッキ35Aと、
側壁スチールフォーム30Aの上部を支持する8本の片
押し式の上段スクリュージャッキ36Aとを有してい
る。これらのジャッキ36Aは、後述する各上段スクリ
ュージャッキ36Bより長尺であるが、剛性の高い部材
で作製されているために高強度となっている。
【0026】さらに、側壁スチールフォーム30Bの上
下部を支持する中段および上段のジャッキは、この側壁
スチールフォーム30Bの下部を支持する各4本の両押
し式、片押し式の中段スクリュージャッキ35Bと、側
壁スチールフォーム30Bの上部を支持する8本の片押
し式の上段スクリュージャッキ36Bとを有している。
そして、上半スチールフォーム31を支持するジャッキ
は、強度が高い比較的大型の油圧式ジャッキ37と、比
較的小型の低揚程ジャーナルジャッキ38とを有してい
る。この油圧式ジャッキ37は、桁23上で台車両側方
向に延びる油圧式の横送り装置39により台車両側方向
に移動される。これにより、型枠部21が台車両側方向
に移動し、そのセンター合せを行えるようになってい
る。
【0027】なお、これらのジャッキのうち、コンベア
挿通用スペースS側のジャッキ34A,35A,36A
の各ロッドの突出力を高めた方が好ましい。これは、コ
ンベア挿通用スペースSを設けたことで型枠部21側か
ら受ける過剰な荷重、特にコンクリート打設時に型枠部
21側から受ける大きな荷重によって、ジャッキのスク
リュー部分が壊れたり、ロッドが押し戻されたりしない
ためである。また、前述したようにコンベア挿通用スペ
ースSを確保するために、台車片側の型枠部21および
門型架構部20間の空間の幅が、台車他側の型枠部21
および門型架構部20間の空間の幅より大きくなってい
る。そこで、桁23の下面における下段および中段スク
リュージャッキ34A,35Aの門型架構部20側の各
一端部の取り付け位置は、この空間幅の調整のために、
台車他側の下段および中段スクリュージャッキ34B,
35Bの各一端部の取り付け位置より、若干架台外側と
なっている。
【0028】しかも、これらの下段、中段スクリュージ
ャッキ34A,35Aは、下段、中段スクリュージャッ
キ34B,35Bに比べて、若干直径の大きな高強度構
造のスクリュージャッキである。さらに、上段スクリュ
ージャッキ36Aの長さも、上段スクリュージャッキ3
6Bの長さよりも長く、高強度となっている。このよう
に、コンベア挿通用スペースS側に配置された型枠支持
部22の部分を高強度構造としたので、この型枠部21
の支持強度を十分に保ちながら、このベルトコンベア挿
通スペースSを確保することができる。
【0029】ここで、この発明の一実施例に係る型枠部
と型枠支持部と連結部構造を示す要部拡大正面図(図
4)を参照しながら、上段スクリュージャッキ36Aを
例にとり、各スクリュージャッキの型枠部21側への組
み付け構造を詳細に説明する。上段スクリュージャッキ
36Aのロッド36aの先端部には、短尺な圧肉円筒形
状の押し当てロール36bが、その軸線をロッド長さ方
向に直交する方向に向けて固着されている。この押し当
てロール36bには、このロール36bの中空部に挿着
される連結ピン36cと、これが遊挿される長穴36d
とを介して、断面略コの字形をした連結ブラケット36
eが、回動自在に軸支されている。
【0030】この連結ブラケット36eは、側壁スチー
ルフォーム30Aに直接連結される矩形の当て板36f
と、この当て板36fの両側部の片面に直角に立設され
た平行な2枚の連結片36gとからなる。各連結片36
gの先端部は山形状であり、その先端部の中央に上記長
穴36dが穿孔されている。この長穴36dは、長さ方
向が連結片36gの立設方向へ向けられている。また、
これらの押し当てロール36bと当て板36fとの隙間
には、押し当てロール36b側の面がテーパ面となった
先細り状のコッタ36hが遊挿されている。なお、この
コッタ36hの先端部には、外れ防止用の突起36iが
溶接されている。しかも、このコッタ36hのテーパ面
の中間部付近には、高い耐磨耗性を有する例えば高マン
ガン系の鋼材36jが肉盛り溶接されている。また、母
材であるコッタ36hは例えば軟鋼材で構成されてい
る。
【0031】この上段スクリュージャッキ36Aによる
側壁スチールフォーム30Aの支持時には、まず上段ス
クリュージャッキ36Aのロッド36aを突出させて、
連結ブラケット36eの先端を側壁スチールフォーム3
0Aに当接させる。次いで、連結ブラケット36eと当
て板36fとをボルト結合する。または、あらかじめ連
結ブラケット36eを側壁スチールフォーム30Aに固
定し、それからロッド36aを徐々に延ばしていく。こ
うして、長穴36dと押し当てロール36bの中空部と
が合致したロッド伸長位置で、これらの穴に一連に連結
ピン36cを挿入することで、側壁スチールフォーム3
0Aを上段スクリュージャッキ36Aにより連結・支持
する。
【0032】その後、ハンマを使って押し当てロール3
6bと当て板36fとの隙間にコッタ36hを打ち込
む。これにより、長穴36dに遊挿された連結ピン36
cの移動可能な長さ分だけ、この突っ張り状態にある上
段スクリュージャッキ36Aが門型架構部20側へわず
かに押し込まれる。その結果、このジャッキ36Aを介
して、門型架構部20の外周に側壁スチールフォーム3
0Aがガタつきなく片持ち支持される。なお、コッタ打
ち込み時、磨耗性が高い鋼材36jを介して、コッタ3
6hが押し当てロール36bに押し付けられる。これに
より、コッタ36hを繰り返し使用しても、コッタ36
hの磨耗による変形を防止することができる。
【0033】このように、コッタ36hによる打ち込み
で、最終的な上段スクリュージャッキ36Aの緊張した
張り状態を現出させるようにしたので、門型架構部20
と型枠部21との間の隙間という、レンチなどの長尺な
締結用工具を使いづらい狭い空間で、上段スクリュージ
ャッキ36Aの機能を十分に発揮させることができる。
しかも、この型枠部21の解体時などには、ハンマを使
用してコッタ36hの打ち込み状態を解除することで、
この側壁スチールフォーム30Aと上段スクリュージャ
ッキ36Aとの連結状態がゆるむ。その後、連結ブラケ
ットピン36cを抜いて側壁スチールフォーム30Aか
ら、上段スクリュージャッキ36Aを外す。なお、図1
において、40は作業床、41は手摺り、42は梯子で
ある。
【0034】ここで、この一実施例に係るセントル台車
10の動作を説明する。トンネル内でセントル台車10
が組み立てられると、図外の走行モータによりこの台車
10を所定位置まで車輪25により移動する。次いで、
各低揚程ジャーナルジャッキ27により、セントル台車
10をレール24の所定位置に位置固定すると同時に、
台車上部においてトンネル壁面と型枠部21の隙間の幅
の調整を行う。そして、横送り装置39により型枠部2
1を台車両側方向に移動させてセンター出しを行い、台
車両側のトンネル内壁と型枠部21との各隙間を調整す
る。その後、このトンネル内壁と型枠部21との各隙間
にコンクリートを流し込み、これを打設する。次に、打
設されたコンクリート内面から型枠部21を外す。そし
て、トンネルが所定長さ延長された後で、続く打設作業
のためにセントル台車10を所定距離だけ切羽側へ移動
させ、同様にこの台車10を位置決め固定する。なお、
ベルトコンベア13は、上記ベルトコンベア挿通スペー
スSを通して、略トンネルの全長にわたり配設されてい
る。
【0035】このように、門型架構部20の台車一側方
の支柱26Aを台車中央部側へ偏在させて、門型架構部
20の片側の型枠部21および門型架構部20間の空間
にコンベア挿通用スペースSを確保するようにしたの
で、門型架構部20の内部空間の通路機能を阻害するこ
となく、ズリ搬出用の長尺なベルトコンベア13を、こ
のセントル台車10内に挿通させることができる。な
お、例えばコンベア挿通用スペースS側の支柱26A,
26Bを重くするなどして、このセントル台車10のコ
ンベア挿通用スペースS側の部分の重量を、門型架構部
20の両側部の重量バランスがとれる重さまで増加すれ
ば、レール24上を車輪25が走行する際に(タイヤ走
行の場合も同様)、門型架構部20の両側に配置された
車輪25への荷重の偏りが発生にしくくなる。これによ
り、このような一方の支柱26A,26Bが偏在された
セントル台車10の円滑な走行を実現することができ
る。
【0036】
【発明の効果】この発明によれば、一方の支柱を台車中
央部側へ偏在させて、門型架構部の片側の型枠部および
門型架構部間の空間にコンベア挿通用スペースを確保す
るようにしたので、門型架構部の内部空間の通路機能を
阻害することなく、長尺な搬送コンベアをこの台車内に
挿通させることができる。しかも、型枠支持部のコンベ
ア挿通用スペース側に配置された部分をコンベア挿通用
スペース側とは反対側の部分より高強度構造としたの
で、型枠部の支持強度を十分に保ちながら、このコンベ
ア挿通スペースを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るセントル台車の正面
図である。
【図2】この発明の一実施例に係るセントル台車が適用
されたトンネル掘削設備の使用中を示す説明図である。
【図3】この発明の一実施例に係るセントル台車に組み
付けられる型枠部の一部を構成するスチールフォームの
拡大斜視図である。
【図4】この発明の一実施例に係る型枠部と型枠支持部
と連結部構造を示す要部拡大正面図である。
【符号の説明】
10 セントル台車、 13 ベルトコンベア(搬送コンベア)、 20 門型架構部、 21 型枠部、 22 型枠支持部、 26A,26B 支柱、 S コンベア挿通用スペース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 隆彌 福岡県直方市大字感田3455−1 東和機 電工業株式会社内 (72)発明者 福原 昭三 福岡県直方市大字感田3455−1 東和機 電工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/10 E21D 9/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台車両側に対配置された支柱を有して、
    掘削後のトンネル内を走行する門型の門型架構部と、掘
    削されたトンネル壁面にコンクリートを打設するための
    型枠となるアーチ形状の型枠部と、この型枠部を門型架
    構部の外周に支持する型枠支持部とを備えたセントル台
    車において、 上記門型架構部の対配置された支柱の一方を台車中央部
    側へ偏在させて、台車片側の上記型枠部と門型架構部と
    の間の空間に、掘削中に発生したズリを搬出する搬送コ
    ンベアを挿通するためのコンベア挿通用スペースを確保
    し、 上記型枠支持部のうち、コンベア挿通用スペース側に配
    置された部分を、このコンベア挿通用スペース側とは反
    対側の部分より高強度構造としたセントル台車。
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