JP3097823B2 - トンネル覆工型枠用運搬台車の走行部構造 - Google Patents

トンネル覆工型枠用運搬台車の走行部構造

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JP3097823B2 JP07245782A JP24578295A JP3097823B2 JP 3097823 B2 JP3097823 B2 JP 3097823B2 JP 07245782 A JP07245782 A JP 07245782A JP 24578295 A JP24578295 A JP 24578295A JP 3097823 B2 JP3097823 B2 JP 3097823B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トンネル覆工型
枠用運搬台車の走行部構造に関し、特に、トンネルの覆
工工事において組み立てた覆工型枠のうち後方に位置す
る型枠を解体してこれを前方に転用すべく、前記解体し
た型枠を運搬台車に搭載して、組立て設置されている型
枠の内方空間を経て前方に移動する際に、当該運搬台車
及び前記型枠の内方空間に設けられるトンネル覆工型枠
用運搬台車の走行部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】シールドトンネル等のトンネル工事現場
では、トンネルの内壁面を覆ってこれを防護するととも
に、トンネルを所定の断面形状に仕上げるべく、覆工工
事が行われる。かかる覆工工事は、一般に、掘削された
トンネル内壁面の内側に覆工用の型枠を組み立て、この
型枠とトンネル内壁面との間にコンクリートを打設硬化
させて、覆工体を形成することにより行われる。
【0003】そして、この覆工工事は、トンネルの延長
方向に同一断面の覆工体を長区間形成するものであるた
め、これに用いる型枠を順次転用してゆくことが好まし
く、したがって、かかる型枠の転用を行ないながら効率
良く覆工体を形成してゆくことのできる装置が種々開発
されている。
【0004】かかる型枠の転用を可能とするトンネル覆
工用の型枠装置のうち、例えば特101398
号公報に示されるような、いわるテレフォーム工法に
用いられる型枠装置50は、特に、トンネル工事におけ
る二次覆工用の型枠装置50として有用なもので、図6
及び図7に示すように、主として、例えば一次覆工され
たトンネル1の内壁面2に沿って略円形に組み立てられ
る分解可能な複数の覆工用型枠3と、運搬台車6とから
なり、この型枠3は、上部側のクラウンフォーム3a
と、これの両側にヒンジ5aを介して折り畳み展開可能
に連結されたサイドフォーム3bと、かかる連結された
クラウンフォーム3a及びサイドフォーム3bとは切り
離し可能に設けられた、下部側にあってヒンジ5bを介
して折り畳み展開可能に連結した一対のインバートフォ
ーム3cとによって構成されている。
【0005】そして、このような構成を有する覆工用型
枠3によれば、当該型枠3の組立使用時においては、ボ
ルト40等を介してトンネル1の内壁面2に沿って組み
立てられた後、これとトンネル1の内壁面2との間にコ
ンクリート30が打設される一方で(図6(a)参
照)、コンクリート30が硬化して所定の養生期間が経
過したら、この型枠3を解体して、クラウンフォーム3
a及びサイドフォーム3bと、インバートフォーム3c
とを、運搬台車6に別々に搭載して、未だ解体されてい
ない型枠3の内方空間を経て前方に移動し(図6(b)
及び(c)及び図7参照)、最前部に位置するの型枠3
として組み立て再使用されることになる。
【0006】すなわち、組み立てられて未だ解体されて
いない型枠3の内方空間51には、これの底部に走行レ
ール7が敷設され、運搬台車6は、これに取り付けた走
行車輪8を走行レール7に沿って走行させることによ
り、前方にスムースに移動することになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記走
行車輪8を走行レール7に沿って回転駆動することによ
り運搬台車6の移動を図る、型枠3の内方空間51にお
ける従来の走行部の構造によれば、走行車輪8及び走行
レール7は、重量物である覆工用型枠3を移動させるた
めの強固な構造としていずれも鋼製の部材からなるもの
であるため、特に縦断勾配を有する区間、例えば5%を
越える勾配部分において、覆工用型枠3を用いる場合に
は、重量物をけん引移動するのに十分な摩擦係数ないし
は粘着係数を、鋼製の車輪8と鋼製の走行レール7との
間に確保することができず、したがってこれらの間にス
リップを生じて、運搬台車6の走行に支障を生じること
になるおそれがあるという課題があった。
【0008】また、運搬台車6の走行時の速度が、走行
レール7の勾配により加速されて過剰となることによ
り、所定の位置に運搬台車6を停止させることが困難に
なるなど、覆工作業に支障を来たすおそれがあるという
課題があった。
【0009】そこで、この発明は、かかる従来の課題に
着目してなされたもので、運搬台車と走行レールとの間
の摩擦係数ないしは粘着係数を高めて、縦断勾配を有す
るトンネル施工区間においても、スリップが生じるのを
回避しつつ運搬台車の安定した走行移動を可能にするこ
とのできるトンネル覆工型枠用運搬台車の走行部構造を
提供することを目的とするものである。
【0010】また、この発明は、運搬台車の走行速度が
過剰になって、覆工作業に支障を来たすことになるのを
容易に回避することのできるトンネル覆工型枠用運搬台
車の走行部構造を提供することを目的とするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するためになされたもので、その要旨は、トンネル
の覆工工事において組み立てた覆工型枠のうち後方に位
置する型枠を解体してこれを前方に転用すべく、前記解
体した型枠を運搬台車に搭載して、組み立て設置されて
いる型枠の内方空間を経て前方に移動する際に、当該運
搬台車及び前記型枠の内方空間に設けられるトンネル覆
工型枠用運搬台車の走行部構造であって、前記運搬台車
の車輪の外周面にはウレタンゴム等の硬質ゴムをライニ
ングするとともに、前記内方空間には、樹脂系材料に砥
粒、セラミック粉、金属粉等の高強度粒状物質を分散混
入してなる走行面を備えた走行レールを敷設配置して構
成されることを特徴とするトンネル覆工型枠用運搬台車
の走行部構造にある。
【0012】なお、上記車輪は、鋼製あるいは木製等の
車輪の他、ソリッドタイヤ等のタイヤ類も含むものであ
る。
【0013】また、この発明の走行部構造は、前記運搬
台車が、これの車輪又は速度検出用の補助車輪にロータ
リーエンコーダを備えるとともに、前記車輪の移動を停
止させるストッパー手段を備え、前記ロータリーエンコ
ーダによって設定値以上の速度が検知された場合に、前
記ストッパー手段を作動させて前記運搬台車を強制停止
させるように構成することが好ましい。
【0014】そして、この発明のトンネル覆工型枠用運
搬台車の走行部構造によれば、運搬台車の車輪の外周面
にはウレタンゴム等の硬質ゴムがライニングされる一方
で、運搬台車が移動する型枠内方空間の底部に敷設配置
される走行レールが、樹脂系材料に砥粒、セラミック
粉、金属粉等の高強度粒状物質を分散混入してなる走行
面を有するので、運搬台車の移動時における車輪と走行
レールとの間の摩擦係数ないしは粘着係数を、硬質ゴム
と高強度粒状物質を分散混入してなる走行面との接触に
よって十分に確保することができ、したがって、縦断勾
配を有するトンネル施工区間のおいて、スリップを生じ
させることなく安定した運搬台車の走行移動を可能にす
る。したがって、特に、3%〜30%の縦断勾配を有す
るトンネル施工空間にまで、トンネル覆工用の型枠装置
の適用範囲を容易に拡大することができる。
【0015】なお、上記記載において、粘着係数とは、
最大けん引力と動輪上の重量との比をいい、走行レール
面の状況等により定まる値で、この値が大きいほど安定
した車輪の走行が可能となることを示すものである。
【0016】また、樹脂系材料に高強度粒状物質を分散
混入してなる走行面は、例えば、走行レールの表面に、
エポキシ樹脂製接着剤等を介して砥粒などの高強度粒状
物質を溶着することによって容易に形成することができ
る。
【0017】そして、この発明のトンネル覆工型枠用運
搬台車の走行部構造は、さらに、運搬台車の車輪又は速
度検出用の補助車輪にロータリーエンコーダを設けると
ともに、前記車輪の移動を停止させるストッパー手段を
設け、前記ロータリーエンコーダによって設定値以上の
速度が検知された場合に、前記ストッパー手段を作動さ
せて前記運搬台車を強制停止させるようにすれば、車輪
の逸走や脱落を容易に回避することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施の
形態すなわち実施例を、添付図面を参照しつつ詳細に説
明する。この実施例にかかるトンネル覆工用の型枠装置
50は、図6及び図7に示すテレフォーム工法において
用いられるもので、このテレフォーム工法は、掘削内周
面に沿ってセグメントなどを組み立てて形成した一次覆
工9の内側に、二次覆工30をさらに形成すべく、この
実施例の二次覆工用の型枠装置50を用いてコンクリー
トを打設していくものである。
【0019】すなわち、このテレフォーム工法に用いる
型枠装置50によれば、図6及び図7に示すように、従
来の技術と同様に、テレフォームすなわち二次覆工用型
枠3を、トンネルの内壁面の内側に形成した一次覆工9
のさらに内側にセットし、かかるセットした型枠3と一
次覆工9との間の空隙に、コンクリートを流し込みつつ
二次覆工30を形成して行くものであるが、トンネルの
軸方向に複数連設して取り付けられた型枠3のうち、コ
ンクリートの養生がある程度終了した最後部に位置する
型枠3は、解体されて折り畳まれた状態で運搬台車6に
搭載されるとともに、この運搬台車6は、未だ解体され
ていない前方に組み立てられた型枠3の内方空間51内
に設置した走行レール7上を移動して、解体した型枠3
を最前部まで搬送し、しかる後にこの型枠3を最前部の
型枠3として再使用する。
【0020】そして、このテレフォーム工法によれば、
各型枠3は、上部側のクラウンフォーム3aと、これの
両側にヒンジ5aを介して折り畳み展開可能に連結され
たサイドフォーム3bと、かかる連結されたクラウンフ
ォーム3a及びサイドフォーム3bとは切り離し可能に
設けられた、下部側にあってヒンジ5bを介して折り畳
み展開可能に連結した一対のインバートフォーム3cと
によって構成されている。
【0021】すなわち、クラウンフォーム3a及びサイ
ドフォーム3bは、解体移動時において、運搬台車6の
中央部に位置する門型台車部分52に搭載される一方
で、インバートフォーム3cは、運搬台車6のトロリー
ビーム53からトロリー54を介して吊り下げられた状
態で各々運搬されるとともに、型枠3の最前部におい
て、クラウンフォーム3a及びサイドフォーム3bと、
インバートフォーム3cは、門型台車部分52及びトロ
リービーム53から、各々一次覆工9の内側に沿って組
み立てられることになる(図7(a)〜(d)参照)。
【0022】したがって、このテレフォーム工法によれ
ば、型枠3の解体及び折り畳み作業や型枠3の移動、組
立作業を容易に行なうことができるとともに、設置した
型枠3の内側の内方空間51を大きく確保することがで
きるので、型枠3を転用しつつ効率良く覆工工事を行っ
てゆくことができる。
【0023】そして、この実施例のテレフォーム工法に
用いる覆工型枠3よれば、水平直線区間や水平カーブ
区間の二次覆工コンクリートの施工が容易で施工精度に
優れるため、水平急曲線覆工型枠として最適であること
に加えて、この型枠装置50が、この発明にかかるトン
ネル覆工型枠用運搬台車の走行部構造を採用しているこ
とにより、縦断勾配を有するトンネルの施工区間や、水
平カーブと垂直カーブとの合成カーブ部の覆工型枠とし
ても好ましく用いることができる。
【0024】すなわち、この実施例によれば、図1に示
すように、運搬台車6は、門型台車部分52を構成する
各支柱10の下端部に取り付けられた鋼製車輪8を、型
枠3の内方空間51の底部に敷設設置した走行レール7
に沿って走行させることにより、運搬台車6をけん引移
動するものであるが、この実施例の運搬台車3の走行部
構造は、上記鋼製車輪8の外周面には硬質ゴムとしてウ
レタンゴム12をライニングするとともに(図3参
照)、上記走行レール7には、樹脂系材料に高強度粒状
物質、例えば砥粒、セラミック粉、金属粉等を分散混入
してなる走行面11を設けて構成されている。
【0025】そして、かかる構成を有するこの実施例の
走行部構造によれば、鋼製車輪8の外周面にライニング
されたウレタンゴム12と高強度粒状物質を分散混入し
てなる走行面11との接触によって、運搬台車6をけん
引するのに必要な摩擦係数ないしは粘着係数を十分に確
保することができ、これによって、縦断勾配を有するト
ンネル施工区間のおいても、スリップを生じさせること
なく安定した運搬台車6の走行移動が可能になる。
【0026】なお、ここで、鋼製車輪8は、図3に示す
ように、各支柱10の下端部に取り付けられた、鋼製支
持ボックス16にベアリングを介して回転可能に支持さ
れた車輪軸を中心として、後述する電動モータ17の駆
動力によって回転駆動するものである。
【0027】また、走行レール7は、図2に示すよう
に、型枠3のインバートフォーム3cのトンネル内空側
に形成した一対のレール支持架台14上に載置固定され
る一対の鋼製のレール板15であって、上述のように樹
脂系材料を介して高強度粒状物質を分散混入した走行面
11をその上面に備えるレール板15からなり、複数の
インバートフォーム3cをトンネルの軸方向に連接した
際に、各レール板15が連続して、組み立てられた複数
の型枠3の全長に亘る走行レール7が設置されることに
なる。
【0028】そしてさらに、この実施例のトンネル覆工
型枠用運搬台車の走行部構造は、図4に示すように、運
搬台車6の各支柱10の下端部の鋼製支持ボックス16
内において、鋼製車輪8に近接して、電動モータ17が
取り付けられ、これによって鋼製車輪8を回転駆動す
る。なお、この実施例では、運搬台車6の始動、停止時
のショックの低減を図るため、及びカーブの走行時にお
いてアウト側とイン側の走行距離の相違に対応させて左
右の鋼製車輪8の回転数を変化させることによりスムー
スな走行を図るため、電動モータ17の駆動がインバー
ターによって制御されている。また、曲線部分の走行時
に、走行レール7の軌道に沿った方向に鋼製車輪8が向
くように、各支柱10とこれの下端部の鋼製支持ボック
ス16との取付け構造は、回転可能ないわゆるセンター
ボギーの構造を備えている。
【0029】また、この実施例では、勾配部に敷設した
走行レール7上を走行する際の、鋼製車輪8の走行レー
ル7からの逸走、脱落を防ぐための安全装置18が設け
られている。すなわち、この安全装置18は、図5
(a)にも示すように、後方の鋼製車輪8の前方に設け
られたストッパ装置19と、前方の鋼製車輪8の後方に
設けられたエンコーダ装置20とからなるものである。
【0030】ストッパ装置19は、鋼製支持ボックス1
6からブラケット21を介して回転可能に支持されるパ
ワーシリンダー22と、このパワーシリンダー22に取
り付けられる鋼製車輪8の外周に沿った形状の押圧面を
有するストッパー23とからなり、エンコーダ装置20
からの異常速度を知らせる信号を受けて、パワーシリン
ダー22を伸張することによりストッパー23で鋼製車
輪8を押圧して、鋼製車輪8の回動を停止させる。な
お、このストッパ装置19は、異常速度を生じた原因が
修正されて再び鋼製車輪8を回転駆動する際には、ブレ
ーキを開放してリセットできる構成を備えている。
【0031】一方、エンコーダ装置20は、鋼製支持ボ
ックス16から、ピン支承24と圧縮バネ25とを介し
て上下に揺動可能に支持される速度検出用のゴム車輪2
6と、このゴム車輪26の回転軸27にカップリングを
介して接続するロータリエンコーダ28とからなり、ロ
ータリエンコーダ28によりゴム車輪26の回転速度を
パルス信号として検出し、このパルス信号を読み取っ
て、設定した周期時間より短い周期でパルス信号が入力
されると、前記ストッパ装置19のパワーシリンダー2
2を伸張して鋼製車輪8を強制的に停止させるととも
に、テレフォーム工法のシステム全体を非常停止させ
る。
【0032】また、図5(b)は、上記安全装置18を
構成するストッパ装置の他の実施態様を示すもので、か
かるストッパ装置29は、鋼製支持ボックス16からブ
ラケット35を介して略垂直に支持されるパワーシリン
ダー31と、このパワーシリンダー31により一端が支
持されるとともに、他端が鋼製支持ボックス16に設け
たブラケット32にピン結合することにより回転可能に
支持され、これによって下面に形成された歯止め面33
が、走行レールの上面に近接して配置される歯止め部
材34とからなり、このストッパ装置29によれば、エ
ンコーダ装置20からの異常速度を知らせる信号を受け
て、パワーシリンダー31を伸張することにより歯止め
部材34を下方に回動し、歯止め面33を走行レール
の走行面11に食い込ませることによって、鋼製車輪8
の回動を停止させることができる。なお、このストッパ
装置29は、異常速度を生じた原因が修正されて再び鋼
製車輪8を回転駆動する際には、パワーシリンダー31
を収縮して歯止め面を走行面11から離間させればよ
い。
【0033】なお、この発明は、上記テレフォーム工法
についての実施の態様に限定されるものではなく、覆工
型枠を転用して使用するためのトンネル覆工型枠用運搬
台車を走行させるための構造に関するものとして、種々
の形式のトンネル覆工工事に採用することができる。す
なわち、シールドトンネル、TBMトンネル、山岳トン
ネル等に対し、一次覆工工事、あるいは二次覆工工事に
限定されることなく用いることができ、また、円形のみ
ならず馬蹄形等、種々の掘削断面形状を有するトンネル
の覆工工事に採用することができる。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明の
トンネル覆工型枠用運搬台車の走行部構造によれば、運
搬台車の車輪の外周面にはウレタンゴム等の硬質ゴムを
ライニングするとともに、型枠の内方空間には、樹脂系
材料に砥粒、セラミック粉、金属粉等の高強度粒状物質
を分散混入してなる走行面を備えた走行レールを敷設配
置してているので、ウレタンゴムと走行面との接触によ
り摩擦係数ないしは粘着係数を高めることによって、縦
断勾配を有するトンネル施工区間においても、スリップ
が生じるのを回避しつつ運搬台車の安定した走行移動を
可能にすることができる。
【0035】また、運搬台車の車輪又は速度検出用の補
助車輪にロータリーエンコーダを設けるとともに、車輪
の移動を停止させるストッパー手段を設け、ロータリー
エンコーダによって設定値以上の速度が検知された場合
に、ストッパー手段を作動させて前記運搬台車を強制停
止させるようにすれば、車輪の逸走や脱落を防止しつ
つ、台車の走行速度が過剰になって覆工作業に支障を来
たすことになるのを容易に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を採用したテレフォーム工法であっ
て、二次覆工用型枠を、運搬台車に搭載して運搬する状
況を示す横断面図である。
【図2】走行レールの敷設状況の一例を示す部分横断面
図である。
【図3】運搬台車の車輪の構成の一例を示す拡大断面図
である。
【図4】この発明を採用したテレフォーム工法であっ
て、二次覆工用型枠を、運搬台車に搭載して運搬する状
況を示す縦断面図である。
【図5】(a)は、この発明のー実施例に係る鋼製車輪
の走行構造に用いる安全装置の構成を示す説明図であ
り、(b)は、ストッパ装置の他の態様を示す説明図で
ある。
【図6】(a)〜(c)は、テレフォーム工法における
二次覆工用型枠の設置、解体、運搬状況を説明する横断
面図である。
【図7】(a)〜(d)は、テレフォーム工法における
二次覆工用型枠の設置、解体、運搬状況を説明する縦断
面図である。
【符号の説明】
1 トンネル 2 内壁面(一次履工面) 3(3a,3b,3c) 二次履工用型枠 6 運搬台車 7 走行レール 8 鋼製車輪 10 支柱 11 走行面 12 ウレタンゴム 1 レール板 16 鋼製支持ボックス 17 電動モータ 18 安全装置 19 ストッパ装置 20 エンコーダ装置 22 パワーシリンダー
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21F 13/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネルの覆工工事において組み立てた
    覆工型枠のうち後方に位置する型枠を解体してこれを前
    方に転用すべく、前記解体した型枠を運搬台車に搭載し
    て、組み立て設置されている型枠の内方空間を経て前方
    に移動する際に、当該運搬台車及び前記型枠の内方空間
    に設けられるトンネル覆工型枠用運搬台車の走行部構造
    であって、前記運搬台車の車輪の外周面にはウレタンゴ
    ム等の硬質ゴムをライニングするとともに、前記内方空
    間には、樹脂系材料に砥粒、セラミック粉、金属粉等の
    高強度粒状物質を分散混入してなる走行面を備えた走行
    レールを敷設配置して構成されることを特徴とするトン
    ネル覆工型枠用運搬台車の走行部構造。
  2. 【請求項2】 前記運搬台車が、前記車輪又は速度検出
    用の補助車輪にロータリーエンコーダを備えるととも
    に、前記車輪の移動を停止させるストッパー手段を備
    え、前記ロータリーエンコーダによって設定値以上の速
    度が検知された場合に、前記ストッパー手段を作動させ
    て前記運搬台車を強制停止させることを特徴とする請求
    項1に記載のトンネル覆工型枠用運搬台車の走行部構
    造。
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