JP7097213B2 - トンネル内における掘削ずりの排出工法 - Google Patents

トンネル内における掘削ずりの排出工法 Download PDF

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Description

本発明はトンネル内における掘削ずりの排出工法に関する。
トンネル工事において、切羽の掘削によって発生した掘削ずりを連続コンベアベルトにより抗口へ搬送する場合、トンネルの幅方向の一方の側部に、切羽から坑口に向かってクラッシャ、テールピース台車をそれらの順に配置し、テールピース台車から抗口に向かって連続ベルトコンベアを延在させる。
連続ベルトコンベアは、トンネルの地面から例えば2.5m程度の高さで水平方向に延在して配置されている。
切羽で発生した掘削ずりはホイールローダによってクラッシャに投入され、クラッシャで破砕された掘削ずりはクラッシャから連続ベルトコンベアに積載される。
連続ベルトコンベアに積載されたズリは連続ベルトコンベアによってテールピース台車から抗口に向けて搬送される。
特開2017-190664号公報
ところで、トンネル工事においては、トンネル坑内に、掘削機械などの作業車両が走行する走行スペースおよび作業車両が駐車する駐車スペースを確保する必要がある。
しかしながら、上記従来技術では、トンネルの幅方向の一方の側部に、トンネルの地面から例えば2.5m程度の高さで連続ベルトコンベアが配置されていることから、トンネルの幅方向の他方の側部の限られたスペースで作業車両の走行や駐車を行なわざるを得ず、トンネル掘進作業の効率を高める上で不利がある。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであり、その目的は、作業車両の駐車スペースを確保でき、トンネル掘進作業の効率を高める上で有利なトンネル内における掘削ずりの排出工法を提供することにある。
上述の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、トンネルの幅方向の一側に、切羽から坑口に向かってクラッシャ、テールピース台車を配置すると共に、前記テールピース台車から坑口に連続ベルトコンベアを延在させ、トンネル内において切羽の掘削により生じた掘削ずりを作業車両により前記クラッシャに運搬し、前記クラッシャにより破砕した掘削ずりをテールピース台車のホッパーに投入し、前記連続ベルトコンベアにより坑口へ搬出するトンネル内における掘削ずりの排出工法において、前記テールピース台車から坑口側に離れた箇所でトンネルの幅方向の一側にカテナリー台車を配置し、前記カテナリー台車が位置する前記連続コンベアベルトの部分を前記カテナリー台車で支持し、前記テールピース台車に支持される前記連続ベルトコンベアに、坑口に向かうにつれて上昇する傾斜部を設けると共に、前記カテナリー台車に支持される前記連続ベルトコンベアに、坑口に向かうにつれて下降する傾斜部を設け、前記テールピース台車と前記カテナリー台車との間で、前記テールピース台車に支持される前記連続ベルトコンベアの前記傾斜部の上端と、前記カテナリー台車に支持される前記連続ベルトコンベアの前記傾斜部の上端との間で延在する前記連続ベルトコンベア部分の下方のスペースを、掘削機械などの作業車両の駐車スペースとして利用するようにしたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記テールピース台車に支持される前記連続ベルトコンベアの前記傾斜部の上端の高さと、前記カテナリー台車に支持される前記連続ベルトコンベアの前記傾斜部の上端の高さを同一にし、前記テールピース台車に支持される前記連続ベルトコンベアの前記傾斜部の上端と、前記カテナリー台車に支持される前記連続ベルトコンベアの前記傾斜部の上端との間の前記連続ベルトコンベア部分を水平に延在させることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、その長手方向の一端がトンネル壁面に支持され他端がトンネル天井からつり下げられるフレームと、このフレームにより支持された単一のキャリアローラおよびこのキャリアローラの下方に支持された単一のリターンローラと備えるローラユニットを複数設け、前記テールピース台車から前記カテナリー台車との間を延在する前記連続ベルトコンベア部分のゴムベルトを、前記複数のローラユニットにより支持するようにしたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記ゴムベルトは坑口に向かって走行するキャリア部と、前記キャリア部の下方で前記テールピース台車に向かって走行するリターン部とを有し、トンネル壁面寄りの前記フレームの箇所に、前記キャリアローラの下方で前記リターンローラの上方への前記リターン部の挿脱を可能とした装脱部が設けられ、前記ローラユニットの設置は、前記フレームをトンネル壁面に向けて水平方向に移動させ、前記ゴムベルトのキャリア部を前記キャリアローラの上方に位置させ、前記ゴムベルトのリターン部を前記装脱部を介してリターンローラの上方に位置させることで行なわれることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記テールピース台車は、走行可能な基台と、基台の上に設けられ前記連続ベルトコンベアを支持する架台とを備え、基台の上方で架台の下方のスペースを、前記テールピース台車の周りに設置される各種設備の収容スペースとして利用するようにしたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、テールピース台車とカテナリー台車との間で連続ベルトコンベアの下方の箇所を作業車両の駐車スペースとして利用できるようにした。
そのため、作業車両をトンネルの幅方向の一側に駐車でき、したがって、トンネルの幅方向の他側において、他の作業車両や軽自動車が円滑に移動でき、トンネル掘進作業の効率を高める上で有利となる。
請求項2記載の発明によれば、トンネル床面から連続ベルトコンベアの高さをトンネル壁面に表示させることにより、作業車両が連続ベルトコンベアの下方に収容できるか否かを瞬時に判断でき、トンネル掘進作業の効率を高める上で有利となる。
請求項3記載の発明によれば、テールピース台車による連続ベルトコンベアの延伸時、ローラユニットを連続ベルトコンベアの延伸長さに応じて設置し、撤去していけばよく、連続ベルトコンベアの延伸作業を円滑に行なう上で有利となり、トンネル掘進作業の効率を高める上で有利となる。
請求項4記載の発明によれば、ローラユニットの設置、撤去作業を簡単に行なえ、トンネル掘進作業の効率を高める上で有利となる。
請求項5記載の発明によれば、テールピース台車回りのトンネル床面を広く利用する上で有利となり、トンネル掘進作業の効率を高める上で有利となる。
実施の形態のトンネル内における掘削ずりの排出工法が適用されるトンネル坑内を示す斜視図である。 トンネルをその長手方向と直交する平面で破断した断面図である。 ローラユニットの斜視図である。 ローラユニットのフレーム側外結合部とトンネル壁面のトンネル側結合部との結合状態を示す説明図である。
(第1の実施の形態)
次に本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、トンネル10の幅方向の側部に、切羽から坑口に向かってクラッシャ12、テールピース台車14、カテナリー台車16がそれらの順に配置され、また、連続ベルトコンベア18がテールピース台車14から抗口にわたって延在している。
切羽で掘削された掘削ずりは、ホイールローダ20などの作業車両によりクラッシャ12に運搬され、クラッシャ12のホッパ1202に投入される。
クラッシャ12は自走式で、ホッパ1202に投入された掘削ずりはクラッシャ12の破砕部で破砕され、クラッシャコンベア1204によりテールピース台車14に向けて搬送される。
テールピース台車14は、クローラ1402により走行可能に支持された基台1404と、基台1404の上に設けられた架台1406とを備えている。
架台1406には、連続ベルトコンベア18の上流部をなす連続ベルトコンベア上流部22が設けられている。
連続ベルトコンベア18を構成するゴムベルト19は坑口に向かって走行するキャリア部19Aと、キャリア部19Aの下方でテールピース台車14に向かって走行するリターン部19Bとを有し、架台1406には、ゴムベルト19の先端が折り返される、すなわち、リターン部19Bからキャリア部19Aに折り返されるテールピース部が架台1406に支持されている。
連続ベルトコンベア上流部22のキャリア部19Aは、テールピース部から抗口に向かうにつれて上昇する傾斜の傾斜部1902と、傾斜部1902に続く水平部1904とを有している。したがって、本実施の形態では、テールピース台車14に支持される連続ベルトコンベア18の傾斜部1902の上端は、傾斜部1902の上端に加え水平部1904とを含んでいる。
連続ベルトコンベア上流部22は、ゴムベルト19に加え、架台1406に設けられたローラフレームと、ローラフレームに支持された複数のキャリアローラおよびリターンローラとを含んで構成されている。
キャリアローラは、水平に配置された中央ローラと、中央ローラの両側に配置され中央ローラから離れるにつれて上昇する傾斜の側部ローラとで構成され、キャリア部19Aは幅方向の中央部が窪み、掘削ずりが円滑に搬送されるように図られている。
連続ベルトコンベア上流部22の下部にはホッパ1410が設けられ、クラッシャコンベア1204により搬送された掘削ずりはホッパ1410に投入され、連続ベルトコンベア上流部22のキャリア部19Aにより抗口側に搬送される。
本実施の形態では、基台1404上に、連続ベルトコンベア18のゴムベルト19の延伸を行なうためにベルトコンベアのフレームを継ぎ足すための油圧装置を含んだ延伸用装置、ベルトコンベアのフレームの継ぎ足しに伴ってゴムベルト19を緊張させる油圧装置を含んだ緊張装置を設けておらず、連続ベルトコンベア18の延伸は抗口近傍に設けたストレージカセットを用いて行なうようにし、基台1404上のスペースを空きスペースとしている。
カテナリー台車16は、車輪1602により走行可能な基台1604と、基台1604の上に設けられた架台1606とを備えている。
カテナリー台車16上に位置する連続ベルトコンベア18の箇所は、ゴムベルト19に加え、架台1606に設けられたコンベアフレームと、フレームに支持された複数のキャリアローラおよびリターンローラとを含んで構成されている。
キャリアローラは、テールピース台車14と同様に、中央ローラとその両側の側部ローラとで構成され、キャリア部19Aは幅方向の中央部が窪み、掘削ずりが円滑に搬送されるように図られている。
カテナリー台車16上に位置する連続ベルトコンベア18のキャリア部19Aの上流端1910は、テールピース台車14の連続ベルトコンベア上流部22の上端(傾斜部1902の上端、水平部1904)と同一の高さで水平に延在する水平部1912で構成されている。
また、水平部1912に抗口側に続くキャリア部19Aは、抗口に向かうにつれて下降する傾斜の傾斜部1914で構成され、傾斜部1914の抗口側に続くキャリア部19Aは、トンネル床面10Aに近づいた高さで水平に延在する水平部1916で構成されている。したがって、カテナリー台車16に支持される連続ベルトコンベア18の傾斜部1914の上端は、傾斜部1914に加え水平部1912を含んで構成されている。
カテナリー台車16と坑口との間で連続ベルトコンベア18は、坑口側に向かってトンネル床面10Aで幅方向の一側に寄せて延在し、キャリア部19Aは、カテナリー台車16の水平部1916から連続状に水平に坑口側に向かって延在している。
テールピース台車14とカテナリー台車16との距離は、本実施の形態では50mから300mであり、図1、図2に示すように、連続ベルトコンベア18は、テールピース台車14とカテナリー台車16との間で、トンネル壁面10Bに支持され互いに切り離された複数のローラユニット24により直線状に延在している。
図3に示すように、ローラユニット24は、下部フレーム26と、上部フレーム28と、それら下部フレーム26と上部フレーム28とを連結する一対の脚部30と、下部フレーム26に支持された単一のリターンローラ32と、上部フレーム28に支持された単一のキャリアローラ34とを含んで構成されている。
下部フレーム26は細長形状を呈し、その長手方向の中央部で単一のリターンローラ32を回転可能に支持している。
リターンローラ32の軸心は下部フレーム26の長手方向に延在し、リターンローラ32は、下部フレーム26の幅方向の中央部に配置されている。
下部フレーム26の長手方向の一端にフレーム側外結合部36が設けられ、その長手方向の他端にフレーム側内結合部38が設けられている。
フレーム側外結合部36は、図4に示すように、トンネル壁面10Bに設けられたトンネル側結合部40に係脱可能に結合される箇所である。
トンネル側結合部40は、アンカーボルトを介してトンネル壁面10Bに取着された取り付けプレート4002と、取り付けプレート4002に取着されそれぞれボルト挿通孔4004Aを有する一対のアングル材4004を有している。
フレーム側外結合部36は、一対のアングル材4004のボルト挿通孔4004Aに対応する雌ねじ3602Aを有する結合板部3602を有し、一対のアングル材4004を挿通したボルトN1が雌ねじ3602Aに螺合されることでフレーム側外結合部36とトンネル側結合部40が係脱可能に結合される。
図2、図3に示すように、フレーム側内結合部38は、天井から吊り下げられたロッド42の下端が係脱可能に結合される箇所である。
本実施の形態では、フレーム側内結合部38は、下部フレーム26から突設されたロッド4402の先端に形成された右ねじと、天井から吊り下げられたロッド42の下端に形成された左ねじと、それら右ねじ、左ねじに対応する雌ねじが内周部両端に形成された円筒部4404とからなるターンバックル機構で構成されている。
図2に示すように、このようなトンネル側結合部40、ロッド42を介してローラユニット24は、トンネル床面10Aから下部フレーム26の下面までの高さHが5.5m以上の寸法となるようにトンネル10内の幅方向の一側に寄せてトンネル10内の上部に配置されている。
なお、図1、図2において、符号21は作業車両としてのドリルジャンボを示す。
図3に示すように、上部フレーム28は、下部フレーム26よりも短い長さを有し、下部フレーム26の長手方向の中央の上方に配置されている。
上部フレーム28には、単一のキャリアローラ34が回転可能に支持されている。
単一のキャリアローラ34は、テールピース台車14と同様に、中央ローラ3402とその両側の側部ローラ3404とで構成され、キャリア部19Aは幅方向の中央部が窪み、掘削ずりが円滑に搬送されるように図られている。
一対の脚部30は、リターンローラ32の両側で上下方向に延在し下部フレーム26と上部フレーム28とを連結している。
一対の脚部30のうちトンネル側結合部40側の脚部30は、その上部が上部フレーム28に回転可能に支持され、下端が下部フレーム26に係脱可能に結合されている。
すなわち、トンネル側結合部40側の脚部30の下端にはボルト挿通孔が形成され、このボルト挿通孔に挿通されたボルトが下部フレーム26の雌ねじに螺合することで、脚部30の下端が下部フレーム26に係脱可能に結合されている。
したがって、トンネル側結合部40側の脚部30は開閉可能であり、トンネル側結合部40側の脚部30は、連続ベルトコンベア18を構成するゴムベルト19のリターン部19Bをキャリアローラ34の下方でリターンローラ32の上方に挿脱できる装脱部31として構成されている。
したがって、テールピース台車14により連続ベルトコンベア18を延伸する場合には、テールピース台車14の坑口側の連続ベルトコンベア18の箇所において、トンネル側結合部40側の脚部30の下端を上方に揺動させ、ゴムベルト19のリターン部19Bが装脱部31から下部フレーム26と上部フレーム28との間に挿入され、ゴムベルト19のキャリア部19Aがキャリアローラ34の上に位置するように、ローラユニット24をトンネル壁面10Bに向けて水平に移動させ、移動後、トンネル側結合部40側の脚部30の下端を下部フレーム26に結合し、トンネル側結合部40とフレーム側外結合部36とを結合すると共にフレーム側内結合部38をロッド42により吊り下げ、ローラユニット24を取り付ける作業が行われる。
また、カテナリー台車16の切羽側の連続ベルトコンベア18の箇所において、すでにトンネル側結合部40に取り付けられたローラユニット24のフレーム側外結合部36を取り外すと共にフレーム側内結合部38からロッド42を取り外し、トンネル側結合部40側の脚部30の下端を上方に揺動させておき、ローラユニット24をトンネル壁面10Bから離れる方向に水平に移動させる。これによりゴムベルト19のリターン部19Bは装脱部31から取り出され、ローラユニット24の取り外し作業が終了する。
本実施の形態によれば、テールピース台車14とカテナリー台車16との間で連続ベルトコンベア18の下方の箇所を作業車両の駐車スペースとして利用できるようにした。
そのため、例えばドリルジャンボ21、電源台車、集塵機、ホイールローダ20などの作業車両をトンネル10の幅方向の一側に駐車でき、したがって、トンネル10の幅方向の他側において、他の作業車両や軽自動車が円滑に移動でき、トンネル掘進作業の効率を高める上で有利となる。
また、本実施の形態では、テールピース台車14とカテナリー台車16との間で連続ベルトコンベア18を水平に延在させるようにしたので、トンネル床面10Aから連続ベルトコンベアの高さをトンネル壁面10Bに表示させることにより、作業車両が連続ベルトコンベア18の下方に収容できるか否かを瞬時に判断でき、トンネル掘進作業の効率を高める上で有利となる。
また、本実施の形態では、互いに切り離された複数のローラユニット24を設けたので、テールピース台車14による連続ベルトコンベア18の延伸時、テールピース台車14の坑口側の連続ベルトコンベア18の箇所において、ローラユニット24を連続ベルトコンベア18の延伸長さに応じた個数で設置し、また、カテナリー台車16の切羽側の連続ベルトコンベア18の箇所において、ローラユニット24を撤去していけばよく、連続ベルトコンベア18の延伸作業を円滑に行なう上で有利となり、トンネル掘進作業の効率を高める上で有利となる。
すなわち、従来は、テールピース台車14の前進に応じて連続ベルトコンベア18のフレーム、例えば、3m単位のフレームを継ぎ足していく作業が必要であった。そのため、連続ベルトコンベア18のゴムベルト19の延伸を行なうために連続ベルトコンベア18のフレームを継ぎ足すための油圧装置を含んだ延伸用装置、連続ベルトコンベア18のフレームの継ぎ足しに伴ってゴムベルト19を緊張させる油圧装置を含んだ緊張装置を利用してフレームを継ぎ足す大掛かりな作業が行なわれ、1日程度かかってしまう。
そのため、従来は、1週間(あるいは2週間)に1回テールピース台車14を前進させ、連続ベルトコンベア18を延伸させており、その都度、連続ベルトコンベア18を停止させフレームの継ぎ足しの大掛かりな作業を行なっている。
一方、切羽は掘削作業に伴い毎日前進していく。
テールピース台車14の前進は1、2週間毎に一度程度に制約されているため、クラッシャ12は、テールピース台車14の前方に隣接した位置に留まらなくてはならず、切羽からの掘削ずりをクラッシャ12に運搬するホイールローダ20の走行距離が日々長くなる不利がある。
これに対して、本発明は互いに切り離された複数のローラユニット24を用いるため、連続ベルトコンベア18の延伸作業が、従来のようにフレーム長さ単位に制約されず、例えば、30分程度の作業時間で1m単位で延伸できるため、連続ベルトコンベア18を1日1回延伸でき、その都度、テールピース台車14とクラッシャ12とを前進できる。
そのため、クラッシャ12と切羽との距離を従来よりも短縮でき、ホイールローダ20の走行距離が長くなることを抑制し走行距離を一定に保て、ホイールローダ20による切羽からの掘削ずりの運搬効率を高める上で有利となる。
また、本実施の形態では、テールピース台車14の基台1404上のスペースを空きスペースとしたので、テールピース台車14の周りに設置される各種設備、例えば、坑内照明装置などの被電源供給設備に対して電力を供給する電源装置を収容でき、したがって、電源台車を省略でき、テールピース台車14回りのトンネル床面10Aを広く利用する上で有利となり、トンネル掘進作業の効率を高める上で有利となる。
10 トンネル
10B トンネル壁面
12 クラッシャ
14 テールピース台車
1404 基台
1406 架台
16 カテナリー台車
18 連続ベルトコンベア
19A キャリア部
19B リターン部
1902 傾斜部
1914 傾斜部
20 ホイールローダ
24 ローラユニット
26 下部フレーム
28 上部フレーム
31 装脱部
32 リターンローラ
34 キャリアローラ

Claims (5)

  1. トンネルの幅方向の一側に、切羽から坑口に向かってクラッシャ、テールピース台車を配置すると共に、前記テールピース台車から坑口に連続ベルトコンベアを延在させ、
    トンネル内において切羽の掘削により生じた掘削ずりを作業車両により前記クラッシャに運搬し、前記クラッシャにより破砕した掘削ずりをテールピース台車のホッパーに投入し、前記連続ベルトコンベアにより坑口へ搬出するトンネル内における掘削ずりの排出工法において、
    前記テールピース台車から坑口側に離れた箇所でトンネルの幅方向の一側にカテナリー台車を配置し、前記カテナリー台車が位置する前記連続ベルトコンベアの部分を前記カテナリー台車で支持し、
    前記テールピース台車に支持される前記連続ベルトコンベアに、坑口に向かうにつれて上昇する傾斜部を設けると共に、前記カテナリー台車に支持される前記連続ベルトコンベアに、坑口に向かうにつれて下降する傾斜部を設け、
    前記テールピース台車と前記カテナリー台車との間で、前記テールピース台車に支持される前記連続ベルトコンベアの前記傾斜部の上端と、前記カテナリー台車に支持される前記連続ベルトコンベアの前記傾斜部の上端との間で延在する前記連続ベルトコンベアの下方のスペースを、掘削機械などの作業車両の駐車スペースとして利用するようにした、
    ことを特徴とするトンネル内における掘削ずりの排出工法。
  2. 前記テールピース台車に支持される前記連続ベルトコンベアの前記傾斜部の上端の高さと、前記カテナリー台車に支持される前記連続ベルトコンベアの前記傾斜部の上端の高さを同一にし、
    前記テールピース台車に支持される前記連続ベルトコンベアの前記傾斜部の上端と、前記カテナリー台車に支持される前記連続ベルトコンベアの前記傾斜部の上端との間の前記連続ベルトコンベアを水平に延在させる、
    ことを特徴とする請求項1記載のトンネル内における掘削ずりの排出工法。
  3. その長手方向の一端がトンネル壁面に支持され他端がトンネル天井からつり下げられるフレームと、このフレームにより支持された単一のキャリアローラおよびこのキャリアローラの下方に支持された単一のリターンローラと備えるローラユニットを複数設け、
    前記テールピース台車から前記カテナリー台車との間を延在する前記連続ベルトコンベアのゴムベルトを、前記複数のローラユニットにより支持するようにした、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のトンネル内における掘削ずりの排出工法。
  4. 前記ゴムベルトは坑口に向かって走行するキャリア部と、前記キャリア部の下方で前記テールピース台車に向かって走行するリターン部とを有し、
    トンネル壁面寄りの前記フレームの箇所に、前記キャリアローラの下方で前記リターンローラの上方への前記リターン部の挿脱を可能とした装脱部が設けられ、
    前記ローラユニットの設置は、前記フレームをトンネル壁面に向けて水平方向に移動させ、前記ゴムベルトのキャリア部を前記キャリアローラの上方に位置させ、前記ゴムベルトのリターン部を前記装脱部を介してリターンローラの上方に位置させることで行なわれる、
    ことを特徴とする請求項3記載のトンネル内における掘削ずりの排出工法。
  5. 前記テールピース台車は、走行可能な基台と、基台の上に設けられ前記連続ベルトコンベアを支持する架台とを備え、
    基台の上方で架台の下方のスペースを、前記テールピース台車の周りに設置される各種設備の収容スペースとして利用するようにした、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項記載のトンネル内における掘削ずりの排出工法。
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