JP3169906B2 - シュラフ構成材 - Google Patents

シュラフ構成材

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JP3169906B2
JP3169906B2 JP24213498A JP24213498A JP3169906B2 JP 3169906 B2 JP3169906 B2 JP 3169906B2 JP 24213498 A JP24213498 A JP 24213498A JP 24213498 A JP24213498 A JP 24213498A JP 3169906 B2 JP3169906 B2 JP 3169906B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表生地と裏生地との
間に羽毛を介在させたシュラフ構成材に係わり、羽毛の
偏りを防止し、軽量で、寒暖に対して保温性、通気性、
嵩高性、クッション性に優れたシュラフ構成材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】シュラフ(寝袋)は、キャンプや登山な
ど移動して持ち歩くために、軽量で、コンパクトで、暖
かななものが要求されている。また、シュラフは、夏期
または酷暑地域での使用において、蒸れや汗ばみが生ず
ることがなく、冬期または酷寒地域での使用において
は、高い保温効果を発揮するという、相互に矛盾する要
求がなされている。
【0003】一般に、シュラフは、表生地と裏生地との
間に、もめん綿、合成繊維綿(合繊綿)、羽毛などの保
温材を介在させて構成される。シュラフを構成する表生
地と裏生地は、保温機能、吸湿性、嵩高性、クッション
性等を向上させるための素材や構造が要求される。ま
た、使用する保温材も軽く、コンパクトに収納できる羽
毛が使用されている。
【0004】羽毛は、水鳥の胸毛より採集した天然保温
材である。羽毛は、圧縮すると中の空気が抜けて、小さ
く縮まり、解放すると復元力が大きく何度押されても元
の嵩高に戻る弾力性と柔らかなドレープ性を有してい
る。羽毛はダウンホールが寒いところでは広がって多く
の空気を含んで暖かく、暑いときは収縮して空気が通り
やすく、汗を吸収してくれます。このように、羽毛は温
度、湿度を自動コントロールし、変化を感じ取って、呼
吸し、しなやかな弾力性に富みます。羽毛の弾性回復率
は化繊綿の約1.2倍である。このように羽毛は、高い
保湿性と反復力をもつ天然の保温材が好適である。
【0005】一方、一般にシュラフに使用する表生地と
裏生地は、合成繊維を織成・編成した薄くて軽い腰の強
い生地が使用される。特に、保温材である羽毛の吹き出
しを止めるために織成・編成したのちダウンプルーフ加
工処理した生地、例えばナイロンの平織りタフタまたは
リップトップの45〜70デニールの繊維糸を織成・編
成した生地が使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シュラ
フの保温材としての羽毛は、比重が軽く、ダウンホール
がそれぞれ単独の集まりであるため、人体の重みで,加
重が加わったところは羽毛が無くなり他へ移動してしま
う。したがって、クッション性を確保するためには、羽
毛量を多くしなければならない。
【0007】さらに、羽毛は呼吸をするので、シュラフ
構成素材に通気度のある素材とするためダウンプルーフ
加工地を使用し、羽毛の生地目からの吹き出しを防ぐよ
うにしなければならない。羽毛の吹き出しを止めるため
生地の打ち込み密度の高い生地を使用しなければならな
い。
【0008】また、羽毛を使用するシュラフ生地は、通
常45〜70デニールの合成繊維、例えばナイロン生地
タフタのものを使用し、一般にダウンプルーフ加工して
織り目・網目を潰して羽毛を遮断できる状態にしてか
ら、縫製加工をする。羽毛を充填するシュラフ生地は、
羽毛と接するナイロン生地の表面がダウンプルーフ加工
で平滑になり、ツルツルしており、羽毛もふわふわして
いて、絡むものがないため、縫製したキル卜内を羽毛が
移動して、偏ったり、軽い加重で羽毛が逃げ、クッショ
ン性が無くなる。そこで、羽毛の偏りを防ぐために、通
常は適当な間隔で羽毛の移動を防ぐ縫着をしている。し
かしながら、この縫着をすることによって、縫着した針
穴部より羽毛が吹き出る恐れがある。
【0009】また、羽毛を充填したシュラフ生地は、表
面に少しでもほころび、鉤裂きなどが生じると保温材の
羽毛が外ヘ出ていってしまい、外観がよくないばかりで
なく、羽毛が減ってしまう。
【0010】また、30〜40デニールの極細の合成繊
維を織成・編成した生地、例えばナイロンタフタ生地は
ダウンプルーフ加工するには、生地としては薄すぎ、熱
処理すると溶けて無通気性になるので、加工処理するこ
とができない。
【0011】さらに、羽毛は、水鳥の胸毛より採集した
天然保温材であるが、水鳥には、多種多様の彩色があ
り、保温材として充填したとき、表生地にこの羽毛の彩
色が浮き出てしまい、美観がよくないという欠点があ
る。
【0012】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、保温材である羽毛の移動を止めて、羽毛の偏り
を防止し、かつ羽毛の彩色が露呈しないで、保温性、通
気性、嵩高性、クッション性などが良好なシュラフ構成
材を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め請求項1の本発明のシュラフ構成材は、表生地と裏生
地との間に羽毛を介在させたシュラフ構成材であって、
表裏生地のいずれか又は両方の外表面生地を細番手の合
成繊維で織成・編成した通気性、柔軟性を備えた加工布
で形成し、該加工布の内面側に極細の短繊維を密に絡合
させて形成した不織布を当接させ、加工布と不織布とを
点貼着で一体に接合した生地とし、表裏生地の表側に位
置する該生地全体に撥水加工を施してなり、不織布の繊
毛間に羽毛の毛先を挿入させたことにある。
【0014】請求項1のシュラフ構成材によれば、羽毛
と接する不織布が極細な短繊維を絡ませた微細な間隙・
透孔が全面に形成された構造で、表面が微細な凹凸を有
するところから、羽毛の毛先が不織布の繊毛間に絡ま
り、羽毛が隅々まで行き渡って保温層内での羽毛の移動
が上下面で抑えられ、常に保温材の均質性が確保され
る。そして、羽毛の毛先は不織布の厚みで保持され、加
工布の織り目・編み目から突出しない。
【0015】また、加工布と不織布を点貼着で一体に形
成するので、不織布の厚みで薄手の加工布の強度を増
し、縫製加工で簡略される部分が多くなる。特に、点貼
着なので通気性が疎外されることなく、体温による暖気
は加工布の気孔を通り、不織布の間隙・透孔に滞留ある
いは内部へ戻り、外部へ逃散が抑えられる。
【0016】さらに、不織布が一定の厚みで点貼着され
るので、保温材である羽毛の彩色が露呈することがな
し、柔軟性とクッション性を備え、軽量で、充填する羽
毛の使用量を少なくする。特に、表裏生地の内面側に不
織布が一体に接合されているので、羽毛の使用量を減少
させることができると共に、クッション性と保温効果が
得られる。
【0017】請求項2の発明は、上記請求項1におい
て、前記表生地側を撥水加工した前記シュラフ構成材で
形成し、前記裏生地側を合成繊維を織成・編成した加工
布で形成したことにある。
【0018】請求項2のシュラフ構成材によれば、上記
の作用に加えて、表生地側をシュラフ構成材が配置され
ているので、従来できなかった極細の30デニールの表
生地(生地)の特性を生かしたシュラフ構成材となり、
軽く、薄い、超小型のコンパクトなシュラフができる。
羽毛量が200g以下の少量の羽毛でも、羽毛がシュラ
フ内部の隅々まで行き渡り、保温性も高く、安定性がよ
く、コンパクトな羽毛入りシュラフを得ることができ
る。
【0019】請求項3の発明は、上記請求項1におい
て、裏生地側を前記シュラフ構成材で形成し、前記表生
地側を撥水加工した合成繊維を織成・編成した加工布で
形成したことにある。
【0020】請求項3のシュラフ構成材によれば、上記
の作用に加えて、裏生地は生地の強度のあるシュラフ構
成材を使用し、表生地側には45〜70デニールの厚手
のコーティング地を使用してるので、特に羽毛量の比較
的多い重量感のある製品、ボックス縫い、箱型縫い等羽
毛量の多い製品でも、羽毛の充填が簡単加工でき、特に
冬場の寒気のあるような場所でも長期間使っても快適
に、さわやかな暖かさを実感できる。また、軽くて、し
なやか感触を有し、コンパクトで羽毛の使用量も少なく
することができる。
【0021】請求項4の発明は、不織布の厚さが1m2
当たり、20〜100gである。
【0022】請求項4の発明によれば、不織布の厚みを
1m2 当たり、20〜100gと一定の厚みにしたの
で、繊維を絡ませた微細な間隙・透孔が全面に形成さ
れ、羽毛の毛先が挿入され、羽毛の移動を防止する。不
織布の厚みで、羽毛の毛先が加工布から突出することな
く、さらに羽毛の彩色も露呈しない。さらに湿気や熱気
が間隙・透孔を通り、柔軟性とクッション性を有し、軽
量で、嵩ばらず、充填する羽毛の使用量を少なくする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
いて説明する。図1は本発明に係る羽毛入りシュラフの
斜視図、図2は請求項1のシュラフ構成材縦断面図、図
3は請求項1のシュラフ構成材の拡大した断面図、図4
は請求項1のシュラフ構成材の要部を拡大した断面図、
図5は加工布と不織布の接合を示す拡大した斜視図、図
6は請求項2に係るシュラフ構成材の縦断面図、図7は
請求項2に係るシュラフ構成材の拡大した断面図、図8
は請求項3に係るシュラフ構成材の縦断面図、図9は請
求項3に係るシュラフ構成材の拡大した断面図である。
【0024】シュラフは、図1〜図2に示すように、表
生地1と裏生地2との間に羽毛3を介在させ、それを規
則的に縫着線4で縫製して、人体を収納可能に筒状に構
成したものである。図中、5はシュラフ入口を示す。
【0025】請求項1の発明は、図2〜図5に示すよう
に、表生地1と裏生地2とがシュラフ構成材で形成され
ていることにある。シュラフ構成材は、図2〜図4に示
すように、細番手、例えば50デニール未満の合成繊維
糸を織成・編成した通気性、柔軟性を持たせた加工布6
と、超微細な短繊維を集成して密に絡み合わせて形成し
た不織布7で構成される。この加工布6と不織布7を接
着剤などの接合手段で点貼着8して、両者を一体に接合
したものである。このように構成される表生地1と裏生
地2との間に、保温材としての羽毛3が介層され、適宜
間隔で縫着されてシュラフが構成される。
【0026】加工布6は、細番手、例えば50デニール
未満の合成繊維糸を織成・編成した生地で、表面に多数
の規則的な、かつ微細な気孔6a,6a…を形設した柔
軟性、通気性に富んだシート状生地である。加工布6
は、50デニール未満の合成繊維糸を織成・編成した生
地の織り目・編み目をそのまま生かしたもので、表面に
織り目・編み目による規則的な間隙が形成され、微細な
凹凸で肌障りが良く、通気性が良く、柔軟性に富んでい
る。この加工布6の合成繊維は、50デニール未満で、
好ましくは45〜30デニール程度のものを使用するが
好適である。
【0027】また、不織布7は、極細の短繊維を集成し
て密に絡み合せ、相互に接着或いは溶着して形成された
ものである。不織布7は0.1〜10デニール程度、好
ましくは0.5〜1デニール程度の極細の短繊維を密に
絡合されているので、多数の微細な間隙・透孔が形成さ
れる。しかも軽量で、通気性、柔軟性を有するシート状
素材である。不織布7の厚みは、1m2 当たり、20〜
100g、好ましくは、1m2 当たり、40〜70gの
厚さが好適である。不織布7の厚みが、1m2当たり、
20g以下だと、加工布6を補強する強度に欠け、かつ
羽毛3の毛先を繊毛間で十分に保持でき難く、羽毛の偏
りを防止できない。また、不織布の厚みが薄いと保温
性、クッション性が劣る。また、100gを越える厚み
になると、クッション性、保温性はよいが、ゴワゴワし
て柔軟性にやや欠ける。
【0028】このように、羽毛3と接する不織布7が極
細の短繊維を絡ませた微細な間隙・透孔が全面に形成さ
れた構造で、表面が微細な凹凸を有するところから、羽
毛3が不織布7に絡まり、羽毛3の毛先が繊毛間に挿入
し、保温層内での羽毛3の移動が押さえられ、常に羽毛
3の均質性が確保される。
【0029】また、上記の不織布7の肉厚は、羽毛3の
毛先が挿入しても、不織布7で受け止め加工布6の表面
から羽毛3が突出することはない。さらに、一定の厚み
を有するので羽毛3の彩色も露呈しない。このため充填
する羽毛3の使用量を大幅に軽減することができる。例
えば、従来の羽毛入りのシュラフは、超軽量シュラフと
して、夏用は、約200gの羽毛を使用していたが、本
発明では、約100g程度の挿入で十分である。
【0030】加工布6と不織布7の接合は、図4に示す
ように、不織布7の内面側に、接着剤を適宜間隔で規則
的に点状に配置し、両者を一体に形成する。点貼着8は
加工布6の強度を補い、通気性が十分に確保される。す
なわち、加工布6の微細な気孔と不織布7の微細な間隙
・透孔が共に全面に形成された状態で接合されるので、
湿気や熱気が、気孔や間隙・透孔等を通って自然に放散
され、蒸れや汗ばみが生じない。また、不織布7への羽
毛3の毛先の挿入は、自然挿入のみならず、化繊の持つ
静電気作用によっても挿入される。これによって、羽毛
3の移動が阻止され、偏りが防止され、質の高いクッシ
ョン性が得られる。特に、加工布6の内面側に不織布7
が一体に接合され、内側で羽毛3の移動が阻止され、偏
らないので、不織布7のもつクッション性能との相乗効
果で、羽毛3の使用量を前述の如く、大幅に軽減するこ
とができる。
【0031】また、不織布7は、上述の通り、一定の厚
みで、保温材である羽毛の彩色が露呈することがない。
【0032】この性能の異なる加工布6と不織布7と
を、加工布6を外面側として、不織布7を内面側に位置
させて重合せて一体に点貼着8すると両者は適度に緊張
し、柔軟性、伸縮性を備えることができる。両者の点貼
着8は、両者がなじみ良く接合し、全体に均等で安定し
て接合し、シュラフ構成材が捩れたり引っ張られたりす
ることがない。したがって、取扱いが容易で前記したよ
うな軽量で、通気性がよく、快適な寝心地が持続的に発
揮される。
【0033】さらに、加工布6と不織布7の点貼着8は
熱融着、接着剤などの接着手段で貼着を行うことができ
る。熱融着は、不織布7に熱融着性の繊維を混合すると
により行う。接着材の場合は、ポリウレタン系、エポキ
シ系のものが使用され、両者の柔軟性を損なわない性質
のものであれば、特に限定しない。また、点貼着8は熱
融着、接着材などの接着手段を組合わせたものでもよ
い。このように全体的で一体に点貼着8して、両者の当
接面での間隙差を少なくして加工布6の弛みを少なく
し、通気性、柔軟性を確保している。
【0034】このように構成される実施例の羽毛入りシ
ュラフ構成材においては、表裏生地1,2が、加工布6
に不織布7を点貼着8して布目が緊密に密集した生地か
ら構成されているので、加工布6を透過した空気は羽毛
3と不織布7により反射され、シュラフの内部まで達す
ることがないうえ、体温による暖気が裏生地2の加工布
6と不織布7で反射されて外部へ逃散することがなく、
高い保温効果が得られる。また、前記したように柔軟な
表生地1と裏生地2との間に、軽くて復元性等の良好な
羽毛3が保温材として介層されているので、シュラフ全
体として軽量で保温性、クッション性等に優れているう
えに、羽毛3が裏生地2の布目の隙間からとび出すこと
がなく、外観および肌触りが良好である。
【0035】請求項2のシュラフ構成材を図6〜図7を
参照して説明する。図6に示すように、この実施例のシ
ュラフ構成材は、表生地1側を前述のシュラフ構成材で
形成し、裏生地2側を45〜70デニールの合成繊維を
織成・編成し、ダウンプルーフ加工した通常の加工布9
で形成したものである。
【0036】この請求項2の発明によれば、表生地1側
を従来できなかった極細の合成繊維を使用した本発明に
係るシュラフ構成材で形成し、裏生地2側を45〜70
デニールの合成繊維を織成・編成し、ダウンプルーフ加
工した通常の加工布9で形成したものである。表生地1
側で、羽毛3の毛先が不織布7の繊毛間に絡まり、羽毛
3の量が200g以下の少量でも、羽毛が隅々まで行き
渡り、保温層内での羽毛の移動が抑えられ、裏生地2側
は羽毛の移動が阻止されなくとも、常に保温材の均質性
が確保される。
【0037】また、人体に接する側でない外側にシュラ
フ構成材が配置されているので、羽毛3が外側面で移動
が制限される形となり、不織布7と羽毛3で外部からの
冷気が阻止される。このため使用する羽毛量が200g
以下の少量でも、羽毛が動かず保温性も高く安定度が良
いため、コンパクトな羽毛入りシュラフを作ることがで
きる。
【0038】請求項3のシュラフ構成材を図8〜図9を
参照して説明する。図8に示すように、この実施例のシ
ュラフ構成材は、裏生地2側を本発明に係るシュラフ構
成材で形成し、表生地1側を45〜70デニールの合成
繊維を織成・編成し、ダウンプルーフ加工した通常の加
工布9で形成したものである。
【0039】この請求項3の発明によれば、裏地側に生
地の強度をましたシュラフ構成材を使用しているので、
裏地側でクッション性を備え、羽毛量で比較的多い重量
感のあるシュラフとなる。特に、ボックス縫い、箱型縫
いなど羽毛量の多い規格のシュラフでも、羽毛の充填が
容易に行うことができる。また、前記同様に、裏生地2
側で羽毛3の毛先が不織布7の繊間に絡まり、かつ隅々
まで行き渡り、保温層内での羽毛の移動が抑えられ、常
に保温材の均質性が確保される。特に、人体に接する側
にシュラフ構成材が配置されているので、冬場の寒気の
あるような場所でも長時間使っても快適に、さわやかに
暖気が逃げない構造となる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明のシュラフ構
成材は、外面側の微細な多数の規則的な気孔を形成した
加工布の内面側に、不織布を点貼着するので、薄い加工
布の強度を補強する。不織布で、加工布の破損が大幅に
減少される。また、共に通気性を有するので、体温によ
る暖気は加工布の気孔を通り、不織布の間隙・透孔に滞
留あるいは内部へ戻り、外部へ逃散が防止される。
【0041】また、羽毛と接する不織布が極細の短繊維
を絡ませて微細な間隙・透孔が全面に形成されているの
で、表面が微細な凹凸を有し、羽毛の毛先と不織布の繊
維が絡まり、繊毛間に羽毛の毛先が挿入した状態で隅々
まで行き渡り、羽毛の移動が押さえられる。これによっ
て常に保温材の均質性が確保される。したがって、羽毛
の充填する量も従来の半分程度で済ませることができ
る。
【0042】さらに、加工布の内面に貼着する不織布は
一定の厚みと密度を有することから、羽毛が不織布と絡
まっても、加工布の伸縮で破損することなく、羽毛の毛
先が裏生地から突出することがない。また、不織布の厚
みで、羽毛の彩色が露呈することがない。したがって、
外観および肌触りが良好である。
【0043】また、不織布は一定の厚みを有しても、繊
維を絡ませた微細な間隙・透孔が全面に形成されている
ので、湿気や熱気が間隙・透孔を通り、通気性が確保さ
れる。 また、表裏生地に本発明に係るシュラフ構成材
を使用すると、表裏両面内面で羽毛の移動が阻止され
る。比して、表生地で外気を遮断すると共に裏生地で内
部の暖気が逃げないように保温される。したがって、一
段と高い保温効果が得られる。
【0044】さらに、加工布が通常のシュラフ生地と比
べて、ダウンプルーフ加工を施さないので、織り目・編
み目が露呈しているので、肌と接する面積が少なくな
り、肌触りがサラッとして寝心地が良好である。
【0045】さらに、加工布と不織布との貼着すること
により、薄い加工布を不織布で補強し、生地の腰を強く
する。このように性能の異なる生地が接合されているの
で、両者がなじみ良く、全体に均等で安定して、構成材
が捩れたり引っ張られたりすることがない。
【0046】また、請求項2のシュラフ構成材によれ
ば、上記の作用に加えて、表生地側をシュラフ構成材が
配置されているので、従来できなかった極細の30デニ
ールの表生地(生地)の特性を生かしたシュラフ構成材
により、軽く、薄い、超小型のコンパクトなシュラフが
できる。羽毛量が200g以下の少量の羽毛でも、羽毛
がシュラフ内部の隅々まで行き渡り、保温性も高く、羽
毛の移動がなく安定性がよいため、コンパクトな羽毛入
りシュラフを得ることができる。
【0047】さらに、請求項3のシュラフ構成材によれ
ば、上記の作用に加えて、裏生地は生地の強度のあるシ
ュラフ構成材を使用し、表生地側には45〜70デニー
ルの厚手のコーティング地を使用してるので、特に羽毛
量の比較的多い重量感のある製品、ボックス縫い、箱型
縫い等羽毛量の多い製品でも、羽毛の充填が簡単加工で
き、特に冬場の寒気のあるような場所でも長期間使って
も快適に、さわやかな暖かさを実感できる。また、軽く
て、しなやか感触を有し、コンパクトで羽毛の使用量も
少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシュラフの全体斜視図
【図2】請求項1に係るシュラフ構成材の縦断面図
【図3】請求項1に係るシュラフ構成材を拡大した断面
【図4】請求項1に係るシュラフ構成材の要部を拡大し
た断面図
【図5】加工布と不織布の接合状態を示す斜視図
【図6】請求項2に係るシュラフ構成材の縦断面図
【図7】請求項2に係るシュラフ構成材の要部を拡大し
た断面図
【図8】請求項3に係るシュラフ構成材の要部を拡大し
た縦断面図
【図9】請求項3に係るシュラフ構成材の要部を拡大し
た断面図
【符号の説明】
1………表生地 2………裏生地 3………保温材 4………縫着線 6,9…加工布 7……不織布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47G 9/08 A47C 27/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表生地と裏生地との間に羽毛を介在させた
    シュラフ構成材であって、前記表裏生地のいずれか又は
    両方の外表面生地を細番手の合成繊維で織成・編成した
    通気性、柔軟性を備えた加工布で形成し、該加工布の内
    面側に極細の短繊維を密に絡合させて形成した不織布を
    当接させ、前記加工布と前記不織布とを点貼着で一体に
    接合した生地とし、前記表裏生地の表側に位置する該生
    地全体に撥水加工を施してなり、 前記不織布の繊毛間に前記羽毛の毛先を挿入させたこと
    を特徴とするシュラフ構成材。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記表生地側を撥水加
    工を施した状態の前記シュラフ構成材で形成し、前記裏
    生地側を45〜70デニールの合成繊維を織成・編成し
    た通気性、柔軟性、伸縮性の加工布で形成したことを特
    徴とするシュラフ構成材。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記裏生地側を前記シ
    ュラフ構成材で形成し、前記表生地側を45〜70デニ
    ールの合成繊維を織成・編成し、撥水加処理した通気
    性、柔軟性、伸縮性の加工布で形成したことを特徴とす
    るシュラフ構成材。
  4. 【請求項4】前記不織布の厚さが、1m2 当たり、20
    〜100gであることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1記載のシュラフ構成材。
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