JP3165804B2 - 吸込み口体及び電気掃除機 - Google Patents

吸込み口体及び電気掃除機

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JP3165804B2 JP27900698A JP27900698A JP3165804B2 JP 3165804 B2 JP3165804 B2 JP 3165804B2 JP 27900698 A JP27900698 A JP 27900698A JP 27900698 A JP27900698 A JP 27900698A JP 3165804 B2 JP3165804 B2 JP 3165804B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気循環式の電気
掃除機及びこれが備える吸込み口体に関する。
【0002】
【従来の技術】空気循環式電気掃除機は、掃除機本体内
の電動送風機の動作により吸込み口体の吸気口から空気
を吸込み、この吸込んだ空気をフィルタに通して塵埃を
捕捉し、フィルタを通過して電動送風機から排出される
空気を吸気口に戻して、この戻された空気を吸込んで
環させながら掃除をするものである。
【0003】この空気循環式の掃除中に吸込み口体を被
掃除面に近づけたり、この逆に被掃除面から吸込み口体
を離す際に、循環する空気の流れのバランスが崩れるよ
うなことがあっても、吸気口から吹出される空気によっ
て被掃除面上の軽い塵埃等が吹き飛ばされないようにす
る必要がある。そのための技術が特開平9−23999
号公報で知られている。
【0004】すなわち、前記公報の第3図及び第4図に
は、床面と密着した場合に「開」、離れた場合に「閉」
となる開閉弁、つまり、両端に吸い込み具の吸気口を挿
通する突起を有し、ばねで常に閉じ方向に付勢された開
閉弁を備えた電気掃除機用吸い込み具が記載されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、吸込み口体に
設けた開閉弁の開閉により還流する空気を吸込み口体の
吸気口から吹出したり、或いはこの吹出しを停止させた
りする技術は、それなりに有効な局面があるにも拘ら
ず、その開閉弁が有する突起は吸込み口体の幅方向に延
びる吸気口の長手方向両端に突設された極めて局部的な
ものであるから、この突起では被掃除面とこれと対向す
る吸込み口体の底壁外面との間の吸込み間隙での防風機
能を殆ど期待できない。
【0006】すなわち、前記開閉弁が開いている状態で
空気循環のバランスが崩れて循環している空気の一部が
吸気口から吹出されることがあると、前記突起では吹出
した空気をその吹出し方向において遮ることができな
い。そのため、吹出した空気が前記吸込み間隙を通り抜
けて、被掃除面上の軽い塵埃を吹き飛ばしてしまう恐れ
がある。
【0007】ところで、このような塵埃の吹き飛ばしを
防止するには、吸込み口体の底壁にその吸気口全体を取
囲むように連続するシール部材を環状に設ければよい。
しかし、このような構成を採用する場合には、吸気口か
らの空気の吹出しがない普通の使用状態では、環状シー
ル部材に遮られてその外側の塵埃を空気とともに吸込む
ことができないという問題がある。
【0008】又、空気循環式の掃除では、非空気循環式
に比較して吸込み間隙の真空度を高めずらいので、クリ
ップや硬貨のような金属小片等の比較的重いごみを吸い
ずらいと問題があり、その改善が求められている。
【0009】したがって、本発明が解決しようとする第
1の課題は、空気循環式の掃除における取扱い性及び
埃の吸込み性能を向上できるとともに、吸気口から空気
が吹出されても、それに伴い被掃除面上の塵埃等が吹き
飛ばされることを少なくできる吸込み口体を得ることに
ある。
【0010】本発明が解決しようとする第2の課題は、
前記第1の課題を解決するにあたり、比較的重い塵埃の
吸込み性能も向上できる吸込み口体を得ることにある。
【0011】本発明が解決しようとする第3の課題は、
前記第1又は第2の課題を解決できる空気循環式の電気
掃除機を得ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る吸
込み口体は、掃除機本体に内蔵された電動送風機により
吸込まれる空気をフィルタに通して塵埃を捕捉し、前記
フィルタを通過して前記電動送風機から排出された空気
吸込んで循環させながら掃除をする電気掃除機に備え
られる吸込み口体を前提とする。
【0013】そして、前記第1の課題を解決するため
に、請求項1の発明に係る吸込み口体は、被掃除面と対
向する底壁に塵埃の吸込みを行なう吸気口が開口された
吸込み口体主部と、前記吸気口の前側に位置して前記吸
込み口体主部に設けられ循環される空気を前記吸気口側
に吹出す還流吹出し口と、前記吸気口の後側に位置して
前記被掃除面に接触するように前記底壁から突出され、
かつ、前記吸込み口体主部の幅方向に連続して延びる防
風部と、この防風部から外れて前記底壁に突設され前記
被掃除面に接してこの被掃除面と前記底壁との間に吸込
み間隙を形成するとともに、前記吸込み間隙への外部空
気の流入を許すスペーサと、を備え、かつ、このスペー
サを前記防風部の長手方向両端部に連続させて前記底壁
に設け、これらスペーサと前記防風部とで前記吸気口よ
り前側の前記底壁の前縁部分を除いて前記吸気口を後側
から囲んだことを特徴とするものである。
【0014】この発明においては、吸込み口体主部に掃
除機本体側から還流される空気を還流吹出し口から吸気
口側に吹出すとともに、この空気が掃除機本体側に吸込
まれるから、この空気循環に伴い吸気口に発生する吸塵
力により、被掃除面と吸込み口体主部の被掃除面と対向
する底壁との間の吸込み間隙の空気を、この間隙に臨ん
だ吸気口に吸込んで、空気循環式の掃除ができる。
【0015】この掃除において前記吸込み間隙を確保す
るスペーサは、吸込み間隙への外部空気の流入を許すも
のであるから、吸込み間隙からスペーサを通して吸込み
間隙外部に吸塵力を波及させて、吸込み間隙にその外部
の空気を吸込むことができる。
【0016】前記空気循環式の掃除において、循環する
空気のバランスが崩れて循環する空気の一部が吸気口を
通って吸込み口体主部の外に吹出されることがあり、そ
の際に吹出された空気は主として還流吹出し口の吹出し
方向下流側に向って吸気口を通り抜ける。しかし、この
吹出し方向下流側には、被掃除面に接触するとともに吹
出し空気流を横切るように吸込み口体主部の幅方向に延
びる防風部が設けられているので、この防風部によって
吸気口を通り抜けた吹出し空気の流れを遮ることができ
る。
【0017】
【0018】前記第2の課題を解決するために、請求項
1の発明に従属する請求項2の発明に係る吸込み口体
は、密集しかつ可撓性を有するブラシ毛で前記防風部を
形成するとともに、可撓性を有して間隔的に配置された
他のブラシ毛により前記スペーサを形成したことを特徴
とするものである。
【0019】この発明においては、請求項1の発明の作
用に加えて、吸込み口体主部を強く押すことによって、
両ブラシ毛を可撓変形させながら吸込み口体主部の底壁
を被掃除面により近付けることができるとともに、スペ
ーサをなしたブラシ毛相互が互いに近づきないしは接触
して、吸込み間隙外部からの空気の流入を妨げるように
シール性を発揮する。そのため、両ブラシ毛で囲まれた
吸込み間隙の真空度を上げることができる。
【0020】請求項3の発明に係る電気掃除機は、掃除
機本体内の電動送風機の動作により吸込み口体の吸気口
から被掃除面側の塵埃を吸込み、この塵埃をフィルタで
捕捉し、前記フィルタを通過して前記電動送風機から排
出される空気を前記吸気口に戻して、この戻された空気
吸込んで循環させながら掃除を行なう電気掃除機を前
提とする。
【0021】そして、前記第3の課題を解決するため
に、請求項3の発明に係る電気掃除機は、前記吸込み口
体を前記請求項1又は2に記載の吸込み口体としたこと
を特徴とするものである。
【0022】したがって、この空気循環式電気掃除機に
おいては、請求項1又は2の発明に係る吸込み口体を備
えることにより、これら請求項1又は2の発明の作用を
既述のように得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図10を参照して本
発明の第1の実施の形態を説明する。図1及び図2に示
されるように第1の実施の形態に係るハンディ型の空気
循環式電気掃除機11は、掃除機本体12と、吸込み口
体13とを備えている。
【0024】後部上面にハンドル12aを有した掃除機
本体12は、上下又は左右一対の合成樹脂製本体ケース
21をねじ止め等により連結して形成されている。本体
ケース21の前部にはその前傾した前端面に一端が露出
する接続口22が取付けられている。接続口22には吸
込み口体13が着脱自在に挿入して取付けられる。この
接続口22は、大径部と小径部とを連ねて段付き円筒状
をなしていて、その小径部と大径部との境をなす壁面に
は複数の通気孔22aが周方向に間隔的に設けられてい
る。
【0025】図2に示されるように両本体ケース21の
内面にはこれらの連結に伴って先端が互いに当接される
所要の仕切りリブが一体に設けられており、これらリブ
によって、本体ケース21内は、前部の集塵室23と、
中間部の排気室24と、後部のリール収容部25と、集
塵室23及び排気室24の下側にわたる戻し空気路をな
す本体ケース21下部の還流室26とに仕切られてい
る。排気室24の前側に位置された集塵室23の上面は
開口され、この開口は本体ケース21の前部上側部分に
着脱可能に取付けられるケース蓋27により気密的に閉
じられている。
【0026】図2に示されるように集塵室23の前壁は
フィルタ取付け部28として形成され、このフィルタ取
付け部28の上端近傍には手動によりばね29の力に抗
して図2中矢印方向に枢軸30aを中心にして回動操作
されるフィルタ押さえ30が取付けられている。集塵室
23に出し入れ可能に収容されるフィルタとしての紙パ
ック製の集塵袋31は、その平板状の口枠31aをフィ
ルタ押さえ30によりフィルタ取付け部28に取付ける
ことにより集塵室23に収容されている。集塵室23の
後部には多数の細長い通気孔を有したフィルタ支え32
が収容され、このフィルタ支え32は掃除動作に伴い膨
張した集塵袋31の後面を支持する。
【0027】排気室24には電動送風機35がその吸込
み口を集塵室23側に向けて設置されている。36、3
7は電動送風機35の前後両端部に嵌合された防振用の
モータ支持ゴムである。排気室24と集塵室23との境
界部に位置される仕切りリブ38には前記吸込み口に対
向する開口38aが開けられており、それによって集塵
室23内の集塵袋31を通過した空気が電動送風機35
に吸込まれる。
【0028】電動送風機35は、電動送風部とこの送風
部に取付けられた後述のモータカバー39とを備えてい
る。すなわち、図2に示されるよう電動送風部は、固定
子35aと、この固定子35aの鉄心の一端面に固定さ
れた軸受ブラケット35bにねじ止めされたディフュー
ザ35cと、このディフューザ35cの周部に嵌合して
取付けられて前記吸込み口を有したファンカバー35d
と、固定子鉄心の他端面にねじ止めされた軸受ブラケッ
ト35e及び前記ブラケット35bに夫々取付けられた
軸受にわたって回転自在に支持された回転子35fと、
この回転子35fの回転子軸の一端部に連結されてファ
ンカバー35dで覆い隠される遠心ファン35gと、回
転子35fが有する整流子35hに弾性的に押付けられ
るカーボンブラシを有した図示しない一対のブラシ装置
とを有している。
【0029】したがって、この電動送風部は、ディフュ
ーザ35c及び遠心ファン35gをファンカバー35d
の内部に収めた送風部の下流側に、固定子35a及び回
転子35f等の前記送風部以外の部品からなるモータ部
が突出した構成となっている。ファンカバー35dの外
周面には前記モータ支持ゴム36が嵌合されている。軸
受ブラケット35eの軸受取付部35i以外の所は例え
ば4本の柱構造をなしており、そのうちの2本の柱部に
前記ブラシ装置が取付けられている。
【0030】電動送風機35の運転時には、その吸込み
口から遠心ファン35gに吸込まれた集塵室23側の空
気が、このファン35gの周囲から吐出された後、ファ
ンカバー35dの内面で案内されながらディフューザ3
5c内にその外周部の入口から流入し、そして、このデ
ィフューザ35cにより静圧化されながらモータ部の固
定子35aの周囲に向けて流出される。
【0031】図2に示されるように電動送風機35のモ
ータカバー39は、合成樹脂によりカップ状に成形され
ていて、前記電動送風部のディフューザ35cよりも下
流側部分を覆い隠している。このカバー39はその開口
縁部をファンカバー35dの外周部に嵌合して取付けら
れている。両カバー35d、39間には前記モータ支持
ゴム36のディフューザ35c側の端部が挟まれて、こ
れらの間を気密的にシールしている。このモータカバー
39の周壁には、電動送風機35から出る排気に対して
掃除機本体12を熱的に保護するため温度センサとし
て、例えば温度過昇防止用のサーモスタット(図示しな
い)が取付けられているとともに、モータカバー39内
と排気室24とを連通する複数の排気通孔41(一つの
み図示)が開けられていて、少なくとも一部の排気通孔
41は電動送風機35に接続されるリード線(図示しな
い)の通路としても利用される。
【0032】モータカバー39の底壁中央部に設けた孔
には前記ブラケット35eの軸受取付部35iが貫通さ
れ、この取付部35iの外面に前記モータ支持ゴム37
が嵌合されている。このモータカバー39を備えた電動
送風機35は、その前後両端部にモータ支持ゴム36、
37を夫々嵌め付けた状態で、排気室24及びリール収
容部25の境界をなす仕切りリブ45と前記仕切りリブ
38との間に挿入して設置される。なお、こうした支持
は掃除機本体12の組み立てに伴って一対の本体ケース
21の夫々についてなされる。
【0033】図2に示されるようにリール収容部25に
は電動送風機35に給電するためのコードリール51が
収容されている。又、掃除機本体12の後部壁には排気
口52が複数設けられている。これら排気口52のうち
掃除機本体12の後壁21aに在る部分は、後壁21a
を下にして掃除機本体12を床面上に立てて置く場合に
脚として使用するために後壁21aの外面に突設された
脚用突部53に開口されている。排気口52と前記排気
室24とは、コードリール51の外面に沿って形成され
た図示しないトンネル状の排気径路を介して連通されて
いる。この排気径路は、コードリール51の電源コード
が通る本体ケース21の図示しないコード通し部からの
排気の吹出しを防止するために有効であるが、コードリ
ール51全体を排気から隔離するリブを本体ケース21
に設ける場合などには省略できるとともに、排気室24
とリール収容室25とをリブ等で完全に区画した空気循
環式電気掃除機においては、既述の掃除機本体12から
外部へ排気するための構造は省略できる。
【0034】図2に示されるようにモータカバー39の
周部には前記排気通孔41に比較して遥かに開口面積が
大きく短い角筒状の空気出口55が下向きに一体に突設
され、この出口55にはゴムパッキン56が嵌合されて
いる。空気出口55は前記還流室26を仕切る仕切りリ
ブ57に設けた孔58に気密的に接続されている。その
ため、空気出口55を介してモータカバー39内と還流
室26における掃除機本体12の後部側端部とは連通さ
れている。
【0035】図1及び図2中59は電動送風機35への
通電をオン・オフするスイッチである。又、60は、電
動送風機35の吸込み側に位置する集塵室23内の真空
圧が所定の値をより下がった時に開いて外気を集塵室2
3内に導入するためのリーク弁である。
【0036】次に、図3〜図8を参照して前記吸込み口
体13について説明する。吸込み口体13は、掃除機本
体12側に連通される接続部としての接続管101と、
吸込み口体主部102と、還流吹出し口103と、吸塵
力制御手段としての吹出し制御体104とを備えてお
り、後述のばね以外の各部品はすべて合成樹脂の成形品
である。
【0037】前記接続口22に着脱可能に挿入して掃除
機本体12側に連通される接続管101は、図7〜図1
0に示されるように両端が開口された内側接続管105
と、この先端部側に一体かつ同軸的に設けられた外側接
続管106とを有している。
【0038】外側接続管106よりも長い円筒形状の内
側接続管105は、接続口22の小径部に挿入されて前
記口枠31aが有するゴム製シール弁(図示しない)、
又は接続口22の集塵室23側端部に嵌め付けられるゴ
ム製シール弁(図示しない)を押し開いて、塵埃を含ん
だ空気を前記集塵袋31内に導くようになっている。こ
の内側接続管105の本体ケース21外に突出される先
端部の開口縁には上下一対のストッパ突縁107、10
8が外向きに突出されている。
【0039】外側接続管106は、接続口22の大径部
に挿入されるもので、その軸方向一端において内側接続
管105との間に還流空気導入口106aを形成してい
る。この外側接続管106の軸方向他端部には前記軸方
向に対して直角で互いに外側方向を向いて開口する左右
一対の還流空気導出口106bが形成されている。これ
ら還流空気導出口106bの周壁は円環形の枢軸筒部1
09をなしており、この筒部109の外周面には周方向
に連続するフランジ110が一体に突設されている。外
側接続管106の還流空気導入口106a側の外周面に
は合成ゴム製Oリング等の気密シール材111が取付け
られている。なお、図7〜図10中112は外側接続管
106から一体に突設された爪である。
【0040】この接続管101は、図2に示されるよう
に外側接続管106が接続口22の通気孔22aが開け
られた壁面に当るまで挿入され、この挿入により外側接
続管106が接続口22の内周面に嵌合されて、この内
周面との間の気密を気密シール材111により確保し
て、かつ、この状態で周方向に回動させることにより、
通気孔22aを通った爪112を通気孔22aを有した
前記壁面に引っ掛けて本体ケース21に取付けられる。
爪112の引っ掛りにより接続口22に対する吸込み口
体13に対する外れ止めがなされるとともに、前記還流
室26と外側接続管105の内部とは、還流空気導入口
106a及びこれと近接して対向する通気孔22aとを
介して連通される。
【0041】図3及び図4に示されるように吸込み口体
主部102は主部上ケース121と主部下ケース122
とを互いに嵌め合わせるとともにねじ120により連結
して形成されている。主部上下両ケース121、122
の内面には半円状の凹みを有したリブからなる一対の軸
受板123、124が一体に突設されていて、これらに
より前記各枢軸筒部109が夫々上下から挟まれ回動可
能に支持されている。この支持構造により吸込み口体主
部102が接続管101に対して上下方向に回動可能に
枢着され、その回動により被掃除面に対して適正な姿勢
を吸込み口体主部102が得られるようになっている。
接続管101に対する吸込み口体主部102の上下方向
の回動は、前記ストッパ突縁107、108により規制
されるとともに、この回動の際フランジ110と軸受板
123、124との互いの合い面は摺接される。
【0042】図7〜図9に示されるように吸込み口体主
部102内は、互いに連続する仕切り125、126に
よって内側接続管105に連通する回収室127と、こ
の回収室127をその下面開口を除いて囲む吹出し室1
28とに区画されている。図4等に示されるように仕切
り125は、主部上ケース121の内面の幅方向中央部
に左右一対の軸受板123相互にわたって一体に突設さ
れたリブからなり、内側接続管105の先端開口(入口
端)に対向している。回収室127は吸気口129に連
通されており、また、吹出し室128には前記還流空気
導出口106bが連通されている。吸気口129は主部
下ケース122の被掃除面と対向する底壁122aに開
口して設けられている。
【0043】仕切り126は、主部上下両ケース12
1、122とは別に成形された合成樹脂板からなり、吸
込み口体主部102の前部の幅方向略全体にわたって配
置されている。この仕切り126の中央部に成形された
上向き後縁部は仕切り125の下縁に凹凸嵌合されてい
るとともに、この上向き後縁部の両側の下向き後縁部は
主部下ケース121に形成された仕切り縁部に上側から
凹凸嵌合されている。
【0044】前記両室127、128を区画するため
に、これらとは別の仕切り126を用いることは、この
仕切り126に相当する部位を主部上下両ケース12
1、122のいずれかに一体に成形する必要がないの
で、これらの成形型の構造を簡単にできて、その成形も
容易にできる点で優れている。なお、図4中121aは
仕切り126を上方から押さえ付けて固定するために主
部上ケース121の内面に一体に突設されたボスであ
る。
【0045】還流吹出し口103は回収室127の一側
(本実施の形態では前側)に位置して形成され、吹出し
口103からは、吹出し室128内に戻されて仕切り1
26及び主部上ケース121をガイドとして流動する空
気が回収室127側に向けて吹出される。
【0046】図3、図6、図7〜図9において符号13
1は、スペーサとして底壁122aの周部にその前縁部
分122b及び後縁部分を除いて間隔的に植え込まれた
下向きの第1ブラシ毛であり、これらは可撓性を有して
いるとともに被掃除面と吸気口129との間に所定の狭
い吸込み間隙Sを形成する。gは隣接する第1ブラシ毛
131間のブラシ毛間隙を示している。第1ブラシ毛1
31は、後述の第2ブラシ毛143の長手方向両端部に
連続して底壁122aの周部両側縁部分に配設されてい
る。これら両ブラシ毛131、143は、吸気口129
を境に還流吹出し口103とは反対側、つまり、吸気口
129の前側部分に位置された前記前縁部分122bを
除いて後側から吸気口129を囲んでいる。
【0047】吸込み口体主部102の底部には、吸気口
129に発生する吸塵力ないしは負圧の大きさを、例え
ば還流吹出し口103から吹出される空気の吹出し方向
を変更することによって制御する前記吹出し制御体10
4が取付けられている。
【0048】すなわち、図3及び図6等に示されるよう
に吹出し制御体104は、合成樹脂により枠状に成形さ
れた制御体本体141の前枠部により風向き制御板部1
42を形成するとともに、後枠部に第2ブラシ毛143
を下向きに突設して形成されている。制御体本体141
の両側枠部には夫々枢軸部144が一体に突設されてい
る。
【0049】可撓性を有する第2ブラシ毛143は、前
記底壁122aから突出して、被掃除面を検出するため
の検出部及び前記吸込み間隙Sから後方への空気の吹き
抜けを妨げる防風部として用いられる。この第2ブラシ
毛143は、吸込み口体主部102の幅方向に密に連続
して設けられ、第1ブラシ毛132よりも吸込み間隙S
に対するシール性が高いとともに、第1ブラシ毛132
よりも下方への突出長さが長く、かつ、軟質である。
【0050】第2ブラシ毛143は前記接続管101の
入口端側の真下に取付けられ、かつ、その吸込み口体主
部102の幅方向に延びる長さは、前記入口端の左右方
向の最大開口幅よりも長い。特に、本実施形態では前記
長さを一対の枢軸筒部109の先端間の寸法よりも少し
長くしてあり、それによって、第2ブラシ毛143は吸
込み口体主部102の後方へ吹き抜けようとする空気の
予想径路を横切って設けられている。なお、前記のよう
な配置の第2ブラシ毛143がない場合には、吸込み口
体13が還流空気導出口106bを形成する一対の枢軸
筒部109を有することから、吸気口129からの空気
の吹出しは吸込み口体主部102の幅方向中央部に集中
して、吸込み間隙Sにおいて前記接続管101の入口端
側の真下を集中して吹き抜けるようになる。
【0051】図7〜図9に示されるように風向き制御板
部142は、その前端部に下側に行くにしたがって斜め
後方に傾斜する比較的急角度の風向き変更用の斜面部位
を有しているとともに、この斜面部位の傾斜下端から後
方に向けて突出する導風ガイド部位とを有している。特
に、導風ガイド部位の長手方向中央部、すなわち、内側
接続管105の吸気口129に臨んだ入口端に向かい合
う部分は、前記入口端に向けて突出されているととも
に、その後端部は円弧状をなして上向きに反っている。
このような導風ガイド部位を設けることは、還流吹出し
口103から吹出される空気を円滑に前記入口端に向け
て案内でき、渦による風損を少なくできる点で優れてい
る。
【0052】一方、主部下ケース122の底壁122a
の外面には、図6に示されるように主部下ケース122
の幅方向両端部において吸気口129に連通する凹み1
51が形成されている。この凹み151は制御体本体1
41の前枠部を除いた形状より一回り大きな形状の溝か
らなり、この凹み151に臨んで底壁122aには軸受
穴152を夫々有した一対の軸受部153が夫々形成さ
れている。そして、吹出し制御体104は、その一対の
枢軸部144を軸受部153の軸受穴152に夫々嵌入
することによって、その枢軸部144を支点として回動
自在に取付けられている。
【0053】吹出し制御体104が主部下ケース122
に取付けられた状態では防風部としての第2ブラシ毛1
43が、常に底壁122aの外面から突出されるように
なっている。そして、吹出し制御体104の後枠部と底
壁122aとの間には付勢体としての左右一対のばね1
54が挟設され、これらのばね154の下方への付勢力
により、第2ブラシ毛143が被掃除面に接していない
状態では吹出し制御体104は斜めになって図7に示す
第2制御位置に保持される。
【0054】なお、図3、図6、図7〜図9中155は
第2ブラシ毛143の後側に接近して底壁122aの外
面に植え込まれた可撓性を有する第3ブラシ毛であり、
このブラシ毛155は第1ブラシ毛131と同様な突出
高さ及び強度をもって設けられている。第3ブラシ毛1
55は省略してもよいが、このブラシ毛155を設ける
ことは、吸込み口体13を被掃除面に接触させた際にお
いて、被掃除面への吸込み口体13の押付け荷重を第1
ブラシ毛131とともに受けて、第2ブラシ毛143の
過度の変形を防止できる点で優れている。又、図3及び
図6等に示す符号156は斜め前側に向けて起毛したベ
ルベット状の平面清掃体であり、吸気口129の真後ろ
に位置して底壁122aの外面に取付けられている。こ
の清掃体156は吸込み口体13の前進時に塵埃を捕捉
し、後退時に既に捕捉した塵埃を離脱させる。
【0055】次に、前記構成の吸込み口体13を備えた
空気循環式電気掃除機11の動作を説明する。この電気
掃除機11は図2に示されるように掃除機本体12の接
続口22に吸込み口体13の接続管101を差込み接続
した状態で、ハンドル12aを握持して電気掃除機11
全体を持ったままで、コードリール51から巻き戻され
た電源コードを介して電動送風機35に給電してこの送
風機35を運転することにより使用される。
【0056】この使用時には、吸込み口体13の内側接
続管105を通って集塵袋31に流入した吸込み空気
(図2及び図7〜図9中点線矢印で流れ方向示す)中に
含まれる塵埃が集塵袋31に捕捉され、この集塵袋31
を通った空気は、更にフィルタ支え32を通過して電動
送風機35に吸込まれてから、そのモータカバー39の
空気出口55を通って還流室26に排出されるととも
に、その一部は排気通孔41を通って排気室24に排出
される。
【0057】こうして還流室26に流入した排気は、接
続口22の通気孔22aから接続管101の外側接続管
106内に導入されて、この外側接続管106の一対の
還流空気導出口106bから吸込み口体主部102の吹
出し室128に導出された後、還流吹出し口103から
吸気口129側、言い換えれば、接続管101の内側接
続管105の入口端が臨んだ回収室127側に吹出され
て、内側接続管105を介して掃除機本体12側に吸込
まれる。こうした空気の流れを図2及び図7〜図9中実
線矢印で示す。このように電動送風機35から排出され
た空気を吸込み口体13で回収し循環させることに伴
い、その勢いで吸込み口体13の底壁122aと被掃除
面との間の塵埃が吸込み間隙Sの空気とともに吸気口1
29に吸込まれるので、空気循環式の掃除をすることが
できる。
【0058】なお、このような掃除中において、モータ
カバー39内の空気の一部は既述のように排気通孔41
を通るので、排気室24には排気が満たされる。そし
て、排気室24に満たされた排気は、図示しない排気径
路を通って掃除機本体12の後壁21aに形成された排
気口52から掃除機本体12外に排出される。
【0059】次に、掃除中における吹出し制御体104
の動作について説明する。
【0060】被掃除面から吸込み口体13が離れている
時には、ばね154の付勢力で吹出し制御体104は図
7に示される第2制御位置に保持されている。この第2
制御位置において吹出し制御体104の風向き制御板部
142は、回収室127内において還流吹出し口103
の上側に位置されるから、還流吹出し口103から後方
に吹出される空気は、風向き制御板部142の前端部を
なしている斜面部位に吹き当たることなく、被掃除面以
外の方向、例えば被掃除面と略平行に後方に向けて吹出
される。言い換えれば、吸気口129から下方に向かう
ことなく接続管101の入口端側に吹出されて、内側接
続管105内に吸込まれる。
【0061】このように被掃除面と略平行に吹出されて
回収される空気は多少とも広がりながら流動するも、吸
気口129を通って外部に吹き出るようなことはないか
ら、この状態で還流吹出し口103から内側接続管10
5に回収される空気の勢いで吸気口129に生起される
吸塵力は、後述の第1制御位置に吹出し制御体104が
配置された場合に比較して小さい。又、前記のように回
収される空気の勢いも、後述の第1制御位置に吹出し制
御体104が配置された場合に比較して低下しているの
で、空気の吹出しに伴う音が小さく、低騒音で運転でき
る。
【0062】又、被掃除面に吸込み口体13を軽く押し
当てると、それに伴い吹出し制御体104の被掃除面検
出部としての第2ブラシ毛143が被掃除面に接触して
押上げ力を受けるから、ばね154の付勢力に抗して吹
出し制御体104が枢軸部144を中心に回動されて、
この制御体141は図8に示される第1制御位置に配置
される。なお、第2ブラシ毛143は、可撓性を有して
いるものの、密集して、しかも、帯状に長く設けられて
いるので、被掃除面の押上げ力を伝達できる。
【0063】第1制御位置において吹出し制御体141
の風向き制御板部142は、吸気口129側に寄ってそ
の斜面部位を還流吹出し口103と対向させて配置され
る。そのため、還流吹出し口103から後方に吹出され
る空気は、風向き制御板部142の斜面部位に吹き当た
って斜め下方に向けて案内されるので、吸気口129か
ら下方に吹き出て被掃除面で反射され再び吸気口129
から前記底壁122aと被掃除面との間の吸込み間隙S
の空気とともに回収室127に吸込まれ、引続いて内側
接続管105内に吸込まれる。
【0064】この場合、風向き制御板部142の斜面部
位と還流吹出し口103との間の隙間が狭まるので、吸
気口129を通って被掃除面側に吹き出る空気の流速は
高まる。そのため、じゅうたん等の被掃除面から塵埃を
掘り起こす作用を得ることができるとともに、被掃除面
上の比較的重い塵埃でも吹き上げることができる。言い
換えれば、還流吹出し口103から内側接続管105に
回収される空気の勢いが良いことに伴い、吸気口129
に生起される吸塵力は、図7に示される第2制御位置に
吹出し制御体104が配置された場合に比較して大き
い。
【0065】前記のように空気循環式の掃除における吸
気口129での吸塵力は、被掃除面に接離する第2ブラ
シ毛143を有した回動可能な吹出し制御体104によ
って、被掃除面への接離に伴って自動的に切換えられ
る。したがって、被掃除面に吸込み口体13の吸込み口
体主部102を近付けようとする場合及び被掃除面から
吸込み口体主部102を遠ざけようとする場合に、循環
する空気のバランスの崩れることがあっても、それに伴
って吸気口129からの空気が吹出されることを防止で
きる。
【0066】又、被掃除面に吸込み口体主部102を軽
く押し当てた状態では、第1、第3のブラシ毛131、
155がストッパとなって、これらの突出長さに等しい
前記吸込み間隙Sが形成されて前記空気循環式の掃除が
行なわれる。この場合、被掃除面に接した第1ブラシ毛
131相互間にはブラシ毛間隙gがあって、第1ブラシ
毛131による前記吸込み間隙Sに対するシール作用は
不完全であるから、前記吸塵力は吸込み間隙Sからブラ
シ毛間隙gを経由して吸込み間隙Sの外部にも波及す
る。そのため、吸込み口体13の前側及び左右両側近傍
の外部空気をそこにある軽い塵埃とともにブラシ毛間隙
gに通して吸込み間隙Sに吸込み、更に吸気口129に
吸込ませて掃除することができる。
【0067】そして、前記のように吸込み間隙S内の塵
埃だけではなく、吸込み間隙S外部の軽い塵埃も吸塵で
きるので、掃除性能がよい。しかも、前記のように吸込
み間隙S外部の空気を吸込むので、吸込み間隙Sの真空
圧が強められて吸気口129が被掃除面に吸付けられる
ことが防止される。したがって、被掃除面に沿って吸込
み口体13を軽く押し引きするだけで容易に動かすこと
ができ、掃除における吸込み口体13の取扱い性を向上
できる。
【0068】しかも、図8に示した状態から必要に応じ
て強く吸込み口体主部102を被掃除面に押付ける場合
には、図9に示した状態、つまり、各ブラシ毛131、
143、155の可撓変形を伴って吸込み間隙Sをより
狭くすることができる。このようにすると、第1ブラシ
毛131相互がその可撓変形により互いに近づきないし
は接触して、ブラシ毛間隙gが小さくないしは殆ど消失
するので、第1ブラシ毛131は吸込み間隙S外部から
の空気の流入を妨げるようにシール性を発揮できる。そ
のため、第1、第2のブラシ毛131、143で囲まれ
た吸込み間隙Sの真空度が上がり、しかも、既述のよう
に吸気口129と被掃除面との距離が短くなったことに
よって、吸気口129に生じる吸塵力をより大きくでき
る。したがって、吸込み間隙S内にある金属小片等の比
較的重いごみ等も容易に吸取ることができる。
【0069】更に、吸込み口体主部102の幅方向に連
続して延びて設けられている第2ブラシ毛143は、掃
除中における吸気口129から空気が吹出された場合
に、その空気に対する防風壁として用いることができ
る。
【0070】つまり、被掃除面に吸込み口体主部を接離
する際において、仮に、風向き制御板部142に吹き当
って吸気口129を通って被掃除面側に空気が吹出され
るようになった情況では、第2ブラシ毛143は被掃除
面に接触しているから、このブラシ毛143により被掃
除面に沿って後方へ流れ出ようとする空気を遮ることが
できる。それにより、第2ブラシ毛143より吸込み口
体主部102の後方への空気の吹き抜けとそれに伴う被
掃除面上の塵埃の飛散を防止することができる。
【0071】同様に、図8に示す状態のように風向き制
御体104が第1制御位置にあるときには、吸気口12
9の前側の還流吹出し口103から吸気口129を通し
て吸込み口体主部102の後方に向けて循環する空気が
吹付けられるので、その際の吹出し空気流は主として還
流吹出し口103の吹出し方向下流側、つまり、吸込み
口体主部102の後方に向って吸気口129を通り抜け
ようとする。しかし、この吹出し方向下流側には既述の
ように密集した第2ブラシ毛143が設けられて被掃除
面に接しているから、このブラシ毛143によって吸気
口129を通り抜けた吹出し空気の流れを遮って、還流
吹出し口103の吹出し方向下流側の被掃除面上の塵埃
等が吹き飛ばされることを防止できる。
【0072】又、吸込み口体13は掃除中に被掃除面に
沿って押し動かされるが、前方へ押し動かされる際に
は、吸込み口体13に対しては斜め上後方から斜め前方
に向けて力が作用するため、吸込み口体主部102の前
部が浮き上るような斜めの姿勢となることがある。この
ような自体に至ると、第2ブラシ毛143は強く被掃除
面に押付けられて風向き制御体104が第1制御位置に
保持されるので、吸気口129を通って被掃除面に向け
て空気が吹付けられる。しかし、この場合においても前
記の場合と同様に被掃除面に向けて吹付けられた空気を
第2ブラシ毛143で遮って、このブラシ毛143より
後方への空気の吹き抜けとそれに伴う被掃除面上の塵埃
の飛散を防止することができる。
【0073】なお、本実施形態のように防風部を可撓性
を有する第2ブラシ毛143で形成することは、耐久性
に優れ、かつ、被掃除面を傷つけることが極めて少ない
点で優れている。その上、この第2ブラシ毛143が被
掃除面検出部を兼ねているので、防風部と被掃除面検出
部と別々に設ける必要がなくなり、構造が簡単であるだ
けではなく、次の点でも優れている。すなわち、第2ブ
ラシ毛143はそれに被掃除面の段差や突起等が部分的
に接触する情況では、その部分のみが段差等を逃げるよ
うに可撓変形できるため、被掃除面に突出している段差
等への第2ブラシ毛143の接触に拘らず、このブラシ
毛143全体が押し動かされることがなく、被掃除面と
これに対向する吸込み口体主部102の底壁122a外
面との間に適正な大きさの吸込み間隙Sが形成されるま
では、被掃除面に段差等があっても吹出し制御体104
を第2制御位置に保持できるとともに、それに伴い吸気
口129に大きな吸塵力が発生することがない。そのた
め、循環する空気のバランスが崩れることがあっても、
循環する空気の一部が吸気口129を通って吸込み口体
主部102の外に吹出されて、被掃除面上の塵埃等を吹
き飛ばすことを抑制できる。
【0074】なお、本発明は前記実施の形態には制約さ
れるものではない。防風部としてはブラシ毛に制約され
ることはなく、例えば、軟質合成樹脂で成形されたリッ
プや、スポンジ状のものを採用してもよい。又、これら
のように可撓変形可能なものではなく硬質な材料ででき
たものでもよいとともに、本発明において防風部は被掃
除面検出部とは無関係に設けてもよいから、硬質部材か
らなるリブ状の防風部を吸込み口体主部の底壁の外面に
接着又は一体成形することによって突設してもよい。
【0075】同様に、スペーサも可撓性を有するリップ
やスポンジ等で形成してもよいとともに、これらに代え
て硬質部材からなるリブ状の防風部を吸込み口体主部の
底壁の外面に接着又は一体成形することによって突設し
てもよい。
【0076】又、本発明は、キャニスタ型の空気循環式
電気掃除機にも適用できる。
【0077】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0078】請求項1に記載の発明に係る吸込み口体に
よれば、使用中に循環する空気のバランスの崩れに伴っ
吸気口から空気が吹出されることがあっても、その吹
出し方向下流側に位置された防風壁によって、被掃除面
上の塵埃が吹き飛ばされることを少なくでき、又、吸込
み口体主部と被掃除面との間に吸込み間隙を形成するス
ペーサを通して外部の塵埃を吸込むことができるから、
塵埃の吸込み性能を向上できるとともに、被掃除面への
吸付きが防止されて軽く動かすことができるから、取扱
い性も向上できる
【0079】請求項1の発明に従属する請求項2に記載
の発明に係る吸込み口体によれば、請求項1の発明の効
果に加えて、必要により被掃除面側に押付けることで、
両ブラシ毛で囲まれた吸込み間隙の真空度を上げて、比
較的重い塵埃の吸込み性能を向上できる。
【0080】請求項3の発明に係る空気循環式電気掃除
機によれば、請求項1又は2に記載の吸込み口体を備え
るから、前記第1又は2の課題を解決できるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るハンディ型の
空気循環式電気掃除機全体を掃除機本体と吸込み口体と
を分離した状態で示す斜視図。
【図2】図1に示された電気掃除機全体を掃除機本体に
吸込み口体が接続された状態で示す縦断側面図。
【図3】図1に示された電気掃除機の吸込み口体をその
下面側から見て示す斜視図。
【図4】図3に示された吸込み口体の構成を分解して示
す斜視図。
【図5】図3に示された吸込み口体の構成をその主部上
ケースを取除くとともに一部を切欠いた状態で示す斜視
図。
【図6】図3に示された吸込み口体の主部下ケースとこ
れに枢着される吹出し制御体とを分解して示す斜視図。
【図7】図3に示された吸込み口体の構成を被掃除面か
ら離した状態で示す縦断側面図。
【図8】図3に示された吸込み口体の構成を被掃除面に
軽く接触させた状態で示す縦断側面図。
【図9】図3に示された吸込み口体の構成を被掃除面に
強く押付けて接触させた状態で示す縦断側面図。
【図10】(A)は図3に示された吸込み口体が備える
接続管の構成を示す側面図。(B)は図10(A)中W
−W線に沿って示す断面図。
【符号の説明】
11…電気掃除機、 12…掃除機本体、 13…吸込み口体、 21…本体ケース、 31…集塵袋(フィルタ)、 35…電動送風機、 102…吸込み口体主部、 103…還流吹出し口、 122a…底壁、122b…底壁の前縁部分、 127…回収室、 128…吹出し室、 129…吸気口、 131…第1ブラシ毛(スペーサ)、 143…第2ブラシ毛(防風部)、 S…吸込み間隙、 g…ブラシ毛間隙。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 9/08 A47L 5/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】掃除機本体に内蔵された電動送風機により
    吸込まれる空気をフィルタに通して塵埃を捕捉し、前記
    フィルタを通過して前記電動送風機から排出された空気
    吸込んで循環させながら掃除をする電気掃除機に備え
    られる吸込み口体において、 被掃除面と対向する底壁に塵埃の吸込みを行なう吸気口
    が開口された吸込み口体主部と、 前記吸気口の前側に位置して前記吸込み口体主部に設け
    られ循環される空気を前記吸気口側に吹出す還流吹出し
    口と、前記吸気口の後側に位置して 前記被掃除面に接触するよ
    うに前記底壁から突出され、かつ、前記吸込み口体主部
    の幅方向に連続して延びる防風部と、 この防風部から外れて前記底壁に突設され前記被掃除面
    に接してこの被掃除面と前記底壁との間に吸込み間隙を
    形成するとともに、前記吸込み間隙への外部空気の流入
    を許すスペーサと、を備え、かつ、このスペーサを前記防風部の長手方向両端部に連
    続させて前記底壁に設け、これらスペーサと前記防風部
    とで前記吸気口より前側の前記底壁の前縁部分を除いて
    前記吸気口を後側から囲んだことを特徴とする 吸込み口
    体。
  2. 【請求項2】密集しかつ可撓性を有するブラシ毛で前記
    防風部を形成するとともに、可撓性を有して間隔的に配
    置された他のブラシ毛により前記スペーサを形成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の吸込み口体。
  3. 【請求項3】掃除機本体内の電動送風機の動作により吸
    込み口体の吸気口から被掃除面側の塵埃を吸込み、この
    塵埃をフィルタで捕捉し、前記フィルタを通過して前記
    電動送風機から排出される空気を前記吸気口に戻して、
    この戻された空気を吸込んで循環させながら掃除を行な
    う電気掃除機において、 前記吸込み口体を前記請求項1又は2に記載の吸込み口
    体としたことを特徴とする電気掃除機。
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