JP3542274B2 - 吸込み口体及び電気掃除機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気循環式の電気掃除機及びこれが備える吸込み口体に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気循環式電気掃除機は、掃除機本体内の電動送風機の動作により吸込み口体の吸気口から空気を吸込み、この吸込んだ空気をフィルタに通して塵埃を捕捉し、フィルタを通過して電動送風機から排出される空気を吸気口に戻して、この戻された空気を回収し、循環させながら掃除をするものである。
【0003】
この種の電気掃除機が備える吸込み口体は、特公平7−44911号公報及び特開平7−136082号公報等に示されるように電動送風機から排出されて吸気口に戻される空気を、所定の向きに設けた循環吹出し口から吹出し吸気口に通すとともに被掃除面に対して交差するように吹付け、その勢いでまき上げられる被掃除面の塵埃を、吸気口に吸込まれる空気によって吸引して、循環式の掃除を実現している。
【0004】
しかし、このように循環しようとする空気を常に被掃除面に向けて吹出す構成では、吸込み口体を被掃除面に近づけたり、この逆に被掃除面から吸込み口体を離する際に、吸気口から吹出される空気によって被掃除面上の軽い塵埃等が吹き飛ばされ易いという問題がある。そこで、こうした問題点を改善できる技術が特開平9−23999号公報及び特公平7−24643号公報で知られている。
【0005】
特開平9−23999号公報の第3図及び第4図には、床面と密着した場合に「開」、離れた場合に「 閉」 となる開閉弁、つまり、両端に吸い込み具の吸気口を挿通する突起を有し、ばねで常に閉じ方向に付勢された開閉弁を備えた電気掃除機用吸い込み具、及び床面と密着した場合に「入り」、離れた場合に「 切り」 となるようにモーターと連動した機構をもった電気掃除機用吸い込み具が記載されている。
【0006】
特公平7−24643号公報には、掃除機の把持部付近に設けた操作スイッチを操作して還流率調節弁を遠隔的に開閉制御すると共に、収塵口が被掃除面から離れると、自動的に上記調節弁を制御して還流率を低下させるか、短絡路を開とするか、又はファンモータをオフにする技術が記載されている。ここに、収塵口は吸込み口体の吸気口であり、又、短絡路は掃除機本体内の吸込流路と還流路との間に設けられた流路である。この短絡路に前記弁が設けられていて、この弁により還流率を0%近くにすることにより外部からの空気の吸込み(吸塵)をせず、還流率を100%近くにすることにより吸塵を行なわせるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、床面(被掃除面)から吸込み口体が離れた場合にモーターをオフさせるようにした特開平9−23999号公報及び特公平7−24643号公報のいずれの技術であっても、モーターがオフされた後にもその回転子は慣性により回り続けるから、循環している空気を瞬時に停止させることはできない。そのため、吸込み口体が被掃除面から離れた直後には、依然として吸気口を通って空気が吹出されるので、この空気によって被掃除面の軽い塵埃が吹き飛ばされてしまい易く、さほどの実効性がない。
【0008】
又、吸込み口体又は掃除機本体に設けた弁の開閉により還流する空気を吸込み口体の吸気口から吹出させたり、或いはこの吹出しを停止させたりする特開平9−23999号公報及び特公平7−24643号公報に記載の技術では、弁が循環空気経路内に位置されているので、空気の循環を妨げ易く、それに伴い吸塵性能がよくないという問題がある。
【0009】
特開平9−23999号公報に記載の吸込み口体又は特公平7−24643号公報に記載の還流式掃除機で、モーターを運転させて柔らかなシート状物、例えば吊下がっているカーテンを掃除しようとすると、吸込み口体から吹出される空気がカーテンを押しやってしまうので、掃除をすることができない。同様に、弁を開閉するものでは、特に、特開平9−23999号公報で代表されるように自在に変形するカーテンを検出して弁を開閉することができないから、弁が閉じたままとなって掃除ができず、又、仮に弁を開けて空気を還流させることができたとしても、それに伴い吸込み口体の吸込み口から空気が吹出されて、カーテンを押しやってしまうので、掃除をすることができない。
【0010】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、被掃除面に接離する際に被掃除面上の塵埃を吹き飛ばすことを、モータ制御や空気循環経路の開閉を伴うことなく簡単な構造で抑制できるとともに、カーテン等の柔らかなシート状被掃除面を掃除するのにも適する吸込み口体及び電気掃除機を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1〜3の発明は、掃除機本体内の電動送風機の動作により吸込まれる空気をフィルタに通して塵埃を捕捉し、前記フィルタを通過して前記電動送風機から排出された空気を回収し循環させながら掃除をする電気掃除機に備えられ、かつ、前記掃除機本体側に連通される接続部を有した吸込み口体を前提とする。
【0012】
そして、前記課題を解決するために、請求項1の発明は、空気の吸込みを行なう吸気口を有した吸込み口体主部と、前記吸気口の一側に位置して前記吸込み口体主部に設けられ循環される空気を被掃除面以外の方向に向けて吹出す還流吹出し口と、前記吸気口を境に前記還流吹出し口と反対側に設けられた風受壁に開口されて前記接続部に連通する回収口と、この回収口より被掃除面側の位置に前記風受壁から前記還流吹出し口側に突出して設けられた遮風部と、を備えたものである。
【0013】
この請求項1の発明においては、掃除機本体側から吸込み口体主部内に戻された空気を還流吹出し口が吹出すに伴い、この吹出された空気を回収口を通して接続部に回収して掃除機本体側に還流させることにより、還流吹出し口から吸気口を経由して回収口に至る空気の流れによって吸気口から外部の空気を吸込みながら吸塵をする。こうした吸塵作用において、還流吹出し口は被掃除面以外の方向に向けて空気を吹出すから、吸込み口体主部が少なくとも被掃除面に接していない状態では、回収される空気が吸気口を通って被掃除面に吹付けられることを抑制できる。ところで、回収口は還流吹出し口から吹出される空気の吹出し方向に設けられた風受壁に形成されているから、吸込み口体主部の幅方向の大部分を占めるものではなく、その一部分を占めて設けられるのに対して、吸込み口体の幅方向の大部分からの吸塵を実現するために吸気口及び還流吹出し口は吸込み口体の幅方向の大部分を占める長さをもって設けられることが望ましい。こうした条件に代表されるように還流吹出し口から吹出された空気の多くは風受壁に当って、この壁に沿って逃げようとする。しかし、請求項1の発明は、風受壁の回収口より被掃除面側の位置に還流吹出し口側に突出する遮風部を設けたので、風受壁に沿って被掃除面方向に逃げようとする空気を前記遮風部によって遮って、被掃除面に吹出すことを抑制できる。
【0014】
以上のように吸込み口体主部が被掃除面に接していない状態では還流吹出し口が被掃除面以外の方向に向けて空気を吹出すとともに、この吹出し方向にある風受壁に当って被掃除面方向に逃げようとする空気を遮風部で遮るので、被掃除面方向に吹出ることを抑制できる。そのため、吸込み口体主部が被掃除面に接していない状態において吸気口から空気が吹出されることを抑制するために掃除機本体の電動送風機をオフさせる必要がないとともに、こうした吹出し防止のために空気循環経路に弁を設けてそれを開閉する必要もなく、既述のように還流吹出し口からの空気の吹出し方向の設定と、この吹出し方向の風受壁に遮風部を設けるだけの簡単な構造で実現できる。
【0015】
しかも、以上のように吸気口から空気が吹出されることを抑制できるので、カーテン等の柔らかなシート状被掃除面を吹き動かすことがないとともに、還流吹出し口から吹出される空気に伴って吸気口に空気を吸込もうとする作用もさほど大きくはないから、シート状被掃除面が吸付けられることもない。したがって、前記シート状被掃除面の表面に吸い込み空気流を流して、この表面の軽い塵埃を吸取って掃除するのに適している。
【0016】
前記請求項1の発明を実施するにあたって、請求項2の発明のように、前記還流吹出し口と前記回収口とを対向させるとよい。同様に、前記請求項1又は2の発明を実施するにあたって、回収口での空気の吸込みをより容易にするとともに風受壁に沿って被掃除面方向に流れ出ようとする空気をより少なくして、吸気口からの空気の吹出しをより確実に抑制するために、請求項3の発明のように、前記風受壁の長手方向中央部に前記回収口を設けるとともに、この回収口の両側の風受壁部分を前記回収口に向けて集束するようにそれぞれ傾斜状にするとよい。
【0017】
又、請求項4の発明は、掃除機本体内の電動送風機の動作により、吸込み口体の吸気口から吸込んだ空気をフィルタに通して塵埃を捕捉し、前記フィルタを通過して前記電動送風機から排出された空気を前記吸気口に戻して、この戻された空気を回収し循環させながら掃除をする電気掃除機を前提とする。
【0018】
そして、この請求項4の発明は、前記課題を解決するために、前記吸込み口体を前記請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の吸込み口体としたものである。
【0019】
したがって、この空気循環式電気掃除機においては、請求項1〜3のいずれかの発明に係る吸込み口体を備えることにより、これら請求項1〜3のいずれかの発明の作用を既述のように得ることができ、したがって、本発明の課題を解決できる空気循環式電気掃除機を提供できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図10を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1及び図2に示されるように第1の実施の形態に係るハンディ型の空気循環式電気掃除機11は、掃除機本体12と第1の実施の形態に係る吸込み口体13とを備えている。
【0021】
図2〜図4に示されるように掃除機本体12は、左右一対の合成樹脂製ケース部材をねじ止め等で連結してなる本体ケース21を有し、この本体ケース21の前部にはその前傾した前端面に一端が露出する筒状の接続口22が取付けられている。この接続口22には吸込み口体13が例えば着脱自在に挿入して取付けられる。接続口22は周方向に間隔的に設けられる複数の通気口22aを有している。本体ケース21の後部上側には把手部23が一体に形成されていて、この把手部23を握持することにより電気掃除機11全体を片手で持ち動かすことができる。
【0022】
前記両ケース部材の内面にはこれらの部材の連結に伴って先端が互いに当接される所要の仕切りリブが一体に設けられており、これらリブによって本体ケース21内は、前部の集塵室24と、後部の排気室25と、これら集塵室24、排気室25の下側にわたって設けられる還流室26とに仕切られている。
【0023】
排気室25の前側に位置された集塵室24の上面は開口され、この開口は本体ケース21の前部上側部分に着脱可能に取付けられるケース蓋27により気密的に閉じられている。ケース蓋27は、その前端の爪27aを本体ケース21に設けた爪受孔28に挿入した状態で、この爪受孔28を支点に下向きに回動させて、後端部に設けた係合凸部27bを、本体ケース21に設けた半球状の係合凸部受け29の下側にこの受29を上方から乗り越えさせて引掛けることにより、閉蓋状態に取付け保持される。このケース蓋27は、気密シール用の環状シール30を有しているとともに、複数本の指を差し入れることができる手掛け孔31を有している。手掛け孔31に差し入れた指とともにケース蓋27を引き上げることにより、この蓋27を上方に引き外すことができるようになっている。
【0024】
集塵室24の前壁はフィルタ取付け部32として形成され、このフィルタ取付け部32の上端近傍には手動によりばね33aの力に抗して図2中矢印方向に回動操作されるフィルタ押さえ33が取付けられている。集塵室24に出し入れ可能に収容されるフィルタとしての紙パック製の集塵袋34は、その口枠34aをフィルタ押さえ33によりフィルタ取付け部32に取付けることにより集塵室24に収容されている。集塵室24の後部には多数の細長い通気孔を有したフィルタ支え35が収容され、このフィルタ支え35は掃除動作に伴い膨張した集塵袋34の後面を支持する。
【0025】
排気室25には電動送風機41がその吸込み口を集塵室24側に向けて設置されている。なお、42、43は電動送風機41の前後に嵌合された防振パッキンである。排気室25と集塵室24との境界部に位置されるリブには前記吸込み口に対向する開口44が開けられており、それによって集塵室24内の集塵袋34を通過した空気が電動送風機41に吸込まれる。更に、排気室25には電動送風機41の後方に位置してユニット化されたコードリール装置45が収容されている。このコードリール装置45から本体ケース21外に引き出される電源コードを介して電動送風機41等への給電が行われる。
【0026】
図2及び図4等に一部が示されるように電動送風機41は、固定子と、この固定子の鉄心の一端面にねじ止めされたディフューザと、このディフューザの周部に嵌合して取付けられて前記吸込み口を有したファンカバー50と、固定子鉄心の他端面にねじ止めされた軸受ブラケット51と、この軸受ブラケット51と前記ディフューザとに夫々取付けられた図示しない軸受にわたって回転自在に支持された回転子と、この回転子の回転子軸52の一端部に連結されて前記ファンカバー50で覆い隠される遠心ファンと、回転子52が有する図示しない整流子に弾性的に押付けられるカーボンブラシを有した一対のブラシ装置とを有している。ファンカバー50の外周面には前記防振パッキン42が嵌合されている。図4に示されるように軸受ブラケット51は例えば4本の柱51aと、これらにわたって一体に設けられて軸受51bを支持する軸受サポート部51cと、前記柱51aの他端部に設けられた固定子鉄心への取付け部とからなり、そのうちの2本の柱51aに前記ブラシ装置が取付けられている。
【0027】
この電動送風機41の運転時には、その吸込み口から遠心ファンに吸込まれた空気が、このファンの周囲から吐出された後、ファンカバー50の内面で案内されながらディフューザ内にその外周部の入口から流入し、そして、このディフューザにより静圧化されながら固定子の周囲に向けて流出されるようになっている。
【0028】
図2〜図4に示されるように電動送風機41には、その固定子及び軸受ブラケットを覆い隠して合成樹脂等からなる円筒状のモータカバー53が前記ディフューザの外周部に嵌合して取付けられている。このモータカバー53の底壁には前記ブラケット51の軸受サポート部51cが貫通され、このサポート部51cの外面に前記防振パッキン43が嵌合されている。モータカバー53の周部には短い筒状の還流ポート54が外方に向けて一体に突設され、この還流ポート54は前記両室24、25と還流室26との境界をなした仕切りリブ55に設けた孔56に挿通されている。そのため、還流ポート54を介してモータカバー53内と還流室26とは連通されている。
【0029】
図2に示されるようにモータカバー53には、このカバー53の外周面には減音部材61が巻き付けられているとともに、これらモータカバー53と減音部材61とには互いに連通する1以上の排気通孔53a、61aが開けられている。これらの通孔53a、61aを介してモータカバー53内と排気室25とが連通されている。排気室25に臨んだ本体ケース21の後部側壁には排気口62が開けられている。この構造によって、電動送風機41から排出される空気の一部が本体ケース21の外部に排出されるようになっている。この排気構造は省略しても差し支えないが、電動送風機41の送風能力と循環する空気流量とのバランスを調節して、吸込み口体13において還流される空気が回収される際に、後述の吸気口92からの風の吹出しがあっても、それを強過ぎないように適正化できる点で優れている。
【0030】
なお、図2及び図3中65は電動送風機41への通電をオン・オフするスイッチ、66は集塵室24と本体ケース21外とを連通する通気路に設けられたリーク弁である。この弁66は集塵室24内の真空圧が所定の値より下がった時に開いて外気を集塵室24内に導入するために用いられている。又、図2中68はリーク弁66の上流側において前記通気路の一部をなす外気取入れ口であり、これは前記手掛け孔31を介して本体ケース21の外部と連通されている。
【0031】
次に、図5〜図10を参照して前記吸込み口体13について説明する。吸込み口体13は、接続部としての接続管71と、吸込み口体主部72と、風向き変更機構74とを備えている。
【0032】
例えば前記接続口22に着脱可能に挿入して掃除機本体12側に連通される接続管71は、図5〜図7等に示されるように両端が開口された内側接続管75と、この先端部側に一体かつ同軸的に設けられた外側接続管76とを有している。
【0033】
外側接続管76よりも長い円筒形状の内側接続管75は、接続口22に挿入されて前記口枠34aが有するシール弁(図示しない)に当接されて、塵埃を含んだ空気を前記集塵袋34内に導くようになっている。この内側接続管75の本体ケース21外に突出される先端部の開口縁には上下一対のストッパ突縁77、78が外向きに突出されている。
【0034】
短い円筒形状をなすとともに前記先端部の開口縁側に向かうにしたがって次第に小径となるテーパ部を有した外側接続管76は、その軸方向一端において内側接続管75との間に還流空気導入口76aを形成している。この外側接続管76の軸方向他端部には前記軸方向に対して直角で互いに外側方向を向いて開口する左右一対の還流空気導出口76bが形成されている。これら還流空気導出口76bの周壁は円環形の枢軸筒部79をなしている。外側接続管76の還流空気導入口76a側の外周面には合成ゴム製Oリング等の気密シール材80が取付けられている。
【0035】
この接続管71を前記接続口22に挿入する際には、図2に示されるように外側接続管76が接続口22の通気口22aが開けられた壁面に当るまで挿入され、この挿入により外側接続管76が接続口22の内周面に嵌合されて、この内周面との間の気密を気密シール材80により確保して本体ケース21に取付けられる。この取付け状態での外れ止めはゴム製気密シール材80の摩擦力でなされる。前記還流室26と外側接続管76の内部とは、接続口22に取付けられた接続管71の還流空気導入口76a及びこれと近接して対向する通気口22aとを介して連通される。
【0036】
吸込み口体主部72は主部上ケース81と主部下ケース82とをねじ止めにより連結して形成されている。図6及び図9に示されるように主部上下両ケース81、82の内面にはリブ状をなす一対の軸受板83が突設されていて、これらにより前記枢軸筒部79が上下から挟まれ回動可能に貫通して支持されている。この支持構造により吸込み口体主部72が接続管71に対して上下方向に回動可能に枢着され、その回動により被掃除面Aに対して適正な姿勢を吸込み口体主部72が得られるようになっている。なお、図5中85はストッパ突縁77に接離される上部ストッパ、86はストッパ突縁78に接離される下部ストッパであり、これらにより接続管71に対する吸込み口体主部72の上下方向に回動角が規制される。
【0037】
図5等に示されるように主部上ケース81と主部下ケース82とには、互いに連続して内側接続管75の先端開口を覆い隠す隔壁87、88が設けられていて、下部の隔壁88の下面は開口されている。吸込み口体主部72内には、隔壁87、88等によって回収室89が区画されているとともに、回収室89をその下面開口を除いて囲む吹出し室90が区画されている。吹出し室90には前記還流空気導出口76bが連通されている。回収室89は次に説明する吸気口92と連通する回収口89aを有しているとともに、回収口89aと反対側において、前記内側接続管75に連通されている。
【0038】
図9等に示されるように主部下ケース82の底壁91は、被掃除面Aと被接触状態に近接して対向配置される対向外面91aを有している。そして、この外面91aに開口するコの字形状をなす吸気口92が主部下ケース82に設けられており、この吸気口92の中央部分は隔壁88の下面開口と対向されている。吸気口92は吸込み口体主部72の幅方向の大部分を占めるように同方向に長く形成されていて、それにより、吸込み口体主部72の略全幅に渡る吸気口92を通る吸塵を可能としている。
【0039】
隔壁88の下端部は他の部分より肉厚となっており、この肉厚端部の下面と底壁91の内面との間には、回収室89及び吸気口92の一側(本実施の形態では前側)に位置される還流吹出し口73が形成されている。この還流吹出し口73も吸気口92と同様に吸込み口体主部72の幅方向の大部分を占めるように同方向に長く延びて設けられていて、この吹出し口73からは吹出し室90内に戻された空気が回収室89側に向けて吹出される。前記肉厚端部を設けることは、還流吹出し口73の吹出し方向の長さを長くして吹出される空気に方向性を与え得る点で優れている。
【0040】
主部下ケース82は回収室89及び吸気口92の他側(本実施の形態では後側)を仕切る起立した風受壁94を有している。この壁94は、吸気口92を間に置いて還流吹出し口73と反対側、つまり、還流吹出し口73の空気吹出し方向に位置して、吸込み口体主部72の幅方向に延びて設けられていて、その長手方向中央部に前記回収口89aが開けられている。回収口89aは還流吹出し口72と対向している。この回収口89aに両側に位置されて前記風受壁94をなす左右一対の風受壁部分94aは、回収口89aに向けて集束するように傾斜して設けられ、言い換えれば、回収口89aに吸込まれる空気を回収口89aに向けて案内するように互いに逆方向に傾斜して設けられている。
【0041】
風受壁94の下部のうち少なくとも両風受壁部分94aの下端部には、これから直角状に折れ曲がるように連続する遮風部95が一体に設けられている。なお、本実施の形態においては、遮風部95を両風受壁部分94aにわたって連続して、したがって、回収口89aの下側にも設けてあり、このようにすることは後述の被掃除面方向への遮風作用をより効果的にできる点で優れている。この遮風部95は例えば前記底壁91の一部をなして還流吹出し口73側に突出されている。
【0042】
前記風向き変更機構74は、風向き変更体100と後述のコイルばね112とを備えている。図8および図9に示されるように風向き変更体100は、左右一対の揺動アーム101と、これら揺動アーム101の一端部間を一体につないで設けられた風向き制御部102と、この風向き制御部102の下端から前記接続管71に向けて一体に突出された斜状の導風板103とを有している。両揺動アーム101の中間部には夫々枢軸104が突出されている。
【0043】
これら枢軸104を前記吸気口92の側面に対応して設けた軸受穴96に個別に嵌合することにより、風向き変更体100は図8に示されるように吸気口92に収容して主部下ケース82の下面部に枢軸104を支点として回動可能に取付けられている。この回動の際に風向き制御部102は前記隔壁88の円弧状壁部の内面に沿って摺動するようになっている。この回動により風向き変更体100は図5(A)に示した第1制御位置と図5(B)に示した第2制御位置とわたって移動される。
【0044】
第1制御位置に風向き変更体100が配置された時には、その風向き制御部102の下端部(先端部)、つまり、風向き切換え端部105は、還流吹出し口73の上部に回収室89側から対向するとともに還流吹出し口73の直後にこれよりも狭い第1吹出し風路106を形成して位置される。それによって、還流吹出し口73から回収室89側に向けて吹出される空気は風向き切換え端部105に当ってこれをガイドとして第1吹出し風路106に通されて、図5(A)中矢印に示されるように吸気口92を通過し被掃除面A方向に吹出されるようになっている。又、第2制御位置に風向き変更体100が配置された時には、その風向き切換え端部105は還流吹出し口73の上端と同じかそれよりも上側に移動されて、前記第1吹出し風路106よりも広い第2吹出し風路107を還流吹出し口73の直後に形成して配置される。つまり、第2吹出し風路107の形成により還流吹出し口73が全開される。それによって、還流吹出し口73から回収室89側に吹出される空気は、風向き切換え端部105に邪魔されることなく、第2吹出し風路107を通って被掃除面以外の方向例えば略水平、言い換えれば、被掃除面Aと略平行に吹出されるようになっている。
【0045】
前記導風板103は省略しても差し支えないが、これを設けることは風向き切換え端部105から風向き制御部102の裏側に回り込んで発生する空気の渦(この渦が発生すると空気の引込み作用が生じて被掃除面方向に向う風量が減る。)を防止して、被掃除面方向に吹出す風量を多く確保できる点で好ましい。
【0046】
前記揺動アーム101の他端部には夫々被掃除面検出部108が取付けられている。本実施の形態では、吸込み口体主部72の前部に回転自在に取付けられた一対のローラ97とともにスペーサ手段をなす回転自在なローラによって被掃除面検出部108が形成されている。この被掃除面検出部108及びローラ97の下部は前記底壁91の外面より下方に突出され、これらが被掃除面Aと接触した状態で、被掃除面Aと対向外面91aとの間に外部吸込み風路109を形成するようになっている。
【0047】
図5(A)及び図10に示されるように主部下ケース82には隔壁88の左右両側に位置して底壁91の下面に開放されたばね受部111が設けられ、これらばね受部111には夫々付勢体としてのコイルばね112が収容されている。これらコイルばね112は、その下端を揺動アーム101に当てて風向き制御部102を付勢して、この風向き制御部102を前記第2制御位置に保持するようになっている。又、吸込み口体13が被掃除面Aに押当てられた際にコイルばね112の付勢力に抗して風向き制御部102を第1制御位置に位置決めするために、図10に示されるようにストッパ凸部113、114が、ばね受部111の天井壁内面及び揺動アーム101に夫々相対向して突設されている。したがって、これらストッパ凸部113、114が当接することにより前記位置決めができる。
【0048】
次に、前記構成の吸込み口体13及びこれを備えた電気掃除機11の動作を説明する。この電気掃除機11は図2に示されるように掃除機本体12の接続口22に吸込み口体13の接続管71を差込み接続した状態で、電動送風機41を運転することにより使用される。
【0049】
この使用時には、吸込み口体13の内側接続管75を通って集塵袋34に流入した吸気風(図2及び図5中点線矢印で流れ方向示す)中に含まれる塵埃が集塵袋34に捕捉され、この集塵袋34を通った空気は、更にフィルタ支え35を通過して電動送風機41に吸込まれてから、モータカバー53の還流ポート54を通って還流室26に排出されるとともに、その一部は排気通孔61及び孔53aを通って排気室25に排出される。排気室25に排出された余剰空気は排気口62を通って掃除機本体12の外部に排出される。
【0050】
一方、還流室26に流入した排気は、接続口22の通気口22aから接続管71の外側接続管76内に導入されて、この外側接続管76の還流空気導出口76bから吸込み口体主部72の吹出し室90に導出された後、還流吹出し口73から回収室89側に吹出されて、その回収口89aを通って回収室89に吸込まれる。こうした循環風の流れを図2及び図5中実線矢印で示す。そして、この循環風は再び内側接続管75を介して掃除機本体12側に吸込まれる。このように電動送風機41から排出された空気を吸込み口体13で回収し循環させることに伴い、吸込み口体13の吸気口92に外部吸込み風路109を通って外部の空気が塵埃とともに吸込まれるので、掃除をすることができる。
【0051】
こうした掃除において吸込み口体13が被掃除面Aに沿って移動される状態は図5(A)に示されている。この場合には、吸込み口体13の自重若しくは被掃除面Aへの押付け操作力により風向き変更機構74の被掃除面検出部108が被掃除面Aに当って押し上げられるに伴い、風向き変更体100が、その枢軸104を支点にコイルばね112の付勢力に抗して図5中時計回りに回動されて、図5(A)に示される第1制御位置に配置される。そうすると、風向き制御部102の風向き切換え端部105が還流吹出し口73の上部に対向する位置に下がって、風向き切換え端部105と還流吹出し口73の前縁との間に狭い第1吹出し風路106が形成される。
【0052】
そのため、図5(A)中の還流風の矢印で示されるように還流吹出し口73から後方の回収室89に向かうように吹出された空気を、風向き切換え端部105によって被掃除面A方向に案内して、第1吹出し風路106及び吸気口92に通して被掃除面Aに吹付けることができる。
【0053】
したがって、この吹付けられた還流空気によって、被掃除面の塵埃をまき上げて、それを外気とともに吸込んで掃除することができる。しかも、こうした被掃除面への還流空気の吹付けを流路が狭い第1吹出し風路106に通して行なうから、還流空気の風速を速めて吸気口92に通して被掃除面に吹付けることができ、それにより、重い塵埃であっても被掃除面から容易にまき上げて吸込んで掃除することができる。
【0054】
この掃除において風向き切換え端部105は、図5(A)に示されるように底壁91の対向外面91aから下方に突出することがない高さ位置に保持されるので、前記端部105が被掃除面Aと擦れ合うことを防止できる。したがって、従来の技術の項で説明したように吸い込み具に取付けられて吸気口を開閉する開閉弁が被掃除面に当接しながら移動する前記特開平9−23999号公報のものと異なり、前記端部105自体及びフローリング床等の被掃除面Aが傷付けられることを防止できる。
【0055】
そして、掃除中に吸込み口体13を被掃除面から離すと同時に、吸込み口体13は図5(B)に示す状態となる。すなわち、被掃除面検出部108が被掃除面Aを検出しなくなると(具体的には被掃除面から押上げられなくなると)、風向き変更体100がコイルばね112の付勢力で反時計回りに枢軸104を支点として回動されるため、風向き制御部102が上昇してその風向き切換え端部105が還流吹出し口73の上側に配置されて、還流吹出し口73が全開される。
【0056】
そのため、還流吹出し口73から後方の吸込み室89へ向けての還流空気の吹き出しを風向き切換え端部105が邪魔することがなくなり、還流空気は被掃除面Aに略平行、具体的には対向外面91aと略平行となるように吹出されて、この空気が吸気口92を後方に横切るように流動し、回収口89aに回収されて回収室89を通って接続管71に吸込まれる。この場合、風向き切換え端部105と還流吹出し口73の前縁との間に広い第2吹出し風路107が形成されるので、吹出される空気の流速が低下されて、吹出しに伴う音を低くできる。
【0057】
このように還流吹出し口73から吹出された還流空気が吸気口92を通って被掃除面A側に吹出されることが防止され、被掃除面A以外の方向に流動させながら、これを回収して既述の循環経路で循環させることができる。そして、この場合に、還流吹出し口73から吹出される空気は極めて少なく、それに伴い還流吹出し口73から吹出される空気に伴って吸気口92に空気を吸込もうとする作用もさほど大きくはない。そのため、図5(B)の状態の吸込み口体13でカーテン等の柔らかなシート状物からなる被掃除面を掃除する場合に、この被掃除面を吹き動かすことがないとともに、吸付けることもなく、このシート状被掃除面の表面に吸い込み空気流を流して、この表面の軽い塵埃を吸い取って掃除することができる。
【0058】
又、既述のように電動送風機41が運転されている状態で吸込み口体13が被掃除面Aから離れている場合には、吸気口92から吹出された空気が被掃除面A以外の方向に流動されるから、吸気口92を通って被掃除面A側に吹出される空気を実用上無視できる程度に極めて少なく抑制できる。
【0059】
しかも、以下の理由においても被掃除面A側に吹出される空気を極めて少なく抑制できる。例えば前記構成の吸込み口体13の構成では、その回収口89aが還流吹出し口73から吹出される空気の吹出し方向に設けられた風受壁94の一部分、つまり、中央部だけを占めて設けられるのに対して、吸込み口体13の幅方向の大部分からの吸塵を実現するために吸気口92及び還流吹出し口73は吸込み口体13の幅方向の大部分を占める長さをもって設けられているから、吸込み口体13が被掃除面Aから離れている状態において還流吹出し口73から後方に向けて吹出された空気の多くは、起立した風受壁94に当って、この壁94に沿って逃げようとする。しかし、風受壁94には回収口89aよりも被掃除面A側に位置して、還流吹出し口73側に突出する遮風部95が設けられているので、既述のように吸気口92の両側、つまり、吸気口92をその幅方向(前後方向)から挟むように回収口89aが開口された風受壁94と還流吹出し口73とが配設された構成により、風受壁94に沿って被掃除面A方向に逃げようとする空気を、遮風部95によって遮ぎることができるとともに、回収室89の真空度を高めることができる。それにより、還流吹出し口73から吹出された空気が吸気口92を通って被掃除面Aに吹出すことを有効に抑制できる。
【0060】
以上のように前記吸込み口体13においては、吸込み口体主部72が被掃除面Aに接していない状態では還流吹出し口73が被掃除面A以外の方向に向けて空気を吹出すとともに、この吹出し方向にある風受壁94に当って被掃除面A方向に逃げようとする空気を、遮風部95で遮って被掃除面方向Aに吹出することを抑制できる。したがって、吸込み口体主部72を被掃除面Aに離す際及び接近させる際にも、吸気口92を通って空気が外部に吹出されることが抑制されるので、被掃除面A上の軽い塵埃を吹き飛ばしてしまうことを防止できる。
【0061】
しかも、本実施の形態では、前記風受壁94の長手方向中央部に回収口89aを設けるとともに、この回収口89aの両側の風受壁部分94aを回収口89aに向けて集束するようにそれぞれ傾斜させたから、吸込み口体13が被掃除面Aから離れている場合に還流吹出し口73から後方へ向けて吹出される空気を、風受壁部分94aによりその傾斜方向に沿って回収口89aに向けて円滑に案内して、この回収口89aから回収室89内に容易に吸込むことができる。それに伴い、風受壁94に沿って被掃除面A方向に流れ出ようとする空気をより少なくできるから、この点においても吸気口92からの空気の吹出しをより抑制することができる。
【0062】
又、前記のように吸込み口体主部72が被掃除面Aに接していない状態では還流吹出し口73が被掃除面A以外の方向に向けて空気を吹出すようにした還流吹出し口73からの吹出し方向の設定と、この吹出し方向に設けられた風受壁94に遮壁部95を設けただけの簡単な構造により、吸気口92からの空気の吹出しを抑制したから、こうした吸気口92からの空気の吹出しを抑制するために、掃除機本体12の電動送風機41をオフさせる必要がないとともに、空気循環経路に弁を設けてそれを開閉する必要もない。したがって、循環空気経路内において空気の循環を妨げることが少なく、それに伴い吸塵性能を向上できる。
【0063】
なお、本発明は前記各実施の形態には制約されない。例えば、風向き変更体100を第1制御位置及び第2制御位置に配置させるのに、コイルばね112を廃止する代りに、風向き変更体100に連動する操作部を設けて、この操作部を手動操作することにより風向き変更体100を移動させるようにしてもよい。
【0064】
なお、本発明は前記第1の実施の形態には制約されない。例えば、前記風向き変更機構74は省略してもよい。又、吸込み口体13に設けるスペーサ手段としては、主部下ケース82の下面に突出するブラシ毛、又は回転ブラシのような回転清掃体を利用してもよく、或いは主部下ケース82から一体に突設した凸部を用いてもよい。
【0065】
又、本発明は、前記各実施の形態に係るハンディ型電気掃除機及びそれ用吸込み口体に限らず、アップライト型、キャニスタ型、その他の形式の電気掃除機及びそれ用の吸込み口体に適用できる。
【0066】
又、前記実施の形態では吸込み口体13の接続部71を掃除機本体12側に連通させるのに、接続口22に直接挿入して接続することで行なったが、円筒管や吸塵ホースなどの中継風路部材を介在させることにより、この部材を介して間接的に接続部71を掃除機本体12側に連通させてもよい。この場合、中継風路部材には、還流用通路と回収用通路とを同軸的に配置する等並設した構造のものを用いればよい。
【0067】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0068】
請求項1〜3に記載の発明に係る吸込み口体によれば、吸込み口体主部が被掃除面に接していない状態では還流吹出し口が被掃除面以外の方向に向けて空気を吹出すとともに、この吹出し方向にある風受壁に当って被掃除面方向に逃げようとする空気を遮風部で遮るので、吸込み口体主部が被掃除面に接離する際に、空気が吸気口を通って吹出されないようにでき、したがって、前記接離に伴って被掃除面上の塵埃を吹き飛ばすことを抑制できるとともに、こうした吹き飛ばしがないようにするために、掃除機本体の電動送風機をオフさせるモータ制御や空気循環経路に弁を設けてそれを開閉する必要もない。しかも、以上のように空気を循環させることにより、カーテン等の柔らかなシート状被掃除面を吹き動かしたり、吸気口に吸付けたりすることがなく、前記シート状被掃除面の表面に吸い込み空気流を流して、この表面の軽い塵埃を吸取ることができ、前記シート状被掃除面の掃除をするのに適している。
【0069】
又、請求項4の発明に係る空気循の環式電気掃除機によれば、請求項1〜3のいずれかの発明に係る吸込み口体を備えるので、これら請求項1〜3の発明と同様に本発明の課題を解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電気掃除機全体の構成を掃除機本体と吸込み口体とを分離した状態で示す斜視図。
【図2】図1に示された電気掃除機全体の構成を示す縦断側面図。
【図3】図1に示された電気掃除機本体の構成をその一部を取除いた状態で示す斜視図。
【図4】図2中Z−Z線に沿う断面図。
【図5】(A)は第1の実施の形態に係る吸込み口体の構成をその風向き変更体が第1制御位置に配置された状態で示す縦断側面図。
(B)は第1の実施の形態に係る吸込み口体の構成をその風向き変更体が第2制御位置に配置された状態で示す縦断側面図。
【図6】図5に示された吸込み口体の構成をその主部上ケースを取除いた状態で一部を断面して示す平面図。
【図7】図5に示された吸込み口体の構成をやや傾けた状態で示す後面図。
【図8】図5に示された吸込み口体の構成を一部切欠して示す底面図。
【図9】図5に示された吸込み口体の構成を分解して示す斜視図。
【図10】図6中Y−Y線に沿う断面図。
【符号の説明】
11…電気掃除機、
12…掃除機本体、
13…吸込み口体、
24…集塵室、
25…排気室、
26…還流室、
34…集塵袋(フィルタ)、
41…電動送風機、
53…モータカバー、
54…還流ポート、
71…接続部(接続管)、
72…吸込み口体主部、
73…還流吹出し口、
75…内側接続管、
76…外側接続管、
89…回収室、
89a…回収口、
92…吸気口、
94…風受壁、
94a…風受壁部分、
95…遮風部。
Claims (4)
- 掃除機本体内の電動送風機の動作により吸込まれる空気をフィルタに通して塵埃を捕捉し、前記フィルタを通過して前記電動送風機から排出された空気を回収し循環させながら掃除をする電気掃除機に備えられ、かつ、前記掃除機本体側に連通される接続部を有した吸込み口体において、
空気の吸込みを行なう吸気口を有した吸込み口体主部と、
前記吸気口の一側に位置して前記吸込み口体主部に設けられ循環される空気を被掃除面以外の方向に向けて吹出す還流吹出し口と、
前記吸気口を境に前記還流吹出し口と反対側に設けられた風受壁に開口されて前記接続部に連通する回収口と、
この回収口より被掃除面側の位置に前記風受壁から前記還流吹出し口側に突出して設けられた遮風部と、
を備えたことを特徴とする吸込み口体。 - 前記還流吹出し口と前記回収口とを対向させたことを特徴とする請求項1に記載の吸込み口体。
- 前記風受壁の長手方向中央部に前記回収口を設けるとともに、この回収口の両側の風受壁部分を前記回収口に向けて集束するようにそれぞれ傾斜状としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の吸込み口体。
- 掃除機本体内の電動送風機の動作により、吸込み口体の吸気口から吸込んだ空気をフィルタに通して塵埃を捕捉し、前記フィルタを通過して前記電動送風機から排出された空気を前記吸気口に戻して、この戻された空気を回収し循環させながら掃除をする電気掃除機において、
前記吸込み口体が前記請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の吸込み口体であることを特徴とする電気掃除機。
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