JP2000325269A - 電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機

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JP2000325269A
JP2000325269A JP11140404A JP14040499A JP2000325269A JP 2000325269 A JP2000325269 A JP 2000325269A JP 11140404 A JP11140404 A JP 11140404A JP 14040499 A JP14040499 A JP 14040499A JP 2000325269 A JP2000325269 A JP 2000325269A
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motor
air
vacuum cleaner
dust
suction
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JP11140404A
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Kiyoshi Ishikawa
清 石川
Junji Naito
順司 内藤
Ritsuo Takemoto
律雄 竹本
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小形化に適し、吸塵性能を向上できると共
に、、カーボン粉末を被掃除面に付着させずに掃除がで
きる空気循環式電気掃除機を得ることにある。 【解決手段】掃除機本体1内の集塵袋80を通過して電
動送風機15から排出される空気を吸込み口体に戻して
回収し循環させながら掃除をする空気循環式電気掃除機
を前提とする。電動送風機15のファン15bを駆動す
るモータにブラシレスモータ15aを用いる。それによ
り、被掃除面及び吸込み口体の回転清掃体を汚す原因の
一つであるカーボン粉末の発生源をなくすとともに、カ
ーボン粉末を除去するための排気フィルタ及びこれを収
容する排気室を電動送風機の後側に設ける必要をなくし
たことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気循環式の電気
掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】吸込んだ空気の全てを掃除機本体の排気
部から大気中に放出しながら掃除を行なう非空気循環式
電気掃除機が備える電動送風機には、そのファンを駆動
するモータに整流子モータが使用されている。この整流
子モータは、整流のための必要部品として、一対のカー
ボンブラシとこれらが弾性的に押付けられる整流子とを
備えている。カーボンブラシは回転する整流子との接触
により摩耗し、それに伴い生じるカーボン粉末は排出空
気流とともに大気中に放出される。
【0003】そこで、こうしたカーボン粉末の掃除機本
体外への排出を抑制するために、掃除機本体の排気経路
の内、一般的には電動送風機の後側に排気室を形成し、
そこに排気フィルタを配置して、このフィルタによりカ
ーボン粉末を捕捉する対策が講じられている。
【0004】一方、最近に至り本出願人により空気循環
式電気掃除機の開発並びに製造販売が実現されたが、こ
の種の電気掃除機においても、その電動送風機のモータ
には整流子モータが使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、空気循環式
電気掃除機は、吸込み口体を備え、掃除機本体内の電動
送風機の動作により吸込み口体から吸込まれる空気を電
動送風機の上流側に配置された集塵フィルタに通して塵
埃を捕捉し、集塵フィルタを通過して電動送風機から排
出される空気を吸込み口体に戻して回収し循環させなが
ら掃除をするようになっている。
【0006】このように電動送風機を通って排出される
空気を循環させる空気循環式電気掃除機において、カー
ボン粉末を捕捉する排気フィルタがあると、このフィル
タを配設するための排気室によって掃除機本体の小形化
が妨げられるだけではなく、排気フィルタでの圧損によ
り空気の循環性能が低下するため、吸込み口体の吸込み
口に臨んだ被掃除面の塵埃を掃除機本体側に吸込む性能
が低下する。
【0007】この点を解決するために排気フィルタを取
除くことが考えられるが、そうすると、電動送風機から
の排気風に乗ったカーボン粉末が、吸込み口体に戻され
た後、この吸込み口体から電動送風機に吸込まれるよう
に運ばれる。そのため、電動送風機の上流側(吸込み
側)に配置された集塵フィルタが、カーボン粉末によっ
て早期に目詰まりを生じて吸塵性能の低下を来し易いと
ともに、吸込み口体の吸込み口に入り込んだ絨毯の毛足
にカーボン粉末が付着してしまう。特に、循環する空気
を絨毯に向けて吹付ける場合には、毛足の根元部にカー
ボン粉末が付着し、又、そうでないまでも合成樹脂製の
吸込み口体の底面と絨毯との擦れ合いに伴い前記毛足が
帯びる静電気によって、毛足に一度付着したカーボン粉
末は循環される空気によって吸込まれずらくなるため、
掃除をしたにも拘らずカーボン粉末が絨毯に残留する結
果となる。
【0008】しかも、絨毯の毛足から塵埃をかき上げる
ための回転ブラシ等の回転清掃体を吸込み口体に設ける
場合には、循環空気に晒される前記回転清掃体にもカー
ボン粉末が付着するので、回転清掃体が早期に汚れ易
い。その上、回転清掃体に吹き当たって被掃除面方向に
向きを返られた循環空気中のカーボン粉末が被掃除面に
付着したり、回転清掃体に付着したカーボン粉末の内の
一部が絨毯等の被掃除面に擦り付けられて移るため、結
果としては、掃除をしたにも拘らずカーボン粉末が絨毯
に残留し易い。
【0009】本発明が解決しようとする課題は、小形化
を図るのに適するとともに、吸塵性能を向上でき、か
つ、カーボン粉末を被掃除面に付着させることなく掃除
ができる空気循環式の電気掃除機を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、吸込み口体を
備え、掃除機本体内の電動送風機の動作により前記吸込
み口体から吸込まれる空気を前記電動送風機の上流側に
配置された集塵フィルタに通して塵埃を捕捉し、前記集
塵フィルタを通過して前記電動送風機から排出される空
気を前記吸込み口体に戻して回収し循環させながら掃除
をする電気掃除機を前提とする。
【0011】そして、前記課題を解決するために、請求
項1に係る発明は、前記電動送風機のファンを駆動する
モータにブラシレスモータを用いたことを特徴とするも
のである。
【0012】この発明及び以下の各発明は、空気循環式
の電気掃除機であれば、キャニスタ型、アップライト
型、ハンディ型、その他の種々の型式の電気掃除機に適
用可能である。そして、この発明及び以下の各発明にお
いて、電動送風機の向き及び配置は適用型式の電気掃除
機に応じて適宜変更でき、後述の一実施態様には限定さ
れないとともに、集塵フィルタには、使い捨て形の紙製
集塵袋の他、スポンジ状のような連続気泡体又はフェル
ト等のフィルタプレートを一枚若しくは複数枚積層した
もの、或いは、これらを組合わせてなるものを用いるこ
とが可能である。更に、この発明及び以下の各発明にお
いて、電動送風機から吸込み口体に戻された空気は、被
掃除面に吹付けても、吹付けなくてもよく、或いは、被
掃除面への吸込み口体の接離に伴って、接触したときに
は循環する空気を被掃除面に吹付け、離れたときには循
環する空気を被掃除面に吹付けないように被掃除面以外
の方向に空気を流動させるようにしてもよいものであ
り、又、空気の循環は、その一部を掃除機本体外に排気
しながら行ってもよく、このような排気を伴わずに完全
循環させるようにしてもよい。又、この発明において、
吸込み口体は回転清掃体を備えていてもいなくてもよい
とともに、ブラシレスモータには、その出力調整方式
が、抵抗値変化により制御されるものでも、インバータ
回路によりインバータ制御されるものであっても採用可
能である。
【0013】この請求項1に係る発明においては、電動
送風機のモータにブラシレスモータを採用したことによ
り、汚染源であるカーボンブラシの摩耗に伴い発生する
カーボン粉末をなくして、カーボン粉末を含まないきれ
いな空気を循環させながら掃除できるので、カーボン粉
末の被掃除面への付着をなくすことができるとともに、
カーボン粉末を除去するための排気フィルタ及びこれを
設置するための排気室等の構成を省略できる。
【0014】前記請求項1に係る発明を実施するにあた
り、これに従属する請求項2に係る発明のように、前記
吸込み口体にこれを通る循環空気中に配置される回転清
掃体を設けるとよい。このようにして実施する場合にお
いても、循環する空気はカーボン粉末を含んでいないか
ら、回転清掃体がカーボン粉末で汚されて、それが、被
掃除面に転写することがない。
【0015】前記請求項1又は2に係る発明を実施する
にあたり、その発明に従属する請求項3に係る発明のよ
うに、前記ブラシレスモータの回転をインバータ制御す
るモータ制御部を備えるとよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を参照して本発
明の一実施形態を説明する。
【0017】図1、図2において符号1は車輪により被
掃除面上を自在に移動できる掃除機本体である。掃除機
本体1には、その前部に設けられた接続口41に、可撓
性の吸塵ホース50と非可撓性の吸塵パイプ60とを有
する吸塵用連通管Rの一端部つまり吸塵ホース50に設
けた接続筒54が取外し可能に嵌合して接続され、連通
管Rの他端部つまり吸塵パイプ60には吸込み口体70
が接続されている。
【0018】掃除機本体1は、本体ケース10と、この
本体ケース10内に配置された電動送風機15とを備え
ている。
【0019】本体ケース10は、上方を開口した下ケー
ス20、下方を開口した上ケース30および前面パネル
40などから構成され、上下両ケース20、30は、夫
々の開口の開口縁をバンパー11(図1参照)に一体に
形成したシール部によって気密状態に接合して、図示し
ないねじによって連結されている。上下両ケース20、
30には夫々スリット状の通気孔21a、31aを有す
る壁21および31が形成され、これら両壁21、31
は互いに上下から合わさって本体ケース10の前後方向
略中間部に仕切り壁をなしている。本体ケース10内に
は、前記仕切り壁を境にその前側に上方を開口した集塵
室12が、また、後側には送風機室13が形成されてい
る。集塵室12には集塵フィルタとしての集塵袋80が
出し入れ可能に収容されている。
【0020】上ケース30には集塵室12の開口12a
を開閉する開閉蓋32が図示しないヒンジ手段によって
上下方向に回動可能に取付けられている。開口12aの
開口部にはゴム製シール材12bが配置されて、開閉蓋
32には閉じたときシール材12bに当接する環状リブ
32aが形成されている。
【0021】上下両ケース20、30の前壁つまり集塵
室12の前壁には、吸込み口22が形成されており、こ
の吸込み口22にはゴム製のパッキング90が嵌合して
取付けられている。このパッキング90は、吸込み口2
2の内空部を開閉する開閉可能な弁板部91と、集塵室
12側に突出した袋シール部92と、前記前面パネル4
0に当接してこれとの間をシールするパネルシール部9
3とを有している。
【0022】上下両ケース20、30の前面部にねじ止
めされた前面パネル40の中央部には、図2に示すよう
に円筒状の接続口41が貫通して形成されており、この
接続口41の後端部は、パッキング90のパネルシール
部93に当接されている。この接続口41の上部には係
合孔42が形成され、また、接続口41の下方部には戻
し口43が形成されている。本体ケース10に取付けら
れた前面パネル40の接続口41の中心とパッキング9
0の中心とは一致している。
【0023】集塵室12の底壁側には集塵袋80の口枠
81の下端部を係止する係止凹部12cが形成され、集
塵室12の開口12aの上側でかつ集塵室12の前側に
は、集塵袋80の口枠81の上端部を係止する係止爪8
2aを有する係止部材82が、回動可能に設けられてい
る。係止部材82は、図示しない付勢ばねによって係止
爪82aを口枠81に係合させるように付勢されてい
る。口枠81の中央部には貫通孔81aが形成されてお
り、この貫通孔81aには吸塵ホース50の後述する接
続部54の先端部が出し入れ可能に挿通される。
【0024】集塵室12の後部を仕切った上下両壁2
1、31の前側には、これらにわたるフィルター枠85
が取付けられ、この枠85内には上下両壁21、31の
通気孔21a、31aを覆って発泡ウレタンフォームな
どからなる後部フィルター85aが取付けられている。
【0025】送風機室13は、上下両ケース20、30
に夫々に形成した隔壁24、34と上下両壁21、31
によって形成されており、この送風機室13の前部に
は、略円錐形状の案内壁83aを有し底部に貫通孔83
bが形成された案内板83が取付けられている。案内壁
83aの周縁は送風機室13の前壁をなした上下両壁2
1、31に密接している。
【0026】送風機室13には電動送風機15が内蔵さ
れている。この送風機15は、ブラシレスモータ15a
と、このモータ15aによって回転駆動される遠心形の
ファン15b及びこれを覆うファンカバー15cなどか
らなるファン部15dとから構成されている。ブラシレ
スモータ15aはインバータ制御により駆動されるもの
であるとともに、その内部には、ロータの位置を磁気に
より検出する回転センサを備えている。
【0027】この電動送風機15の前部は、ファン部1
5dの外周部に嵌合したゴム製緩衝体16を介して支持
され、電動送風機15の後部は、ブラシレスモータ15
aの周囲を囲んで設けた有底筒状のモータカバー17の
底壁17aに形成された支持孔17bに、ブラシレスモ
ータ15aの後端部の凸部15eを嵌合することにより
支持されている。モータカバー17の開口はファン部1
5dの外周に気密状態に嵌合されている。そして、モー
タカバー17の後端外周と緩衝体16の外周を、前記隔
壁34の支持リブ34aおよび下ケース20の支持リブ
24aに夫々支持させることによって、電動送風機15
が送風機室13内に配置されている。この電動送風機1
5のファンカバー15cの前面には、案内板83の貫通
孔83bに対向する開口(図示しない)が形成されてい
て、この開口を通して電動送風機15はその上流側の集
塵室12内の空気を吸引する。
【0028】ブラシレスモータ15aが有するモータケ
ース15fの底壁には、モータカバー17によって塞が
れることがない通気孔15gが形成されているととも
に、モータカバー17の周壁17cには通気孔17dが
形成されている。両通気孔15g、17dは互いに連通
している。モータカバー17がブラシレスモータ15a
を気密状態に覆っているので、このモータ15aから出
る排気風はすべて通気孔15g及び通気孔17dを経て
後述の循環路36に流出するようになっている。
【0029】図2に示されるように送風機室13の外側
例えば上方位置には、上ケース30で間近に覆われる掃
除機制御装置111が配置されている。この装置111
は、制御基板112上に、掃除機制御部113と、モー
タ制御部114と、冷却ファン115とを搭載して形成
されている。
【0030】掃除機制御部113は、掃除機制御用電源
回路、掃除機制御回路、圧力センサ、電流センサ、温度
センサ、及びメインマクロコンピュータ等を備え、その
メインマクロコンピュータは、後述する制御スイッチ等
の操作手段を介して入力される「強」運転、「標準」運
転、「弱」運転等の指示及び前記各センサの検出信号等
に基づいて、前記掃除機制御回路を制御して必要な制御
上の指示をモータ制御部114に与えるようになってい
る。
【0031】モータ制御部114は、モータ制御用電源
回路、モータ制御回路、モータドライバ、IGBT、電
流センサ、及びモータ制御用マイクロコンピュータ等を
備えている。このモータ制御部114には前記ブラシレ
スモータ15aの回転センサの検出信号が供給される。
掃除機制御部113のメインマイクロコンピュータとの
間で信号をやり取りするモータ制御用マイクロコンピュ
ータは、例えば電流センサで検出されるブラシレスモー
タ15aへの印加電流の値が、モータ制御用マイクロコ
ンピュータの電流設定部に設定された規定電流値と一致
するように、モータ制御回路、モータドライバ、IGB
Tを介して制御して、規定電流によってブラシレスモー
タ15aを定速回転させるものである。そして、前記
「強」運転、又は「標準」、或いは「弱」運転に応じた
前記規定電流値は既述のメインマイクロコンピュータか
ら供給される信号によって、モータ制御用マイクロコン
ピュータの電流設定部に設定されるようになっている。
前記各運転における印加電流は、モータ制御回路が有し
た図示しないトライアックの導通角を変えることにより
制御される。
【0032】制御基板112と上ケース30との間に
は、両制御部113、114を収容するとともに他部よ
り隔離された空間が形成されている。この空間内に位置
して制御基板112上に搭載された小形の冷却ファン1
15は、両制御部113、114を空冷するために設け
られ、その間近には発熱部品の一つである前記トライア
ックが配置されている。この冷却ファン115の吸込み
上流側には、互いに連通するとともに前記他部より隔離
された吸気口116、117が設けられ、その内の吸気
口117は上ケース30の上壁部分に開口されて大気中
に連通されている。そして、冷却ファン115の下流側
でかつ上ケース30の後端部には、冷却ファン115と
の間に両制御部113、114を置いて放熱口118が
開けられている。
【0033】このように電動送風機15とは別に、この
送風機15の運転を制御するための掃除機制御部113
及びモータ制御部114に風を通す冷却ファン115を
設けるとともに、上ケース30に吸気口116、117
と放熱口118とを設けたから、冷却ファン115の運
転により、図2中点線矢印で示すように吸気口117、
116から吸込んだ外気を制御基板112に沿って流し
て放熱口118より掃除機本体1外に放出し、それに伴
い例えば前記トライアック等の発熱部品を有した両制御
部113、114を空冷することができる。なお、掃除
機本体1の後部に内蔵された図示しないコードリールに
対して前記冷却ファン115により生成される冷却空気
流の一部又は全部を導く通風路を設け、この通風路を通
してコードリールに冷却空気を流通させて冷却するよう
にしてもよい。
【0034】下ケース20の底部側には、図2に示すよ
うにモータカバー17の通気孔17dと前面パネル40
に形成した戻し口43とを連通させる循環路36が形成
され、電動送風機15から排気された排気風は、通気孔
17dから循環路36を経て前面パネル40の戻し口4
3に導かれるようになっている。循環路36は排気経路
の一部をなしている。
【0035】前記連通管Rの一部を構成する吸塵ホース
50は、ホース部51、このホース部51の一端部に設
けた接続筒54などから構成されている。図2および図
3に示すようにホース部51は、可撓性を有する蛇腹状
の外ホース52と、この外ホース52の内径よりも小径
であって外ケース52内に同軸的に通された内ホース5
3とから構成されている。内ホース53は後述する吸込
み口体70から吸込まれた吸込気流を案内し、外ホース
52は電動送風機15からの排気風を案内する。内ホー
ス53の内部流路は吸気経路の一部をなし、また、外ホ
ース52の内部流路つまり内ホース53との間に形成さ
る内部流路は排気経路の一部をなしている。
【0036】図2に示すように接続筒54は外筒55と
内筒56とから構成されている。外筒55の先端部に
は、その内面において環状凸壁55aが形成され、ま
た、上部外周壁において操作つまみ100を取付ける凹
部55bが形成されている。外筒55の先端部には、凹
部55bを覆い隠すカバー55dがねじ55cによって
取付けられている。
【0037】接続筒54の外筒55に対して移動可能に
取付けられた操作つまみ100は、その先端部に前面パ
ネル40の接続口41に形成した係合孔42に係脱する
係合爪101を有し、基端部につまみ102を有してい
る。操作つまみ100は、常時ばね103によって係合
爪101が係合孔42に係合するように付勢されてい
る。つまみ102はカバー55dに形成した開口から外
部に突出しており、このつまみ102をばね103の付
勢力に抗して押し下げることによって係合爪101と係
合孔42との引っ掛かりを解除して、接続筒54を接続
口41から引き抜いて取外すことができる。また、接続
筒54の接続口41への接続は、接続筒54を接続口4
1にその先端部から挿入することによってなされる。こ
の外筒55には、接続筒54を接続口41に接続した状
態において前記戻し口43を通して前記循環路36に連
通する連通孔55eが形成されている。連通孔55eは
外筒55の環状凸壁55aより前側に設けられている。
【0038】内筒56の外径は外筒55の内径よりも小
さく、この内筒56の先端部は、外筒55の環状凸壁5
5aの内面に嵌合し接着などによって気密状態を保持し
て取付けられている。内筒56の内部流路は吸気経路の
一部をなし、また、外筒55の内部流路つまり内筒56
との間に形成される内部流路は排気経路の一部をなして
いる。
【0039】外筒55の先端部つまり集塵室12側に位
置する端部は、内筒56の先端部よりも集塵室12側に
突出する長さに形成されている。それによって、接続筒
54を接続口41に挿入して接続した状態では、図2中
実線に示すように外筒55の先端部が、前記弁板部91
を押し開くとともに前記口枠81の貫通孔81aを貫通
して集塵袋80内に入り込むようになっている。この外
筒55の他端部(ホース部51側の端部)は、その外周
壁を外ホース52の内壁に密着状態に嵌合して接着など
によって一体に連結されており、また、内筒56の他の
端部も同様に内ホース53の内壁に密着状態に嵌合して
接着などによって一体に連結されている。外筒55に取
付けられた外ホース52の端部の部分は外筒55のカバ
ー筒部55fによって覆われている。
【0040】前記連通管Rの一部を構成する吸塵パイプ
60は、図3及び図4に示されるように合成樹脂製の硬
質管からなる内管61と、把手63を有する硬質管製の
外管62と、この外管62に一端を気密状態に取付けら
れて内管61を内部に収納する蛇腹状のホース66とを
備えて構成されている。
【0041】図3に示すように外管62には、く字状に
形成されるとともに上方に突出する把手63が一体に形
成されているとともに、この外管62の両端部内部には
放射状に形成された支持リブ64aおよび64bが夫々
形成されている。外管62の一方側つまりホース部51
側の端部外周には、外ホース52が嵌合されて接着など
によって気密状態に連結されているとともに、この部分
は外ホース52の筒状カバー端部52bで覆われてい
る。同様に、内管61の前記一方側の端部も、ホース部
51の内ホース53に嵌合されて接着などによって気密
状態に連結されている。外管62の他方側の端部には、
その先端部を前記ホース66内に嵌入させて接着などに
よって気密状態に連結されている。
【0042】把手63の前方部には、前記電動送風機1
5に対する各種の運転指示及び運転中止を指示するため
の手元操作用の制御スイッチ63a(図1参照)が設け
られている。この制御スイッチ63aからの信号は、外
ホース52の皮膜の内部に2条巻きにして埋設された螺
旋状ピアノ線(独立した2本の線)52cを介して前記
図示しない制御手段に送られるようになっている。
【0043】内管61は外管62の内径よりも小径であ
り、その一方側(ホース部51側の端部)の端部は、外
筒62と同様にく字状に形成されている。この一方側の
端部は、夫々外管62の内壁に形成した支持リブ64a
および64bによって支持されて外管62内を同軸的に
貫通して取付けられている。このような内管支持構造に
おいて、支持リブ64a、64bが放射状に形成されて
いることから、内管61の外周壁と外管62の内周壁と
の間の内部流路を通って排気風が流れるようになってい
る。内管61の外周壁と外管62およびホース66の内
周壁との間に形成される流路67は排気経路の一部をな
し、内管61の流路68は吸気経路の一部をなしてい
る。
【0044】図4に示すように内管61の他方側の先端
部には、後述する吸込み口体70の接続管74が嵌合し
て接着などによって気密状態に連結されて、ホース66
の他端部は接続管74が有する環状壁74bの内周壁に
接着などによって気密状態に連結されている。
【0045】図4〜図6を参照して吸込み口体70につ
いて説明する。この吸込み口体70は、ボトムケース7
2とトップケース73とから構成されたケース体71、
及びケース体71の後部幅方向中央部に上下方向に回動
可能に取付けられた接続管74を備えて構成されてい
る。
【0046】ボトムケース72とトップケース73との
間には、前方側(図4において左側)を円弧面に形成し
た仕切壁75が設けられている。この仕切壁75の下部
は、ボトムケース72に設けた仕切壁72cによって形
成されている。仕切壁75によってケース体71内は、
仕切壁75の下側(内側)空間からなる吸込み室76
と、仕切壁75の前側及び上側空間からなる吹出し室7
7とに区画されている。吸込み室76は吸気経路の一部
をなし、同様に、吹出し室77は排気経路の一部をなし
ている。
【0047】ボトムケース72の下面つまり被掃除面と
対向する底壁には、図6に示されるようにケース体71
の幅方向に延びる吸込み開口72aが形成されている。
この開口72aは吸込み室76の一部をなしている。仕
切壁75の前側下端部つまり仕切壁72cには吸込み室
76下部に連通する吹出し口75aが形成されており、
この吹出し口75aを通して排気風が吸込み開口72a
に吹出されるようになっている。この場合、吸込み開口
72aを通して被掃除面に排気風を吹き付けるようにす
ることは、絨毯などの被掃除面の塵埃を吹き上げ易い点
で好ましい。
【0048】図5に示すように接続管74は、接続管部
74aとこの接続管部74aの先端部外周に形成された
環状壁74bとから構成され、環状壁74bの下端両側
には左右方向に突出させて形成した軸筒74cが形成さ
れている。これら軸筒74cの内部には、接続管部74
aと環状壁74bとの間に形成された空間部、つまり排
気経路の一部である流路74fに連通する連通路74d
が形成されている。接続管部74aの内部は吸込み室7
6と連通する吸気経路の一部である吸込み通路78を構
成している。
【0049】軸筒74cの外周には環状溝74eが形成
されており、この環状溝74eにボトムケース72およ
びトップケース73に形成した嵌合縁72b(トップケ
ース73の嵌合縁は図示しない)を嵌合させて、ボトム
ケース72とトップケース73とを図示しないねじで連
結することによって、接続管74はケース体71に軸筒
74cを回動中心として回動可能に取付けられている。
【0050】図5中1点鎖線の矢印で示されるように吸
込み口体70においては、接続管部74aと環状壁74
bとの間の流路74f、軸筒74c内の連通路74dを
通って吹出した排気風は、仕切壁75上の吹出し室77
を経て、この室77の後方に向けて吸込み室76内に吹
き出されるようになっている。
【0051】吸込み室76には回転清掃体79が収容さ
れている。この清掃体79は、軸体79aと、この軸体
79aの外周面から突出して軸体79aの軸方向に沿っ
て取付けられた軟質のブレードやブラシ毛等の清掃部材
79bと、軸体79aの両端部に取付けられた軸受79
cとを備えて形成されている。回転清掃体79の両端の
軸受79cは夫々ボトムケース72の内面に一体に設け
た図示しないリブ等に支持されている。こうして取付け
られた回転清掃体79は、その清掃部材79bに吹出し
口75aから排気風を吹き付けることによって回転させ
られるようになっている。
【0052】なお、図4及び図6中121は吸込み開口
72aの後側近傍位置に長手方向に沿ってボトムケース
72の底壁に取付けられたブラシ毛、122はボトムケ
ース72の底壁に取付けられた前車輪、123はボトム
ケース72の底壁に取付けられた後車輪である。
【0053】前記構成の空気循環式電気掃除機1を用い
て、掃除をする場合は、把手63を手で握り、その制御
スイッチ63aを操作して、電動送風機15を駆動させ
た後、被掃除面例えば絨毯を掃除すべく、吸込み口体7
0を前後方向に移動させればよい。
【0054】すなわち、電動送風機15の運転は把手6
3において「強」又は「標準」或いは「弱」運転に指定
され、それに従い電動送風機15のブラシレスモータ1
5aは、前記指定に応じて掃除機制御装置111のモー
タ制御部114でインバータ制御されて、前記指定に応
じた運転速度で定速回転される。
【0055】このように制御スイッチ63aの操作指令
に応じて電動送風機15が駆動されると、この電動送風
機15の後方への送風作用によって集塵室12が負圧と
なる。この結果、吸込み口体70の吸込み開口72aの
部分の空気が、図3及び図4中矢印aに示すように吸込
み室76、吸込み通路78、内管61、吸塵ホース50
の内管53、接続筒54の内筒56を経て集塵室12内
の集塵袋80内に吸込まれ、この吸込み気流中に含まれ
る塵埃は集塵袋80によって除去される。
【0056】そして、以上のように吸込まれた空気は、
電動送風機15のファン部15bを通過した後、排気風
としてモータケース15fの通気孔15gからモータカ
バー17内に排気される。モータカバー17内に排気さ
れた排気風は、矢印bに示すように通気孔17d、循環
路36、接続筒54の外筒55の連通孔55e、接続筒
54の内筒56の外周と外筒55の間に形成された流
路、ホース部51の内ホース53の外周と外ホース52
の間に形成された流路、吸塵パイプ60の内管61と外
管62の間に形成された流路67、吸込み口体70の接
続管74の流路74f、吹出し室77を経て吹出し口7
5aから吸込み室76に吹出される。
【0057】この吹出しにおいて排気風が回転清掃体7
9の清掃部材79bに吹き付けられるから、回転清掃体
79は回転して、その清掃部材79bが絨毯の毛足の間
に存在する塵埃をかき出す。こうしたかき出しにより絨
毯の表面に出された塵埃は、絨毯の毛足が吸込み室76
の吸込み開口72aに入り込むに伴い、前記吹出し口7
5aから吹出された排気風つまり循環気流によって運ば
れ(吸込まれ)、矢印aで示した前記吸気経路中の集塵
室12において集塵袋80によって捕捉される。そし
て、塵埃が除去された吸込み気流は、電動送風機15の
ファン部15bに吸込まれた後、この送風機15のブラ
シレスモータ15aを冷却しつつ流通し、排気風として
再びモータカバー17内に排気される。それにより、こ
の排気風は前記矢印bで示した排気経路を経て吹出し口
75aから再び吹き出されて、回転清掃体79を回転さ
せながら吸込まれて循環する。
【0058】以上のように電動送風機15からの排気を
吸込み口体70に戻して吸込みつつ完全循環させなが
ら、循環空気流で吸込み口体70の吸込み開口72aに
臨んだ塵埃を運んで吸気経路中の集塵袋80で除去し
て、空気循環式の掃除をすることができる。この掃除に
よれば、空気を循環させるので、電動送風機15の駆動
音が外部に漏れることが抑制され、静かに掃除ができる
とともに、吸込み開口72aに被掃除面が吸付くことを
抑制しつつ、被掃除面に対し吸込み口体70を軽く動か
しながら掃除することができる。
【0059】そして、電動送風機15のモータにブラシ
レスモータ15aを採用したから、このモータ15aは
その使用に伴い整流子モータのようにカーボン粉末を発
生することがない。そのため、電動送風機15から吸込
み口体70に戻される排気風は、カーボン粉末を含まな
いきれいな排気風であって、このようにきれいな空気を
循環させながら既述の空気循環式の掃除ができるに伴
い、回転清掃体79の清掃部材79bにカーボン粉末が
付着することがないとともに、この清掃体79に吹き当
てられた風が吸込み開口72aを通って被掃除面に吹付
けられても、この被掃除面にカーボン粉末が付着するこ
ともない。したがって、回転清掃体79及び被掃除面を
カーボン粉末で汚すことなく、掃除をすることができ
る。
【0060】したがって、電動送風機15のモータに整
流子モータを使用する場合のように、カーボン粉末を除
去するための排気フィルタを排気経路中に配置する必要
がなくなり、部品点数を削減できる他、この排気フィル
タを設置するための排気室も不要にできるので、排気室
相当分だけ掃除機本体1を前後方向に小形化できる。
【0061】しかも、排気フィルタを省略しても、循環
空気中にはカーボン粉末が含まれていないので、カーボ
ン粉末が集塵袋80の内面に付着して、この袋80を早
期に目詰まりさせることがなく、吸塵性能を向上でき
る。加えて、排気フィルタの省略に伴い、循環経路中で
の圧損が少なくなり、空気の循環性能の低下を抑制でき
るため、吸込み口体70の吸込み口72aに臨んだ被掃
除面の塵埃を掃除機本体1側に吸込む吸塵性能を向上で
きる。
【0062】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0063】請求項1〜3に係る発明によれば、カーボ
ン粉末を含まないきれいな空気を循環させながら掃除で
きるので、掃除に伴いカーボン粉末が被掃除面に付着し
ないとともに、カーボン粉末を除去するための排気フィ
ルタ及びこれを設置するための排気室等の構成を省略で
きるので、掃除機本体を小形化するのに適し、しかも、
カーボン粉末による集塵フィルタの目詰りがないことと
あいまって、空気の循環経路中での圧損が少なくなり空
気の循環が容易となるので、吸塵性能を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るキャニスタ型
空気循環式電気掃除機全体の構成を示す斜視図。
【図2】図1に示された電気掃除機の掃除機本体の構成
をこの本体に差込み接続された吸塵ホースの一部ととも
に示す断面図。
【図3】図1に示された電気掃除機が備える連通管の吸
塵ホースと吸塵パイプとの連結部分の構成を一部断面し
て示す側面図。
【図4】図1に示された電気掃除機の吸込み口体の構成
を吸塵パイプの一部とともに示す断面図。
【図5】図1に示された電気掃除機の吸込み口体の構成
をそのトップケースを取外した状態で一部断面して示す
平面図。
【図6】図1に示された電気掃除機の吸込み口体の構成
を示す下面図。
【符号の説明】 1…掃除機本体 15…電動送風機 15a…ブラシレスモータ 15b…ファン 70…吸込み口体 79…回転清掃体 79b…清掃部材 80…集塵袋(集塵フィルタ) 111…掃除機制御装置 114…モータ制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹本 律雄 神奈川県秦野市堀山下43番地 東芝テック 株式会社秦野工場内 Fターム(参考) 3B061 AA41 AD01 AE02 AH02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸込み口体を備え、掃除機本体内の電動送
    風機の動作により前記吸込み口体から吸込まれる空気を
    前記電動送風機の上流側に配置された集塵フィルタに通
    して塵埃を捕捉し、前記集塵フィルタを通過して前記電
    動送風機から排出される空気を前記吸込み口体に戻して
    回収し循環させながら掃除をする電気掃除機において、
    前記電動送風機のファンを駆動するモータにブラシレス
    モータを用いたことを特徴とする電気掃除機。
  2. 【請求項2】前記吸込み口体にこれを通る循環空気中に
    配置される回転清掃体を設けたことを特徴とする請求項
    1に記載の電気掃除機。
  3. 【請求項3】前記ブラシレスモータの回転をインバータ
    制御するモータ制御部を備えることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の電気掃除機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020039656A (ja) * 2018-09-12 2020-03-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 洗濯機
EP2275016B1 (de) 2001-10-01 2020-04-01 BSH Hausgeräte GmbH Staubsauger zum Aufsaugen und Ansammeln von Partikeln

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2275016B1 (de) 2001-10-01 2020-04-01 BSH Hausgeräte GmbH Staubsauger zum Aufsaugen und Ansammeln von Partikeln
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