JP3165258B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

パチンコ遊技機

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JP3165258B2 JP25397392A JP25397392A JP3165258B2 JP 3165258 B2 JP3165258 B2 JP 3165258B2 JP 25397392 A JP25397392 A JP 25397392A JP 25397392 A JP25397392 A JP 25397392A JP 3165258 B2 JP3165258 B2 JP 3165258B2
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吉平 新山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ遊技機に係わ
り、詳しくは、遊技媒体の発射勢を調整可能で、一定の
発射勢を自動的に保持できるパチンコ遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、遊技媒体として玉を用いた遊技
機としては、例えばパチンコ機が代表的である。近時
は、この遊技機によって遊技を行う過程で、特定の遊技
状態(例えば、大当り状態)では玉の賞球数が多く、遊
技者の興味を誘っている。従来よりパチンコ機では操作
ハンドルによって玉の飛距離調整を行い、遊技領域に向
けて玉を発射している。この場合、発射装置における玉
の発射勢を調整する手段として、操作ハンドルの回動量
によりバネの付勢力を変えるものがある。また、操作ハ
ンドルの回動量により、ハンドルに軸支されている回動
型の可変抵抗器の抵抗値を変更して電圧値として取り込
んで発射勢を変えるものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の各パチンコ機にあっては、何れも現状の発射勢を維
持するために、操作ハンドルの回動力を手で保持しなけ
ればならず、飛距離調整が面倒であるという問題点があ
った。
【0004】また、従来のパチンコ機でも飛距離調整機
能付きの発射装置が幾つか提案されているが、発射勢の
強弱を付ける変移量がどちらの方向にも同一であり、例
えば遊技領域に対していわゆる右打ちを即座に行うため
には、右打ち用の入力手段を新たに設けなければなら
ず、部品点数の増加を招来し、コストがアップするとい
う問題点があった。一方、仮に右打ち用の入力手段を設
けたとしても、右打ちの微調整は、飛距離調整用の押釦
を利用しなければならず、遊技者の希望する発射勢にす
るには、時間を要し、遊技中の権利が消滅(いわゆるパ
ンク)しかねないという欠点がある。
【0005】加えて、従来の飛距離調整機能付きの発射
装置では発射勢の強弱を付ける変移量に可変抵抗値等の
アナログ量を用いているため、その読み取りに必要な回
路構成が複雑で、この面からもコストがアップするとい
う問題点があった。
【0006】さらに、発射装置の飛距離調整をリモコン
で操作(遠隔的な操作)しようとする場合、従来は発射
勢を変えるバネ、あるいは可変抵抗器を動かすアクチュ
エータを新たに設けないと、リモコンで操作することが
困難であった。
【0007】そこで本発明は、飛距離調整が簡単で、低
コストで右打ちに即座に移行でき、かつ飛距離調整をリ
モコンで操作可能で、しかも一定の発射勢を自動的に保
持できるパチンコ遊技機を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、
発明によるパチンコ遊技機は、遊技媒体を遊技領域に発
射する飛距離調整を行う操作ハンドルを備えたパチンコ
遊技機において、前記操作ハンドルは、遊技者が当該操
作ハンドルを握った状態で左側方に飛距離調整用の発射
強スイッチと発射弱スイッチとが配置され、該各スイッ
チを押圧タイプのスイッチとするとともに、これらスイ
ッチの押圧を光学センサにより読み取るように構成し、
前記光学センサの出力により、発射強スイッチの押圧時
間によって発射勢を強くする一方、発射弱スイッチの押
圧時間によって発射勢を弱くするようにして、発射強ス
イッチの押圧時間に基づく発射勢の変移量を発射弱スイ
ッチの押圧時間に基づく発射勢の変移量よりも大きくし
たことを特徴とする。
【0009】また、好ましい態様として、前記操作ハン
ドルの操作による飛距離状態をレベル表示する表示手段
を設けたことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明では、遊技者が操作ハンドルを握った状
態で左側方に飛距離調整用の発射強スイッチと発射弱ス
イッチとを配置し、各スイッチを押圧タイプのスイッチ
とするとともに、これらスイッチの押圧を光学センサに
より読み取るように、操作ハンドルが構成されており、
光学センサの出力により、発射強スイッチの押圧時間に
よって発射勢を強くする一方、発射弱スイッチの押圧時
間によって発射勢を弱くするようにして、発射強スイッ
チの押圧時間に基づく発射勢の変移量を発射弱スイッチ
の押圧時間に基づく発射勢の変移量よりも大きくしてい
る。
【0011】したがって、発射強スイッチおよび発射弱
スイッチによって発射勢が決められ、発射勢の強い方向
に対して変移量が大きい。その結果、一定量の発射勢を
決めたら、飛距離調整用のスイッチを操作することな
く、ハンドル部に手を触れてい るだけで、発射が行わ
れ、飛距離調整が簡単になり、かつ右打ちが即座に可能
となる。さらに、部品点数の増加が少なく、低コストに
なる。飛距離調整スイッチに光学センサを用いると、飛
距離調整を簡単にリモコンで行うことができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明を適用したクレジット方式の
パチンコ遊技機の一実施例の正面図である。図1におい
て、1はパチンコ機であり、パチンコ遊技を行う過程で
内部のマイクロコンピュータに一定の範囲で玉数を記憶
するクレジット方式になっている。
【0013】パチンコ機1は、正面側に見える部分とし
て額縁状の前面枠11と、前面枠11の開口部に配設さ
れ、ガラス12aを支持する金枠(ガラス枠)12と、
遊技盤13と、前面表示パネル14と、前面表示パネル
14の下方の前面操作パネル15とを有している。前面
枠11はパチンコ機1を設置している木製の枠体に開閉
可能に支持されており、同様に金枠12は前面枠11に
開閉可能に支持されている。なお、前面枠11は樹脂製
であり、所定のカラフルな色彩が施されている。
【0014】前面表示パネル14は前面側が突出しつつ
やや盛り上がるような曲面状に形成され、この前面表示
パネル14には賞品球としてのパチンコ玉を受ける上皿
21が形成されるとともに、前面側にクレジット表示器
22、精算スイッチ23および上皿玉抜きスイッチ24
が設けられている。
【0015】クレジット表示器22は250個を限度と
して遊技者が保有するパチンコ玉の数をクレジットとし
て保留表示するもので、具体的には上皿21が一杯(満
杯)になった時点で、そのとき入賞により上皿21をオ
ーバーして供給される玉の数を250個までの範囲で表
示し、250個を超える玉は後述の下皿(玉供給皿)3
2に排出される。なお、上皿21が満杯でなくなると、
保留した玉が排出され、残りの玉数をクレジット数とし
て表示する。クレジット数を250個に限定したのは、
マイクロコンピュータの「1バイト」の範囲に合せるた
めと、回動式スロットルマシン(いわゆるパチスロ)に
おけるクレジットの範囲(例えば、現行では最大でクレ
ジット数=50:メダル数)と同調させるためである。
【0016】クレジット表示器22は、例えば7セグメ
ントの大型のLEDを用いて3列で構成され、クレジッ
ト数を100の位まで1個単位で表示する。なお、クレ
ジット数表示器22は7セグメントのLEDに限らず、
例えばドットLED、液晶、蛍光表示管等を用いて構成
してもよい。
【0017】また、本実施例の場合、クレジット数表示
器22は排出エラーの表示(例えば、CEと表示)を行
う機能も兼ねている。排出エラーとしては、例えば賞球
排出のトラブル、貸玉数のトラブルなどがあり、これら
の場合にクレジット数表示器22は排出エラーを表示し
て遊技者に対して報知している。
【0018】精算スイッチ23はクレジットを精算する
ためのもので、精算スイッチ23を押すと、上皿21と
下皿32とを閉鎖していた通路が連通するとともに、そ
のときのクレジット数に相当する玉数が払い出されて上
皿21あるいは下皿32に排出される(上皿21が満杯
のとき下皿32に排出)。精算スイッチ23の信号は保
留数払い出し指令に相当する。上皿玉抜きスイッチ24
は上皿21の玉を下皿32に移すために、両者を接続す
る通路を開閉する上玉受皿ソレノイド94(図3参照)
をオンするための押し釦であり、上皿玉抜きスイッチ2
4を押すと、100皿LED24a(図3参照)が点滅
して遊技者に知らせるようになっている。なお、上皿玉
抜きスイッチ24に、例えば100皿LED24aを内
蔵するようにしてもよい。
【0019】図2は前面操作パネル15を示す斜視図で
ある。この図に示すように、前面操作パネル15の一部
は前方に突出するような形状に形成され、その突出部の
うち左側に下玉受皿の灰皿部(以下、灰皿という)31
が形成され、中央部に下玉受皿の玉受部(以下、玉貯留
皿:下皿という)32が形成されている。玉貯留皿32
は上皿21およびクレジット数が一杯のときに賞品玉を
受ける等の役目がある他、玉を一時的に貯留するための
ものである。また、前面操作パネル15には玉抜きレバ
ー33、オーバーフローランプ34、発射装置の発射操
作ハンドル35、発射強弱レベルLED36、単発スイ
ッチ37およびP機前面物体検出センサ38が設けられ
ている。
【0020】玉抜きレバー33は玉貯留皿32に貯留さ
れた玉を外部下方に抜くためのもので、この玉抜きレバ
ー33を、例えば左方向に移動させると、玉貯留皿32
の下底部が一部開口して玉を下方に放出することができ
る。オーバーフローランプ34は玉貯留皿32の玉が一
杯になったとき、点灯して遊技者に知らせるとともに、
特に本実施例では、クレジットの保留数が規定値(25
0個)を超えたことを報知する保留数満杯報知手段およ
び過大保留状態を報知する過大保留報知手段としての機
能を有している。
【0021】これは、玉貯留皿32の玉が一杯になって
オーバーフロー状態のとき、入賞が発生すると、上皿2
1への賞品球の放出を保留し、クレジット保留数に加え
て過大保留(250個を超える保留)を行うようになっ
ているからである。一方、オーバーフロー状態が解除さ
れたときには、クレジット保留数に加えられた過大保留
球が上皿21へ放出されるようになっている。
【0022】オーバーフローランプ34は、下玉受皿と
しての灰皿31と玉貯留皿32との仕切り位置、すなわ
ち灰皿31と玉貯留皿32とを仕切る側壁部に内蔵され
るように配置されている。オーバーフローランプ34は
その前面側が光を通す部材(例えば、赤い半透明部材)
で形成され、内部に複数のランプを有している。そし
て、ランプ全体で灰皿31と玉貯留皿32とを仕切る仕
切壁が構成されるようになっている。なお、オーバーフ
ローランプ34の側面は耐熱を考慮してメッキ処理され
ている。
【0023】オーバーフロー状態になると、内蔵のラン
プが点灯し、過大保留状態になると、内蔵のランプが点
滅するようになっている。オーバーフローランプ34の
点灯に応じて遊技者が玉抜きレバー33を操作して玉貯
留皿32の玉を放出すると、オーバーフロー状態が解消
する。
【0024】保留数満杯報知手段および過大保留状態の
報知はオーバーフローランプ34を兼用し、ランプの点
滅によって行っているが、これに限らず、専用の保留数
満杯ランプあるいは過大保留ランプを設けてもよい。ま
た、保留数満杯報知や過大保留状態の報知は表示に限ら
ず、音声合成、効果音等の音で行ってもよいし、あるい
は表示と音声合成、効果音等とを混在するようにしても
よい。
【0025】発射操作ハンドル35は1列に整列してい
るパチンコ玉のうち、発射位置にあるものを1個ずつ遊
技盤13前面の遊技領域内に弾発させる発射装置の操作
を行うものである。発射操作ハンドル35は、その外周
全体にわたって金属製の薄い膜でコーティング処理され
ており、これにより遊技者がハンドルを握った状態を金
属の導電性によって検知できるように、タッチセンサ
(図3参照)が設けられている。また、発射操作ハンド
ル35の図中左側方には飛距離調整用の発射強スイッチ
35aおよび発射弱スイッチ35bが配置されている。
【0026】発射強スイッチ(発射強手段)35aおよ
び発射弱スイッチ(発射弱手段)35bは、押圧タイプ
のスイッチであり、その押圧時間(例えば、500ms
連続オンで1段階変移量を変える)を後述のCPU20
1が受け取ることによって発射の強弱(玉の飛距離)を
調整するようになっている。具体的には、スイッチの入
力時間によってPWM制御(パルス幅変調)されている
発射ソレノイド(ロータリソレノイド)のパルス幅を変
化させることによって発射の強弱(例えば、玉飛距離)
を調整する。なお、スイッチの押圧を読み取るのには、
光学センサが用いられており、これはアナログ量でな
く、所定の押圧時間だけスイッチが押されると、これを
1回の押圧操作が行われたとしてデジタル的に読み取る
ようになっている。光学センサの出力はCPU201に
入力される。
【0027】この場合、発射強スイッチ35aを押すと
玉の発射勢が強くなり、発射弱スイッチ35bを押すと
玉の発射勢が弱くなる。また、発射勢の強い方向に対し
て変移量が大きくなっている。具体的には、発射強スイ
ッチ35aの1回の入力では、発射勢の弱い発射弱スイ
ッチ35bの1回の入力よりも玉を発射する変移量が大
きくなっている。そして、希望の発射勢が発射強スイッ
チ35aあるいは発射弱スイッチ35bによって決定さ
れると、その値はCPU201に保持される。したがっ
て、例えば玉の右打ちを余儀なくされるような機種の場
合に、即座に対応できるようになっている。なお、発射
勢の強い方向に対して変移量を大きくするのではなく、
発射勢の弱い方向に対して変移量を大きくしてもよく、
また、変移量の差の程度は自由に決定できる。
【0028】発射強弱レベルLED(表示手段)36は
発射強スイッチ35a、発射弱スイッチ35bの操作に
よって可変された発射強弱レベル(玉の飛距離)を表示
するもので、例えばLEDの点灯個数で発射強弱レベル
が分かるようになっている。単発スイッチ37は発射操
作ハンドル35の操作にかかわらず一時的に玉の発射を
停止するためのもので、例えば玉を単発的に発射するよ
うなときに用いられる。
【0029】P機前面物体検出センサ38は遊技者がパ
チンコ機1の前に存在している状態(すなわち、通常、
椅子に座っている状態)を検出するもので、例えばパチ
ンコ機1の前面に向けて一定の光を発射し、この光が人
体に反射して返ってくるときの反射光を検知することに
より、遊技者を検出する。P機前面物体検出センサ38
の検出出力は後述のCPU201に供給され、CPU2
01はP機前面物体検出センサ38からの出力に基づ
き、少なくともパチンコ機1の前に遊技者が存在し、か
つ遊技者が発射操作ハンドル35に触れているという条
件を満足している場合に、発射装置のロータリソレノイ
ドを作動させて玉の発射を許可し、それ以外の場合には
玉の発射を停止するような制御を行う。
【0030】再び図1に戻り、遊技盤13の下方左側に
は金枠開閉検出スイッチ41が設けられており、金枠開
閉検出スイッチ41は、例えばマイクロスイッチによっ
て構成され、金枠12の開閉状態を検出する。例えば、
金枠12が閉じると、金枠本体がマイクロスイッチに当
接して接点がオンし、開くと同接点がオフするような構
成である。
【0031】金枠12は前面枠11に開閉可能に支持さ
れ、通常は施錠孔51にキーを挿入して操作することに
より施錠装置によって前面枠11に対して施錠されてい
る。金枠12を開く場合には、施錠孔51に所定のキー
を挿入して回動操作することにより、施錠装置のロック
状態が解除されてオープンする。また、パチンコ機1の
前面枠11の上部には役物装置の大当り時に点灯するタ
ーボランプ(大当り表示器)61が設けられている。さ
らに、ターボランプ61の側方には玉抜き装置を作動さ
せるための玉抜き挿入ピンが挿入可能な挿入ピン穴62
が形成されている。
【0032】遊技盤13は、例えば木製のベニアからな
り、その前面側が遊技領域になっている。遊技領域は任
意の構成をとり得ることができ、例えばいわゆる第1種
に属するもの、第2種に属するもの、あるいは第3種に
属するものなどがあり、パチンコ遊技を行うものであれ
ば、本発明の適用対象になり得る。
【0033】本実施例では第2種に属するものを採用し
ており、具体的には始動口へ玉が入賞すると、センター
役物装置の可動片が玉を受入れ易い開状態になり、この
ときセンター役物装置の特別入賞口に入賞した場合(V
入賞した場合)には、特別態様遊技状態(大当り状態)
に移行し、この特別態様遊技状態では、可動片が最大1
8回の開閉動作を行うとともに、これを1サイクルとし
てV入賞を条件に、例えば最大15サイクルだけ特別態
様遊技を繰り返すことを可能にして遊技者が多くの出玉
を得て、より高い利益を享受することができるようにな
っている。
【0034】次に、図3はパチンコ機1における制御系
のブロック図である。図3において、この制御系は大き
く分けると、パチンコ遊技や玉の排出等に必要な制御を
行うCPU201と、各種情報信号を受け入れて波形整
形あるいは必要に応じてA/D変換する等の処理を行っ
てCPU201に出力する入力フィルタ202と、CP
U201の作動クロックの基本となる周波数を刻む水晶
(クリスタル)203と、CPU201からの制御信号
をドライブして各種駆動信号を生成して各表示器等に出
力するドライバ204と、CPU201、入力フィルタ
202、ドライバ204に必要な電源を供給する電源部
205と、内部RAMやレジスタの内容を記憶する外付
けのE2PROM206と、パチンコ遊技に関連する各
種状態を検出して必要なデータを入力フィルタ202に
出力するセンサ群と、ドライバ204からの信号によっ
て駆動されるアクチュエータ群とによって構成される。
【0035】CPU201、入力フィルタ202、水晶
203、ドライバ204およびE2PROM206は排
出制御装置の機能を実現するもので、マイクロコンピュ
ータを含むボードユニットによって実装されている。そ
して、マイクロコンピュータのボードユニットは島設
備、遊技店の管理装置等との間で制御信号やデータの授
受を行うようになっている。
【0036】入力フィルタ202には、前述した挿入ピ
ン穴62を通して挿入された玉抜き挿入ピンによってオ
ン作動し、玉抜き装置を作動させるための玉抜きスイッ
チ101からの玉抜き信号、賞球データ受信信号線10
2からの賞球データ、同期信号線103からの遊技盤制
御装置と排出制御装置との同期をとる同期信号、セーフ
玉払出装置で1個当て排出されるセーフ玉を検出するセ
ーフセンサ104の出力信号、排出センサ105および
排出センサ106(すなわち、玉排出装置の2条の各排
出センサ1、2)の各出力信号、上皿玉抜きスイッチ
(上玉受皿玉抜きスイッチ)24の出力信号、精算スイ
ッチ23の出力信号、金枠スイッチ(金枠開閉検出スイ
ッチ)41の出力信号、上皿21が満杯であることを検
出する上玉受皿センサ74からの信号、発射操作ハンド
ル35の側方に配置された飛距離調整用の発射強スイッ
チ35aおよび発射弱スイッチ35bの出力信号、単発
スイッチ37の出力信号、玉供給皿32のオーバーフロ
ー状態を検出するオーバーフロースイッチ107からの
オーバーフロー状態検出信号、P機前面物体検出センサ
38の出力信号、弾発強度の初期値を設定する弾発強度
初期設定スイッチ(ディップスイッチに相当:図8参
照)111の出力信号、発射操作ハンドル35へのタッ
チを検出するタッチセンサ108からの信号に基づいて
人体が発射操作ハンドル35にタッチしていることを検
出する人体検出回路109からの信号、玉抜きソレノイ
ド125の導通状態あるいは断線状態を監視するため
に、ソレノイド(コイル)の状態を直接入力として取り
込み、その信号の有無で導通、断線と判断する玉抜きソ
レノイド導通監視回路110からの信号が入力されてい
る。
【0037】オーバーフロースイッチ107は上皿21
と玉供給皿(下玉受皿)32とを連通する玉通路(図示
略)に所定数以上の玉が収納されたとき、オン作動して
オーバーフロー状態を検出する。上玉受皿センサ74
は、上皿21に玉が満杯になったことを検出するもの
で、例えば近接センサタイプのものが使用され、上皿2
1への入口部分まで玉が滞留した状態から上皿21に所
定数(上皿21が満杯となる数)以上の玉が収納されて
上皿21が満杯であることを検出する。
【0038】ドライバ204からは金枠12が開いたこ
とを知らせる金枠ランプ121、入賞によるセーフ玉を
報知するセーフランプ122に対して制御信号が出力さ
れるとともに、管理装置に対して賞球数信号123およ
び金枠開放信号124が出力される。また、ターボラン
プ61、玉抜き装置の玉抜きソレノイド125、玉排出
装置の2条の各排出ソレノイド126、127(以下、
単に排出ソレノイド1、2ということがある)、玉送り
機構の玉送りソレノイド92、上玉受皿ソレノイド9
4、発射装置のロータリソレノイド128、セーフ玉払
出装置で1個当てにセーフ玉を払い出すセーフソレノイ
ド129、発射強弱を表示する発射強弱レベルLED3
6、クレジット数を表示するクレジット表示器22、上
皿21の玉抜きを表示する100皿LED24a、玉貯
留皿32の玉が一杯になったことを表示する受皿ランプ
(オーバーフローランプのこと)34に対して制御信号
が出力される。なお、玉抜きソレノイド導通監視回路1
10が玉抜きソレノイド125の導通、断線を判断する
ようになっている。
【0039】排出ソレノイド126、排出ソレノイド1
27は玉排出装置で玉の排出を行うときに作動するも
の、セーフソレノイド129はセーフ玉払出装置で1個
当てセーフ玉を排出するときに作動するもの、玉抜きソ
レノイド125は玉抜き装置に内蔵され、貯留タンクな
どの裏メカに存在する玉を抜くとき、玉抜き操作が行わ
れた場合に、玉排出通路のゲートを回収側に切り換える
ためのもの、ロータリソレノイド128は発射位置にあ
る玉を弾発するためのもの、玉送りソレノイド92は玉
送り機構に配置され、玉を発射位置に1個宛て送るも
の、上玉受皿ソレノイド94は上皿玉抜きスイッチ24
を押した場合に通電され、上皿21と玉貯留皿32とを
接続する通路を開放するもの(すなわち、上皿21の玉
を玉貯留皿32に移すとき作動するもの)である。
【0040】CPU201は、光学センサによって読み
取られた発射強スイッチ35aおよび発射弱スイッチ3
5bの押圧時間に基づいて玉の飛距離を保持し、その飛
距離で玉を弾発するように発射装置の制御を行う。ま
た、CPU201は遊技者がパチンコ機1前面に存在す
る(例えば、座っている)という条件および遊技者が操
作ハンドル35に接触している条件の2つを少なくとも
含むアンド論理によって玉の発射を許可するような制御
を行う。
【0041】さらに、玉排出装置の作動を制御して玉の
排出制御や玉抜き制御を行うとともに、上皿21の満杯
が検出されたとき、新たな入賞が発生すると、上皿21
への賞品球の放出を保留するとともに、保留数が規定値
(すなわち、250個)を超えたとき、上皿21への賞
品球の放出を再開するように制御する。このとき、25
0個を限度として遊技者が保有するパチンコ玉の数がク
レジットとしてクレジット表示器22に保留表示され
る。一方、上皿21が満杯でないとき、クレジットの保
留数が有限値(すなわち、[1]〜[250]までの何
れかの値で、有限のとき:値が[0]でないという意
味)、であれば、250個の範囲内で上皿21への賞品
球の放出を行うような制御を行う。
【0042】また、精算スイッチ23が操作されて保留
数払い出し指令が与えられると、上皿21と下皿32と
を閉鎖していた通路を連通するとともに、玉排出装置を
作動させてそのときのクレジット数に相当する玉数を払
い出して上皿21に放出するような制御を行う。なお、
上皿21が満杯のときは玉供給皿32に放出される。さ
らに、CPU201はオーバーフロー状態が検出された
とき、入賞が発生すると、上皿21への賞品球の放出を
保留し、250個を超えてクレジット保留数に加える
(すなわち、過大保留を行う)とともに、オーバーフロ
ー状態が解除されたとき、クレジット保留数に加えられ
た過大保留球を上皿21へ放出するような制御を行う。
【0043】次に、上述したCPU201によって行わ
れる各種制御の手順を図4〜図8を参照して詳細に説明
する。CPU201による制御は、パチンコ機1の電源
の投入と同時に開始され、電源が投入されている限り繰
り返してその処理が実行される。
【0044】メインルーチン 最初に、メインルーチン(いわゆるゼネラルフロー)に
ついて図4を参照して説明する。このルーチンは、前述
したようにパチンコ機1の電源の投入後、繰り返して行
われる。
【0045】メインルーチンが起動すると、まずステッ
プS10で初期設定を行う。これにより、CPU201
のイニシャライズ、RAMのワーキングエリアがクリア
されたり、フラグの設定、I/Oポートのリセット、サ
ブルーチンのイニシャライズ等が行われる。次いで、ス
テップS12でCPU201をリセットするリセットス
イッチがオンしているか否かを判別し、オンのときはス
テップS26に進んでメモリを初期化する。これによ
り、メモリ(特に、RAM)の内部データがクリアされ
る。ステップS26を経ると、ステップS20に進む。
【0046】一方、リセットスイッチがオンしていない
ときは、ステップS14に進んでメモリチェックを行
う。例えば、RAMにチェック専用の領域を2ヵ所確保
して一方に[55H]、他方に[AAH]を代入してチ
ェックを行う。もし値が違う場合にはメモリ内をクリア
する。すなわち、ステップS16でチェックの結果から
メモリが正常か否かを判別し、正常でない場合はステッ
プS26に進んでメモリを初期化する。また、正常であ
るときはステップS18でバックアップデータを内部R
AMに転送し、ステップS20で初期データを設定す
る。これにより、例えばフラグ、クレジット数、セーフ
玉の数、外部出力などに初期値が設定される。
【0047】次いで、ステップS22で1msタイマお
よび5msタイマをスタートする。これは、後述のよう
に1msタイマ割り込み、5msタイマ割り込みを実行
するためである。次いで、ステップS24でスタートフ
ラグがオンしているか否かを判別する。スタートフラグ
は電源投入後、3秒間のアイドルタイムが経過してから
各制御処理を開始する構成になっているため、この3秒
間のアイドルタイムが経過したときにセットされるもの
である。したがって、アイドルタイムが経過しないとき
は、このステップに留り、経過するとステップS30に
抜けて各制御処理を開始する。
【0048】ステップS30〜ステップS44の各処理
のサブルーチンは繰り返して実行される。ステップS3
0では賞球排出処理を行う。これは、賞球が発生した場
合に賞球数に対応する玉を排出するものである。
【0049】ここで、賞球排出を行うときには、まずセ
ーフ玉の入力を役物回路が検出し、そのセーフ玉の賞球
情報をシリアルデータとして排出制御装置の機能を実現
するマイクロコンピュータ(CPU201など)を含む
ボードユニットに送る。排出制御装置は賞球数を3度一
致するまで読み込み、一致したらセーフソレノイド12
9をオンしてセーフ玉を排出する。このセーフ玉排出に
より、役物回路は排出制御装置が賞球データを受け取っ
たことを確認し、その後、次のセーフ玉があれば次の情
報を送る。排出制御装置は賞球情報を受け取ったなら
ば、賞球制御を行うようになっている。なお、排出制御
装置では賞球数記憶と賞球制御とが並列処理で行われ
る。
【0050】また、上皿21が満杯のとき、入賞が発生
すると、上皿21への賞品球の放出が保留され、[25
0]を限度としてクレジットが増加するとともに、保留
数が規定値(250個)を超えたとき、上皿21への賞
品球の放出が再開される。したがって、上皿21をソフ
ト的に規定値(例えば、250個)だけ大きくしたよう
な利点があり、クレジット化された範囲内では、下皿3
2に玉が放出されず、玉を上皿21に上げる必要がなく
なって遊技者にとって便利になる。
【0051】ステップS32ではクレジット排出処理を
行う。これは、所定条件下(例えば、上皿21が満杯で
なくなったとき、あるいはクレジット保留数が250個
を超えたとき)でクレジット保留数を上皿21へ放出す
る制御を行うものである。ステップS34では精算スイ
ッチ処理を行う。これは、精算スイッチ23が押された
場合に、クレジットに保留された玉の精算を行うもので
ある。
【0052】ステップS36では100皿玉抜きスイッ
チ処理を行う。100皿とは、上皿21を指す。100
皿玉抜きスイッチ処理は、上皿21の玉を下皿32に抜
くための処理で、具体的には上皿玉抜きスイッチ24が
押された場合に、上玉受皿ソレノイド94をオンして上
皿21と下皿32との連通路を閉鎖しているプレート
(図示略)を変位させて、上皿21の玉が下皿32に流
下することを許容するものである。
【0053】ステップS38では玉不正監視処理を行
う。これは、玉排出装置の玉に異常な移動があった場合
に、これを不正と判断してホール側に回収するための処
理である。ステップS40では玉抜きスイッチ処理を行
う。これは、玉抜きスイッチが操作された場合に、裏メ
カに存在する玉をホール側に抜き取るための処理であ
る。
【0054】ステップS42では玉抜きソレノイド監視
処理を行う。これは、玉抜きソレノイドの断線を監視し
て遊技者に不当な玉がわたってホール側に損害が出ない
ようにするための処理である。ステップS44では玉な
しエラーチェック処理を行う。これは、玉排出装置に玉
が無いというエラーを監視し、玉無しエラーが発生した
とき、玉排出装置に玉が流入して玉有りの状態になる
と、玉なしエラーを解除するものである。
【0055】次に、本実施例の特徴部分である玉の発射
制御に関連するプログラムを実行するサブルーチンにつ
いて説明する。1msタイマ割込処理 図5は1msタイマ割込処理のサブルーチンを示すフロ
ーチャートである。メインルーチンのステップS22で
1msタイマがスタートすると、メインルーチンに割り
込んで1ms毎にこの処理を実行し、処理後はメインル
ーチンにリターンすることになる。
【0056】まず、ステップS100で玉1個排出か否
かを判別する。これは、例えば玉1個排出フラグがある
か否かで判断する。玉1個排出のとき(玉1個排出フラ
グ=1のとき)はステップS102で玉1個排出処理を
行い、その後、ステップS104に進む。これにより、
玉排出装置から玉が1個排出される。一方、玉1個排出
でないとき(玉1個排出フラグ=0のとき)はステップ
S102をジャンプしてステップS104に進む。
【0057】ステップS104では排出ソレノイド1の
玉監視処理を行う。これは、玉排出装置の排出ソレノイ
ド1に玉があるか否かを監視するもので、例えば排出カ
ムの上流に配置されている排出センサ1が玉の存在を検
出しているか否かで判断する。次いで、ステップS10
6で同様に排出ソレノイド2の玉監視処理を行う。これ
は、玉排出装置の排出ソレノイド2に玉があるか否かを
監視するもので、例えば排出カムの上流に配置されてい
る排出センサ2が玉の存在を検出しているか否かで判断
する。
【0058】次いで、ステップS108で各スイッチの
状態を入力する。これは、各種スイッチ、センサ類の出
力信号を論理変換し、チャタリング除去等を行って各種
の入力情報を得るものである。具体的には、停電状態、
玉抜きソレノイド導通状態、100皿玉抜きスイッチ、
精算スイッチ23、金枠スイッチ41、発射強スイッチ
35a、発射弱スイッチ35bなどの入力情報を得る。
次いで、ステップS110でセーフセンサ104の監視
処理、つまり入賞によるセーフ玉があるか否かを監視す
る。次いで、ステップS112で玉抜きソレノイド12
5への導通監視処理を行う。これは、玉抜きソレノイド
125が断線しているか否かを監視するものである。
【0059】次いで、ステップS114でタッチセンサ
監視処理を行う。これは、タッチセンサ108の信号か
ら遊技者が操作ハンドル35にタッチしているか否かを
監視するものである。次いで、ステップS116で発射
処理を行う。これは、玉の発射を制御するもので、詳細
はサブルーチンで後述する。次いで、ステップS118
で7セグメントの表示処理、つまりクレジット保留数を
クレジット表示器22のLEDに表示する処理を行う。
ステップS118の処理が終わると、1msタイマ割り
込みが終了してメインルーチンにリターンする。
【0060】発射処理 図6は発射処理(ステップS116の処理)のサブルー
チンを示すフローチャートである。まず、ステップS1
30で単発スイッチ37がオンしているか否かを判別す
る。これは、玉を1個宛て発射するように単発スイッチ
37がオン操作されているか否かを判断するもので、単
発スイッチ37がオンしているときはリターンし、単発
スイッチ37がオンしていないときはステップS132
でタッチセンサ108がオンしているか、つまり遊技者
が操作ハンドル35にタッチしているか否かを判別す
る。
【0061】遊技者が操作ハンドル35にタッチしてい
ないときはリターンし、タッチしているときはステップ
S134に進んでP機前面物体検出センサ38がオンし
ているか、つまり遊技者がパチンコ機1の前面に存在し
ている(例えば、座っている)か否かを判別する。P機
前面物体検出センサ38がオフのときはリターンし、オ
ンしていると、ステップS136で玉の発射処理を行
う。その後、リターンする。ステップS136の玉の発
射処理では、玉送りソレノイド92を80msオンし
て、玉を発射レールに送り出し、450ms後にロータ
リソレノイド128を80msの間、発射スイッチ監視
処理で設定されたパルス幅でPWM(パルス幅変調)制
御する。したがって、発射条件が満たされていれば、6
10ms周期で、玉が1個発射されることになる。
【0062】このように、パチンコ機1の前に遊技者が
存在し、単発スイッチ37がオフで、かつ遊技者が発射
操作ハンドル35に触れている場合のみ、発射装置のロ
ータリソレノイドが作動して玉の発射が行われる。それ
以外の場合には玉の発射が停止される。したがって、例
えば操作ハンドル35に銀紙などの導電性の物体を接触
させ、その端部を台にアースすることにより、あたかも
遊技者が操作ハンドル35に触れているという状態にし
たとしても、玉の発射を行うことができない。そのた
め、1人で何台もパチンコ機1を占有することができ
ず、ホールにとって好ましい営業形態となる。
【0063】5msタイマ割込処理 図7は5msタイマ割込処理のサブルーチンを示すフロ
ーチャートである。メインルーチンのステップS22で
5msタイマがスタートすると、メインルーチンに割り
込んで5ms毎にこの処理を実行し、処理後はメインル
ーチンにリターンすることになる。
【0064】まず、ステップS150で5msタイマ割
込のスタートフラグがあるか否かを判別し、スタートフ
ラグがないときはステップS151に進んで3秒が経過
したか否かを判別する。なお、スタートフラグは電源投
入時に3秒というアイドルタイムを作るためのものであ
る。本ルーチンは5ms毎の割り込みであるから、5m
sを600回カウントすることにより、3秒の経過を判
断する。3秒が経過していなければ、割り込みをリター
ンし、3秒が経過すると、ステップS152でスタート
フラグをオンしてステップS153に進む。一方、ステ
ップS150でスタートフラグがあれば直ちにステップ
S153に進む。
【0065】ステップS153では停電からの復帰であ
るか否かを判別する。停電からの復帰であるときは続く
ステップS154に進んでスタックポインタおよび停電
前のRAMの内容又はレジスタの内容をロードする。例
えば、外部のE2PROM206に保存しておいたスタ
ックポインタおよび停電前のRAMの内容又はレジスタ
の内容を再ロードする。次いで、ステップS156でス
タックを更新し、その後、割り込みルーチンを終了して
メインルーチンにリターンする。このようにして、停電
から復帰し、再び停電前の元の制御を続行する処理が行
われる。
【0066】一方、ステップS153で停電からの復帰
でないときは、ステップS158に分岐し、停電である
か否かを判別する。停電のときはステップS160に進
んで割り込みの戻り先番地に停電処理の番地を入れて割
り込みルーチンを終了する。これにより、強制的に停電
処理へ移行する。また、ステップS158で停電でない
ときはステップS162に進んで各種の5msタイマサ
ービスを実行する(詳細はサブルーチンで述べる)。次
いで、ステップS164で10msが経過したか、つま
り5msタイマ割込を利用して10msという時間を作
っているので、その10msが経過したか否かを判別す
る。
【0067】10msが経過していないときは割り込み
ルーチンを終了してメインルーチンにリターンし、10
msが経過していると、ステップS166に進んで各種
の10msタイマサービスを実行する(詳細はサブルー
チンで述べる)。次いで、ステップS168で発射スイ
ッチ監視処理を行う。これは、発射の強度などの制御を
行う処理であり、詳細はサブルーチンで後述する。次い
で、ステップS170で受け皿センサ監視(オーバーフ
ロー状態の監視)処理を行い、ステップS172で10
0皿センサ監視(満杯状態の監視)処理を行う。次い
で、ステップS174でクレジットをBCDコードに変
換する処理(2進化10進符号処理)を行う。これによ
り、クレジットの各桁についての10進数が4ビットの
2進数に変換される。
【0068】次いで、ステップS176でスイッチ入力
処理を行う。これは、先のステップで入力した受け皿セ
ンサ、100皿センサの出力信号を論理変換し、チャタ
リング除去等を行って必要な入力情報を得るものであ
る。ステップS176を経ると、割り込みルーチンを終
了し、リターンする。
【0069】発射スイッチ監視処理 図8は5msタイマ割り込みにおける発射スイッチ監視
処理(ステップS168)のサブルーチンを示すフロー
チャートである。まず、ステップS200で発射条件が
揃っているか(OKか)否かを判別する。発射条件とし
ては、単発スイッチ37がオンでなく、かつタッチセン
サ108がオンであり、さらにP機前面物体検出センサ
38がオンであることである。
【0070】発射条件が揃っていなければ5msタイマ
割込処理にリターンし、発射条件が揃っているときはス
テップS202でディップスイッチに変化があるか否か
を判別する。ディップスイッチは弾発強度を設定するも
ので、例えば弾発強度のPWM制御パルスを構成する複
数の分割パルスを100μs〜1600μsの範囲で1
6段階に調整可能なように16個のスイッチ(ディップ
SW0〜ディップSW15)を有している。
【0071】ディップスイッチに変化があれば、ステッ
プS204でそのパルス値をディップスイッチ入力値と
して読み込んだ後、ステップS206に進む。また、デ
ィップスイッチに変化がなければ、ステップS204を
ジャンプしてステップS206に進む。なお、発射強ス
イッチ35aや発射弱スイッチ35bによって弾発強度
の値が変化している場合でも、ディップスイッチが変化
した場合には、ディップスイッチの変化を優先する。
【0072】ステップS206では発射強スイッチ35
aがオンしているか否かを判別し、オンしているときは
ステップS208で弾発強度PWM制御パルスの値が1
000μs(最大値)を超えたか否かを判別する。最大
値を超えていないときはステップS210に進んでPW
M制御パルス値を10μsだけ大きくし、ステップS2
12で大きくしたPWM制御パルス値を所定のアドレス
に格納する。一方、ステップS208でPWM制御パル
スの値が1000μs(最大値)を超えているときは、
これ以上パルス値を大きくせずステップS210をジャ
ンプしてステップS212に進む。
【0073】これにより、格納したPWM制御パルス値
に基づいて発射装置のロータリソレノイドが作動し、玉
の発射が行われる。ここで、ロータリソレノイドはPW
M(パルス幅変調)によるエネルギーで通電されてお
り、例えば80msの間PWMされ、610ms周期で
通電されている。したがって、610msで玉が1個発
射される。
【0074】次いで、ステップS214で発射強弱レベ
ルLED36の点灯位置を算出し、5msタイマ割込処
理にリターンする。発射強弱レベルLED36は発射強
スイッチ35a、発射弱スイッチ35bの操作によって
可変された現在の発射強弱レベル(玉の飛距離)をLE
Dの点灯個数によって表示しているため、算出された点
灯位置はLEDの点灯個数に対応する。例えば、LED
1〜LED8までの8個があり、LED1の点灯はPW
M制御パルスの値が300μs以下のとき、LED2の
点灯はPWM制御パルスの値が400μs以下のとき、
同様に+100μsの値でLEDの点灯位置が更新され
る。
【0075】一方、ステップS206で発射強スイッチ
35aがオンしていないときは、ステップS216に分
岐し、発射弱スイッチ35bがオンしているか否かを判
別する。発射弱スイッチ35bがオンしていないときは
リターンし、オンしているときはステップS218に進
んで弾発強度PWM制御パルスの値が300μs(最小
値)未満であるか否かを判別する。最小値未満でないと
きはステップS2200に進んでPWM制御パルス値を
5μsだけ小さくし、ステップS212に進む。また、
弾発強度PWM制御パルスの値が300μs未満のとき
はステップS218をジャンプしてステップS212に
進む。
【0076】このように、ディップスイッチおよび発射
強スイッチ35a、発射弱スイッチ35bの操作によっ
てPWM制御パルスの値が300μs(最小値)〜10
00μs(最大値)の範囲で可変制御され、玉の弾発力
が変えられる。そして、希望の発射勢が発射強スイッチ
35aあるいは発射弱スイッチ35bによって決定され
ると、その値はCPU201に保持される。また、発射
勢の強い方向に対して変移量が大きい。
【0077】具体的には、発射強スイッチ35aの1回
の入力では玉を発射する変移量が10μs増加し、発射
勢の弱い発射弱スイッチ35bの1回の入力では玉を発
射する変移量が5μs減少する。すなわち、飛距離調整
(弾発強度)を行う場合、例えばPWMパルスの初期値
を500μsとすると、発射強スイッチ35aの1回の
入力(連続して500msオン)で、初期値+10μs
の割合でPWMパルスが大きくなる。一方、発射弱スイ
ッチ35bの1回の入力(連続して500msオン)
で、初期値−5μsの割合でPWMパルスが小さくな
る。
【0078】したがって、本実施例では次のような効果
を得ることができる。一定の発射勢を決めたら、この
発射勢がCPU201に記憶されるため、以後は飛距離
調整用のスイッチを操作する必要がなく、発射操作ハン
ドル35に手を触れているだけでよい。すなわち、従来
のように操作ハンドルの回動力を手で保持する必要がな
く、飛距離調整を簡単に行うことができる。言い換えれ
ば、従来の回動式の飛距離調整方法の長所(遊技者が操
作ハンドルを回動することで、即座に希望する右打ちの
発射勢が得られる)と、押釦式の長所(希望値を強弱の
釦を利用して決定すると、その状態は電気的に保持され
るので、操作ハンドルを手を触れているだけでよい)と
を併せ持つことができる。
【0079】例えば、玉の右打ちを余儀なくされるよ
うな場合、発射強スイッチ35aを連続操作(連続して
押圧)することにより、発射勢を速やかに強めることが
でき、即座に対応できるという効果がある。したがっ
て、例えば大当り時に権利が消滅(パンク)しないよう
な対応を図ることができる。また、右打ち用の入力手段
を新たに設ける必要がなく、部品点数の増加を抑えてコ
ストアップを抑制することができる。発射強スイッチ
35aおよび発射弱スイッチ35bの押圧時間の読み取
りに、光学センサを用いており、しかもこれはアナログ
量でなく、所定の押圧時間だけスイッチが押された場合
に、これを1回の押圧操作が行われたとしてデジタル的
に読み取るようになっているため、例えば可変抵抗器な
どの電気部品を利用したアナログ量を読み取るのと異な
り、回路構成を簡単にすることができる。
【0080】発射強スイッチ35aおよび発射弱スイ
ッチ35bの押圧時間の読み取りに光学センサを用いて
いるため、発射装置の飛距離調整をリモコン操作しよう
とする場合には、光学センサの出力をリモコンで可変す
れば、簡単に飛距離調整を行うことができる。すなわ
ち、遊技者が発射操作ハンドル35、発射強スイッチ3
5aあるいは発射弱スイッチ35bに手を触れずに、飛
距離調整を行うことが可能になる。
【0081】なお、上記実施例では玉貸機を備えていな
いパチンコ遊技機に本発明を適用した例であるが、本発
明は玉貸機を備えたパチンコ遊技機にも適用できるのは
勿論である。また、本発明はプリペイドカード方式のパ
チンコ遊技機にも適用することができる。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、遊技者が操作ハンドル
を握った状態で左側方に飛距離調整用の発射強スイッチ
と発射弱スイッチとを配置し、各スイッチを押圧タイプ
のスイッチとするとともに、これらスイッチの押圧を光
学センサにより読み取るように、操作ハンドルを構成
し、光学センサの出力により、発射強スイッチの押圧時
間によって発射勢を強くする一方、発射弱スイッチの押
圧時間によって発射勢を弱くするようにして、発射強ス
イッチの押圧時間に基づく発射勢の変移量を発射弱スイ
ッチの押圧時間に基づく発射勢の変移量よりも大きくし
たので、発射強スイッチおよび発射弱スイッチによって
発射勢が決められ、発射勢の強い方向に対して変移量が
大きくなる。したがって、一定量の発射勢を決めたら、
飛距離調整用のスイッチを操作することなく、ハンドル
部に手を触れているだけで、発射を行うことができ、飛
距離調整を簡単にすることができ、かつ右打ちを即座に
行うことができる。さらに、右打ちを即座に行う構成を
実現するに際して部品点数の増加が少なく、低コストに
することができる。押圧操作をデジタル的に読み取って
いるので、可変抵抗器などの電気部品を利用したアナロ
グ量を読み取るのと異なり、回路構成を簡単にすること
ができる。飛距離調整スイッチに光学センサを用いる
と、飛距離調整を簡単にリモコンで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパチンコ遊技機の一実施例の構成
を示す正面図である。
【図2】同実施例の前面操作パネルの斜視図である。
【図3】同実施例のパチンコ遊技機の制御系のブロック
図である。
【図4】同実施例の制御のメインルーチンを示すフロー
チャートである。
【図5】同実施例の1msタイマ処理のサブルーチンを
示すフローチャートである。
【図6】同実施例の発射処理のサブルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図7】同実施例の5msタイマ割込処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図8】同実施例の発射スイッチ監視処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ機 11 額縁状前面枠 12 金枠(ガラス枠) 13 遊技盤 14 前面表示パネル 15 前面操作パネル 21 上皿(上玉受皿) 22 クレジット表示器 23 精算スイッチ 24 上皿玉抜きスイッチ 32 玉貯留皿 34 オーバーフローランプ 35 発射操作ハンドル 35a 発射強スイッチ(発射強手段) 35b 発射弱スイッチ(発射弱手段) 36 発射強弱レベルLED(表示手段) 38 P機前面物体検出センサ 74 上玉受皿センサ 76 玉送り機構 108 タッチセンサ 201 CPU

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技媒体を遊技領域に発射する飛距離調
    整を行う操作ハンドルを備えたパチンコ遊技機におい
    て、前記操作ハンドルは、 遊技者が当該操作ハンドルを握った状態で左側方に飛距
    離調整用の発射強スイッチと発射弱スイッチとが配置さ
    れ、 該各スイッチを押圧タイプのスイッチとするとともに、
    これらスイッチの押圧を光学センサにより読み取るよう
    に構成し、 前記光学センサの出力により、発射強スイッチの押圧時
    間によって発射勢を強くする一方、発射弱スイッチの押
    圧時間によって発射勢を弱くするようにして、発射強ス
    イッチの押圧時間に基づく発射勢の変移量を発射弱スイ
    ッチの押圧時間に基づく発射勢の変移量よりも大きくし
    ことを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 【請求項2】 前記操作ハンドルの操作による飛距離状
    態をレベル表示する表示手段を設けたことを特徴とする
    請求項1記載のパチンコ遊技機。
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