JP2010022469A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】不正行為による払出し異常状態を判定可能な遊技機を提供する。
【解決手段】予め設定された払出順序に従って2列の遊技球通路に供給された遊技球を1球ずつ払い出す構成の遊技球払出装置を備える遊技機において、遊技球の払出異常を判定する払出異常判定手段により、第1、第2払出直前センサのそれぞれで遊技球が検知され、かつ、払出制御手段が、カムが回転駆動するように払出モータを制御している場合に、前回遊技球を検知して払出制御基板のRAMに記憶された払出直後センサと今回遊技球を検知した払出直後センサの順番が、予め設定された払出順序と対応しているか否かを判定し、対応していない場合に、遊技球の払出しが異常状態であると判定する。
【選択図】図9
【解決手段】予め設定された払出順序に従って2列の遊技球通路に供給された遊技球を1球ずつ払い出す構成の遊技球払出装置を備える遊技機において、遊技球の払出異常を判定する払出異常判定手段により、第1、第2払出直前センサのそれぞれで遊技球が検知され、かつ、払出制御手段が、カムが回転駆動するように払出モータを制御している場合に、前回遊技球を検知して払出制御基板のRAMに記憶された払出直後センサと今回遊技球を検知した払出直後センサの順番が、予め設定された払出順序と対応しているか否かを判定し、対応していない場合に、遊技球の払出しが異常状態であると判定する。
【選択図】図9
Description
本発明は、遊技球を払い出すための払出装置を備える遊技機に関する。
パチンコ遊技機等では、入賞の発生等に応じて遊技球を払い出す遊技球払出装置が設けられている。この種の遊技球払出装置では、遊技球を正確に払い出すための構成が種々提案されている。例えば、特許文献1では、遊技球払出装置により払い出された遊技球を検知する遊技球検知手段を設け、遊技球検知手段による検知結果が連続して正規の出力状態とならない場合、つまり、遊技球の払出しを正常に検知できない状態が連続した場合に、遊技球払出装置のエラー(払出異常状態)と判定するものが開示されている。
特開2002−113217号公報
しかしながら、特許文献1で開示された遊技球払出装置では、遊技球検知手段近傍に電磁石等を配置して、遊技球検出手段の検知機能を周期的に有効状態と無効状態にすることを繰り返すような不正行為が行なわれると、遊技球の払出しを正常に検知できない状態が連続せず、遊技球払出装置の払出異常状態と判定することができないといった問題があった。このように払出し異常状態を判定できない場合、遊技球検知手段が無効状態にされた期間に払出された遊技球が余分に払出されることとなる。
そこで、本発明は、上記点に鑑み、不正行為による払出し異常状態を判定可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、複数列の遊技球通路と、予め設定された払出順序に従って複数列の遊技球通路に供給された遊技球を1球ずつ遊技球流れ下流側に送り出す回転体と、回転体を回転駆動させる払出モータと、複数列の遊技球通路のそれぞれに設けられ、回転体で送り出される前の遊技球を検知する複数の送出前検知手段と、複数列の遊技球通路のそれぞれに設けられ、回転体で送り出された後の遊技球を検知する複数の送出後検知手段とを有する遊技球払出装置を具備する遊技機であって、払出モータを制御することにより、遊技球払出装置による遊技球の払出しを制御する払出制御手段と、遊技球の払出しが異常状態であるか否かを判定する払出異常判定手段と、送出後検知手段により遊技球を検知した場合に、いずれの遊技球通路に設けられた送出後検知手段により検知されたかを記憶する記憶部とを備え、払出異常判定手段は、複数の送出前検知手段の全てにおいて遊技球が検知され、かつ、払出制御手段が、回転体が回転駆動するように払出モータを制御している場合に、記憶部に記憶された送出後検知手段と今回遊技球を検知した送出後検知手段の順番が、予め設定された払出順序と対応しているか否かを判定し、対応していない場合に、遊技球の払出しが異常状態であると判定することを特徴
としている。
としている。
本発明のように、予め設定された払出順序に従って複数列の遊技球通路に供給された遊技球を1球ずつ払い出す遊技球払出装置では、複数の送出後検知手段のうち一部の送出後検知手段の検知機能を有効状態と無効状態にすることを繰り返すような不正行為が行なわれた場合、複数の送出後検知手段のうち一部において遊技球を検知することができないため、前回遊技球を検知して記憶部に記憶された送出後検知手段と今回遊技球を検知した送出後検知手段の順番が、予め設定された払出順序と対応しなくなる。
そのため、記憶部に記憶された送出後検知手段と今回遊技球を検知した送出後検知手段の順番が、予め設定された払出順序と対応しているか否かを判定することで、上述のような不正行為が行なわれた場合であっても、遊技球の払出しを正常に検知できない状態であると判定することができる。これによれば、不正行為による遊技球の払出し異常状態を判定することができるため、不正行為によって遊技球が余分に払い出されることを抑制することが可能となる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、払出異常判定手段は、複数の送出前検知手段のうち少なくとも1つにおいて遊技球が検知されない場合に、遊技球が遊技球通路に供給されない異常状態であると判定することを特徴としている。これによれば、遊技球の払出し異常状態として、遊技球が遊技球通路に供給されない異常状態を特定することができる。
以下、本発明の遊技機をパチンコ遊技機(以下、単に遊技機という)に適用した実施例を図1〜図10に基づいて説明する。
図1は、本実施例の遊技機1の正面図である。図1に示すように、遊技機1の前面部は、本体枠2、中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、施錠装置9、遊技盤20等を備えている。なお、遊技盤20の詳細については、図示を省略している。また、中枠3は前面枠4等が前面側に配置されているため、図1においては明示されていない。
本体枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものであり、遊技機1の外枠を構成している。中枠3はプラスチック製であり、本体枠2の内側にはめ込まれて設置されており、外枠2に対して開閉可能に左端で軸支されている。中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤20と前面枠4とが重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部5と下皿部6が設けられている。下板部には、遊技球を遊技盤20に発射する発射手段を構成する発射装置ユニット(図示略)、遊技球を発射装置ユニットに供給する球送り装置(図示略)が設けられている。
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の左端で開閉可能に支持されている。前面枠4はプラスチック製であり、奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに対応したガラス板等の透明板を備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている。前面枠4における遊技盤20の周囲には、LED等のランプ類(図示略)が設けられている。これらのランプ類は、遊技効果を高めるためにゲーム進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
上皿部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の左端に開閉可能に支持されている。上皿部5は、皿外縁部5aと、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口5bと、上皿部5の遊技球を下皿部6に排出する球抜きボタン5cとを備えている。皿外縁部5aの上面には、演出ボタン5d(操作手段)や貸球ボタン5e等が設けられている。演出ボタン5dは、皿外縁部5aの上面に突出して設けられており、遊技者が押圧操作することで下方に移動するとともに、押圧を解くことで図示しない弾性手段(例えばバネ部材)により上方に移動する出没式の押しボタンとして構成されている。
下皿部6は、上皿部5の下方に設けられている。下皿部6の略中央には、遊技機1の内部から下皿部6に遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。下皿部6の左端には灰皿7が設けられている。下皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニット(図示略)を操作するための発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者が触れていることを検出する接触検知手段としてのタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
施錠装置9は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。
また、遊技機1には、遊技状態に応じた効果音等を発生させるためのスピーカ10a〜10dが設けられている。スピーカ10a〜10dは、遊技機1の上部に設けられた上部スピーカ10a、10bと遊技機1の下部に設けられた下部スピーカ10c、10dとからなる。さらに、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット13(CRユニット)が装着されている。
次に、本実施例の遊技機1の裏面構造について図2、図3に基づいて説明する。図2は遊技機1の裏機構盤102の正面図であり、図3は、賞球タンクを示す平面図である。
図2に示すように、裏機構盤102は中枠3における遊技盤20の反対面に設けられており、一対のヒンジ103により中枠3に開閉可能に取り付けられている。裏機構盤102の左上方部には、タンク球切れ検知スイッチ104を内側面に備えた賞球タンク105が設けられている。賞球タンク105には、外部の補給装置から供給される払出し用の遊技球が貯留されている。賞球タンク105の底面は、遊技機1の背面側からみて右下がりに構成されており、賞球タンク105の右側下方には、賞球タンク105と接続したタンクレール106が設けられている。タンクレール106は、裏機構盤102にネジ止めによって組み付けられるもので、賞球タンク105の右下角部から遊技球払出装置109の上方まで傾斜して形成されている。
ここで、図3に示すように、タンクレール106内には、遊技球が整列しながら流下する2列の樋106a、106bが平行して設けられている。賞球タンク105内の遊技球は、賞球タンク105の底部からタンクレール106の各樋106a、106bに流入し、タンクレール106を整列しながら流下する。
図2に戻り、タンクレール106の右側には、球抜きレバー107が設けられている。球抜きレバー107の下流側には、遊技球払出装置109が設けられている。遊技球払出装置109については後述する。また、タンクレール106の下流側であって、遊技球払出装置109の上方には、タンクレール106を流下してきた遊技球の進行方向を変えて遊技球払出装置109に誘導するためのケースレール(遊技球誘導通路)108が設けられている。なお、図示しないが、ケースレール108内には、タンクレール106の各樋106a、106bに対応して2本の樋(遊技球通路)が平行して形成されている。
タンクレール106の左側であって賞球タンク105の下方には、球崩しモータ110が設けられている。球崩しモータ110は、裏機構盤102にネジ止めによって組み付けられるもので、タンク球切れ検知スイッチ104にて賞球タンク105内の遊技球がなくなったことが検知された際等に、賞球タンク105を振動させ、賞球タンク105内に残留している遊技球を賞球タンク105から完全に排出させるためのものである。
タンクレール106の下方には、前面側に図柄表示装置(図示略)が取り付けられ、背面側に裏ケース111が設けられている。裏ケース111は、一対のヒンジ112により裏機構盤102に開閉可能に取り付けられている。裏ケース111の内部では、遊技制御に必要となる各種制御基板が収納された基板ケースとして、ランプインタフェース基板ケース、主制御基板ケース、サブ制御基板ケース、演出表示制御基板ケースが、それぞれ遊技盤20の裏面に取り付けられている。
裏ケース111の下方には、左側に電源基板ケース116が設けられ、右側に払出制御基板ケース118が設けられている。さらに裏機構盤102の右上方部には、大当たり、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、貸球用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた枠用外部端子基板122が設けられている。
次に、遊技球払出装置109の構成について図4、図5に基づいて説明する。図4は遊技球払出装置109の外観を示す斜視図であり、図5は遊技球払出装置109を分解した状態を示す斜視図である。なお、図5では、ケーシング109c、109eの図示を省略している。
図4に示すように、遊技球払出装置109の内部には、上述のケースレール108から供給される遊技球が通過可能な第1、第2遊技球通路109a、109bが形成されている。また、遊技球払出装置109は、3つのケーシング109c、109d、109eと払出モータ109fとを備えている。払出モータ109fとしては、例えばステッピングモータを用いることができる。
払出モータ109fは、モータ駆動回路(図示略)からの駆動パルスによってステップ的に回転制御される。払出モータ109fの回転制御は、後述する払出制御基板230のCPU230aによって行われる。なお、払出制御基板230が本発明の払出制御手段に相当している。払出モータ109fは、駆動パルスの励磁パターンを切り替えることで作動する。本実施例の払出モータ109fは、96ステップで1回転するように構成されており、1回転で6個の遊技球を払い出すことができる。したがって、払出モータ109fで1個の遊技球を払い出すためには16ステップ分回転することが必要であり、このとき払出モータ109fは60°回転する。
次に、ケーシング109c、109d、109eの内部には、図5に示すように、各遊技球通路109a、109bにおける遊技球の流れを規制するカム109g、109hと、払出モータ109fの駆動力をカム109g、109hに伝える駆動力伝達軸109iが設けられている。カム109g、109hは払出モータ109fにより回転駆動され、カム109g、109hの回転/停止により、遊技球払出しのオン/オフが行われる。
カム109g、109hは、各遊技球通路109a、109bのそれぞれに対応した2枚の板状回転体からなる。各カム109g、109hは、回転軸にて連結されている。各カム109g、109hは、外周部が各遊技球通路109a、109bに位置するように配置されている。各カム109g、109hの外周部には、略円弧状の凹部(球受け部)が3つ形成されており、各凹部に各遊技球通路109a、109bを流れる遊技球が1個ずつ入り込む。
それぞれのカム109g、109hに形成された凹部は、各カム109g、109hで位相(本実施例では60°)をずらして形成されている。このように、各カム109g、109hの凹部の位相をずらして形成することで、各遊技球通路109a、109bからの遊技球の払出順序が予め交互となるように設定される。
図5においてカム109g、109hは、反時計回りに回転し、遊技球流れ方向の上流側から各遊技球通路109a、109bに供給される遊技球を、異なる遊技球通路から1個ずつ遊技球流れ下流側へ送り出す。各凹部の外縁部のうちカム回転方向の前側が滑らかに形成されている。これにより、カム109g、109hが回転する際、各遊技球通路109a、109bの遊技球がより速く凹部に入り込むことができ、遊技球払出装置109による払出しをより高速化することができる。また、本実施例のカム109g、109hは一方向のみに回転するので、このような高速払出に適したカム形状にすることができる。なお、本実施例の遊技球払出装置109は、4秒間当たり160個(1秒当たり40個)の払出速度で遊技球を払い出すことができるように構成されている。
また、各遊技球通路109a、109bにおけるカム109g、109hの上方側(遊技球流れ上流側)には、カム109g、109hで遊技球流れ下流側に送り出す直前の遊技球を検知する第1、第2払出直前センサSW1、SW2が、各遊技球通路109a、109bのそれぞれに対応して設けられている。具体的には、第1払出直前センサSW1が、第1遊技球通路109a内に設けられ、第2払出直前センサSW2が、第2遊技球通路109b内に設けられている。
また、各遊技球通路109a、109bにおけるカム109g、109hの下方には、カム109g、109hで遊技球流れ下流側に送り出された球技球を検知する第1、第2払出直後センサSW3、SW4が、各遊技球通路109a、109bのそれぞれに対応して設けられている。具体的には、第1払出直後センサSW3が、第1遊技球通路109a内に設けられ、第2払出直後センサSW4が、第2遊技球通路109b内に設けられている。
各払出センサSW1〜SW4は、遊技球を検知した場合にオン状態となり、遊技球を検知しない場合にオフ状態となる。ここで、各払出センサSW1〜SW4は、それぞれ近接スイッチによって構成することができる。なお、第1、第2払出直前センサSW1、SW2が、本発明の送出前検知手段に相当し、第1、第2払出直後センサSW3、SW4が本発明の送出後検知手段に相当している。
本実施例の各払出直前センサSW1、SW2は、カム109g、109hの凹部に入る前の遊技球を検知し、賞球タンク15、タンクレール106、ケースレール108等で遊技球が球詰り等を起こしているか否かを判定するために設けられている。一方、各払出直後センサSW3、SW4は、遊技球払出装置109で払出した遊技球数を検知するものである。なお、遊技球払出装置109で払い出される遊技球には、入賞に対して払い出す賞球と、遊技者に貸し出す貸球とが含まれている。
次に、遊技球払出装置109の作動を図6に基づいて説明する。図6(a)〜(d)は、払出モータ109fを60°ずつ回転させた場合の第1、第2遊技球通路109a、109bにおける遊技球の流れを示している。ここで、図6(a)〜(d)における上段が、第1遊技球通路109aにおける遊技球の流れを示し、下段が第2遊技球通路109bにおける遊技球の流れを示している。なお、図6(a)〜(d)における上段と下段は、それぞれ払出モータ109fの回転角度が同じ状態を示している。
図6(a)では、第1遊技球通路109a内の遊技球がカム109gの外周部上にあり、第2遊技球通路109b内の遊技球がカム109hの凹部に入り込んでいる。ここで、第1遊技球通路109aのカム109gの外周部上の遊技球が、第1払出直前センサSW1で検知され、第2遊技球通路109bの凹部に入り込んだ遊技球の1つ上の遊技球が、第2払出直前センサSW2で検知される。
この状態から払出モータ109fが反時計回りに60°回転すると、図6(b)に示す状態となる。すなわち、第1遊技球通路109a内のカム109gの外周部上にあった遊技球がカム109gの凹部に入り込む。また、第2遊技球通路109b内のカム109hの凹部に入り込んだ遊技球がカム109hの凹部で遊技球流れ下流側に導かれる。ここで、第1遊技球通路109aでは、凹部に入り込んだ遊技球の1つ上の遊技球が、第1払出直前センサSW1で検知される。
次に、払出モータ109fが反時計回りに60°回転すると、図6(c)に示す状態となる。すなわち、第1遊技球通路109a内のカム109gの凹部に入り込んだ遊技球が遊技球流れ下流側に導かれ、第2遊技球通路109b内のカム109hの凹部に入り込んだ遊技球が第2遊技球通路109bから払い出される。ここで、第2遊技球通路109bから払い出された遊技球が、第2払出直後センサSW4で検知される。
さらに、払出モータ109fが反時計回りに60°回転すると、図6(d)に示す状態となる。すなわち、第1遊技球通路109a内のカム109hの凹部に入り込んだ遊技球が第1遊技球通路109aから払い出され、第2遊技球通路109b内のカム109gの凹部に入り込んだ遊技球が遊技球流れ下流側に導かれる。ここで、第1遊技球通路109aから払い出された遊技球が、第1払出直後センサSW3で検知される。
このように、本実施例の遊技球払出装置109は、各遊技球通路109a、109bのそれぞれに対応したカム109g、109hにより、カム109g、109hの上方側(遊技球流れ上流側)から供給される遊技球が、例えば、第1遊技球通路109a→第2遊技球通路109b→第1遊技球通路109aといった順序で遊技球流れ下流側へ送り出される構成となっている。つまり、本実施例の遊技球払出装置109は、各カム109g、109hの凹部の位相のずれによって予め設定された払出順序に従って、各遊技球通路109a、109bに供給された遊技球を1球ずつ遊技球流れ下流側へ送り出す構成となっている。
そして、カム109g、109hの凹部に入り込む前の遊技球を第1、第2払出直前センサSW1、SW2で検知する構成となっている。また、カム109g、109hで払い出された遊技球を第1、第2払出直後センサSW3、SW4で交互に検知する構成となっている。因みに、遊技球が、第1遊技球通路109a→第2遊技球通路109b→第1遊技球通路109aの順番で払い出される場合、カム109g、109hで送り出された遊技球は、第1払出直後センサSW3→第2払出直後センサSW4→第1払出直後センサSW3の順番で検知されることとなる。
次に、本実施例の遊技機1の電子制御装置について、図7、図8に基づいて説明する。図7は、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。図8は、払出制御基板の信号の入出力を示すブロック図である。
図7に示すように、電子制御装置は、主制御基板200と、その主制御基板200に接続された副制御基板230、260、280とを含んで構成されている。副制御基板は、払出制御基板(賞球制御基板)230、サブ制御基板260及び演出表示制御基板280から構成される。
各制御基板200、230、260、280には、主電源(図示略)から電源が供給されている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が各制御基板200、230、260、280に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御基板200及び払出制御基板230に作動電圧を供給するバックアップ電源部(図示略)を備えており、電源断時にも主制御基板200及び払出制御基板230のRAMデータが保持される。
主制御基板200は、遊技の進行を司る主制御手段を構成するものであり、各副制御基板230、260、280に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御基板230、260、280は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。
主制御基板200のCPU200aは、CPUコア、内蔵RAM(以下、単にRAMともいう)、内蔵ROM(以下、単にROMともいう)等を備えており、ROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして遊技機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御基板200は、CPU200aが主体となって、ROMに格納された当否判定プログラムにより特別図柄の当否判定を行う当否判定手段を構成している。なお、本実施例の主制御基板200のCPU200aの制御周期は4msに設定されている。
払出制御基板230は、主制御基板200のCPU200aと同様の構成を有するCPU230aを備えている。払出制御基板230には、枠用外部端子基板122、スイッチ中継端子基板231、発射制御基板250等が接続されている。スイッチ中継端子基板231には、タンク球切れスイッチ232、下皿満タンスイッチ233が接続されている。タンク球切れスイッチ232は、枠用外部端子基板122にも接続されている。
主制御基板200から払出制御基板230には、賞球払出を指示する賞球指示信号、遊技開始許可を指示する遊技開始許可信号、各種発射制御コマンド等のコマンドが送信される。各種発射制御コマンドには、球送り許可・禁止、発射許可禁止、遊技開始許可等が含まれている。
なお、タンク球切れ検知スイッチ104は、賞球タンク105の遊技球が球切れとなったことを検知するものである。タンク球切れ検知スイッチ104の球切れ信号は、枠用外部端子基板122を介して外部の補給装置に送信され、補給装置から賞球タンク105に遊技球が補給される。下受け皿満タンスイッチ233は、下皿部6の下受け皿が満タン状態になったことを検知するものである。払出制御基板230の詳細については後述する。
サブ制御基板260には、CPU260aや図示しないROM、RAM、入出力ポート等を有する演算回路構成要素とサウンドジェネレータが設けられており、入出力ポートにおいて主制御基板200に接続されている。サブ制御基板260は、各種ランプ類による装飾表示、スピーカ10a〜10dから出力される効果音、演出表示装置25による図柄表示等を用いた演出制御を司るように構成されている。
主制御基板200からサブ制御基板260には、各種ランプ制御コマンド及び各種音声制御コマンドが送信される。主制御基板200から演出表示制御基板280には、サブ制御基板260を介して、特別図柄(疑似図柄)の表示制御を指示する各種図柄制御コマンドが送信される。サブ制御基板260から演出表示制御基板280には、演出表示制御を指示する各種演出表示制御コマンドが同時に送信される。
サブ制御基板260には、演出表示制御基板280が接続されている。演出表示制御基板280には、CPU、RAM、ROM、入出力ポート、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいてサブ制御基板260に接続されている。演出表示制御基板280には演出表示装置25が接続されている。演出表示制御基板280は、CPUがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして演出表示装置25の表示制御を行うように構成されている。演出表示制御基板280のROMには、演出表示装置25で表示される演出用図柄の画像データが格納されている。
サブ制御基板260には、装飾駆動基板261を介して各種LED・ランプ262が接続されている。各種LED・ランプ262は、遊技効果を高めるためのものであり、これらのランプ類はゲームの進行に対応して点灯・消灯又は点滅し、遊技効果を高めている。また、サブ制御基板260にはアンプ基板263が接続されている。アンプ基板263にはスピーカ10a〜10dが接続されている。スピーカ10a〜10dからは、遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。さらに、サブ制御基板260には、演出ボタン基板264を介して演出ボタン5dが接続されている。サブ制御基板260のCPU260aは、主制御基板200や演出ボタン5dからの各種指令(演出パターン指定コマンドの受信)に基づいて、各種LED・ランプの点灯・点滅パターンの選択・実行処理や、スピーカ10a〜10dから出力される効果音データの選択・出力処理や、演出表示装置25での演出表示のパターンの選択・実行処理等を行う。
次に払出制御基板230の詳細について、図8に基づいて説明する。図8に示すように、払出制御基板230には、CR接続基板234を介してCRユニット13及びCR表示基板235が接続されている。CR表示基板235には、貸球ボタン5eと返却ボタン237が接続されている。CR表示基板235は、CRユニット13との間で貸球やカード残り数等の信号を入出力するための基板である。
具体的に、CRユニット13にてプリペイドカードがセットされ、貸球ボタン5eが操作されると、CRユニット13が払出制御基板230にカードユニットREADY信号を出力する。更に、この時点から所定の遅延時間経過後、CRユニット13は払出制御基板230に貸出要求信号を出力する。そして、払出制御基板230はCRユニット13に出力する貸出完了信号を立ち上げておき、上記貸出要求信号の立ち下がりを検出したら払出モータ109fを作動させ、所定個数の貸球を遊技者に払い出す。
また、払出制御基板230には、払出ユニット中継端子板239を介して払出モータ109f、払出直前センサSW1、SW2、及び払出直後センサSW3、SW4が接続され、状態表示LED中継端子板240を介して賞球表示LED基板241及びエラー表示LED基板242が接続されている。上述のように、払出直後センサSW3、SW4は、遊技球払出装置109で払い出された遊技球数を検知するものである。
次に、各払出センサSW1〜SW4から出力される信号について説明する。各払出センサSW1〜SW4から出力された信号は、払出ユニット中継端子板239を介して払出制御基板230に入力される。払出制御基板230は、払出直前センサSW1、SW2からの信号に基づいて、遊技球が遊技球通路109a、109bに供給されない状態(球詰り、球切れ)となっているか否かを判定する。
また、払出制御基板230は、払出直後センサSW3、SW4からの信号に基づいて遊技球払出装置109における払出数を計数する。この計数値に基づいて遊技球払出装置109の動作を制御する。また、払出制御基板230は、払出直後センサSW3、SW4からの信号によって、いずれの遊技球通路109a、109bに設けられた払出直後センサで遊技球が検知されたかをRAMに記憶する。つまり、前回遊技球を検知した払出直後センサの情報を払出制御基板230のRAMに記憶している。なお、本実施例の払出制御基板230のRAMが、本発明の記憶部に相当している。
ここで、払出制御基板230のROMには、遊技球払出装置109が正常に作動している場合における各カム109g、109hの凹部の位相のずれによって予め設定される遊技球の払出順序が記憶されている。詳しくは、遊技球払出装置109が正常に作動している際に各払出直後センサSW3、SW4から出力される信号の順番が、「予め設定された払出順序」として記憶されている。
本実施例の遊技球払出装置109では、各カム109g、109hで位相を60°ずらして形成し、各遊技球通路109a、109bからの遊技球の払出しが交互となるようにしている。そのため、本実施例における「予め定められた払出順序」としては、第1払出直後センサSW3→第2払出直後センサSW4→第1払出直後センサSW3→第2払出直後センサSW4といったように各払出直後センサからの信号が交互となる払出順序が記憶されている。
そして、払出制御基板230は、RAMに記憶された払出直後センサの情報、今回遊技球を検知した払出直後センサからの信号、ROMに記憶された払出順序等に基づいて、遊技球払出装置109における遊技球の払出しが異常状態か否かを判定する。
上述のように、遊技球払出装置109における払出数には賞球数と貸球数が含まれている。このうち賞球数は主制御基板200にて計数する必要があるので、賞球数に関する信号のみが払出制御基板230から主制御基板200に入力される。この賞球数に関する信号に基づいて、主制御基板200のRAMにおいて、賞球数が一時的に記憶される。
払出制御基板230は、主制御基板200からの賞球払出指令、あるいはCRユニット13からの貸球要求に応じて、遊技球を払い出すように構成されている。したがって、払出制御基板230は、現在払出している遊技球が賞球払出し用なのか貸球払出し用なのかを判別することができる。そこで、各払出直後センサSW3、SW4からの信号が賞球数を表す場合には、払出制御基板230のCPU230aから主制御基板200のCPU200aのカウンタに、賞球数に対応するパルス信号を出力する。
また、払出制御基板230に対して賞球払出指令(賞球指示信号)を送信する主制御基板200は、賞球数をROMに記憶している。そして、得点成立時には、賞球数を読み出してRAMに一時的に記憶し、賞球払出指令を払出制御基板230に出力する。
賞球表示LED基板241及びエラー表示LED基板242は、それぞれ賞球表示LED表示部(図示略)、及びエラーLED表示部(図示略)に対応している。賞球表示LED基板241のLEDは賞球獲得の際に点灯あるいは点滅し、エラーLED基板242のLEDはエラー発生の際に点灯あるいは点滅する。エラー表示LED基板242は複数種類のLEDを備えており、エラーLED表示部は複数種類のエラー報知を行うことができる。本実施例では、エラーLED表示部は、エラー報知として赤色とオレンジ色に点灯・点滅可能に構成されている。
次に、本実施例の払出制御基板230のCPU230a(以下、単に「払出制御基板230」ともいう)が実行する遊技球の払出制御の一例について図9、図10に基づいて説明する。図9は、本実施例に係る払出制御基板230のROMに格納されたプログラムに基づいて払出制御基板230が実行する払出制御のフローチャートであり、図10は、遊技球払出装置の作動を示すタイミングチャートである。なお、図10(a)は、遊技球の払出しが正常状態における遊技球払出装置の作動を示すタイミングチャートであり、図10(b)は、不正行為が行なわれた場合の遊技球払出装置の作動を示すタイミングチャートである。
図9に示すように、本実施例の払出制御は、まず、第1、第2払出直前センサSW1、SW2のそれぞれがオン状態か否か、すなわち、第1、第2払出直前センサSW1、SW2で遊技球を検知している状態か否かを判定する(S100)。ここで、第1、第2払出直前センサSW1、SW2のそれぞれがオン状態である場合、遊技球が遊技球払出装置109内に供給されているため、払出制御基板230は、遊技球の球詰り、球切れが発生していないものと判断することができる。これに対して、第1、第2払出直前センサSW1、SW2のいずれか一方が、オフ状態である場合には、遊技球が遊技球払出装置109に供給されていないため、遊技球の球詰り、球切れが発生しているものと判断することができる。
S100の判定の結果、第1、第2払出直前センサSW1、SW2のそれぞれがオン状態と判定された場合(S100:YES)には、払出要求があるか否かを判定する(S110)。ここで、払出要求は、主制御基板200からの賞球指示信号、及びCRユニット13からの貸球要求信号の双方が含まれている。判定の結果、払出要求があると判定された場合(S110:YES)は、払出モータ許可信号がオンに設定され、払出モータ109fの駆動を開始する。なお、払出要求があると判定されない場合(S110:NO)は払出制御を終了する。
ここで、第1、第2払出直後センサSW3、SW4のそれぞれで遊技球を正常に検知することができる正常状態における遊技球払出装置109の作動について説明する。図10(a)に示すように、払出モータ許可信号がオンに設定されると、払出モータ109fの駆動が開始される。そして、払出モータ109fの駆動開始により、遊技球が遊技球払出装置109から払出されると、第1、第2払出直後センサSW3、SW4のセンサ信号が交互にオフ状態からオン状態となる。
つまり、記憶部に記憶された払出直後センサと今回遊技球を検知した払出直後センサの順番が、払出制御基板230のROMに記憶された払出順序と対応する状態となる。そして、払出制御基板230では、払出直後センサSW3、SW4で検知された遊技球数が払出予定数となるまで、払出モータ109fの駆動・停止を繰り返し行う。
これに対して、第1、第2払出直後センサSW3、SW4のうち一方側の検知機能を、周期的に有効状態(オン状態)と無効状態(オフ状態)にすることを繰り返すような不正行為が行なわれると、遊技球払出装置109は、図10(b)に示すような作動となる。なお、図10(b)では、第2払出直後センサSW4のセンサ信号を2回に1回の割合で無効状態にする不正行為が行なわれた場合を示している。このような不正行為は、例えば、第2払出直後センサSW4の近傍に電磁石を配置し、センサ信号を2回に1回の割合で周期的に無効状態にすることで実現可能である。
この場合、払出モータ許可信号がオンに設定されると、遊技球の払出しが正常状態である場合と同様に、払出モータ109fの駆動が開始される。そして、遊技球払出装置109から遊技球が払い出される。しかし、本来であれば、第2払出直後センサSW4から出力されるセンサ信号として破線部のエッジが立つはずであるが、不正行為によって破線部のエッジが立たない状態となる。具体的には、第2払出直後センサSW4では、遊技球払出装置109から払出される遊技球を2回に1回の割合でしか検知されない状態となる。
従って、前回遊技球を第1払出直後センサSW3で検知し、払出制御基板230のRAMに第1払出直後センサSW3の情報が記憶された場合に、今回遊技球を検知する払出直後センサも第1払出直後センサSW3となるため、RAMに記憶された払出直後センサと今回遊技球を検知した払出直後センサの順番が、払出制御基板230のROMに記憶された払出順序と対応しない状態となる。その結果、第2払出直後センサSW4が無効状態にされた期間に払出された遊技球が余分に払出されることとなる。
そこで、本実施例では、図9に示すように、S120で払出モータ109fの駆動を開始した後、遊技球の払出しが異常状態か否かを判定する(S130)。具体的には、払出制御基板230のRAMに記憶された払出直後センサ(前回遊技球を検知した払出直後センサ)と今回遊技球を検知した払出直後センサの順番が、予め払出制御基板230のROMに記憶された払出順序(「予め設定された払出順序」)と対応しているか否かを判定する(S130)。つまり、遊技球払出装置109から払出された遊技球が第1、第2払出直後センサSW3、SW4で交互に検知されているか否かを判定する。なお、この判定処理が、本発明の払出異常判定手段に相当している。
これにより、実際に遊技球を検知した各払出直後センサSW3、SW4の順番が、予め払出制御基板230のROMに記憶された払出順序と対応してない場合に、遊技球の払出しが異常状態と判定することができる。一方、実際に遊技球を検知した各払出直後センサSW3、SW4の順番が、払出制御基板230のROMに記憶された払出順序と対応している場合に、遊技球の払出しが正常状態と判定することができる。
S130の判定の結果、遊技球の払出しが異常状態と判定されない場合(S130:NO)、各払出直後センサSW3、SW4で検知される遊技球の数が、払出予定数に達するまで遊技球の払出しを繰り返す(S140)。そして、第1、第2払出直後センサSW3、SW4で検知された遊技球数が、払出予定数に達したら、払出モータ109fの回転を停止する(S150)。
一方、遊技球の払出しが異常状態と判定された場合(S130:YES)、例えば、エラーLED基板242のLEDを点灯・点滅させ、若しくは主制御基板200、及びサブ制御基板260を介してスピーカ10a〜10dから警告音等を発生させる等してエラー報知を行なう(S160)。そして、エラー報知後に、払出モータ109fの作動を停止する(S150)。
ここで、本実施例では、いずれの遊技球通路109a、109bに設けられた払出直後センサにより遊技球を検知したかを払出制御基板230のRAMに記憶しているため、遊技機1の電源立上時には、その情報が払出制御基板230のRAMに記憶されていない。この場合は、例外的に、S130の判定において、遊技球の払出しが異常状態でないと判定する。なお、遊技機1の電源遮断時において、いずれの遊技球通路109a、109bに設けられた払出直後センサにより遊技球を検知したかを払出制御基板230のROMに記憶し、ROMに記憶された払出直後センサと実際に今回遊技球を検知した払出直後センサの順番が、予め払出制御基板230のROMに記憶された払出順序と対応しているか否かを判定してもよい。
ところで、各払出直前センサSW1、SW2のそれぞれがオン状態と判定されない場合(S100:NO)、各遊技球通路109a、109bに遊技球が供給されず、遊技球の球詰り等が発生しているものと判断することができる。そのため、球崩しモータ110を作動させ、賞球タンク105内の遊技球の球詰り状態の解消を図る(S170)。
そして、球崩しモータ110を作動させた後、払出要求があるか否かを判定する(S180)。判定の結果、払出要求があると判定された場合(S180:YES)に、例えば、エラーLED基板242のLEDを点灯・点滅させ、若しくは主制御基板200、及びサブ制御基板260を介してスピーカ10a〜10dから警告音等を発生させる等して球切れ、球詰り異常によるエラー報知を行なう(S190)。エラー報知後、払出モータ109fの作動停止を行ない(S200)、払出制御を終了する。なお、払出モータ109fの作動停止は、払出モータ109fが作動している場合にのみ行なう。
以上説明したように、実際に遊技球を検知した第1、第2払出直後センサSW3、SW4の順番が、払出制御基板230のROMに記憶された払出順序と対応しているか否かを判定することで、上述のような不正行為が行なわれた場合であっても、遊技球払出装置109による遊技球の払出しが異常状態であると判定することができる。そして、遊技球の払出しが異常状態と判定された場合には、エラー報知を行なうため、不正行為によって遊技球が余分に払い出されることを抑制することができる。
さらに、第1、第2払出直前センサSW1、SW2のいずれか一方で遊技球を検知されない場合に、遊技球が各遊技球通路109a、109bに供給されていない払出し異常状態を特定することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上述の実施例の遊技球払出装置109は、各カム109g、109hで位相をずらして形成し、各遊技球通路109a、109bからの遊技球の払出しが交互となるようにしているが、これに限らず、その他の遊技球の払出し順序となっている遊技球払出装置109にも本発明を適用することができる。一例を挙げると、遊技球払出装置109の各カム109g、109hの形状を変更して、遊技球払出装置109が正常に作動している際、第1遊技球通路109aから1球ずつ連続して合計2球の遊技球を払出した後、第2遊技球通路109bから1球ずつ連続して合計2球の遊技球を払出すようになっている遊技球払出装置109に適用することができる。
この場合、「予め設定された払出順序」として、第1払出直後センサSW3→第1払出直後センサSW3→第2払出直後センサSW4→第2払出直後センサSW4→第1払出直後センサSW3→第1払出直後センサSW3といったように第1払出直後センサSW3からの信号が連続して出力された後、第2払出直後センサSW4からの信号が連続して出力される払出順序を払出制御基板230のROMに記憶することとなる。
このように、各遊技球通路109a、109bからの遊技球の払出しが交互となっていない構成の遊技球払出装置109では、遊技球払出装置109が正常に作動している際の払出直後センサSW3、SW4から出力される信号の順番を、「予め設定された払出順序」として払出制御基板230のROMに記憶し、実際に遊技球を検知した払出直後センサSW3、SW4の順番が、払出制御基板230のROMに記憶された払出順序と対応しているか否かを判定すればよい。
また、上述の実施例では、遊技球払出装置109は、2列の遊技球通路109a、109bを備える例について説明したが、遊技球通路は2列に限定されず、3列以上の遊技球通路を備える構成であってもよい。この場合、まず、3列以上の遊技球通路のそれぞれに対応してカム、払出直前センサ、払出直後センサ等を設け、カムの凹部の位相のずれによって「予め設定された払出順序」を払出制御基板230のROMに記憶する。このような構成において、払出直後センサにより遊技球が検知された場合に、いずれの遊技球通路に設けられた払出直後センサで遊技球を検知したかを払出制御基板230のRAMに記憶する。そして、払出制御基板230のRAMに記憶された払出直後センサと今回遊技球を検知した払出直後センサの順番が、払出制御基板230のROMに記憶された「予め設定された払出順序」と対応しているか否かを判定し、対応していない場合に払出異常状態と判定すればよい。
1…遊技機、109…遊技球払出装置、109a…第1遊技球通路、109b…第2遊技球通路、109f…払出モータ、109g、109h…カム(回転体)、SW1…第1払出直前センサ(送出前検知手段)、SW2…第2払出直前センサ(送出前検知手段)、SW3…第1払出直後センサ(送出後検知手段)、SW4…第2払出直前センサ(送出後検知手段)、230…払出制御基板(払出制御手段)。
Claims (2)
- 複数列の遊技球通路と、予め設定された払出順序に従って前記複数列の遊技球通路に供給された遊技球を1球ずつ遊技球流れ下流側に送り出す回転体と、前記回転体を回転駆動させる払出モータと、前記複数列の遊技球通路のそれぞれに設けられ、前記回転体で送り出される前の遊技球を検知する複数の送出前検知手段と、前記複数列の遊技球通路のそれぞれに設けられ、前記回転体で送り出された後の遊技球を検知する複数の送出後検知手段とを有する遊技球払出装置を具備する遊技機であって、
前記払出モータを制御することにより、前記遊技球払出装置による遊技球の払出しを制御する払出制御手段と、
遊技球の払出しが異常状態であるか否かを判定する払出異常判定手段と、
前記送出後検知手段により遊技球を検知した場合に、いずれの前記遊技球通路に設けられた前記送出後検知手段により検知されたかを記憶する記憶部とを備え、
前記払出異常判定手段は、前記複数の送出前検知手段の全てにおいて遊技球が検知され、かつ、前記払出制御手段が、前記回転体が回転駆動するように前記払出モータを制御している場合に、前記記憶部に記憶された前記送出後検知手段と今回遊技球を検知した前記送出後検知手段の順番が、前記予め設定された払出順序と対応しているか否かを判定し、対応していない場合に、遊技球の払出しが異常状態であると判定することを特徴とする遊技機。 - 前記払出異常判定手段は、前記複数の送出前検知手段のうち少なくとも1つにおいて遊技球が検知されない場合に、前記遊技球払出装置に遊技球が供給されない異常状態であると判定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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Legal Events
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120117 |