JP3219862B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

パチンコ遊技機

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JP3219862B2
JP3219862B2 JP25397292A JP25397292A JP3219862B2 JP 3219862 B2 JP3219862 B2 JP 3219862B2 JP 25397292 A JP25397292 A JP 25397292A JP 25397292 A JP25397292 A JP 25397292A JP 3219862 B2 JP3219862 B2 JP 3219862B2
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吉平 新山
広司 伊東
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ遊技機に係わ
り、詳しくは、賞品球を受ける受皿における遊技球
収納状況に応じて賞品球をクレジット化するパチンコ遊
技機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、遊技媒体として玉を用いた遊技
機としては、例えばパチンコ機が代表的である。近時
は、この遊技機によって遊技を行う過程で、特定の遊技
状態(例えば、大当り状態)では玉の賞球数が多く、遊
技者の興味を誘っている。また、従来よりパチンコ機で
は入賞の発生に伴って玉排出装置から盤面下部に設けら
れた上玉受皿に賞品球を放出するとともに、上玉受皿と
玉通路で連通する下玉受皿にも賞品球を放出可能として
いる。
【0003】賞品球の放出数が多くなり、各玉受皿が満
杯になると、玉の放出に支障をきたすため、賞品球の一
部をクレジット化して賞品球の放出を一時的に保留する
ものが開発されており、例えばそのようなものとして特
開平3ー193076号公報に記載された「パチンコゲ
ーム機」がある。このゲーム機では、各玉受皿が満杯の
とき入賞が発生すると、玉受皿への賞品球の放出を保留
し、その保留数を表示するとともに、玉受皿の玉数が減
少したとき玉払出指令が与えられると、保留されている
賞品球を放出している。これにより、連続して遊技を続
行可能にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
パチンコゲーム機にあっては、玉受皿が満杯のときに入
賞が発生すると、玉受皿への賞品球の放出を保留してク
レジット化する構成になっていたため、例えば引き続き
連続して玉受皿が満杯であると、クレジット数に上限が
なく、非常に多くの賞品球に対してクレジット化が行わ
れることから、ゲーム性の面白みが低下したり、精算時
に玉詰りが起るなどという次のような問題点があった。
【0005】玉受皿が満杯のとき、機種、ゲーム内容
に関係なく、しかもクレジット数に上限がないため、賞
品球に対して全てクレジット化され、実球の払い出しが
ないので、遊技者にとってはパチンコゲームの満足感、
面白みが低下するという問題点があった。パチンコゲー
ムでは、実球の重み、実球への手触りから遊技の満足感
などを感じ取ることが多いので、全てクレジット化され
るのではなく、ゲームの進行状況に応じてある程度の賞
品球が実球として放出されるのが望ましいという実情に
本発明者は着目した。特に、近時のパチンコ遊技機、例
えば第1種に属するものでは大当り状態で玉の賞球数が
多く、大当り状態の醍醐味を十分に味わうことができな
かった。
【0006】また、従来のパチンコゲーム機で実球を放
出しようとする場合、遊技者が玉払出釦を押すか、ある
いはゲームの最中に遊技者が操作ハンドルを解放して遊
技を中断、若しくは終了すると、自動的にクレジット保
留玉の払い出しが行われるが、この場合には、玉払出釦
の操作が必要で面倒であるという欠点がある他、ゲーム
が中断されるため、ゲームの進行が損われるという欠点
がある。したがって、玉受皿が満杯のときには単にクレ
ジット化すればよいという単純な技術思想では、現実に
遊技者が十分に満足できるパチンコ遊技機を提供するに
は致っていない。
【0007】第2種に属するようなパチンコ遊技機で
は、大当り状態のとき賞品球の放出が比較的少なく、1
回の大当り動作で上玉受皿および下玉受皿に賞品球の収
納が可能である。すなわち、1回の大当り中、いわゆる
外部のドル箱に賞品球を移す必要はない。しかし、下玉
受皿に放出された玉を上玉受皿に上げる必要があり、遊
技者にとって面倒であった。したがって、本発明者は鋭
意検討の結果、クレジットの数値にある程度の上限値を
設け、上玉受皿をソフト的に大きくできるようにする
と、ゲームの進行が楽で(例えば、クレジット化された
範囲内では、下玉受皿に玉が放出されず、玉を上玉受皿
に上げる必要がない)、遊技者にとっても面倒でなくな
るのではないかという点に着目した。
【0008】多くの賞品球がクレジット化されている
と、ゲームの精算時に実球を払い出すとき、例えば10
00個〜2000個という大量の玉を連続して払い出す
とき、玉の排出機構で玉が噛んだり(玉がみの発生)、
あるいは玉が詰ったりして玉の排出装置にトラブルが発
生したり、玉の補給が追い付かず、補給関連装置(例え
ば、貯留タンク、島設備等)にトラブルが発生するとい
う問題点があった。実際上、このような精算時のトラブ
ルは遊技者にとって「イライラ」するものである。
【0009】玉受皿が満杯のとき、機種やゲーム内容
を考慮することなくクレジット数の上限がないと、現実
のパチンコ遊技機との違和感が大きく、遊技者に異質な
感じを与えるおそれがあるという問題点があった。
【0010】そこで本発明は、パチンコゲームの満足
感、面白みを高めることができるとともに、ゲームの進
行が楽で、精算時のトラブルを抑制し、かつ現実のパチ
ンコ遊技機に対して違和感のないパチンコ遊技機を提供
することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1記載の発明によるパチンコ遊技機は、少なくとも
遊技球の入賞に伴って放出された賞品球を受ける上球受
皿と、上球受皿に連通する下球受皿と、前記上球受皿に
所定数以上の遊技球が収納されたことを検出する上球受
皿満杯検出手段と、 前記上球受皿と下球受皿とを連通す
る球通路に所定数以上の遊技球が収納されたときオーバ
ーフロー状態を検出するオーバーフロー検出手段と、前
記上球受皿満杯検出手段により上球受皿に所定数以上の
遊技球が収納されたことが検出されたとき、遊技球の入
賞が発生すると、前記上球受皿への賞品球の放出を規定
値まで保留するとともに、保留数が規定値を超えたと
き、上球受皿への賞品球の放出を再開するように制御す
る規定数クレジット手段と、前記上球受皿満杯検出手段
により上球受皿に所定数以上の遊技球が収納されたこと
が検出されなくなると、このとき保留数が有限値であれ
ば、保留数に対応する遊技球を上球受皿へ放出するよう
に制御する保留球払出手段と、前記オーバーフロー検出
手段によりオーバーフロー状態が検出されたとき、前記
上球受皿への賞品球の放出を保留し、前記規定値を超え
て保留数に加える過大保留手段と、前記オーバーフロー
検出手段により前記オーバーフロー状態の解除が検出さ
れたとき、規定値を超えて保留数に加えられた過大保留
数分の保留球を前記上球受皿へ放出するように制御する
過大保留放出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】また、好ましい態様として、請求項2記載
のように、前記保留数を表示するクレジット数表示手段
を備えたことを特徴とする
【0013】請求項3記載のように、前記保留数が規定
値を超えたことを報知する保留数満杯報知手段を設けた
ことを特徴とする。
【0014】請求項4記載のように、前記過大保留数が
あることを報知する過大保留報知手段を備えたことを特
徴とする。
【0015】
【作用】本発明では、上球受皿満杯検出手段により上球
受皿に所定数以上の遊技球が収納されたことが検出され
たとき、遊技球の入賞が発生すると、上球受皿への賞品
球の放出を規定値まで保留するとともに、保留数が規定
値を超えたとき、上球受 皿への賞品球の放出を再開する
ように制御し、また、上球受皿満杯検出手段により上球
受皿に所定数以上の遊技球が収納されたことが検出され
なくなると、このとき保留数が有限値であれば、保留数
に対応する遊技球を上球受皿へ放出するように制御し、
オーバーフロー検出手段によりオーバーフロー状態が検
出されたとき、上球受皿への賞品球の放出を保留し、規
定値を超えて保留数に加え、オーバーフロー検出手段に
よりオーバーフロー状態の解除が検出されたとき、規定
値を超えて保留数に加えられた過大保留数分の保留球を
上球受皿へ放出するような制御が行われる。
【0016】したがって、上受皿がソフト的に規定値
だけ大きくなり、クレジット化された範囲内では、下
受皿に玉が放出されず、遊技球を上受皿に上げる必要
がなくなって遊技者にとって便利になる。
【0017】また、上受皿が満杯でなくなったとき、
保留数が有限値であれば、クレジットされた遊技球が上
受皿に対して放出される。
【0018】したがって、適度に実球の払い出しがあ
り、クレジット化の利点を享受しつつ、遊技者にとって
はパチンコゲームの満足感、面白みが味わえる。また、
ゲームの精算時に実球を払い出すとき、1000個〜2
000個という大量の遊技球を連続して払い出すのと異
なり、少ないクレジット数であるから、遊技球の排出機
構で遊技球が噛んだり(がみの発生)、あるいは遊技
が詰ったりして遊技球の排出装置にトラブルが発生す
ることが避けられる。同様に、遊技球の補給も十分に行
われ、補給関連装置のトラブル発生も抑制される。さら
に、クレジット数が少ないので、現実のパチンコ遊技機
との違和感がない。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明を適用したクレジット方式の
パチンコ遊技機の一実施例の正面図である。図1におい
て、1はパチンコ機(パチンコ遊技機)であり、パチン
コ遊技を行う過程で内部のマイクロコンピュータに一定
の範囲で玉数を記憶するクレジット方式になっている。
【0020】なお、本明細書中(および図面中も)では
パチンコ玉を、玉あるいは球(例えば、賞球、打球)と
いうような表現で記述(あるいは図面に表示)している
が、これらは何れも基本的にパチンコ玉を意味するもの
で、パチンコ玉の扱い方(処理の仕方)によって適宜表
現したものであり、表現が混在しているが、玉と球は異
なる概念ではなく、説明の都合に応じて使い分けている
に過ぎない。
【0021】パチンコ機1は、正面側に見える部分とし
て額縁状の前面枠11と、前面枠11の開口部に配設さ
れ、ガラス12a(図4参照)を支持する金枠(ガラス
枠)12と、遊技盤13と、前面表示パネル14と、前
面表示パネル14の下方の前面操作パネル15とを有し
ている。前面枠11はパチンコ機1を設置している木製
の枠体16(図4参照)に開閉可能に支持されており、
同様に金枠12は前面枠11に開閉可能に支持されてい
る。なお、前面枠11は樹脂製であり、所定のカラフル
な色彩が施されている。
【0022】前面表示パネル14は前面側が突出しつつ
やや盛り上がるような曲面状に形成され、この前面表示
パネル14には賞品球としてのパチンコ玉を受ける上皿
21が形成されるとともに、前面側にクレジット表示器
22、精算スイッチ23および上皿玉抜きスイッチ24
が設けられている。
【0023】クレジット表示器(クレジット数表示手
段)22は250個を限度として遊技者が保有するパチ
ンコ玉の数をクレジットとして保留表示するもので、具
体的には上皿21が一杯(満杯)になった時点で、その
とき入賞により上皿21をオーバーして供給される玉の
数を250個までの範囲で表示し、250個を超える玉
は後述の下皿(玉貯留皿)32に排出される。なお、上
皿21が満杯でなくなると、保留した玉が排出され、残
りの玉数をクレジット数として表示する。クレジット数
を250個に限定したのは、マイクロコンピュータの
「1バイト」の範囲に合せるためと、回動式スロットル
マシン(いわゆるパチスロ)におけるクレジットの範囲
(例えば、現行では最大でクレジット数=50:メダル
数)と同調させるためである。
【0024】クレジット表示器22は、例えば7セグメ
ントの大型のLEDを用いて3列で構成され、クレジッ
ト数を100の位まで1個単位で表示する。なお、クレ
ジット数表示器22は7セグメントのLEDに限らず、
例えばドットLED、液晶、蛍光表示管等を用いて構成
してもよい。
【0025】また、本実施例の場合、クレジット数表示
器22は排出エラーの表示(例えば、CEと表示)を行
う機能も兼ねている。排出エラーとしては、例えば賞球
排出のトラブル、貸玉数のトラブルなどがあり、これら
の場合にクレジット数表示器22は排出エラーを表示し
て遊技者に対して報知している。
【0026】精算スイッチ(精算手段)23はクレジッ
トを精算するためのもので、精算スイッチ23を押す
と、上皿21と下皿32とを閉鎖していた通路が連通す
るとともに、そのときのクレジット数に相当する玉数が
払い出されて上皿21あるいは下皿32に排出される
(上皿21が満杯のとき下皿32に排出)。精算スイッ
チ23の信号は保留数払い出し指令に相当する。上皿玉
抜きスイッチ24は上皿21の玉を下皿32に移すため
に、両者を接続する通路を開閉する上玉受皿ソレノイド
94(図6参照)をオンするための押し釦であり、上皿
玉抜きスイッチ24を押すと、100皿LED24a
(図4参照)が点滅して遊技者に知らせるようになって
いる。
【0027】図2は前面操作パネル15を示す斜視図で
ある。この図に示すように、前面操作パネル15の一部
は前方に突出するような形状に形成され、その突出部の
うち左側に下玉受皿の灰皿部(以下、灰皿という)31
が形成され、中央部に下玉受皿の玉受部(以下、玉貯留
皿:下皿という)32が形成されている。玉貯留皿32
は上皿21およびクレジット数が一杯のときに賞品玉を
受ける等の役目がある他、玉を一時的に貯留するための
ものである。また、前面操作パネル15には玉抜きレバ
ー33、オーバーフローランプ34、発射装置の発射操
作ハンドル35、発射強弱レベルLED36、単発スイ
ッチ37およびP機前面物体検出センサ38が設けられ
ている。
【0028】玉抜きレバー33は玉貯留皿32に貯留さ
れた玉を外部下方に抜くためのもので、この玉抜きレバ
ー33を、例えば左方向に移動させると、玉貯留皿32
の下底部が一部開口して玉を下方に放出することができ
る。オーバーフローランプ34は玉貯留皿32の玉が一
杯になったとき、点灯して遊技者に知らせるとともに、
特に本実施例では、クレジットの保留数が規定値(25
0個)を超えたことを報知する保留数満杯報知手段およ
び過大保留状態を報知する過大保留報知手段としての機
能を有している。
【0029】これは、玉貯留皿32の玉が一杯になって
オーバーフロー状態のとき、入賞が発生すると、上皿2
1への賞品球の放出を保留し、クレジット保留数に加え
て過大保留(250個を超える保留)を行うようになっ
ているからである。一方、オーバーフロー状態が解除さ
れたときには、クレジット保留数に加えられた過大保留
球が上皿21へ放出されるようになっている。
【0030】オーバーフローランプ34は、図3に分解
斜視図を示すように、下玉受皿としての灰皿31と玉貯
留皿32との仕切り位置、すなわち灰皿31と玉貯留皿
32とを仕切る側壁部に内蔵されるように配置されてい
る。オーバーフローランプ34は光を通す部材(例え
ば、赤い半透明部材)からなる表面部34aと、複数の
内蔵ランプ34b、34c(例えば、DC30Vで点灯
動作)を取り付けた基盤34dと、基盤34dを壁部に
収納、固定する収納ブラケット34eとからなり、これ
らの部材全体で灰皿31と玉貯留皿32とを仕切る仕切
壁が構成されるようになっている。なお、収納ブラケッ
ト34eの側面は耐熱を考慮してメッキ処理されてい
る。
【0031】収納ブラケット34eは前面操作パネル1
5に形成されたビス穴34f、34gに対してビス等の
固定手段を捩じ込むことによって取り付けられ、表面部
34aは収納ブラケット34eに対してワンタッチ(例
えば、プッシュ操作)で着脱可能に固定される構造にな
っている。そして、オーバーフロー状態になると、内蔵
ランプ34b、34cが点灯し、過大保留状態になる
と、内蔵ランプ34b、34cが点滅するようになって
いる。オーバーフローランプ34の点灯に応じて遊技者
が玉抜きレバー33を操作して玉貯留皿32の玉を放出
すると、オーバーフロー状態が解消する。なお、収納ブ
ラケット34eは灰皿31と同様に耐熱性の部材で形成
するとよい。
【0032】保留数満杯報知手段および過大保留状態の
報知はオーバーフローランプ34を兼用し、ランプの点
滅によって行っているが、これに限らず、専用の保留数
満杯ランプあるいは過大保留ランプを設けてもよい。ま
た、保留数満杯報知や過大保留状態の報知は表示に限ら
ず、音声合成、効果音等の音で行ってもよいし、あるい
は表示と音声合成、効果音等とを混在するようにしても
よい。
【0033】発射操作ハンドル35は1列に整列してい
るパチンコ玉のうち、発射位置にあるものを1個ずつ遊
技盤13前面の遊技領域内に弾発させる発射装置の操作
を行うものである。発射操作ハンドル35は、その外周
全体にわたって金属製の薄い膜でコーティング処理され
ており、これにより遊技者がハンドルを握った状態を金
属の導電性によって検知できるように、タッチセンサ
(図7参照)が設けられている。また、発射操作ハンド
ル35の図中左側方には飛距離調整用の発射強スイッチ
35aおよび発射弱スイッチ35bが配置されている。
【0034】発射強スイッチ35aおよび発射弱スイッ
チ35bは、例えばスイッチの入力時間によって、PW
M制御(パルス幅変調)されている発射ソレノイド(ロ
ータリソレノイド)のパルス幅を変化させることによっ
て発射の強弱(例えば、玉の飛距離)を調整するもの
で、押圧タイプのものが用いられている。この場合、発
射強スイッチ35aを押すと玉の発射勢が強くなり、発
射弱スイッチ35bを押すと玉の発射勢が弱くなる。ま
た、発射勢の強い方向に対して変移量が大きくなってい
る。具体的には、発射強スイッチ35aの1回の入力で
は、発射勢の弱い発射弱スイッチ35bの1回の入力よ
りも玉を発射する変移量が大きくなっている。例えば、
玉の右打ちを余儀なくされるような機種の場合に、即座
に対応できるという利点がある。
【0035】発射強弱レベルLED36は発射強スイッ
チ35a、発射弱スイッチ35bの操作によって可変さ
れた発射強弱レベル(玉の飛距離)を表示するもので、
例えばLEDの点灯個数で発射強弱レベルが分かるよう
になっている。単発スイッチ37は発射操作ハンドル3
5の操作にかかわらず一時的に玉の発射を停止するため
のもので、例えば玉を単発的に発射するようなときに用
いられる。
【0036】P機前面物体検出センサ38は遊技者がパ
チンコ機1の前に存在している状態(すなわち、通常、
椅子に座っている状態)を検出するもので、例えば人体
から発する赤外線を検知することにより、遊技者を検出
する。P機前面物体検出センサ38の検出出力は後述の
CPU201に供給され、CPU201はP機前面物体
検出センサ38からの出力に基づき、パチンコ機1の前
に遊技者が存在し、かつ遊技者が発射操作ハンドル35
に触れている場合のみ、発射装置のロータリソレノイド
を作動させて玉の発射を許容し、それ以外の場合には玉
の発射を停止するような制御を行う。
【0037】再び図1に戻り、遊技盤13の下方左側に
は金枠開閉検出スイッチ41が設けられており、金枠開
閉検出スイッチ41は、図5に具体的に示すように、マ
イクロスイッチによって構成され、金枠12の開閉状態
を検出する。例えば、金枠12が閉じると、金枠本体が
マイクロスイッチに当接して接点がオンし、開くと同接
点がオフするような構成である。なお、後述の図4では
金枠開閉検出スイッチ41の図示を略している。
【0038】金枠12は前面枠11に開閉可能に支持さ
れ、通常は施錠孔51にキーを挿入して操作することに
より施錠装置によって前面枠11に対して施錠されてい
る。金枠12を開く場合には、施錠孔51に所定のキー
を挿入して回動操作することにより、施錠装置のロック
状態が解除されてオープンする。また、パチンコ機1の
前面枠11の上部には役物装置の大当り時に点灯するタ
ーボランプ(大当り表示器)61が設けられている。さ
らに、ターボランプ61の側方には玉抜き装置を作動さ
せるための玉抜き挿入ピンが挿入可能な挿入ピン穴62
が形成されている。
【0039】遊技盤13は、例えば木製のベニアからな
り、その前面側が遊技領域になっている。遊技領域は任
意の構成をとり得ることができ、例えばいわゆる第1種
に属するもの、第2種に属するもの、あるいは第3種に
属するものなどがあり、パチンコ遊技を行うものであれ
ば、本発明の適用対象になり得る。
【0040】本実施例では第2種に属するものを採用し
ており、具体的には始動口へ玉が入賞すると、センター
役物装置の可動片が玉を受入れ易い開状態になり、この
ときセンター役物装置の特別入賞口に入賞した場合(V
入賞した場合)には、特別態様遊技状態(大当り状態)
に移行し、この特別態様遊技状態では、可動片が最大1
8回の開閉動作を行うとともに、これを1サイクルとし
てV入賞を条件に、例えば最大15サイクルだけ特別態
様遊技を繰り返すことを可能にして遊技者が多くの出玉
を得て、より高い利益を享受することができるようにな
っている。
【0041】図4は金枠12を開いた状態を示す図であ
る。この図において、71はファール玉を集めるファー
ル玉集合路であり、ファール玉集合路71にはファール
玉を検出する通過型のファールセンサ72が配置されて
いる。前面表示パネル14は前面枠11に開閉可能に支
持され、その裏面側には玉の発射数をカウントするカウ
ントセンサ73、上皿21に玉が満杯になったことを検
出する上玉受皿センサ(上玉受皿満杯検出手段)74、
電気的駆動源(例えば、電磁石)を動作させることによ
り、パチンコ玉Tを発射レール75の発射位置に送り出
す玉送り機構76が設けられている。
【0042】ここで、図5は上玉受皿センサ74の配置
された付近の拡大図である。図5はパチンコ機1の前面
表示パネル14を開いた状態であり、この図において、
81はパチンコ機1の裏面側に配置された玉排出装置
(図示略)から排出された玉を上皿21へ導く排出開口
部である。排出開口部81は矩形状の排出口82に接続
されるようになっており、この排出口82から上皿21
の玉滞留部に玉が流入する。なお、21Aは前面表示パ
ネル14を開いたとき、排出口82の連結部の玉の溢れ
を玉貯留皿(下皿)32へ導くための下皿入口壁部であ
る。
【0043】排出開口部81を構成する壁面の側部には
上玉受皿センサ74が設けられており、上玉受皿センサ
74としては、例えば近接センサタイプのものが使用さ
れ、排出開口部81の部分まで玉が滞留した状態から上
皿21に所定数(上皿21が満杯となる数)以上の玉が
収納されて上皿21が満杯であることを検出する。
【0044】図6は玉送り機構76の一部断面図であ
り、この図に示すように、玉送り機構76は玉受け部材
91と玉送りソレノイド(電磁石)92とを備えてい
る。玉送り機構76に供給された玉は、玉の流下を阻止
する第1状態にある玉受け部材91に当接して停止す
る。その後、玉受け部材91の上方に配置された電気的
駆動源たる玉送りソレノイド92に通電することによ
り、この玉送りソレノイド92に玉受け部材91が吸着
されると、玉受け部材91の玉受け部91aが玉Tを受
け入れ可能な第2状態に変換される。
【0045】このようにして、第2状態に変換された玉
受け部材91の玉受け部91aに玉Tが受け入れられ
る。その後、玉送りソレノイド92への通電が停止され
ると、玉受け部91aに玉Tを受け入れた状態で玉受け
部材91が第1状態に復帰し、この玉受け部材91によ
って下方に導かれた玉Tが玉通路93を経て、遊技盤1
3の遊技領域への弾球路を形成するガイドレールと連通
する発射レール75の発射位置へ至るようになってい
る。
【0046】94は、上皿21の玉を玉貯留皿32に移
すために、両者を接続する通路を開閉する上玉受皿ソレ
ノイドで、上皿玉抜きスイッチ24の操作によってオン
作動するもの、95は上皿21の玉を玉貯留皿32に抜
くとき動作するプレートである。通常は、プレート95
が上皿21と玉貯留皿32とを接続する通路を閉じてお
り(例えば、スプリングによって閉じ位置に付勢されて
いる)、上皿21から供給された玉は閉状態にあるプレ
ート95上を通って発射位置に送られる。一方、上皿玉
抜きスイッチ24を押すと、上玉受皿ソレノイド94に
通電されプレート95が吸引されて上皿21と玉貯留皿
32とを接続する通路が開放する。これにより、図6に
矢印で示すように玉Tが発射位置に送られず、下皿通路
96を通って玉貯留皿32に排出される。このようにし
て、上皿21の玉が玉貯留皿32に移される。
【0047】次に、パチンコ機1の制御系は、パチンコ
遊技と玉の排出等とに大きく分けられ、図7に例示する
ものは、玉の排出等に関わる制御系である。図7におい
て、玉の排出等に関わる制御系は、玉の排出等に必要な
制御を行うCPU201と、各種情報信号を受け入れて
波形整形あるいは必要に応じてA/D変換する等の処理
を行ってCPU201に出力する入力フィルタ202
と、CPU201の作動クロックの基本となる周波数を
刻む水晶(クリスタル)203と、CPU201からの
制御信号をドライブして各種駆動信号を生成して各表示
器等に出力するドライバ204と、CPU201、入力
フィルタ202、ドライバ204に必要な電源を供給す
る電源部205と、内部RAMやレジスタの内容を記憶
する外付けのE2PROM206と、パチンコ遊技に関
連する各種状態を検出して必要なデータを入力フィルタ
202に出力するセンサ群と、ドライバ204からの信
号によって駆動されるアクチュエータ群とによって構成
される。
【0048】CPU201、入力フィルタ202、水晶
203、ドライバ204およびE2PROM206は排
出制御装置の機能を実現するもので、マイクロコンピュ
ータを含むボードユニットによって実装されている。そ
して、マイクロコンピュータのボードユニットは島設
備、遊技店の管理装置等との間で制御信号やデータの授
受を行うようになっている。
【0049】入力フィルタ202には、前述した挿入ピ
ン穴62を通して挿入された玉抜き挿入ピンによってオ
ン作動し、玉抜き装置を作動させるための玉抜きスイッ
チ101からの玉抜き信号、賞球データ受信信号線10
2からの賞球データ、同期信号線103からの遊技盤制
御装置と排出制御装置との同期をとる同期信号、セーフ
玉払出装置で1個当て排出されるセーフ玉を検出するセ
ーフセンサ104の出力信号、排出センサ105および
排出センサ106(すなわち、玉排出装置の2条の各排
出センサ)の各出力信号、上皿玉抜きスイッチ(上玉受
皿玉抜きスイッチ)24の出力信号、精算スイッチ23
の出力信号、金枠スイッチ(金枠開閉検出スイッチ)4
1の出力信号、上皿21が満杯であることを検出する上
玉受皿センサ74からの信号、発射操作ハンドル35の
側方に配置された飛距離調整用の発射強スイッチ35a
および発射弱スイッチ35bの出力信号、単発スイッチ
37の出力信号、玉貯留皿32のオーバーフロー状態を
検出するオーバーフロースイッチ107からのオーバー
フロー状態検出信号、P機前面物体検出センサ38の出
力信号、弾発強度の初期値を設定する弾発強度初期設定
スイッチ(ディップスイッチに相当:図29参照)11
1の出力信号、発射操作ハンドル35へのタッチを検出
するタッチセンサ108からの信号に基づいて人体が発
射操作ハンドル35にタッチしていることを検出する人
体検出回路109からの信号、玉抜きソレノイド125
の導通状態あるいは断線状態を監視するために、ソレノ
イド(コイル)の状態を直接入力として取り込み、その
信号の有無で導通、断線と判断する玉抜きソレノイド導
通視回路110からの信号が入力されている。
【0050】オーバーフロースイッチ107は上皿21
と玉貯留皿(下玉受皿)32とを連通する玉通路(図示
略)に所定数以上の玉が収納されたとき、オン作動して
オーバーフロー状態を検出する。
【0051】ドライバ204からは金枠12が開いたこ
とを知らせる金枠ランプ121、入賞によるセーフ玉を
報知するセーフランプ122に対して制御信号が出力さ
れるとともに、管理装置に対して賞球数信号123およ
び金枠開放信号124が出力される。また、ターボラン
プ61、玉抜き装置の玉抜きソレノイド125、玉排出
装置の2条の各排出ソレノイド126、127(以下、
単に排出ソレノイド1、2ということがある)、玉送り
機構76の玉送りソレノイド92、上玉受皿ソレノイド
94、発射装置のロータリソレノイド128、セーフ玉
払出装置で1個当てにセーフ玉を払い出すセーフソレノ
イド129、発射強弱を表示する発射強弱レベルLED
36、クレジット数を表示するクレジット表示器22、
上皿21の玉抜きを表示する100皿LED24a、玉
貯留皿32の玉が一杯になったことを表示する受皿ラン
プ(オーバーフローランプのこと)34に対して制御信
号が出力される。なお、玉抜きソレノイド125に対し
て出力される制御信号を取り込んで前述したように、玉
抜きソレノイド導通監視回路110が玉抜きソレノイド
125の導通、断線を判断するようになっている。
【0052】排出ソレノイド126、排出ソレノイド1
27は玉排出装置で玉の排出を行うときに作動するも
の、セーフソレノイド129はセーフ玉払出装置で1個
当てセーフ玉を排出するときに作動するもの、玉抜きソ
レノイド125は玉抜き装置に内蔵され、貯留タンクな
どの裏メカに存在する玉を抜くとき、玉抜き操作が行わ
れた場合に、玉排出通路のゲートを回収側に切り換える
ためのもの、ロータリソレノイド128は発射位置にあ
る玉を弾発するためのものである。
【0053】CPU201は規定数クレジット手段、保
留球払出手段、過大保留手段および過大保留放出手段と
しての機能を有し、玉排出装置の作動を制御して玉の排
出制御や玉抜き制御を行うとともに、特に本実施例では
上皿21の満杯が検出されたとき、新たな入賞が発生す
ると、上皿21への賞品球の放出を保留するとともに、
保留数が規定値(すなわち、250個)を超えたとき、
上皿21への賞品球の放出を再開するように制御する。
このとき、250個を限度として遊技者が保有するパチ
ンコ玉の数がクレジットとしてクレジット表示器22に
保留表示される。一方、上皿21が満杯でないとき、ク
レジットの保留数が有限値(すなわち、[1]〜[25
0]までの何れかの値で、有限のとき:値が[0]でな
いという意味)、であれば、250個の範囲内で上皿2
1への賞品球の放出を行うような制御を行う。
【0054】また、精算スイッチ23が操作されて保留
数払い出し指令が与えられると、上皿21と下皿32と
を閉鎖していた通路を連通させ(すなわち、プレート9
5を開放位置に変位させて上皿21と下皿32を連通
し)、玉排出装置を作動させてそのときのクレジット数
に相当する玉数を払い出して上皿21に放出するような
制御を行う。なお、上皿21が満杯のときは玉供給皿3
2に放出される。さらに、CPU201はオーバーフロ
ー状態が検出されたとき、入賞が発生すると、上皿21
への賞品球の放出を保留し、250個を超えてクレジッ
ト保留数に加える(すなわち、過大保留を行う)ととも
に、オーバーフロー状態が解除されたとき、クレジット
保留数に加えられた過大保留球を上皿21へ放出するよ
うな制御を行う。
【0055】次に、上述したCPU201によって行わ
れる各種制御の手順を図8〜図12を参照して詳細に説
明する。CPU201による制御は、パチンコ機1の電
源の投入と同時に開始され、電源が投入されている限り
繰り返してその処理が実行される。
【0056】メインルーチン 最初に、メインルーチン(いわゆるゼネラルフロー)に
ついて図8を参照して説明する。このルーチンは、前述
したようにパチンコ機1の電源の投入後、繰り返して行
われる。
【0057】メインルーチンが起動すると、まずステッ
プS10で初期設定を行う。これにより、CPU210
のイニシャライズ、RAMのワーキングエリアがクリア
されたり、フラグの設定、I/Oポートのリセット、サ
ブルーチンのイニシャライズ等が行われる。次いで、ス
テップS12でCPU210をリセットするリセットス
イッチがオンしているか否かを判別し、オンのときはス
テップS26に進んでメモリを初期化する。これによ
り、メモリ(特に、RAM)の内部データがクリアされ
る。ステップS26を経ると、ステップS20に進む。
【0058】一方、リセットスイッチがオンしていない
ときは、ステップS14に進んでメモリチェックを行
う。例えば、RAMにチェック専用の領域を2ヵ所確保
して一方に[55H]、他方に[AAH]を代入してチ
ェックを行う。もし値が違う場合にはメモリ内をクリア
する。すなわち、ステップS16でチェックの結果から
メモリが正常か否かを判別し、正常でない場合はステッ
プS26に進んでメモリを初期化する。また、正常であ
るときはステップS18でバックアップデータを内部R
AMに転送し、ステップS20で初期データを設定す
る。これにより、例えばフラグ、クレジット数、外部出
などの初期値が設定される。
【0059】次いで、ステップS22で1msタイマお
よび5msタイマをスタートする。これは、1msタイ
割り込み、5msタイマ割り込みを実行するためであ
る。次いで、ステップS24でスタートフラグがオンし
ているか否かを判別する。スタートフラグは電源投入
後、3秒間のアイドルタイムが経過してから各制御処理
を開始する構成になっているため、この3秒間のアイド
ルタイムが経過したときにセットされるものである。し
たがって、アイドルタイムが経過しないときは、このス
テップに留り、経過するとステップS30に抜けて各制
御処理を開始する。
【0060】ステップS30〜ステップS44の各処理
のサブルーチンは繰り返して実行される。なお、各ステ
ップの処理内容は後述のサブルーチンで詳述する。ステ
ップS30では賞球排出処理を行う。これは、賞球が発
生した場合に賞球数に対応する玉を排出するものであ
る。ステップS32ではクレジット排出処理を行う。こ
れは、所定条件下(例えば、上皿21が満杯でなくなっ
たとき、あるいはクレジット保留数が250個を超えた
とき)でクレジット保留数を上皿21へ放出する制御を
行うものである。ステップS34では精算スイッチ処理
を行う。これは、精算スイッチ23が押された場合に、
クレジットに保留された玉の精算を行うものである。
【0061】ステップS36では100皿玉抜きスイッ
チ処理を行う。100皿とは、上皿21を指す。なお、
図面上およびフローチャートの説明では、適宜、100
皿という表現を用いる。100皿玉抜きスイッチ処理
は、上皿21の玉を下皿32に抜くための処理で、具体
的には上皿玉抜きスイッチ24が押された場合に、上玉
受皿ソレノイド94をオンして上皿21と下皿32との
連通路を閉鎖しているプレート95を変位させて、上皿
21の玉が下皿32に流下することを許容するものであ
る。
【0062】ステップS38では玉不正監視処理を行
う。これは、玉排出装置の玉に異常な移動があった場合
に、これを不正と判断してホール側に回収するための処
理である。ステップS40では玉抜きスイッチ処理を行
う。これは、玉抜きスイッチが操作された場合に、裏メ
カに存在する玉をホール側に抜き取るための処理であ
る。
【0063】ステップS42では玉抜きソレノイド監視
処理を行う。これは、玉抜きソレノイドの導通を監視し
て遊技者に不当な玉がわたってホール側に損害が出ない
ようにするための処理である。ステップS44では玉な
しエラーチェック処理を行う。これは、玉排出装置に玉
が無いというエラーを監視し、玉無しエラーが発生した
とき、玉排出装置に玉が流入して玉有りの状態になる
と、玉なしエラーを解除するものである。
【0064】次に、上述のメインルーチンにおける処理
を実行するサブルーチンについて説明する。賞球排出処理 図9は賞球排出処理のサブルーチンを示すフローチャー
トである。ステップS50で賞球があるか(すなわち、
賞球データがあるか)否かを判別する。賞球排出を行う
ときには、まずセーフ玉の入力を役物回路(遊技盤制御
装置)が検出し、そのセーフ玉の賞球情報をシリアルデ
ータとして排出制御装置の機能を実現するマイクロコン
ピュータ(CPU201など)を含むボードユニットに
送る。排出制御装置は賞球数を3度一致するまで読み込
み、一致したら賞球データを受け取り賞球制御を行った
後に、セーフソレノイド129をオンしてセーフ玉を排
出する。このセーフ玉排出により、役物回路は排出制御
装置が賞球データに関わる賞球が終了したことを確認
し、その後、次のセーフ玉があれば次の情報を送る。
【0065】ステップS50で賞球がなければ、メイン
ルーチンにリターンする。一方、賞球があるときはステ
ップS52に進んで排出ウエイト中であるか否かを判別
する。これは、賞品球の排出が終了した時点で、セーフ
玉払出装置のセーフソレノイド129を1回オンさせて
今回のセーフ玉を1個だけ排出するとともに、その後、
次回の賞品玉を連続して払い出す場合に、玉の排出動作
の間に一定のウエイト時間(例えば、400ms)を設
けてスムーズな排出動作が実行されるようにしているた
め、このウエイト時間が経過しているか否かを判別する
ものである。
【0066】ステップS52で排出ウエイト中であると
きはメインルーチンにリターンし、排出ウエイト中でな
いとき(例えば、連続排出の場合にウエイト時間が経過
したとき、あるいは連続排出でない場合)には、ステッ
プS54に進んで賞球数が[0]であるか否かを判別す
る。賞球数=[0]というデータは、セーフ玉があって
も賞球排出が行われず、不正であることに相当する。し
たがって、賞球数=[0]のときは、ステップS58に
進んで賞品玉を払い出さずに、セーフ玉(不正なセーフ
玉)のみをセーフ玉払出装置によって排出することにな
る。
【0067】一方、ステップS54で賞球数=[0]で
ないときは、ステップS60に進んで100皿センサ
(すなわち、上玉受皿センサ74)がオンしているか、
上皿21が満杯であるか否かを判別する。上皿21が満
杯のときはステップS62に進んでクレジットが[25
0]未満であるか否かを判別し、クレジットが[25
0]未満のときはステップS56に進んで今回の賞球数
をクレジットに加算する。したがって、上皿21が満杯
であるとき賞球が発生すると、[250]を限度として
クレジットが増加していく。クレジットの増加後に、セ
ーフ玉が排出される。
【0068】また、上皿21が満杯でないときはステッ
プS70にジャンプし、賞品球の払い出しを行う。これ
により、上皿21に対して実際に玉が排出される。次い
で、ステップS72で玉排出装置に玉があるか否かを判
別する。これは、玉導出樋などに玉の詰りが発生して玉
排出装置に玉がなくなったような場合である。玉排出装
置に玉があるか否かは、排出カムの上流に配置されてい
る排出センサ105、106が玉の存在を検出している
か否かで判断する。玉排出装置に玉がないときはステッ
プS74で“E−5”のエラーを設定し、クレジット数
表示器22に玉無しエラー“E−5”を表示するととも
に、ステップS76でセーフランプ122を点滅してメ
インルーチンにリターンする。
【0069】エラー表示があり、しかもセーフランプ1
22の点滅があると、遊技者からホールの係員に通報さ
れ、係員は“E−5”というエラー表示を見て、玉排出
装置に玉がないという不具合に気付き、対応する処置を
取る。これにより、玉無しエラーが解消し、正常に戻
る。また、ステップS72で玉排出装置に玉があるとき
はステップS58に進んでセーフ玉払出装置のセーフソ
レノイド129を1回オンさせて今回のセーフ玉を1個
だけ排出し、その後、メインルーチンにリターンする。
したがって、この場合はクレジットが増加することな
く、賞品球の払い出しが行われ、その後、セーフ玉が排
出されることになる。
【0070】一方、ステップS62でクレジットが[2
50]以上のときはステップS64に進んで、受け皿セ
ンサ(オーバーフロースイッチ107のことで、以下図
面では適宜この表現を用いる)がオンしているか、すな
わち下皿32がオーバーフロー状態か否かを判別する。
オーバーフロースイッチ107がオンしているときは、
これ以上玉の排出を行わずにステップS66でクレジッ
トに加算する。クレジットの加算は、同様に賞球数メモ
リに記憶することによって行われる。したがって、[2
50]を超えて過大保留が行われることになる。また、
オーバーフロースイッチ107がオンしていないとき
は、玉の排出が可能なので、ステップS70にジャンプ
する。これにより、賞品球の払い出し処理が行われ、下
皿21に対して実際に玉が排出される。
【0071】ステップS66の処理を経ると、次いで、
ステップS68に進み、クレジットが[1000]未満
であるか否かを判別する。クレジットが[1000]未
満のときはステップS58に分岐して今回のセーフ玉を
1個だけ排出する。一方、クレジットが[1000]以
上のときはそのままメインルーチンにリターンする。し
たがって、この場合はセーフ玉が排出されず、セーフ玉
払出装置内にセーフ玉を溜め込むことになる。そして、
遊技者がオーバーフロー状態に気付いて下皿32の玉を
外部に排出すると、オーバーフロー状態が解消し、再び
賞品球の払い出しが行われることになる。
【0072】このように、上皿21が満杯のとき、入賞
が発生すると、上皿21への賞品球の放出が保留され、
[250]を限度としてクレジットが増加するととも
に、保留数が規定値(250個)を超えたとき、上皿2
1への賞品球の放出が再開される。したがって、上皿2
1をソフト的に規定値(例えば、250個)だけ大きく
することができ、クレジット化された範囲内では、下皿
32に玉が放出されず、玉を上皿21に上げる必要がな
くなって遊技者にとって便利になるという効果が得られ
る。
【0073】また、上皿21が満杯でないとき、保留数
が有限値(例えば、250個未満の値)であれば、すな
わち250個未満にクレジットされていれば、250個
の範囲内で上皿21に対して賞品球の放出が行われる。
したがって、適度に実球の払い出しがあり、クレジット
化の利点を享受しつつ、遊技者にとってはパチンコゲー
ムの満足感、面白みを味うことができる。
【0074】クレジット排出処理 図10はクレジット排出処理のサブルーチンを示すフロ
ーチャートである。このサブルーチンはクレジット保留
数を自動的に払い出す処理を行うものであり、したがっ
て、まず玉を払い出すことが可能なタイミングであるか
否かを判断する必要がある。そのため、ステップS80
で排出ウエイト中であるか否かを判別する。排出ウエイ
ト中のときは玉を払い出すことができないので、メイン
ルーチンにリターンする。
【0075】一方、排出ウエイト中でないときはステッ
プS82に進んでクレジットが[250]以上であるか
否かを判別する。 (I)クレジットが[250]以上のとき クレジットが[250]以上であれば、ステップS98
に進み、受皿センサ(オーバーフロースイッチ)107
がオンしているか、すなわち下皿32がオーバーフロー
状態であるか否かを判別する。オーバーフロー状態のと
きは、これ以上、賞品球を放出することができないの
、リターンする。
【0076】一方、下皿32がオーバーフロー状態でな
ければ、下皿32に賞品球を放出する処理となる。すな
わち、この場合はステップS86に進み、クレジットが
有るか否かを判別する。ここで、クレジット有りとは、
賞球数単位の集合体という意味である。例えば、賞球デ
ータとして7個および15個賞球を採用し、実際に7個
賞球が5回、15個賞球が2回ある場合にクレジットを
集合体として考えると、全体でクレジット=[65]と
なる。そして、クレジットの払い出しは7個又は15個
を1つの単位として払い出される。つまり、クレジット
の払出方法は役物回路から受け取った賞球データ通りに
行われる。
【0077】ステップS86の判別結果でクレジットが
なければ、今回はメインルーチンにリターンする。一
方、クレジットがあれば、ステップS88に進んで、賞
球データに応じた数の賞品球の払い出しを行う。これに
より、下皿32に対して玉が排出される。次いで、ステ
ップS90で玉排出装置に玉があるか否かを判別する。
これは、玉導出樋などに玉の詰りが発生して玉排出装置
に玉がなくなったような場合である(前述したステップ
S72と同様)。玉排出装置に玉がないときはステップ
S94で“E−5”のエラーを設定し、クレジット数表
示器22に玉無しエラー“E−5”を表示するととも
に、ステップS96でセーフランプ122を点滅してメ
インルーチンにリターンする。
【0078】エラー表示があり、しかもセーフランプ1
22の点滅があると、遊技者からホールの係員に通報さ
れ、係員は“E−5”というエラー表示を見て、玉排出
装置に玉がないという不具合に気付き、対応する処置を
取る。これにより、玉無しエラーが解消し、正常に戻
る。
【0079】また、ステップS90で玉排出装置に玉が
あるときはステップS92に進んで今回の払い出し賞球
数をクレジットから減算し、その後、メインルーチンに
リターンする。
【0080】 (II)クレジットが[250]未満のとき クレジットが[250]未満であれば、ステップS82
判別結果がNOとなり、続くステップS84に進んで
100皿センサ(上玉受皿センサ74)がオンしている
か、すなわち上皿21が満杯であるか否かを判別する。
上皿21が満杯のときはメインルーチンにリターンす
る。したがって、クレジットが[250]未満であって
も上皿21が満杯であるから、これ以上、賞品球が排出
されない。一方、ステップS84で上皿21が満杯でな
いときはステップS86に進み、以後、上記同様の処理
を行う。
【0081】以上のようにして、通常は[250]を限
度としてクレジット保留し、[250]を超えると、賞
品球を排出し、さらに下皿32がオーバーフロー状態に
なると、[250]を超えて過大保留が行われ、オーバ
ーフローが解除されると、過大保留分が払い出される。
【0082】精算スイッチ処理 図11は精算スイッチ処理のサブルーチンを示すフロー
チャートである。このサブルーチンは手動によってクレ
ジット保留数を払い出す制御を行うものである。まず、
ステップS100で精算スイッチ23がオンしたか否か
を判別し、オンしていなければ精算する必要がないの
で、メインルーチンにリターンする。
【0083】一方、精算スイッチ23がオンしていれ
ば、ステップS102に進んでクレジットがあるか(ク
レジットによって賞品球が保留されているか)否かを判
別する。クレジットがなければ同様に精算する必要がな
いので、メインルーチンにリターンし、クレジットがあ
れば、ステップS104で100皿玉抜きソレノイド
(上玉受皿ソレノイド94のことで、以下図面では適宜
この表現を用いる)がオンしているか、すなわち上皿2
1と下皿32とを連通する通路が開放されているか否か
を判別する。なお、後述のようにクレジットの払い出し
は賞球数単位で行われるから、ステップS102の判別
を行うことにより、クレジットがなくなったか否か、つ
まりクレジットを全て払い出したか否かが判断される。
【0084】これは、クレジット保留数を払い出すと
き、一般には多量の玉が排出されるので、上皿21に排
出された玉が直ちに下皿32に排出可能とすることによ
り、スムーズな精算が行えるようにするためである。1
00皿玉抜きソレノイドがオンしているときは、ステッ
プS106をジャンプしてステップS108に進む。こ
れに対して、100皿玉抜きソレノイドがオンしていな
いときは、ステップS106に進んで100皿玉抜きス
イッチ処理を行う(図12のサブルーチン参照)。この
処理は、上皿玉抜きスイッチ24のオンによって100
皿玉抜きソレノイドをオンさせるものである。ステップ
S106を経ると、ステップS108に進む。
【0085】ここで、クレジットの払出方法は役物回路
から受け取った賞球データ通りに行われる。そのため、
賞球があった場合は、賞球数別に記憶され、クレジット
に加算されていく。例えば、7個賞球に対するクレジッ
トの払い出しは7個単位で行われ、15個賞球に対する
クレジットの払い出しは15個単位で行われる。ステッ
プS108でクレジットが有るか否かを判別しているの
は、賞球に対応する数でクレジットの払い出しを行うた
めに、その数値を確認するためである。
【0086】本実施例では賞球データとして[7]およ
び[15]個を採用しており、入賞すると、入賞口の種
類によって[7]あるいは[15]個の何れかの賞球デ
ータがある。ステップS108の判別結果でクレジット
があるときは、ステップS114以降の処理を実行して
クレジットを払い出すことになる。また、ステップS1
08の判別結果でクレジットがないときはリターンし
て、精算スイッチ処理を終了する。
【0087】一方、ステップS114に進んだ場合は、
このステップで精算スイッチ23がオンしたか否かを判
別する。これは、精算スイッチ23からの信号の再入力
があったか否かを判断するものであり、精算スイッチ2
3が2回押されると、精算処理を中止するためである。
したがって、ステップS114の判別結果がYESのと
きは再入力があったとしてメインルーチンにリターン
し、精算処理を中止する。精算スイッチ23からの信号
の再入力がなければ、ステップS116に進み、以後、
精算処理を実行することになる。
【0087】ステップS116に進んだときは、まずこ
のステップで受け皿センサ(オーバーフロースイッチ1
07)がオンしているか、つまり下皿32がオーバーフ
ロー状態か否かを判別する。オーバーフロー状態のとき
は、これ以上玉の排出を行うことができないので、ステ
ップS114に戻り、再びステップS116に進むこと
になる。したがって、オーバーフロー状態が解消するま
で、ステップS116に待機することになる。そして、
オーバーフロー状態が解消すると、ステップS116の
判別結果がNOになってステップS118に進む。
【0088】ステップS118では排出ウエイト中であ
るか否かを判別し、排出ウエイト中のときは玉を払い出
すことができないので、ステップS114に戻る。そし
て、排出ウエイト中でなくなると、ステップS120に
進んで受け皿ランプ(オーバーフローランプ34)を点
滅する。これにより、精算によるクレジットの払い出し
を行うことが遊技者に報知される。
【0089】次いで、ステップS122で保留玉の払い
出しを行う。これにより、上皿21に対してクレジット
された玉が賞球数別に排出される。次いで、ステップS
124で玉排出装置に玉がないか否かを判別する。これ
は、玉導出樋などに玉の詰りが発生して玉排出装置に玉
がなくなったような場合である。玉排出装置に玉がない
ときはステップS126で受け皿センサ(オーバーフロ
ースイッチ107)がオンしているか、つまり下皿32
がオーバーフロー状態か否かを判別する。オーバーフロ
ー状態のときは、これ以上玉の排出を行うことができな
いので、ステップS130で“E−5”のエラーを設定
し、クレジット数表示器22に玉無しエラー“E−5”
を表示する。これにより、遊技者は玉無しエラーを知る
ことができる。
【0090】一方、ステップS126でオーバーフロー
状態でないときは、ステップS128に進んで受け皿ラ
ンプ(オーバーフローランプ34)の点滅を停止してス
テップS130に進む。このように、玉排出装置に玉が
ないときはオーバーフロー状態か否かによって受け皿ラ
ンプの点滅を制御した後に、クレジット数表示器22に
玉無しエラー“E−5”を表示する。
【0091】ステップS130を経ると、次いで、ステ
ップS132で玉排出装置の排出ソレノイド1、2(排
出ソレノイド126および排出ソレノイド127のこと
で、以下図面では適宜この表現を用いる)に玉が有るか
否かを判別する。これは、玉排出装置の2条の排出カム
の部分に玉が有り、排出可能であるか否かを判断するも
のである。
【0092】ステップS132で玉排出装置の排出ソレ
ノイド1、2に玉がなければ、このステップで玉が存在
するまで待機して、ステップS114に戻る。したがっ
て、以後は上記各ステップを経て保留玉の払い出しが行
われる。一方、ステップS124で玉排出装置に玉があ
るときは、ステップS134に分岐して払い出し賞球数
をクレジットから減算し、その後、ステップS108に
戻る。
【0093】このようにして、手動によってクレジット
保留数を払い出す制御が行われ、玉の排出はクレジット
が[0]になるまで行われる。この場合、ゲームの精算
時に実球を払い出すとき、1000個〜2000個とい
う大量の玉を連続して払い出すのと異なり、少ないクレ
ジット数であるから、玉の排出機構で玉が噛んだり(玉
がみの発生)、あるいは玉が詰ったりして玉の排出装置
にトラブルが発生するという事態を避けることができ
る。また、同様に少ないクレジット数を払い出すことで
済むから、玉の補給も十分に行うことができ、補給関連
装置(例えば、貯留タンク、島設備等)のトラブル発生
を抑えることができる。さらに、クレジット数が少ない
ので、現実のパチンコ遊技機との違和感がないという効
果を得ることができる。
【0094】100皿玉抜きスイッチ処理 図12は100皿玉抜きスイッチ処理のサブルーチンを
示すフローチャートである。このサブルーチンは、上皿
21の玉を下皿32に抜くための処理である。まず、ス
テップS140で上玉受皿ソレノイド94がタイムアウ
トしたか否かを判別する。このタイムアウトとは、例え
ば上玉受皿ソレノイド94が10分間オンしていると、
殆どの玉を上皿21から排出することが可能なので、上
玉受皿ソレノイド94をオンしてから10分間が経過し
たか否かということである。
【0095】上玉受皿ソレノイド94がタイムアウトし
ていないとき、すなわち10分間が経過していないとき
はステップS142に進んで100皿玉抜きスイッチ
(上玉受皿玉抜きスイッチ24のことで、以下図面では
適宜この表現を用いる)がオンしているか否かを判別す
る。上玉受皿玉抜きスイッチ24がオンしていないとき
はメインルーチンにリターンし、オンしているときはス
テップS144に進んで上玉受皿ソレノイド94がオン
中であるか否かを判別する。上玉受皿ソレノイド94が
オン中でなければ、ステップS146で上玉受皿ソレノ
イド94をオンする。これにより、上皿21と下皿32
との連通路を閉鎖しているプレート95が変位し、上皿
21の玉が下皿32に流下し始める。
【0096】次いで、ステップS148で100皿LE
D24aを点滅(例えば、130msの周期で点滅)し
て遊技者に上皿21と下皿32との連通路が開放されて
いることを報知する。次いで、ステップS150で10
分間タイマをスタートさせてメインルーチンにリターン
する。このように、上玉受皿玉抜きスイッチ24をオン
操作すると、10分間だけ上玉受皿ソレノイド94をオ
ンして上皿21と下皿32との連通路が開放し、上皿2
1の玉が下皿32に流下する。
【0097】一方、最初のステップS140で上玉受皿
ソレノイド94がタイムアウトしたとき、すなわち10
分間が経過したときはステップS152に進んで10分
タイマをクリアするとともに、ステップS154で10
0皿LED24aの点滅を停止する。次いで、ステップ
S156で上玉受皿ソレノイド94を100msの間隔
で周期的にオン/オフしてメインルーチンにリターンす
る。すなわち、上玉受皿ソレノイド94を100msオ
フ、100msオンし、その後オフして終了する。これ
により、上玉受皿ソレノイド94によって駆動されるプ
レート95が閉じ位置に移動して上皿21と下皿32と
の連通路を閉鎖するが、このときプレート95が100
msの間隔で周期的に2回開閉移動し、玉がみを防止し
つつ上皿21と下皿32との連通路が閉じられる。
【0098】このように、100皿玉抜きスイッチ(上
玉受皿玉抜きスイッチ24)のオン操作により上玉受皿
ソレノイド94がオンし、上玉受皿ソレノイド94オン
中100皿LED24aが130msの点滅を行う。な
お、精算スイッチ23を押した場合も同様の処理であ
る。ただし、精算スイッチ23を押す前に上玉受皿ソレ
ノイド94がオン中であれば、無視される。再び100
皿玉抜きスイッチオン又は1度目が押されてから10分
後なら上玉受皿ソレノイド94を100msオフ、10
0msオン後オフし、玉がみを防止して終了する。
【0099】以上のように、本実施例では上皿21が満
杯のとき、入賞が発生すると、上皿21への賞品球の放
出が保留され、[250]を限度としてクレジット数が
増加し、保留数が規定値(250個)を超えたとき、上
皿21への賞品球の放出が再開される。また、下皿32
のオーバーフロー状態のときは規定値(250個)を超
えて過大保留が行われ、オーバーフロー状態が解除され
ると、賞品球の放出が再開される。
【0100】したがって、クレジットの保留が2段階に
行われることになり、上皿21をソフト的に規定値(例
えば、250個)だけ大きくすることができ、クレジッ
ト化された範囲内では、下皿32に玉が放出されず、玉
を上皿21に上げる必要がなくなって遊技者にとって便
利になるという効果が得られる。特に、第2種に属する
ようなパチンコ遊技機で大当り状態のとき賞品球の放出
が比較的少ないものに適用して大きな効果が得られる。
また、オーバーフロー状態のときは玉の放出が行われな
いが、クレジットには加算されているので、オーバーフ
ロー状態が解除されると、過大保留したクレジット数の
範囲で直ちに賞品球の放出が行われ、賞品球の排出を速
やかに行うことができる。
【0101】さらに、上皿21が満杯でないとき、保留
数が有限値(例えば、250個未満の値)であれば、す
なわち250個未満にクレジットされていれば、250
個の範囲内で上皿21に対して賞品球の放出が行われ
る。したがって、適度に実球の払い出しがあり、クレジ
ット化の利点を享受しつつ、遊技者にとってはパチンコ
ゲームの満足感、面白みを味うことができる。
【0102】なお、このような効果はパチンコ機の機
種、ゲーム内容に関係なく、本発明を適用した全てのパ
チンコ機に対して得ることができる。特に、パチンコゲ
ームでは、実球の重み、実球への手触りから遊技の満足
感などを感じ取ることが多いので、全てクレジット化さ
れるのではなく、本実施例のようにクレジットの保留を
2段階で行うことにより、ゲームの進行状況に応じて適
切に賞品球が実球として放出され、極めて現実的で望ま
しいパチンコ機を提供することができる。近時のパチン
コ遊技機、例えば第1種に属するものでは大当り状態で
玉の賞球数が多く、大当り状態の醍醐味を十分に味わう
ことができる。
【0103】また、従来のパチンコゲーム機で実球を放
出しようとする場合、遊技者が玉払出釦を押すか、ある
いはゲームの最中に遊技者が操作ハンドルを解放して遊
技を中断、若しくは終了すると、自動的にクレジット保
留玉の払い出しが行われ、これには玉払出釦の操作が必
要で面倒であったり、ゲームが中断されてゲームの進行
が損われるという欠点があったが、本実施例では遊技者
が玉払出釦を押さなくても、[250]を限度としてク
レジット数が増加し、保留数が規定値(250個)を超
えたとき、上皿21への賞品球の放出が再開されので、
玉の払い出しが自動的に行われてゲームをスムーズに進
行させることができ、遊技者が十分に満足することがで
きる。
【0104】多くの賞品球がクレジット化されておら
ず、通常はクレジット数が250個未満であるから、ゲ
ームの精算時に実球を払い出すとき、例えば1000個
〜2000個という大量の玉を連続して払い出す必要が
なく、玉の排出機構で玉が噛んだり(玉がみの発生)、
あるいは玉が詰ったりして玉の排出装置にトラブルが発
生するという事態を避けることができる。また、同様に
少ないクレジット数を払い出すことで済むから、玉の補
給も十分に行うことができ、補給関連装置(例えば、貯
留タンク、島設備等)のトラブル発生を抑えることがで
きる。
【0105】また、上皿21が満杯のとき、通常はクレ
ジット数の上限が[250]であるから、現実のパチン
コ遊技機との違和感がなく、遊技者に異質な感じを与え
るおそれがないという効果を得ることができる。
【0106】なお、上記実施例では玉貸機を備えていな
いパチンコ遊技機に本発明を適用した例であるが、本発
明は玉貸機を備えたパチンコ遊技機にも適用できるのは
勿論である。その場合、上皿には賞品球の他に貸し玉が
排出され、貸し玉の排出によって上皿が満杯になったよ
うな場合にも上記同様の効果を得ることができる。ま
た、本発明はプリペイドカード方式のパチンコ遊技機に
も適用することができる。
【0107】
【発明の効果】本発明によれば、上皿(上球受皿)の満
杯や下皿(下球受皿)のオーバーフロー状態により、ク
レジットの保留を2段階に行っているので、上皿をソフ
ト的に規定値(例えば、250個)だけ大きくすること
ができ、クレジット化された範囲内では、下皿32に
技球が放出されず、を上皿21に上げる必要がなくな
って遊技者にとって便利になるという効果が得られる。
また、オーバーフロー状態のときは遊技球の放出が行わ
れないが、クレジットには加算されているので、オーバ
ーフロー状態が解除されると、過大保留したクレジット
数の範囲で直ちに賞品球の放出が行われ、賞品球の排出
を速やかに行うことができる。
【0108】さらに、上皿が満杯でないとき、保留数が
有限値(例えば、250個未満の値)であれば、250
個の範囲内で上皿に対して賞品球の放出が行われるの
で、適度に実球の払い出しがあり、クレジット化の利点
を享受しつつ、遊技者にとってはパチンコゲームの満足
感、面白みを味わうことができる。また、保留数が規定
値を超えたとき、上皿への賞品球の放出が再開されるの
で、の払い出しが自動的に行われてゲームをスムーズ
に進行させることができ、遊技者が十分に満足すること
ができる。
【0109】通常は多くの賞品球がクレジット化されて
いないので、ゲームの精算時に実球を払い出すとき、例
えば1000個〜2000個という大量のを連続して
払い出す必要がなく、の排出機構でが噛んだり(
がみの発生)、あるいはが詰ったりしての排出装置
にトラブルが発生するという事態を避けることができ
る。また、同様に少ないクレジット数を払い出すことで
済むから、の補給も十分に行うことができ、補給関連
装置(例えば、貯留タンク、島設備等)のトラブル発生
を抑えることができる。また、上皿が満杯のとき、通常
はクレジット数の上限が規定値であるので、現実のパチ
ンコ遊技機との違和感がなく、遊技者に異質な感じを与
えるおそれがないという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパチンコ遊技機の一実施例の構成
を示す正面図である。
【図2】同実施例の前面操作パネルの斜視図である。
【図3】同実施例のオーバーフローランプの分解組立図
である。
【図4】同実施例のパチンコ遊技機の金枠を開いた状態
を示す斜視図である。
【図5】同実施例の上玉受皿センサの配置を示す図であ
る。
【図6】同実施例の玉送り機構の側面図である。
【図7】同実施例のパチンコ遊技機の制御系のブロック
図である。
【図8】同実施例の制御のメインルーチンを示すフロー
チャートである。
【図9】同実施例の賞球排出処理のサブルーチンを示す
フローチャートである。
【図10】同実施例のクレジット排出処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図11】同実施例の精算スイッチ処理のサブルーチン
を示すフローチャートである。
【図12】同実施例の100皿玉抜きスイッチ処理のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ機(パチンコ遊技機) 21 上皿(上球受皿) 22 クレジット表示器(クレジット数表示手段) 23 精算スイッチ(精算手段) 24 上皿玉抜きスイッチ 31 灰皿(下球受皿の灰皿部) 32 玉貯留皿(下球受皿:下皿) 34 オーバーフローランプ(保留数満杯報知手段、過
大保留報知手段) 74 上玉受皿センサ(上球受皿満杯検出手段) 201 CPU(規定数クレジット手段、保留球払出手
段、過大保留手段、過大保留放出手段)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも遊技球の入賞に伴って放出さ
    れた賞品球を受ける上受皿と、 上受皿に連通する下球受皿と、 前記上受皿に所定数以上の遊技球が収納されたことを
    検出する上受皿満杯検出手段と、前記上球受皿と下球受皿とを連通する球通路に所定数以
    上の遊技球が収納されたときオーバーフロー状態を検出
    するオーバーフロー検出手段と、 前記上受皿満杯検出手段により上球受皿に所定数以上
    遊技球が収納されたことが検出されたとき、遊技球
    入賞が発生すると、前記上受皿への賞品球の放出を
    定値まで保留するとともに、保留数が規定値を超えたと
    き、上受皿への賞品球の放出を再開するように制御す
    る規定数クレジット手段と、 前記上受皿満杯検出手段により上受皿に所定数以上
    遊技球が収納されたことが検出されなくなると、この
    とき保留数が有限値であれば、保留数に対応する遊技球
    を上受皿へ放出するように制御する保留球払出手段
    と、前記オーバーフロー検出手段によりオーバーフロー状態
    が検出されたとき、前記上球受皿への賞品球の放出を保
    留し、前記規定値を超えて保留数に加える過大保留手段
    と、 前記オーバーフロー検出手段により前記オーバーフロー
    状態の解除が検出されたとき、規定値を超えて保留数に
    加えられた過大保留数分の保留球を前記上球受皿へ放出
    するように制御する過大保留放出手段と、 を備えたことを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 【請求項2】 前記保留数を表示するクレジット数表示
    手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のパチンコ
    遊技機。
  3. 【請求項3】 前記保留数が規定値を超えたことを報知
    する保留数満杯報知手段を設けたことを特徴とする請求
    1又は2記載のパチンコ遊技機。
  4. 【請求項4】 前記過大保留数があることを報知する
    大保留報知手段を えたことを特徴とする請求項1乃至
    3の何れかに記載のパチンコ遊技機。
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