JP2004344322A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】可変表示装置における可変表示の面白さを十分に演出し、遊技者の期待感および興趣をよりいっそう向上させることができ、さらに遊技状況にアクセントをつけることができる遊技機を提供する。
【解決手段】主基板1100は、表示遊技の実行中における始動口21への球の入賞に基づき実行された抽選の抽選結果を、該抽選時から該抽選の抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り演出態様用として出力し、演出制御基板1300は、前記主基板1100から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時にて表示遊技の実行中にその可変表示とは別に新たな演出態様を実行可能とする。
【選択図】図1
【解決手段】主基板1100は、表示遊技の実行中における始動口21への球の入賞に基づき実行された抽選の抽選結果を、該抽選時から該抽選の抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り演出態様用として出力し、演出制御基板1300は、前記主基板1100から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時にて表示遊技の実行中にその可変表示とは別に新たな演出態様を実行可能とする。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機あるいはスロットマシン等で代表される遊技機に関し、詳しくは、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置と、各種遊技状態を制御する制御手段とを備え、始動口への球の入賞に基づき前記可変表示装置で識別情報を可変表示する表示遊技を実行し、該表示遊技の実行結果が予め定めた特定表示態様に確定した場合に、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の遊技機として一般的に知られているものに、フィーバー機と称されるパチンコ機がある。フィーバー機では、遊技盤に形成された遊技領域へ打ち出した球が始動口へ入賞すると、液晶画面等から成る可変表示装置に各種図柄等の識別情報が縦方向へスクロールするように可変表示され、所定時間の経過後に可変表示が停止する表示遊技が実行される(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この表示遊技における可変表示が停止確定した際の実行結果が、例えば、同一ライン上に同一の識別情報が総て同一に揃う(例えば「333」)等、所定の識別情報の組み合わせである特定表示態様のとき、特別遊技状態(いわゆるフィーバー)が発生する。すなわち、大入賞口が所定回数を限度に繰り返し開閉することで、遊技者に遊技価値を付与可能な状態が形成されていた。
【0004】
また、このようなフィーバー機の中には、表示遊技の過程において、前記特定表示態様が発生するか否かを、それよりも前に遊技者にキャラクタ等を用いた表示によって予告するように構成された遊技機も知られている(例えば、特許文献2参照。)。このような大当たり予告は、入力された演出パターンコマンドに対して、実際に実行するか否かを決める制御により実行されるので、大当たり予告の出現のタイミングが固定となっていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−293177号公報
【特許文献2】
特開平9−700号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のパチンコ機では、表示遊技の実行結果が特定表示態様に確定する場合、その前の決まったタイミングで、特定表示態様の前提となるリーチ態様や特定表示態様を察知できるように予告表示が行われていた。そのため、決まったタイミングで予告表示が可変表示装置に出現しないと、遊技者の期待感を盛り上げることが余りできず、面白さを十分に演出できないという問題点があった。
【0007】
また、この種の従来の遊技機においては、単に、予め定められた演出パターンの予告表示が前述した決まったタイミングで行なわれるだけであり、予告表示自体も前記演出パターンの範囲内で処理されるものであり、予告表示を出現させるか否かに関しては演出方法に変化がなく、斬新さや面白味に乏しいという問題点もあった。
【0008】
本発明は、以上のような従来技術が有する問題点に着目してなされたもので、可変表示装置における可変表示の面白さを十分に演出し、遊技者の期待感および興趣をよりいっそう向上させることができ、さらに、遊技状況にアクセントをつけることができる遊技機を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置(310)と、各種遊技状態を制御する制御手段(1100,1300)とを備え、始動口(21)への球の入賞に基づき前記可変表示装置(310)で識別情報を可変表示する表示遊技を実行し、該表示遊技の実行結果が予め定めた特定表示態様に確定した場合に、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機において、
前記制御手段(1100,1300)は、前記表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に限り、該入賞に基づき、表示遊技の実行中に前記識別情報の可変表示とは別に新たな演出態様を実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
【0010】
[2]前記制御手段(1100,1300)は、
前記始動口(21)への球の入賞に基づき、表示遊技の実行結果を定める抽選を実行してその抽選結果を出力し、かつ前記抽選のうち表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき実行された抽選結果を前記演出態様用として別途出力する遊技制御手段(1100)と、
前記遊技制御手段(1100)から出力された前記抽選結果に基づき表示遊技を実行し、かつ前記遊技制御手段(1100)から出力された前記演出態様用の抽選結果に基づき、表示遊技の実行中に前記演出態様を実行可能な演出制御手段(1300)とを、有する
ことを特徴とする[1]に記載の遊技機。
【0011】
[3]前記遊技制御手段(1100)は、前記表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき実行された前記抽選の抽選結果を、該抽選時から該抽選の抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り前記演出態様用として出力し、
前記演出制御手段(1300)は、前記遊技制御手段(1100)から出力された前記演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時にて表示遊技の実行中に前記演出態様を実行可能とする
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の遊技機。
【0012】
[4]前記遊技制御手段(1100)は、前記表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき実行された前記抽選の抽選結果を、該抽選時に前記演出態様用として出力し、
前記演出制御手段(1300)は、前記遊技制御手段(1100)から出力された前記演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時から該抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り表示遊技の実行中に前記演出態様を実行可能とする
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の遊技機。
【0013】
[5]前記演出態様が実行される表示遊技と、前記演出態様が実行される表示遊技より後に実行される表示遊技と、前記演出態様が実行される以前に終了した表示遊技と、のうち少なくとも何れか一つの表示遊技の表示態様ないし実行結果に応じて、前記演出態様はその内容が決定される
ことを特徴とする[1],[2],[3]または[4]に記載の遊技機。
【0014】
[6]前記演出態様は、前記可変表示装置(310)において前記識別情報の可変表示とは別の表示態様を割り込ませて演出する
ことを特徴とする[1],[2],[3],[4]または[5]に記載の遊技機。
【0015】
[7]前記演出態様は、前記可変表示装置(310)において前記識別情報の可変表示とは別の表示態様に、スピーカ(510)からの音声出力およびランプ(422等)の点灯の少なくとも何れか一方を加えて演出する
ことを特徴とする[6]に記載の遊技機。
【0016】
[8]前記演出態様用の抽選結果を遊技機外部に出力可能とする
ことを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5],[6]または[7]に記載の遊技機。
【0017】
前記本発明は次のように作用する。
前記[1]に記載の遊技機では、遊技中に始動口(21)へ球が入賞する始動条件が成立すると、可変表示装置(310)で複数種類の識別情報が可変表示された後、可変表示が停止して複数の識別情報が停止表示する表示遊技が実行される。この表示遊技を含めて各種遊技状態は制御手段(1100,1300)によって制御される。表示遊技の実行結果が、予め定めた特定表示態様に確定した場合、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態が発生する。
【0018】
前記表示遊技の実行中に始動口(21)へ球が入賞した場合、かかる表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に限り、該入賞に基づき、制御手段(1100,1300)は表示遊技の実行中に識別情報の可変表示とは別に新たな演出態様を実行可能とする。すなわち、表示遊技として現在実行されている可変表示に対して、従来の予告表示の出現時間(タイミング)にとらわれることなく、新たな演出態様を割り込ませることが可能であり、その演出効果によって遊技上の興趣を高めることができる。
【0019】
このように、表示遊技の実行中に付加される新たな演出態様は制御手段(1100,1300)により実行されるが、表示遊技の実行中に始動口(21)へ球が入賞した場合であっても、かかる入賞に基づき必ずしも新たな演出態様を実行する必要はない。新たな演出態様を実行するか否かは選択的に決めることができるものであり、「実行可能」とするのは100%まで実行する必要はないことを意味する。
【0020】
前記始動口(21)へ球が入賞するタイミングは、始動口(21)に球が入賞した時点から内部のスイッチ(センサ等)により検知され、いわゆる保留球として処理された時点までをも含む概念である。また、前記始動口(21)へ球が入賞するタイミングに関連する「表示遊技の実行中」とは、表示遊技として識別情報の可変表示が開始されてから終了するまでの間の他、いわゆる保留球がある場合において、該保留球に基づき実行される前後の可変表示の間を含めるようにしても良い。
【0021】
また、新たな演出態様を実行するタイミングに関する「表示遊技の実行中」とは、新たな演出態様の起因となる前記始動口(21)へ球が入賞した時点で実行されていた表示遊技に限定されるものではなく、その後に実行される表示遊技も含めて、識別情報の可変表示が開始されてから終了するまでの間であれば何時でも良く、従来のように特定のタイミングに限定されることはない。例えば、識別情報が変動している最中や、リーチ態様の出現時、それに可変表示終了時、あるいはまた特別遊技状態の発生中であっても良い。
【0022】
前記制御手段(1100,1300)についてさらに詳しくは、例えば前記[2]に記載したように、遊技制御手段(1100)と演出制御手段(1300)とに機能を分担させるように構成すると良い。先ず遊技制御手段(1100)が、始動口(21)への球の入賞に基づき、表示遊技の実行結果を定める抽選を実行してその抽選結果を出力する。また遊技制御手段(1100)は、前記抽選のうち表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき実行された抽選については、その抽選結果を単に出力するのみならず、演出態様用としても別途出力する。
【0023】
次に演出制御手段(1300)は、前記遊技制御手段(1100)から出力された抽選結果に基づき表示遊技を実行する。すなわち、始動口(21)への球の入賞に基づき表示遊技が実行されることになる。また演出制御手段(1300)は、前記遊技制御手段(1100)から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、表示遊技の実行中に演出態様を実行可能とする。すなわち、表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき、表示遊技の実行中に新たな演出態様を実行可能となる。
【0024】
また、前記[3]に記載の遊技機によれば、前記遊技制御手段(1100)は、表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき実行された抽選の抽選結果を、該抽選時からその抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り前記演出態様用として出力する。
【0025】
そして、前記演出制御手段(1300)は、前記遊技制御手段(1100)から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時にて表示遊技の実行中に演出態様を実行可能とする。ここで、演出態様用の抽選結果の入力時に表示遊技の実行中でなければ、演出態様を実行しないようにしたり、あるいは、表示遊技の実行中に限って、前記演出態様用の抽選結果が出力されるように設定しても良い。もちろん、演出制御手段(1300)に演出態様用の抽選結果の入力があっても、現在実行されている表示遊技に演出態様を付加しない場合を設けても良い。
【0026】
このように前記遊技制御手段(1100)が演出態様用の抽選結果を、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り出力することで、表示遊技の実行中に新たな演出態様を付け加える演出タイミングを多様にすることができる。そのため、新たな演出態様の演出タイミングを遊技者に悟られることがなく、遊技者の期待感を長く継続させることができる。なお、前記演出態様用の抽選結果が予め当たりと判断された場合にだけ、これを条件として無作為なタイミングで演出態様用の抽選結果を出力するように設定しても良い。
【0027】
また、前記演出態様の演出タイミングを多様化するための機能を、前記[3]のように遊技制御手段(1100)ではなく、演出制御手段(1300)に持たせることで遊技制御手段(1100)の負担を軽減するように構成してもかまわない。すなわち、前記[4]に記載したように、遊技制御手段(1100)は、表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき実行された抽選の抽選結果を、そのまま該抽選時に前記演出態様用として出力する。
【0028】
そして、演出制御手段(1300)は、前記遊技制御手段(1100)から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時から該抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り表示遊技の実行中に演出態様を実行可能とする。かかる場合も前記[3]と同様に、表示遊技の実行中に新たな演出態様を付け加える演出タイミングを多様にすることができる。
【0029】
また、新たな演出態様の内容に関しては、表示遊技における識別情報の可変表示と全く関係のない演出としたり、表示遊技の実行結果の当たりハズレを示唆する予告に関する内容とする等、様々な内容に定めることができるが、前記[5]に記載したように、演出態様が実行される表示遊技と、演出態様が実行される表示遊技より後に実行される表示遊技と、演出態様が実行される以前に終了した表示遊技と、のうち少なくとも何れか一つの表示遊技の表示態様ないし実行結果に応じて、前記演出態様の内容を決定するように設定すると良い。
【0030】
すなわち、前記演出態様用の抽選結果に基づき、制御手段(1100,1300)の働きにより、現在実行されている表示遊技の表示態様ないし実行結果や、これから実行される表示遊技(いわゆる保留球により保留したもの)の表示態様ないし実行結果を事前に把握することで、特定表示態様(当たり)に確定する表示遊技の実行開始以前より特定表示態様に関連付けた前記演出態様の内容を決定することが可能となる。また、特定表示態様に確定する以前の表示遊技の表示態様ないし実行結果に関連付けることも可能となる。
【0031】
また、新たな演出態様の具体的な内容は色々考えられるものであり、前記[6]に記載のように、演出態様を、可変表示装置(310)において識別情報の可変表示とは別の表示態様を割り込ませて演出したり、また前記[7]に記載のように、前記可変表示装置(310)において割り込ませる別の表示態様に、スピーカ(510)からの音声出力やランプ(422等)の点灯を加えて演出するようにしても面白い。なお、ランプ(422等)の概念には電球の他にLEDも含まれるものとする。
【0032】
さらにまた、前記[8]に記載の遊技機によれば、前記演出態様用の抽選結果を遊技機外部にも出力可能とすることにより、これらのデータをホール管理コンピュータ等でも集中管理することができる。また、これらのデータを遊技機外部に出力することにより、ホール全体や島単位毎等に設けた外部演出装置(遊技機外部の制御手段)により演出態様を実行することも可能となる。なお、演出態様用の抽選結果を遊技機外部に出力する手段は制御手段(1100,1300)により実行すれば良く、前記遊技制御手段(1100)や前記演出制御手段(1300)に限られるものではない。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明を代表する実施の形態を説明する。
図1〜図15は本発明の一実施の形態を示している。
本実施の形態に係る遊技機は、遊技盤2上に球を打ち出す遊技を実行する遊技機本体1と、これに付設され有価価値カードの挿入により球を貸し出すカードユニット(CR球貸機)bから成る。
【0034】
先ず遊技機本体1全体の概要を説明する。
図1は遊技機本体1とカードユニットbを示す正面図である。
遊技機本体1は、遊技機の特別遊技状態を点灯によって報知する遊技機状態ランプ422と、額縁状に形成され正面のガラスを固定するガラス枠11と、該ガラス枠の後方にガラス枠11の開放を検出するためのガラス枠開放検出スイッチ132と、遊技者によって発射された球が移動しゲームを進行させるための部品が取り付けられている遊技盤2が着脱自在に取り付けられている。
【0035】
ガラス枠11の下部表面には、貸出球や払出球を貯留する上受け皿3と、該上受け皿3から溢れた球を貯留する下受け皿4と、前記上受け皿3に貯留した球を抜き出すための上受け皿球抜きレバー7と、前記下受け皿4に貯留した球を抜き出すための下受け皿球抜きレバー8と、遊技者が打球操作するためのハンドル5とが設けられている。また、ハンドル5には、球の発射を停止するための発射停止スイッチ652が設けられている。なお、下受け皿4の傍らには、喫煙者用の灰皿6も設けられている。
【0036】
さらに、カードユニットbの操作を遊技者が行うための装置として、有価価値カードの残余度数を表示し確認するための度数表示部12と、球の貸出指示を行うための貸出ボタン9と、有価価値カードの返却指示を行うための返却ボタン10が上受け皿3の近傍に設けられ、それらの出力端子は遊技機背面の操作パネル基板aにそれぞれ接続されている。
【0037】
図2は遊技機本体1とカードユニットbを示す背面図である。
遊技機本体1の背面には各種機能別の制御基板と部品等が配設されている。 ここで制御基板として、遊技全体の動作を管理し制御する主基板1100と、該主基板1100からの指示情報をパラレル通信により受信し賞品球の払出動作と、カードユニット接続基板900とカードユニット通信を行うことにより貸球動作の制御を行う払出制御基板200が設けられている。
【0038】
さらに制御基板として、球の発射を制御する発射制御基板600と、該発射制御基板600によって制御される発射モータ653と各基板に所定の電力を供給する電源基板1700と、主基板1100からの賞球情報が入力され、払出制御基板200からの球貸情報が入力され、かつ外部機器と接続し枠用外部情報(賞球信号、球貸し信号、球切れ信号)を出力するための枠用外部端子板800と、カードユニットbと接続するためのカードユニット接続基板900も設けられている。
【0039】
また、保護カバー93内には、演出制御基板1300等が遊技盤2の背面側に取り付けられるようにして設けられている。制御基板は専用のケースに納められ、外部からのゴミや他の設備機器からのこぼれ球、さらには静電気、電気ノイズからも保護されるように設定されている。中でも主基板1100のケースは、専用のネジを使用し所定の回数だけ開閉できる構造となっている。
【0040】
次に、パチンコ球補給装置から受ける球の流路について説明する。
図2において、パチンコ球補給装置(図示せず)から補給された球は、遊技機上部のタンクユニット90に貯留され、賞品球の払出および貸球動作が行われる度に、球はシュートユニット91、払出ユニット92を通過し上受け皿3へ送出される。
【0041】
タンクユニット90は、パチンコ球補給装置から補給される球を貯留するものであり、該タンクユニット90の底面には、賞球タンク球有無スイッチ801と球ならし94が設けられている。賞球タンク球有無スイッチ801は、タンクユニット90に貯留される球の有無を検出するスイッチであり、貯留する球の重みによってスイッチが入力され、その検出信号は枠用外部端子板800を経由し外部へ出力される。
【0042】
また、球ならし94は、シュートユニット91のレーンを流れる球が球圧により隆起しないように球を均すためのものである。タンクユニット90の底面は傾斜しており、シュートユニット91と接合する部分に球が集合し落下する構造になっている。
【0043】
シュートユニット91は、前記タンクユニット90から流下してくる球を2つのレーンに分けて整列させる。球が払出ユニット95に向かう途中には前記球ならし94によって球圧による隆起が押さえられるが、さらに球ならし95によってより効果的に球を均すようにし、払出ユニット92へ送り込むように設定されている。
【0044】
また、シュートユニット91の球通路上には、シュート球切れスイッチ131が設けられている。シュート球切れスイッチ131は、払出ユニット92までの球の有無を検出するスイッチであり、その検出信号は主基板1100に入力され球の有無が監視される。このスイッチ131は、前記賞球タンク球有無スイッチ801と用途は類似するが、主基板1100との接続有無が大きな違いとなる。
【0045】
払出ユニット92は、前記上受け皿3までの球通路を形成するとともに、球通路上に、球を送り出すための払出モータ222と、球の流れ(落下)を抑制する払出停止ソレノイド223と、貸出球と払出球の経路を切り換える経路切換ソレノイド224と、払出球を検出するための賞球検出スイッチ130と、貸出球を検出するための球貸し検出スイッチ220等が設けられている。
【0046】
前記払出モータ222と払出停止ソレノイド223は、前記払出制御基板200と接続され制御される。主基板1100から払出制御基板200に所定の球の払出要求があると、払出制御基板200は、前記経路切換ソレノイド224を作動させ、球の経路を払出球側へとし、払出モータ222と払出停止ソレノイド223によって球を上受け皿3へ送出する。
【0047】
また、遊技者の操作により、カードユニットbからカードユニット接続基板900を介して、払出制御基板200に所定の球の貸出要求信号が入力されると、払出制御基板200は前記経路切換ソレノイド224を作動させ、球の経路を貸出球側へ設定し、払出モータ222と払出停止ソレノイド223によって球を上受け皿3へ送出する。
【0048】
また、要求の内容によって球経路を可変としているのは、賞球検出スイッチ130と前記球貸し検出スイッチ220によって、それぞれ所定の球数のカウントを分けて確実に計数するためである。さらに、賞球検出スイッチ130は主基板1100に接続され、払出制御基板200と同様に所定の球数のカウントを行い、より正確に払出が行われたことを確認できるようにしている。
【0049】
前記上受け皿3からの溢れ球が下受け皿4へ流下するように形成された球通路上には、オーバーフロースイッチ133が設けられている。前記下受け皿4に貯留した球が一杯になり、該オーバーフロースイッチ133の設置位置まで球が達すると、その貯留した球の球圧によってスイッチが入力され、その検出信号は主基板1100へ入力される。主基板1100は前記オーバーフロースイッチ133の入力を検出すると、払出制御基板200に対して球の払い出しを停止するように指示情報を出力する。
【0050】
図3は遊技盤2を示す正面図である。
遊技盤2の正面には、発射された球を遊技領域17へ導くための誘導レール16と、遊技領域17に導かれた遊技球の流れに変化を与えるための釘(図示省略)や風車15と、各入賞口と、入賞口の一つである始動口21に入賞に起因した始動口スイッチ121の検出信号により、複数種類の識別情報の可変表示を行う可変表示装置310と、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126の検出信号により、普通図柄ゲームを行う普通図柄表示装置140等が設けられている。
【0051】
また、遊技盤2の最下部には、遊技球が遊技領域17内の各入賞口の何れにも入らず落下した球を、遊技機外に排出するためのアウト口29が設けられている。アウト口29に球が入った場合には、遊技者に何らの特典も与えられず、賞品球の払い出しも行われない。
【0052】
さらに装飾ランプとして、可変表示装置310を作動させるための保留数(保留球の数で最大数は4個)を遊技者に報知するための特別図柄保留LED420、普通図柄表示装置140を作動させるための保留数(普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126により検出した球数で最大数は4個)を遊技者に報知するための普通図柄保留LED421、サイドケースランプ423、遊技枠状態ランプ424、センターLED425、ゲートLED426、アタッカーLED427、サイドLED428等が設けられている。
【0053】
前記入賞口には、始動口21、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落とし入賞口23a、左落とし入賞口23b、大入賞口24がある。遊技球が各入賞口に入賞すると、各入賞口に付設されたスイッチにより入賞球が検出され、入賞球が検出されるごとに各入賞口に割り当てられた所定の賞品球が払い出される。
【0054】
このうち始動口21は、前述したように可変表示装置310で変動実行される表示遊技の実行権を確保するための入賞口であり、また大入賞口24は、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態を生成するものである。なお、可変表示装置310や大入賞口24等の主要な構成要素について詳しくは後述する。
【0055】
図4は遊技盤2を示す背面図である。
遊技盤2の背面には、既に図2で示したものと同様に、各種の制御基板やその関連部品等が組み付けられている。制御基板としては、可変表示装置310の制御と、前記装飾ランプの制御と、音声の制御とを、それぞれ行う演出制御基板1300、外部機器と接続し盤用外部情報(大当たり1信号、大当たり2信号、図柄確定回数信号)を出力するための盤用外部端子板850等が設けられている。
【0056】
各入賞口の入賞球を検出するためのスイッチとして、始動口スイッチ121、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落とし入賞口スイッチ123a、左落とし入賞口スイッチ123b等が各入賞口付近に設置されている。大入賞口24付近には、役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125が設けられている。各入賞口のスイッチは、それぞれの入賞口付近に設けられているが、入賞球が遊技機外に排出されるまでの通路上に配置することもできる。
【0057】
各入賞口に球が入賞すると、各入賞口スイッチにより検知され、検知される度に、各入賞口ごとに割り当てられた次の所定の賞品球の払出が行われる。始動口21には5発、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落とし入賞口23a、左落とし入賞口23bには8発、大入賞口24(役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125による入賞球の検出に対して)には15発と割り当てられている。賞品球数の割り当ては入賞口ごとに固定化しているが、任意に変更することもできる。
【0058】
また、普通図柄表示装置140を作動させるための球を検出するスイッチとして、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126aと左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bが遊技盤2上の所定の位置に設けられており、それぞれ遊技領域17内を移動する球の通過を検出する。これら左右の普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a,126bは通過口として設けられている。
【0059】
役物を可変動作させる関連装置には、大入賞口24の扉を開閉させるための大入賞口ソレノイド134、大入賞口24に入賞した球の流れを前記役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125の何れかの方向に切り換えるための方向切換ソレノイド135、普通電動役物である始動口21を拡縮動作するための普通電動役物ソレノイド136が設けられている。
【0060】
次に遊技盤2上の主要な構成要素についてさらに詳細に説明する。
前記始動口21は、一般に始動チャッカーと称されるものであり、その入賞口の左右両端に一対の可動片から成る条件変更手段を備え、普通電動役物ソレノイド136(図4参照)から成る駆動源で各可動片を開閉させるようになっている。始動口21は、各可動片の開閉動作により、球が入賞し難い通常の閉状態と入賞し易い開状態に変化する、いわゆる電動チューリップ役物として構成されている。
【0061】
始動口21に球が入賞することが、次述する可変表示装置310で表示遊技が実行されるための始動条件として設定されている。図5,図6に示すように、始動口21は、球の入賞を検知する始動口スイッチ121を内部に備えている。始動口スイッチ121は、入賞球を検知してONになると、その検知信号を主基板1100に出力するものである。始動口スイッチ121は、例えば光センサ、近接センサ、あるいは磁気センサ等の各種センサにより構成すればよい。
【0062】
可変表示装置310は、その画面中に複数種類の識別情報を可変表示可能な矩形の表示領域を備えるものであり、液晶ユニットにより構成されているが、CRT表示器、ドラムユニット、7セグメント表示器等を採用することも可能である。前記始動口21に球が入賞し、前記始動口スイッチ121により入賞球が検出されると、可変表示装置310における表示遊技の権利が獲得され、表示遊技が実行されるようになっている。なお、表示遊技に用いる識別情報は、1〜9の数字等の各種図柄が相当し、他に例えばキャラクタを模したもの等、様々な文字、図形、若しくは記号、またはこれらの組み合わせを採用することができる。
【0063】
本実施の形態における表示遊技では、図13に示すように、可変表示装置310の表示領域は、横3列に並ぶ3つの表示箇所に区画されて使用され、各表示箇所毎に複数種類の識別情報が縦方向へスクロールする可変表示が開始される。そして、所定時間経過後に各表示箇所ごとに1つずつ任意の識別情報が停止するように設定されている。各表示箇所は、スロットマシンにおける1つのリールを模しており、全体としてスロットマシンにおける図柄合わせゲームに見立てた表示遊技が展開される。
【0064】
前記表示遊技の実行結果として、各表示箇所に停止した図柄が、予め定めた所定の組み合わせ(例えば「5,5,5」等と3つとも総て同一に揃った状態等)となった場合が「特定表示態様」と定められている。かかる特定表示態様が確定する前に、最後の表示箇所を1つ除いた他の2つの表示箇所に停止した図柄が一致した状態が「リーチ態様」に該当する。すなわち、リーチ態様は、表示遊技で特定表示態様を導出する可能性がある場合に、該特定表示態様に相当する識別情報の所定の組み合わせの一部を成す表示態様である。
【0065】
前記表示遊技の実行結果が最終的に特定表示態様に確定すると、次述する大入賞口24が所定回数を限度に繰り返し開閉する特別遊技状態が発生し得るように設定されている。また、前記表示遊技の実行結果が、最終的に前記特定表示態様に確定しなかった場合は、リーチ態様を経るか否かに拘わらずハズレ表示態様に該当する。
【0066】
また、前記表示遊技の実行結果が、前記特定表示態様のうち所定の確変図柄(例えば「3」、「5」、「7」の何れか)で揃うと、いわゆる確変大当たりに相当する特別遊技状態が発生する。確変大当たりが発生すると、その特別遊技状態が終了した後の次回の表示遊技で、通常の遊技状態に比べて特定表示態様に確定する確率が高くなる。このように、通常時に比べて特別遊技状態が発生する確率が向上された遊技状態を確率変動状態(または「確変モード」)という。
【0067】
前記表示遊技の実行中、あるいは後述する特別遊技状態の発生中に、前記始動口21に球が入賞した場合には、表示遊技を実行する権利を獲得するが保留とされ、現在進行中の表示遊技等が終了した後、保留されていた権利が順次消化されるようになっている。ここで表示遊技の保留数は最大4個と設定されており、その数は前記特別図柄保留LED420によって報知される。
【0068】
前記大入賞口24は一般にはアタッカーと称されるものであり、ソレノイド(大入賞口ソレノイド134、方向切換ソレノイド135)等の駆動源の作動により扉が可変動作して、その入賞口が球の入賞し難い通常の閉状態と入賞容易な開状態とに変化し得るように構成されている。
【0069】
大入賞口ソレノイド134は、前記特別遊技状態が成立した際に所定の回数(例えば15回)だけ大入賞口24の扉の開閉動作を行うために作動する。方向切換ソレノイド135は、大入賞口24の扉が開放された状態において、前記役物連続作動装置スイッチ124側に入賞球を導くように方向切り替えレバー135aを作動させ、役物連続作動装置スイッチ124によって入賞球が検出されると、次は前記カウントスイッチ125側に入賞球を導くように作動する。
【0070】
すなわち、大入賞口24は、前記表示遊技で特定表示態様となった際に、特別遊技状態を演出するように開閉制御される。ここで特別遊技状態とは、開状態に所定時間維持された後、閉状態に短時間戻るという開閉動作が、所定ラウンド回数(例えば15回)を限度に繰り返し実行される状態である。所定の球数(例えば10個)が大入賞口24に入賞するか、または、所定の時間(例えば30秒)が経過すると大入賞口24の扉は閉状態となる。そして、前記所定の回数だけ一連の動作が終了すると、前記特別遊技状態は終了となる。
【0071】
また、大入賞口24の内部には特定領域が設けられており、この特定領域に前記各ラウンド毎に少なくとも1つの球が入賞し、該特定領域にある前記役物連続作動装置スイッチ124によって入賞球が検出されることが、次ラウンドに移行するための継続条件となっている。すなわち、前記各ラウンド毎に役物連続作動装置スイッチ124によって球が検出されないと、前記特別遊技状態は終了となる。
【0072】
前記普通図柄表示装置140は、左右に分けたLED2灯の点灯によって可変表示を行う。このLED2灯以外の方法では、7セグメント表示器を使用する場合もある。左右に分けたLEDには、それぞれ「当たり」と「ハズレ」が割り当てられ、左右の普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a,126bにより球の通過を検出すると、普通図柄表示装置140による普通図柄ゲームの権利を獲得し普通図柄ゲームを行う。
【0073】
普通図柄ゲームは、普通図柄表示装置140の左右のLEDの交互点滅による可変表示が開始され、所定の時間可変表示を行い停止すると左右どちらか一方の点灯表示となり、遊技者は判定の結果を目視し確認することができる。判定の結果「当たり」となると、前記始動口21の各可動片が、球が入賞し難い通常の閉状態から入賞し易い開状態に一時的に作動する。
【0074】
普通図柄表示装置140が可変表示中に、左右の普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a,126bによって通過球の検出があった場合は、普通図柄ゲームの権利を獲得するが保留とされ現在進行中の普通図柄ゲームが消化された後、保留にされた権利が順次消化される。普通図柄ゲームの保留数は最大4個とし、前記普通図柄保留LED421によって報知される。
【0075】
次に遊技機本体1の制御に用いられる各種制御基板について説明する。
図5および図6は、遊技機本体1の制御に用いられる各種制御基板およびそれに関連する構成要素を示すブロック図である。図5,図6には、制御基板(制御手段)として、主基板1100、払出制御基板200、発射制御基板600、演出制御基板1300、電源基板1700が示されている。
【0076】
ここで主基板1100は、遊技制御手段として、前記始動口21への球の入賞に基づき、表示遊技の実行結果を定める抽選を実行してその抽選結果を出力し、かつ前記抽選のうち表示遊技の実行中における始動口21への球の入賞に基づき実行された抽選結果を演出態様用として別途出力する機能を備える。また演出制御基板1300は、演出制御手段として、前記遊技制御手段から出力された抽選結果に基づき表示遊技を実行し、かつ前記遊技制御手段から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、表示遊技の実行中に識別情報の可変表示とは別に新たな演出態様を実行可能な機能を備えている。
【0077】
図6は主基板1100の詳細を示している。
先ず前記遊技制御手段について説明すれば、主基板1100では、始動口21に球が入賞し始動口スイッチ121により球が検知された際、始動口スイッチ121から出力された検出信号を、入力インターフェイス1115aを介してワンチップマイコン1101に入力する。この入力された検出信号に対して、CPU1102は表示遊技の実行結果を定める抽選を実行する。
【0078】
すなわち、当たりハズレの抽選、停止図柄の抽選、演出パターンの抽選(抽選は他にもあるが代表的な抽選のみ記載)を行い、その実行結果をRAM1104に一時格納する。格納されたデータは、表示遊技の開始毎にワンチップマイコン1101のデータバスより演出パターンおよび停止図柄の抽選結果がバッファ1114を介してラッチ回路1116bに入力され、一旦ラッチされて演出制御基板1300へと送信される。
【0079】
また表示遊技の実行中に限り、始動口21への球の入賞に基づき実行された前記当たりハズレの抽選結果は、抽選毎にバッファ1114を介してラッチ回路1116bに入力され、一旦ラッチされ演出制御基板1300へ演出態様用の抽選結果として送信される。
【0080】
ここで本実施の形態では、ワンチップマイコン1101内にあるRAM1104に格納された前記演出態様用の抽選結果は、CPU1102が内部タイマー1107を監視することで、抽選時からその抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで不特定時間経過後にワンチップマイコン1101のデータバスより出力し、バッファ1114を介してラッチ回路1116bに入力され、一旦ラッチされ演出制御基板1300へ割込みコマンド(ソフト割り込み)として送信される。
【0081】
演出態様用の抽選結果の送信回数については1回でも良いが、図12のように保留数やリーチ数(リーチ態様の数)により変化するように設定しても良い。表示遊技の実行中に始動口21への球の入賞した時点で、例えば、保留数0、リーチなしの場合には、前記演出態様用の抽選結果の送信回数は0〜2回となる。ここで「保留数0、リーチなし」とは、現在行われている表示遊技でリーチ態様が出現しないことを示している。
【0082】
また「保留数0、リーチ有り」とは、現在行われている表示遊技でリーチ態様が出現する、またはリーチ態様が出現中であることを示している。また「保留数3、リーチ4つ有り」とは、現在行われている表示遊技でリーチ態様が出現する、またはリーチ態様が出現中であり、保留球として実行権利が記憶されている表示遊技の総てでリーチ態様が出現することを示している。
【0083】
このように保留されている表示遊技の表示態様(リーチ態様の出現の有無等)は、前述したように当たりハズレや演出パターン等が、始動口スイッチ121が球を検知した時点で抽選されてRAM1104に格納されているので、このような演出態様用の抽選結果に基づき、実際に表示遊技が実行される以前にも判読することが可能となっている。
【0084】
始動口スイッチ121が球を検知した時点で、表示遊技が実行されていない状態であれば、CPU1102により実行された抽選の抽選結果はRAM1104の保留0領域に格納される。次に始動口スイッチ121が球を検知した場合は、保留が1つとなる時に抽選結果をRAM1104の保留1領域に格納することになる。
【0085】
保留領域は、以下のように抽選結果を格納する場所を5領域用意する。
保留0領域=現在行っている表示遊技の抽選結果を格納する領域。
保留1領域=現在行っている表示遊技の次に行う保留1に相当する表示遊技の抽選結果を格納する領域。
保留2領域=前記保留1の次に行う保留2に相当する表示遊技の抽選結果を格納する領域。
保留3領域=前記保留2の次に行う保留3に相当する表示遊技の抽選結果を格納する領域。
保留4領域=前記保留3の次に行う保留4に相当する表示遊技の抽選結果を格納する領域。
【0086】
ここで、前記保留領域のデータを参照して新たに追加する演出態様を決定することにより、演出制御基板1300に新たに加える演出指示を行うようにしても良い。すなわち、演出態様が実行される表示遊技や、演出態様が実行される表示遊技より後に実行される表示遊技のうち少なくとも何れか一つの表示遊技の表示態様ないし実行結果に応じて、前記演出態様の内容(演出パターン等)を決定するように設定する。
【0087】
例えば、保留数が3つあり、3つ目の保留に係る表示遊技で特定表示態様(当たり)が確定する場合、現在実行中の表示遊技では通常演出でハズレ表示態様となり、保留1つ目に係る表示遊技ではリーチ態様の出現後にハズレ表示態様となり、保留2つ目に係る表示遊技では通常演出でハズレ表示態様となり、また保留3つ目に係る表示遊技で特定表示態様(当たり)が確定する等と、総ての表示遊技における表示態様ないし実行結果の演出を予め判読できるようにすることで、このようなデータを参考にして、新たに加える演出態様の具体的な演出内容(演出パターン等)を決定することができる。
【0088】
また他の例として、過去のデータに基づき、演出態様が実行される以前に終了した表示遊技の表示態様ないし実行結果に応じて、前記演出態様の具体的な演出内容(演出パターン等)を決定するように設定しても構わない。
【0089】
さらに、前記演出態様用の抽選結果は、特別条件外部端子板870を介して遊技機外部に出力可能に設定されている。すなわち、CPU1102から出力された前記演出態様用の抽選結果は、ラッチ回路1116dに入力され一旦ラッチされて特別条件外部端子板870へと送信された後、この特別条件外部端子板870から特別条件外部情報として、例えばホール管理コンピュータや外部演出装置等に出力されるようになっている。
【0090】
ところで主基板1100は、主基板内部のクロック回路1110が生成するクロックを基準にワンチップマイコン1101が動作制御する。またクロック回路1110が生成したクロックを内部タイマー1107で分周して得た一定時間間隔の割込み信号をCPU1102(CPUコア)に入力することで、一定時間毎にCPU1102をリセットする。CPU1102は、リセット間隔よりも短い時間で終了するように分割した処理をリセット毎に実行することで一連の動作を遂行する。
【0091】
始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126b、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落し入賞口スイッチ123a、左落し入賞口スイッチ123bは、それぞれ球の入賞を検知するためのスイッチであり、これらのスイッチからの入力信号は、入力インターフェイス回路1115aに入力される。
【0092】
役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130b、シュート球切れスイッチ131、ガラス枠開放検出スイッチ132、オーバーフロースイッチ133からの各入力信号は、入力インターフェイス回路1115bに入力される。
【0093】
入力インターフェイス回路1115a、1115bのアドレスは、ワンチップマイコン1101のアドレス空間にメモリマップドI/O方式で設定されている。ワンチップマイコン1101が出力するアドレス信号およびリード/ライトの制御信号を、ワンチップマイコン1101が出力するシステムクロックに従って、アドレスデコード回路1113でデコードすることによりチップセレクト信号を生成する。
【0094】
このチップセレクト信号にて入力インターフェイス回路1115a、1115bがセレクトされると、始動口スイッチ121等からの各入力信号が各入力インターフェイス回路を通じてデータバスに出力される。データバス上の各入力信号は、一定時間毎に発生する割込み信号によって、次にリセットされるまでの間に複数回検出されてチャタリング防止、ノイズキャンセル処理が行われた後、入力信号毎に指定された制御が行われ処理される。
【0095】
始動口スイッチ121からの入力信号は5個賞球の賞球信号として、また右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落し入賞口スイッチ123a、左落し入賞口スイッチ123bからの入力信号はそれぞれ8個賞球の賞球信号として、さらに役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125からの入力信号は15個賞球の賞球信号として扱われ、それぞれのスイッチで検出された入賞個数が指定されたRAM領域に記憶される。またこれと同時に、賞球総数がCPU1102で演算処理され、指定のRAM領域に格納され処理される。
【0096】
その他、始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bからの入力信号に対してそれぞれ乱数値がセットされ、これらの値がRAM領域に格納され記憶される。このデータを基にして、遊技機本体1の遊技状態が設定され各制御基板にデータが出力される。
【0097】
各制御基板への出力データは、データバスの途中に設けたバッファ1114を通して、ラッチ回路1116a〜1116eに出力される。出力用のラッチ回路とワンチップマイコン1101とを結ぶデータバスの途中にバッファ1114を配置することでデータバス信号が一方向の流れになり、遊技に関する信号以外の外部からの入力を防止することで不正防止の対策となる。
【0098】
始動口スイッチ121、5個賞球RAM領域、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落し入賞口スイッチ123a、左落し入賞口スイッチ123b、8個賞球RAM領域、役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125、15個賞球RAM領域にデータがあることにより、CPU1102は、各賞球数に設定された8ビット賞球データを順次、データバスを通じてラッチ回路1116aに出力する。これと同調するように払出制御基板200に対する割り込み信号、ストローブ信号の制御信号をデータバスを通じてラッチ回路1116cに出力する。
【0099】
メモリマップドI/Oで制御されたラッチ回路1116aに、8ビット賞球データが、ラッチ回路1116cに、割込み信号、ストローブ信号の制御信号がそれぞれラッチされ、出力信号として払出制御基板200に出力される。
【0100】
賞球排出の検出を、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bで行い、各賞球検出スイッチの出力する検出信号がデータバス上に出力され入力インターフェイス回路1115b通しワンチップマイコン1101に取り込まれる。と同時に右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bの出力する検出信号が払出制御基板200に取り込まれる。
【0101】
これらの検出信号に基づいて、実際に払い出した賞球総数がCPU1102で演算処理され、その値がRAM領域の記憶データから減算処理され、リアルタイムに賞球総数のデータが更新される。また排出賞球数の設定数ごとに出力信号がラッチ回路1116dに出力され、アドレスデコード回路1113のチップセレクト信号に同期して外部へパルス出力される。
【0102】
始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bの入力信号に対してそれぞれ乱数値を取得し、これに基づいてCPU1102で遊技演出の種類(制御パターン)が決定され、遊技状態演出データが生成されてRAM領域に格納され処理させる。
【0103】
また、演出制御基板1300へは、前記遊技状態演出データに対応した遊技状態演出データとして出力される。すなわち、ワンチップマイコン1101から8ビット、遊技状態演出データが、データバスを通じてラッチ回路1116bに順次出力される。8ビットデータ内には、ストローブ信号を含んだデータが出力される。
【0104】
これらの信号は、メモリマップドI/Oで制御されたアドレスデコード回路1113からデコードされて出力されるチップセレクト信号に基づくタイミングで、順次ラッチ回路にラッチされ、時系列に各遊技状態演出に関するデータとして、演出制御基板1300に順次出力される。
【0105】
主基板1100からの信号が、入力インターフェイス1314を介しマイクロコンピュータ1301に入力されると、マイクロコンピュータ1301は、入力されたデータに基づき、可変表示装置310や、ランプ、音声の各制御を行う。現在表示遊技を実行中であっても、主基板1100から出力された前記演出態様用の抽選結果が入力されると、その入力時点で実行中の表示遊技の演出に、新たな演出態様が割り込むように演出される。なお、前記演出態様用の抽選結果の入賞に基づき、必ずしも新たな演出態様を100%実行する必要はなく、新たな演出態様を実行するか否かは選択的に決めることもできる。
【0106】
遊技状態が特別遊技状態(大当たり)の場合、遊技状態演出データに同調して大入賞口ソレノイド134の制御データがラッチ回路1116eに出力され、かつアドレスデコード回路1113からのチップセレクト信号がラッチ回路1116eに入力される。これによりラッチ回路1116eから大入賞口ソレノイド134の制御データが出力され、大入賞口ソレノイド134が駆動され、大入賞口24が開状態になり球を大入賞口24に誘導可能となる。
【0107】
大入賞口24内部の特定領域に配置された役物連続作動装置スイッチ124が球を検知すると球検知信号が出力され、この信号が入力インターフェイス回路1115bを通してデータバスに出力されワンチップマイコン1101に取り込まれる。
【0108】
役物連続作動装置スイッチ124から出力された球検出信号に基づく検出処理の結果、方向切換ソレノイド135の制御データがラッチ回路1116eに出力され、方向切換ソレノイド135が制動される。同時に役物連続作動装置スイッチ124から出力された球検知信号に基づき、大当たり状態を次回のラウンドへ継続するか否かを示すラウンド継続データがRAM領域に格納され処理される。
【0109】
方向切換ソレノイド135が制動されることにより、大入賞口24内に配置されたカウントスイッチ125で球が計数される。カウントスイッチ125と、役物連続作動装置スイッチ124とで計数されたデータの総合計数が所定の数量に到達するとラッチ回路1116eのデータが変更され、大入賞口ソレノイド134、方向切換ソレノイド135が非能動状態になり、1回の大当たりラウンドが終了する。所定時間後、ラウンド継続データがラウンドの継続を示している場合には、前述した制御方法により大当たり状態ラウンドがさらに継続する。
【0110】
右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bからの入力信号に対してそれぞれ乱数値が取得される。この乱数値に基づいて、普通図柄表示装置140(普通図柄LED1、普通図柄LED2)の表示制御データが生成され、これがワンチップマイコン1101からバッファ1114を通してラッチ回路1116eに出力される。そしてアドレスデコード回路1113からチップセレクト信号が出力されるごとに普通図柄LED表示が一定時間行われる。
【0111】
乱数値の取得結果が当たりの場合には、普通電動役物ソレノイド136の制動データがワンチップマイコン1101からバッファ1114を通してラッチ回路1116eに出力されると共に、アドレスデコード回路1113からのチップセレクト信号に応じてラッチ回路1116eから一定時間出力されて普通電動役物ソレノイド136が制御される。このため、遊技盤2において球が始動口21に入賞しやすい状態となる。
【0112】
主基板1100に電源が供給されると、電源基板1700よりリセット信号が供給され主基板1100の各デバイスはリセット状態になる。その後システムリセット信号が非能動状態となり、各デバイスは能動状態に遷移する。システムリセット信号が非能動状態に信号変化するとクロック同期、遅延回路1111による遅延処理により一定時間の経過後にワンチップマイコン1101へのリセット信号が非能動となる。これによりワンチップマイコン1101が稼動状態になり、主基板1100の動作状態が保たれる。その後、ワンチップマイコン1101の初期設定が行われる。
【0113】
遊技機外部供給の電源が不安定な場合には、電源基板1700から停電検出信号がワンチップマイコン1101のNMI(ノンマスカブルインターラプト)1105に供給され、ワンチップマイコン1101において各記憶領域の退避動作が行われる。
【0114】
具体的には、一定時間にわたって賞球検出データの検知を行った後、RAM領域に停電処理判定のデータを保存し、RAM1104の保護を行う。すなわち、電源電圧が低下することで、電源基板1700からRAM1104にバックアップ電源DC5VBBが供給され、RAM1104の記憶状態が保持される。
【0115】
電源が次に供給されたとき、停電処理判定のデータの有無に基づき停電処理のあったことを認識すると、ワンチップマイコン1101は停電復旧処理を行う。初期設定の時、RAM初期化信号が能動状態であれば、CPU1102はI/Oポート1106のデータを検出してRAM領域の初期化を行う。
【0116】
シュート球切れスイッチ131で球切れを検出した信号、およびオーバーフロースイッチ133で遊技機本体1の下受け皿4にて賞球の球詰まりを検出した信号は、入力インターフェイス回路1115bおよびデータバスを通じてワンチップマイコン1101に取り込まれる。これらの信号は、データ変換後、ラッチ回路1116aから賞球出力データと同じ構成にて払出制御基板200へ出力される。該ラッチ回路1116a〜1116eの出力は、一方向であり、不可逆性の出力形態をとる。
【0117】
主基板1100は、主基板内部のクロック回路1110が生成するクロックを基準に動作する。また内部タイマー1107は、分周動作により一定時間間隔で割込み信号をCPU1102に発生する。CPU1102は、当該割り込み信号が入力される一定時間毎に各種処理を行うようになっている。
【0118】
その他、主基板1100には、所轄警察所による検査用端子が設けられており、ワンチップマイコン1101内のROM1103のデータを送信可能である。照合用出力端子1117よりアイソレーション入出力回路1112を通じて通信1109にデータ請求信号(シリアル通信)が入力される。ワンチップマイコン1101は、入力されたデータ請求信号に対し請求されたデータをROM1103に格納されたデータより通信1109、アイソレーション入出力回路1112を通じて照合用出力端子1117から出力する。アイソレーション入出力回路1112を配置することで外部と電気的に接続を不可能とする。
【0119】
次に、図7に示す払出制御基盤200について説明する。
払出制御基板200は、主基板1100から受信のみの一方向通信を行い、8ビットパラレル賞球データ、賞球データ制御信号1、賞球データ制御信号2で構成された通信データを受信する。
【0120】
賞球データ制御信号1が、ワンチップマイコン201のカウンタ回路202に入力されると、当該カウンタ回路202からCPU203に割り込み信号が出力される。これにより、賞球データ制御信号1は、CPU203に対して賞球データの取り込みをトリガーとする。
【0121】
CPU203は、アドレスデコード回路213を通じてチップセレクト信号をゲート回路212、ゲート回路211に出力し、ゲート回路212、211に入力されている賞球データや各種の信号をゲート回路およびデータバスを介して取り込み、RAM205に保存する。そして、取り込んだ賞球データに対応する賞球数で順次、払出動作を行う。
【0122】
CPU203は、賞球経路切換信号を、データバスを通じてラッチ回路215に出力し、これと同時にアドレスデコード回路213からチップセレクト信号を出力させる。これにより賞球経路切換信号がソレノイド224に出力され、払出動作の賞球経路確保が行われる。その後、ラッチ回路214に払出停止ソレノイド信号の停止解除信号を出力し、払出モータ222に払出モータ制御信号1,2,3,4を順次出力し、チップセレクト信号の出力タイミングによりモータ回転の制御をしながら賞球払出動作を行う。
【0123】
クロック回路209のクロックを基準に、内部タイマー208で一定時間間隔の割込み信号をCPU203に対して生成し、この割込みタイミングで賞球払出球の検出信号をデータバスに取り込み、所定の賞球数を検出したとき、払出停止ソレノイド223、払出モータ222の駆動を停止する。なお、賞球払出球の検出は、球貸し経路に設置された右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bで行われ、これらの検出信号はゲート回路211にチップセレクト信号を出力することでデータバスに取り込まれる。
【0124】
球貸し動作は、カードユニット(CR球貸機)bとの間で球貸し信号を、ゲート回路211、ラッチ回路215を通して送受信することにより行われる。球貸し動作時、CPU203はラッチ回路215を通して球貸し経路切換信号を経路切換ソレノイド224に出力して球貸し経路を確保し、球貸し経路に設置された右貸し球検出スイッチ220a、左貸し球検出スイッチ220bで貸し球の検出を行い、払出動作を行う。
【0125】
球貸し動作において、一定数ごとにラッチ回路215から外部へ情報出力される。また、球貸し信号の送受信が正常な状態において、ラッチ回路215から、発射制御基板600に対して発射許可信号が能動状態で出力される。また球貸し信号の送受信に異常が発生すると、発射許可信号は非能動状態に変化し、球発射不可能な状態になる。しかし、球貸し信号の送受信が正常な状態に復帰することで、発射可能となる。
【0126】
その他、払出動作においては、主基板1100から、賞球データにシュート球切れスイッチ131のシュート球切れ信号、および遊技機本体1の下受け皿4に設置されたオーバーフロースイッチ133のオーバーフロー信号が送信されると、払出制御基板200は払出動作を停止する。また賞球データに各解除信号が送信されることにより払出動作を再開する。
【0127】
払出制御基板200に電源が供給されると、電源基板1700よりシステムリセット信号が供給され、払出制御基板200の各デバイスはリセット状態になる。その後、リセット信号が非能動状態で、各デバイスは能動状態に遷移する。
【0128】
クロック同期・遅延回路210の遅延処理により、ワンチップマイコン201へのリセット信号は、元のリセット信号が非能動状態に信号変化してから一定時間の経過後に非能動になる。こうして元のリセット信号が非能動状態になってから一定時間の経過後に、ワンチップマイコン201は稼動状態になり、払出制御基板200の動作状態が保たれる。その後、ワンチップマイコン201の初期設定が行われる。
【0129】
遊技機外部供給の電源が不安定な場合には、電源基板1700からワンチップマイコン201のNMI(ノンマスカブルインターラプト)206に停電検出信号が供給され、ワンチップマイコン201において各記憶領域の退避動作が行われる。具体的には、一定時間にわたって賞球検出データの検知を行った後、RAM領域に停電処理判定のデータを保存し、RAM205の保護を行う。
【0130】
電源電圧が低下する場合は、電源基板1700からRAM205にバックアップ電源としてDC5VBBが供給され、RAM205の記憶状態が保持される。再度電源供給がされたとき、停電処理判定のデータの存在を認識することで、ワンチップマイコン201は停電復旧処理を行う。初期設定の時、RAM初期化信号が能動状態であれば、CPU203はI/Oポート106のデータを検出して、RAM領域の初期化を行う。
【0131】
次に、図8に示す演出制御基板1300について説明する。
演出制御基板1300は、主に遊技盤2上に設置された可変表示装置310、遊技機状態ランプ422、サイドケースランプ423、各種LED424〜428,420,421等の点滅、スピーカ510での効果音、音声、遊技機本体1の異常状態を知らせるための警告音等、遊技盤2上に設置された稼動演出装置の動作等の制御を行うものである。また、遊技状態でない場合は、所定の処理手順(プログラム)を実行するマイクロコンピュータ1301を有している。
【0132】
演出制御基板1300には、マイクロコンピュータ1301を動作させるクロック発信器1316と、演出制御を実行することで取得した情報を一時記憶するための制御用RAM1311と、制御情報に基づき演出制御を実行するための制御プログラムが記憶された制御用ROM1310を有し、主基板1100からの制御情報を入力する入力インターフェイス1314を通して制御情報を取得し、取得した情報に基づき遊技演出を実行する。
【0133】
マイクロコンピュータ1301は、クロック発信器1316が生成するクロックを基準に動作し主基板1100からの制御情報が入力インターフェイス1314を通して、マイクロコンピュータ1301内のPIOa1306a、PIOj1306jに入力され、入力情報に基づき可変表示装置310での演出、各種ランプ・LEDでの光による演出、遊技盤2上に設置された稼動演出装置による演出、音による演出等を制御用ROM1310に記憶されたプログラムの手順で実行する。
【0134】
電源基板1700からのリセット信号は、遊技機本体に電源が投入されると、電源基板1700からマイクロコンピュータ1301に入力され制御ROM1310に記憶されている制御手順に従って、マイクロコンピュータ1301のリセットする。と共に演出制御基板1300の初期化する。
【0135】
先ず、可変表示装置310上での演出を行う画像処理部について説明する。遊技盤2上に設置された可変表示装置310の表示制御を行うためマイクロコンピュータ1301は、主基板1100からの制御情報に基づいて画像制御IC1320へ具体的な指示を行う。
【0136】
画像制御IC1320は、クロック発信器1316のクロック信号を基準に動作し制御する。またマイクロコンピュータ1301の制御情報に従い、画像データROM1322の画像データを入手し、具体的な映像信号を生成し、可変表示装置310へ出力する。図8では、画像制御IC1320が生成した画像データやパレット(色)情報等を一時的に記憶しておく領域であるVRAMが図示されていないが、画像制御IC1320の内部にVRAMを内蔵した画像制御ICで構成してある。
【0137】
画像補正IC1321は、画像制御IC1320からの入力画像信号(アナログR,G,B信号、水平、垂直同期信号)を可変表示装置310用に補正し出力する。
【0138】
電源生成回路1324a〜fは、電源基板1700からの電源に基づいてDC13V,23V,−5V,3.3V,2.5Vの各電圧を画像処理部へと供給することで画像制御IC1320、画像補正IC1321を駆動する。
【0139】
次に、光による演出を行うランプ・LED駆動回路部について説明をする。主基板1100からの制御情報に基づいて遊技機本体1および遊技盤2上に設置されたランプ、LED、ソレノイドを具体的に演出を行わせる、LED駆動回路1400a〜cと、駆動回路1401を通し実行される。
【0140】
CPU1302の制御に従いPIOb〜e1306b〜e(パラレルI/O)を通しLED駆動回路1400a〜cと駆動回路1401に制御信号を出力し各駆動回路が装飾LED、ランプ、ソレノイドを動作させる。
【0141】
次に、音による演出を行う音声制御部について説明する。マイクロコンピュータ1301は、主基板1100からの制御情報に基づいて遊技機本体に設置されたスピーカ510を具体的に演出を行わせるため、音声制御IC1500に制御情報を出力する。
【0142】
音声制御IC1500は、クロック発信器1316のクロック信号を分周器1317で分周し音声制御IC1500の動作クロックとして使用する。またマイクロコンピュータ1301の制御情報に従い、音声データROM1501の音声データを入手し、具体的な音声信号を生成し、スピーカ510へと出力する。
【0143】
CPU1302は、PIOf〜g1306f〜g(パラレルI/O)を通し音声制御IC1500に音による制御情報を出力する。PIOf1306fは、データを出力し、PIOg1306gは、制御信号(チップセレクト、リード、ライト等)を出力する。
【0144】
音声制御IC1500は、マイクロコンピュータ1301からの制御情報に基づき音声データROM1501のデータ入手し音声信号に変換する。また擬音や効果音等は、音声制御IC1500に内蔵された、発信器で作られ出力する。
【0145】
音声制御IC1500からの音声信号は、フィルター1502で出力電圧調整を行い音声以外のノイズ成分を除去しアンプ1503へと出力されアンプ1503でスピーカ駆動可能な電圧レベルに増幅しスピーカ510から音として出力される。
【0146】
次に、図9に示す発射制御基板600について説明する。
発射制御基板600は、発射モータ653に使用されているパルスモータの回転数を、所定の回転数にするためのパルスを生成する回路である発振回路601と、分周回路602と、ハンドル部650内のタッチセンサ651からの信号、ストップスイッチ652からの信号、電源基板1700からのリセット信号、そして前記払出制御基板200からの発射許可信号を判断し、発射モータ駆動信号を生成するモータ駆動信号制御回路603と、パルスモータ(発射モータ653)の各コイルに励磁させるためのドライバー回路604等から構成されている。
【0147】
前記ハンドル部650は、遊技者がハンドル5に触れているか否かを検出するタッチセンサ651、遊技者が任意に球の発射を停止できるようにするストップスイッチ652、球を発射させるためのパルスモータ653(発射モータ)等で構成されている。電源基板1700からのリセット信号は、遊技機本体1に電源が投入されると、電源基板1700からモータ駆動信号制御回路603へ入力され、発射制御基板600の各回路を初期化する。
【0148】
ハンドル部650内のタッチセンサ651は、遊技者がハンドル5に触れている状態であれば発射が可能であるとみなす信号を出力し、遊技者がハンドル5に触れていない状態であれば、発射が不可能であるとみなす信号をモータ駆動信号制御回路603にそれぞれ出力する。
【0149】
ストップスイッチ652は、遊技者が任意に球の発射を停止することができるように設けたスイッチであり、遊技者によりストップスイッチ652の操作がされた場合に、モータ駆動信号制御回路603に球の発射停止信号を出力し、ストップスイッチ652の入力がない場合に、球の発射信号を出力する。
【0150】
また、ストップスイッチ652は、遊技者から何らストップスイッチ652に対し操作がなく、ハンドル5を回転させた状態にない場合には、ストップスイッチ652から入力がされた状態と同じ信号を出力する。すなわち、ハンドル5内部の構造上、ハンドル5が回転していない状態ではストップスイッチ652からの信号が入力されている状態になるようになっている。つまり、遊技機本体1に電源が投入され、前記リセット信号がモータ駆動信号制御回路603に入力され、各回路の初期化が行われた後、遊技者がハンドル5に触れて回転させた状態になって初めて球が発射される。
【0151】
次に、図10に示す電源基板1700について説明する。
外部から供給されるAC24Vをダイオードブリッジ整流器で全波整流を行い、直流電源DC24Vを生成する。DC24V電源にダイオードを通してコンデンサーで平滑を行い、DC32V電源を生成する。DC24V、DC32Vは非安定電源である。
【0152】
AC24Vを電源回路1701に供給して、安定電源DC18V、DC12V、DC5Vの定電圧電源が生成され、主基板1100、払出制御基板200、演出制御基板1300、発射制御基板600に供給される。
【0153】
生成されたDC5Vの定電圧電源を、ダイオードを通してバックアップ回路1702のコンデンサーに接続して、DC5VBBのバックアップ電源を生成し、DC5VBBが主基板1100、払出制御基板200に供給される。AC24Vはカードユニット接続基板900に供給され、前記払出制御基板200とカードユニットbの通信用電源、操作パネル基板aの電源として使用される。
【0154】
DC24V電源の電圧レベルを電圧検出回路1708で検出して遅延回路1707に出力する。遅延回路1707は内部時定数500msecの遅延時間をもち、電圧検出回路1708の連続出力時間が遅延回路1707の時定数より大きくないと遅延回路1707は出力信号を出力しない。このため、DC24V電源の電圧レベルが遅延回路1707の時定数より小さい時間の電圧変動および電源停止は無視され停電検出信号は電源基板1700より外部に出力されない。
【0155】
遅延回路1707に時定数より大きな入力信号があると、遅延回路1707は停電検出信号を前記主基板1100、前記払出制御基板200、シフトレジスタ1704のシリアル入力端子に出力する。8ビットシフトレジスタ1704は、クロック回路1706より周期20msecのクロックが常時入力されている。
【0156】
ここで8ビットのデータ入力端子はゼロに固定している。このため、停電検出信号が8ビットシフトレジスタ1704に入力すると、8クロック(約160msec)後8ビットシフトレジスタ1704からリセット信号が前記主基板1100、前記払出制御基板200、前記発射制御基板600、前記演出制御基板1300に出力される。
【0157】
電源立ち上げ時および停電復帰後、周辺回路電源立ち上げ時より遅延回路1707の時定数の時間、停電検出信号およびリセット信号は能動状態で出力している。遅延回路1707の時定数の時間後、停電検出信号は非能動状態になり、リセット信号は、8ビットシフトレジスタ1704の8クロック後非能動状態で出力される。
【0158】
RAM初期化信号は、RAM初期化スイッチ1705を手動で押しつつ電源を投入することで主基板1100、払出制御基板200に出力され各制御基板ないにあるRAMが初期化される。また演出制御基板1300は、マイクロコンピュータ1301に入力されることでリセットプログラムが働き初期化される。
【0159】
次に、図11に示すランプ中継基板1600について説明する。
ランプ中継基板1600は、遊技機本体1の前面側に配置されたランプ、LED、ソレノイド等を駆動するための信号を中継する基板である。さらにランプ中継基板1600は、演出制御基板1300からの駆動信号配線を簡略化する機能を有している。
【0160】
次に、遊技機本体1の作用を説明する。
図1において遊技者がハンドル5を操作すると、球が1つずつ遊技盤2に形成されている遊技領域17に打ち込まれる。球が始動口21に入賞すると、始動口スイッチ121によって球が検出され、図5に示す主基板1100のワンチップマイコン1101に検出信号が出力される。この検出信号に基づき、ワンチップマイコン1101のCPU1102は表示遊技の実行結果を定める抽選を実行する。この抽選結果に従って、演出制御基板1300の制御により可変表示装置310で表示遊技が実行される。
【0161】
図13は、可変表示装置310で実行される表示遊技の流れの一例を示している。表示遊技が開始されると、先ず図13(a)に示すように、可変表示装置310の表示領域に区画された3つの表示箇所で、それぞれ識別情報として数字図柄が縦方向にスクロールする。スクロールが開始されてから所定時間が経過すると、図13(b),(c)に示すように、左右の表示箇所から順に一つずつ任意の識別情報が停止表示される。
【0162】
左右の表示箇所に2つの識別情報が停止した時点で、当たりに相当する特定表示態様が導出される可能性がある場合には、図13(c)に示すように、2つの識別情報が互いに同一種類で揃うリーチ態様が導出される。かかる時点で、2つの識別情報が互いに異なる種類で停止表示されてリーチ態様が導出されなければ、その時点でハズレ表示態様が確定する。
【0163】
その後、中央の表示箇所に最後の識別情報が停止表示される。図13(d)に示すように、最後に停止表示された識別情報がリーチ態様を構成する識別情報と同一種類に揃って、表示遊技の実行結果が最終的に特定表示態様に確定すると、大入賞口24が最大ラウンド回数である15回を限度に繰り返し開閉する特別遊技状態が発生し、遊技者に遊技価値が付与される。なお、図13(e)に示すように、表示遊技の実行結果がハズレ表示態様に確定した場合には、これに基づき特別遊技状態が発生することはない。
【0164】
以上のように表示遊技は、始動口21へ球が入賞することに基づき実行されるが、表示遊技の実行中に始動口21へ球が入賞した場合、かかる表示遊技の実行中における始動口21への球の入賞に限り、該入賞に基づき、表示遊技の実行中に識別情報の可変表示とは別に新たな演出態様が実行されることになる。
【0165】
すなわち、表示遊技として現在実行されている可変表示に対して、従来の予告表示の出現時間(タイミング)にとらわれることなく、新たな演出態様を割り込ませることにより、その演出効果によって遊技上の興趣を高めることができる。なお、始動口21へ球が入賞するタイミングに関連する「表示遊技の実行中」とは、表示遊技として識別情報の可変表示が開始されてから終了するまでの間の他、いわゆる保留球がある場合において、該保留球に基づき実行される前後の可変表示の間を含めるようにしても良い。
【0166】
詳しくは図6に示す主基板1100において、表示遊技の実行中に限り、始動口21への球の入賞に基づき実行された当たりハズレの抽選結果は、抽選毎にバッファ1114を介してラッチ回路1116bに入力され、一旦ラッチされ演出制御基板1300へ演出態様用の抽選結果として送信される。本実施の形態では、抽選時からその抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、演出態様用の抽選結果は無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り、演出制御基板1300へと送信される。
【0167】
演出態様用の抽選結果の送信回数については、図12のように保留数やリーチ数(リーチ態様の数)により変化するように設定されている。表示遊技の実行中に始動口21への球の入賞した時点で、例えば、保留数3でリーチ4つ有りの場合には、前記演出態様用の抽選結果の送信回数は0〜20回となる。ここで0〜20回のうちの具体的な回数は無作為に選択される。なお、前記演出態様用の抽選結果が予め当たりと判断された場合にだけ、これを条件として無作為なタイミングで演出態様用の抽選結果を出力するように設定しても良い。また、送信回数が0の場合を設けることで、演出態様用の抽選結果が必ずしも送信されるとは限らなくなる。
【0168】
演出制御基板1300は、前記主基板1100から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時にて表示遊技の実行中に演出態様を実行する。このように、表示遊技の実行中に新たな演出態様を付け加える演出タイミングを多様にすることにより、新たな演出態様の演出タイミングを遊技者に悟られることがなく、遊技者の期待感を長く継続させることができる。
【0169】
新たな演出態様を実行するタイミングに関する「表示遊技の実行中」とは、新たな演出態様の起因となる始動口21へ球が入賞した時点で実行されていた表示遊技に限定されるものではなく、その後に実行される表示遊技も含めて、識別情報の可変表示が開始されてから終了するまでの間であれば何時でも良く、従来のように特定のタイミングに限定されることはない。例えば、識別情報が変動している最中や、リーチ態様の出現時、それに可変表示終了時、あるいはまた特別遊技状態の発生中であっても良い。
【0170】
また、演出制御基板1300が演出態様用の抽選結果を入力した時点で表示遊技の実行中でなければ、演出態様を実行しないようにしたり、あるいは別の例として、表示遊技の実行中に限って、前記演出態様用の抽選結果が出力されるように設定しても良い。もちろん、演出制御基板1300が演出態様用の抽選結果を入力しても、現在実行されている表示遊技に演出態様を付加しない場合を設けても良い。
【0171】
新たな演出態様の具体的な内容は色々考えられるが、かかる演出態様を可変表示装置310における通常の表示遊技に全く別の表示態様を割り込ませて演出したり、可変表示装置310における表示上の演出にとどまらず、スピーカからの音声出力やランプ・LEDの点灯を加えて演出するようにしても面白い。また、新たな演出態様の内容に関しては、表示遊技における識別情報の可変表示と全く関係のない演出としたり、表示遊技の実行結果の当たり外れを示唆する予告に関する内容とする等、様々な内容に定めることができる。
【0172】
図14は、可変表示装置310で実行される新たな演出態様の一例を示している。前述したが新たな演出態様は、表示遊技の実行中に割り込むように演出されるものであり、特定のタイミングに限られることなく、総ての識別情報が未だ変動している最中や、リーチ態様の出現時、あるいは可変表示終了時等、ランダムなタイミングで割り込むように出現するよう設定されている。
【0173】
図14に示す例は、始動口21への球の入賞に基づく抽選時から該抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、ランダムに数回に亘り前記演出態様用の抽選結果が出力される場合に対応するものであり、新たな演出態様の表示内容に連続するようなストーリー性を付加している。
【0174】
すなわち、先ず図14(a)に示すように、最初の演出態様では、出世魚「ブリ」の幼魚である「ハマチ」が出現して泳ぐ様が表示され、次の演出態様では、図14(b)に示すように、ハマチが成長した「メジロ」が出現して泳ぐ様が表示され、最後の演出態様では、図14(c)に示すように、成魚となった「ブリ」が出現して泳ぐ様が表示されることにより、合計3回ランダムなタイミングで実行される演出態様が互いに関連するストーリー性を有する内容となっている。
【0175】
図15は、可変表示装置310で実行される新たな演出態様の別の例を示している。図15に示す例は、始動口21への球の入賞に基づく抽選時から該抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、ランダムに1回だけ前記演出態様用の抽選結果が出力される場合に対応するものであり、キャラクタの表示に加えて、テロップで告知または予告を行う内容となっている。
【0176】
これらの演出態様の具体例に示すように、現在実行されている表示遊技の演出内容や、これから実行される表示遊技の演出内容(保留内容)を把握することによって、特定表示態様(当たり)に確定する表示遊技の開始以前から特定表示態様(当たり)となる表示遊技に関連付けた演出を決定することが可能となる。また、特定表示態様(当たり)に確定する以前の段階(保留)の表示遊技の演出パターン(リーチ態様の有無や停止図柄等)にも関連付けることも可能となる。
【0177】
より具体的には例えば、保留数が3つあり、3つ目の保留に係る表示遊技で特定表示態様(当たり)が確定する場合、現在実行中の表示遊技から3回目の表示遊技で特定表示態様(当たり)が確定するまでの間に、最低1回は3回目の表示遊技におけるリーチ態様の具体的な演出パターンに関連した演出を実行すること等が考えられる。また、2つ目の保留に係る表示遊技である特定のリーチ態様の演出後にハズレ表示態様が確定するような場合、現在実行中の表示遊技および1つ目の保留に係る表示遊技の実行中に、前記特定のリーチ態様に関連した演出を最低1回実行することも可能となる。
【0178】
ところで従来の技術では、表示遊技における識別情報の変動開始から変動終了まで、全てのキャラクタが初めから特定のパターンで表現されており、これらのキャラクタを実際に表示するか否かを決めることにより、特定のタイミングでキャラクタを出現させたり、出現させなかったりと表示制御を実行していた。一方本発明では前述したように、演出態様による表示をランダムかつ複数回に分けて実行できるので、本来の表示遊技の遊技内容とは全く違ったキャラクタを出現させることができ、そのキャラクタだけでストーリー性を持たせることも可能となる。また、本来出現するキャラクタに対して、新たに前述したような別のキャラクタや、本来別で出現するキャラクタ等を組み合わせて、新たな演出態様を表示することも可能となる。
【0179】
さらにまた、別の実施の形態として、前記演出態様の演出タイミングを多様化するための機能を、前述したように主基板1100が成す遊技制御手段ではなく、演出制御基板1300が成す遊技機演出制御手段に持たせることで、主基板1100の負担を軽減するように構成してもかまわない。すなわち、主基板1100は、表示遊技の実行中における始動口21への球の入賞に基づき実行された抽選の抽選結果を、そのまま該抽選時に前記演出態様用として出力する。
【0180】
そして、演出制御基板1300により、前記演出態様用の抽選結果に関して表示遊技の表示態様ないし実行結果を予め判読可能に設定した上で、該演出態様用の抽選結果に基づき、この抽選結果の入力時からこれに基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り表示遊技の実行中に演出態様を実行可能に設定しても良い。かかる場合も、表示遊技の実行中に新たな演出態様を付け加える演出タイミングを多様にすることができ、前述したように主基板1100における制御の負担を減らすことができる。
【0181】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。また、前述した実施の形態では、本発明に係る遊技機をパチンコ機に適用した場合について説明したが、遊技機はパチンコ機に限られず、プログラム制御されるスマートボールゲーム機、アレンジボールゲーム機といった他の遊技機にも同様に本発明を適用することができる。また、可変表示装置310はスロットマシンに適用することができる。
【0182】
要するに、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置310を備え、この可変表示装置310で識別情報を可変表示する表示遊技を実行でき、該表示遊技の実行結果が予め定めた特定表示態様に確定した場合に、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機であれば、総てに適用することが可能である。
【0183】
また、前記実施の形態では、遊技制御手段の機能を主基板1100により実現し、また、演出制御手段の機能を演出制御基板1300により実現する例を説明したが、これらの各機能を別の制御基板によって実現しても良く、例えば、演出制御手段の機能を、前記演出制御基板1300を分けた表示器制御基板とランプ制御基板と音声制御基板等に分担させて実現するように構成しても良い。
【0184】
さらにまた、前記表示遊技や前記演出態様の具体的な内容も、前述した図面に沿って説明したものに限定されるわけではなく、表示遊技における識別情報の可変表示と全く関係のない演出としたり、他に様々なキャラクタや告知等の文字情報を表示するようにしたり、スピーカからの音声出力や各種ランプ・LEDの点灯を加えて演出するようにしても面白い。
【0185】
【発明の効果】
本発明に係る遊技機によれば、表示遊技の実行中に始動口へ球が入賞した場合に、かかる表示遊技の実行中における始動口への球の入賞に限り、該入賞に基づき、表示遊技の実行中に識別情報の可変表示とは別に新たな演出態様を実行可能とすることにより、表示遊技として現在実行されている可変表示に対して、従来の予告表示の出現時間(タイミング)にとらわれることなく、新たな演出態様を様々なタイミングで割り込ませることができ、この新たな演出態様による演出効果によって遊技上の興趣を高めることができる。
【0186】
また、遊技制御手段により、演出態様用の抽選結果を無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り出力することで、表示遊技の実行中に新たな演出態様を付け加える演出タイミングを多様にすることができ、そのため、新たな演出態様の演出タイミングを遊技者に悟られることがなく、遊技者の期待感を長く継続させることができる。
【0187】
あるいは、遊技制御手段により、表示遊技の実行中における始動口への球の入賞に基づき実行された抽選の抽選結果を、そのまま該抽選時に演出態様用として出力し、演出制御手段により、前記遊技制御手段から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り表示遊技の実行中に演出態様を実行可能とすれば、遊技制御手段の負担を減らして新たな演出態様を付け加える演出タイミングを多様にすることができる。
【0188】
また、新たな演出態様の内容を、演出態様が実行される表示遊技と、演出態様が実行される表示遊技より後に実行される表示遊技と、演出態様が実行される以前に終了した表示遊技と、のうち少なくとも何れか一つの表示遊技の表示態様ないし実行結果に応じて決定するように設定すれば、ストーリー性のある演出態様を表示する等によりいっそうと遊技上の興趣を高めることができる。
【0189】
さらにまた、前記演出態様用の抽選結果を遊技機外部にも出力可能とすることにより、かかるデータもホール管理コンピュータ等で集中管理して営業判断等に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る遊技機を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る遊技機の内部構造を示す背面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る遊技機の遊技盤を拡大して示す正面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る遊技機の遊技盤裏面側を拡大して示す背面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る遊技機の回路構成全体を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する主基板の回路構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する払出制御基板の回路構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する演出制御基板の回路構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する発射制御基板の回路構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する電源基板の回路構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有するランプ中継基板の回路構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る遊技機の主基板における演出態様用の抽選結果に関するデータ出力回数テーブルを示す説明図である。
【図13】本発明の一実施の形態に係る遊技機における表示遊技の流れの一例を示す説明図である。
【図14】本発明の一実施の形態に係る遊技機における演出態様の一例を示す説明図である。
【図15】本発明の一実施の形態に係る遊技機における演出態様の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…遊技機本体
2…遊技盤
3…上受け皿
4…下受け皿
5…ハンドル
6…灰皿
7…上受け皿球抜きレバー
8…下受け皿球抜きレバー
9…貸出ボタン
10…返却ボタン
11…ガラス枠
12…度数表示部
15…風車
16…誘導レール
21…始動口
22a…右袖入賞口
22b…左袖入賞口
23a…右落とし入賞口
23b…左落とし入賞口
24…大入賞口
29…アウト口
121…始動口スイッチ
122a…右袖入賞口スイッチ
122b…左袖入賞口スイッチ
123a…右落とし入賞口スイッチ
123b…左落とし入賞口スイッチ
124…役物連続作動装置スイッチ
125…カウントスイッチ
126…普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ
126a…右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ
126b…左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ
130…賞球検出スイッチ
130a…右賞球検出スイッチ
130b…左賞球検出スイッチ
131…シュート球切れスイッチ
132…ガラス枠開放検出スイッチ
133…オーバーフロースイッチ
134…大入賞口ソレノイド
135…方向切換ソレノイド
135a…方向切り替えレバー
136…普通電動役物ソレノイド
140…普通図柄表示装置
200…払出制御基板
201…ワンチップマイコン
202…カウンタ回路
203…CPU
204…ROM
205…RAM
206…NMI
207…I/Oポート
208…内部タイマー
209…クロック回路
210…クロック同期・遅延回路
211、212…ゲート回路
213…アドレスデコード回路
214、215…ラッチ回路
216…リセット
220…球貸し検出スイッチ
220a…右球貸し検出スイッチ
220b…左球貸し検出スイッチ
222…払出モータ
223…払出停止ソレノイド
224…経路切り替えソレノイド
310…可変表示装置
420…特別図柄保留LED
421…普通図柄保留LED
422…遊技機状態ランプ
423…サイドケースランプ
424…遊技枠状態ランプ
425…センターLED
426…ゲートLED
427…アタッカーLED
428…サイドLED
510…スピーカ
600…発射制御基板
601…発振回路
602…分周回路
603…モータ駆動信号制御回路
604…ドライバー回路
650…ハンドル部
651…タッチセンサ
652…発射停止スイッチ
653…発射モータ
800…枠用外部端子板
801…賞球タンク球有無スイッチ
850…盤用外部端子板
900…カードユニット接続基板
1100…主基板
1101…ワンチップマイコン
1102…CPU
1103…ROM
1104…RAM
1105…NMI
1106…I/Oポート
1107…内部タイマー
1108…リセット
1109…通信
1110…クロック回路
1111…クロック同期・遅延回路
1112…アイソレーション入出力回路
1114…バッファ
1115a,1115b…入力インターフェイス回路
1116a〜1116e…ラッチ回路
1117…照合用出力端子
1300…演出制御基板
1301…マイクロコンピュータ
1302…CPU
1303…CRC
1304…タイマー
1305…RAM
1310…制御用ROM
1311…制御用RAM
1314…入出力インターフェース
1315…スイッチ
1316…クロック発信器
1320…画像制御IC
1321…画像補正IC
1322…画像データROM
1323…クロック発信器
1400a…LED駆動回路a
1400b…LED駆動回路b
1400c…LED駆動回路c
1500…音声制御IC
1501…音声データROM
1502…フィルター
1503…アンプ
1600…ランプ中継基板
1601…入出力インターフェース
1700…電源基板
1701…電源回路
1702…バックアップ電源
1703…電圧検出回路
1704…シフトレジスタ
1705…RAM初期化スイッチ
1706…クロック回路
1707…遅延回路
1708…電圧検出回路
1709…停電検出回路
a…操作パネル基板
b…カードユニット
c…電源AC24V
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機あるいはスロットマシン等で代表される遊技機に関し、詳しくは、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置と、各種遊技状態を制御する制御手段とを備え、始動口への球の入賞に基づき前記可変表示装置で識別情報を可変表示する表示遊技を実行し、該表示遊技の実行結果が予め定めた特定表示態様に確定した場合に、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の遊技機として一般的に知られているものに、フィーバー機と称されるパチンコ機がある。フィーバー機では、遊技盤に形成された遊技領域へ打ち出した球が始動口へ入賞すると、液晶画面等から成る可変表示装置に各種図柄等の識別情報が縦方向へスクロールするように可変表示され、所定時間の経過後に可変表示が停止する表示遊技が実行される(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この表示遊技における可変表示が停止確定した際の実行結果が、例えば、同一ライン上に同一の識別情報が総て同一に揃う(例えば「333」)等、所定の識別情報の組み合わせである特定表示態様のとき、特別遊技状態(いわゆるフィーバー)が発生する。すなわち、大入賞口が所定回数を限度に繰り返し開閉することで、遊技者に遊技価値を付与可能な状態が形成されていた。
【0004】
また、このようなフィーバー機の中には、表示遊技の過程において、前記特定表示態様が発生するか否かを、それよりも前に遊技者にキャラクタ等を用いた表示によって予告するように構成された遊技機も知られている(例えば、特許文献2参照。)。このような大当たり予告は、入力された演出パターンコマンドに対して、実際に実行するか否かを決める制御により実行されるので、大当たり予告の出現のタイミングが固定となっていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−293177号公報
【特許文献2】
特開平9−700号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のパチンコ機では、表示遊技の実行結果が特定表示態様に確定する場合、その前の決まったタイミングで、特定表示態様の前提となるリーチ態様や特定表示態様を察知できるように予告表示が行われていた。そのため、決まったタイミングで予告表示が可変表示装置に出現しないと、遊技者の期待感を盛り上げることが余りできず、面白さを十分に演出できないという問題点があった。
【0007】
また、この種の従来の遊技機においては、単に、予め定められた演出パターンの予告表示が前述した決まったタイミングで行なわれるだけであり、予告表示自体も前記演出パターンの範囲内で処理されるものであり、予告表示を出現させるか否かに関しては演出方法に変化がなく、斬新さや面白味に乏しいという問題点もあった。
【0008】
本発明は、以上のような従来技術が有する問題点に着目してなされたもので、可変表示装置における可変表示の面白さを十分に演出し、遊技者の期待感および興趣をよりいっそう向上させることができ、さらに、遊技状況にアクセントをつけることができる遊技機を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置(310)と、各種遊技状態を制御する制御手段(1100,1300)とを備え、始動口(21)への球の入賞に基づき前記可変表示装置(310)で識別情報を可変表示する表示遊技を実行し、該表示遊技の実行結果が予め定めた特定表示態様に確定した場合に、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機において、
前記制御手段(1100,1300)は、前記表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に限り、該入賞に基づき、表示遊技の実行中に前記識別情報の可変表示とは別に新たな演出態様を実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
【0010】
[2]前記制御手段(1100,1300)は、
前記始動口(21)への球の入賞に基づき、表示遊技の実行結果を定める抽選を実行してその抽選結果を出力し、かつ前記抽選のうち表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき実行された抽選結果を前記演出態様用として別途出力する遊技制御手段(1100)と、
前記遊技制御手段(1100)から出力された前記抽選結果に基づき表示遊技を実行し、かつ前記遊技制御手段(1100)から出力された前記演出態様用の抽選結果に基づき、表示遊技の実行中に前記演出態様を実行可能な演出制御手段(1300)とを、有する
ことを特徴とする[1]に記載の遊技機。
【0011】
[3]前記遊技制御手段(1100)は、前記表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき実行された前記抽選の抽選結果を、該抽選時から該抽選の抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り前記演出態様用として出力し、
前記演出制御手段(1300)は、前記遊技制御手段(1100)から出力された前記演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時にて表示遊技の実行中に前記演出態様を実行可能とする
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の遊技機。
【0012】
[4]前記遊技制御手段(1100)は、前記表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき実行された前記抽選の抽選結果を、該抽選時に前記演出態様用として出力し、
前記演出制御手段(1300)は、前記遊技制御手段(1100)から出力された前記演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時から該抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り表示遊技の実行中に前記演出態様を実行可能とする
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の遊技機。
【0013】
[5]前記演出態様が実行される表示遊技と、前記演出態様が実行される表示遊技より後に実行される表示遊技と、前記演出態様が実行される以前に終了した表示遊技と、のうち少なくとも何れか一つの表示遊技の表示態様ないし実行結果に応じて、前記演出態様はその内容が決定される
ことを特徴とする[1],[2],[3]または[4]に記載の遊技機。
【0014】
[6]前記演出態様は、前記可変表示装置(310)において前記識別情報の可変表示とは別の表示態様を割り込ませて演出する
ことを特徴とする[1],[2],[3],[4]または[5]に記載の遊技機。
【0015】
[7]前記演出態様は、前記可変表示装置(310)において前記識別情報の可変表示とは別の表示態様に、スピーカ(510)からの音声出力およびランプ(422等)の点灯の少なくとも何れか一方を加えて演出する
ことを特徴とする[6]に記載の遊技機。
【0016】
[8]前記演出態様用の抽選結果を遊技機外部に出力可能とする
ことを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5],[6]または[7]に記載の遊技機。
【0017】
前記本発明は次のように作用する。
前記[1]に記載の遊技機では、遊技中に始動口(21)へ球が入賞する始動条件が成立すると、可変表示装置(310)で複数種類の識別情報が可変表示された後、可変表示が停止して複数の識別情報が停止表示する表示遊技が実行される。この表示遊技を含めて各種遊技状態は制御手段(1100,1300)によって制御される。表示遊技の実行結果が、予め定めた特定表示態様に確定した場合、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態が発生する。
【0018】
前記表示遊技の実行中に始動口(21)へ球が入賞した場合、かかる表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に限り、該入賞に基づき、制御手段(1100,1300)は表示遊技の実行中に識別情報の可変表示とは別に新たな演出態様を実行可能とする。すなわち、表示遊技として現在実行されている可変表示に対して、従来の予告表示の出現時間(タイミング)にとらわれることなく、新たな演出態様を割り込ませることが可能であり、その演出効果によって遊技上の興趣を高めることができる。
【0019】
このように、表示遊技の実行中に付加される新たな演出態様は制御手段(1100,1300)により実行されるが、表示遊技の実行中に始動口(21)へ球が入賞した場合であっても、かかる入賞に基づき必ずしも新たな演出態様を実行する必要はない。新たな演出態様を実行するか否かは選択的に決めることができるものであり、「実行可能」とするのは100%まで実行する必要はないことを意味する。
【0020】
前記始動口(21)へ球が入賞するタイミングは、始動口(21)に球が入賞した時点から内部のスイッチ(センサ等)により検知され、いわゆる保留球として処理された時点までをも含む概念である。また、前記始動口(21)へ球が入賞するタイミングに関連する「表示遊技の実行中」とは、表示遊技として識別情報の可変表示が開始されてから終了するまでの間の他、いわゆる保留球がある場合において、該保留球に基づき実行される前後の可変表示の間を含めるようにしても良い。
【0021】
また、新たな演出態様を実行するタイミングに関する「表示遊技の実行中」とは、新たな演出態様の起因となる前記始動口(21)へ球が入賞した時点で実行されていた表示遊技に限定されるものではなく、その後に実行される表示遊技も含めて、識別情報の可変表示が開始されてから終了するまでの間であれば何時でも良く、従来のように特定のタイミングに限定されることはない。例えば、識別情報が変動している最中や、リーチ態様の出現時、それに可変表示終了時、あるいはまた特別遊技状態の発生中であっても良い。
【0022】
前記制御手段(1100,1300)についてさらに詳しくは、例えば前記[2]に記載したように、遊技制御手段(1100)と演出制御手段(1300)とに機能を分担させるように構成すると良い。先ず遊技制御手段(1100)が、始動口(21)への球の入賞に基づき、表示遊技の実行結果を定める抽選を実行してその抽選結果を出力する。また遊技制御手段(1100)は、前記抽選のうち表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき実行された抽選については、その抽選結果を単に出力するのみならず、演出態様用としても別途出力する。
【0023】
次に演出制御手段(1300)は、前記遊技制御手段(1100)から出力された抽選結果に基づき表示遊技を実行する。すなわち、始動口(21)への球の入賞に基づき表示遊技が実行されることになる。また演出制御手段(1300)は、前記遊技制御手段(1100)から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、表示遊技の実行中に演出態様を実行可能とする。すなわち、表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき、表示遊技の実行中に新たな演出態様を実行可能となる。
【0024】
また、前記[3]に記載の遊技機によれば、前記遊技制御手段(1100)は、表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき実行された抽選の抽選結果を、該抽選時からその抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り前記演出態様用として出力する。
【0025】
そして、前記演出制御手段(1300)は、前記遊技制御手段(1100)から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時にて表示遊技の実行中に演出態様を実行可能とする。ここで、演出態様用の抽選結果の入力時に表示遊技の実行中でなければ、演出態様を実行しないようにしたり、あるいは、表示遊技の実行中に限って、前記演出態様用の抽選結果が出力されるように設定しても良い。もちろん、演出制御手段(1300)に演出態様用の抽選結果の入力があっても、現在実行されている表示遊技に演出態様を付加しない場合を設けても良い。
【0026】
このように前記遊技制御手段(1100)が演出態様用の抽選結果を、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り出力することで、表示遊技の実行中に新たな演出態様を付け加える演出タイミングを多様にすることができる。そのため、新たな演出態様の演出タイミングを遊技者に悟られることがなく、遊技者の期待感を長く継続させることができる。なお、前記演出態様用の抽選結果が予め当たりと判断された場合にだけ、これを条件として無作為なタイミングで演出態様用の抽選結果を出力するように設定しても良い。
【0027】
また、前記演出態様の演出タイミングを多様化するための機能を、前記[3]のように遊技制御手段(1100)ではなく、演出制御手段(1300)に持たせることで遊技制御手段(1100)の負担を軽減するように構成してもかまわない。すなわち、前記[4]に記載したように、遊技制御手段(1100)は、表示遊技の実行中における始動口(21)への球の入賞に基づき実行された抽選の抽選結果を、そのまま該抽選時に前記演出態様用として出力する。
【0028】
そして、演出制御手段(1300)は、前記遊技制御手段(1100)から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時から該抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り表示遊技の実行中に演出態様を実行可能とする。かかる場合も前記[3]と同様に、表示遊技の実行中に新たな演出態様を付け加える演出タイミングを多様にすることができる。
【0029】
また、新たな演出態様の内容に関しては、表示遊技における識別情報の可変表示と全く関係のない演出としたり、表示遊技の実行結果の当たりハズレを示唆する予告に関する内容とする等、様々な内容に定めることができるが、前記[5]に記載したように、演出態様が実行される表示遊技と、演出態様が実行される表示遊技より後に実行される表示遊技と、演出態様が実行される以前に終了した表示遊技と、のうち少なくとも何れか一つの表示遊技の表示態様ないし実行結果に応じて、前記演出態様の内容を決定するように設定すると良い。
【0030】
すなわち、前記演出態様用の抽選結果に基づき、制御手段(1100,1300)の働きにより、現在実行されている表示遊技の表示態様ないし実行結果や、これから実行される表示遊技(いわゆる保留球により保留したもの)の表示態様ないし実行結果を事前に把握することで、特定表示態様(当たり)に確定する表示遊技の実行開始以前より特定表示態様に関連付けた前記演出態様の内容を決定することが可能となる。また、特定表示態様に確定する以前の表示遊技の表示態様ないし実行結果に関連付けることも可能となる。
【0031】
また、新たな演出態様の具体的な内容は色々考えられるものであり、前記[6]に記載のように、演出態様を、可変表示装置(310)において識別情報の可変表示とは別の表示態様を割り込ませて演出したり、また前記[7]に記載のように、前記可変表示装置(310)において割り込ませる別の表示態様に、スピーカ(510)からの音声出力やランプ(422等)の点灯を加えて演出するようにしても面白い。なお、ランプ(422等)の概念には電球の他にLEDも含まれるものとする。
【0032】
さらにまた、前記[8]に記載の遊技機によれば、前記演出態様用の抽選結果を遊技機外部にも出力可能とすることにより、これらのデータをホール管理コンピュータ等でも集中管理することができる。また、これらのデータを遊技機外部に出力することにより、ホール全体や島単位毎等に設けた外部演出装置(遊技機外部の制御手段)により演出態様を実行することも可能となる。なお、演出態様用の抽選結果を遊技機外部に出力する手段は制御手段(1100,1300)により実行すれば良く、前記遊技制御手段(1100)や前記演出制御手段(1300)に限られるものではない。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明を代表する実施の形態を説明する。
図1〜図15は本発明の一実施の形態を示している。
本実施の形態に係る遊技機は、遊技盤2上に球を打ち出す遊技を実行する遊技機本体1と、これに付設され有価価値カードの挿入により球を貸し出すカードユニット(CR球貸機)bから成る。
【0034】
先ず遊技機本体1全体の概要を説明する。
図1は遊技機本体1とカードユニットbを示す正面図である。
遊技機本体1は、遊技機の特別遊技状態を点灯によって報知する遊技機状態ランプ422と、額縁状に形成され正面のガラスを固定するガラス枠11と、該ガラス枠の後方にガラス枠11の開放を検出するためのガラス枠開放検出スイッチ132と、遊技者によって発射された球が移動しゲームを進行させるための部品が取り付けられている遊技盤2が着脱自在に取り付けられている。
【0035】
ガラス枠11の下部表面には、貸出球や払出球を貯留する上受け皿3と、該上受け皿3から溢れた球を貯留する下受け皿4と、前記上受け皿3に貯留した球を抜き出すための上受け皿球抜きレバー7と、前記下受け皿4に貯留した球を抜き出すための下受け皿球抜きレバー8と、遊技者が打球操作するためのハンドル5とが設けられている。また、ハンドル5には、球の発射を停止するための発射停止スイッチ652が設けられている。なお、下受け皿4の傍らには、喫煙者用の灰皿6も設けられている。
【0036】
さらに、カードユニットbの操作を遊技者が行うための装置として、有価価値カードの残余度数を表示し確認するための度数表示部12と、球の貸出指示を行うための貸出ボタン9と、有価価値カードの返却指示を行うための返却ボタン10が上受け皿3の近傍に設けられ、それらの出力端子は遊技機背面の操作パネル基板aにそれぞれ接続されている。
【0037】
図2は遊技機本体1とカードユニットbを示す背面図である。
遊技機本体1の背面には各種機能別の制御基板と部品等が配設されている。 ここで制御基板として、遊技全体の動作を管理し制御する主基板1100と、該主基板1100からの指示情報をパラレル通信により受信し賞品球の払出動作と、カードユニット接続基板900とカードユニット通信を行うことにより貸球動作の制御を行う払出制御基板200が設けられている。
【0038】
さらに制御基板として、球の発射を制御する発射制御基板600と、該発射制御基板600によって制御される発射モータ653と各基板に所定の電力を供給する電源基板1700と、主基板1100からの賞球情報が入力され、払出制御基板200からの球貸情報が入力され、かつ外部機器と接続し枠用外部情報(賞球信号、球貸し信号、球切れ信号)を出力するための枠用外部端子板800と、カードユニットbと接続するためのカードユニット接続基板900も設けられている。
【0039】
また、保護カバー93内には、演出制御基板1300等が遊技盤2の背面側に取り付けられるようにして設けられている。制御基板は専用のケースに納められ、外部からのゴミや他の設備機器からのこぼれ球、さらには静電気、電気ノイズからも保護されるように設定されている。中でも主基板1100のケースは、専用のネジを使用し所定の回数だけ開閉できる構造となっている。
【0040】
次に、パチンコ球補給装置から受ける球の流路について説明する。
図2において、パチンコ球補給装置(図示せず)から補給された球は、遊技機上部のタンクユニット90に貯留され、賞品球の払出および貸球動作が行われる度に、球はシュートユニット91、払出ユニット92を通過し上受け皿3へ送出される。
【0041】
タンクユニット90は、パチンコ球補給装置から補給される球を貯留するものであり、該タンクユニット90の底面には、賞球タンク球有無スイッチ801と球ならし94が設けられている。賞球タンク球有無スイッチ801は、タンクユニット90に貯留される球の有無を検出するスイッチであり、貯留する球の重みによってスイッチが入力され、その検出信号は枠用外部端子板800を経由し外部へ出力される。
【0042】
また、球ならし94は、シュートユニット91のレーンを流れる球が球圧により隆起しないように球を均すためのものである。タンクユニット90の底面は傾斜しており、シュートユニット91と接合する部分に球が集合し落下する構造になっている。
【0043】
シュートユニット91は、前記タンクユニット90から流下してくる球を2つのレーンに分けて整列させる。球が払出ユニット95に向かう途中には前記球ならし94によって球圧による隆起が押さえられるが、さらに球ならし95によってより効果的に球を均すようにし、払出ユニット92へ送り込むように設定されている。
【0044】
また、シュートユニット91の球通路上には、シュート球切れスイッチ131が設けられている。シュート球切れスイッチ131は、払出ユニット92までの球の有無を検出するスイッチであり、その検出信号は主基板1100に入力され球の有無が監視される。このスイッチ131は、前記賞球タンク球有無スイッチ801と用途は類似するが、主基板1100との接続有無が大きな違いとなる。
【0045】
払出ユニット92は、前記上受け皿3までの球通路を形成するとともに、球通路上に、球を送り出すための払出モータ222と、球の流れ(落下)を抑制する払出停止ソレノイド223と、貸出球と払出球の経路を切り換える経路切換ソレノイド224と、払出球を検出するための賞球検出スイッチ130と、貸出球を検出するための球貸し検出スイッチ220等が設けられている。
【0046】
前記払出モータ222と払出停止ソレノイド223は、前記払出制御基板200と接続され制御される。主基板1100から払出制御基板200に所定の球の払出要求があると、払出制御基板200は、前記経路切換ソレノイド224を作動させ、球の経路を払出球側へとし、払出モータ222と払出停止ソレノイド223によって球を上受け皿3へ送出する。
【0047】
また、遊技者の操作により、カードユニットbからカードユニット接続基板900を介して、払出制御基板200に所定の球の貸出要求信号が入力されると、払出制御基板200は前記経路切換ソレノイド224を作動させ、球の経路を貸出球側へ設定し、払出モータ222と払出停止ソレノイド223によって球を上受け皿3へ送出する。
【0048】
また、要求の内容によって球経路を可変としているのは、賞球検出スイッチ130と前記球貸し検出スイッチ220によって、それぞれ所定の球数のカウントを分けて確実に計数するためである。さらに、賞球検出スイッチ130は主基板1100に接続され、払出制御基板200と同様に所定の球数のカウントを行い、より正確に払出が行われたことを確認できるようにしている。
【0049】
前記上受け皿3からの溢れ球が下受け皿4へ流下するように形成された球通路上には、オーバーフロースイッチ133が設けられている。前記下受け皿4に貯留した球が一杯になり、該オーバーフロースイッチ133の設置位置まで球が達すると、その貯留した球の球圧によってスイッチが入力され、その検出信号は主基板1100へ入力される。主基板1100は前記オーバーフロースイッチ133の入力を検出すると、払出制御基板200に対して球の払い出しを停止するように指示情報を出力する。
【0050】
図3は遊技盤2を示す正面図である。
遊技盤2の正面には、発射された球を遊技領域17へ導くための誘導レール16と、遊技領域17に導かれた遊技球の流れに変化を与えるための釘(図示省略)や風車15と、各入賞口と、入賞口の一つである始動口21に入賞に起因した始動口スイッチ121の検出信号により、複数種類の識別情報の可変表示を行う可変表示装置310と、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126の検出信号により、普通図柄ゲームを行う普通図柄表示装置140等が設けられている。
【0051】
また、遊技盤2の最下部には、遊技球が遊技領域17内の各入賞口の何れにも入らず落下した球を、遊技機外に排出するためのアウト口29が設けられている。アウト口29に球が入った場合には、遊技者に何らの特典も与えられず、賞品球の払い出しも行われない。
【0052】
さらに装飾ランプとして、可変表示装置310を作動させるための保留数(保留球の数で最大数は4個)を遊技者に報知するための特別図柄保留LED420、普通図柄表示装置140を作動させるための保留数(普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126により検出した球数で最大数は4個)を遊技者に報知するための普通図柄保留LED421、サイドケースランプ423、遊技枠状態ランプ424、センターLED425、ゲートLED426、アタッカーLED427、サイドLED428等が設けられている。
【0053】
前記入賞口には、始動口21、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落とし入賞口23a、左落とし入賞口23b、大入賞口24がある。遊技球が各入賞口に入賞すると、各入賞口に付設されたスイッチにより入賞球が検出され、入賞球が検出されるごとに各入賞口に割り当てられた所定の賞品球が払い出される。
【0054】
このうち始動口21は、前述したように可変表示装置310で変動実行される表示遊技の実行権を確保するための入賞口であり、また大入賞口24は、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態を生成するものである。なお、可変表示装置310や大入賞口24等の主要な構成要素について詳しくは後述する。
【0055】
図4は遊技盤2を示す背面図である。
遊技盤2の背面には、既に図2で示したものと同様に、各種の制御基板やその関連部品等が組み付けられている。制御基板としては、可変表示装置310の制御と、前記装飾ランプの制御と、音声の制御とを、それぞれ行う演出制御基板1300、外部機器と接続し盤用外部情報(大当たり1信号、大当たり2信号、図柄確定回数信号)を出力するための盤用外部端子板850等が設けられている。
【0056】
各入賞口の入賞球を検出するためのスイッチとして、始動口スイッチ121、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落とし入賞口スイッチ123a、左落とし入賞口スイッチ123b等が各入賞口付近に設置されている。大入賞口24付近には、役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125が設けられている。各入賞口のスイッチは、それぞれの入賞口付近に設けられているが、入賞球が遊技機外に排出されるまでの通路上に配置することもできる。
【0057】
各入賞口に球が入賞すると、各入賞口スイッチにより検知され、検知される度に、各入賞口ごとに割り当てられた次の所定の賞品球の払出が行われる。始動口21には5発、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落とし入賞口23a、左落とし入賞口23bには8発、大入賞口24(役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125による入賞球の検出に対して)には15発と割り当てられている。賞品球数の割り当ては入賞口ごとに固定化しているが、任意に変更することもできる。
【0058】
また、普通図柄表示装置140を作動させるための球を検出するスイッチとして、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126aと左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bが遊技盤2上の所定の位置に設けられており、それぞれ遊技領域17内を移動する球の通過を検出する。これら左右の普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a,126bは通過口として設けられている。
【0059】
役物を可変動作させる関連装置には、大入賞口24の扉を開閉させるための大入賞口ソレノイド134、大入賞口24に入賞した球の流れを前記役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125の何れかの方向に切り換えるための方向切換ソレノイド135、普通電動役物である始動口21を拡縮動作するための普通電動役物ソレノイド136が設けられている。
【0060】
次に遊技盤2上の主要な構成要素についてさらに詳細に説明する。
前記始動口21は、一般に始動チャッカーと称されるものであり、その入賞口の左右両端に一対の可動片から成る条件変更手段を備え、普通電動役物ソレノイド136(図4参照)から成る駆動源で各可動片を開閉させるようになっている。始動口21は、各可動片の開閉動作により、球が入賞し難い通常の閉状態と入賞し易い開状態に変化する、いわゆる電動チューリップ役物として構成されている。
【0061】
始動口21に球が入賞することが、次述する可変表示装置310で表示遊技が実行されるための始動条件として設定されている。図5,図6に示すように、始動口21は、球の入賞を検知する始動口スイッチ121を内部に備えている。始動口スイッチ121は、入賞球を検知してONになると、その検知信号を主基板1100に出力するものである。始動口スイッチ121は、例えば光センサ、近接センサ、あるいは磁気センサ等の各種センサにより構成すればよい。
【0062】
可変表示装置310は、その画面中に複数種類の識別情報を可変表示可能な矩形の表示領域を備えるものであり、液晶ユニットにより構成されているが、CRT表示器、ドラムユニット、7セグメント表示器等を採用することも可能である。前記始動口21に球が入賞し、前記始動口スイッチ121により入賞球が検出されると、可変表示装置310における表示遊技の権利が獲得され、表示遊技が実行されるようになっている。なお、表示遊技に用いる識別情報は、1〜9の数字等の各種図柄が相当し、他に例えばキャラクタを模したもの等、様々な文字、図形、若しくは記号、またはこれらの組み合わせを採用することができる。
【0063】
本実施の形態における表示遊技では、図13に示すように、可変表示装置310の表示領域は、横3列に並ぶ3つの表示箇所に区画されて使用され、各表示箇所毎に複数種類の識別情報が縦方向へスクロールする可変表示が開始される。そして、所定時間経過後に各表示箇所ごとに1つずつ任意の識別情報が停止するように設定されている。各表示箇所は、スロットマシンにおける1つのリールを模しており、全体としてスロットマシンにおける図柄合わせゲームに見立てた表示遊技が展開される。
【0064】
前記表示遊技の実行結果として、各表示箇所に停止した図柄が、予め定めた所定の組み合わせ(例えば「5,5,5」等と3つとも総て同一に揃った状態等)となった場合が「特定表示態様」と定められている。かかる特定表示態様が確定する前に、最後の表示箇所を1つ除いた他の2つの表示箇所に停止した図柄が一致した状態が「リーチ態様」に該当する。すなわち、リーチ態様は、表示遊技で特定表示態様を導出する可能性がある場合に、該特定表示態様に相当する識別情報の所定の組み合わせの一部を成す表示態様である。
【0065】
前記表示遊技の実行結果が最終的に特定表示態様に確定すると、次述する大入賞口24が所定回数を限度に繰り返し開閉する特別遊技状態が発生し得るように設定されている。また、前記表示遊技の実行結果が、最終的に前記特定表示態様に確定しなかった場合は、リーチ態様を経るか否かに拘わらずハズレ表示態様に該当する。
【0066】
また、前記表示遊技の実行結果が、前記特定表示態様のうち所定の確変図柄(例えば「3」、「5」、「7」の何れか)で揃うと、いわゆる確変大当たりに相当する特別遊技状態が発生する。確変大当たりが発生すると、その特別遊技状態が終了した後の次回の表示遊技で、通常の遊技状態に比べて特定表示態様に確定する確率が高くなる。このように、通常時に比べて特別遊技状態が発生する確率が向上された遊技状態を確率変動状態(または「確変モード」)という。
【0067】
前記表示遊技の実行中、あるいは後述する特別遊技状態の発生中に、前記始動口21に球が入賞した場合には、表示遊技を実行する権利を獲得するが保留とされ、現在進行中の表示遊技等が終了した後、保留されていた権利が順次消化されるようになっている。ここで表示遊技の保留数は最大4個と設定されており、その数は前記特別図柄保留LED420によって報知される。
【0068】
前記大入賞口24は一般にはアタッカーと称されるものであり、ソレノイド(大入賞口ソレノイド134、方向切換ソレノイド135)等の駆動源の作動により扉が可変動作して、その入賞口が球の入賞し難い通常の閉状態と入賞容易な開状態とに変化し得るように構成されている。
【0069】
大入賞口ソレノイド134は、前記特別遊技状態が成立した際に所定の回数(例えば15回)だけ大入賞口24の扉の開閉動作を行うために作動する。方向切換ソレノイド135は、大入賞口24の扉が開放された状態において、前記役物連続作動装置スイッチ124側に入賞球を導くように方向切り替えレバー135aを作動させ、役物連続作動装置スイッチ124によって入賞球が検出されると、次は前記カウントスイッチ125側に入賞球を導くように作動する。
【0070】
すなわち、大入賞口24は、前記表示遊技で特定表示態様となった際に、特別遊技状態を演出するように開閉制御される。ここで特別遊技状態とは、開状態に所定時間維持された後、閉状態に短時間戻るという開閉動作が、所定ラウンド回数(例えば15回)を限度に繰り返し実行される状態である。所定の球数(例えば10個)が大入賞口24に入賞するか、または、所定の時間(例えば30秒)が経過すると大入賞口24の扉は閉状態となる。そして、前記所定の回数だけ一連の動作が終了すると、前記特別遊技状態は終了となる。
【0071】
また、大入賞口24の内部には特定領域が設けられており、この特定領域に前記各ラウンド毎に少なくとも1つの球が入賞し、該特定領域にある前記役物連続作動装置スイッチ124によって入賞球が検出されることが、次ラウンドに移行するための継続条件となっている。すなわち、前記各ラウンド毎に役物連続作動装置スイッチ124によって球が検出されないと、前記特別遊技状態は終了となる。
【0072】
前記普通図柄表示装置140は、左右に分けたLED2灯の点灯によって可変表示を行う。このLED2灯以外の方法では、7セグメント表示器を使用する場合もある。左右に分けたLEDには、それぞれ「当たり」と「ハズレ」が割り当てられ、左右の普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a,126bにより球の通過を検出すると、普通図柄表示装置140による普通図柄ゲームの権利を獲得し普通図柄ゲームを行う。
【0073】
普通図柄ゲームは、普通図柄表示装置140の左右のLEDの交互点滅による可変表示が開始され、所定の時間可変表示を行い停止すると左右どちらか一方の点灯表示となり、遊技者は判定の結果を目視し確認することができる。判定の結果「当たり」となると、前記始動口21の各可動片が、球が入賞し難い通常の閉状態から入賞し易い開状態に一時的に作動する。
【0074】
普通図柄表示装置140が可変表示中に、左右の普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a,126bによって通過球の検出があった場合は、普通図柄ゲームの権利を獲得するが保留とされ現在進行中の普通図柄ゲームが消化された後、保留にされた権利が順次消化される。普通図柄ゲームの保留数は最大4個とし、前記普通図柄保留LED421によって報知される。
【0075】
次に遊技機本体1の制御に用いられる各種制御基板について説明する。
図5および図6は、遊技機本体1の制御に用いられる各種制御基板およびそれに関連する構成要素を示すブロック図である。図5,図6には、制御基板(制御手段)として、主基板1100、払出制御基板200、発射制御基板600、演出制御基板1300、電源基板1700が示されている。
【0076】
ここで主基板1100は、遊技制御手段として、前記始動口21への球の入賞に基づき、表示遊技の実行結果を定める抽選を実行してその抽選結果を出力し、かつ前記抽選のうち表示遊技の実行中における始動口21への球の入賞に基づき実行された抽選結果を演出態様用として別途出力する機能を備える。また演出制御基板1300は、演出制御手段として、前記遊技制御手段から出力された抽選結果に基づき表示遊技を実行し、かつ前記遊技制御手段から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、表示遊技の実行中に識別情報の可変表示とは別に新たな演出態様を実行可能な機能を備えている。
【0077】
図6は主基板1100の詳細を示している。
先ず前記遊技制御手段について説明すれば、主基板1100では、始動口21に球が入賞し始動口スイッチ121により球が検知された際、始動口スイッチ121から出力された検出信号を、入力インターフェイス1115aを介してワンチップマイコン1101に入力する。この入力された検出信号に対して、CPU1102は表示遊技の実行結果を定める抽選を実行する。
【0078】
すなわち、当たりハズレの抽選、停止図柄の抽選、演出パターンの抽選(抽選は他にもあるが代表的な抽選のみ記載)を行い、その実行結果をRAM1104に一時格納する。格納されたデータは、表示遊技の開始毎にワンチップマイコン1101のデータバスより演出パターンおよび停止図柄の抽選結果がバッファ1114を介してラッチ回路1116bに入力され、一旦ラッチされて演出制御基板1300へと送信される。
【0079】
また表示遊技の実行中に限り、始動口21への球の入賞に基づき実行された前記当たりハズレの抽選結果は、抽選毎にバッファ1114を介してラッチ回路1116bに入力され、一旦ラッチされ演出制御基板1300へ演出態様用の抽選結果として送信される。
【0080】
ここで本実施の形態では、ワンチップマイコン1101内にあるRAM1104に格納された前記演出態様用の抽選結果は、CPU1102が内部タイマー1107を監視することで、抽選時からその抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで不特定時間経過後にワンチップマイコン1101のデータバスより出力し、バッファ1114を介してラッチ回路1116bに入力され、一旦ラッチされ演出制御基板1300へ割込みコマンド(ソフト割り込み)として送信される。
【0081】
演出態様用の抽選結果の送信回数については1回でも良いが、図12のように保留数やリーチ数(リーチ態様の数)により変化するように設定しても良い。表示遊技の実行中に始動口21への球の入賞した時点で、例えば、保留数0、リーチなしの場合には、前記演出態様用の抽選結果の送信回数は0〜2回となる。ここで「保留数0、リーチなし」とは、現在行われている表示遊技でリーチ態様が出現しないことを示している。
【0082】
また「保留数0、リーチ有り」とは、現在行われている表示遊技でリーチ態様が出現する、またはリーチ態様が出現中であることを示している。また「保留数3、リーチ4つ有り」とは、現在行われている表示遊技でリーチ態様が出現する、またはリーチ態様が出現中であり、保留球として実行権利が記憶されている表示遊技の総てでリーチ態様が出現することを示している。
【0083】
このように保留されている表示遊技の表示態様(リーチ態様の出現の有無等)は、前述したように当たりハズレや演出パターン等が、始動口スイッチ121が球を検知した時点で抽選されてRAM1104に格納されているので、このような演出態様用の抽選結果に基づき、実際に表示遊技が実行される以前にも判読することが可能となっている。
【0084】
始動口スイッチ121が球を検知した時点で、表示遊技が実行されていない状態であれば、CPU1102により実行された抽選の抽選結果はRAM1104の保留0領域に格納される。次に始動口スイッチ121が球を検知した場合は、保留が1つとなる時に抽選結果をRAM1104の保留1領域に格納することになる。
【0085】
保留領域は、以下のように抽選結果を格納する場所を5領域用意する。
保留0領域=現在行っている表示遊技の抽選結果を格納する領域。
保留1領域=現在行っている表示遊技の次に行う保留1に相当する表示遊技の抽選結果を格納する領域。
保留2領域=前記保留1の次に行う保留2に相当する表示遊技の抽選結果を格納する領域。
保留3領域=前記保留2の次に行う保留3に相当する表示遊技の抽選結果を格納する領域。
保留4領域=前記保留3の次に行う保留4に相当する表示遊技の抽選結果を格納する領域。
【0086】
ここで、前記保留領域のデータを参照して新たに追加する演出態様を決定することにより、演出制御基板1300に新たに加える演出指示を行うようにしても良い。すなわち、演出態様が実行される表示遊技や、演出態様が実行される表示遊技より後に実行される表示遊技のうち少なくとも何れか一つの表示遊技の表示態様ないし実行結果に応じて、前記演出態様の内容(演出パターン等)を決定するように設定する。
【0087】
例えば、保留数が3つあり、3つ目の保留に係る表示遊技で特定表示態様(当たり)が確定する場合、現在実行中の表示遊技では通常演出でハズレ表示態様となり、保留1つ目に係る表示遊技ではリーチ態様の出現後にハズレ表示態様となり、保留2つ目に係る表示遊技では通常演出でハズレ表示態様となり、また保留3つ目に係る表示遊技で特定表示態様(当たり)が確定する等と、総ての表示遊技における表示態様ないし実行結果の演出を予め判読できるようにすることで、このようなデータを参考にして、新たに加える演出態様の具体的な演出内容(演出パターン等)を決定することができる。
【0088】
また他の例として、過去のデータに基づき、演出態様が実行される以前に終了した表示遊技の表示態様ないし実行結果に応じて、前記演出態様の具体的な演出内容(演出パターン等)を決定するように設定しても構わない。
【0089】
さらに、前記演出態様用の抽選結果は、特別条件外部端子板870を介して遊技機外部に出力可能に設定されている。すなわち、CPU1102から出力された前記演出態様用の抽選結果は、ラッチ回路1116dに入力され一旦ラッチされて特別条件外部端子板870へと送信された後、この特別条件外部端子板870から特別条件外部情報として、例えばホール管理コンピュータや外部演出装置等に出力されるようになっている。
【0090】
ところで主基板1100は、主基板内部のクロック回路1110が生成するクロックを基準にワンチップマイコン1101が動作制御する。またクロック回路1110が生成したクロックを内部タイマー1107で分周して得た一定時間間隔の割込み信号をCPU1102(CPUコア)に入力することで、一定時間毎にCPU1102をリセットする。CPU1102は、リセット間隔よりも短い時間で終了するように分割した処理をリセット毎に実行することで一連の動作を遂行する。
【0091】
始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126b、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落し入賞口スイッチ123a、左落し入賞口スイッチ123bは、それぞれ球の入賞を検知するためのスイッチであり、これらのスイッチからの入力信号は、入力インターフェイス回路1115aに入力される。
【0092】
役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130b、シュート球切れスイッチ131、ガラス枠開放検出スイッチ132、オーバーフロースイッチ133からの各入力信号は、入力インターフェイス回路1115bに入力される。
【0093】
入力インターフェイス回路1115a、1115bのアドレスは、ワンチップマイコン1101のアドレス空間にメモリマップドI/O方式で設定されている。ワンチップマイコン1101が出力するアドレス信号およびリード/ライトの制御信号を、ワンチップマイコン1101が出力するシステムクロックに従って、アドレスデコード回路1113でデコードすることによりチップセレクト信号を生成する。
【0094】
このチップセレクト信号にて入力インターフェイス回路1115a、1115bがセレクトされると、始動口スイッチ121等からの各入力信号が各入力インターフェイス回路を通じてデータバスに出力される。データバス上の各入力信号は、一定時間毎に発生する割込み信号によって、次にリセットされるまでの間に複数回検出されてチャタリング防止、ノイズキャンセル処理が行われた後、入力信号毎に指定された制御が行われ処理される。
【0095】
始動口スイッチ121からの入力信号は5個賞球の賞球信号として、また右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落し入賞口スイッチ123a、左落し入賞口スイッチ123bからの入力信号はそれぞれ8個賞球の賞球信号として、さらに役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125からの入力信号は15個賞球の賞球信号として扱われ、それぞれのスイッチで検出された入賞個数が指定されたRAM領域に記憶される。またこれと同時に、賞球総数がCPU1102で演算処理され、指定のRAM領域に格納され処理される。
【0096】
その他、始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bからの入力信号に対してそれぞれ乱数値がセットされ、これらの値がRAM領域に格納され記憶される。このデータを基にして、遊技機本体1の遊技状態が設定され各制御基板にデータが出力される。
【0097】
各制御基板への出力データは、データバスの途中に設けたバッファ1114を通して、ラッチ回路1116a〜1116eに出力される。出力用のラッチ回路とワンチップマイコン1101とを結ぶデータバスの途中にバッファ1114を配置することでデータバス信号が一方向の流れになり、遊技に関する信号以外の外部からの入力を防止することで不正防止の対策となる。
【0098】
始動口スイッチ121、5個賞球RAM領域、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落し入賞口スイッチ123a、左落し入賞口スイッチ123b、8個賞球RAM領域、役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125、15個賞球RAM領域にデータがあることにより、CPU1102は、各賞球数に設定された8ビット賞球データを順次、データバスを通じてラッチ回路1116aに出力する。これと同調するように払出制御基板200に対する割り込み信号、ストローブ信号の制御信号をデータバスを通じてラッチ回路1116cに出力する。
【0099】
メモリマップドI/Oで制御されたラッチ回路1116aに、8ビット賞球データが、ラッチ回路1116cに、割込み信号、ストローブ信号の制御信号がそれぞれラッチされ、出力信号として払出制御基板200に出力される。
【0100】
賞球排出の検出を、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bで行い、各賞球検出スイッチの出力する検出信号がデータバス上に出力され入力インターフェイス回路1115b通しワンチップマイコン1101に取り込まれる。と同時に右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bの出力する検出信号が払出制御基板200に取り込まれる。
【0101】
これらの検出信号に基づいて、実際に払い出した賞球総数がCPU1102で演算処理され、その値がRAM領域の記憶データから減算処理され、リアルタイムに賞球総数のデータが更新される。また排出賞球数の設定数ごとに出力信号がラッチ回路1116dに出力され、アドレスデコード回路1113のチップセレクト信号に同期して外部へパルス出力される。
【0102】
始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bの入力信号に対してそれぞれ乱数値を取得し、これに基づいてCPU1102で遊技演出の種類(制御パターン)が決定され、遊技状態演出データが生成されてRAM領域に格納され処理させる。
【0103】
また、演出制御基板1300へは、前記遊技状態演出データに対応した遊技状態演出データとして出力される。すなわち、ワンチップマイコン1101から8ビット、遊技状態演出データが、データバスを通じてラッチ回路1116bに順次出力される。8ビットデータ内には、ストローブ信号を含んだデータが出力される。
【0104】
これらの信号は、メモリマップドI/Oで制御されたアドレスデコード回路1113からデコードされて出力されるチップセレクト信号に基づくタイミングで、順次ラッチ回路にラッチされ、時系列に各遊技状態演出に関するデータとして、演出制御基板1300に順次出力される。
【0105】
主基板1100からの信号が、入力インターフェイス1314を介しマイクロコンピュータ1301に入力されると、マイクロコンピュータ1301は、入力されたデータに基づき、可変表示装置310や、ランプ、音声の各制御を行う。現在表示遊技を実行中であっても、主基板1100から出力された前記演出態様用の抽選結果が入力されると、その入力時点で実行中の表示遊技の演出に、新たな演出態様が割り込むように演出される。なお、前記演出態様用の抽選結果の入賞に基づき、必ずしも新たな演出態様を100%実行する必要はなく、新たな演出態様を実行するか否かは選択的に決めることもできる。
【0106】
遊技状態が特別遊技状態(大当たり)の場合、遊技状態演出データに同調して大入賞口ソレノイド134の制御データがラッチ回路1116eに出力され、かつアドレスデコード回路1113からのチップセレクト信号がラッチ回路1116eに入力される。これによりラッチ回路1116eから大入賞口ソレノイド134の制御データが出力され、大入賞口ソレノイド134が駆動され、大入賞口24が開状態になり球を大入賞口24に誘導可能となる。
【0107】
大入賞口24内部の特定領域に配置された役物連続作動装置スイッチ124が球を検知すると球検知信号が出力され、この信号が入力インターフェイス回路1115bを通してデータバスに出力されワンチップマイコン1101に取り込まれる。
【0108】
役物連続作動装置スイッチ124から出力された球検出信号に基づく検出処理の結果、方向切換ソレノイド135の制御データがラッチ回路1116eに出力され、方向切換ソレノイド135が制動される。同時に役物連続作動装置スイッチ124から出力された球検知信号に基づき、大当たり状態を次回のラウンドへ継続するか否かを示すラウンド継続データがRAM領域に格納され処理される。
【0109】
方向切換ソレノイド135が制動されることにより、大入賞口24内に配置されたカウントスイッチ125で球が計数される。カウントスイッチ125と、役物連続作動装置スイッチ124とで計数されたデータの総合計数が所定の数量に到達するとラッチ回路1116eのデータが変更され、大入賞口ソレノイド134、方向切換ソレノイド135が非能動状態になり、1回の大当たりラウンドが終了する。所定時間後、ラウンド継続データがラウンドの継続を示している場合には、前述した制御方法により大当たり状態ラウンドがさらに継続する。
【0110】
右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bからの入力信号に対してそれぞれ乱数値が取得される。この乱数値に基づいて、普通図柄表示装置140(普通図柄LED1、普通図柄LED2)の表示制御データが生成され、これがワンチップマイコン1101からバッファ1114を通してラッチ回路1116eに出力される。そしてアドレスデコード回路1113からチップセレクト信号が出力されるごとに普通図柄LED表示が一定時間行われる。
【0111】
乱数値の取得結果が当たりの場合には、普通電動役物ソレノイド136の制動データがワンチップマイコン1101からバッファ1114を通してラッチ回路1116eに出力されると共に、アドレスデコード回路1113からのチップセレクト信号に応じてラッチ回路1116eから一定時間出力されて普通電動役物ソレノイド136が制御される。このため、遊技盤2において球が始動口21に入賞しやすい状態となる。
【0112】
主基板1100に電源が供給されると、電源基板1700よりリセット信号が供給され主基板1100の各デバイスはリセット状態になる。その後システムリセット信号が非能動状態となり、各デバイスは能動状態に遷移する。システムリセット信号が非能動状態に信号変化するとクロック同期、遅延回路1111による遅延処理により一定時間の経過後にワンチップマイコン1101へのリセット信号が非能動となる。これによりワンチップマイコン1101が稼動状態になり、主基板1100の動作状態が保たれる。その後、ワンチップマイコン1101の初期設定が行われる。
【0113】
遊技機外部供給の電源が不安定な場合には、電源基板1700から停電検出信号がワンチップマイコン1101のNMI(ノンマスカブルインターラプト)1105に供給され、ワンチップマイコン1101において各記憶領域の退避動作が行われる。
【0114】
具体的には、一定時間にわたって賞球検出データの検知を行った後、RAM領域に停電処理判定のデータを保存し、RAM1104の保護を行う。すなわち、電源電圧が低下することで、電源基板1700からRAM1104にバックアップ電源DC5VBBが供給され、RAM1104の記憶状態が保持される。
【0115】
電源が次に供給されたとき、停電処理判定のデータの有無に基づき停電処理のあったことを認識すると、ワンチップマイコン1101は停電復旧処理を行う。初期設定の時、RAM初期化信号が能動状態であれば、CPU1102はI/Oポート1106のデータを検出してRAM領域の初期化を行う。
【0116】
シュート球切れスイッチ131で球切れを検出した信号、およびオーバーフロースイッチ133で遊技機本体1の下受け皿4にて賞球の球詰まりを検出した信号は、入力インターフェイス回路1115bおよびデータバスを通じてワンチップマイコン1101に取り込まれる。これらの信号は、データ変換後、ラッチ回路1116aから賞球出力データと同じ構成にて払出制御基板200へ出力される。該ラッチ回路1116a〜1116eの出力は、一方向であり、不可逆性の出力形態をとる。
【0117】
主基板1100は、主基板内部のクロック回路1110が生成するクロックを基準に動作する。また内部タイマー1107は、分周動作により一定時間間隔で割込み信号をCPU1102に発生する。CPU1102は、当該割り込み信号が入力される一定時間毎に各種処理を行うようになっている。
【0118】
その他、主基板1100には、所轄警察所による検査用端子が設けられており、ワンチップマイコン1101内のROM1103のデータを送信可能である。照合用出力端子1117よりアイソレーション入出力回路1112を通じて通信1109にデータ請求信号(シリアル通信)が入力される。ワンチップマイコン1101は、入力されたデータ請求信号に対し請求されたデータをROM1103に格納されたデータより通信1109、アイソレーション入出力回路1112を通じて照合用出力端子1117から出力する。アイソレーション入出力回路1112を配置することで外部と電気的に接続を不可能とする。
【0119】
次に、図7に示す払出制御基盤200について説明する。
払出制御基板200は、主基板1100から受信のみの一方向通信を行い、8ビットパラレル賞球データ、賞球データ制御信号1、賞球データ制御信号2で構成された通信データを受信する。
【0120】
賞球データ制御信号1が、ワンチップマイコン201のカウンタ回路202に入力されると、当該カウンタ回路202からCPU203に割り込み信号が出力される。これにより、賞球データ制御信号1は、CPU203に対して賞球データの取り込みをトリガーとする。
【0121】
CPU203は、アドレスデコード回路213を通じてチップセレクト信号をゲート回路212、ゲート回路211に出力し、ゲート回路212、211に入力されている賞球データや各種の信号をゲート回路およびデータバスを介して取り込み、RAM205に保存する。そして、取り込んだ賞球データに対応する賞球数で順次、払出動作を行う。
【0122】
CPU203は、賞球経路切換信号を、データバスを通じてラッチ回路215に出力し、これと同時にアドレスデコード回路213からチップセレクト信号を出力させる。これにより賞球経路切換信号がソレノイド224に出力され、払出動作の賞球経路確保が行われる。その後、ラッチ回路214に払出停止ソレノイド信号の停止解除信号を出力し、払出モータ222に払出モータ制御信号1,2,3,4を順次出力し、チップセレクト信号の出力タイミングによりモータ回転の制御をしながら賞球払出動作を行う。
【0123】
クロック回路209のクロックを基準に、内部タイマー208で一定時間間隔の割込み信号をCPU203に対して生成し、この割込みタイミングで賞球払出球の検出信号をデータバスに取り込み、所定の賞球数を検出したとき、払出停止ソレノイド223、払出モータ222の駆動を停止する。なお、賞球払出球の検出は、球貸し経路に設置された右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bで行われ、これらの検出信号はゲート回路211にチップセレクト信号を出力することでデータバスに取り込まれる。
【0124】
球貸し動作は、カードユニット(CR球貸機)bとの間で球貸し信号を、ゲート回路211、ラッチ回路215を通して送受信することにより行われる。球貸し動作時、CPU203はラッチ回路215を通して球貸し経路切換信号を経路切換ソレノイド224に出力して球貸し経路を確保し、球貸し経路に設置された右貸し球検出スイッチ220a、左貸し球検出スイッチ220bで貸し球の検出を行い、払出動作を行う。
【0125】
球貸し動作において、一定数ごとにラッチ回路215から外部へ情報出力される。また、球貸し信号の送受信が正常な状態において、ラッチ回路215から、発射制御基板600に対して発射許可信号が能動状態で出力される。また球貸し信号の送受信に異常が発生すると、発射許可信号は非能動状態に変化し、球発射不可能な状態になる。しかし、球貸し信号の送受信が正常な状態に復帰することで、発射可能となる。
【0126】
その他、払出動作においては、主基板1100から、賞球データにシュート球切れスイッチ131のシュート球切れ信号、および遊技機本体1の下受け皿4に設置されたオーバーフロースイッチ133のオーバーフロー信号が送信されると、払出制御基板200は払出動作を停止する。また賞球データに各解除信号が送信されることにより払出動作を再開する。
【0127】
払出制御基板200に電源が供給されると、電源基板1700よりシステムリセット信号が供給され、払出制御基板200の各デバイスはリセット状態になる。その後、リセット信号が非能動状態で、各デバイスは能動状態に遷移する。
【0128】
クロック同期・遅延回路210の遅延処理により、ワンチップマイコン201へのリセット信号は、元のリセット信号が非能動状態に信号変化してから一定時間の経過後に非能動になる。こうして元のリセット信号が非能動状態になってから一定時間の経過後に、ワンチップマイコン201は稼動状態になり、払出制御基板200の動作状態が保たれる。その後、ワンチップマイコン201の初期設定が行われる。
【0129】
遊技機外部供給の電源が不安定な場合には、電源基板1700からワンチップマイコン201のNMI(ノンマスカブルインターラプト)206に停電検出信号が供給され、ワンチップマイコン201において各記憶領域の退避動作が行われる。具体的には、一定時間にわたって賞球検出データの検知を行った後、RAM領域に停電処理判定のデータを保存し、RAM205の保護を行う。
【0130】
電源電圧が低下する場合は、電源基板1700からRAM205にバックアップ電源としてDC5VBBが供給され、RAM205の記憶状態が保持される。再度電源供給がされたとき、停電処理判定のデータの存在を認識することで、ワンチップマイコン201は停電復旧処理を行う。初期設定の時、RAM初期化信号が能動状態であれば、CPU203はI/Oポート106のデータを検出して、RAM領域の初期化を行う。
【0131】
次に、図8に示す演出制御基板1300について説明する。
演出制御基板1300は、主に遊技盤2上に設置された可変表示装置310、遊技機状態ランプ422、サイドケースランプ423、各種LED424〜428,420,421等の点滅、スピーカ510での効果音、音声、遊技機本体1の異常状態を知らせるための警告音等、遊技盤2上に設置された稼動演出装置の動作等の制御を行うものである。また、遊技状態でない場合は、所定の処理手順(プログラム)を実行するマイクロコンピュータ1301を有している。
【0132】
演出制御基板1300には、マイクロコンピュータ1301を動作させるクロック発信器1316と、演出制御を実行することで取得した情報を一時記憶するための制御用RAM1311と、制御情報に基づき演出制御を実行するための制御プログラムが記憶された制御用ROM1310を有し、主基板1100からの制御情報を入力する入力インターフェイス1314を通して制御情報を取得し、取得した情報に基づき遊技演出を実行する。
【0133】
マイクロコンピュータ1301は、クロック発信器1316が生成するクロックを基準に動作し主基板1100からの制御情報が入力インターフェイス1314を通して、マイクロコンピュータ1301内のPIOa1306a、PIOj1306jに入力され、入力情報に基づき可変表示装置310での演出、各種ランプ・LEDでの光による演出、遊技盤2上に設置された稼動演出装置による演出、音による演出等を制御用ROM1310に記憶されたプログラムの手順で実行する。
【0134】
電源基板1700からのリセット信号は、遊技機本体に電源が投入されると、電源基板1700からマイクロコンピュータ1301に入力され制御ROM1310に記憶されている制御手順に従って、マイクロコンピュータ1301のリセットする。と共に演出制御基板1300の初期化する。
【0135】
先ず、可変表示装置310上での演出を行う画像処理部について説明する。遊技盤2上に設置された可変表示装置310の表示制御を行うためマイクロコンピュータ1301は、主基板1100からの制御情報に基づいて画像制御IC1320へ具体的な指示を行う。
【0136】
画像制御IC1320は、クロック発信器1316のクロック信号を基準に動作し制御する。またマイクロコンピュータ1301の制御情報に従い、画像データROM1322の画像データを入手し、具体的な映像信号を生成し、可変表示装置310へ出力する。図8では、画像制御IC1320が生成した画像データやパレット(色)情報等を一時的に記憶しておく領域であるVRAMが図示されていないが、画像制御IC1320の内部にVRAMを内蔵した画像制御ICで構成してある。
【0137】
画像補正IC1321は、画像制御IC1320からの入力画像信号(アナログR,G,B信号、水平、垂直同期信号)を可変表示装置310用に補正し出力する。
【0138】
電源生成回路1324a〜fは、電源基板1700からの電源に基づいてDC13V,23V,−5V,3.3V,2.5Vの各電圧を画像処理部へと供給することで画像制御IC1320、画像補正IC1321を駆動する。
【0139】
次に、光による演出を行うランプ・LED駆動回路部について説明をする。主基板1100からの制御情報に基づいて遊技機本体1および遊技盤2上に設置されたランプ、LED、ソレノイドを具体的に演出を行わせる、LED駆動回路1400a〜cと、駆動回路1401を通し実行される。
【0140】
CPU1302の制御に従いPIOb〜e1306b〜e(パラレルI/O)を通しLED駆動回路1400a〜cと駆動回路1401に制御信号を出力し各駆動回路が装飾LED、ランプ、ソレノイドを動作させる。
【0141】
次に、音による演出を行う音声制御部について説明する。マイクロコンピュータ1301は、主基板1100からの制御情報に基づいて遊技機本体に設置されたスピーカ510を具体的に演出を行わせるため、音声制御IC1500に制御情報を出力する。
【0142】
音声制御IC1500は、クロック発信器1316のクロック信号を分周器1317で分周し音声制御IC1500の動作クロックとして使用する。またマイクロコンピュータ1301の制御情報に従い、音声データROM1501の音声データを入手し、具体的な音声信号を生成し、スピーカ510へと出力する。
【0143】
CPU1302は、PIOf〜g1306f〜g(パラレルI/O)を通し音声制御IC1500に音による制御情報を出力する。PIOf1306fは、データを出力し、PIOg1306gは、制御信号(チップセレクト、リード、ライト等)を出力する。
【0144】
音声制御IC1500は、マイクロコンピュータ1301からの制御情報に基づき音声データROM1501のデータ入手し音声信号に変換する。また擬音や効果音等は、音声制御IC1500に内蔵された、発信器で作られ出力する。
【0145】
音声制御IC1500からの音声信号は、フィルター1502で出力電圧調整を行い音声以外のノイズ成分を除去しアンプ1503へと出力されアンプ1503でスピーカ駆動可能な電圧レベルに増幅しスピーカ510から音として出力される。
【0146】
次に、図9に示す発射制御基板600について説明する。
発射制御基板600は、発射モータ653に使用されているパルスモータの回転数を、所定の回転数にするためのパルスを生成する回路である発振回路601と、分周回路602と、ハンドル部650内のタッチセンサ651からの信号、ストップスイッチ652からの信号、電源基板1700からのリセット信号、そして前記払出制御基板200からの発射許可信号を判断し、発射モータ駆動信号を生成するモータ駆動信号制御回路603と、パルスモータ(発射モータ653)の各コイルに励磁させるためのドライバー回路604等から構成されている。
【0147】
前記ハンドル部650は、遊技者がハンドル5に触れているか否かを検出するタッチセンサ651、遊技者が任意に球の発射を停止できるようにするストップスイッチ652、球を発射させるためのパルスモータ653(発射モータ)等で構成されている。電源基板1700からのリセット信号は、遊技機本体1に電源が投入されると、電源基板1700からモータ駆動信号制御回路603へ入力され、発射制御基板600の各回路を初期化する。
【0148】
ハンドル部650内のタッチセンサ651は、遊技者がハンドル5に触れている状態であれば発射が可能であるとみなす信号を出力し、遊技者がハンドル5に触れていない状態であれば、発射が不可能であるとみなす信号をモータ駆動信号制御回路603にそれぞれ出力する。
【0149】
ストップスイッチ652は、遊技者が任意に球の発射を停止することができるように設けたスイッチであり、遊技者によりストップスイッチ652の操作がされた場合に、モータ駆動信号制御回路603に球の発射停止信号を出力し、ストップスイッチ652の入力がない場合に、球の発射信号を出力する。
【0150】
また、ストップスイッチ652は、遊技者から何らストップスイッチ652に対し操作がなく、ハンドル5を回転させた状態にない場合には、ストップスイッチ652から入力がされた状態と同じ信号を出力する。すなわち、ハンドル5内部の構造上、ハンドル5が回転していない状態ではストップスイッチ652からの信号が入力されている状態になるようになっている。つまり、遊技機本体1に電源が投入され、前記リセット信号がモータ駆動信号制御回路603に入力され、各回路の初期化が行われた後、遊技者がハンドル5に触れて回転させた状態になって初めて球が発射される。
【0151】
次に、図10に示す電源基板1700について説明する。
外部から供給されるAC24Vをダイオードブリッジ整流器で全波整流を行い、直流電源DC24Vを生成する。DC24V電源にダイオードを通してコンデンサーで平滑を行い、DC32V電源を生成する。DC24V、DC32Vは非安定電源である。
【0152】
AC24Vを電源回路1701に供給して、安定電源DC18V、DC12V、DC5Vの定電圧電源が生成され、主基板1100、払出制御基板200、演出制御基板1300、発射制御基板600に供給される。
【0153】
生成されたDC5Vの定電圧電源を、ダイオードを通してバックアップ回路1702のコンデンサーに接続して、DC5VBBのバックアップ電源を生成し、DC5VBBが主基板1100、払出制御基板200に供給される。AC24Vはカードユニット接続基板900に供給され、前記払出制御基板200とカードユニットbの通信用電源、操作パネル基板aの電源として使用される。
【0154】
DC24V電源の電圧レベルを電圧検出回路1708で検出して遅延回路1707に出力する。遅延回路1707は内部時定数500msecの遅延時間をもち、電圧検出回路1708の連続出力時間が遅延回路1707の時定数より大きくないと遅延回路1707は出力信号を出力しない。このため、DC24V電源の電圧レベルが遅延回路1707の時定数より小さい時間の電圧変動および電源停止は無視され停電検出信号は電源基板1700より外部に出力されない。
【0155】
遅延回路1707に時定数より大きな入力信号があると、遅延回路1707は停電検出信号を前記主基板1100、前記払出制御基板200、シフトレジスタ1704のシリアル入力端子に出力する。8ビットシフトレジスタ1704は、クロック回路1706より周期20msecのクロックが常時入力されている。
【0156】
ここで8ビットのデータ入力端子はゼロに固定している。このため、停電検出信号が8ビットシフトレジスタ1704に入力すると、8クロック(約160msec)後8ビットシフトレジスタ1704からリセット信号が前記主基板1100、前記払出制御基板200、前記発射制御基板600、前記演出制御基板1300に出力される。
【0157】
電源立ち上げ時および停電復帰後、周辺回路電源立ち上げ時より遅延回路1707の時定数の時間、停電検出信号およびリセット信号は能動状態で出力している。遅延回路1707の時定数の時間後、停電検出信号は非能動状態になり、リセット信号は、8ビットシフトレジスタ1704の8クロック後非能動状態で出力される。
【0158】
RAM初期化信号は、RAM初期化スイッチ1705を手動で押しつつ電源を投入することで主基板1100、払出制御基板200に出力され各制御基板ないにあるRAMが初期化される。また演出制御基板1300は、マイクロコンピュータ1301に入力されることでリセットプログラムが働き初期化される。
【0159】
次に、図11に示すランプ中継基板1600について説明する。
ランプ中継基板1600は、遊技機本体1の前面側に配置されたランプ、LED、ソレノイド等を駆動するための信号を中継する基板である。さらにランプ中継基板1600は、演出制御基板1300からの駆動信号配線を簡略化する機能を有している。
【0160】
次に、遊技機本体1の作用を説明する。
図1において遊技者がハンドル5を操作すると、球が1つずつ遊技盤2に形成されている遊技領域17に打ち込まれる。球が始動口21に入賞すると、始動口スイッチ121によって球が検出され、図5に示す主基板1100のワンチップマイコン1101に検出信号が出力される。この検出信号に基づき、ワンチップマイコン1101のCPU1102は表示遊技の実行結果を定める抽選を実行する。この抽選結果に従って、演出制御基板1300の制御により可変表示装置310で表示遊技が実行される。
【0161】
図13は、可変表示装置310で実行される表示遊技の流れの一例を示している。表示遊技が開始されると、先ず図13(a)に示すように、可変表示装置310の表示領域に区画された3つの表示箇所で、それぞれ識別情報として数字図柄が縦方向にスクロールする。スクロールが開始されてから所定時間が経過すると、図13(b),(c)に示すように、左右の表示箇所から順に一つずつ任意の識別情報が停止表示される。
【0162】
左右の表示箇所に2つの識別情報が停止した時点で、当たりに相当する特定表示態様が導出される可能性がある場合には、図13(c)に示すように、2つの識別情報が互いに同一種類で揃うリーチ態様が導出される。かかる時点で、2つの識別情報が互いに異なる種類で停止表示されてリーチ態様が導出されなければ、その時点でハズレ表示態様が確定する。
【0163】
その後、中央の表示箇所に最後の識別情報が停止表示される。図13(d)に示すように、最後に停止表示された識別情報がリーチ態様を構成する識別情報と同一種類に揃って、表示遊技の実行結果が最終的に特定表示態様に確定すると、大入賞口24が最大ラウンド回数である15回を限度に繰り返し開閉する特別遊技状態が発生し、遊技者に遊技価値が付与される。なお、図13(e)に示すように、表示遊技の実行結果がハズレ表示態様に確定した場合には、これに基づき特別遊技状態が発生することはない。
【0164】
以上のように表示遊技は、始動口21へ球が入賞することに基づき実行されるが、表示遊技の実行中に始動口21へ球が入賞した場合、かかる表示遊技の実行中における始動口21への球の入賞に限り、該入賞に基づき、表示遊技の実行中に識別情報の可変表示とは別に新たな演出態様が実行されることになる。
【0165】
すなわち、表示遊技として現在実行されている可変表示に対して、従来の予告表示の出現時間(タイミング)にとらわれることなく、新たな演出態様を割り込ませることにより、その演出効果によって遊技上の興趣を高めることができる。なお、始動口21へ球が入賞するタイミングに関連する「表示遊技の実行中」とは、表示遊技として識別情報の可変表示が開始されてから終了するまでの間の他、いわゆる保留球がある場合において、該保留球に基づき実行される前後の可変表示の間を含めるようにしても良い。
【0166】
詳しくは図6に示す主基板1100において、表示遊技の実行中に限り、始動口21への球の入賞に基づき実行された当たりハズレの抽選結果は、抽選毎にバッファ1114を介してラッチ回路1116bに入力され、一旦ラッチされ演出制御基板1300へ演出態様用の抽選結果として送信される。本実施の形態では、抽選時からその抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、演出態様用の抽選結果は無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り、演出制御基板1300へと送信される。
【0167】
演出態様用の抽選結果の送信回数については、図12のように保留数やリーチ数(リーチ態様の数)により変化するように設定されている。表示遊技の実行中に始動口21への球の入賞した時点で、例えば、保留数3でリーチ4つ有りの場合には、前記演出態様用の抽選結果の送信回数は0〜20回となる。ここで0〜20回のうちの具体的な回数は無作為に選択される。なお、前記演出態様用の抽選結果が予め当たりと判断された場合にだけ、これを条件として無作為なタイミングで演出態様用の抽選結果を出力するように設定しても良い。また、送信回数が0の場合を設けることで、演出態様用の抽選結果が必ずしも送信されるとは限らなくなる。
【0168】
演出制御基板1300は、前記主基板1100から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時にて表示遊技の実行中に演出態様を実行する。このように、表示遊技の実行中に新たな演出態様を付け加える演出タイミングを多様にすることにより、新たな演出態様の演出タイミングを遊技者に悟られることがなく、遊技者の期待感を長く継続させることができる。
【0169】
新たな演出態様を実行するタイミングに関する「表示遊技の実行中」とは、新たな演出態様の起因となる始動口21へ球が入賞した時点で実行されていた表示遊技に限定されるものではなく、その後に実行される表示遊技も含めて、識別情報の可変表示が開始されてから終了するまでの間であれば何時でも良く、従来のように特定のタイミングに限定されることはない。例えば、識別情報が変動している最中や、リーチ態様の出現時、それに可変表示終了時、あるいはまた特別遊技状態の発生中であっても良い。
【0170】
また、演出制御基板1300が演出態様用の抽選結果を入力した時点で表示遊技の実行中でなければ、演出態様を実行しないようにしたり、あるいは別の例として、表示遊技の実行中に限って、前記演出態様用の抽選結果が出力されるように設定しても良い。もちろん、演出制御基板1300が演出態様用の抽選結果を入力しても、現在実行されている表示遊技に演出態様を付加しない場合を設けても良い。
【0171】
新たな演出態様の具体的な内容は色々考えられるが、かかる演出態様を可変表示装置310における通常の表示遊技に全く別の表示態様を割り込ませて演出したり、可変表示装置310における表示上の演出にとどまらず、スピーカからの音声出力やランプ・LEDの点灯を加えて演出するようにしても面白い。また、新たな演出態様の内容に関しては、表示遊技における識別情報の可変表示と全く関係のない演出としたり、表示遊技の実行結果の当たり外れを示唆する予告に関する内容とする等、様々な内容に定めることができる。
【0172】
図14は、可変表示装置310で実行される新たな演出態様の一例を示している。前述したが新たな演出態様は、表示遊技の実行中に割り込むように演出されるものであり、特定のタイミングに限られることなく、総ての識別情報が未だ変動している最中や、リーチ態様の出現時、あるいは可変表示終了時等、ランダムなタイミングで割り込むように出現するよう設定されている。
【0173】
図14に示す例は、始動口21への球の入賞に基づく抽選時から該抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、ランダムに数回に亘り前記演出態様用の抽選結果が出力される場合に対応するものであり、新たな演出態様の表示内容に連続するようなストーリー性を付加している。
【0174】
すなわち、先ず図14(a)に示すように、最初の演出態様では、出世魚「ブリ」の幼魚である「ハマチ」が出現して泳ぐ様が表示され、次の演出態様では、図14(b)に示すように、ハマチが成長した「メジロ」が出現して泳ぐ様が表示され、最後の演出態様では、図14(c)に示すように、成魚となった「ブリ」が出現して泳ぐ様が表示されることにより、合計3回ランダムなタイミングで実行される演出態様が互いに関連するストーリー性を有する内容となっている。
【0175】
図15は、可変表示装置310で実行される新たな演出態様の別の例を示している。図15に示す例は、始動口21への球の入賞に基づく抽選時から該抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、ランダムに1回だけ前記演出態様用の抽選結果が出力される場合に対応するものであり、キャラクタの表示に加えて、テロップで告知または予告を行う内容となっている。
【0176】
これらの演出態様の具体例に示すように、現在実行されている表示遊技の演出内容や、これから実行される表示遊技の演出内容(保留内容)を把握することによって、特定表示態様(当たり)に確定する表示遊技の開始以前から特定表示態様(当たり)となる表示遊技に関連付けた演出を決定することが可能となる。また、特定表示態様(当たり)に確定する以前の段階(保留)の表示遊技の演出パターン(リーチ態様の有無や停止図柄等)にも関連付けることも可能となる。
【0177】
より具体的には例えば、保留数が3つあり、3つ目の保留に係る表示遊技で特定表示態様(当たり)が確定する場合、現在実行中の表示遊技から3回目の表示遊技で特定表示態様(当たり)が確定するまでの間に、最低1回は3回目の表示遊技におけるリーチ態様の具体的な演出パターンに関連した演出を実行すること等が考えられる。また、2つ目の保留に係る表示遊技である特定のリーチ態様の演出後にハズレ表示態様が確定するような場合、現在実行中の表示遊技および1つ目の保留に係る表示遊技の実行中に、前記特定のリーチ態様に関連した演出を最低1回実行することも可能となる。
【0178】
ところで従来の技術では、表示遊技における識別情報の変動開始から変動終了まで、全てのキャラクタが初めから特定のパターンで表現されており、これらのキャラクタを実際に表示するか否かを決めることにより、特定のタイミングでキャラクタを出現させたり、出現させなかったりと表示制御を実行していた。一方本発明では前述したように、演出態様による表示をランダムかつ複数回に分けて実行できるので、本来の表示遊技の遊技内容とは全く違ったキャラクタを出現させることができ、そのキャラクタだけでストーリー性を持たせることも可能となる。また、本来出現するキャラクタに対して、新たに前述したような別のキャラクタや、本来別で出現するキャラクタ等を組み合わせて、新たな演出態様を表示することも可能となる。
【0179】
さらにまた、別の実施の形態として、前記演出態様の演出タイミングを多様化するための機能を、前述したように主基板1100が成す遊技制御手段ではなく、演出制御基板1300が成す遊技機演出制御手段に持たせることで、主基板1100の負担を軽減するように構成してもかまわない。すなわち、主基板1100は、表示遊技の実行中における始動口21への球の入賞に基づき実行された抽選の抽選結果を、そのまま該抽選時に前記演出態様用として出力する。
【0180】
そして、演出制御基板1300により、前記演出態様用の抽選結果に関して表示遊技の表示態様ないし実行結果を予め判読可能に設定した上で、該演出態様用の抽選結果に基づき、この抽選結果の入力時からこれに基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り表示遊技の実行中に演出態様を実行可能に設定しても良い。かかる場合も、表示遊技の実行中に新たな演出態様を付け加える演出タイミングを多様にすることができ、前述したように主基板1100における制御の負担を減らすことができる。
【0181】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。また、前述した実施の形態では、本発明に係る遊技機をパチンコ機に適用した場合について説明したが、遊技機はパチンコ機に限られず、プログラム制御されるスマートボールゲーム機、アレンジボールゲーム機といった他の遊技機にも同様に本発明を適用することができる。また、可変表示装置310はスロットマシンに適用することができる。
【0182】
要するに、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置310を備え、この可変表示装置310で識別情報を可変表示する表示遊技を実行でき、該表示遊技の実行結果が予め定めた特定表示態様に確定した場合に、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機であれば、総てに適用することが可能である。
【0183】
また、前記実施の形態では、遊技制御手段の機能を主基板1100により実現し、また、演出制御手段の機能を演出制御基板1300により実現する例を説明したが、これらの各機能を別の制御基板によって実現しても良く、例えば、演出制御手段の機能を、前記演出制御基板1300を分けた表示器制御基板とランプ制御基板と音声制御基板等に分担させて実現するように構成しても良い。
【0184】
さらにまた、前記表示遊技や前記演出態様の具体的な内容も、前述した図面に沿って説明したものに限定されるわけではなく、表示遊技における識別情報の可変表示と全く関係のない演出としたり、他に様々なキャラクタや告知等の文字情報を表示するようにしたり、スピーカからの音声出力や各種ランプ・LEDの点灯を加えて演出するようにしても面白い。
【0185】
【発明の効果】
本発明に係る遊技機によれば、表示遊技の実行中に始動口へ球が入賞した場合に、かかる表示遊技の実行中における始動口への球の入賞に限り、該入賞に基づき、表示遊技の実行中に識別情報の可変表示とは別に新たな演出態様を実行可能とすることにより、表示遊技として現在実行されている可変表示に対して、従来の予告表示の出現時間(タイミング)にとらわれることなく、新たな演出態様を様々なタイミングで割り込ませることができ、この新たな演出態様による演出効果によって遊技上の興趣を高めることができる。
【0186】
また、遊技制御手段により、演出態様用の抽選結果を無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り出力することで、表示遊技の実行中に新たな演出態様を付け加える演出タイミングを多様にすることができ、そのため、新たな演出態様の演出タイミングを遊技者に悟られることがなく、遊技者の期待感を長く継続させることができる。
【0187】
あるいは、遊技制御手段により、表示遊技の実行中における始動口への球の入賞に基づき実行された抽選の抽選結果を、そのまま該抽選時に演出態様用として出力し、演出制御手段により、前記遊技制御手段から出力された演出態様用の抽選結果に基づき、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り表示遊技の実行中に演出態様を実行可能とすれば、遊技制御手段の負担を減らして新たな演出態様を付け加える演出タイミングを多様にすることができる。
【0188】
また、新たな演出態様の内容を、演出態様が実行される表示遊技と、演出態様が実行される表示遊技より後に実行される表示遊技と、演出態様が実行される以前に終了した表示遊技と、のうち少なくとも何れか一つの表示遊技の表示態様ないし実行結果に応じて決定するように設定すれば、ストーリー性のある演出態様を表示する等によりいっそうと遊技上の興趣を高めることができる。
【0189】
さらにまた、前記演出態様用の抽選結果を遊技機外部にも出力可能とすることにより、かかるデータもホール管理コンピュータ等で集中管理して営業判断等に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る遊技機を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る遊技機の内部構造を示す背面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る遊技機の遊技盤を拡大して示す正面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る遊技機の遊技盤裏面側を拡大して示す背面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る遊技機の回路構成全体を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する主基板の回路構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する払出制御基板の回路構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する演出制御基板の回路構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する発射制御基板の回路構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有する電源基板の回路構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る遊技機の有するランプ中継基板の回路構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る遊技機の主基板における演出態様用の抽選結果に関するデータ出力回数テーブルを示す説明図である。
【図13】本発明の一実施の形態に係る遊技機における表示遊技の流れの一例を示す説明図である。
【図14】本発明の一実施の形態に係る遊技機における演出態様の一例を示す説明図である。
【図15】本発明の一実施の形態に係る遊技機における演出態様の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…遊技機本体
2…遊技盤
3…上受け皿
4…下受け皿
5…ハンドル
6…灰皿
7…上受け皿球抜きレバー
8…下受け皿球抜きレバー
9…貸出ボタン
10…返却ボタン
11…ガラス枠
12…度数表示部
15…風車
16…誘導レール
21…始動口
22a…右袖入賞口
22b…左袖入賞口
23a…右落とし入賞口
23b…左落とし入賞口
24…大入賞口
29…アウト口
121…始動口スイッチ
122a…右袖入賞口スイッチ
122b…左袖入賞口スイッチ
123a…右落とし入賞口スイッチ
123b…左落とし入賞口スイッチ
124…役物連続作動装置スイッチ
125…カウントスイッチ
126…普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ
126a…右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ
126b…左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ
130…賞球検出スイッチ
130a…右賞球検出スイッチ
130b…左賞球検出スイッチ
131…シュート球切れスイッチ
132…ガラス枠開放検出スイッチ
133…オーバーフロースイッチ
134…大入賞口ソレノイド
135…方向切換ソレノイド
135a…方向切り替えレバー
136…普通電動役物ソレノイド
140…普通図柄表示装置
200…払出制御基板
201…ワンチップマイコン
202…カウンタ回路
203…CPU
204…ROM
205…RAM
206…NMI
207…I/Oポート
208…内部タイマー
209…クロック回路
210…クロック同期・遅延回路
211、212…ゲート回路
213…アドレスデコード回路
214、215…ラッチ回路
216…リセット
220…球貸し検出スイッチ
220a…右球貸し検出スイッチ
220b…左球貸し検出スイッチ
222…払出モータ
223…払出停止ソレノイド
224…経路切り替えソレノイド
310…可変表示装置
420…特別図柄保留LED
421…普通図柄保留LED
422…遊技機状態ランプ
423…サイドケースランプ
424…遊技枠状態ランプ
425…センターLED
426…ゲートLED
427…アタッカーLED
428…サイドLED
510…スピーカ
600…発射制御基板
601…発振回路
602…分周回路
603…モータ駆動信号制御回路
604…ドライバー回路
650…ハンドル部
651…タッチセンサ
652…発射停止スイッチ
653…発射モータ
800…枠用外部端子板
801…賞球タンク球有無スイッチ
850…盤用外部端子板
900…カードユニット接続基板
1100…主基板
1101…ワンチップマイコン
1102…CPU
1103…ROM
1104…RAM
1105…NMI
1106…I/Oポート
1107…内部タイマー
1108…リセット
1109…通信
1110…クロック回路
1111…クロック同期・遅延回路
1112…アイソレーション入出力回路
1114…バッファ
1115a,1115b…入力インターフェイス回路
1116a〜1116e…ラッチ回路
1117…照合用出力端子
1300…演出制御基板
1301…マイクロコンピュータ
1302…CPU
1303…CRC
1304…タイマー
1305…RAM
1310…制御用ROM
1311…制御用RAM
1314…入出力インターフェース
1315…スイッチ
1316…クロック発信器
1320…画像制御IC
1321…画像補正IC
1322…画像データROM
1323…クロック発信器
1400a…LED駆動回路a
1400b…LED駆動回路b
1400c…LED駆動回路c
1500…音声制御IC
1501…音声データROM
1502…フィルター
1503…アンプ
1600…ランプ中継基板
1601…入出力インターフェース
1700…電源基板
1701…電源回路
1702…バックアップ電源
1703…電圧検出回路
1704…シフトレジスタ
1705…RAM初期化スイッチ
1706…クロック回路
1707…遅延回路
1708…電圧検出回路
1709…停電検出回路
a…操作パネル基板
b…カードユニット
c…電源AC24V
Claims (8)
- 複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置と、各種遊技状態を制御する制御手段とを備え、始動口への球の入賞に基づき前記可変表示装置で識別情報を可変表示する表示遊技を実行し、該表示遊技の実行結果が予め定めた特定表示態様に確定した場合に、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機において、
前記制御手段は、前記表示遊技の実行中における始動口への球の入賞に限り、該入賞に基づき、表示遊技の実行中に前記識別情報の可変表示とは別に新たな演出態様を実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。 - 前記制御手段は、
前記始動口への球の入賞に基づき、表示遊技の実行結果を定める抽選を実行してその抽選結果を出力し、かつ前記抽選のうち表示遊技の実行中における始動口への球の入賞に基づき実行された抽選結果を前記演出態様用として別途出力する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段から出力された前記抽選結果に基づき表示遊技を実行し、かつ前記遊技制御手段から出力された前記演出態様用の抽選結果に基づき、表示遊技の実行中に前記演出態様を実行可能な演出制御手段とを、有する
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記遊技制御手段は、前記表示遊技の実行中における始動口への球の入賞に基づき実行された前記抽選の抽選結果を、該抽選時から該抽選の抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り前記演出態様用として出力し、
前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から出力された前記演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時にて表示遊技の実行中に前記演出態様を実行可能とする
ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。 - 前記遊技制御手段は、前記表示遊技の実行中における始動口への球の入賞に基づき実行された前記抽選の抽選結果を、該抽選時に前記演出態様用として出力し、
前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から出力された前記演出態様用の抽選結果に基づき、該抽選結果の入力時から該抽選結果に基づく表示遊技が実行されて停止確定するまでの間に、無作為なタイミングで1回ないし複数回に亘り表示遊技の実行中に前記演出態様を実行可能とする
ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。 - 前記演出態様が実行される表示遊技と、前記演出態様が実行される表示遊技より後に実行される表示遊技と、前記演出態様が実行される以前に終了した表示遊技と、のうち少なくとも何れか一つの表示遊技の表示態様ないし実行結果に応じて、前記演出態様はその内容が決定される
ことを特徴とする請求項1,2,3または4に記載の遊技機。 - 前記演出態様は、前記可変表示装置において前記識別情報の可変表示とは別の表示態様を割り込ませて演出する
ことを特徴とする請求項1,2,3,4または5に記載の遊技機。 - 前記演出態様は、前記可変表示装置において前記識別情報の可変表示とは別の表示態様に、スピーカからの音声出力およびランプの点灯の少なくとも何れか一方を加えて演出する
ことを特徴とする請求項6に記載の遊技機。 - 前記演出態様用の抽選結果を遊技機外部に出力可能とする
ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7に記載の遊技機。
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