JP3159591U - サーフボードの収納体 - Google Patents

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Abstract

【課題】サーフボードの滑走面にワックスが付着するのを確実に防止でき、コンパクトに畳むこともできるサーフボードの収納体を提供する。【解決手段】サーフボードの収納体(10)を、サーフボード(20)のデッキ面(21)を被覆する第1のカバー部材(12)と、滑走面(22)を被覆する第2のカバー部材(14)とから構成する。第1のカバー部材(12)の内側には、あて布(16)を取り外し可能に設ける。サーフボード(20)を収納する場合は、デッキ面(21)があて布(16)に当接するようにする。サーフボード(20)を取り出したら、あて布(16)を第1のカバー部材(12)から取り外す。収納体(10)は折り畳むことができる。【選択図】 図1

Description

本考案は、サーフィンに使用されるサーフボードを収納する収納体に関するものである。
サーフィンに使用されるサーフボード、すなわち波乗り用のボードは劣化を防止したり、容易に持ち運びできるように、運搬時や保管時には専用の収納体に収納される。サーフィンをするときには、サーフボードは収納体から取り出される。サーフボードが取り出された収納体は、車内などに保管される。サーフィンが終了すると、サーフボードは再び収納体に収納される。
サーフボードの一方の面は、サーファーが乗るデッキ面に、他方の面は海水に接する滑走面になっている。デッキ面には、足が滑らないように滑り止め用のワックスが塗布される。一方、滑走面にはワックスは塗布されない。滑走面に滑り止め用のワックスが付着していると、水から受ける抵抗が大きくなってしまい、好ましくないからである。
ところで夏季などの気温が高い時期には、収納体に滑り止め用のワックスが付着して、その結果滑走面にワックスが付着してしまう。より詳しく説明すると、収納体は実質的に同じ形状の2枚の可撓性のカバー状部材から構成され、袋状に閉じることができるようになっている。気温が高いとサーフボードのデッキ面に塗布されているワックスは溶け出して、この一方のカバー状部材、すなわちデッキ面を被覆している第1カバーに付着してしまう。この状態でサーフボードが収納体から取り出され、収納体が折り畳まれると、他方のカバー状部材、すなわち滑走面を被覆する第2カバーが第1カバーに接触する。そうすると、第2カバーにもワックスが付着してしまう。再びサーフボードが収納体に収納されると、ワックスが付着している第2カバーとサーフボードの滑走面が接触して、本来ワックスが塗布されるべきではない滑走面にワックスが付着してしまうことになる。
特許文献1には、サーフボードの滑走面にワックスが付着するのを防止する収納体が記載されている。特許文献1に開示されているサーフボード用の収納体は、デッキ面を被覆する第1被覆部材と、滑走面を被覆する第2被覆部材とから構成されている。この第1被覆部材と第2被覆部材は、サーフボードを収納するときにはサーフボードを挟んで重ね合わされることになるが、サーフボードが取り出されるときには、完全に開かれた状態で維持することができる。すなわち、第1被覆部材と第2被覆部材は、内側が実質的に完全に露出した状態で開くことができ、この状態で維持することができる。従って、第1被覆部材と第2被覆部材が接触することが防止され、第1被覆部材にワックスが付着していても、第2被覆部材にはワックスが付着することはない。そうすると、サーフボードの滑走面にワックスは付着しない。
特開2004−174072号公報
ところで、サーフボードが取り出された収納体は、前述のようにサーフィン中は車内に保管されるので、邪魔にならないようにコンパクトに畳まれて、あるいは丸められて保管できることが望ましい。しかしながら、特許文献1に記載された収納体においては、コンパクトに畳まれると滑走面へのワックスの付着を防止することができない。すなわち、収納体をコンパクトに畳むためには、第1被覆部材と第2被覆部材とを互いに重なり合わせる必要があり、そうすると第1被覆部材と第2被覆部材とが密着して第2被覆部材にワックスが付着してしまう。この場合、サーフボードを収納するとき、滑走面にワックスが付着してしまう。
本考案は上述の事情に鑑みてなされたものであり、コンパクトに畳むことができるにもかかわらず、サーフボードの滑走面にワックスが付着するのを確実に防止することができるサーフボードの収納体を提供することを目的としている。
以上の課題を解決するために、本考案は、サーフボードを収納する収納体の、デッキ面が当接する内側部分には、あて布が取り外し可能に取り付けられるように構成される。
すなわち、請求項1に記載の考案は、サーフボードを収納する収納体であって、サーフボードのデッキ面が当接する前記収納体の内側部分には、取り外し可能にあて布が取り付けられるように構成される。
請求項2に記載の考案は、サーフボードを収納する収納体であって、サーフボードのデッキ面が当接する前記収納体の内側の部分にはあて布が設けられ、前記あて布は、少なくともその半分を前記収納体から取り外し、取り外した部分を折り返して、残っている部分に折り重ねるように構成される。
請求項3に記載の考案は、請求項1または2に記載の収納体において、該収納体は、その縁部分がファスナにより閉じ合わされている実質的に同じ形状の2枚の可撓性のカバー部材からなり、前記ファスナを所定量だけ開くと、前記2枚のカバー部材はその内側が実質的に完全に露出するように展開できるように構成される。
本考案においては、サーフボードの収納体には、内側にあて布が設けられているので、サーフボードが収納されたときに、デッキ面に塗布されたワックスが収納体の内側に付着するのを防止することができる。つまり、気温が上昇してデッキ面に塗布されたワックスが溶け出しても、その溶け出したワックスはあて布に付着するだけであり、収納体の内側に付着することはない。このようなあて布は、取り外し可能に設けられているので、サーフボードが収納体から取り出されたときに、あて布も収納体から取り外すことができる。収納体の内側にはワックスは付着していないので、収納体を折り畳んでも問題はない。サーフボードを再び収納体に収納するときには、あて布を収納体の内側に取り付けて、サーフボードのデッキ面があて布に当接するように収納する。あて布以外にはワックスは付着していないので、サーフボードの滑走面にワックスが付着することを確実に防止することができる。
他の考案によると、収納体の内側に設けられているあて布は、少なくともその半分を前記収納体から取り外し、取り外した部分を折り返して、残っている部分に折り重ねることができるようになっている。サーフボードが収納体から取り出された後にあて布をこのように折り重ねると、ワックスが付着している面を内側にすることができる。そうすると収納体を丸めたり折り畳んだりしても、ワックスは収納体の内側には付着せず、サーフボードを収納したときに滑走面にワックスが付着することはない。また、この考案によると、あて布は完全に取り外されないので、あて布が紛失してしまうこともない。
本考案の第1の実施の形態に係る収納体と、サーフボードとを示す斜視図である。 従来周知のサーフボードの側面図である。 本考案の第2実施形態に係る収納体を示す図であり、その(ア)は収納体が展開された状態を、その(イ)はあて布が折り返されている状態をそれぞれ示す平面図である。
以下、図面を参照しながら、本考案の第1の実施の形態に係る収納体10を説明する。図1に示されているように、本実施の形態に係る収納体10も、従来の収納体と同様に、運搬時や保管時にサーフボード20を収納する収納体である。この収納体10に収納されるサーフボード20は、従来周知のように、平面形状が略楕円形の板状部材から構成されている。そして、図2に示されているように、サーフボード20の一方の面は、サーファーが乗るデッキ面21に、他方は水面に接触する滑走面22になっている。デッキ面21には滑り止め用のワックスが塗布されているが、滑走面22には、ワックスは塗布されていない。滑走面22には、フィン23が着脱可能に設けられている。
本実施の形態に係る収納体10も、従来周知の収納体と同様にデッキ面21を被覆する第1のカバー部材12と、滑走面22を被覆する第2のカバー部材14とから構成されている。第1カバー部材12と第2カバー部材14は、略楕円形を呈しており、サーフボード20の上面形状よりも若干大きい。これらのカバー部材12、14は、合成繊維の布からなるシート状の部材であり可撓性を備えている。第1、2のカバー部材12、14は、それぞれの所定の縁部、すなわち接続縁13において接続されている。そして、第1、2のカバー部材12、14のそれぞれの周縁部のうち、接続縁13以外の部分にはジッパー15、15が設けられている。従って、ジッパー15、15を締めると、第1、2のカバー状部材12、14は袋状に閉じ合わされ、ジッパー15、15を開くと、図1に示されているように、収納体10の内側が実質的に完全に露出した状態で開くことができる。
本実施の形態に係る収納体10においては、第1のカバー部材12には、あて布16が設けられている。あて布16は、デッキ面21とほぼ同じ形状を呈しており、合成繊維の布から構成されている。このあて布16は、第1のカバー部材12の内側に設けられているが、取り外し可能に設けられている。具体的には、第1のカバー部材12の内側の周縁の部分と、あて布16の裏面の縁部には、それぞれ面ファスナが設けられており、これらの面ファスナによってあて布16が第1のカバー部材12の内側に貼り付けられている。従って、あて布を第1のカバー部材12の内側から取り外すことができる。図1には、これらの面ファスナは示されていない。
本実施の形態に係る収納体10の作用を説明する。最初にサーフボード20を収納体10に収納する場合を説明する。ジッパー15、15を開く。そうすると収納体10は内側が完全に露出した状態で開く。あて布16が第1のカバー部材12の内側に貼り付けられていることを確認する。デッキ面21があて布16に当接するようにサーフボード20を第1のカバー部材12の上に載せる。第2のカバー部材14をサーフボード20の滑走面22の上に被せる。そして、ジッパー15、15を閉じる。そうすると、収納体10は袋状に形成され、サーフボード20は収納される。サーフボード20は、このように収納体10に収納されているので、気温が上昇してデッキ面21に塗布されたワックスが溶け出しても、溶け出したワックスはあて布16に付着するだけで、第1のカバー部材12には付着しない。
収納体10からサーフボード20を取り出す場合を説明する。ジッパー15、15を開き、第1、2のカバー部材12、14を開く。サーフボード20を取り出す。あて布16を第1のカバー部材12から取り外す。取り外したあて布16は、ワックスが付着している面を内側にして折り畳み、所定の場所に保管する。あて布16が取り外された第1のカバー部材12と第2のカバー部材14を重ね合わせ、この状態で収納体10を丸める。あるいは折り畳む。そうすると、収納体10はコンパクトになり保管するときに邪魔にならない。前記したように第1のカバー部材12にはワックスは付着していないので、このように折り畳んでも、第2のカバー部材14にもワックスは付着しない。
再びサーフボード20を収納体10に収納する場合には、収納体10を広げて、第1、2のカバー部材12、14を開く。前記したように、あて布16を第1のカバー部材12の内側に貼り付けて、デッキ面21があて布16に当たるようにサーフボード20を第1のカバー部材12の上に載せる。第2のカバー部材14をサーフボード20の上に被せ、ジッパー15、15を締める。このようにして、サーフボード20を収納体10に収納することができる。第2のカバー部材14にワックスは付着していないので、滑走面22にはワックスは付着しない。
次に、図3によって本考案の第2の実施形態に係る収納体10'を説明する。第1の実施の形態に係る収納体10と同様の作用を奏する部材、または構成部品には同じ参照番号を付して詳しく説明しない。第2の実施の形態に係る収納体10'にも、第1のカバー部材12の内側にあて布16'が設けられている。しかしながら、第2の実施の形態においては、このあて布16'はその一部が第1のカバー部材12に固定的に取り付けられている。従って、あて布16'を第1のカバー部材12から完全には取り外せないようになっている。より詳しく説明すると、あて布16'は図3の(ア)において、符号16aで示されている下側の半分が、第1のカバー部材12に縫いつけられている。そして符号16bで示されている上側の半分は、面ファスナによって第1のカバー部材12の内側に貼り付けられている。従って、上側の半分だけを取り外すことができる。この上側の半分16bを外し、残った下半分16aに重ねるようにすると、図3の(イ)に示されているようにあて布16を折り畳むことができる。なお、図3の(イ)には、あて布16の上半分16bを第1のカバー部材12の内側に貼り付けている、取付手段が示されている。すなわち、あて布の上半分16bの裏面には面ファスナー19aが、第1のカバー部材12の内側には面ファスナー19bが設けられている様子が示されている。
あて布16には、デッキ面21に当接する面と当接しない面とがあるが、図3において、デッキ面21に当接する面には斜線が付されて示されている。図3の(ア)に示されているように、あて布16の上半分16bが第1のカバー部材12の内側に貼り付けている場合には、デッキ面21に当接する面は露出している。しかしながら、あて布16の上半分16bを外して下半分16aに重ねるようにすると、デッキ面21に当接する面は内側に折り畳まれることになる。当業者であれば容易に理解されるように、あて布16の、デッキ面21に当接する面にはワックスが付着してしまうが、この面を内側に折り畳むようにすると、ワックスは他の部材に付着することはない。そうすると、第1、2のカバー部材12、14を重ねて折り畳んでも、第1、2のカバー部材12、14にはワックスは付着しない。従って、再びサーフボード20を収納体10'に収納する場合にも、滑走面22にはワックスが付着することはない。なお、第2の実施の形態においては、あて布16は第1のカバー部材12から完全に取り外されないので、紛失し難いという利点がある。
本実施の形態に係る収納体は色々変形が可能である。例えば、第2の実施の形態においては、あて布16は上半分が取り外し可能になっているように説明したが、下半分が取り外し可能になっていてもよく、左右のいずれか半分だけが取り外し可能になっていてもよい。また、あて布16はデッキ面21全体を覆うようにデッキ面21と実質的に同じ形状に形成されているように説明したが、デッキ面21のうちワックスが塗布される部分だけに対応していてもよい。すなわち、あて布16は、デッキ面21の中央部分近傍だけを覆うように、所定の形状に形成されていてもよい。また、あて布16は第1のカバー部材12に面ファスナーによって取り付けられているように説明したが、他の手段によって取り付けられていてもよく、例えばジッパー、ボタン等によって取り付けられていてよい。さらには、面ファスナーが設けられている部分についても変形が可能であり、面ファスナーはあて布16の縁部だけでなく、あて布16の裏面全体に設けられていてもよい。また、第1、2のカバー部材は、ジッパー15、15ではなく、面ファスナ、ボタン、フック等の他の開閉手段によって開閉できるようになっていてもよい。素材についても変形が可能である。上述の各実施形態においては、第1、2のカバー部材12、14、および、あて布16は、合成繊維の布から構成されているように説明したが、塩化ビニル等の素材から構成されていてもよい。
本考案の第1、2の実施の形態に係る収納体は、サーフボードを1本だけ収納できる収納体になっているが、2本以上収納できる収納体についても同様に実施することが可能である。すなわち、収納体の内側に取り外し可能に複数枚のあて布を設けるようにして、複数枚のサーフボードを収納するときにそれぞれのサーフボードのデッキ面が対応するあて布に当接するようにし、サーフボードを取り出す場合には、あて布を収納体から取り外すようにする。
10 収納体
12 第1のカバー部材
13 接続縁
14 第2のカバー部材
15 ジッパー
16 あて布
20 サーフボード
21 デッキ面
22 滑走面

Claims (3)

  1. サーフボードを収納する収納体であって、サーフボードのデッキ面が当接する前記収納体の内側部分には、取り外し可能にあて布が取り付けられていることを特徴とするサーフボードの収納体。
  2. サーフボードを収納する収納体であって、サーフボードのデッキ面が当接する前記収納体の内側の部分にはあて布が設けられ、前記あて布は、少なくともその半分を前記収納体から取り外し、取り外した部分を折り返して、残っている部分に折り重ねることができることを特徴とするサーフボードの収納体。
  3. 請求項1または2に記載の収納体において、該収納体は、その縁部分がファスナにより閉じ合わされている実質的に同じ形状の2枚の可撓性のカバー部材からなり、前記ファスナを所定量だけ開くと、前記2枚のカバー部材はその内側が実質的に完全に露出するように展開できることを特徴とするサーフボードの収納体。
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