JP2006035932A - トラック荷台のカバーシート - Google Patents

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Abstract

【課題】 トラックのフックなどに紐条を掛ける手間が少なくて済み、荷台を覆ったときや折り畳んだときの見栄えがよいトラック荷台のカバーシートが求められている。
【解決手段】 カバーシート1Aは、トラックの荷台を覆うシート本体2の周縁部5に当該周方向に沿う袋部3を設け、袋部3内に、シート本体2の周縁部5を周回する紐条4を収容し、袋部3の複数の適宜位置に、紐条4を引き出して荷台のフックなどにかけるための開口部6a,6bを設けた構成にしてある。また、シート本体2の上面に、小荷物45を収容するネット部材40を取り付けてある。そして、シート本体2にスリット43を形成し、スリット43の縁部に当該スリット43を開閉自在に閉止するファスナ44を設けてある。
【選択図】 図7

Description

本発明は、トラックの荷台を覆うカバーシートに関するものである。
一般に、積み込んだ荷物を保護するため、トラックの荷台にはカバーシートが被せられる。かかるカバーとしては、例えば図8に示すようなカバーシート51が知られている。このカバーシート51はトラックの荷台を覆う平面矩形状のシート本体52から主に構成され、このシート本体52の周縁部55の数ヶ所にハト目53,53,53,・・・が設けられ、これらのハト目53,53,53,・・・にそれぞれ輪状のゴム紐54が通されている。使用にあたっては、トラックの荷台をシート本体52で覆い、それぞれのゴム紐54,54,54,・・・を引っ張って荷台のフックや突起部分に掛けることにより、シート本体52を固定するようになっている。かかる従来技術に関連した構造のカバーシートは、例えば次の特許文献1に記載されている。
特開2001−315570号公報
しかしながら、上記した従来のカバーシート51であると、全てのゴム紐54をひとつひとつキチンと引っ掛けなければならず、非常に手間であった。また、かかる手間を怠ると走行中にシート本体52やゴム紐54がばたついて危険を招くおそれがあり、見た目も悪い。一方で、荷台から取り外したシート本体52は複数のゴム紐54,54,54,・・・が邪魔になって折り畳みにくく、折り畳み後の見栄えもよくなかった。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、トラックのフックなどに紐条を掛ける手間が少なくて済み、荷台を覆ったときや折り畳んだときの見栄えがよいトラック荷台のカバーシートの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るトラック荷台のカバーシートは、トラックの荷台を覆うシート本体を備えてなるカバーシートであって、シート本体の周縁部に当該周方向に沿う袋部を設け、袋部内に、シート本体の周縁部を周回する紐条を収容し、袋部の複数の適宜位置に、紐条を引き出して荷台のフックなどにかけるための開口部を設けた構成にしてある。
また、前記構成において、シート本体の上面に、小荷物を収容するネット部材を取り付けたものである。
そして、前記した各構成において、シート本体にスリットを形成し、スリットの縁部に当該スリットを開閉自在に閉止するファスナを設けたものである。
本発明に係るトラック荷台のカバーシートによれば、シート本体の周縁部に沿った袋部内に紐条が収容され、袋部の適宜位置に開口部が形成されているので、荷台を覆ったシート本体の複数の開口部のうち、利用者が選んだいくつかの開口部から紐条をそれぞれ引き出して荷台のフックなどに掛けることにより、シート本体を荷台に固定することができる。このとき、残りの開口部近傍の紐条は袋部内に収容されたままであるから走行中にばたついたりしない。従って、ばたつきを防ぐために全ての開口部から紐条を引き出すといった必要がなく、紐条をフックなどに掛ける手間が少なくて済む。また、荷台を覆ったときや折り畳んだときの見栄えもよい。
そして、シート本体の上面に、小荷物を収容するネット部材を取り付けた場合は、小型軽量の小荷物をシート本体上のネット部材内に収容して運搬することができる。従って、小荷物の出し入れのためにいちいち紐条を外してシート本体をめくるといった手間を省くことができる
また、シート本体にファスナ付きのスリットを形成した場合は、ファスナにより開閉されるスリットからシート本体内に荷物を出し入れすることができる。これにより、紐条を外してシート本体をめくる手間を省くことができる。また、荷物が長尺物の場合でも荷物の一端をスリットから露出させた状態にして運搬することができる。
本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。ここに、図1は本発明の一実施形態に係るトラック荷台のカバーシートを示す平面図、図2は前記カバーシートの要部を底面側からみた図であって、(a)はシート本体の角部における部分斜視図、(b)はシート本体の辺部における部分斜視図である。
各図において、この実施形態に係るカバーシート1は、トラックTの荷台10(図3参照)を覆う平面矩形状のシート本体2で主に構成されている。このシート本体2の素材としては特に限定されないが、例えば屋外使用であるので止水性を有するシート素材を用いるとよい。また、シート本体2は展張状態で荷台10を覆うので、適度に伸縮するシート素材を用いるとよい。シート本体2の平面形状や広さは荷台10の全体または一部を覆えるものであれば任意であり、本実施形態のような矩形状に限定されない。
シート本体2の周縁部5はほぼ全周にわたって折り返され、その折り返し端が縫目7(図2)で示すように縫着されている。これにより、袋内空間がシート本体2の周方向に沿う袋部3が形成される。但し、袋部3の形成は、前記の糸を用いた縫製以外に、接着剤を用いて、あるいはシート本体2が熱可塑性合成樹脂製の場合に高周波ミシンなどを用いた熱溶着によっても構わない。
尚、トラックTの荷台10(図5参照)は、運転席背部に設けられた背板13と、左右のあおり板11,11と、後部のあおり板12とに囲まれて形成されている。左側のあおり板11下方の荷台10には、フック14,15,16が前から順に設けられている。右側のあおり板11下方の荷台10にも、図示は省略するが、前記フック14,15,16に対応する左右対称位置にそれぞれフックが設けられている。そして、あおり板12の外面にフック17,18が設けられ、フック17,18下方位置の荷台10にフック19,20(図3参照)が設けられている。
前記の袋部3内には、シート本体2の周縁部5,5,5,5を周回するゴム紐製の紐条4が通されている。そして、トラックTの荷台10全体を覆ったときのシート本体2の状態において、荷台10外側面のフック14,15,16,17,18,19,20,・・・と対面する位置(適宜位置)の袋部3に、開口部6a,6bが形成されている。そのうち、6aはシート本体2の4つの角部に形成された開口部を示し、6bはシート本体2の辺部に形成された開口部を示している。これらの開口部6a,6bから紐条4が引き出されて荷台10のフックなどに掛けられる。その場合、角部の開口部6aから引き出された紐条4を4aで示し、辺部の開口部6bから引き出された紐条4を4bで示してある。
上記のように構成されたカバーシート1は利用者により荷台10の上面に被せられる。そして、例えば四角部の開口部6a,6a,6a,6aから紐条4が引き出され、引き出された紐条4a,4a,4a,4aが前後左右のフック14,16や荷台突起部分に引っ掛けられる。すると、袋部3の巾着状構造により、周縁部5,5,5,5を全周にわたって絞るテンションが生じ、シート本体2が展張状態で固定される。このとき、残りの開口部6b,6b,6b,・・・近傍の紐条4は袋部3内に収容されたままであるから、トラックTの走行中にばたついたりしない。従って、紐条4をフックなどに掛ける手間が少なくて済む。また、荷台10を覆ったカバーシート1や、取り外して折り畳んだカバーシート1の見栄えもよい。因みに、荷物を降ろして空車になったときなどには、4ヶ所ほどの開口部6a,6bを選び、選んだ開口部6a,6bから紐条4をさっと引き出して荷台10のフックなどに掛けるだけで、直ちに走り出すことができる。更に、より大きなテンションが必要な場合は、残りの開口部6bから紐条4を引き出し、引き出した紐条4bをフック15,17,18,19,20などに掛止させる。これにより、紐条4の掛止箇所が増え、より大きなテンションでシート本体2をしっかりと固定することができる。
一方、このカバーシート1を荷台10のフックなどから取り外すと、紐条4は自身のゴム弾性により縮退し、その大部分が袋部3内に入り込む。これにより、カバーシート1はあたかも1枚シート状になる。従って、カバーシート1を折り畳むときに、紐条4が邪魔になって畳みにくいといったことがなく、折り畳み後の見栄えも美しい。
ところで、シート本体2がしっかり張られたとしても荷台10は比較的広いため、シート本体2の中央部分に凹みが生じることは避けられない。そのため、荷台10を覆ったシート本体2の上面に雨水が溜まり、荷物出し入れのためにシート本体2をめくったとき、シート上面の雨水が荷台10上の荷物に降りかかって荷物を台無しにすることがある。
かかる不具合を解消するためには、図4に示すようなシート張設具30が用いられる。このシート張設具30は、左右に張られる張架紐31と、張架紐31の端部がそれぞれ結び付けられた左右一対の吸盤32,32と、張架紐31の途中2ヶ所に両端が結び付けられたゴム紐34とから構成されている。尚、図中符号で、32は張架紐31を通すために吸盤32に形成された貫通孔であり、35は張架紐31に結びつけたゴム紐34の結び目である。
上記構成のシート張設具30は、図5に示すように、張架紐31が左右に張った状態にされ、吸盤32,32がトラックTの背板13に吸着固定される。次に、ゴム紐34が後方に引っ張られてあおり板12のフック17,18に掛止される。このように張られたシート張設具30は梁状構造になっている。
そこで、図6に示すように、張られたシート張設具30の上からカバーシート1が被せられ、荷台10のフックなどに紐条4が掛止される。これにより、シート本体2に、左右外向きまたは後向きに下るように傾斜した展張面2A,2B,2Cが形成される。そこで、シート本体2に降りかかった雨水は展張面2A,2B,2C上を流れて外方へ自然排水され、シート本体2上に留まらない。従って、荷物出し入れの際にシート本体2をめくる場合でも、荷台10上に大量の雨水がかかって荷物を台無しにするといったことがない。
続いて、別の実施形態に係るカバーシートを図7に示す。図示のカバーシート1Aは図1〜図3に示したカバーシート1と基本構造が同じであるが、次の点で構成が異なっている。まず、シート本体2の上面に、小荷物45を収容するネット部材40が取り付けられたことである。また、シート本体2に、前後に沿う直線状のスリット43,43が左右にひとつずつ形成され、これらのスリット43,43の縁部にスリット43,43を開閉自在に閉止するファスナ44,44が設けられたことである。この実施形態ではファスナ44,44としてチャックが使用されている。但し、チャックに替えて、ループ体および鉤体から成る面ファスナ、ホックおよびホック、ボタンおよび紐などを本発明のファスナとして用いることも可能である。
前記のネット部材40はポリアミドなどの合成樹脂糸で平面矩形網状に形成されており、矩形周縁部分にゴム糸が使用されている。ネット部材40の四角部はそれぞれ接合部41としてシート本体2の上面に縫着されている。ネット部材40の四辺部は係合部材48を介して開閉可能に閉じるようになっている。係合部材48は、例えばシート本体2に固着された面ファスナループ体47と、ネット部材40に固着された面ファスナ鉤体42とから成っている。但し、係合部材48としては、前記の面ファスナ以外に、例えばホックとホック、ボタンと紐などを使用することができる。
上記した構成のカバーシート1Aによれば、係合部材48の面ファスナ鉤体42を面ファスナループ体47から外してネット部材40の辺部を開くことにより、書類封筒やサンプル品など軽くて小さな小荷物45をネット部材40の中に収容して運搬することができる。従って、小荷物45の出し入れのためにいちいち荷台10のフックなどから紐条4を外して大判のシート本体2をめくる手間を省くことができる。
一方、このカバーシート1Aは、荷台10の前後長よりも長い長尺物46を運ぶことができる。すなわち、利用者はファスナ44を動かしてスリット43を開き、スリット43から長尺物46を背板13に当たるまで差し込む。すると、長尺物46の後端がスリット43から突き出た状態になる。そこで、ファスナ44のスライダを戻して、スリット43をできるだけ閉止する。これにより、長尺物46を支障なく運搬することができる。尚、スリット43から荷台10上に小荷物45を出し入れすることも可能である。
尚、開口部を設ける位置はシート本体の四角部が好適であるが、必ずしも四角部でなくてよい。例えば、シート本体が荷台を覆った状態で、引き出した紐条が近くのフックや突起部分に届く位置であればよい。
また、本発明の紐条としてはゴム紐に限らず、ほとんど伸びのない紐材であっても構わない。その場合は、或る開口部から紐材を引き出してフックなどに掛けたのち、別の開口部で紐材を引き出して紐材全体を絞り、引き出し部分を結ぶようにするとよい。
そして、上記ではシート本体の一部(周縁部)を折り返して袋部を形成するようにしたが、シート本体とは別個独立に用意された袋部をシート本体の周縁部に添着しても構わない。その場合、別個独立の袋部としてはシート本体と同じ材質のものでも異なる材質のものでもよい。
本発明の一実施形態に係るトラック荷台のカバーシートを示す平面図である。 前記カバーシートの一部分を底面側からみた図であって、(a)はシート本体の角部における部分斜視図、(b)はシート本体の辺部における部分斜視図である。 前記カバーシートを用いてトラックの荷台を覆った態様を示す使用態様図である。 前記カバーシートと併用可能なシート張設具の平面図である。 前記シート張設具をトラックに装着した態様を示す使用態様図である。 前記カバーシートをシート張設具の上に被せた態様を示す使用態様図である。 本発明の別の実施形態に係るトラック荷台のカバーシートを示す平面図である。 従来のカバーシートを示す平面図である。
符号の説明
1,1A カバーシート
2 シート本体
3 袋部
4,4a,4b 紐条
5 周縁部
6a,6b 開口部
10 荷台
14〜20 フック
40 ネット部材
41 接合部
43 スリット
44 ファスナ
48 係合部材
T トラック

Claims (3)

  1. トラックの荷台を覆うシート本体を備えてなるカバーシートであって、シート本体の周縁部に当該周方向に沿う袋部を設け、袋部内に、シート本体の周縁部を周回する紐条を収容し、袋部の適宜位置に、紐条を引き出して荷台のフックなどにかけるための開口部を設けたことを特徴とするトラック荷台のカバーシート。
  2. シート本体の上面に、小荷物を収容するネット部材を取り付けてなる請求項1に記載のトラック荷台のカバーシート。
  3. シート本体にスリットを形成し、スリットの縁部に当該スリットを開閉自在に閉止するファスナを設けてなる請求項1または請求項2に記載のトラック荷台のカバーシート。
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