JP3157942B2 - 遠隔監視制御システムの端末機能の設定方式 - Google Patents

遠隔監視制御システムの端末機能の設定方式

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中央処理装置に時分割
多重接続方式で接続された端末器の機能を設定する遠隔
監視制御システムの端末機能の設定方式に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、遠隔監視制御システムとし
て、図7に示すような構成のものが知られている。すな
わち、中央処理装置31には、スイッチSWの操作状態
を監視する複数個の操作用端末器32、負荷Lを制御す
る複数個の制御用端末器33が2線式の信号線Lsを介
して接続される。操作用端末器32、制御用端末器33
には、それぞれ個別のアドレスが設定され、このアドレ
スを用いて中央処理装置31が操作用端末器32、制御
用端末器33を個別に認識する。
【0003】中央処理装置31は信号線Lsに対して、
図8(a)(b)のような形式の伝送信号Vsを送出す
る。すなわち、伝送信号Vsは、信号送出開始を示すス
タートパルスST、信号モードを示すモードデータ信号
MD、操作用端末器32、制御用端末器33を各別に呼
び出すためのアドレスデータを伝送するアドレスデータ
信号AD、負荷Lを制御する制御データを伝送する制御
データ信号CD、伝送エラーを検出するためのチェック
サムデータ信号CS、操作用端末器32,制御用端末器
33からの返送信号を受信するタイムスロットである信
号返送期間WTよりなる複極(±24V)の時分割多重
信号であり、パルス幅変調によってデータが伝送される
ようになっている。
【0004】各操作用端末器32、各制御用端末器33
では、信号線Lsを介して受信した伝送信号Vsにより
伝送されたアドレスデータがあらかじめ設定されている
アドレスデータに一致すると、伝送信号Vsから制御デ
ータを取り込むとともに、伝送信号Vsの信号返送期間
WTに同期して返信データを電流モード信号(信号線L
sの線間を適当な低インピーダンスを介して短絡するこ
とにより送出される信号)として返送する。
【0005】また、中央処理装置31には、ダミー信号
送信手段および割り込み信号処理手段が設けられる。ダ
ミー信号送信手段は、モードデータ信号MDをダミーモ
ードとし、操作用端末器32、制御用端末器33には設
定されていない空きアドレスをアドレスデータとして備
えたダミー伝送信号を常時送出する。また、割り込み信
号処理手段は、いずれかの操作用端末器32で発生した
図8(c)のような割り込み信号Viを受信したとき
に、割り込み信号Viを発生した操作用端末器32を検
出した後、その操作用端末器32をアクセスして返信デ
ータを返送させる。すなわち、常時はダミー信号送信手
段によってダミー信号を信号線Lsに送出し、スイッチ
SWの操作に伴って操作用端末器32から発生した割り
込み信号Viをダミー伝送信号のスタートパルス信号S
Tに同期して検出すると、割り込み処理手段によって中
央処理装置31からモードデータ信号MDをアドレス確
認モードとした伝送信号Vsを送出するのである。アド
レス確認モードでは、アドレスの一部が共通している操
作用端末器32をグループ化し、各グループごとに一括
して伝送信号Vsする。割り込み信号Viを発生した操
作用端末器32は、モードデータ信号MDがアドレス確
認モードである伝送信号Vsを受信すると、この伝送信
号Vsの信号返送期間WTに同期して操作用端末器32
に設定されているアドレスデータを返信データとして返
送する。このようにして中央処理装置31では割り込み
信号Viを発生した操作用端末器32のアドレスを獲得
し、獲得したアドレスを用いて操作用端末器32をアク
セスすることによって、操作用端末器32に接続された
スイッチSWの操作状態に対応した監視データを返信デ
ータとして受け取るのである。
【0006】中央処理装置31では、操作用端末器32
から返送された監視データに基づいて、スイッチSWに
対する対応関係があらかじめ設定されている負荷Lを接
続した制御用端末器33に伝送する制御データを作成す
るとともに、その制御データを含む伝送信号Vsを信号
線Lsに送出し、対応する制御用端末器33に制御デー
タを伝送して負荷Lを制御する。
【0007】操作用端末器32では互いに独立したスイ
ッチSWを最大4個まで接続することができ、また、制
御用端末器33では互いに独立した負荷Lを最大4個ま
で接続することができるように構成されている。すなわ
ち、同一のアドレスデータが設定された操作用端末器3
2および制御用端末器33について、さらに2ビットず
つの負荷番号データが設定されており、スイッチSWや
負荷Lを最大4個まで識別可能としているのである。
【0008】ところで、操作用端末器32や制御用端末
器33は、図9のような構成を有している(図では操作
用端末器32を示している)。すなわち、マイクロプロ
セッサを内蔵した専用の集積回路よりなる信号処理部2
1を備え、信号処理部21に接続されたスイッチSWの
操作によって負荷Lをオン遅延させたりオフ遅延させた
りするような機能を、記憶部22に格納された機能デー
タによって設定できるようになっている。また、アドレ
スデータも記憶部22に格納される。記憶部22にはE
EPROMが用いられ、信号処理部21を通して内容が
書換可能になっている。操作用端末器32の電源は信号
線Ls上の伝送信号を電源回路24によって全波整流し
安定化することによって得られる。伝送信号は送受信部
23を通して信号処理部21に入力される。
【0009】記憶部22の内容は、外部に設けた設定器
34(図7参照)からの赤外線などの光によるワイヤレ
ス信号をワイヤレス信号受信部25を通して受信するこ
とによって設定される。設定器34は、記憶部22に格
納する機能データおよびアドレスデータの設定、確認を
行うことができるように構成され、設定モード、確認モ
ードのワイヤレス信号を択一的に伝送することによっ
て、信号処理部21が対応する処理を行うようになって
いる。また、ワイヤレス信号を正常に受信したときに
は、ワイヤレス信号送信部26からは設定器34に対し
て受信確認のワイヤレス信号が送出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した設
定器34では、操作用端末器32や制御用端末器33と
の間でワイヤレス信号を送受するものであるから、比較
的長い時間に亙って設定器34とワイヤレス信号受信部
25およびワイヤレス信号送信部26との位置関係を保
っておくことが必要である。したがって、操作用端末器
32や制御用端末器33と設定器34との距離が大きい
ときにはワイヤレス信号の指向性が強いと目標位置に保
つのが難しくなり、ワイヤレス信号の正常な送受信が行
えないことになる。このような問題を回避するには、指
向性を弱くすることが考えられるが、指向性が弱いと隣
接する操作用端末器32や制御用端末器33に対してワ
イヤレス信号が入射することになり、誤設定が生じるこ
とになる。一方、指向性を強くすれば誤設定は防止され
るが、ワイヤレス信号の送受信を行うためには距離を小
さくすることが必要になる。
【0011】すなわち、従来の設定器34は操作用端末
器32や制御用端末器33に近接させて使用するように
構成されており、そのためワイヤレス信号の出力強度も
小さく設定されているものである。その結果、操作用端
末器32や制御用端末器33が天井等の高所に設置され
ているときには、設定器34での機能の設定が行えない
という問題が生じる。
【0012】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、設定対象である端末器と設定器との距離が比
較的大きい場合であっても誤設定が生じないようにした
遠隔監視制御システムの端末機能の設定方式を提供しよ
うとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、信号線を介して中央処理装置に時分割多
重接続方式で接続され各別にアドレスを有する複数個の
端末器のうちの所望の端末器に対して、端末器の機能を
決める機能データや端末器のアドレスを決めるアドレス
データを端末器に設けた記憶部に設定する設定器を備
え、設定器は、機能データやアドレスデータの設定操作
を行う操作部と、操作部により設定操作を行うと強指向
性のワイヤレス信号によってモード切換信号を設定対象
となる端末器に伝送するワイヤレス信号発生部と、信号
線に接続され操作部により入力された機能データやアド
レスデータを信号線を介して所定のフォーマットを有す
る伝送信号によって中央処理装置に伝送する設定端末処
理部とを備え、端末器は設定器からのモード切換信号を
受信すると設定モードで動作し、設定モードでは信号線
を介して上記フォーマットで伝送される中央処理装置か
らの伝送信号に含まれているデータを機能データやアド
レスデータとして記憶部に格納し、中央処理装置は設定
端末処理部からの機能データやアドレスデータを含む伝
送信号を受信すると信号線上に機能データやアドレスデ
ータを含む伝送信号を送出することを特徴とする。
【0014】操作部およびワイヤレス信号発生部を備え
る設定器本体と、設定端末処理部を備える設定用端末器
とを別体に備え、設定器本体と設定用端末器とは有線の
データ伝送路を介して結合されるようにしてもよい。ま
た、操作部およびワイヤレス信号発生部を備える設定器
本体と、設定端末処理部を備える設定用端末器とを別体
に備え、設定器本体と設定用端末器とは無線のデータ伝
送路を介して結合されるようにしてもよい。
【0015】
【作用】本発明の構成では、操作部により設定操作を行
うと強指向性のワイヤレス信号によってモード切換信号
を設定対象となる端末器に伝送するワイヤレス信号発生
部と、信号線に接続され操作部により入力された機能デ
ータやアドレスデータを信号線を介して所定のフォーマ
ットを有する伝送信号によって中央処理装置に伝送する
設定端末処理部と設定器に設け、端末器は設定器からの
モード切換信号を受信すると設定モードで動作し、設定
モードでは信号線を介して上記フォーマットで伝送され
る中央処理装置からの伝送信号に含まれているデータを
機能データやアドレスデータとして記憶部に格納し、中
央処理装置は設定端末処理部からの機能データやアドレ
スデータを含む伝送信号を受信すると信号線上に機能デ
ータやアドレスデータを含む伝送信号を送出するのであ
って、ワイヤレス信号は強指向性を有していてかつモー
ド切換信号のみを端末器に与えるから、設定対象である
端末器に対して設定器の位置を保つ時間は比較的短くし
てよく、端末器と設定器との距離が比較的大きい場合で
あってもワイヤレス信号を端末器に確実に伝送すること
ができるのである。一方、端末器の記憶部に設定すべき
データは、設定端末処理部を通して中央処理装置に伝送
し、かつ中央処理装置を介して信号線を用いることによ
って端末器に伝送するから、端末器と設定器との位置関
係などにはかかわりなくデータの伝送誤りの発生頻度が
減少する。このことによって、端末器が天井等の高所に
配置されていて設定器から端末器までの距離が比較的大
きい場合でも記憶部へのデータの設定が可能となるので
ある。
【0016】請求項2の発明および請求項3の発明は、
操作部およびワイヤレス信号発生部を備える設定器本体
と、設定端末処理部を備える設定用端末器とを別体に備
え、設定器本体と設定用端末器とを結合する伝送路を、
請求項2の発明では有線とし、請求項3の発明では無線
としているのであって、どちらの構成も設定用端末器を
設定器本体から分離して信号線に接続することができる
から、設定器本体を小型化することができる。
【0017】
【実施例】(実施例1)本実施例の基本構成は従来構成
と同様であるから、相違点を中心に説明する。設定器3
4は、図2に示すように、端末器に対して光によるワイ
ヤレス信号を送出するワイヤレス信号発生部13を備え
る。このワイヤレス信号は強指向性を有するようにビー
ムの開き角を絞ってある。また、ワイヤレス信号は端末
器に対して送信するだけであるから、ワイヤレス信号の
受信部は設けられていない。この点は端末器でも同様で
あって、ワイヤレス信号送信部26は省略される。
【0018】ワイヤレス信号発生部13はマイクロプロ
セッサを備えた専用の集積回路よりなる信号処理部10
に接続される。また、信号処理部10には、液晶表示器
などよりなる文字や図形を表示することができる表示器
12が接続され信号処理部10からの出力に対応した表
示がなされる。操作部11は、スイッチ群によりキーマ
トリクスを構成して制御部10に接続される。さらに信
号処理部10には、信号線Lsに接続されて中央処理装
置31との間で伝送信号Vsを授受することができる設
定端末処理部14が接続されている。設定端末処理部1
4は、信号線Lsに接続したときには、操作用端末器3
2や制御用端末器33と同様に、中央処理装置31との
間で伝送信号Vsを授受し、中央処理装置31との間で
互いにデータの授受が行えるように構成される。ただ
し、設定端末処理部14のアドレスは固定的に設定され
ており、中央処理装置31は設定端末処理部14を認識
したときには、操作用端末器32や制御用端末器33の
記憶部22に対する書き込みや読み出しの処理を行う。
【0019】上述した設定器34を使用する際には、図
1に示すように、設定端末処理部14を信号線Lsに接
続する。このように接続すると、上述したように、設定
端末処理部14は中央処理装置31に対して端末器とし
て動作することになる。まず、端末器に対して機能デー
タやアドレスデータを設定する場合の手順について図3
を用いて説明する。操作部11の操作によって機能デー
タやアドレスデータを設定する状態を選択する。このと
き、設定器34からのワイヤレス信号が対象となる端末
器で受信可能となるように設定器34の位置を定めてお
くと、設定器34から対象となる端末器に対してワイヤ
レス信号発生部13を通してモード切換信号がワイヤレ
ス信号として伝送される()。モード切換信号を受信
した端末器は設定モードで動作する。設定モードでは、
信号線Lsを伝送される伝送信号Vsのモードデータが
設定モードであると、その伝送信号Vsを取り込んで伝
送信号Vsに含まれている機能データやアドレスデータ
を記憶部22に書き込む。また、設定モードでは中央処
理装置31からの確認モードの伝送信号Vsに対して記
憶部22に格納されているデータを返送する。設定器3
4では、モード切換信号の送出後には、機能データやア
ドレスデータなどのデータを含む設定指示を設定端末処
理部14に対して入力する()。ここに、図3および
図4における二重線は機能データやアドレスデータのよ
うなデータを含むことを示す。
【0020】設定端末処理部14は設定指示を受ける
と、中央処理装置31に対して割り込み信号を発生し
()、中央処理装置31に対して端末器へのデータの
設定を行うことを要求する。次に、中央処理装置31は
データの設定を行うようにモードデータを機能データの
設定モードもしくはアドレスデータの設定モードとし、
かつデータを含む伝送信号Vsを伝送する()。設定
器34からのワイヤレス信号によって設定モードになっ
ている端末器では、この伝送信号Vsによって機能デー
タやアドレスデータを記憶部22に書き込む。続いて、
中央処理装置31では確認モードの伝送信号Vsを伝送
して記憶部22に設定したデータを返送するように要求
する()。中央処理装置31からのデータの返送要求
に対して端末器からデータが返送されると()、設定
モードを解除して通常モードに移行させるように伝送信
号Vsを伝送する()。こうしてデータが設定された
端末器は通常の動作を行うことができるようになる。一
方、中央処理装置31は、端末器の設定モードを解除し
た後に、設定端末処理部14に対して設定完了通知を伝
送し()、さらに、設定端末処理部14は信号処理部
10に対して設定完了通知を行うのである()。
【0021】一方、端末器の記憶部22に設定されてい
るデータを確認するには、図4のような手順で行う。ま
ず、データの設定時と同様に、設定器34から対象とな
る端末器に対してワイヤレス信号発生部13を通してモ
ード切換信号をワイヤレス信号として伝送する()。
モード切換信号を受信した端末器は設定時と同様に設定
モードに移行する。設定器34では、モード切換信号の
送出後に、確認指示を設定端末処理部14に対して入力
する()。
【0022】設定端末処理部14は確認指示を受ける
と、中央処理装置31に対して割り込み信号を発生し
()、中央処理装置31に対して端末器へのデータの
確認を行うことを要求する。次に、中央処理装置31は
データの確認を行うようにモードデータを機能データの
確認モードもしくはアドレスデータの確認モードとした
伝送信号Vsを伝送する()。設定器34からのワイ
ヤレス信号によって設定モードになっている端末器で
は、この伝送信号Vsによって機能データやアドレスデ
ータを記憶部22から読み出してデータを返送する
()。中央処理装置31からのデータの確認要求に対
して端末器からデータが返送されると、中央処理装置3
1は設定モードを解除して通常モードに移行させるよう
に伝送信号Vsを伝送する()。次に、中央処理装置
31は端末器から返送されたデータを設定端末処理部1
4に伝送し()、さらに設定端末処理部14では信号
処理部10にそのデータを伝送し()、表示部12に
表示するのである。
【0023】以上のようにして、設定器34は、ワイヤ
レス信号を用いてデータの設定対象となる端末器に対す
る設定モードへの切換信号を伝送し、データは信号線L
sを介して伝送信号Vsによって伝送するので、データ
をワイヤレス信号で端末器に直接伝送する場合に比較す
れば、ワイヤレス信号の指向性を強くして目的の端末器
にのみ伝送するのが容易になるのである。その結果、端
末器と設定器34との距離が比較的大きくても設定すべ
きデータを確実に伝送できるのである。
【0024】(実施例2)本実施例は、図5に示すよう
に、実施例1の設定器34のうち設定端末処理部14を
設定用端末器34aとして他の部分を備えた設定器本体
34bから独立させたものである。設定用端末器34a
と設定器本体34bとは有線の伝送路Lwを介して接続
される。他の構成は実施例1と同様である。
【0025】(実施例3)本実施例は、図6に示すよう
に、実施例2の有線の伝送路Lwに代えて無線(電波)
の伝送路を形成したものである。したがって、設定用端
末器34aと設定器本体34bとには、それぞれ無線送
受信部が設けられる。設定用端末器34aと設定器本体
34bとの間でのデータ伝送のフォーマットは、特定小
電力モデム等で用いられている一般的なデータ通信規格
を用いることができる。この構成では、設定器本体34
bから電線を引き回す必要がなく、使い勝手がよいとい
う利点があり、かつモード切換信号とデータとは別経路
を通して伝送するから、端末器と設定器本体34aとの
距離は比較的大きく(数m程度)とることが可能であ
る。他の構成は実施例2と同様である。
【0026】
【発明の効果】本発明は上述のように、操作部により設
定操作を行うと強指向性のワイヤレス信号によってモー
ド切換信号を設定対象となる端末器に伝送するワイヤレ
ス信号発生部と、信号線に接続され操作部により入力さ
れた機能データやアドレスデータを信号線を介して所定
のフォーマットを有する伝送信号によって中央処理装置
に伝送する設定端末処理部と設定器に設け、端末器は設
定器からのモード切換信号を受信すると設定モードで動
作し、設定モードでは信号線を介して上記フォーマット
で伝送される中央処理装置からの伝送信号に含まれてい
るデータを機能データやアドレスデータとして記憶部に
格納し、中央処理装置は設定端末処理部からの機能デー
タやアドレスデータを含む伝送信号を受信すると信号線
上に機能データやアドレスデータを含む伝送信号を送出
するのであって、ワイヤレス信号は強指向性を有してい
てかつモード切換信号のみを端末器に与えるから、設定
対象である端末器に対して設定器の位置を保つ時間は比
較的短くしてよく、端末器と設定器との距離が比較的大
きい場合であってもワイヤレス信号を端末器に確実に伝
送することができるという効果を奏する。一方、端末器
の記憶部に設定すべきデータは、設定端末処理部を通し
て中央処理装置に伝送し、かつ中央処理装置を介して信
号線を用いることによって端末器に伝送するから、端末
器と設定器との位置関係などにはかかわりなくデータの
伝送誤りの発生頻度が減少するという利点がある。この
ことによって、端末器が天井等の高所に配置されていて
設定器から端末器までの距離が比較的大きい場合でも記
憶部へのデータの設定が可能となるという利点を有する
のである。
【0027】請求項2の発明および請求項3の発明は、
操作部およびワイヤレス信号発生部を備える設定器本体
と、設定端末処理部を備える設定用端末器とを別体に備
え、設定器本体と設定用端末器とを結合する伝送路を、
請求項2の発明では有線とし、請求項3の発明では無線
としているのであって、どちらの構成も設定用端末器を
設定器本体から分離して信号線に接続することができる
から、設定器本体を小型化することができるという利点
がある。また、請求項3の発明のように、設定器本体と
設定用端末器とを無線の伝送路で結合したものでは、設
定器本体から電線を引き回す必要がなく、使い勝手がよ
いという利点を有するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す概略構成図である。
【図2】実施例1に用いる設定器を示すブロック図であ
る。
【図3】実施例1におけるデータ設定時の動作説明図で
ある。
【図4】実施例1におけるデータ確認時の動作説明図で
ある。
【図5】実施例2を示す概略構成図である。
【図6】実施例3を示す概略構成図である。
【図7】従来例を示す概略構成図である。
【図8】遠隔監視制御システムに用いる伝送信号のフォ
ーマットを示す動作説明図である。
【図9】従来例に用いる操作用端末器のブロック図であ
る。
【符号の説明】
10 信号処理部 11 操作部 12 表示部 13 ワイヤレス信号発生部 14 設定端末処理部 22 記憶部 31 中央処理装置 32 操作用端末器 33 制御用端末器 34 設定器 34a 設定用端末器 34b 設定器本体 Ls 信号線 Lw 伝送路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号線を介して中央処理装置に時分割多
    重接続方式で接続され各別にアドレスを有する複数個の
    端末器のうちの所望の端末器に対して、端末器の機能を
    決める機能データや端末器のアドレスを決めるアドレス
    データを端末器に設けた記憶部に設定する設定器を備
    え、設定器は、機能データやアドレスデータの設定操作
    を行う操作部と、操作部により設定操作を行うと強指向
    性のワイヤレス信号によってモード切換信号を設定対象
    となる端末器に伝送するワイヤレス信号発生部と、信号
    線に接続され操作部により入力された機能データやアド
    レスデータを信号線を介して所定のフォーマットを有す
    る伝送信号によって中央処理装置に伝送する設定端末処
    理部とを備え、端末器は設定器からのモード切換信号を
    受信すると設定モードで動作し、設定モードでは信号線
    を介して上記フォーマットで伝送される中央処理装置か
    らの伝送信号に含まれているデータを機能データやアド
    レスデータとして記憶部に格納し、中央処理装置は設定
    端末処理部からの機能データやアドレスデータを含む伝
    送信号を受信すると信号線上に機能データやアドレスデ
    ータを含む伝送信号を送出することを特徴とする遠隔監
    視制御システムの端末機能の設定方式。
  2. 【請求項2】 操作部およびワイヤレス信号発生部を備
    える設定器本体と、設定端末処理部を備える設定用端末
    器とを別体に備え、設定器本体と設定用端末器とは有線
    のデータ伝送路を介して結合されて成ることを特徴とす
    る請求項1記載の遠隔監視制御システムの端末機能の設
    定方式。
  3. 【請求項3】 操作部およびワイヤレス信号発生部を備
    える設定器本体と、設定端末処理部を備える設定用端末
    器とを別体に備え、設定器本体と設定用端末器とは無線
    のデータ伝送路を介して結合されて成ることを特徴とす
    る請求項1記載の遠隔監視制御システムの端末機能の設
    定方式。
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