JP3153251B2 - プラスチック製検眼レンズおよびその射出成形品並びにその成形用型装置とその製造方法 - Google Patents

プラスチック製検眼レンズおよびその射出成形品並びにその成形用型装置とその製造方法

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清弘 斉藤
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、、眼鏡試験枠に装填されて被検者の視力
等を検査するために使用されるプラスチック製検眼レン
ズ、およびこのプラスチック製検眼レンズを得るための
射出成形品、並びにこのプラスチック製検眼レンズ用射
出成形品を成形するための型装置とその製造方法に関す
る。
背景技術 従来より、眼鏡使用者にとって最適のレンズを決める
ための眼鏡処方の一つとして、自覚的屈折検査法の一つ
である検眼レンズ交換法が行われている。この検眼レン
ズ交換法を行う場合には、被検者に眼鏡試験枠を装用さ
せ、この眼鏡試験枠に検眼レンズセットの中から取り出
した各種球面度数、乱視度数等の検眼レンズを装填し、
これにより被検者にとって最適のレンズを選び出す。こ
の検眼レンズ交換法で使用される検眼レンズはレンズ部
の外周部に摘み部が設けられたものとなっており、この
摘み部を摘むことにより、検眼レンズの眼鏡試験枠への
装填およびこれからの取り出しが行われる。
従来の検眼レンズは主としてガラス製であり、この検
眼レンズは、所定の大きさにカッティング(縁摺り)し
たレンズの外周部に摘み部を備えたホルダーリングを取
り付けることにより製造されていた(実開平4−22902
号)。また、一部の検眼レンズにはプラスチック製のも
のもあるが、カッティング以降の製造工程はガラス製の
検眼レンズの場合と同様である。
このため、従来の検眼レンズを製造するためには、レ
ンズを生産する以外に、レンズとは別材料による摘み部
のための部材を生産することや、この部材をレンズに取
り付けるなどの作業を行わなければならず、それだけ多
くの手間と時間がかかっていた。
また、摘み部のための部材は耐久性や操作性の点から
金属製とされ、このため検眼レンズ全体の重量が重くな
るという問題もあり、さらに、乱視や遠近両用等の複雑
な眼鏡処方の場合には、眼鏡試験枠に複数の検眼レンズ
を重ね合わせ装填して検眼テストを行うので、被検者の
耳や鼻にその大きな重量がかかり、眼鏡試験枠がずれ易
いという問題があった。さらに、検眼レンズはレンズ径
が小さく、このため、縁摺りやホルダーリングの取り付
け作業等の後加工作業は難しい。また、摘み部は、眼鏡
試験枠への装填作業時を考慮してレンズの例えば右上あ
るいは左上の所定角度に設けられ、累進多焦点レンズや
乱視付きレンズのように上下や左右の区別のある検眼レ
ンズの場合には、摘み部を備えたホルダーリングを検眼
レンズの外周部に取り付けるにあたり、光学中心位置等
に関するレンズ設計上の光学的レイアウトに基づき、こ
の摘み部についての正確な上記所定角度の位置決めが必
要とされるため、レンズ径が小さい検眼レンズにおい
て、ホルダーリングの取り付け作業が難しいという問題
もあった。また、摘み部を備えたホルダーリングをレン
ズの外周部に強くかしめ過ぎると、プラスチック製レン
ズの場合にはレンズの光学面が変形し、光学歪み等の発
生を招くという問題もあった。
本発明の目的は、レンズとは別材料による摘み部のた
めの部材を生産することやこの部材をレンズに取り付け
る作業が不要になり、また軽量化を達成でき、しかも、
レンズ部に対する摘み部の正確なレイアウトをも得られ
るようになるプラスチック製検眼レンズ、およびこのプ
ラスチック製検眼レンズを得るための射出成形品、並び
にこの射出成形品を成形するための型装置とその製造方
法を提供するところにある。
発明の開示 本発明に係るプラスチック製検眼レンズは、レンズ部
と、このレンズの外周部に一体に設けられ、眼鏡試験枠
へのレンズ部の装填時に摘むための摘み部とを備え、こ
の摘み部はレンズ部の成形時に同時成形されていること
を特徴とするものである。
すなわち、本発明に係る検眼レンズはプラスチック製
であり、レンズ部が成形されるときに摘み部も一体に成
形される。レンズ部と摘み部は同じ合成樹脂を材料とし
て成形され、レンズ部が成形されると摘み部も同時に成
形されるため、レンズ部に摘み部のための部材を取り付
ける作業を行う必要がない。また、摘み部はレンズ部と
同じ合成樹脂で形成されているため、検眼レンズ全体は
軽量になる。さらに、摘み部は、レンズ部の所定位置に
形成されるように成形用型装置内で位置決めされてレン
ズ部と一体成形されるため、レンズ部に対する摘み部の
位置は自ずと正確にレイアウトされた所定通りの位置と
なる。
このようなレンズ部と摘み部とが一体成形されたプラ
スチック製検眼レンズを製造するためには、射出成形法
もしくは射出圧縮成形法を採用してもよく、また、キャ
スティング法(注型法)を採用してもよい。
しかし、キャスティング法は熱硬化性樹脂(代表的な
ものは、ジエチレングリコールビスアリルカーボネー
ト)を材料とし、この熱硬化性樹脂の重合収縮率は約14
パーセントと大きく、このため、設計上のレンズ形状と
実際の型転写形状との差異が大きいので、得られる成形
品の型転写精度を検眼レンズに要求される程度までに高
精度とするためには非常に高度の製造技術を必要するこ
と、およびキャスティング法でプラスチック製レンズを
成形するためには、材料である樹脂の重合を精密にコン
トロールするために成形時間に12〜24時間をかけなけれ
ばならず、このため、1サイクルのレンズ成形時間が長
くなり、検眼レンズを量産することはコスト的に高くな
ることの理由から、このような問題が生じない射出成形
法もしくは射出圧縮成形法によりプラスチック製検眼レ
ンズを成形することが好ましい。
射出成形法もしくは射出圧縮成形法でプラスチック製
検眼レンズを成形する場合には、熱可塑性樹脂が材料と
して使用され、この材料は、例えばPMMA(ポリメチルメ
タクリレート)系樹脂やPC(ポリカーボネート)系樹脂
である。
プラスチック製検眼レンズのレンズ部の外周部にはホ
ルダーリングを取り付けてもよいが、レンズ部の外周部
にホルダーリング代わりの縁部を一体に設け、この縁部
をレンズ部の成形時に同時成形することが好ましい。
このようにすると、ホルダーリング代わりの縁部によ
って検眼レンズを一層軽量化できるようになり、また、
ホルダーリングのための部材を省略できる。さらに、ホ
ルダーリングをレンズ部の外周部にかしめる作業を行う
必要がないため、レンズ部の光学精度を高精度に維持で
きる。
本発明に係るプラスチック製検眼レンズは、遠用部
と、近用部と、これらの遠用部と近用部との間の累進部
とを有する累進多焦点レンズでもよく、乱視付きレンズ
でもよい。また、本発明は、単焦点レンズにも適用で
き、近用部と遠用部を有しているが累進部を有していな
い多焦点レンズにも適用できる。
検眼レンズが累進多焦点レンズである場合には、この
レンズに水平基準線の方向を表すマークを設け、かつ、
摘み部を、左眼用レンズと右眼用レンズに応じてレンズ
部の左右中心位置から左右いずれかの側にずれてレンズ
部の外周部に設けることが好ましい。
このようにすると、摘み部とマークとの位置により、
それぞれの累進多焦点検眼レンズの左眼用と右眼用との
区別および水平方向の向きが明らかになり、このため、
左眼用と右眼用の検眼レンズを区別しながら、それぞれ
の検眼レンズの全体が円形になっているレンズ部の回転
方向の位置を正確に定めることにより、これらの検眼レ
ンズを眼鏡試験枠に正確な位置にして装填できるように
なる。また、摘み部とマークにより、レンズ部における
遠用部と近用部の度数測定位置や光学中心のレイアウト
を簡単に認識できるようになる。
水平基準線の方向を示すマークを設ける作業は射出成
形によるレンズ成形後に行ってもよいが、レンズ部と摘
み部とを成形するときにマークを同時成形してもよい。
このように同時成形すると、作業工程を削減でき、作業
製の向上を図ることができる。
マークをレンズ部、摘み部と同時成形する場合には、
このマークはレンズ部に凹部または凸部として形成され
るが、凸部ではなく凹部とすることが好ましい。マーク
を凸部とすると、検眼レンズを眼鏡試験枠に装填すると
きに、凸部が眼鏡試験枠に引っかかるなどして邪魔にな
るからである。マークとしての凹部はレンズ部の片側の
面から窪ませた窪み部でもよく、レンズ部の内径方向に
切り込んだ切り込み部でもよく、これらが組み合わされ
たものでもよい。
前述した累進多焦点レンズには多種の度数のものがあ
り、本発明はこれら度数の検眼レンズに適用でき、その
一例は、遠用度数が0.00ジオプターであって、近用部の
みに近用度数が設定されている上平レンズタイプのもの
であり、このタイプの検眼レンズは、遠用度数用や近用
度数用の単焦点検眼レンズと重ね合わせられて眼鏡試験
枠に装填できるようになっている。
本発明に係るプラスチック製検眼レンズ用射出成形品
は、レンズ部と、このレンズ部の外周部に一体に設けら
れ、コーティング処理液への浸漬からの引き上げ時にレ
ンズ部の表面に沿って流下するコーティング処理液が案
内されて溜まる液案内溜め部と、この液案内溜め部が除
去されたレンズ部を眼鏡試験枠に装填するときに摘むた
めの摘み部とを備え、これらの液案内溜め部と摘み部は
レンズ部の成形時に同時成形されていることを特徴とす
るものである。
コーティング処理液への浸漬作業(ディッピング作
業)は、検眼レンズの表面にハードコート液によるコー
ティング膜を形成するために行われ、ハードコート膜に
より検眼レンズの対擦傷性、耐久性が向上する。
レンズ部を有する射出成形品をコーティング処理液に
浸し、そして引き上げたとき、コーティング処理液はレ
ンズ部表面に沿って流下して滴下するが、レンズ部の最
下部にはコーティング処理液が溜まった液溜まり部分が
でき、このため、この液溜まり部分に近い部位とこれら
遠い部位とでコーティング膜の厚さに相違ができること
により、レンズ面の曲率が変わってしまい、この結果、
レンズ度数に影響を及ぼす場合があり、このようになる
と、検眼レンズの精度上、重大な問題が生ずるおそれが
ある。
本発明では、レンズ部を射出成形法もしくは射出圧縮
成形法で成形するとき、このレンズ部の外周部には、摘
み部だけはなく液案内溜め部も同時に成形する。この液
案内溜め部は、射出成形品をコーティング処理液への浸
漬から引き上げたときにレンズ部表面に沿って流下する
コーティング処理液を案内させ、そして滴下せずに残っ
た液を溜めるためのものである。このため、液案内溜め
部に液溜まり部分ができ、レンズ部に液溜まり部分によ
る影響が生ずるのを緩和できるため、レンズ部表面のコ
ーティング膜の厚さを実質的に均一化できるようにな
る。
このような作用効果を有する液案内溜め部を検眼レン
ズ用射出成形品に設ける場合に、本発明では液案内溜め
部を、前記摘み部と同じく、レンズ部の外周部に同時成
形するため、その成形作業を容易化できる。
液案内溜め部の形状は、射出成形品をコーティング処
理液への浸漬から引き上げたときにレンズ部表面に沿っ
て流下するコーティング処理液を案内し、滴下せずに残
った液を溜めることができるものであれば任意な形状で
よく、例えば、レンズ部の外径方向(コーティング処理
液からの引き上げ時には下方)に延びる棒状のものでも
よく、また、レンズ部の外径方向への突出量は小さくて
レンズ部の円周方向への長さが長い扇状のものでもよ
い。
しかし、液案内溜め部は、検眼レンズの完成後、摘み
部を摘んでレンズ部を眼鏡試験枠に装填する際には除去
されていなければならないものであるため、この除去作
業を容易化すること、および、コーティング処理液がレ
ンズ部の表面に沿って流下することによりできる液溜ま
り部分をレンズ部からできるだけ遠ざけることのために
は、液案内溜め部をレンズ部の外径方向に延びる棒状と
することが好ましい。
レンズ部の外周部に一体に成形される摘み部と液案内
溜め部は任意な位置関係で形成してもよいが、好ましく
は、これらの摘み部と液案内溜め部をレンズ部の外周部
の互いに反対側の位置に形成する。
このようにすると、射出成形品をコーティング処理液
に浸漬するとき、液案内溜め部を下側とし、摘み部を上
側とすることにより、この摘み部をクリップ等の支持具
で支持して射出成形品をコーティング処理液に入れるこ
とができるとともに、コーティング処理液から引き上げ
たとき、下側の液案内溜め部にコーティング処理液の液
溜まり部分をつくらせ、所定通り、レンズ部表面に均一
厚さのコーティング膜を形成できることになる。
すなわち、このような形態の場合には、摘み部は、レ
ンズ部を眼鏡試験枠に装填するときの摘み用として使用
されるだけではなく、レンズ部を有する射出成形品をコ
ーティング処理液に浸漬する際に支持具で支持される支
持部としても使用されることになる。
射出成形品には1個のレンズ部を形成してもよく、複
数個のレンズ部を二次元または三次元の位置関係で形成
してもよい。言い換えると、射出成形品は1個のレンズ
取り用でもよく、複数個のレンズ取り用でもよい。
射出成形品を複数個のレンズ取り用とした場合には、
複数個のレンズ部を連結部で互いに連結し、この連結部
にレンズ部をコーティング処理液に浸漬する際に支持さ
れる支持部を設け、液案内溜め部をこの支持部に対して
反対側となったそれぞれのレンズ部の外周部の位置に設
けることが好ましい。
このようにすると、上側にした支持部を支持具で支持
してそれぞれのレンズ部をコーティング処理液に浸す作
業を行え、全部のレンズ部を同時にコーティング処理液
に浸漬できるとともに、コーティング処理液からそれぞ
れのレンズ部を引き上げた際、液案内溜め部は下側とな
っているため、これらの液案内溜め部に液溜まり部分を
つくらせることができる。
以上の検眼レンズ用射出成形品は摘み部と液案内溜め
部とが別となったものであるが、これらの摘み部と液案
内溜め部とを同じとした射出成形品を生産することも可
能である。
すなわち、この形態の検眼レンズ用射出成形品は、レ
ンズ部と、このレンズ部の外周部にレンズ部成形時に同
時成形され、このレンズ部を眼鏡試験枠に装填するとき
に摘むための摘み部とを備え、この摘み部は、レンズ部
をコーティング処理液に浸漬する際に下向きとされるこ
とにより、このコーティング処理液からの引き上げ時に
レンズ部の表面に沿って流下するコーティング処理液を
案内して溜める液案内溜め部を兼ねていることを特徴と
するものである。
この検眼レンズ用射出成形品は、遠用部と、近用部
と、これらの遠用部と近用部との間の累進部とを有する
累進多焦点レンズのための射出成形品でもよく、乱視付
きレンズのための射出成形品でもよい。また、単焦点レ
ンズのための射出成形品でもよく、近用部と遠用部を有
しているが累進部を有していない多焦点レンズのための
射出成形品でもよい。
射出成形品から累進多焦点レンズを得る場合におい
て、この累進多焦点レンズは、前述したように、遠用度
数が0.00ジオプターであって、近用部のみに近用度数が
設定され、遠用度数用や近用度数用の単焦点レンズと重
ね合わせられて眼鏡試験枠に装填される上平レンズでも
よい。
また、射出成形品のレンズ部が、遠用部と、近用部
と、これらの遠用部と近用部の間の累進部とを有する累
進多焦点レンズ部となっている場合には、摘み部を、遠
用部側と近用部側のうち、遠用部側のレンズ部の外周部
の位置に形成することが好ましい。摘み部を近用側のレ
ンズ部の外周部の位置に形成すると、レンズ部の縁部と
近用部との間の境界に近用部の断面形状に応じた溝が形
成されており、この溝にコーティング液が溜まってしま
うおそれがあるからであり、摘み部を遠用部側のレンズ
部の外周部の位置に形成すると、このようなことがな
く、レンズ部の光学精度を高精度にできる。
摘み部が液案内溜め部を兼ねている検眼レンズ用射出
成形品においても、この射出成形品をコーティング液に
浸漬する際に支持具で支持される支持部が設けられる。
この支持部は、摘み部に対して任意な位置関係で形成し
てもよいが、支持部をレンズ部の摘み部とは反対側の外
周部の位置に設けることが好ましい。
このようにすると、射出成形品をコーティング処理液
に浸漬するとき、摘み部を下側とし、支持部を上側とす
ることにより、この支持部をグリップ等の支持具で支持
して射出成形品をコーティング処理液に入れることがで
き、そしてコーティング処理液から引き上げたとき、下
側の摘み部にコーティング処理液の液溜まり部分をつく
らせ、所定通り、レンズ部表面に均一厚さのコーティン
グ膜を形成できることになる。
この支持部はレンズ部、摘み部の成形時に同時成形す
ることが好ましい。これによると、作業工程の削減を図
ることができる。
支持部の形状は、支持具で確実に支持できるものであ
れば任意な形状でよく、例えば、レンズ部の外径方向に
延びる棒状のものでもよく、また、レンズ部の外径方向
への突出量は小さくてレンズ部の円周方向への長さが長
い扇状のものでもよい。
しかし、支持部は、検眼レンズの完成後、摘み部を摘
んでレンズ部を眼鏡試験枠に装填する際には除去されて
いなければならないものであるため、この除去作業を容
易化するため、支持部をレンズ部の外径方向に延びてレ
ンズ部との接続面積が小さい棒状とすることが好まし
い。
本発明に係るプラスチック製検眼レンズ用射出成形品
の成形用型装置は、型分割される2つの型と、これらの
型の両方に配置されて、一対をなし、これらの型が型締
めされたときに溶融樹脂が充填されてプラスチック製検
眼レンズを成形するためのキャビティを形成するインサ
ートとを有し、キャビティは、検眼レンズのレンズ部を
成形するレンズ部成形部と、このレンズ部の外周部に、
このレンズ部を眼鏡試験枠へ装填するときに摘むための
摘み部を成形する摘み部成形部とを含んで形成されてい
ることを特徴とするものである。
この型装置では、一対のインサートの間のキャビティ
はレンズ部成形部と摘み部成形部とを含んで形成されて
いるため、キャビティに溶融樹脂を充填すると、検眼レ
ンズのレンズ部と摘み部とを同時成形できることにな
る。
この型装置の型分割される2つの型は、上型と下型で
もよく、左型と右型でもよい。言い換えると、型装置は
縦形でもよく、横形でもよい。
型装置で成形する検眼レンズ用射出成形品は、遠用部
と、近用部と、これらの遠用部と近用部との間の累進部
とを有する累進多焦点レンズのための射出成形品でもよ
く、乱視付きレンズのための射出成形品でもよく、ま
た、単焦点レンズのための射出成形品でもよく、近用部
と遠用部を有しているが累進部を有していない多焦点レ
ンズのための射出成形品でもよい。
型装置は、加入度が異なる複数の累進多焦点検眼レン
ズを同時に成形するためのものでもよく、このための型
装置は、一対のインサートを複数組設け、これら複数組
のインサートの間で成形される前記レンズ部を、遠用部
と、近用部と、これらの遠用部と近用部の間の累進部と
を有する累進多焦点レンズ部とし、互いに対向する一対
のインサートのうちの一方のインサートの後側に肉厚調
整用スペーサを配置するとともに、このスペーサの厚さ
を複数組のインサートにおいて複数の異なる大きさと
し、厚さが異なるこれらのスペーサによって加入度が異
なる複数の累進多焦点レンズが形成されるものとするこ
とが好ましい。
メニスカスレンズになっている累進多焦点レンズ部の
凹面側は球面になっていて曲率は一定であり、非球面に
なっている凸面側の曲率により、レンズ表面形状および
度数が変わり、加入度が大きくなるにしたがいレンズ中
心厚さは大きくなり、レンズ体積が増加する。加入度が
異なる複数のレンズ部を型装置で同時に成形する場合
に、これらのレンズ部の体積の差が大きいと、成形条件
に影響が生じ、全部のレンズ部についての高度の光学精
度を確保ににくくなるため、本発明では、それぞれのレ
ンズ部の体積が加入度にかかわらず非質的に一定となる
ようにするため、先ず、中間の加入度を決め、そしてこ
の中間の加入度のレンズ部のレンズ厚さを求め、このレ
ンズ厚さを基準として加入度が異なる他のそれぞれのレ
ンズ部のレンズ厚さを設計し直し、これにより、加入度
が上記中間値よりも小さいレンズ部については、レンズ
体積を増加させ、加入度が上記中間値よりも大きいレン
ズ部については、これとは逆にレンズ体積を減少させる
のである。
そして、スペーサについては、中間の加入度よりも大
きい加入度のレンズ部と小さい加入度のレンズ部を得る
ために、上記中間の厚さのスペーサよりも厚さが大きい
スペーサと小さいスペーサを作り、これらの厚さが異な
るスペーサを上記複数組のインサートのうちの一方のイ
ンサートの後側に配置することにより、加入度が異なる
複数種類の累進多焦点レンズ部を成形するための複数の
キャビティの容量(すなわち、レンズ部の体積)の差を
調整するのであり、この結果、キャビティへの溶融樹脂
の充填で形成されるそれぞれの検眼レンズ部の成形条件
をほぼ同一化できるようになって、それぞれのキャビテ
ィにおける型転写性が高まり、光学精度を高精度とする
ことができるようになる。
また、本発明にかかる型装置は、一対のインサートの
うちの一方のインサートの後側にバックインサートを配
置し、このバックインサートの長さ寸法により他方のイ
ンサートに対するこの一方のインサートのレンズ部成形
面の位置の設定するようにしたものとしてもよい。
このようにすると、他方のインサートに対する一方の
インサートのレンズ部成形面の位置はバックインサート
の長さで設定されることになり、一方のインサートはレ
ンズ部成形面のみを高精度に仕上げればよくなるため、
この一方のインサートの生産加工作業を容易化できるよ
うになるという効果がある。
また、一対のインサートの間に形成するキャビティ
を、このキャビティで成形されるレンズ部の外周部にホ
ルダーリング代わりの縁部を成形するための縁部成形部
を含むものとしてもよい。
これによると、射出成形品から得られるプラスチック
製検眼レンズは、レンズ部の外周部にホルダーリングを
取り付ける必要のないものとなり、その分、この検眼レ
ンズの生産工程を簡略化できる。
レンズ部の外周部に摘み部を成形するための摘み部成
形部は、このレンズ部を成形するための前記レンズ部成
形部に対して任意な円周方向の位置に成形してよいが、
好ましくは、この摘み部成形部を、キャビティへの溶融
樹脂の流入部である型装置のゲートとキャビティのレン
ズ部成形部との間に形成する。
このようにすると、ゲートからキャビティに向けて溶
融樹脂が流入するとき、溶融樹脂は摘み部成形部を経て
レンズ部成形部に充填されることになり、ゲートに近い
樹脂部分では溶融樹脂の充填時の歪みが生じ易いが、こ
の歪みは摘み部成形部に充填された樹脂部分で発生し、
レンズ部成形部に充填された樹脂部分に歪みが発生する
のを防止できるため、高度のレンズ精度を確保できる。
キャビティを形成する一対のインサートは型分割する
それぞれの型に各1個配置された部材によって形成して
もよいが、これら一対のインサートのそれぞれを、前記
レンズ部を成形するための内インサート部材と、この内
インサート部材の外側に配置され、前記摘み部を成形す
るための外インサート部材とを含んで形成することが好
ましい。
このようにすると、レンズ部の度数等が異なり、しか
も、レンズ部の外周部にこのレンズ部と一体となった摘
み部を備えた複数種類の検眼レンズを生産するとき、内
インサートのみを交換すればよくなり、外インサートを
複数種類の検眼レンズについて共通化できるようにな
る。
以上の型装置を構成する部材の材料は、金属でもよ
く、セラミックや、ガラスでもよく、さらには複数の部
材についてこれらの異種の材料を使用してもよい。
また、本発明に係るプラスチック製検眼レンズ用射出
成形品の製造方法は、レンズ部と、このレンズ部の外周
部にこのレンズ部を眼鏡試験枠へ装填するときに摘むた
めの摘み部とを有するプラスチック製検眼レンズ用射出
成形品の製造方法であって、型分割される2つの型にこ
れらの型の両方に配置されて一対をなすインサートを配
置するとともに、この一対のインサートのうちの一方の
インサートの後側に、前記2つの型が型締めされたとき
における他方のインサートに対するこの一方のインサー
トのレンズ部成形面の位置が設定される長さ寸法となっ
ているバックインサートを配置し、この後、前記2つの
型の型締めを行うことにより、前記一対のインサートで
形成されるキャビティに充填された溶融樹脂で前記プラ
スチック製検眼レンズ用射出成形品を製造することを特
徴とするものである。
さらに、本発明に係るプラスチック製検眼レンズ用射
出成形品の製造方法は、遠用部と近用部とこれらの遠用
部と近用部の間の累進部とを有するレンズ部、及びこの
レンズ部の外周部にこのレンズ部を眼鏡試験枠へ装填す
るときに摘むための摘み部を有していて加入度が異なる
複数のプラスチック製検眼レンズ用射出成形品を製造す
るための方法であって、レンズ設計時において前記複数
の加入度のうちの所定の加入度のレンズ部の体積を基準
としてそれぞれのレンズ部の体積が平均化されるように
設計し、この後、射出成形装置の2つの型の型締めで前
記複数のプラスチック製検眼レンズ用射出成形品を成形
する際、これらの型の両方に配置されて一対をなすイン
サートの複数組みで形成される前記レンズ部の成形のた
めのキャビティの容量を前記レンズ部の体積と対応した
ものとし、これらのキャビティに溶融樹脂を充填するこ
とにより複数のプラスチック製検眼レンズ用射出成形品
を製造することを特徴とする。
図面の簡単な説明 第1図は、射出成形装置の型装置の要部を示す断面図
である。
第2図は、第1図のA−A線矢示図である。
第3図は、第1図、第2図の型装置から成形される液
案内溜め部を備えた射出成形品をコーティング処理する
作業を示す図である。
第4図は、第3図の射出成形品から液案内溜め部を除
去して生産したプラスチック製検眼レンズを眼鏡試験枠
に装填する場合を示す図である。
第5図は、複数のレンズ部が連結部で連結された射出
成形品をコーティング処理する場合を示す図である。
第6図は、摘み部が液案内溜め部を兼ねている形態に
係る検眼レンズを眼鏡試験枠に装填する場合を示す図で
ある。
第7図は、第6図の検眼レンズを得るための射出成形
品を示す図である。
第8図は、第7図のB−B線断面図である。
第9図は、第7図の射出成形品が複数個形成されてい
る射出成形品の全体を示す斜視図である。
第10図は、第9図の射出成形品から得た複数個の第7
図の射出成形品をコーティング処理する場合を示す図で
ある。
第11図は、第10図のC−C線断面図である。
第12図は、第9図の射出成形品を生産するための射出
圧縮成形用の型装置の縦断面図である。
第13図は、第12図のD−D線断面図である。
第14図は、第13図の一部拡大図であって、キャビティ
を形成する一対のインサートの部分の図である。
第15図は、一対のインサートのうちの一方のインサー
トの後側に配置された肉厚調整スペーサにより、加入度
が異なる複数種類の累進多焦点レンズを成形する場合に
おけるそのスペーサとその周辺を示す図である。
発明を実施するための最良の形態 本発明をより詳細に詳述するために、添付の図面に従
ってこれを説明する。
プラスチック製検眼レンズ用射出成形品を成形するた
めの射出成形装置の型装置は、第1図に示すように、パ
ーティングラインPLから型分割される上型1と下型2を
含んで構成されたもので、上型1は、内インサート部材
3が中央部に固定された外インサート部材4と、外イン
サート部材4が取り付けられたインサートベース5とを
有し、これらは上インサートガイド6の内部に摺動自在
に配置されている。また、下型2は、内インサート部材
7が中央部に固定された外インサート部材8と、外イン
サート部材8が取り付けられたインサートベース9とを
有し、これらは下インサートガイド10の内部に摺動自在
に配置されている。
上型1のインサートベース5には図示しない上シリン
ダーの下向きに延びるピストンロッド11が連結され、こ
のピストンロッド11が縮み挙動(上昇)するとインサー
トベース5はバックインサート12に当接する。また、下
型2のインサートベース9には下シリンダー13の上向き
に延びるピストンロッド14が連結され、このピストンロ
ッド14が縮み挙動(下降)するとインサートベース9は
型板15に当接し、その位置で外インサート8等が固定状
態とされるようになっている。
上型1の内外インサート部材3,4は上型1のインサー
ト1Aを形成し、下型2の内外インサート部材7,8は下型
2のインサート2Aを形成している。上型1と下側2が型
締めされているときにおけるこれら上下一対のインサー
ト1A,2Aの間には、検眼レンズ用射出成形品の成形用キ
ャビティ16が形成され、このキャビティ16は、第2図に
示す通り、レンズ部成形部16Aと、摘み部成形部16Bと、
液案内溜め部成形部16Cとからなり、摘み部成形部16Bに
連続してランナー17が設けられ、このランナー17には、
射出成形装置の射出ノズルが接続されるスプルーが連続
している。
第1図に示されている通り、上下に互いに対向する上
型1の内インサート部材3と下型2の内インサート7と
でレンズ部成形部16Aが形成され、同じく上下に対向し
ている上型1の外インサート部材4と下型2の外インサ
ート8とで摘み部成形部16Bと液案内溜め部16Cが形成さ
れている。
型締めシリンダーで上型1と下型2が型締めされてい
るときに、加熱された溶融樹脂が射出ノズルからスプル
ーに射出され、この溶融樹脂はスプルー、ランナー17、
キャビティ16に充填された後、徐々に冷却して固化す
る。
この後、パーティングラインPLから上型1と下型2が
型開きするとともに、図示しないエジェクト手段が作動
することにより第2図の一次射出成形品18が取り出さ
れ、この一次射出成形品18は、レンズ部成形部16Aと摘
み部成形部16Bと液案内溜め部成形部16Cとの位置関係通
りに、レンズ部18Aの外周部における互いに反対側の位
置に摘み部18Bと液案内溜め部18Cとが一体に形成された
ものとなっており、摘み部18Bにはランナー17で形成さ
れた部分19が接続され、この部分19にはさらにスプルー
で形成された部分が接続され、これらの摘み部18B、液
案内溜め部18C等はレンズ部18Aと同時に成形されてい
る。
以上のように製造された一次射出成形品18を摘み部18
Bと部分19との間で切断すると、第3図で示すレンズ部1
8Aと摘み部18Bと液案内溜め部18Cからなる二次射出成形
品18′を得られる。この二次射出成形品18′を、洗浄等
の所定処理を行った後に、コーティング処理液である例
えばシリコーン系またはアクリル系のハードコート液21
に浸漬するディッピング作業を行う。このコーティング
処理は、摘み部18Bを上側とし、液案内溜め部18Cを下側
とし、上向きとなった摘み部18Bをクリップ等の支持具2
0で支持して行う。
少なくともレンズ部18Aと摘み部18Bとの境界部より上
方位置までをハードコート液21に浸漬した後、二次射出
成形品18′を引き上げる。この引き上げ時に、レンズ部
18Aの表面に付着した余剰のハードコート液はレンズ部
表面に沿って流下し、さらに液案内溜め部18Cに案内さ
れて滴下するとともに、滴下せずに残った少量の液によ
り液案内溜め部18Cに液溜まり部分ができ、この液溜ま
り部分はレンズ部18Aにはできない。
この後、二次射出成形品18′をUV硬化(紫外線照射に
よる硬化)および加熱乾燥することにより、レンズ部18
Aの表面にハードコート液によるコーティング膜がで
き、そして第4図に示す通り、レンズ部18Aから液案内
溜め部18Cを切断等で除去し、さらにレンズ部18Aの外周
部にホルダーリング22を取り付け、摘み部18Bにその検
眼レンズのレンズ度数等を表示したラベル23を貼付する
ことにより、プラスチック製検眼レンズ18″が完成す
る。
なお、レンズ部18Aの外周部に厚肉部等によるホルダ
ーリング代わりの縁部をレンズ部18A、摘み部18B、液案
内溜め部18Cの成形と同時に成形するようにしてもよ
い。レンズ部18Aの外周部にこのような縁部を形成せ
ず、レンズ部18Aの外周部にホルダーリング22をかしめ
付け作業で取り付けるようにした場合であっても、摘み
部18Bはレンズ部18Aの所定レイアウト位置に一体成形で
形成されるため、ホルダーリング22を強くかしめ付ける
必要はない。
また、摘み部18Bへのレンズ度数等の表示は、ラベル2
3を使用せず、射出装置の型装置による成形時に、型構
成部材に刻設した印刻マークによって行ってもよい。
第4図に示す通り、検眼レンズ18″は眼鏡試験枠24に
交換装填され、被検者の視力等を検査するために使用さ
れる。検眼レンズ18″を眼鏡試験枠24に装填し、さらに
これから検眼レンズ18″を取り出すことは、摘み部18B
を摘んで行う。
以上説明した実施形態に係る検眼レンズは、遠用度数
が0.00ジオプターになっている上平レンズタイプの外径
35ミリメートルの累進多焦点レンズである。一次射出成
形品18は、複数個の累進多焦点レンズ部18Aを有する複
数個取りのものにすることもでき、この場合には、複数
個のレンズ部18Aを累進多焦点レンズ部とするととも
に、その累進多焦点レンズ部18Aの加入度を、必要とさ
れる1.00ジオプターから3.00ジオプターまでの0.5ジオ
プターピッチずつの5種類とし、射出成形装置の1ショ
ットで一度に同じ加入度のレンズ部18Aを2個ずつ成形
できるようにすることもできる。このようにすると、1
ショットにより、必要とされる5種類の加入度を有する
全度数範囲のレンズ部18Aを合計10個同時に成形できる
ようになり、また、これらのレンズ部18Aから生産され
る検眼レンズ18″の在庫管理を容易化できる。
以上説明した本実施形態によると、検眼レンズ18″は
プラスチック製であり、レンズ部18Aの外周部に、検眼
レンズ18″を眼鏡試験枠24に装填するときに摘むための
摘み部18Bが一体に形成され、この摘み部18Bはレンズ部
18Aの成形時に同時に成形されたものであるため、検眼
レンズを生産するために、レンズとは別材料による摘み
部のための部材を作り、これをレンズに取り付けるとい
う作業を省略でき、検眼レンズの生産作業を容易化でき
る。
また、摘み部18Bはレンズ部18Aと同じ合成樹脂から形
成され、金属製ではないため、検眼レンズ18″は全体と
して軽量化されたものとなる。また、摘み部18Bはレン
ズ部18Aと一体に成形され、レンズ部の外周部に摘み部
を備えたホルダーリングをかしめ付け作業で取り付ける
ことによりレンズ部に摘み部を設けるのではないため、
レンズ部18Aの高度な光学精度を確保しながら、レンズ
部18Aに対する摘み部18Bの正確なレイアウト位置を得ら
れる。レンズ部18Aの外周部にホルダーリング22を取り
付けるようにした場合であっても、ホルダーリング22を
レンズ部18Aに強くかしめ付ける必要はないため、レン
ズ部18Aの高度の光学精度を維持できる。
また、本実施形態のプラスチック製検眼レンズ18″は
射出成形法もしくは射出圧縮成形法で生産することがで
き、成形時に高圧の射出力もしくは圧縮力を加えること
により、材料の溶融樹脂が冷却固化時に収縮しても、型
転写精度は検眼レンズに要求される充分の高精度とな
り、また、射出成形法もしくは射出圧縮成形法はキャス
ティング法と比べ1サイクルの成形作業時間は極めて短
いため、検眼レンズを量産でき、その生産効率を高める
ことができる。
さらに、以上の検眼レンズ18″を得るための射出成形
品18′には液案内溜め部18Cが設けられているため、射
出成形品18′をハードコート液21に浸漬して引き上げた
とき、レンズ部18Aの表面に沿って流下して滴下するハ
ードコート液をこの液案内溜め部18Cで案内できるとと
もに、滴下せずに残った少量の液による液溜まり部分を
液案内溜め部18Cにつくらせることができ、このため、
レンズ部18Aの表面に形成するコーティング膜の厚さを
液溜まり部分に影響されない均一のものにできる。
また、液案内溜め部18Cを、摘み部18Bと同じく、レン
ズ部18Aの外周部に一体成形するようにしたため、この
液案内溜め部18Cもレンズ部18Aの成形時に同時に成形で
きる。
さらにまた、液案内溜め部18Cはレンズ部18Aの外径方
向に延びる棒状であるため、滴下せずに残った液ででき
る液溜まり部分はレンズ部18Aから遠く離れた箇所にで
きることになり、これにより、レンズ部18Aに形成する
コーティング膜の厚さを一層確実に均一化できることに
なる。また、これに加えて、射出成形品18′から液案内
溜め部18Cを除去して検眼レンズ18″を作る際、液案内
溜め部18Cは棒状であってレンズ部18Aとの接続面積は小
さいため、その除去作業を容易に行える。
また、摘み部18Bと液案内溜め部18Cはレンズ部18Aの
外周部の互いに反対側の位置に形成されているため、液
案内溜め部18Cを下側にしながら射出成形品18′をハー
ドコート液21に浸漬して引き上げる際、上側となった摘
み部18Bを支持具20で支持してこの作業を行えることに
なり、このため、摘み部18Bは、検眼レンズ18″を眼鏡
試験枠24に装填するときに摘むためだけではなく、射出
成形品18′をハードコート液21に浸漬処理するときの支
持用としても使用でき、その兼用化を図ることができ
る。
第5図は、本発明の別実施形態に係る射出成形品28を
示す。この射出成形品28は、レンズ部28Aが2個形成さ
れた2個取り用である。これらのレンズ部28Aは摘み部2
8Bを介して連結部29で連結され、この連結部29は、射出
成形装置の型装置のランナーに充填された樹脂でできた
ものであり連結部29からは、射出成形品28のハードコー
ト液21への浸漬時に上向きとされる支持部30が延びてい
る。この支持部30は、型装置にランナーと連続して形成
された空洞部に樹脂が充填されて形成されたものであ
る。
それぞれのレンズ部28Aには、支持部30とは反対側の
外周部の位置において棒状の液案内溜め部28Cが形成さ
れている。
射出成形品28をハードコート液21に浸漬するときに
は、上向きとした支持部30を支持具20で支持してこの作
業を行う。これにより、2個のレンズ部28Aを同時にハ
ードコート液21に浸漬できるとともに、これから引き上
げたとき、全部の液案内溜め部28Cは下側となっている
ため、それぞれのレンズ部28Aの表面に沿って流下する
ハードコート液をこれらの液案内溜め部28Cに案内させ
て滴下でき、滴下ぜすに残った少量の液の溜まり部分
を、前記実施形態と同じく、液案内溜め部28Cにつくる
ことができる。
第6図は別実施形態に係る検眼レンズ48″を示し、こ
の検眼レンズ48″は、第9図の一次射出成形品48から得
られた第7図の二次射出成形品48′によって形成されて
いる。二次射出成形品48′は、レンズ部48Aと、このレ
ンズ部48Aの外周部にレンズ部48Aの成形時に同時成形さ
れた摘み部48Bと、レンズ部48Aの摘み部48Bとは反対側
の外周部の位置に形成された棒状の支持部48Cを有す
る。支持部48Cは、射出成形品48′をコーティング処理
する際に支持具で支持される部分であり、この支持部48
Cは、レンズ部48A、摘み部48Bの成形時に同時成形され
ている。このため、支持部48Cを含めた射出成形品48′
の成形工程は簡単化されている。
レンズ部48Aは、遠用部Eと、近用部Fと、これらの
遠用Eと近用部Fとの間の累進部Gとを有する累進多焦
点レンズ部になっており、第7図において、遠用部Eの
アイポイントはHで、近用部FのアイポイントはIでそ
れぞれ示されている。
摘み部48Bには、この射出成形品48′のレンズ部48Aが
左眼用か右眼用かを表す左右区別表示49と、この射出成
形品48′のレンズ部48Aの加入度を表す加入度表示50が
設けられ、これらの表示49,50は、摘み部48Bがレンズ部
48Aと同時に成形されるときに、射出圧縮成形装置の型
装置を構成している部材に刻設された印刻マークによっ
て形成される。
レンズ部48Aの外周部には、第8図に示されているよ
うに、縁部48Dがレンズ部48Aと一体に形成され、この縁
部48Dも、摘み部48B、支持部48Cと同じく、レンズ部48A
の成形時に同時成形されたものである。縁部48Dは、レ
ンズ部48Aの遠用部Eと近用部Fから段部51、溝52で区
画形成されたものとなっており、近用部Fよりも厚肉状
となっている縁部48Dは第4図で示したホルダーリング2
2の代わりとなるものである。
このため、この実施形態に係る第6図で示した検眼レ
ンズ48″は、レンズ部18Aの外周部にホルダーリング22
を取り付けた第4図の検眼レンズ18″よりもさらに軽量
化されたものとなっている。
第7図の摘み部48Bは、その射出成形品48′のレンズ
部48Aが左眼用か右眼用かに応じてレンズ部48Aの左右中
心位置から左右いずれかの側に45度ずれて形成されてい
る。すなわち、その射出成形品48′から得られる検眼レ
ンズ48″が左眼用である場合には、摘み部48Bは、第6
図の眼鏡試験枠24が装用される被検者から見てレンズ部
48Aの左45度の位置に形成され、検眼レンズ48″が右眼
用である場合には、摘み部48Aは、被検者から見てレン
ズ部48Aの右45度の位置に形成される。第7図の射出成
形品48′のレンズ部48Aは左眼用である。
また、レンズ部48Aの外周部の縁部48Dには、レンズ部
48Aを第7図の通りの正しい上下の向きにしたときにレ
ンズ部48Aの左右両側となる箇所において、水平基準線
Jの方向を表すマーク53が形成されている。これらのマ
ーク53は縁部48Dの一部を窪ませた凹部となっており、
マーク53は、レンズ部48A、摘み部48B、支持部48C、縁
部48Dを成形するときに、型装置の構成部材に形成され
た凸部によって同時成形されたものである。
マーク53によってレンズ部48Aの水平方向が分かり、
また、摘み部48Bによってレンズ部48Aが左眼用か右眼用
かが分かるため、射出成形品48′から得た検眼レンズ4
8″を第6図の眼鏡試験枠24に装填するとき、それぞれ
の検眼レンズ48″の全体が円形になっているレンズ部48
Aの回転方向の位置を正確に定めながら、左眼用と右眼
用の検眼レンズ48″を区別できるようになり、したがっ
てこれらの検眼レンズ48″を眼鏡試験枠24に正確に装填
できる。また、摘み部48Bとマーク53により、レンズ部4
8Aにおける遠用部Eと近用部Fの度数測定位置や光学中
心のレイアウトを簡単に認識できるようになる。
以上の第6図に示されている検眼レンズ48″は、縁部
48Dを含めた全体の直径が38ミリメートル、縁部48の幅
寸法が1.5ミリメートル、レンズ部48Aの直径が35ミリメ
ートルで、摘み部48Bの長さが15ミリメートル、摘み部4
8Bの幅寸法は9ミリメートルである。
第9図で示した一次射出成形品48は、二次元的に互い
に連結配列された合計10個の累進多焦点レンズ用の二次
射出成形品48′を得るためのものとなっており、これら
の累進多焦点レンズは、加入度が1.00ジオプターから3.
00ジオプターまでの0.5ジオプターピッチずつの5種類
であり、レンズ部48Aの加入度が同じになった射出成形
品48′は2個ずつある。
それぞれの二次射出成形品48′は、この一次射出成形
品48から摘み部48Bの先で切断することによって得ら
れ、この後、合計5個の二次射出成形品48′をコーティ
ング処理のため第10図、第11図で示す支持具54で吊り下
げ支持する。この支持具54は、射出成形品48′の棒状支
持部48Cが挿入可能な5個の溝55Aが下面から上向きに形
成されている本体55と、この本体55にそれぞれの溝55A
ごとに設けられ、上部がビス56で本体55に固定される板
ばねよりなる挟持部材57とを含んで構成されている。ビ
ス56を緩めてからそれぞれの溝55Aに射出成形品48′の
支持部48Cを挿入し、次いでビス56を締め付けることに
より、それぞれの射出成形品48′は、支持部48Cが本体5
5と挟持部材57とで挟持されて吊り下げ支持される。
支持具54は把持具58で把持され、この状態で射出成形
品48′をコーティング処理液であるハードコート液21に
浸漬し、そして引き上げる。このディッピング作業は、
支持部48Cを上向きとし、摘み部48Bを下向きとして行わ
れるため、この実施形態ではレンズ部48Aの表面に沿っ
て流下する余剰のハードコート液は摘み部48Bに案内さ
れて滴下するとともに、滴下せずに残ったハードコート
液の液溜まり部分は摘み部48Bにできる。すなわち、こ
の実施形態では、摘み部48Bが液案内溜め部を兼ねるこ
とになる。
このように射出成形品48′をディッピング処理し、そ
して加熱乾燥してレンズ部48Aにハードコート液による
コーティング膜を形成した後、支持部48Cを切断除去
し、また、摘み部48Bに、この摘み部48Bに表示されてい
る前記表示49,50と同じ内容が記載されているラベルを
貼付することにより、第6図の検眼レンズ48″ができあ
がる。
支持部48Cを切断除去する際、この支持部48は、レン
ズ部48Aの外径方向に延びる棒状になっていて、レンズ
部48Aの外周部の縁部48Dとの接続面積が小さくなってい
るため、この切断作業を容易に行える。
また、液案内溜め部にもなっている摘み部48Bは、レ
ンズ部48Aの遠用部E側と近用部F側のうち、遠用部E
側のレンズ部48Aの外周部に形成されている。摘み部48B
を近用部F側のレンズ部48の外周部に形成すると、第8
図に示されているように、近用部Fと縁部48Cとの間に
は近用部Fの断面形状に応じた溝52が形成されていて、
ハードコート液からの引き上げ時にこの溝52にハードコ
ート液が溜まってしまい、この結果、レンズ部48Aの光
学精度に影響が生じるが、この実施形態によると、この
ような問題の発生を防止できることになる。
第12図、第13図には、第9図の一次射出成形品48を成
形するための射出圧縮成形装置の型装置が示されてい
る。この型装置はパーティングラインPLから型分割され
る上型61と下型62を有している。上型61は、内インサー
ト部材63と、この内インサート部材63の外側に配置され
た外インサート部材64と、内インサート部材63の後側、
言い換えると、内インサート部材63の上側に配置された
バックインサート65とを含んで構成され、下型62は、内
インサート部材66と、この内インサート部材66の外側に
配置されているとともに、穴部67Aに内インサート部材6
6を収納している外インサート部材67と、内インサート
部材66の後側、言い換えると、内インサート部材66の下
側であって内インサート部材66と外インサート部材67と
の間に配置された肉厚調整スペーサ68とを含んで構成さ
れている。
上型61の内インサート部材63と下型62の内インサート
部材66は上下に対向し、また、上型61の外インサート部
材64と下型62の外インサート部材67も上下に対向してい
る。上型61の内外インサート部材63,64により上型61の
インサート61Aが形成され、下型62の内外インサート部
材66,67により下型62のインサート62Aが形成されてい
る。これらの上下一対のインサート61A,62Aは、第9図
で示された一次射出成形品48における二次射出成形品4
8′と同じ数の組数であり、上型61と下側62が型締めさ
れているときにおけるそれぞれの組における上下一対の
インサート61A,62Aの間にはキャビティ69が形成され、
これらのキャビティ69は、レンズ部成形部69Aと、摘み
部成形部69Bと、支持部成形部69Cとを含んでいる。
レンズ部成形部69Aは、上下型61,62の内インサート部
材63,66同士の間で形成され、摘み部成形部69Bと支持部
成形部69Cは、上下型61,62の外インサート部材64,67同
士の間で形成されている。また、下型62の外インサート
部材67における摘み部成形部69Bと対応する箇所には印
刻マーク部材70が配置され、キャビティ69への溶融樹脂
の充填で第7図のレンズ部48A、摘み部48B、支持部48C
が成形されるとき、この印刻マーク部材70により摘み部
48Bに前記表示49,50が設けられるようになっている。
さらに、第15図で示す通り、上下型61,62の外インサ
ート部材64,67には凹部64A,67Aが形成され、これらの凹
部64A,67Aにより、キャビティ69に溶融樹脂が充填され
たとき、第7図、第8図で示されているレンズ部48Aの
外周部にホルダーリング代わりの縁部48Dが形成される
ようになっているため、これらの凹部64A,67Aの間がキ
ャビティ69の縁部成形部69Dとなっている。さらに、下
型62外インサート部材67には、縁部48Dに第7図の凹部
によるマーク53を形成するための突起が設けられてい
る。
第12図に示すように、上型61のバックインサート65に
は下向きに延びる雄ねじ部65Aが一体に設けられ、この
雄ねじ部65Aが内インサート部材63の雌ねじ穴にねじ込
まれることにより、バックインサート65と内インサート
部材63とが結合されている。また、第13図に示すよう
に、下型62の内インサート部材66は外インサート部材67
にボルト71で結合されている。
キャビティ69のレンズ部成形部69Aで成形されるレン
ズ部48Aは、一方の面が球面による凹面になっていて、
他方の面が非球面による凸面になったメニスカスレンズ
である。上型61の内インサート部材63で形成されるレン
ズ部48Aの凹面は、前記加入度が異なる累進多焦点レン
ズについて同じ曲面となっているが、下型62の内インサ
ート部材66で形成されるレンズ部48Aの凸面は、加入度
が異なる累進多焦点レンズについて異なる曲面としなけ
ればならない。このため、この実施形態に係る型装置で
は、前述の通り5種類の累進多焦点レンズを成形するた
めに5種類の内インサート部材66が使用され、これらの
内インサート部材66を外インサート部材67に垂直軸を中
心とした回転方向に正確に位置決めセットするために、
内インサート部材66は外インサート67に第13図の位置決
めピン72で位置決めされている。
上型61は、型板73と型板74との境界部K−Kから上下
に分かれて構成され、上型61と下型62が型締めされてい
るとき、型板73から下側の部分に対して型板74から上側
の部分は、圧縮代分だけ型締めシリンダおよび他のシリ
ンダにより上下動できるようになっている。上型61のバ
ックインサート65と内インサート部材63は、第12図で明
らかなように型板74に結合された部材となっているた
め、バックインサート65と内インサート部材63は型板74
と一体になって上下動する。
上型61と下型62が型締めされているときに射出圧縮成
形装置の第12図で示された射出ノズル80から溶融樹脂が
射出されると、溶融樹脂は型装置の内部のスプルー81、
ランナー82、さらにはゲート83を経てそれぞれのキャビ
ティ69に充填される。このときにはバックインサート6
5、内インサート部材63は圧縮代分上昇しており、キャ
ビティ69への溶融樹脂の充填後、バックインサート65、
内インサート部材63は下降し、これにより、上型61、下
型62の流体流通通路84に通される温度調節用流体により
徐々に冷却されて固化する溶融樹脂が圧縮される。
溶融樹脂の固化により第9図の射出成形品48が成形さ
れた後、上型61と下型62はパーティングラインPLから型
開きし、上型61側に付着している射出成形品48は、エジ
ェクトシリンダのバー85で押し下げられるエジェクトプ
レート86のピン87で突き出される。
このようにして型装置から取り出された一次射出成形
品48は10個の二次射出成形品48′を備えており、それぞ
れの二次射出成形品48′は、レンズ部48Aと、摘み部48B
と、支持部48Cと、縁部48Dとを有し、摘み部48Bと支持
部48Cと縁部48Dはレンズ部48Aの成形時に同時成形され
ており、摘み部48Bには第7図の表示49,50が設けられ、
縁部48Dにはマーク53が形成されている。
第12図に示されているように、キャビティ69において
摘み部48Bを成形するための摘み部成形部69Bは、キャビ
ティ69への溶融樹脂の流入部であるゲート83と、キャビ
ティ69のレンズ部成形部69Aとの間に形成されている。
このため、ゲート83からキャビティ69に向けて溶融樹脂
が流入するとき、溶融樹脂は摘み部成形部69Bを経てレ
ンズ部成形部69Aに充填されることになり、ゲート83に
近い樹脂部分では溶融樹脂の充填時の歪みが生じ易い
が、この歪みは摘み部成形部69Bに充填された樹脂部分
で発生し、レンズ部成形部69Aに充填された樹脂部分に
歪みが発生しないため、高度のレンズ精度を確保できる
ことなる。
また、上型61と下型62に配置されて一対をなす前記イ
ンサート61A,62Aは、内インサート部材63,66と外インサ
ート部材64,67からなり、内インサート部材63,66でレン
ズ部成形部69Aが形成され、外インサート部材64,67で摘
み部成形部69B等が形成されているため、レンズ部48Aの
種類やその度数、厚さ等が異なり、かつ、レンズ部48A
の外周部にこのレンズ部48Aと一体となった摘み部48B等
を備えた複数種類の検眼レンズを生産するときには、内
インサート部材63,66のみを交換すればよく、外インサ
ート部材64,67を各種の検眼レンズについて共通化でき
る。
この実施形態では、前述したように下型62の内インサ
ート部材66の後側には肉厚調整スペーサ68が配置されて
いる。このスペーサ68の部分は第15図に示されている。
キャビティ69のレンズ部成形部69Aで成形される累進多
焦点レンズ部48Aには、前述したように加入度が1.00ジ
オプターから3.00ジオプターまで0.5ジオプターピッチ
で5種類ある。第15図で示された実線Lは、加入度が2.
00ジオプターのレンズ部48Aの凸面曲線であり、二点鎖
線Mは、加入度が3.00ジオプターのレンズ部48Aの凸面
曲線で、二点鎖線Nは、加入度が1.00ジオプターのレン
ズ部48Aの凸面曲線である。
これら5種類のレンズ部48Aを成形するためのそれぞ
れのキャビティ69の容量(すなわち、レンズ部の体積)
は、通常のレンズ設計に基づく仕様では相違してくる。
しかし、これらのキャビティ69の容量の差が大きいと、
溶融樹脂の充填量の差が大きくなって、それぞれのキャ
ビティにおける成形条件にばらつきが生じ、この結果、
成形されるレンズ部48Aの光学精度を高精度にすること
が難しくなる。
このため、この実施形態では、レンズ設計段階におい
て、中間の加入度である2.00ジオプターのレンズ部の体
積を基準とし、この体積に一致するように他の加入度の
レンズ部のレンズ厚さを変更している。
これを型装置側で説明すると、加入度の種類と同じ5
種類の厚さの肉厚調整スペーサ68を使用しているのであ
り、中間の厚さを有する肉厚調整スペーサ68のその厚さ
Tを、1.00ジオプターから3.00ジオプターまでの加入度
のうちの中間の加入度である2.00ジオプターのレンズ部
48Aの厚さに設定し、そして、加入度が2.00ジオプター
よりも大きいレンズ部48Aのスペーサ厚さと、加入度が
2.00ジオプターよりも小さいレンズ部48Aのスペーサ厚
さとを、厚さTを基準にして設定する。これによって得
られた5種類の厚さのスペーサ68を、それぞれの加入度
のレンズ部48Aを成形するための内インサート部材66の
後側に配置する。
このため、加入度が異なる5種類の累進多焦点レンズ
部48Aを射出圧縮成形装置の型装置の1ショットで生産
するようにしても、それぞれのキャビティ69の容量を平
均化できるようになり、このため、それぞれの加入度の
レンズ部48Aの成形条件を平均化できるので、それぞれ
のレンズ部48を高度の光学精度で成形できる。
また、所定通りの厚さとなったレンズ部48Aを得るた
めには、下型62の内インサート部材66に対する上型61の
内インサート部材63のレンズ部成形面の位置を所定の上
下方向の位置としなければならない。このため、この実
施形態では、第14図で示すように、上型1の内インサー
ト部材63の後側にバックインサート65を配置している。
この実施形態において、内インサート部材63の長さ寸
法S1は本来の寸法よりも誤差のあるものとされ、また、
バックインサート65の当初の長さ寸法は本来の寸法より
も大き目とされている。内インサート部材63とバックイ
ンサート65とを前記雄ねじ部65Aで結合した後、内イン
サート部材63とバックインサート65との合計長さS2によ
り、下型62の内インサート部材66に対する上型61の内イ
ンサート部材63のレンズ部成形面63Aの正確な上下方向
の位置を得られるように、バックインサート65の上面を
切削加工し、バックインサート65の長さS3を合計長さS2
を得られるものにする。
このようにすると、レンズ部成形面63Aの正確な上下
方向の位置はバックインサート65の長さで設定されるこ
とになり、内インサート部材63はレンズ部成形面63Aの
みを高精度に仕上げればよくなるため、内インサート部
材63の生産加工作業を容易化できるようになる。
なお、バックインサート65の長さがS3になったとき、
バックインサート65の頭部65Bの厚さは前記型板74の凹
部73Aの深さと同じかこれよりも多少大きくなってお
り、これにより、バックインサート65が型板74に結合さ
れても、内インサート部材63のレンズ部成形面63Aの正
確な上下方向の位置を得られるようになっているととも
に、前記圧縮代分を得るための型板73と74の分離も可能
になっている。
産業上の利用可能性 以上のように、本発明に係るプラスチック製検眼レン
ズおよびその射出成形品並びにその成形用型装置は、プ
ラスチック製検眼レンズを眼鏡試験枠に装填するときに
摘むための摘み部をレンズ部の外周部に一体に形成する
ために有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−93850(JP,A) 特開 昭63−315216(JP,A) 特開 平3−193332(JP,A) 特開 平7−266391(JP,A) 実開 昭60−20201(JP,U) 実開 平4−22902(JP,U) 実開 平3−109814(JP,U) 米国特許4664854(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 3/00 - 3/16 B29C 45/26 B29C 45/14 G02C 7/00

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンズ部と、このレンズ部の外周部に一体
    に設けられ、眼鏡試験枠への前記レンズ部の装填時に摘
    むための摘み部と、前記レンズ部の外周部にホルダーリ
    ング代わりに一体に設けられた縁部と、この縁部に設け
    られた水平基準線を表すマークとを備え、前記レンズ部
    は、遠用部と、近用部と、これらの遠用部と近用部の間
    の累進部とを有する累進多焦点レンズ部になっていると
    ともに、前記摘み部は、左眼用レンズと右眼用レンズに
    応じて前記レンズ部の左右中心位置から左右のいずれか
    の側にずれて前記レンズ部の外周部に設けられ、かつ、
    前記レンズ部と前記摘み部と前記縁部と前記マークは射
    出圧縮成形法による成形時に同時成形されていることを
    特徴とするプラスチック製検眼レンズ。
  2. 【請求項2】請求の範囲第1項に記載のプラスチック製
    検眼レンズにおいて、前記マークは凹部として形成され
    ていることを特徴とするプラスチック製検眼レンズ。
  3. 【請求項3】請求の範囲第1項に記載のプラスチック製
    検眼レンズにおいて、メニスカスレンズになっている前
    記レンズ部の凸面は非球面の累進面であって、凹部は球
    面であることを特徴とするプラスチック製検眼レンズ。
  4. 【請求項4】請求の範囲第3項に記載のプラスチック製
    検眼レンズにおいて、累進多焦点レンズ部になっている
    前記レンズ部の加入度が異なっていても、球面である前
    記凹面の曲率は一定であることを特徴とするプラスチッ
    ク製検眼レンズ。
  5. 【請求項5】請求の範囲第3項に記載のプラスチック製
    検眼レンズにおいて、前記凹面側における前記レンズ部
    と前記縁部との接続部は溝になっていないことを特徴と
    するプラスチック製検眼レンズ。
  6. 【請求項6】レンズ部と、このレンズ部の外周部に一体
    に設けられ、コーティング処理液への浸漬からの引き上
    げ時に前記レンズ部の表面に沿って流下するコーティン
    グ処理液が案内されて溜まる液案内溜め部と、この液案
    内溜め部が除去された前記レンズ部を眼鏡試験枠に装填
    するときに摘むための摘み部とを備え、これらの液案内
    溜め部と摘み部は前記レンズ部の成形時に同時成形され
    ていることを特徴とするプラスチック製検眼レンズ用射
    出成形品。
  7. 【請求項7】請求の範囲第6項に記載のプラスチック製
    検眼レンズ用射出成形品において、 前記液案内溜め部は前記レンズ部の外径方向に延びる棒
    状になっていることを特徴とするプラスチック製検眼レ
    ンズ用射出成形品。
  8. 【請求項8】請求の範囲第6項に記載のプラスチック製
    検眼レンズ用射出成形品において、前記案内溜め部と前
    記摘み部は、前記レンズ部の互いに反対側の外周部の位
    置に形成されていることを特徴とするプラスチック製検
    眼レンズ用射出成形品。
  9. 【請求項9】請求の範囲第6項に記載のプラスチック製
    検眼レンズ用射出成形品において、前記レンズ部は連結
    部で互いに連結された複数個であり、この連結部に、前
    記複数個のレンズ部を前記コーティング処理液に浸漬す
    る際に支持具で支持される支持部が設けられているとと
    もに、前記液案内溜め部は、この支持部に対して反対側
    となったそれぞれの前記レンズ部の外周部の位置に設け
    られていることを特徴とするプラスチック製検眼レンズ
    用射出成形品。
  10. 【請求項10】レンズ部と、このレンズ部の外周部にレ
    ンズ部成形時に同時成形され、このレンズ部を眼鏡試験
    枠に装填するときに摘むための摘み部とを備え、この摘
    み部は、前記レンズ部をコーティング処理液に浸漬する
    際に下向きとされることにより、このコーティング処理
    液からの引き上げ時に前記レンズ部の表面に沿って流下
    するコーティング処理液を案内して溜める液案内溜め部
    を兼ねていることを特徴とするプラスチック製検眼レン
    ズ用射出成形品。
  11. 【請求項11】請求の範囲第10項に記載のプラスチック
    製検眼レンズ用射出成形品において、前記レンズ部は、
    遠用部と、近用部と、これらの遠用部と近用部の間の累
    進部とを有する累進多焦点レンズ部になっているととも
    に、前記摘み部は、遠用部側と近用部側のうち、遠用部
    側の前記レンズ部の外周部の位置に形成されていること
    を特徴とするプラスチック製検眼レンズ用射出成形品。
  12. 【請求項12】請求の範囲第10項に記載のプラスチック
    製検眼レンズ用射出成形品において、前記レンズ部の前
    記摘み部とは反対側の外周部の位置には、前記レンズ部
    を前記コーティング処理液に浸漬する際に支持具で支持
    される支持部が設けられていることを特徴とするプラス
    チック製検眼レンズ用射出成形品。
  13. 【請求項13】請求の範囲第10項に記載のプラスチック
    製検眼レンズ用射出成形品において、前記支持部は前記
    レンズ部と前記摘み部の成形時に同時成形されているこ
    とを特徴とするプラスチック製検眼レンズ用射出成形
    品。
  14. 【請求項14】請求の範囲第13項に記載のプラスチック
    製検眼レンズ用射出成形品において、前記支持部は前記
    レンズ部の外径方向に延びる棒状になっていることを特
    徴とするプラスチック製検眼レンズ用射出成形品。
  15. 【請求項15】型分割される2つの型と、これらの型の
    両方に配置されて一対をなし、これらの型が型締めされ
    たときに溶融樹脂が充填されてプラスチック製検眼レン
    ズを成形するためのキャビティを形成するインサートと
    を有し、前記キャビティは、前記検眼レンズのレンズ部
    を成形するレンズ部成形部と、このレンズ部の外周部
    に、このレンズ部を眼鏡試験枠へ装填するときに摘むた
    めの摘み部を成形する摘み部成形部とを含んで形成され
    ているとともに、前記一対のインサートは複数組であ
    り、これら複数組のインサートの間で成形される前記レ
    ンズ部は、遠用部と、近用部と、これらの遠用部と近用
    部の間の累進部とを有する累進多焦点レンズ部であっ
    て、これらのレンズ部には加入度が異なるものがあり、
    互いに対向する前記一対のインサートのうちの一方のイ
    ンサートの後側に肉厚調整用スペーサが配置され、前記
    加入度が異なるレンズ部を形成するためのインサートの
    後側に配置するスペーサの厚さを異ならせることを特徴
    とするプラスチック製検眼レンズ用射出成形品の成形用
    型装置。
  16. 【請求項16】型分割される2つの型と、これらの型の
    両方に配置されて一対をなし、これらの型が型締めされ
    たときに溶融樹脂が充填されてプラスチック製検眼レン
    ズを成形するためのキャビティを形成するインサートと
    を有し、前記キャビティは、前記検眼レンズのレンズ部
    を成形するレンズ部成形部と、このレンズ部の外周部
    に、このレンズ部を眼鏡試験枠へ装填するときに摘むた
    めの摘み部を成形する摘み部成形部とを含んで形成され
    ているとともに、前記一対のインサートのうちの一方の
    インサートの後側にはバックインサートが配置され、こ
    のバックインサートの長さ寸法により他方のインサート
    に対するこの一方のインサートのレンズ部成形面の位置
    が設定されていることを特徴とするプラスチック製検眼
    レンズ用射出成形品の成形用型装置。
  17. 【請求項17】型分割される2つの型と、これらの型の
    両方に配置されて一対をなし、これらの型が型締めされ
    たときに溶融樹脂が充填されてプラスチック製検眼レン
    ズを成形するためのキャビティを形成するインサートと
    を有し、前記キャビティは、前記検眼レンズのレンズ部
    を成形するレンズ部成形部と、このレンズ部の外周部
    に、このレンズ部を眼鏡試験枠へ装填するときに摘むた
    めの摘み部を成形する摘み部成形部とを含んで形成され
    ているとともに、前記摘み部成形部は、前記キャビティ
    への溶融樹脂の流入部であるゲートと、前記レンズ部成
    形部との間に形成されていることを特徴とするプラスチ
    ック製検眼レンズ用射出成形品の成形用型装置。
  18. 【請求項18】レンズ部と、このレンズ部の外周部にこ
    のレンズ部を眼鏡試験枠へ装填するときに摘むための摘
    み部とを有するプラスチック製検眼レンズ用射出成形品
    の製造方法であって、型分割される2つの型にこれらの
    型の両方に配置されて一対をなすインサートを配置する
    とともに、この一対のインサートのうちの一方のインサ
    ートの後側に、前記2つの型が型締めされたときにおけ
    る他方のインサートに対するこの一方のインサートのレ
    ンズ部成形面の位置が設定される長さ寸法となっている
    バックインサートを配置し、この後、前記2つの型の型
    締めを行うことにより、前記一対のインサートで形成さ
    れるキャビティに充填された溶融樹脂で前記プラスチッ
    ク製検眼レンズ用射出成形品を製造することを特徴とす
    るプラスチック製検眼レンズ用射出成形品の製造方法。
  19. 【請求項19】遠用部と近用部とこれらの遠用部と近用
    部の間の累進部とを有するレンズ部、及びこのレンズ部
    の外周部にこのレンズ部を眼鏡試験枠へ装填するときに
    摘むための摘み部を有していて加入度が異なる複数のプ
    ラスチック製検眼レンズ用射出成形品を製造するための
    方法であって、レンズ設計時において前記複数の加入度
    のうちの所定の加入度のレンズ部の体積を基準としてそ
    れぞれのレンズ部の体積が平均化されるように設計し、
    この後、射出成形装置の2つの型の型締めで前記複数の
    プラスチック製検眼レンズ用射出成形品を成形する際、
    これらの型の両方に配置されて一対をなすインサートの
    複数組みで形成される前記レンズ部の成形のためのキャ
    ビティの容量を前記レンズ部の体積と対応したものと
    し、これらのキャビティに溶融樹脂を充填することによ
    り複数のプラスチック製検眼レンズ用射出成形品を製造
    することを特徴とするプラスチック製検眼レンズ用射出
    成形品の製造方法。
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