JP5795186B2 - 眼鏡用プラスチックレンズおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、実際に眼鏡を製造する際に眼鏡フレームに枠入れされるレンズの大部分は子午線方向が短く、水平方向が長い。したがって注型重合により得られた円形のプラスチックレンズ(レンズブランクス)の子午線方向の上下端部は切断されて廃棄されているのが実情である。この廃棄される部分に使用されたプラスチックレンズ原料液は実際の眼鏡レンズには不要なものであるため、原料液の使用量を低減し製造コストを抑えるためには、枠入れ時に除去される部分は可能な限り少なくすることが望ましい。また、環境負荷の点からも、枠入れ時の廃棄物量は低減することが望ましい。
これに対し本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、注型重合に使用する成形型を構成する環状のガスケットに、内壁面に円周方向に連続して突設された突起帯を形成することで、注型重合におけるプラスチックレンズ原料液の使用量を大幅に低減できることを見出すに至った。これは、成形型内部のキャビティの体積が上記突起帯の存在により小さくなるからである。また、上記突起帯の存在によりキャビティ内部には、断面の平面視形状が非円形となる領域が形成される。このキャビティ内で重合反応を行うことで、枠入れされるレンズの形状(非円形)に近い部分を有する成形体を得ることができるため、枠入れ時に切除し廃棄される外周部分を小さくすることができる。したがって、上記溝部を有することは切除され廃棄される廃棄物量の低減につながるものである。
本発明は、以上の知見に基づき完成された。
[1]レンズの一方の面を形成するための第1モールドと他方の面を形成するための第2モールドとをそれぞれ嵌挿するための2つの開口を有し、かつ内壁面に円周方向に連続して突設された突起帯を有する環状のガスケットの前記2つの開口に第1モールドおよび第2モールドをそれぞれ嵌挿させることにより、前記突起帯を含むキャビティを形成すること、および、前記キャビティ内にプラスチックレンズ原料液を注入し、該キャビティ内でプラスチックレンズ原料液を重合することにより眼鏡用プラスチックレンズを得ること、を含み、
前記得られる眼鏡用プラスチックレンズは、前記突起帯の形状が転写されることにより側面に内側に向かってくびれた溝部が形成された成形体であり、該溝部を横断する断面の平面視形状が非円形であることを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
[2] 前記突起帯はガスケット内壁面からキャビティ内部に向かってテーパー状に突出している[1]に記載の眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
[3]前記得られる眼鏡用プラスチックレンズの溝部を横断する断面の上方および下方には平面視が円形となる領域が存在する[2]に記載の眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
[4]側面に内部に向かってくびれた溝部を有し、該溝部を横断する断面の平面視形状が非円形であることを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズ。
[5]前記溝部を横断する断面の上方および下方には平面視が円形となる領域が存在する[4]に記載の眼鏡用プラスチックレンズ。
レンズの一方の面を形成するための第1モールドと他方の面を形成するための第2モールドとをそれぞれ嵌挿するための2つの開口を有し、かつ内壁面に円周方向に連続して突設された突起帯を有する環状のガスケットの前記2つの開口に第1モールドおよび第2モールドをそれぞれ嵌挿させることにより、前記突起帯を含むキャビティを形成すること、および、前記キャビティ内にプラスチックレンズ原料液を注入し、該キャビティ内でプラスチックレンズ原料液を重合することにより眼鏡用プラスチックレンズを得ること、を含み、
前記得られる眼鏡用プラスチックレンズは、前記突起帯の形状が転写されることにより側面に内側に向かってくびれた溝部が形成された成形体であり、該溝部を横断する断面の平面視形状が非円形であることを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの製造方法、
に関する。
更に本発明によれば、
側面に内部に向かってくびれた溝部を有し、該溝部を横断する断面の平面視形状が非円形であることを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズ、
を提供することができる。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
図4に示す成形型10は、レンズの前面(凸面)を形成すべく凹面側に成形面を有する凹面型であるモールド(上型)11、レンズの後面(凹面)を形成すべく凸面側に成形面を有するモールド(下型)12を有し、環状のガスケット13が両モールドの周面を取り囲むことによって内部にキャビティ14が形成されている。上型および下型は、製造治具にて取り扱い可能な非転写面(非使用面17)とキャビティ内の成形体に表面形状を転写するための転写面(使用面16)を有する。この成形型では、注入口部15から注入されたプラスチックレンズ原料液が、ガスケット13の側面に設けられた注入口18からキャビティ14内へ導入され、キャビティ14内で重合反応が行われる。したがって、得られる成形体の側面形状は、ガスケットの内壁面形状が転写されることで規定される。図4に示すように円筒状のガスケットを使用する通常の方法では、得られる成形体側面にくびれが形成されることはなく、どの部分においても断面は平面視円形となる。
(1)ガスケットの成形
オレフィン系熱可塑性樹脂であるポリエチレンエラストマー(住友化学社製エクセレンFX)を用いて、図1(a)に示す平面視形状および図1(b)に示す断面形状を有するガスケットを作製した。空洞部24の平面視形状は、短径52mm、長径72mmの略楕円形とし、突起帯の幅は10mm、ガスケット両端の開口径は80mmとした。
上記(1)で得たガスケットの側面にカッターによって注入口を形成した後、別途射出成形により成形した注入口部を、注入口部の開口とガスケット側面の注入口が連通するように、ガスケット側面に接着剤で貼り付けた。
上型および下型としてソーダガラス製のモールドを準備し、これらの外径よりもわずかに小さい内径のガスケット開口部に嵌挿することにより図1(b)に示す構成の成形型を組み立てた。
上記(2)で得た成形型を、ガスケットの注入口部が鉛直上方を向くように配置した後、注入口部からジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹脂(CR−39)の原料液を、円筒部材貫通孔を2枚のモールドで封止することにより形成したプラスチックレンズ原料液注入用キャビティ内に導入し、該キャビティが満たされた後に、所定の重合プログラムに従って硬化反応を行った。硬化反応終了後、成形型からレンズを取り出した。
例えば上記ガスケットに2枚の円形モールドを嵌め込み組み立てた成形型により成形される円形レンズは、ガスケット取り出し時には直径約80mm程度であり周縁部のバリ等を除去すると直径75mm程度となる。この円形レンズと比べると、上記非円形レンズの体積は約20%少ない。したがって体積が少ない分、1枚のレンズを得るためのプラスチックレンズ原料液の使用量を低減することができ、また、その分だけ枠入れのための縁摺加工において除去、廃棄される量を低減することができる。
図1に示すガスケットに代えて図3に示すガスケットを使用した点以外、実施例1と同様の方法で注型重合を行った。実施例1と比べて少ない力で、ガスケットからレンズを取り外すことができた。これはガスケット内壁面の突起帯の断面形状が図3に示すようにテーパー形状であったためである。
Claims (3)
- レンズの一方の面を形成するための第1モールドと他方の面を形成するための第2モールドとをそれぞれ嵌挿するための2つの開口を有し、かつ内壁面に円周方向に連続して突設された突起帯を有する環状のガスケットの前記2つの開口に第1モールドおよび第2モールドをそれぞれ嵌挿させることにより、前記突起帯を含むキャビティを形成すること、および、前記キャビティ内にプラスチックレンズ原料液を注入し、該キャビティ内でプラスチックレンズ原料液を重合することにより眼鏡用プラスチックレンズを得ること、を含み、
前記得られる眼鏡用プラスチックレンズは、前記突起帯の形状が転写されることにより側面に内側に向かってくびれた溝部が形成された成形体であり、前記溝部を横断する断面の平面視形状が非円形であり、かつ前記溝部を横断する断面の上方および下方には平面視が円形となる領域が存在することを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。 - 前記突起帯はガスケット内壁面からキャビティ内部に向かってテーパー状に突出している請求項1に記載の眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
- 側面に内部に向かってくびれた溝部を有し、前記溝部を横断する断面の平面視形状が非円形であり、かつ前記溝部を横断する断面の上方および下方には平面視が円形となる領域が存在することを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズ。
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