JPS63191606A - 眼用レンズの製造方法及びそれに用いられる成形型 - Google Patents

眼用レンズの製造方法及びそれに用いられる成形型

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JPS63191606A
JPS63191606A JP2403887A JP2403887A JPS63191606A JP S63191606 A JPS63191606 A JP S63191606A JP 2403887 A JP2403887 A JP 2403887A JP 2403887 A JP2403887 A JP 2403887A JP S63191606 A JPS63191606 A JP S63191606A
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は眼用レンズの製造方法並びにそれに用いられる
成形型に係り、特にコンタクトレンズや眼内レンズ等の
製造に有利に適用され得る、とりわけその性状等より、
中央部から周辺部に向かって組成乃至は性能が変化する
、明確な境界のない複合眼用レンズを有利に製造し得る
方法と、そのための成形型に関するものである。
(従来の技術) 近年、コンタクトレンズ等の眼用レンズの所定の部分を
組成的に変化せしめて、当該部分の性質を変えることに
より、単一の組成(性能)を有するコンタクトレンズ等
の眼用レンズに内在する問題を解決しようとする試みが
為されている。
例えば、コンタクトレンズには、従来から、メチルメタ
クリレート等を主原料とする硬質系材料又は2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート等を主原料とする軟質系材料
が用いられてきているが、かかる硬質系材料からなるハ
ードレンズは、光学的特性、視力矯正能及び角膜乱視矯
正能等が良好である反面、眼中に装用した場合には異物
感等があり、装用感が良好でない問題を内在しているの
であり、一方前記の軟質系材料からなるソフトレンズは
、異物感が少なく、ハードレンズに比べて装用感が優れ
ている反面、光学的特性が良好でなく、充分満足する矯
正視力が得られない問題を内在しているのである。
そこで、このような問題を解決するために、光学的特性
や視力矯正能等が良好であるハードレンズの特性を備え
つつ、同時に装用感に優れるソフトレンズの利点をも享
受し得るコンタクトレンズとして、レンズの所定の部位
を組成的に変化せしめて、中央部が硬くて、周囲が柔ら
かくなるようにしたコンタクトレンズが検討されている
ところで、このような一つのコンタクトレンズ内におい
て、その組成が変わるものの製造法としては、従来から
、幾つかの提案が為されており、例えば、透明有機材料
からなる柱状硬質透明体の周囲で、水によって軟化、膨
潤する架橋軟質透明ポリマーを与えるように、多官能性
モノマーを含むモノマー混合物を塊状重合させる方法(
特公昭55−29402号公報)や、水によって軟化す
る透明材料からなり、直径=3〜71嘗の空洞を持った
柱状又は板状材料の空洞の内部で、水によって軟化しな
い透明ポリマーを与えるモノマーを単独で又は他のモノ
マーや添加剤と共に重合させる方法(特公昭57−65
62号公報)が提案されている。
しかしながら、これらの方法では、先に重合して得られ
たポリマーと後からその周囲で若しくはその中心部で重
合させられるモノマーとを強固に結合させることは困難
であり、コンタクトレンズの使用中において硬質部分と
軟質部分とが容易に分離してしまうという欠点があった
。また、それらレンズに用いられている軟質系ポリマー
が水分を吸収することによって、軟質部分がかなり膨潤
して、レンズの直径や曲率が変化するようになるところ
から、含水時に適正な直径や曲率になるように前もって
計算して加工する必要があり、そのために所望の形状の
コンタクトレンズに精密加工するのが大変難しいという
欠点もあった。
その他、上記硬質部分と軟質部分との接着性等を改良す
るために、薄手たい容器の中へ、硬質ポリマーを与える
モノマーから軟質ポリマーを与えるモノマーへ或いは軟
質ポリマーを与える七ツマ−から硬質ポリマーを与える
モノマーへと連続的に若しくは半連続的に組成の変わっ
たモノマー混合物を順次注入しながら、重合させる方法
(特公昭57−57261号公報)や、円筒状容器を高
速回転させ、そこへ軟質ポリマーを与えるモノマーから
硬質ポリマーを与えるモノマーへと連続的に若しくは半
連続的に組成の変わったモノマー混合物を順次注入しな
がら、重合させる方法(特公昭60−49298号公報
)等も提案されている。
しかしながら、こうした方法は、操作が煩雑であるばか
りでなく、モノマーを順次注入しながら重合させようと
する制御は大変難しいという欠点があり、実用性に乏し
いものであった。
(発明が解決しようとする問題点) このように、コンタクトレンズの場合にあっては、その
光学的特性や視力矯正能等と同時に、その装用感を満足
させるためには、中央部は硬くて周辺部は柔らかいコン
タクトレンズであることが望ましいのである。そして、
そのようなコンタクトレンズを得るためには、軟質部(
周辺部)に、非含水性ポリマーを用いる場合には必ずし
も要求されることではないが、含水性ポリマーを用いる
場合には、前述の如き膨潤等の影響を考慮し、一方のポ
リマ一部分と他方のポリマ一部分との境界部において連
続的に組成が変化した材料とすることが望ましいのであ
る。また、このような要求特性は、他種のポリマーを用
いた場合にあっても、更にはコンタクトレンズ以外の他
の眼用レンズの場合にあっても、同様なのである。
要するに、このようなコンタクトレンズ等の複合眼用レ
ンズ素材の製造方法をしては、硬質部分等の一方の部分
と軟質部分等の他方の部分とが、強固に結合されて容易
に分離せず、精密加工等が容易であり、また煩雑な操作
や厳密な制御等を必要としない製造方法が、強く望まれ
ているのである。
(解決手段) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為さ
れたものであって、その特徴とするところは、第一の性
質を持つ重合体を与える1種または2種以上の単量体か
らなる第一の重合成分と、第二の性質を持つ重合体を与
える1種または2種以上の単量体からなる第二の重合成
分とを、それぞれ重合せしめて、それらの境界部位にお
いて前記第一の性質を持つ重合体から前記第二の性質を
持つ重合体へと組成変化する、一体的な構造の複合眼用
レンズを製造する方法において、目的とする眼用レンズ
形状に対応した成形キャビティを有する成形型を用い、
該成形型の成形キャビティ内に前記第一の重合成分を供
給して、該成形キャビティの空間を部分的に満たした後
、更に該成形キャビティの残余の空間部分を前記第二の
重合成分にて完全に満たして、それぞれの重合成分の重
合を行なうようにした、眼用レンズの製造方法にある。
なお、かかる本発明において用いられる成形型は、有利
には、第一の型と第二の型とを組み合わせて、それら型
間に、目的とする眼用レンズ形状に対応した、平面形態
が略円形の成形キャビティを形成する眼用レンズ製造用
成形型にあって、該第一の型と該第二の型を貫通する孔
が、所定大きさにおいて前記成形キャビティの中心を貫
通して設けられているものである。
そして、このような成形型は、一般に、所定の重合容器
内に収容されて、本発明に従う第一の重合成分の供給、
第二の重合成分の供給が順次行なわれることとなるが、
その場合において、先に加えた第一の重合成分を取り除
く際に、成形型の中心部(貫通孔)及び成形型の周囲の
重合成分は除かれるが、成形型の第一及び第二の型で挟
まれた内側(成形キャビティ)の周辺部は、表面張力に
より、そのまま成形型内に残ることとなる。この状態で
、第二の重合成分を満たすと、成形型内には第一の重合
成分が、また成形型の周囲及び中心部(貫通孔)には第
二の重合成分が、それぞれ分離した状態で存在し、そし
てそのままの状態でそれぞれ重合を行なわしめることに
よって、目的とする複合眼用レンズ(素材)が得られる
こととなるのである。
また、このような本発明手法に従って得られる複合眼用
レンズの例としては、例えば、(1)中心部はガラス転
移点(Tg)が室温より十分に高くて硬く、周辺部はT
gが低くて柔らかい特性を有するレンズ素材や、(2)
中心部は吸水率が小さくて硬(、周辺部は吸水率が大き
くて柔らかいレンズ素材、更にはこれら硬質、軟質特性
や含水、非含水特性の他、着色性・非着色性の組合せか
らなるレンズ素材等を挙げることが出来、これらのレン
ズ素材から、目的とするレンズ部位に所定の性能が付与
された眼用レンズ、例えばコンタクトレンズや眼内レン
ズ等が有利に製造され得るのである。このように、本発
明では、一般に、第一の性質と第二の性質とは相反する
性質として選定されることとなる。
さらに、本発明にて用いられる成形型は、上述の如く、
一般に第一及び第二の型から構成され、そしてそれらの
型の間に眼用レンズ形状に対応した円形平面の成形キャ
ビティが形成されるものであるが、それら第一及び第二
の型は、例えばコンタクトレンズとして装用のためには
眼球に対応した球面形状の成形面を有する必要があると
ころから、凹面型と凸面型の組合せとされ、そして一般
にそのうちの凹面型はポリエチレンを、凸面型はポリア
セタールを、それぞれ射出成形して製作されたものが用
いられることとなるのである。
より具体的には、かかる凹面型は、第1図及び第2図(
b)に示されるように、円環状の支持環1内に球殻状の
成形殻2を連設し、そして該成形殻2の凹面を研磨して
鏡面に仕上げ、且つかかる成形殻2の中心部に円形(直
径3〜7mm)の貫通孔3を設けて、構成されているの
である。なお、支持環1の端面には、芯合わせ用の溝4
が周設されている。
一方、凸面型は、第1図及び第2図(b)に示されるよ
うに、円環状の支持環5内に球殻状の成形殻6を連設し
、そして凹面型に対面する該成形殻6の凸面を研磨して
鏡面に仕上げ、またレンズのエッヂ部に当たる成形キャ
ビティ10の周縁部7を、凹面型と合わせた時に、第2
図(a)に示されるように、エッヂ先端の真円度が確保
されるように仕上げ、且つ前記成形殻6の中心部にも凹
面型と同様の貫通孔8を設けて、構成されている。
また、この凸面型の支持環5端面には、凹面型の溝4に
対応する突条9が周設されている。
なお、この成形型(凹型、凸型)は、好適には、上述の
如くポリエチレン製、ポリアセクール類とされているが
、それら凹型、凸型の材料としては、また、ポリプロピ
レン、三フッ化ポリエチレン、ポリウレタン、熱可塑性
ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリールエーテ
ル、ナイロン6、ナイロン66の他、ガラス等の材料も
使用可能である。尤も、本発明の製造法により製造した
眼用レンズ素材を成形型から切削等によって取り出す場
合にあっては、凹型と凸型のうちのどちらか一方は切削
可能な材料を使う必要がある。
そして、かかる成形型(凹型、凸型)に設けられる貫通
孔は、目的とする眼用レンズにより適当な大きさの直径
に設定すればよいが、例えば、硬質−軟質(吸水して軟
化する場合も含む)系の複合材料よりなるコンタクトレ
ンズの場合にあっては、約3龍φより小さくなると、良
好な視力矯正能力が得られるという硬質コンタクトレン
ズの利点が発揮されず、また約7mmφより大きくなる
と、装用感が良いという軟質の利点が発揮されないとこ
ろから、貫通孔は3〜7鶴の大きさの直径を有するもの
であることが好ましい。
また、着色−非着色系の複合材料よりなるコンタクトレ
ンズの場合にあっては、主に落としたときに発見し易く
するために着色するのであるが、約3uφより小さいと
効果がなく、また約10+nφより大きいと眼に装用し
た時に着色部分が強膜(白眼)に重なって、着色したよ
うに見えるため、好ましくない。
ところで、かかる本発明において、第一の重合成分や第
二の重合成分を構成する1種又は2種以上の単量体とし
ては、形成される重合生成物、ひいてはコンタクトレン
ズ、眼内レンズ等の眼用レンズに要求される性能に応じ
て、公知のものの中から、目的とする第一の性質を持つ
重合体を与える単量体が第一の重合成分として、また第
二の性質を持つ、特にかかる第一の性質とは異なる第二
の性質を備えた重合体を与える単量体が、第二の重合成
分として、それぞれ適宜に選定されることとなる。
本発明の好ましい実施態様の一つとしては、かかる第二
の重合成分が、第一の重合成分よりもガラス転移点(T
g)の高い重合体を与えるように、換言すれば硬質ポリ
マーを与えるように、それら第一及び第二の重合成分を
構成する単量体が選択されて、特に中心部が室温より十
分に高いTgを有して硬く、周辺部はTgが低くて柔ら
かいレンズ材料を製造するように構成されることとなる
そして、かかる硬質ポリマーを与える単量体としては、
具体的には、メチルメタアクリレート、エチルメタアク
リレート等に代表されるアルキルメタアクリレート;ス
チレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン等に
代表される芳香族ビニル化合物;ジアリルカーボネート
;グリシジル(メタ)アクリレート;イタコン酸又はク
ロトン酸のアルキルエステル等を挙げることが出来る。
また、その他、酸素透過性を付与する七ツマ−として知
られているもの、例えばペンタメチルジシロキサニルメ
チル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサニ
ルプロビル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチル
シロキシ)シリル(メタ)アクリレート等に代表される
シロキサニル(メタ)アクリレート;2,2.2−トリ
フルオロエチル(メタ)アクリレート等に代表されるフ
ルオロアルキル(メタ)アクリレート等を使用すること
も可能である。そして、これらの単量体は、単独で使用
されても、更には2種以上を組み合わせて併用されても
何等差し支えないのである。
一方、本発明にて製造される複合眼用レンズの周辺部を
構成するのに好適に用いられ、優れた特徴を発揮する軟
質ポリマーを与える単量体としては、例えば、メチルア
クリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート
、ヘキシルアクリレート、2−メチルブチルアクリレー
ト、ヘプチルアクリレート、オクチルアクリレート、ド
デシルアクリレート等の大部分のアルキルアクリレート
類;オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート、
ドデシルメタクリレート等の長鎖アルキルメタクリレー
ト類、2−シアノエチルアクリレート、ベンジルアクリ
レート等のその他のモノマー類が挙げられる。
そして、このようなTgの異なるモノマーの組合せの場
合にあっては、その境界部において双方の重合組成が必
ずしも連続的な変化を持つ必要はないために(尤も、吸
水率の異なるモノマーの組合せの場合は、その膨潤率が
大きく異なり、歪等の問題になるが)、例えば、モール
ド(成形型)の貫通孔に予め金属棒やガラス棒等を通し
ておき、そして第一の重合成分を予備重合によってかな
り重合を進行せしめ、しかる後この棒を引き抜き、次い
で第二の重合成分を加えて、これを重合させる等の方法
によって、周辺はTgが低くて柔らかく、中心はTgが
高くて硬いレンズを得ることが可能となるのである。
そしてまた、特に、Tgの低い軟質部は、従来までは冷
却しながら切削しなければならなかったのであるが、本
発明によれば、周辺部(軟質部)は、モールドにより重
合段階で既に所望のレンズ形状を持つことが出来るとこ
ろから、中心部のみを切削、研磨すれば良く、この点に
おいても、目的とする眼用レンズを有利に製造すること
が出来るのである。
なお、かかるレンズ周辺部を構成する軟質ポリマーとし
ては、更に、軟質ポリウレタン、軟質ポリエステル、軟
質ポリエーテル等も用いることが可能であり、そのよう
なポリマーを与える単量体も適宜に使用することが出来
る。
また、本発明の他の好ましい実施形態の一つとしては、
得られる複合レンズ材料の周辺部を構成する一方の重合
成分が、その中心部を構成する他方の重合成分よりも吸
水率が大きくて柔らかい重合体を与えるように、それぞ
れの重合成分が選択されることとなるが、そのような一
方の重合成分としては、好適には充分に吸水し得る重合
体を与える単量体が選択されることとなる。なお、その
ような吸水性の重合体を与える単量体としては、例えば
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ
 (メタ)アクリレート、(ポリプロピレングリコール
)モノ (メタ)アクリレート、メトキシジエチレング
リコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート等のヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレートやそのアルキルエーテル類;
 (メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリル
アミド、N−(メタ)アクリロイルピペリジン等のアル
キル置換されていてもよい(メタ)アクリルアミド類;
N−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリドン等のN−
ビニルラククム類;N−ビニルビリジン等のその他のモ
ノマー類を挙げることが出来る。
なお、本発明にあっては、上記した第一の重合成分や第
二の重合成分を構成する単量体の一つとして、架橋剤を
使用することが可能である。この架橋剤としては、ビニ
ル系単量体の重合に際して通常用いられている公知のも
のが適宜に使用され得、例えばエチレングリコールジメ
タクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート
、ポリエチレングリコールジメタクリレート、アリルメ
タクリレート、ジビニルベンゼン等があり、−iに、全
単量体の100重量部当たり、0.05〜5重量部程度
の割合において、好ましくは0.1〜2重量部程度の割
合において用いられることとなる。
また、このような目的とする複合レンズ素材を製造する
ために選択された第一の重合成分と第二の重合成分との
組合せにおいて、先に重合容器内に加えられた一方の重
合成分を予め予備重合せしめ、水飴状を呈するゲル状の
半重合物と為すことが望ましい。特に、この予備重合で
は、それぞれの重合成分を構成する単量体の全てが重合
を完結してしまわないように、半重合体として調整して
おく必要がある。もし重合が完結してしまうと、成形型
の成形キャビティと共に貫通孔内にも存在する、先に重
合容器内に加えられた重合成分を取り除くことが出来な
くなる。
それ故、このように半重合物と為すことによって、モー
ルド(成形型)内に挟まれた部分の重合成分が取り除か
れずに残り易くなり、後に加えられた重合成分との境界
部において、組成の連続的な変化が有効に実現され、第
一の重合成分と第二の重合成分とが互いに逆方向に連続
的に濃度変化した形態の、組成的に急激な変化部位の存
在しない重合生成物、所謂複合材料(レンズ素材)とな
るのである。
なお、かかる予備重合は、一般に、実質的に塊状重合形
態において行なわれるものであり、その際、通常のラジ
カル重合開始剤を用いて熱重合を行なうのがよいが、紫
外線や放射線を用いて重合を行なうことも可能である。
そして、この予備重合では、全ての単量体が重合を完結
してしまわないように比較的穏やかな重合条件で実施さ
れ、例えば大略20℃〜80℃の温度に数分〜数時間加
熱することによって、重合が進行せしめられる。
また、重合開始剤としては、例えば2.2′ −アゾビ
ス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)
や2.2°−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)等のアゾビス化合物や、その他公知のラジカル発生
剤が用いられ、更にその使用量は、全単量体の100重
量部に対して大略o、ooi〜1重量部程度、なかでも
0.01〜0.05重量部が好適に用いられることとな
る。
そして、先に予備重合された重合成分と後に加えられた
重合成分は、その境界部において、それらの重合成分が
互いに相反する方向に連続的に濃度変化した状態におい
て重合が進行せしめられることとなり、周辺部を構成す
る予備重合された一方の重合成分及び中心部を構成する
他方の重合成分は、それぞれ、その濃度が一層高い状態
下において重合が進行せしめられることとなるのである
なお、この重合は、一般に前記予備重合と同様に、実質
的に塊状重合形態において実施されるものであり、また
その際、重合開始剤の使用やその使用量は、前記予備重
合の場合と同様な条件とされることとなる。
具体的には、その重合操作は、大略10℃〜40゛Cの
温度となるように加熱されて、10数時間保持せしめら
れ、そしてその後、数時間毎に大略5°C〜15°Cず
つ段階的に昇温せしめられ、大略70°C〜110℃に
なるまで加熱されて、重合が順次進行せしめられ、完結
されるのである。
かくして、連続的に組成が変化する複合材料が製造され
ることとなるのである。なお、後の重合においては、重
合開始剤は必ずしも必要とはされず、新たに添加しなく
ても同等差支えない。
そして、このようにして、得られた第一の重合成分から
なる重合体部分から第二の重合成分からなる重合体部分
へと連続的に組成が変化する複合材料は、モールドで挟
んだまま、中心部を上下より切削加工及び研磨加工を施
して、眼用レンズを有利に製造することが出来るのであ
る。
なお、吸水して軟化する材料を用いた場合には、出来上
がったレンズを水中に浸漬することにより、目的とする
眼用レンズが得られるのである。
(実施例) 以下に本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に具
体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのよう
な実施例の記載によって何等の制約をも受けるものでな
いことは、言・うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正
、改良等を加え得るものであることが、理解されるべき
である。
実施例 1 第一の重合成分としてn−ブチルアクリレート(n−B
A)  (Tg”219°K):5.00g及びエチレ
ングリコールジメタクリレー) (EDMA):0.1
0gを、重合開始剤としてアゾビスジメチルバレロニト
リル(V−65):0.05gをそれぞれ用いて、第3
図(a)に示される如き、モールド(成形型)を収容す
る内径:211■の円筒状重合容器に入れ、そして35
℃の恒温水槽にて2時間重合(予備重合)シ(工程1)
、その後駒込ピベ・ノドにより、モールドの貫通孔から
この重合成分を抜き取って、第3図(b)に示される如
くモールドの成形キャビティの周縁部部分のみが該第一
の重合成分の予備重合物にて満たされる状態とした(工
程2)。
次いで、この重合容器に、第二の重合成分としてメチル
メタクリレート(MMA)(Tg=378’K):10
.00g及びEDMA:0.20gを、重合開始剤とし
てV−65:0.10gをそれぞれ加えて、第3図(C
)に示される状態下において再び重合させた。この重合
は、35℃の温度で18時間、更に40℃、50℃、6
0℃、70℃の各温度で、段階的にそれぞれ2時間ずつ
加熱することにより行ない、更に80℃で24時間加熱
して重合を完結せしめた(工程3)。
その後、得られた透明な重合生成物をモールドの上下で
切断し、モールド内に重合物を挟み込んだまま、中心部
のみを切削、研磨することにより、目的とするコンタク
トレンズ形状とした。
かくして得られたコンタクトレンズは、周囲が柔らかく
、中心部は硬いものであり、しかも境界の何等認められ
得ない、組成が連続的に変化したものであった。
実施例 2 実施例1で用いたのと同様な、モールドをセットした円
筒状重合容器に、表面をシラル−ト化したガラス棒(直
径:5mm)を該モールドの中心部の貫通孔(直径:5
+n)に挿通せしめた状態下において、第一の重合成分
としてn−BA:5.00g及びEDMA:0.10g
を、重合開始剤としてV−65:0.05gをそれぞれ
加えて、真空ポンプにより脱気した後、35°Cの恒温
水槽にて5時間重合(予備重合)した。
その後、このガラス棒を引き抜き、そして第二の重合成
分としてMMA : 5.00 g、  t−ブチルメ
タクリレート:5.OOg及びEDMA:0.20g、
重合開始剤としてV−65:0.10gをそれぞれ加え
て、再び重合させた。かかる重合は、35℃で18時間
、次いで40℃、50℃、60℃、70℃の各温度で段
階的に、それぞれ2時間ずつ加熱して行ない、更に80
℃で24時間加熱して重合を完結させた。
このようにして得られた透明重合生成物を、モールドの
上下で切断し、そしてモールド内に該重合物を挟み込ん
だまま、中心部のみを切削、研磨することにより、目的
とするコンタクトレンズ形状とした。
かかるコンタクトレンズは、周囲が柔らかく中心は硬い
ものであった。
実施例 3 第一の重合成分としてヒドロキシエチルメタクリレート
(HEMA): 5.00 g及びEDMA :0、0
8 gを、重合開始剤としてV−65:0.04gをそ
れぞれ用い、実施例1と同様なモールドをセントした円
筒状重合容器に入れ、真空ポンプによって脱気して、モ
ールド内に重合成分(HEMA、EDMA)を満たした
。そして、35℃の恒温水槽にて1時間重合(予備重合
)し、その後駒込ピペットにより、モールドの貫通孔か
ら、該重合成分を抜き取った。
次に、この重合容器に、第二の重合成分としてMMA:
10.OOg及びEDMA、:0.20g、重合開始剤
としてV−65:0.10gを加えて、35℃の温度で
18時間、また40℃、50℃、60℃、70℃の各温
度で段階的に、それぞれ2時間ずつ加熱し、更に80℃
で24時間加熱して、重合を完結せしめた。
かくして得られた重合生成物をモールドの上下で切断し
、モールド内に該重合物を挟んだまま、中心部のみを切
削、研磨することにより、目的とするコンタクトレンズ
形状とした。
かかるコンタクトレンズは、水中に浸漬すると周囲が柔
らかく、中心部は硬いものとなり、しかも境界が何等認
められ得ない、組成が連続的に変化したものであった。
実施例 4 第一の重合成分としてn−BA:4.00g及びEDM
A : 0.084 g、重合開始剤としてV−65:
0.04gを用い、実施例1と同様なモールドをセット
した円筒状重合容器に入れて、真空ポンプにより脱気し
た。その後駒込ピペットにより、モールドの貫通孔から
該重合成分を抜き取る。
次いで、この重合容器に、第二の重合成分としてMMA
:8.00g及びEDMA : 0.20 g、重合開
始剤としてV−65:0.08g、染料としてセイカゲ
ン0ブルー:0.0006gを加えて、35℃の温度で
18時間、また40℃、50℃、60℃、70℃の各温
度で段階的に、それぞれ2時間ずつ加熱し、更に80℃
で24時間加熱して、重合を完結せしめた。
こうして得られた重合生成物を、モールドの上下で切断
し、かかるモールド内に該重合物を挟み込んだまま、中
心部のみを切削研磨することにより、目的とするコンタ
クトレンズ形状とした。このコンタクトレンズは、周囲
が柔らかく、中心部は青い色で、硬いものであり、組成
が連続的に変化したものであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るコンタクトレンズ製造用成形型
の一例を示す縦断面説明図であり、また第2図(a)及
び(b)は、それぞれ第1図におりるA部及びB部の部
分拡大図である。第3図(a)、(b)及び(c)は、
それぞれ実施例1における工程(1)、(2)、(3)
を示す断面説明図である。 1.5:支持環    2.6:成形殻3.8:貫通孔
    4:溝 7:周縁部      9:突条 出願人  トーメー産業株式会社 第1図 第2図 (a)(b) (a)    第3図

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)第一の性質を持つ重合体を与える1種または2種
    以上の単量体からなる第一の重合成分と、第二の性質を
    持つ重合体を与える1種または2種以上の単量体からな
    る第二の重合成分とを、それぞれ重合せしめて、それら
    の境界部位において前記第一の性質を持つ重合体から前
    記第二の性質を持つ重合体へと組成変化する、一体的な
    構造の複合眼用レンズを製造する方法において、 目的とする眼用レンズ形状に対応した成形キャビティを
    有する成形型を用い、該成形型の成形キャビティ内に前
    記第一の重合成分を供給して、該成形キャビティの空間
    を部分的に満たした後、更に該成形キャビティの残余の
    空間部分を前記第二の重合成分にて完全に満たして、そ
    れぞれの重合成分の重合を行なうことを特徴とする眼用
    レンズの製造方法。
  2. (2)前記第一の重合成分を前記成形キャビティ内に供
    給して予備重合させた後、不要な予備重合物を取り除く
    ことにより、該成形キャビティの空間を該第一の重合成
    分の予備重合物にて部分的に満たした状態と為し、次い
    で該成形キャビティ内に該予備重合させた第一の重合成
    分を残したまま、更に前記第二の重合成分を加えて、そ
    れぞれの重合成分を重合させることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の眼用レンズの製造方法。
  3. (3)前記成形型が、中心に3〜10mmの直径の貫通
    孔を有している特許請求の範囲第1項または第2項記載
    の眼用レンズの製造方法。
  4. (4)前記第一の性質と前記第二の性質とが、相反する
    性質である特許請求の範囲第1項乃至第3項の何れかに
    記載の眼用レンズの製造方法。
  5. (5)前記第二の重合成分が、前記第一の重合成分より
    もガラス転移点の高い重合体を与える特許請求の範囲第
    1項乃至第4項の何れかに記載の眼用レンズの製造方法
  6. (6)前記第一の重合成分が、前記第二の重合成分より
    吸水率が大きくて柔らかい重合体を与える特許請求の範
    囲第1項乃至第4項の何れかに記載の眼用レンズの製造
    方法。
  7. (7)第一の型と第二の型とを組み合わせて、それら型
    間に、目的とする眼用レンズ形状に対応した、平面形態
    が略円形の成形キャビティを形成する眼用レンズ製造用
    成形型にして、該第一の型と該第二の型を貫通する孔が
    、所定大きさにおいて前記成形キャビティの中心を貫通
    して設けられていることを特徴とする眼用レンズ製造用
    成形型。
  8. (8)前記貫通孔が、3〜10mmの直径を有するもの
    である特許請求の範囲第7項記載の眼用レンズ製造用成
    形型。
  9. (9)前記貫通孔が、3〜7mmの直径を有するもので
    ある特許請求の範囲第7項記載の眼用レンズ製造用成形
    型。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02134612A (ja) * 1988-07-21 1990-05-23 Allergan Inc 成形色付コンタクトレンズの製造方法
US5458819A (en) * 1992-08-05 1995-10-17 Lions Eye Institute Of Western Australia, Incorporated Method of producing a keratoprosthesis
KR100523723B1 (ko) * 2002-07-23 2005-10-25 김쌍호 경성연성콘택트렌즈의 제조방법
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CN101791864A (zh) * 2010-03-16 2010-08-04 江苏海伦隐形眼镜有限公司 一种多功能软性隐形眼镜的模子

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