JP5717364B2 - プラスチックレンズ成形用成形型およびプラスチックレンズの製造方法 - Google Patents
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Description
[1]一方に開口し他方が閉塞した凹部を有する有底形状の第一モールドと、
上記第一モールドの開口に嵌挿する第二モールドと、
を有し、
前記第一モールドは、前記開口に嵌挿される第二モールドを保持する保持部を有し、該保持部の上端面は、前記第二モールドとの当接面となり、かつ外形が円形であり、
前記モールドの凹部の断面形状は非円形であり、
前記第二モールドは円形モールドであり、
前記第二モールドが第一モールドの開口に嵌挿することにより、前記第一モールドの凹部が第二モールドによって閉塞されて断面形状が非円形のプラスチックレンズ原料液注入用キャビティが形成され、かつ、前記第一モールドは断面形状が非円形である前記凹部の短径側の側面にプラスチックレンズ原料液を上記キャビティに導入するための注入口を有することを特徴とする、プラスチックレンズ成形用成形型。
[2]前記第一モールドの内部底面は光学面を形成可能な成形面である、[1]に記載のプラスチックレンズ成形用成形型。
[3][1]または[2]に記載のプラスチックレンズ成形用成形型のプラスチックレンズ原料液注入用キャビティにプラスチックレンズ原料液を注入し、上記キャビティ内でプラスチック原料液の硬化反応を行うことによりプラスチックレンズを得ることを特徴とする、プラスチックレンズの製造方法。
また、本発明によれば、円形レンズに比べて枠入れされるレンズ形状に近い形状を有するプラスチックレンズを製造することもできる。これにより、枠入れ時の廃棄物量およびプラスチックレンズ原料液の使用量を大幅に低減することができる。
従来の注型重合では、2つのモールドの周囲を取り囲むことにより形成されたキャビティ内でプラスチックレンズの重合を行っていたため、成形されるレンズの肉厚は2つのモールドの間隔によって規定される。したがって、2つのモールドのどちらかの位置決め保持が正確に行われていない場合には、所望の肉厚のレンズを得ることができない。位置ずれを起こす可能性は2つのモールドのどちらにもあるため、肉厚精度を高めるためには、両モールドを正確に位置決め保持する必要がある。
これに対し本発明では、一方のモールドを有底形状のモールド(有底モールド)とする。この有底モールドによれば、位置決めを行う必要があるモールドは他方のモールドのみとなるため、上下型の組み付けを容易に行うことができる。更に、有底モールドの側面が、成形されるレンズ側面を規定するガスケットないしテープの役割を果たすため、ガスケットフリー化およびテープフリー化が可能である。
これに対し本発明のプラスチックレンズ成形用成形型(以下、単に「成形型」ともいう)では、プラスチックレンズ原料液注入用キャビティは第一モールド(有底モールド)の凹部を第二モールドによって閉塞することにより形成されるため、成形されるレンズの形状は、凹部の形状によって決定される。したがって、凹部の形状を所望のレンズ形状に対応する形状に設計することにより、非円形レンズをはじめとする各種形状のレンズを成形することができる。また、円形レンズを製造する場合でも、有底モールドの凹部のサイズ(直径)を変えることにより、他方のモールドとして同一の円形モールドを使用しつつ、サイズの異なる円形レンズを製造することができる。更に、上記有底モールドの凹部内の他方のモールドを位置決め保持する保持部において、他方のモールドと当接する当接面の外形を円形とすれば、仮に凹部の形状が非円形であったとしても、他方の円形モールドとの位置合わせが容易である。
以下、本発明の成形型について、更に詳細に説明する。
本発明のプラスチックレンズの製造方法は、本発明のプラスチックレンズ成形用成形型のプラスチックレンズ原料液注入用キャビティにプラスチックレンズ原料液を注入し、上記キャビティ内でプラスチック原料液の硬化反応を行うことによりプラスチックレンズを得るものである。
本発明のプラスチックレンズの製造方法では、第一モールド(有底モールド)の凹部を第二モールドによって閉塞することにより形成されたキャビティ内でプラスチックレンズ原料液の硬化反応を行うことにより、キャビティと同様の形状を有するプラスチックレンズを製造することができる。したがって、凹部の第二モールドにより閉塞される部分を所望のレンズと同形状とすることにより、円形のみならず非円形のレンズを成形することも可能となる。前述のように、非円形のプラスチックレンズは、従来の円形レズに比べて枠入れ時の廃棄物量、更にはプラスチックレンズ原料液の使用量を低減できるため、環境面およびコスト面のいずれにおいても有利である。更に本発明の成形型は、前述のように一方のモールドのみ位置決めすればよいため、かかる成形型を使用することにより、従来の成形型を使用する場合と比べて、上下型の組み付け工程を容易に行うことができる。
以下、本発明のプラスチックレンズの製造方法について、更に詳細に説明する。
(1)有底モールドの成形
オレフィン系熱可塑性樹脂であるポリエチレンエラストマー(住友化学社製エクセレンFX)を用いて、内部底面から段差部の上端縁部までの部分の断面形状が角丸四角形(短径62mm、長径73mm、内部底面から上端縁部までの高さ14mm)である凹部を有し、かつ段差部の外形が直径約80mmの円形である有底モールドを射出成形により得た。有底モールドを成形するための金型としては、有底モールド凹部の内部底面に転写される面が鏡面研磨加工を施した凹面である金型を使用した。この金型を使用することにより、凹部の内部底面が光学面を形成可能な凸形状の成形面である有底モールドが成形された。
成形した有底モールドの側面にカッターによって注入口を形成した後、別途射出成形により成形した注入口部を、注入口部の開口と有底モールド側面の注入口が連通するように、有底モールド側面に接着剤で貼り付けた。
以上の工程により、図3に示す形状の有底モールドを得た。
上記(1)で得た有底モールドの開口に、凸面を形成すべく凹形状の成形面を有する円形のガラスモールドを嵌挿することにより、図3に断面図を示す成形型を組み立てた。
上記(2)で得た成形型を、有底モールドの注入口部が鉛直上方を向くように配置した後、注入口部からジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹脂(CR−39)の原料液を、有底モールドの凹部を円形モールドで閉塞することにより形成したプラスチックレンズ原料液注入用キャビティ内に導入し、該キャビティが満たされた後に、所定の重合プログラムに従って硬化反応を行った。硬化反応終了後、成形型からレンズを取り出した。
有底モールドの内部底面から段差部の上端縁部までの部分の断面形状を円形(直径75mm)に変更した点以外、実施例1と同様に成形型の作製およびプラスチックレンズの成形を行うことにより、直径75mmの円形レンズを得た。
また、上記実施例で示したように、本発明によれば円形レンズのみならず非円形レンズを得ることもできる。実施例1、参考例とも、得られたレンズから眼鏡フレームの枠形状に応じて不要な部分を除去し、眼鏡フレームに枠入れすることにより、眼鏡を完成させることができる。実施例1で得た非円形レンズは、参考例で得た円形レンズと比べて体積が約35%少ない。したがって体積が少ない分、1枚のレンズを得るためのプラスチックレンズ原料液の使用量を低減することができ、また、その分だけ枠入れのための縁摺加工において除去、廃棄される量を低減することができる。
Claims (3)
- 一方に開口し他方が閉塞した凹部を有する有底形状の第一モールドと、
上記第一モールドの開口に嵌挿する第二モールドと、
を有し、
前記第一モールドは、前記開口に嵌挿される第二モールドを保持する保持部を有し、該保持部の上端面は、前記第二モールドとの当接面となり、かつ外形が円形であり、
前記モールドの凹部の断面形状は非円形であり、
前記第二モールドは円形モールドであり、
前記第二モールドが第一モールドの開口に嵌挿することにより、前記第一モールドの凹部が第二モールドによって閉塞されて断面形状が非円形のプラスチックレンズ原料液注入用キャビティが形成され、かつ、前記第一モールドは断面形状が非円形である前記凹部の短径側の側面にプラスチックレンズ原料液を上記キャビティに導入するための注入口を有することを特徴とする、プラスチックレンズ成形用成形型。 - 前記第一モールドの内部底面は光学面を形成可能な成形面である、請求項1に記載のプラスチックレンズ成形用成形型。
- 請求項1または2に記載のプラスチックレンズ成形用成形型のプラスチックレンズ原料液注入用キャビティにプラスチックレンズ原料液を注入し、上記キャビティ内でプラスチック原料液の硬化反応を行うことによりプラスチックレンズを得ることを特徴とする、プラスチックレンズの製造方法。
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