JP4071764B2 - 光学部品の製造方法、製造装置、および光学部品 - Google Patents
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特許文献1の射出圧縮成形方法は、2個のレンズ成形用キャビティと、これらのキャビティに連通するランナと、このランナに連通するスプルーとを有したモールド構成体内に溶融した原料樹脂を射出充填し、かつ圧縮成形してレンズを成形するように構成されている。
一方、特許文献2の成形方法は、レンズ用の素材である原料樹脂(プリフォーム)を加熱し、可塑化した原料樹脂を上下の金型で圧縮成形してレンズを成形するように構成されている。
また、特許文献2の成形方法において、圧縮された原料樹脂が金型の外に溢れ出すようになっているので、レンズ中央付近では金型からの圧縮力が樹脂に作用するものの、レンズ周縁部分では圧縮力が外側に逃げてしまうため、このレンズ周縁部分の光学特性が悪化してしまうという問題もある。
また、弾性部材により原料樹脂の展延を制限する、すなわち外側に向かって展延しようとする樹脂を弾性部材によって拘束することで、成形品の周縁部においても適正な圧力を作用させる(保圧をかける)ことができ、成形品の光学特性を優れたものにできる。この際、展延しようとする樹脂の圧力により弾性部材が変形して内径が大きくなり、加圧後に冷却された樹脂の収縮に伴って弾性部材も当初の大きさに戻るため、冷却中においても保圧をかけることができ、樹脂の残留ひずみを小さくして、ヒケを防止することができる。なお、ここで光学部品の光学特性とは、乱視度数や光学面の曲率分布の均質性などで評価される特性を意味する。
なお、原料樹脂としては、ポリカーボネート(PC)やポリメチルメタクリレート(アクリル、PMMA)、ポリオレフィン(PO)等の熱可塑性樹脂が適用可能である。
また、成形される光学部品としては、中央部の厚みが周縁部に対して厚いプラスレンズや、中央部の厚みが周縁部に対して薄いマイナスレンズでもよく、また累進レンズや単焦点レンズ等の非球面レンズであってもよい。光学部品がマイナスレンズの場合には、周縁部の厚みが大きいために周縁部にヒケが生じやすくなるが、本発明によれば、周縁部から保圧をかけることができるので、特に効果的に、このようなヒケの発生を防止することができる。
このような構成によれば、金型に設けた加熱装置によって原料樹脂を加熱して可塑化するので、予め溶融させた樹脂をキャビティに射出する必要がなく、所定量に計量された固化状態の原料樹脂(プリフォーム)をキャビティにセットするだけでよいため、製造装置の構造を簡単にすることができる。
ここで、予備加熱装置としては、原料樹脂の外部から直接加熱するヒータでもよく、遠赤外線等により原料樹脂の内部から加熱するヒータでもよい。
このような構成によれば、原料樹脂を予め加熱しておくため、キャビティにセットした後に迅速に可塑化でき、製造工程を短縮化することができる。また、遠赤外線ヒータを用いて原料樹脂の内部から加熱しておけば、金型の加熱装置で原料樹脂の外部から加熱したとしても、原料樹脂全体をムラなく加熱して可塑化することができる。
このような構成によれば、冷却装置によって展延された原料樹脂を冷却することで、樹脂を迅速に固化させて成形品を取り出すことができるため、製造サイクルを高速化して製造効率を向上させることができる。
このような構成によれば、加圧時において、弾性部材の内周縁の凸部が金型の成形面に密接し、キャビティが密閉されるため、弾性部材と金型の成形面との間から原料樹脂が漏れることが防止できるとともに、加圧によって原料樹脂内から発生するガスを凸部と金型の成形面との間から排出することができる。
ここで、硬度とは、「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法(JIS K 6353-1997 )」に規定されたデュロメータタイプA(ショアA)の硬さを意味し、フッ素ゴムの硬度としては、A40以上が好ましく、より好ましくはA60〜A90であり、さらに好ましくはA70〜A80である。なお、デュロメータタイプA(JIS K 6353-1997 )の硬さは、ISO7619 に規定された硬さと整合したものである。
このような構成によれば、弾性部材がA40以上の硬さを有するので、原料樹脂の展延を確実に抑制し、成形品の外周側から保圧をかけることができる。また、弾性部材がフッ素ゴム製であるので、成形後の光学部品との離型性がよく、弾性部材から光学部品を容易に取り外すことができる。
なお、弾性部材の材料としては、フッ素ゴムが好ましいが、その他のゴム(例えば、シリコーンゴム等)や樹脂(フッ素樹脂等)などの耐熱性に優れたものが利用可能である。
このような構成によれば、弾性部材の内周縁が眼鏡のフレーム形状に応じた形状となっているので、成形された光学部品の周縁部分を削り落とすことなく、あるいは少量だけ削り落とすことで、眼鏡フレームに組み込むことができ、より一層原料樹脂を節約できるとともに、眼鏡用レンズとしての加工工程を短縮化することができる。
このような構成によれば、金型を光学部品の光軸回りに回転させることで、累進多焦点レンズ等の光学部品を成形する場合であっても、容易、かつ迅速に周方向の位置決めを実行することができる。
このような構成によれば、成形面がガラス製の金型として、眼鏡用プラスチックレンズのキャスト成形に使用される化学強化されたガラスモールドが利用可能となり、光学部品(特に、乱視処方が加わった眼鏡レンズ)を安価に製造することができる。すなわち、眼鏡レンズに乱視処方が加わる場合には、通常、レンズの凹面側に乱視面が形成されるので、凹面側は頂点屈折力と乱視屈折力との2つのレンズ度数の組み合わせの屈折面になるため、金型数が膨大な数となってしまう。このため、金属性の金型ではコストが増大することとなるが、一般的に使用されているガラス製の金型(ガラスモールド)が使用できれば、製造コストを低減させることができる。
この発明によれば、上述した効果と同様の効果、すなわち原料樹脂の使用量を節約できるとともに、優れた光学特性が得られるという効果を奏する。
このような構成によれば、プラス度数レンズ用の原料樹脂(プリフォーム)の形状が、金型内で中当たりとなる、つまり原料樹脂の中央部分が金型の成形面に接触する(例えば、両凸形状)ようにすることで、加圧成形時における原料樹脂の展延性がよくなり、形状精度が優れ、さらに樹脂中の気泡の発生を抑制することができる。すなわち、プリフォームの中央部分から外周に向かって加圧、展延することで、展延性が向上するとともに、外当たりとなっているプリフォームの場合と比較して気泡の発生を抑制することができる。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。
図1は、本実施形態に係る光学部品の製造方法を適用した製造装置1の概略構成を示している。なお、ここで成形される光学部品は、眼鏡用のレンズ(メニスカス形状の眼鏡レンズ)であって、中央部の厚みが周縁部に対して薄いマイナスレンズである。
製造装置1は、成形金型2を有する型締装置30と、成形金型2を位置決めする位置決め装置40と、成形金型2の温度を予め設定された温度に制御する金型温度調整装置50とから構成された加熱加圧成形装置である。
成形金型2は、図2〜4に示すように、パーティングラインPLにおいて上下に型分割される上型(可動型)10と下型(固定型)20とを備え、これらの間にレンズ(光学部品)成形用キャビティ3(図3)が形成されている。
上型10は、インサートガイド部材11および型板12からなる型本体13と、インサートガイド部材11内部に収納されてキャビティ3を形成する上型インサート(オプティカルインサート、第1金型)14と、これらの型本体13および上型インサート14が取り付けられる型取付部材15とを備えて構成されている。上型10の型本体13は、ボルト16を介して型取付部材15に連結されるとともに、図示しないばねにより下型20に向かって付勢され、型取付部材15に対して進退可能に支持されている。また、型取付部材15は、可動ダイプレート36に固定されており、型締めシリンダ33(図1)の下向き型締め力が型取付部材15を介して上型インサート14に作用し、図3、4に示すように上型インサート14でプリフォームPを加圧できるようになっている。
また、上型10および下型20におけるインサートガイド部材11,21には、前記温調流体供給装置51から供給される温調流体を循環させる温調流体循環溝17,27が形成されている。
なお、環状インサート4の材質としては、デュロメータタイプAの硬さでA40以上の硬さを有し、強度および耐熱性に優れたフッ素ゴムが用いられている。ただし、この硬さとしては、A60〜A90がより好ましく、A70〜A80がより一層好ましい。また、環状インサート4の材質としては、フッ素ゴムの他にシリコーンゴムやフッ素樹脂等が利用可能である。
環状インサート4は、上型インサート14の成形面に沿った上面と、下型インサート24の成形面に沿った下面と、レンズL1の外形に応じて設定された内周縁4Aとを有した全体略円環状に形成されている。そして、環状インサート4の内周縁4Aには、上型インサート14の成形面に向かって上面から突出する凸部としての上リップル4Bと、下型インサート24の成形面に向かって下面から突出する凸部としての下リップル4Cとが形成されている。これら上下のリップル4B,4Cは、それぞれ環状インサート4の内周縁4Aに沿って環状に形成され、型締め時において、上下面よりも先に上型および下型インサート14,24の成形面に密接するようになっている。そして、上型インサート14に押圧されることで、上下のリップル4B,4Cが弾性変形してつぶれ、上型および下型インサート14,24の成形面に緊密に密接し、キャビティ3の密閉性が確保されるようになっている。
図6に示す環状インサート5は、図5の環状インサート4と同様に、レンズL2の外形に応じて設定された内周縁5Aを有した全体略円環状に形成され、この内周縁5Aに沿った上下のリップル5B,5Cを有している。環状インサート5の内周縁5Aは、レンズL2を適用する眼鏡フレームの形状に応じて形成されており、環状インサート5を用いて成形されたレンズL2は、その周縁を大きく削ることなく、簡単な加工を施すだけで眼鏡フレームに適用できるようになっている。
先ず、型締めシリンダ33により可動ダイプレート36および上型10を上昇させ、成形金型2を大きく型開きする。
図2に示すように型開きした状態で、成形しようとするレンズLの種類に応じて、上型および下型インサート14,24を交換する。上型インサート14の交換にあたっては、連結ロッド18を駆動して上型インサート14をインサートガイド部材11から下方に突出させて行い、連結ロッド18を上方に駆動して上型インサート14をインサートガイド部材11内に収納する。下型インサート24の交換にあたっては、位置決め装置40の位置決めシリンダ42を駆動して下型インサート24をインサートガイド部材21から上方に突出させて行う。
なお、位置決め工程については、成形するレンズLが累進多焦点レンズや乱視処方レンズ等用に光学的レイアウトが予め設定されているレンズの場合は、下型インサート24(凸面レンズ側)を回転させ、乱視軸方向等の位置決めを行うことにより、所定の光学的レイアウトを調整できる。また、球面レンズ等の位置決めが不要なレンズの場合には省略してもよい。
上型インサート14がプリフォームPに当接した状態で、前記金型温度調整装置50の温調流体供給装置51からインサートガイド部材11,21の温調流体循環溝17,27に加熱流体を供給し、インサートガイド部材11,21および上型および下型インサート14,24を設定温度まで加熱(ヒートアップ)する。この際、設定温度としては、プリフォームPのガラス転移温度Tgに対して10〜80℃程度上回る温度であり、この加熱によってプリフォームPが可塑化される(加熱工程)。
成形されたレンズLは、図5、6に示すように、環状インサート4,5によって外形が規定されている。そして、レンズLは、環状インサート4,5とともに成形金型2から取り出され、環状インサート4,5から取り外されて、後工程である表面処理(コーティング)や、所望により再度縁ずり等の加工が施されて眼鏡用レンズとして完成される。
図7、8は、それぞれ本実施形態の製造装置1を用いた製造ライン100,200の概略構成を示す平面図である。
予備加熱ステージ61には、図示しない予備加熱手段としての遠赤外線ヒータが設けられており、下型インサート24にセットされたプリフォームPが予備加熱されるようになっている(予備加熱工程)。この予備加熱の際の設定温度としては、プリフォームPのガラス転移温度Tgに対して10〜80℃程度上回る温度であり、設定温度まで予備加熱されたプリフォームPがインサートガイド部材21および下型インサート24とともに、搬送装置63により製造装置1に搬送される。搬送されたインサートガイド部材21が製造装置1の型板22に収納され、上記した成形手順から冷却工程を省略した手順でレンズが成形される。
また、レンズ取出ステージ66の近傍には、レンズ取出ステージ66のインサートガイド部材21から成形されたレンズLを取り出し、図示しない製品ラックに搬送する製品搬送装置73が設けられている。この製品搬送装置73は、レンズLを掴むためのロボットアーム74を備えている。
射出装置75は、樹脂ペレットを供給する材料供給部76と、供給された樹脂ペレットを加熱して溶融し、製造装置1に向かって送るスクリュウを内蔵した可塑化部77と、溶融樹脂をキャビティ3に射出する射出ノズル78とを備えて構成されている。そして、射出装置75では、予め設定された量だけ計量された溶融樹脂が射出されるようになっている。
なお、ここでは説明を省略したが、上述の下型20における搬送やセット方法と略同様の方法を用いて、上型10のインサートガイド部材11や上型インサート14等を搬送、セットできるようになっている。
また、本実施形態では、レンズLの1個取り製造の例を紹介しているが、当然、単に金型を2つにしたり、あるいは、製造ラインを増設することにより、ペア受注による2個取り製造や、複数個のレンズ製造も実施できる。
すなわち、環状インサート4,5により樹脂の展延を制限し、成形されるレンズLの外形を規定することで、キャビティ3における上型および下型インサート14,24の成形面および環状インサート4,5の内周縁4A,5Aで囲まれた領域内の容積分だけの原料樹脂を用意すればよく、原料樹脂の使用量を節約することができる。
なお、プリフォームPの形状は、実施形態では球形状を用い、加圧時に均等な展延性の効果を求めたが、特に、球形状に限定されるものではない。すなわち、プリフォームPとして好ましくは、上下の金型10,20内でそれぞれ中当たりとなって接触する形状のもの(例えば、両凸形状)が展延性や形状精度がよい。
図9は、本実施形態に係る光学部品の製造装置の概略構成を示している。本実施形態の製造装置は、前述の第1実施形態と同様に、成形金型2を有する型締装置30と、成形金型2を位置決めする位置決め装置40と、成形金型2の温度を予め設定された温度に制御する金型温度調整装置50とを有して構成された加熱加圧成形装置である。そして、本実施形態の製造装置は、成形金型2における上型10の上型インサート(第1金型)の構成が第1実施形態と相違ている。以下、相違点について詳しく説明する。
すなわち、上型10にガラスモールド19Aを利用したことで、金属性の金型を利用する場合と比較して、レンズL(特に、乱視処方が加わった眼鏡レンズ)の製造コストを低減させることができる。
例えば、成形金型2は、インサートガイド部材11,21と、これらに収納される上型および下型インサート14,24を備えて構成されていたが、これに限らず、インサートガイド部材を省略してもよい。すなわち、本発明では、キャビティ内に環状インサート(弾性部材)を配置し、この弾性部材によって樹脂の展延を制限する構成となっているため、前記実施形態のインサートガイド部材がなくても、弾性部材で樹脂漏れを防止して光学部品の外形を良好に形成することができる。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
2 成形金型
3 光学部品成形用キャビティ
4,5 環状インサート(弾性部材)
4A,5A 内周縁
4B,4C,5B,5C リップル(凸部)
10 上型
14,19 上型インサート(第1金型)
20 下型
24 下型インサート(第2金型)
30 型締装置(加圧装置)
40 位置決め装置(回転手段)
50 金型温度調整装置(加熱、冷却装置)
75 射出装置
L,L1,L2 レンズ(光学部品)
P,P’ プリフォーム(原料樹脂)。
Claims (20)
- 内部に光学部品成形用キャビティを有した金型と、この金型を型締めして前記光学部品成形用キャビティ内の原料樹脂を加圧する加圧装置とを用い、固化状態の前記原料樹脂を前記光学部品成形用キャビティにセットし、この原料樹脂を加熱して可塑化するとともに、可塑化された前記原料樹脂を前記加圧装置で加圧し、展延させて光学部品を成形する光学部品の製造方法であって、
前記原料樹脂の展延方向外周を囲んで当該展延を制限し、かつ前記光学部品の外形を規定する環状の弾性部材を前記光学部品成形用キャビティに配置し、この弾性部材の内側に前記固化状態の原料樹脂をセットしてから加圧、展延することで、加圧、展延された樹脂によって径方向に拡がるように前記弾性部材が弾性変形し、加圧、展延の後に冷却された樹脂の収縮に伴って前記弾性部材が弾性力によって当初の内径に戻る方向に変形することを特徴とする光学部品の製造方法。 - 請求項1に記載の光学部品の製造方法において、
前記原料樹脂を前記金型に設けた加熱装置によって加熱して可塑化することを特徴とする光学部品の製造方法。 - 請求項2に記載の光学部品の製造方法において、
前記原料樹脂を前記光学部品成形用キャビティにセットする前に、予備加熱手段により当該原料樹脂を予め加熱することを特徴とする光学部品の製造方法。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の光学部品の製造方法において、
前記加圧装置で加圧して展延された前記原料樹脂を、前記金型に設けた冷却装置によって冷却することを特徴とする光学部品の製造方法。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学部品の製造方法において、
前記弾性部材の内周縁には、前記金型の型締め方向に沿って突出し、当該内周縁に沿った環状の凸部が設けられていることを特徴とする光学部品の製造方法。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の光学部品の製造方法において、
前記弾性部材は、硬度40以上のフッ素ゴム製であることを特徴とする光学部品の製造
方法。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の光学部品の製造方法において、
前記光学部品は、眼鏡用のレンズであって、
前記弾性部材は、前記眼鏡のフレーム形状に応じた内周縁を有することを特徴とする光学部品の製造方法。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の光学部品の製造方法において、
前記金型は、前記光学部品における一方の光学面を形成する第1金型と、この第1金型に対向し他方の光学面を形成する第2金型とを備えて構成され、
前記第1および第2の金型の少なくとも一方には、成形される光学部品の光軸回りに当該金型を回転させる回転手段が接続されていることを特徴とする光学部品の製造方法。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載の光学部品の製造方法において、
前記金型は、前記光学部品における一方の光学面を形成する第1金型と、この第1金型に対向し他方の光学面を形成する第2金型とを備えて構成され、
前記第1および第2の金型のうち、少なくとも一方の金型における成形面がガラス製であることを特徴とする光学部品の製造方法。 - 請求項1から請求項9のいずれかに記載の製造方法によって成形された光学部品であって、眼鏡用のレンズであることを特徴とする光学部品。
- 請求項10に記載の光学部品において、
プラス度数の眼鏡用のレンズであって、加圧前の原料樹脂が金型内で内当たりの形状とされていることを特徴とする光学部品。 - 内部に光学部品成形用キャビティを有した金型と、この金型を型締めして前記光学部品成形用キャビティ内の原料樹脂を加圧する加圧装置とを備え、固化状態の前記原料樹脂を前記光学部品成形用キャビティにセットしてから、この原料樹脂を加熱して可塑化し、可塑化された前記原料樹脂を前記加圧装置で加圧し、展延させて光学部品を成形する光学部品の製造装置であって、
前記光学部品成形用キャビティには、前記原料樹脂の展延方向外周を囲んで当該展延を制限し、かつ前記光学部品の外形を規定する環状の弾性部材が配置され、この弾性部材の内側に前記固化状態の原料樹脂をセットしてから加圧、展延することで、加圧、展延された樹脂によって径方向に拡がる方向に前記弾性部材が弾性変形し、加圧、展延の後に冷却された樹脂の収縮に伴って前記弾性部材が弾性力によって当初の内径に戻る方向に変形することを特徴とする光学部品の製造装置。 - 請求項12に記載の光学部品の製造装置において、
前記金型には、前記原料樹脂を加熱して可塑化する加熱装置が設けられ、
前記原料樹脂を前記光学部品成形用キャビティにセットした後に、前記加熱装置によって前記原料樹脂を可塑化することを特徴とする光学部品の製造装置。 - 請求項13に記載の光学部品の製造装置において、
前記原料樹脂を前記光学部品成形用キャビティにセットする前に予め加熱する予備加熱手段を備えることを特徴とする光学部品の製造装置。 - 請求項12から請求項14のいずれかに記載の光学部品の製造装置において、
前記金型には、前記加圧装置で加圧して展延された前記原料樹脂を冷却する冷却装置が設けられていることを特徴とする光学部品の製造装置。 - 請求項12から請求項15のいずれかに記載の光学部品の製造装置において、
前記弾性部材の内周縁には、前記金型の型締め方向に沿って突出し、当該内周縁に沿った環状の凸部が設けられていることを特徴とする光学部品の製造装置。 - 請求項12から請求項16のいずれかに記載の光学部品の製造装置において、
前記弾性部材は、硬度40以上のフッ素ゴム製であることを特徴とする光学部品の製造装置。 - 請求項12から請求項17のいずれかに記載の光学部品の製造装置において、
前記光学部品は、眼鏡用のレンズであって、
前記弾性部材は、前記眼鏡のフレーム形状に応じた内周縁を有することを特徴とする光学部品の製造装置。 - 請求項12から請求項18のいずれかに記載の光学部品の製造装置において、
前記金型は、前記光学部品における一方の光学面を形成する第1金型と、この第1金型に対向し他方の光学面を形成する第2金型とを備えて構成され、
前記第1および第2の金型の少なくとも一方には、成形される光学部品の光軸回りに当該金型を回転させる回転手段が接続されていることを特徴とする光学部品の製造装置。 - 請求項12から請求項19のいずれかに記載の光学部品の製造装置において、
前記金型は、前記光学部品における一方の光学面を形成する第1金型と、この第1金型に対向し他方の光学面を形成する第2金型とを備えて構成され、
前記第1および第2の金型のうち、少なくとも一方の金型における成形面がガラス製であることを特徴とする光学部品の製造装置。
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