JPH0139337B2 - - Google Patents
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- JPH0139337B2 JPH0139337B2 JP56148519A JP14851981A JPH0139337B2 JP H0139337 B2 JPH0139337 B2 JP H0139337B2 JP 56148519 A JP56148519 A JP 56148519A JP 14851981 A JP14851981 A JP 14851981A JP H0139337 B2 JPH0139337 B2 JP H0139337B2
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- lens material
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- compression molding
- lens
- mold
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Classifications
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29D—PRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
- B29D11/00—Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
- B29D11/00009—Production of simple or compound lenses
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C43/00—Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor
- B29C43/02—Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor of articles of definite length, i.e. discrete articles
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-
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- B29C59/00—Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29L—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
- B29L2011/00—Optical elements, e.g. lenses, prisms
- B29L2011/0016—Lenses
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はプラスチツクレンズの製造方法に関す
るものである。
るものである。
プラスチツクレンズは、従来のガラスレンズに
比較して軽量であること、多量生産の可能性があ
ること、コストが低いことが期待されること等の
理由により、光学製品に広く用いられるようにな
つてきている。現在、プラスチツクレンズ材料と
して主に使用されている樹脂は、ジエチレングリ
コールビスアリルカーボネート(以下CR−39と
称する)もしくは、ポリメチルメタクリレート
(以下、PMMAと称する)である。CR−39は主
に眼鏡用のレンズに、PMMAはサングラス用や
ルーペなどに多く使用されている。これらのレン
ズは、比較的径が小さく、PMMAの場合には、
主として射出成形法により、またCR−39は注型
法によりレンズを製造している。
比較して軽量であること、多量生産の可能性があ
ること、コストが低いことが期待されること等の
理由により、光学製品に広く用いられるようにな
つてきている。現在、プラスチツクレンズ材料と
して主に使用されている樹脂は、ジエチレングリ
コールビスアリルカーボネート(以下CR−39と
称する)もしくは、ポリメチルメタクリレート
(以下、PMMAと称する)である。CR−39は主
に眼鏡用のレンズに、PMMAはサングラス用や
ルーペなどに多く使用されている。これらのレン
ズは、比較的径が小さく、PMMAの場合には、
主として射出成形法により、またCR−39は注型
法によりレンズを製造している。
ところで、比較的径が大きく、しかも肉厚偏差
も大きいレンズをプラスチツク化する試みも最近
なされてきているが、注型法によると、重合収縮
率が大きいこと、成形サイクルが射出成形法に比
較して非常に長いことなどの理由により、比較的
径が大きく、しかも肉厚偏差も大きいプラスチツ
クレンズを作るのは困難である。
も大きいレンズをプラスチツク化する試みも最近
なされてきているが、注型法によると、重合収縮
率が大きいこと、成形サイクルが射出成形法に比
較して非常に長いことなどの理由により、比較的
径が大きく、しかも肉厚偏差も大きいプラスチツ
クレンズを作るのは困難である。
また、射出成形法を用いて精度の良いレンズを
得ようとすると、シリンダ→ノズル→スプルー→
ゲート→製品という樹脂の流路に沿つて圧力を付
加して製品が充てん不足(シヨートシヨツト)に
ならないようにする必要があるが、製品のうちゲ
ートに近い部分は、そこを通して強い圧力がキヤ
ビテイに付加されるため、残留応力が出やすく結
果的に歪になりやすい。また、偏肉と呼ばれる成
形品の厚さの違いによつてヒケが発生しやすい。
たとえば平板の補強に用いられるリブの部分は、
いわば肉厚が大きくなつている所であるが、リブ
の反対側がへこむ現象がよくおこる。このよう
に、高い射出圧を付加すること、偏肉であること
の故に、高い形状精度や歪の少ない成形品を得る
ことは困難である。
得ようとすると、シリンダ→ノズル→スプルー→
ゲート→製品という樹脂の流路に沿つて圧力を付
加して製品が充てん不足(シヨートシヨツト)に
ならないようにする必要があるが、製品のうちゲ
ートに近い部分は、そこを通して強い圧力がキヤ
ビテイに付加されるため、残留応力が出やすく結
果的に歪になりやすい。また、偏肉と呼ばれる成
形品の厚さの違いによつてヒケが発生しやすい。
たとえば平板の補強に用いられるリブの部分は、
いわば肉厚が大きくなつている所であるが、リブ
の反対側がへこむ現象がよくおこる。このよう
に、高い射出圧を付加すること、偏肉であること
の故に、高い形状精度や歪の少ない成形品を得る
ことは困難である。
また、上記した理由により、射出成形法単独で
は大口径でかつ偏肉のあるプラスチツクレンズを
得ることは困難であることから、射出成形法によ
りおおよそのレンズの形をもつレンズ素材を形成
し、その後、圧縮成形することで、このようなプ
ラスチツクレンズを得るという方法も考えられて
いる。しかしながら、この方法においても、極端
に肉厚偏差の大きいレンズ、たとえば、中心厚が
3mmで、こば厚が40mmの凹レンズなどでは、射出
成形法によつてほとんど歪の認められないレンズ
素材を形成することが非常に困難である。
は大口径でかつ偏肉のあるプラスチツクレンズを
得ることは困難であることから、射出成形法によ
りおおよそのレンズの形をもつレンズ素材を形成
し、その後、圧縮成形することで、このようなプ
ラスチツクレンズを得るという方法も考えられて
いる。しかしながら、この方法においても、極端
に肉厚偏差の大きいレンズ、たとえば、中心厚が
3mmで、こば厚が40mmの凹レンズなどでは、射出
成形法によつてほとんど歪の認められないレンズ
素材を形成することが非常に困難である。
本発明はこのような点に鑑みて成されたもの
で、偏肉のない均一な厚さの平板あるいはメニス
カス状の成形品を、低い射出圧のもとで成形する
ことにより、ほとんど歪が認められないプラスチ
ツクレンズ素材を作り、これを旋盤により所定の
形状に切削した後、レンズ素材の表面近傍(表面
層)のみが溶融し、流動可能になつた時点で圧縮
成形することを特徴としたものであり、このよう
な方法により、大口径かつ偏肉のある光学レンズ
の製造を可能としたものである。特に注型成形に
よつてプラスチツクレンズ素材を作製することが
できない、あるいはかなり難しい材料を用いる場
合に、本発明によるプラスチツクレンズの製造方
法は有効である。例えば、スチレンを用いて注型
成形でレンズ素材を作製することはむずかしいけ
れも、本発明では容易にこれを作製することがで
きる。
で、偏肉のない均一な厚さの平板あるいはメニス
カス状の成形品を、低い射出圧のもとで成形する
ことにより、ほとんど歪が認められないプラスチ
ツクレンズ素材を作り、これを旋盤により所定の
形状に切削した後、レンズ素材の表面近傍(表面
層)のみが溶融し、流動可能になつた時点で圧縮
成形することを特徴としたものであり、このよう
な方法により、大口径かつ偏肉のある光学レンズ
の製造を可能としたものである。特に注型成形に
よつてプラスチツクレンズ素材を作製することが
できない、あるいはかなり難しい材料を用いる場
合に、本発明によるプラスチツクレンズの製造方
法は有効である。例えば、スチレンを用いて注型
成形でレンズ素材を作製することはむずかしいけ
れも、本発明では容易にこれを作製することがで
きる。
以下、本発明の製造方法について更に詳しく説
明する。
明する。
まず、一定の厚さの平板あるいはメニスカス状
の成形品の形状を有する金型を用いて、低射出圧
の射出成形によりプラスチツクレンズ素材を作る
わけであるが、メニスカスレンズを製造する場合
には、射出成形で得るプラスチツク素材は、メニ
スカス形状である方が望ましい。なお、平板を得
るのに塊状重合で直接板状成形品を得る方法があ
るが、その方法は多くの場合高温や高圧の条件で
行わねばならず、種々の厚さに応じてプラスチツ
クレンズ素材を作るのには困難がともなう。その
ため多くの場合、この方法で得られるキヤスト板
の価格は、射出成形用材料に比べて著るしく高価
であり、また厚肉のものを一定の重合度に重合さ
せることは大変困難である。
の成形品の形状を有する金型を用いて、低射出圧
の射出成形によりプラスチツクレンズ素材を作る
わけであるが、メニスカスレンズを製造する場合
には、射出成形で得るプラスチツク素材は、メニ
スカス形状である方が望ましい。なお、平板を得
るのに塊状重合で直接板状成形品を得る方法があ
るが、その方法は多くの場合高温や高圧の条件で
行わねばならず、種々の厚さに応じてプラスチツ
クレンズ素材を作るのには困難がともなう。その
ため多くの場合、この方法で得られるキヤスト板
の価格は、射出成形用材料に比べて著るしく高価
であり、また厚肉のものを一定の重合度に重合さ
せることは大変困難である。
上記したように、射出成形でレンズ素材を作る
ことは、壊状重合で直接製造する方法に比べて簡
単な設備で製造することができ、かつ能率が良い
ためコスト的に非常に有利である。
ことは、壊状重合で直接製造する方法に比べて簡
単な設備で製造することができ、かつ能率が良い
ためコスト的に非常に有利である。
次に、このようにして得たレンズ素材を所定の
形状に切削するわけであるが、切削にはダイヤモ
ンドのツールを用いておこなうのが最適であり、
任意の球面形状、非球面形状を得るためには、数
値制御されていることが望ましい。レンズ素材は
この段階で表面粗さが10〜30μm程度まで加工さ
れる。なお、良い成形表面を得るためにはこのと
きの表面粗さをできるだけ小さくすることが望ま
しい。切削加工後、レンズ素材を、予めこの素材
の応力歪が最も小さくなる温度に加熱しておい
た、所定の形状をもつ圧縮成形用金型内に入れ、
レンズ素材の内部温度がレンズ素材のガラス転移
点より10℃高い温度以下であつて、かつレンズ素
材の表面近傍の温度が、圧縮成形用金型温度にほ
ぼ等しくなることによつて、レンズ素材の内部温
度が表面近傍の温度より低い状態でレンズ素材の
表面近傍のみが溶融し流動可能になつた時点で圧
縮成形をおこなう。圧縮成形工程では、プラスチ
ツクレンズ素材全体を溶融するのではなく、レン
ズ素材の内部温度がレンズ素材のガラス転移点よ
り10℃高い温度以下であつて、かつレンズ素材の
表面近傍の温度が、圧縮成形用金型温度にほぼ等
しくなることによつて、レンズ素材の内部温度が
表面近傍の温度より低い状態でレンズ素材の表面
近傍のみを溶融させ流動状態にする。その理由
は、レンズ素材全体が溶融する場合、熱溶量が大
きく長時間を要し、しかも冷却過程でレンズ厚肉
部の固化に伴ないヒケが生じてくるからである。
形状に切削するわけであるが、切削にはダイヤモ
ンドのツールを用いておこなうのが最適であり、
任意の球面形状、非球面形状を得るためには、数
値制御されていることが望ましい。レンズ素材は
この段階で表面粗さが10〜30μm程度まで加工さ
れる。なお、良い成形表面を得るためにはこのと
きの表面粗さをできるだけ小さくすることが望ま
しい。切削加工後、レンズ素材を、予めこの素材
の応力歪が最も小さくなる温度に加熱しておい
た、所定の形状をもつ圧縮成形用金型内に入れ、
レンズ素材の内部温度がレンズ素材のガラス転移
点より10℃高い温度以下であつて、かつレンズ素
材の表面近傍の温度が、圧縮成形用金型温度にほ
ぼ等しくなることによつて、レンズ素材の内部温
度が表面近傍の温度より低い状態でレンズ素材の
表面近傍のみが溶融し流動可能になつた時点で圧
縮成形をおこなう。圧縮成形工程では、プラスチ
ツクレンズ素材全体を溶融するのではなく、レン
ズ素材の内部温度がレンズ素材のガラス転移点よ
り10℃高い温度以下であつて、かつレンズ素材の
表面近傍の温度が、圧縮成形用金型温度にほぼ等
しくなることによつて、レンズ素材の内部温度が
表面近傍の温度より低い状態でレンズ素材の表面
近傍のみを溶融させ流動状態にする。その理由
は、レンズ素材全体が溶融する場合、熱溶量が大
きく長時間を要し、しかも冷却過程でレンズ厚肉
部の固化に伴ないヒケが生じてくるからである。
本発明の圧縮成形では、この手法により、偏肉
製品であつても溶融流動化できる部分の厚さは、
ほぼ全体に渡つて一定の厚さになつており、あた
かも等厚製品を成形するかのように成形がおこな
われる。この際、レンズ素材の溶融流動化する表
面近傍の温度は圧縮成形用金型の温度、すなわち
レンズ素材の応力歪が最も小さくなる温度に近く
なつている。レンズ素材の表面近傍の温度が、こ
のレンズ素材の応力歪が最も小さくなる温度より
高い場合には、圧縮成形後の冷却時における樹脂
の収縮が発生するから、レンズ素材全体を溶融さ
せた時にはレンズの厚い部分と薄い部分とで収縮
量が異なるため歪が発生する。それに対して等厚
製品の場合には収縮量が一定であるから冷却時の
収縮による歪は発生しない。一方、レンズ素材の
表面近傍の温度が、このレンズ素材の応力歪が最
も小さくなる温度より低い場合には、ゴム状態に
ある樹脂を加圧によつて無理に動かそうとするの
であるから、分子秩序が乱されて歪になつてしま
う。また、レンズ素材の溶融のための加熱は、成
形機外のところであらかじめおこなつておくこと
もでき、この場合にはレンズ素材の表面層のみが
溶融し、流動可能になつた時点で成形機内に金型
を移し、圧縮成形をおこなうなど、一般の圧縮成
形に用いられているプレヒート等を行なうことは
有用である。その後、金型を開いて所定の形状を
もつプラスチツクレンズを得る。圧縮圧は、金型
の仕上げ精度が良い場合、通常圧縮成形に用いら
れている100〜300Kg/cm2を越すと、良い形状転写
率が得られるが、本発明にとつて本質的なことで
はない。
製品であつても溶融流動化できる部分の厚さは、
ほぼ全体に渡つて一定の厚さになつており、あた
かも等厚製品を成形するかのように成形がおこな
われる。この際、レンズ素材の溶融流動化する表
面近傍の温度は圧縮成形用金型の温度、すなわち
レンズ素材の応力歪が最も小さくなる温度に近く
なつている。レンズ素材の表面近傍の温度が、こ
のレンズ素材の応力歪が最も小さくなる温度より
高い場合には、圧縮成形後の冷却時における樹脂
の収縮が発生するから、レンズ素材全体を溶融さ
せた時にはレンズの厚い部分と薄い部分とで収縮
量が異なるため歪が発生する。それに対して等厚
製品の場合には収縮量が一定であるから冷却時の
収縮による歪は発生しない。一方、レンズ素材の
表面近傍の温度が、このレンズ素材の応力歪が最
も小さくなる温度より低い場合には、ゴム状態に
ある樹脂を加圧によつて無理に動かそうとするの
であるから、分子秩序が乱されて歪になつてしま
う。また、レンズ素材の溶融のための加熱は、成
形機外のところであらかじめおこなつておくこと
もでき、この場合にはレンズ素材の表面層のみが
溶融し、流動可能になつた時点で成形機内に金型
を移し、圧縮成形をおこなうなど、一般の圧縮成
形に用いられているプレヒート等を行なうことは
有用である。その後、金型を開いて所定の形状を
もつプラスチツクレンズを得る。圧縮圧は、金型
の仕上げ精度が良い場合、通常圧縮成形に用いら
れている100〜300Kg/cm2を越すと、良い形状転写
率が得られるが、本発明にとつて本質的なことで
はない。
以下、上記した圧縮成形工程について図面を用
いて更に詳しく説明する。第1図〜第3図は、圧
縮成形工程を3段階に区分して、その概略を示し
た図である。すなわち第1図は前工程で切削した
レンズ素材のセツトの段階、第3図は加圧、冷却
の段階、第3図は製品取り出しの段階を説明する
ための図である。
いて更に詳しく説明する。第1図〜第3図は、圧
縮成形工程を3段階に区分して、その概略を示し
た図である。すなわち第1図は前工程で切削した
レンズ素材のセツトの段階、第3図は加圧、冷却
の段階、第3図は製品取り出しの段階を説明する
ための図である。
まず第1図において、前工程でNC旋盤により
切削したレンズ素材2を、金型を開いた状態で型
板1および3に組みこまれたコア6,7の間にセ
ツトする。この場合、金型は、温度を調整するた
めの金型温調用媒体通り穴11に温調用媒体(通
常は油)を流すことにより、一定温度に加熱して
おく。
切削したレンズ素材2を、金型を開いた状態で型
板1および3に組みこまれたコア6,7の間にセ
ツトする。この場合、金型は、温度を調整するた
めの金型温調用媒体通り穴11に温調用媒体(通
常は油)を流すことにより、一定温度に加熱して
おく。
次に、図示していない装置により第2図に示す
ように金型を閉じる。ただし、金型は閉じている
だけで金型にはほとんど力が加わらないようにす
る。この状態のまま、レンズ素材2の表面近傍の
みが溶融し流動可能になるまで放置する。その
後、図示していない装置により金型に大きな圧力
をかけ圧縮成形を行なう。その際、圧縮圧力をか
け始めると同時に金型温調用媒体通り穴11に流
していた温調用媒体の循環を止め、金型冷却用媒
体通り穴12に冷却用媒体(油、水など)を流す
ことにより金型の冷却を始める。
ように金型を閉じる。ただし、金型は閉じている
だけで金型にはほとんど力が加わらないようにす
る。この状態のまま、レンズ素材2の表面近傍の
みが溶融し流動可能になるまで放置する。その
後、図示していない装置により金型に大きな圧力
をかけ圧縮成形を行なう。その際、圧縮圧力をか
け始めると同時に金型温調用媒体通り穴11に流
していた温調用媒体の循環を止め、金型冷却用媒
体通り穴12に冷却用媒体(油、水など)を流す
ことにより金型の冷却を始める。
成形品を取り出せる温度に達した後、第3図に
示すように、金型を開き、図示していない装置に
よりエジエクタプレート5、エジエクタスリープ
(またはエジエクタピン)4を作動させて、最終
のプラスチツクレンズ2′を取り出す。
示すように、金型を開き、図示していない装置に
よりエジエクタプレート5、エジエクタスリープ
(またはエジエクタピン)4を作動させて、最終
のプラスチツクレンズ2′を取り出す。
以上述べてきたように、本発明は射出成形によ
り歪のほとんどないプラスチツクレンズ素材を成
形し、それを所定の形状に旋盤のぞましくはNC
旋盤により切削をおこない、最後に、このレンズ
素材の応力歪が最も小さくなる温度に加熱してお
いた、所定の形状をもつ圧縮成形用金型内に入
れ、レンズ素材の内部温度がレンズ素材のガラス
転移点より10℃高い温度以下であつて、かつレン
ズ素材の表面近傍の温度が、圧縮成形用金型温度
にほぼ等しくなることによつて、レンズ素材の内
部温度が表面近傍の温度より低い状態でレンズ素
材の表面近傍のみが溶融し流動可能になつた時点
で圧縮成形を行なうことによつて、従来の方法で
は得られなかつた大口径にしてかつ偏肉のあるプ
ラスチツクレンズの提供を可能としたものであ
る。さらに、圧縮成形をする際、プラスチツクレ
ンズ素材の内部温度が表面近傍の温度よりも低く
なつており、レンズ素材の表面近傍のみが溶融し
流動可能になつた時点で圧縮成形を行なうため、
レンズ素材の不均一冷却にもとずく光学歪を少な
くする効果がある。また、圧縮成形での冷却中に
おけるレンズ素材の温度分布は、冷却が表面から
なされるので、レンズ素材全体を均一な温度に加
熱した後冷却する方法に比較して、かなり少なく
なり、その結果、ほぼ均一に冷却が行なわれるの
で、冷却歪が発生しにくくなる効果がある。
り歪のほとんどないプラスチツクレンズ素材を成
形し、それを所定の形状に旋盤のぞましくはNC
旋盤により切削をおこない、最後に、このレンズ
素材の応力歪が最も小さくなる温度に加熱してお
いた、所定の形状をもつ圧縮成形用金型内に入
れ、レンズ素材の内部温度がレンズ素材のガラス
転移点より10℃高い温度以下であつて、かつレン
ズ素材の表面近傍の温度が、圧縮成形用金型温度
にほぼ等しくなることによつて、レンズ素材の内
部温度が表面近傍の温度より低い状態でレンズ素
材の表面近傍のみが溶融し流動可能になつた時点
で圧縮成形を行なうことによつて、従来の方法で
は得られなかつた大口径にしてかつ偏肉のあるプ
ラスチツクレンズの提供を可能としたものであ
る。さらに、圧縮成形をする際、プラスチツクレ
ンズ素材の内部温度が表面近傍の温度よりも低く
なつており、レンズ素材の表面近傍のみが溶融し
流動可能になつた時点で圧縮成形を行なうため、
レンズ素材の不均一冷却にもとずく光学歪を少な
くする効果がある。また、圧縮成形での冷却中に
おけるレンズ素材の温度分布は、冷却が表面から
なされるので、レンズ素材全体を均一な温度に加
熱した後冷却する方法に比較して、かなり少なく
なり、その結果、ほぼ均一に冷却が行なわれるの
で、冷却歪が発生しにくくなる効果がある。
さらに圧縮成形時には、レンズ素材全体が均一
な温度になるまで加熱するのではないので、加熱
時間をかなり短くすることができ、さらに、冷却
時間についても、レンズ素材の内部温度はそれほ
ど上昇してはいないので、短くて済むという長所
もある。
な温度になるまで加熱するのではないので、加熱
時間をかなり短くすることができ、さらに、冷却
時間についても、レンズ素材の内部温度はそれほ
ど上昇してはいないので、短くて済むという長所
もある。
さらにまた、圧縮成形時には、レンズ素材の応
力歪が最も小さくなる温度に予め加熱された金型
内で、レンズ素材の表面近傍のみが流動可能にな
つた時点で圧力を付加するため、この圧力は比較
的低くて良く、その結果圧縮成形用金型の変形量
が小さくなり、できあがつたプラスチツクレンズ
の形状精度が良好であるという効果も得られ、そ
の産業上の価値は大なるものがある。なお、本発
明において圧縮成形の後、表面の硬化のための処
理や反射防止用コーテイング等の周知の処理を施
してもよいことは言うまでもない。
力歪が最も小さくなる温度に予め加熱された金型
内で、レンズ素材の表面近傍のみが流動可能にな
つた時点で圧力を付加するため、この圧力は比較
的低くて良く、その結果圧縮成形用金型の変形量
が小さくなり、できあがつたプラスチツクレンズ
の形状精度が良好であるという効果も得られ、そ
の産業上の価値は大なるものがある。なお、本発
明において圧縮成形の後、表面の硬化のための処
理や反射防止用コーテイング等の周知の処理を施
してもよいことは言うまでもない。
第1図、第2図、第3図は本発明における圧縮
成形の各工程を説明するための図である。 1,3……型板、2……レンズ素材、2′……
最終のプラスチツクレンズ、4……エジエクタス
リープ(エジエクタピン)、5……エジエクタプ
レート、6,7……コア、11……金型温調用媒
体通り穴、12……金型冷却用媒体通り穴。
成形の各工程を説明するための図である。 1,3……型板、2……レンズ素材、2′……
最終のプラスチツクレンズ、4……エジエクタス
リープ(エジエクタピン)、5……エジエクタプ
レート、6,7……コア、11……金型温調用媒
体通り穴、12……金型冷却用媒体通り穴。
Claims (1)
- 1 一定の厚さの平板あるいはメニスカス状の成
形品の形状を有する金型を用いて、低射出圧の射
出成形によりプラスチツクレンズ素材を作り、こ
れを旋盤により所定の形状に切削した後、予めこ
のプラスチツクレンズ素材の応力歪が最も小さく
なる温度に加熱しておいた所定のレンズ形状を有
する圧縮成形用金型内に入れ、レンズ素材の内部
温度がレンズ素材のガラス転移点より10℃高い温
度以下であつて、かつレンズ素材の表面近傍の温
度が、圧縮成形用金型温度にほぼ等しくなること
によつて、レンズ素材の内部温度が表面近傍の温
度より低い状態でレンズ素材の表面近傍のみが溶
融し流動可能になつた時点で圧縮成形を行なうこ
とを特徴とするプラスチツクレンズの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14851981A JPS5849219A (ja) | 1981-09-18 | 1981-09-18 | プラスチツクレンズの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14851981A JPS5849219A (ja) | 1981-09-18 | 1981-09-18 | プラスチツクレンズの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5849219A JPS5849219A (ja) | 1983-03-23 |
JPH0139337B2 true JPH0139337B2 (ja) | 1989-08-21 |
Family
ID=15454584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14851981A Granted JPS5849219A (ja) | 1981-09-18 | 1981-09-18 | プラスチツクレンズの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5849219A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54127408A (en) * | 1978-03-27 | 1979-10-03 | Hohnen Oil Co Ltd | Control of browning of phosphorus lipide by heating |
JP2006327147A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Fujinon Corp | プラスチックレンズの成形方法およびプラスチックレンズ |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5196855A (ja) * | 1975-02-20 | 1976-08-25 | Purasuchitsukurenzuno seizoho | |
JPS5325445A (en) * | 1976-07-12 | 1978-03-09 | American Optical Corp | Method of producing thermoplastic resin spectacles lens |
-
1981
- 1981-09-18 JP JP14851981A patent/JPS5849219A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5196855A (ja) * | 1975-02-20 | 1976-08-25 | Purasuchitsukurenzuno seizoho | |
JPS5325445A (en) * | 1976-07-12 | 1978-03-09 | American Optical Corp | Method of producing thermoplastic resin spectacles lens |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5849219A (ja) | 1983-03-23 |
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