JP3138725B2 - ダンパーディスク組立体 - Google Patents

ダンパーディスク組立体

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JP3138725B2
JP3138725B2 JP06158921A JP15892194A JP3138725B2 JP 3138725 B2 JP3138725 B2 JP 3138725B2 JP 06158921 A JP06158921 A JP 06158921A JP 15892194 A JP15892194 A JP 15892194A JP 3138725 B2 JP3138725 B2 JP 3138725B2
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恭行 橋本
寛志 寺前
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダンパーディスク組立
体、特に、分離ハブ型ダンパーディスク組立体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば車輌のクラッチディスクに用いら
れるダンパーディスク組立体は、円板状入力側プレート
と、外周にフランジを一体に有する出力側ハブと、入力
側プレートとフランジとの間で両者の相対回転を制限す
るように配置された弾性部材とを備えている。さらに、
従来のフランジをハブから分離するとともに、この分離
されたフランジ(中間円板部材)とハブとを低剛性の弾
性部材で連結した分離ハブ型ダンパーディスク組立体も
提供されている。この種のダンパーディスク組立体で
は、入力側プレートとハブとの間の相対捩じり角度が広
くなり、さらに低剛性・高剛性の2段階の捩じり特性が
得られる。
【0003】また、分離ハブ型ダンパーディスク組立体
では、入力側プレートとハブとが相対回転した際に摩擦
力(ヒステリシストルク)が発生するように、摩擦抵抗
発生機構が配置されている。摩擦抵抗発生機構は、ハブ
のフランジの一側面に接触して配置された第1摩擦部材
と、中間円板部材の一側面に接触して配置された第2摩
擦部材とを含んでいる。各摩擦部材は、それぞれ別個に
入力側プレートと相対回転不能にかつ軸方向に相対移動
可能に係合している。摩擦抵抗発生機構は、さらに第1
摩擦部材を中間円板部材側に付勢する第1付勢部材と、
第2摩擦部材をフランジ側に付勢する第2付勢部材とを
備えている。
【0004】このような分離ハブ型ダンパーディスク組
立体においては、振幅の小さな捩じり振動が伝達される
と、入力側プレートと中間円板部材とが一体回転し、両
者と出力側ハブとの間で相対回転が生じる。このとき、
低剛性の弾性部材が伸縮を繰り返し、第1摩擦部材がフ
ランジに摺動して小さな摩擦力を発生させる。次に、振
幅の大きな捩じり振動が伝達されると、中間円板部材が
出力側ハブと一体回転し、両者と入力側プレートとの間
で相対回転が生じる。このとき、弾性部材が伸縮を繰り
返すと同時に第1摩擦部材がフランジに対して摺動し、
第2摩擦部材が中間円板部材に対して摺動して大きな摩
擦力を発生させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の分離ハブ型
ダンパーディスク組立体では、異なる種類の捩じり振動
に対して異なる大きさの摩擦力を発生させるために、各
摩擦部材がそれぞれ入力側プレートに対して相対回転不
能にかつ軸方向に相対移動可能に係合する必要がある。
このため、両方の摩擦部材に係合部を設けなければなら
ない。また、入力側プレートには係合部が係合するため
の孔や切欠きを形成する必要がある。
【0006】本発明の目的は、分離ハブ型のダンパーデ
ィスク組立体において、摩擦部材の係合部を減らして構
造を簡単にすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るダンパーデ
ィスク組立体は、入力側円板部材と出力側ハブと中間円
板部材と第1弾性部材と第2弾性部材と摩擦抵抗発生機
構とを備えている。入力側円板部材にはトルクが入力さ
れる。出力側ハブは入力側円板部材の内周側に配置され
てフランジを有している。中間円板部材はハブの外周に
配置されている。第1弾性部材は中間円板部材とフラン
ジとの間に両者の相対回転を制限するように配置されて
いる。第2弾性部材は、入力側円板部材と中間円板部材
との間に両者の相対回転を制限するように配置されてい
る。摩擦抵抗発生機構は、第1摩擦部材と第2摩擦部材
と第1付勢部材と第2付勢部材とを備えている。第1摩
擦部材は、フランジの一側面に接触して配置されてい
る。第2摩擦部材は、中間円板部材の一側面に接触して
配置され、第1摩擦部材と円周方向に一体回転可能にか
つ軸方向に相対移動可能に係合している。第1付勢部材
は、入力側円板部材に支持されて第1摩擦部材をフラン
ジ側に付勢する。第2付勢部材は、入力側円板部材に支
持されて第2摩擦部材を中間円板部材側に付勢する。第
1摩擦部材および第2摩擦部材の一方のみが、入力側円
板部材に円周方向に一体回転可能にかつ軸方向に相対移
動可能に係合する係合部を有している。
【0008】第1摩擦部材および第2摩擦部材はともに
環状であり、第2摩擦部材は第1摩擦部材の外周側に配
置されているのが好ましい。係合部は入力側円板部材に
対して抜け止めとなる抜け止め部を有しているのが好ま
しい。第2摩擦部材は内周側端面に複数の切欠きを有し
ており、第1摩擦部材は外周側から径方向外方に延びて
複数の切欠きに係合する突起を有しているのが好まし
い。
【0009】第2付勢部材の付勢力は第1付勢部材の付
勢力より大きくなっているのが好ましい。前記第2摩擦
部材は前記第1摩擦部材より摩擦係数の高い材料から形
成されているのが好ましい。前記摩擦抵抗発生機構の前
記各部品は、前記係合部と前記入力側円板部材との係合
によって、前記入力側円板部材に対して脱落しないよう
に組み付けられているのが好ましい。
【0010】
【作用】本発明に係るダンパーディスク組立体では、入
力側円板部材にトルクが入力されると、トルクは入力側
円板部材から第2弾性部材、中間円板部材および第1弾
性部材を介して出力側ハブに伝達される。変位角度が小
さな捩じり振動が入力側円板部材に伝達されると、第1
弾性部材が中間円板部材とフランジとの間で伸縮を繰り
返す。このとき中間円板部材は、入力側円板部材と一体
になって出力側ハブに対して相対回転し、第1摩擦部材
がフランジに対して摩擦摺動し所定の摩擦力を発生させ
る。次に、変位角度が大きな捩じり振動が入力側円板部
材に伝達されると、第2弾性部材が円周方向に伸縮を繰
り返す。中間円板部材は、出力側ハブと一体になって、
入力側円板部材と相対回転する。このとき、第1摩擦部
材がフランジに対して摩擦摺動し、第2摩擦部材が中間
円板部材に対して摩擦摺動する。その結果、前記摩擦力
より大きな摩擦力を発生させる。このように、異なる捩
じり振動に対して異なる捩じり特性を発生させることに
より、各振動を効果的に減衰する。
【0011】第1摩擦部材と第2摩擦部材とは円周方向
に一体回転可能に係合しているため、係合部を両摩擦部
材の一方のみに設けるだけでよい。そのため、構造が簡
単になる。第1摩擦部材および第2摩擦部材がともに環
状であり、第2摩擦部材が第1摩擦部材の外周側に配置
されている場合は、摩擦抵抗発生機構の軸方向高さが低
くなる。
【0012】係合部が入力側円板部材に対して抜け止め
となる抜け止め部を有している場合は、係合部と入力側
円板部材との係合が容易にかつ確実になる。第2摩擦部
材が内周側端面に複数の切欠きを有しており、第1摩擦
部材が複数の切欠きに係合する突起を有している場合
は、両者の係合が簡単な構造で実現できる。
【0013】第2付勢部材の付勢力が第1付勢部材の付
勢力より大きい場合は、両摩擦部材が同材料で形成され
ていても、第2摩擦部材で発生する摩擦力は第1摩擦部
材で発生する摩擦力より大きくなる。第2摩擦部材が第
1摩擦部材より摩擦係数の高い材料から形成されている
場合は、第1摩擦部材と第2摩擦部材とに同じ付勢力が
与えられていると、第2摩擦部材で発生する摩擦力は第
1摩擦部材で発生する摩擦力より大きくなる。第2摩擦
部材に与えられる付勢力が第1摩擦部材に与えられる付
勢力より大きい場合は、第2摩擦部材で発生する摩擦力
がさらに大きくなる。
【0014】摩擦抵抗発生機構の前記各部品が、係合部
と入力側円板部材との係合によって、入力側円板部材に
対して脱落しないように組み付けられている場合は、全
体の組み立て前に、摩擦抵抗発生機構を入力側円板部材
に組み付けておくことができる。この結果、全体の組み
立て前の部品の管理が容易になり、さらに全体の組み立
て時の作業効率が向上する。
【0015】
【実施例】図1に示す本発明の一実施例によるクラッチ
ディスク組立体1は、図1の左側に配置されたエンジン
(図示せず)からのトルクを図1の右側に配置されたト
ランスミッション(図示せず)に伝達および遮断するた
めの装置である。図1においては、O−Oがクラッチデ
ィスク組立体1の回転軸線である。
【0016】このクラッチディスク組立体1は、主に、
出力側部材としてのハブ2と、入力側部材としてのクラ
ッチディスク3およびリテーニングプレート4と、中間
部材としてのサブプレート5と、サブプレート5とハブ
2との間に両者の相対回転を制限するように配置された
小コイルスプリング6と、プレート3,4とサブプレー
ト5との間に両者の相対回転を制限するように配置され
た大コイルスプリング7と、プレート3,4とハブ2と
の間で相対回転が生じる時に所定の摩擦力を発生させる
摩擦抵抗発生機構8とから構成されている。
【0017】ハブ2は、クラッチディスク組立体1の中
心に配置され、トランスミッションの軸(図示せず)に
連結される。ハブ2は、軸方向に延びる円筒状のボス2
aと、ボス2aの外周に一体に形成されたフランジ2b
とから構成されている。フランジ2bの外周には複数の
突起2cが円周方向に等間隔で形成されている。図3に
示すように、フランジ2bの径方向に対向する2か所に
は、後述する小コイルスプリング6の円周方向両端を受
けるための切欠き2dが形成されている。また、ボス2
aの内周側には、トランスミッションの軸(図示せず)
にスプライン係合するスプライン孔2eが形成されてい
る。
【0018】ハブ2のフランジ2bの外周にはサブプレ
ート5が配置されている。サブプレート5は円板状のプ
レートである。サブプレート5は、図2から明らかなよ
うに、径方向外方に延びる4つの突出部5aを有してい
る。各突出部5aには、円周方向に延びる窓孔5bが形
成されている。各突出部5aの間には外側切欠き5cが
形成されている。サブプレート5の内周側には、ハブ2
の突起2cの間に対応する部分に内側突起5dが形成さ
れている。突起2cと内側突起5dとの間には円周方向
の所定の隙間が確保されており、これによりハブ2とサ
ブプレート5とが所定角度回転可能となっている。サブ
レート5の内周側において、ハブ2の切欠き2dに対応
する2か所には内側切欠き5eが形成されている。これ
らの切欠き2dと内側切欠き5e内には小コイルスプリ
ング6が配置されている。小コイルスプリング6の両端
にはシート部材6aが配置されており、シート部部材6
aは切欠き2dの側部および内側切欠き5eの円周方向
両端に当接している。なお、図2に示す中立状態では、
突起2cは内側突起5d間でR2 側に配置されている。
すなわち、ハブ2がサブプレート5に対して所定角度R
2 側に捩じれている。
【0019】サブプレート5の両側方には、クラッチプ
レート3およびリテーニングプレート4が配置されてい
る。クラッチプレート3およびリテーニングプレート4
は、概ね円板状の1対の部材であり、ハブ2のボス2a
の外周側に回転自在に配置されている。クラッチプレー
ト3およびリテーニングプレート4は外周部で当接ピン
11により互いに固定されている。この当接ピン11
は、サブプレート5に形成された外側切欠き5c内を挿
通している。当接ピン11と外側切欠き5cとには円周
方向に所定の隙間が確保されているため、プレート3,
4とサブプレート5とは相対回転可能である。
【0020】クラッチディスク3の外周には、摩擦連結
部10が配置されている。摩擦連結部10は、主に、円
環状のクッショニングプレート12と、摩擦フェーシン
グ13とから構成されている。クッショニングプレート
12は、環状部12aが当接ピン11によりクラッチプ
レート3に固定されている。クッショニングプレート外
周側には、複数のクッショニング部12bが形成されて
いる。このクッショニグ部12bの両面には摩擦フェー
シング13が固着されている。なお、摩擦フェーシング
13の図1左側にはエンジン側のフライホイール(図示
せず)が配置されており、図示しないプレッシャープレ
ートにより摩擦フェーシング13がフライホイールに押
圧されると、クラッチディスク組立体1にエンジン側の
トルクが入力される。
【0021】クラッチプレート3およびリテーニングプ
レート4には、それぞれサブプレート5の窓孔5bに対
応した位置に、窓孔3aおよび窓孔4aが形成されてい
る。この窓孔3aおよび窓孔4a内に第2コイルスプリ
ング7が配置されている。各窓孔3aおよび窓孔4aの
径方向両側には軸方向外方に切り起こされた押え部3
a,押え部4bが形成されている。
【0022】大コイルスプリング7は合計4個であり、
2個の第1スプリング組立体7aと2個の第2スプリン
グ組立体7bとから構成されている。第1スプリング組
立体7aは、径方向に対向するサブプレート5の窓孔5
b内に配置されている。第1スプリング組立体7aは、
大径のコイルスプリングとその内側に配置された小径の
コイルスプリングとから構成されている。第1スプリン
グ組立体7aの円周方向両端は、サブプレート5の窓孔
5bの円周方向両端,クラッチプレート3の窓孔3aの
円周方向両端,およびリテーニングプレート4の窓孔4
aの円周方向両端に当接している。
【0023】第2スプリング組立体7bは、径方向に対
向するサブプレート5の窓孔5b内に配置されている。
第2スプリング組立体7bは、コイルスプリングとその
内側に配置されたフロートラバー7cとから構成されて
いる。第2スプリング組立体7bのコイルスプリングの
円周方向両端は、サブプレート5の窓孔5bの円周方向
両端,クラッチプレート3の窓孔3aの円周方向両端,
およびリテーニングプレート4の窓孔4aの円周方向両
端に当接している。但し、フロートラバー7cの長さは
各窓孔の円周方向両端間より短くなっている。すなわ
ち、フロートラバー7cは各窓孔の円周方向両端間で円
周方向に移動自在である。
【0024】以上に説明した大コイルスプリング7は、
リテーニングプレート4の押さえ部4bおよびクラッチ
プレート3の押さえ部3bによって軸方向への移動を制
限されている。クラッチプレート3およびリテーニング
プレート4の内周側には、摩擦抵抗発生機構8の一部
(後述)が係合する孔3c,4cがそれぞれ円周方向等
間隔で4つ形成されている。
【0025】次に、摩擦抵抗発生機構8について説明す
る。摩擦抵抗発生機構8は、クラッチプレート3の内周
部とリテーニングプレート4の内周部との軸方向間でボ
ス2aの外周側に配置されたそれぞれ環状の部材から構
成されている。摩擦抵抗発生機構8を構成する部材は、
第1フリクションワッシャー14と第2フリクションワ
ッシャー15と第1コーンスプリング16と第2コーン
スプリング17と第3フリクションワッシャー18であ
る。
【0026】第1フリクションワッシャー14は樹脂製
円板状プレートである。第1フリクションワッシャー1
4は、図5〜図7に示すように、内周端がボス2aに近
接しており、1側面がハブ2のフランジ2bおよび突起
2cのトランスミッション側側面に当接している。第1
フリクションワッシャー14は、円板部14aと円板部
14aの内周側からトランスミッション側に突出する環
状突出部14bとを有している。環状突出部14bに
は、環状切欠き溝14cがトランスミッション側に形成
されている。また、円板部14aの外周には、径方向外
方に延びる4つの突起14dが形成されている。
【0027】第1フリクションワッシャー14とリテー
ニングプレート4の軸方向間には、第1コーンスプリン
グ16が配置されている。第1コーンスプリング16は
外周端がリテーニングプレート4に支持され、内周端が
第1フリクションワッシャー14の環状突出部14bに
形成された環状切欠き溝14cに当接している。第1コ
ーンスプリング16は、圧縮された状態で配置されてお
り第1フリクションワッシャー14をハブ2のフランジ
2bおよび突起2c側に付勢している。第1コーンスプ
リング16には、図11に示すように、外周側に複数の
切欠き16aが形成されている。この切欠き16aは、
第1フリクションワッシャー14の磨耗によって第1コ
ーンスプリング16の姿勢が変化する時に、第1コーン
スプリング16の付勢力変化を減らすために形成されて
いる。
【0028】第2フリクションワッシャー15は、図8
〜図10から明らかなように円板状の部材であり、第1
フリクションワッシャー14の外周側に、第1フリクシ
ョンワッシャー14が配置された平面と略同一平面上に
かつ同心に配置されている。第2フリクションワッシャ
ー15は、第1フリクションワッシャー14と同じ材料
で形成されており、摩擦係数が同じである。第2フリク
ションワッシャー15は、円板部15aと円板部15a
の内周側でトランスミッション側に突出する環状突出部
15bとから構成されている。円板部15aのエンジン
側端面は、サブプレート5の内周端面に当接している。
環状突起部15bのトランスミッション側端面には、円
周方向に等間隔で4つの切欠き15eが形成されてい
る。この切欠き15e内には、第1フリクションワッシ
ャー14の突起14dが円周方向に相対回転不能にかつ
軸方向に移動可能に係合している。なお、突起14dと
凹部15eとの軸方向間には所定の隙間が確保されてい
る。環状突出部15bには、凹部15eの間にトランス
ミッション側に延びる4つの突起が形成されている。こ
の突起は、2つのスナップ突起15cと2つの棒状突起
15dからなる。ここでは、同じ種類の突起同士が径方
向に対向するように配置されている。スナップ突起15
cは、軸方向に延びるスリットにより2分割されており
かつ先端にフック形状のスナップを有している。スナッ
プ突起15cはリテーニングプレート4に形成された孔
4c内に挿入されている。なお、スナップ突起15cに
形成されたスナップ部により、第2フリクションワッシ
ャー15はリテーニングプレート4から軸方向に外れに
くくなっている。棒状突起15dは、リテーニングプレ
ート4の他の孔4c内に挿入されている。
【0029】第2コーンスプリング17は、第2フリク
ションワッシャー15とリテーニングプレート4との軸
方向間に配置されている。第2コーンスプリング17に
は、図12に示すように、内周側に複数の切欠き17a
が形成されている。この切欠き17aは、第2フリクシ
ョンワッシャー15の磨耗によって第2コーンスプリン
グ17の姿勢が変化する時に、第2コーンスプリング1
7の付勢力変化を減らすために形成されている。第2コ
ーンスプリング17は圧縮された状態で配置されてお
り、外周端がリテーニングプレート4に当接し、内周端
すなわち突起17bが第2フリクションワッシャー15
の環状突出部15bのトランスミッション側側面に当接
している。このようにして、第2コーンスプリング17
は第2フリクションワッシャー15をサブプレート5の
トランスミッション側側面に付勢している。このときの
第2コーンスプリング17の付勢力は第1コーンスプリ
ング16の付勢力より大きくなるように設定されてい
る。なお、第2コーンスプリング17の切欠き17a部
分は、第2フリクションワッシャー15のスナップ突起
15c,棒状突起15dおよび凹部15eに対応してお
り、第2コーンスプリング17とこれらの部材が互いに
干渉しないようになっている。
【0030】クラッチプレート3の内周部とハブ2のフ
ランジ2bおよびサブプレート5の内周端との軸方向間
には第3フリクションワッシャー18が配置されてい
る。第3フリクションワッシャー18は、第1フリクシ
ョンワッシャー14および第2フリクションワッシャー
15と同じ材料で形成されており、摩擦係数が同じであ
る。第3フリクションワッシャー18は、トランスミッ
ション側側面がフランジ2bの側面およびサブプレート
5の内周端部側面に当接し、エンジン側側面がクラッチ
プレート3に当接している。第3フリクションワッシャ
ー18の外周部には、軸方向エンジン側に延びるスナッ
プ突起18a(図1参照)が形成され、スナップ突起1
8aはクラッチプレート3に形成された孔3c内に係合
している。このスナップ突起18aは、前述した第2フ
リクションワッシャー15のスナップ突起15cと同様
の形状である。第3フリクションワッシャー18の内周
部には軸方向エンジン側に延びる環状の突出部18bが
形成されている。この環状の突出部18bの外周側には
クラッチプレート3の内周端が当接している。
【0031】次に、クラッチディスク組立体1の動作に
ついて説明する。摩擦フェーシング13がエンジン側の
フライホイール(図示せず)に押し付けられると、エン
ジン側のフライホイールのトルクがクラッチプレート3
およびリテーニングプレート4に入力される。このトル
クは、大コイルスプリング7、サブプレート5、小コイ
ルスプリング6を介してハブ2に伝達され、さらに図示
しないトランスミッション側の軸に伝達される。
【0032】エンジン側のフライホイール(図示せず)
からクラッチディスク組立体1に変位角度の小さな捩じ
り振動が伝達されると、プレート3,4およびサブプレ
ート5とハブ2との間で相対回転が生じる。このとき、
小コイルスプリング6が円周方向に伸縮を繰り返し、第
1フリクションワッシャー14および第3フリクション
ワッシャー18がハブ2のフランジ2bおよび突起2c
に対して摺動する。このときの低剛性・小摩擦力の特性
によって変位角度の小さな捩じり振動が効果的に減衰さ
れる。
【0033】クラッチディスク組立体1に大きな変位角
度を有する捩じり振動が伝達されると、小コイルスプリ
ング6が圧縮されてサブプレート5とハブ2とが一体回
転し、これらとプレート3,4との間で相対回転が生じ
る。このとき、大コイルスプリング7が伸縮を繰り返
し、第1フリクションワッシャー14がハブ2のフラン
ジ2bと摺動し、第2フリクションワッシャー15がサ
ブプレート5の内周側側面に摺動し、さらに第3フリク
ションワッシャー18がハブ2のフランジ2bのフライ
ホイール側側面およびサブプレート5の内周側のフライ
ホイール側側面に摺動する。ここでは、第2コーンスプ
リング17の付勢力が第1コーンスプリング16の付勢
力より大きく設定されているため、大きな摩擦力が発生
する。このときの大剛性・大摩擦力の特性により、変位
角度の大きな捩じり振動を効果的に減衰する。
【0034】以上のように、捩じり振動の種類によって
適切な特性を得られるので、クラッチディスク組立体1
は捩じり振動を減衰するのに効果的である。クラッチデ
ィスク組立体1を組み立てる際には、あらかじめ摩擦抵
抗発生機構8の第1フリクションワッシャー14,第2
フリクションワッシャー15,第1コーンスプリング1
6および第2コーンスプリング17をリテーニングプレ
ート4に組み付けて、サブアッシーにしておく。この組
み付け作業は第2フリクションワッシャー15のスナッ
プ突起15cおよび棒状突起15dをリテーニングプレ
ート4の孔4cに挿入するだけで簡単にできる。スナッ
プ突起15cによって第2フリクショッワッシャ15が
リテーニングプレート4に係合しているため、各部材が
脱落することはない。このようにサブアッシー化する
と、全体の組み立て前にサブアッシー状態で管理できる
ので作業が容易になる。また、全体の組み立て時にも、
サブアッシーであるために作業効率が大幅に向上する。
なお、第3フリクションワッシャー18も、クラッチプ
レート3に組み付けてサブアッシーにしておく。 〔変形例〕前記実施例では、第1フリクションワッシャ
ー14と第2フリクションワッシャー15と第3フリク
ションワッシャー18とを同じ材料から形成したが、そ
れぞれ別の材料で形成し、摩擦係数を異ならせても良
い。第2フリクションワッシャー15の摩擦係数を第1
フリクションワッシャー14より大きく設定すれば、両
コーンスプリングの付勢力が同じでも、第2フリクショ
ンワッシャー15で第1フリクションワッシャー14よ
り大きな摩擦力を発生できる。
【0035】
【発明の効果】本発明に係るダンパーディスク組立体で
は、第1摩擦部材と第2摩擦部材とは円周方向に一体回
転可能に係合しているため、係合部を両摩擦部材の一方
のみに設けるだけでよい。そのため、構造が簡単にな
る。第1摩擦部材および第2摩擦部材が環状であり、第
2摩擦部材が第1摩擦部材の外周側に配置されている場
合は、摩擦抵抗発生機構の軸方向高さが低くなる。
【0036】係合部が入力側円板部材に対して抜け止め
となる抜け止め部を有している場合は、係合部と入力側
円板部材との係合が容易にかつ確実になる。第2摩擦部
材が内周側端面に複数の切欠きを有しており、第1摩擦
部材が複数の切欠きに係合する突起を有している場合
は、両者の係合が簡単な構造で実現できる。
【0037】第2付勢部材の付勢力が第1付勢部材の付
勢力より大きい場合は、両摩擦部材が同材料で形成され
ていても、第2摩擦部材により発生する摩擦力は第1摩
擦部材により発生する摩擦力より大きくなる。第2摩擦
部材が第1摩擦部材より摩擦係数の高い材料から形成さ
れている場合は、第1摩擦部材と第2摩擦部材が同じ付
勢力を与えられていると、第2摩擦部材により発生する
摩擦力は第1摩擦部材により発生する摩擦力より大きく
なる。第2摩擦部材に与えられる付勢力が第1摩擦部材
に与えられる付勢力より大きいと、第2摩擦部材で発生
する摩擦力がさらに大きくなる。
【0038】摩擦抵抗発生機構の前記各部品が、係合部
と入力側円板部材との係合によって、入力側円板部材に
対して脱落しないように組み付けられている場合は、全
体の組み立て前に、摩擦抵抗発生機構を入力側円板部材
に組み付けておく。この結果、全体の組み立て前の部品
の管理が容易になり、さらに全体の組み立て時の作業効
率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるクラッチディスク組立
体の縦断面概略図。
【図2】一部が切り欠かれた図1におけるII矢視図。
【図3】ハブの平面図。
【図4】図3のIV−IV断面図。
【図5】図1の円A拡大図。
【図6】第1フリクションワッシャーの平面図。
【図7】図6のVI−VI断面図。
【図8】第2フリクションワッシャーの平面図。
【図9】図8のIX−IX断面図。
【図10】図8のX−X断面図。
【図11】第1コーンスプリングの平面図。
【図12】第2コーンスプリングの平面図。
【符号の説明】
1 クラッチディスク組立体 2 ハブ 3 クラッチプレート 4 リテーニングプレート 5 サブプレート 6 小コイルスプリング 7 大コイルスプリング 8 摩擦抵抗発生機構 14 第1フリクションワッシャー 15 第2フリクションワッシャー 15c スナップ突起 15d 棒状突起 16 第1コーンスプリング 17 第2コーンスプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 11/00 - 23/14

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トルクが入力される入力側円板部材と、 前記入力側円板部材の内周側に配置されフランジを有す
    る出力側ハブと、 前記ハブの外周に配置された中間円板部材と、 前記中間円板部材と前記フランジとの間に両者の相対回
    転を制限するように配置された第1弾性部材と、 前記入力側円板部材と前記中間円板部材との間に両者の
    相対回転を制限するように配置された第2弾性部材と、 摩擦抵抗発生機構とを備え、 前記摩擦抵抗発生機構は、 前記フランジの一側面に接触して配置された第1摩擦部
    材と、 前記中間円板部材の一側面に接触して配置され、前記第
    1摩擦部材と円周方向に一体回転可能にかつ軸方向に相
    対移動可能に係合する第2摩擦部材と、 前記入力側円板部材に支持されて前記第1摩擦部材を前
    記フランジ側に付勢する第1付勢部材と、 前記入力側円板部材に支持されて前記第2摩擦部材を前
    記中間円板部材側に付勢する第2付勢部材とを含み、 前記第1摩擦部材および前記第2摩擦部材の一方のみが
    前記入力側円板部材に円周方向に一体回転可能にかつ軸
    方向に相対移動可能に係合する係合部を有している、ダ
    ンパーディスク組立体。
  2. 【請求項2】前記第1摩擦部材および前記第2摩擦部材
    はともに環状であり、前記第2摩擦部材は第1摩擦部材
    の外周側に配置されている、請求項1に記載のダンパー
    ディスク組立体。
  3. 【請求項3】前記係合部は前記入力側円板部材に対して
    抜け止めとなる抜け止め部を有している、請求項1また
    は2に記載のダンパーディスク組立体。
  4. 【請求項4】前記第2摩擦部材は内周側の側面に複数の
    切欠きを有しており、 前記第1摩擦部材は外周側から径方向外方に延びて前記
    複数の切欠きに係合する突起を有している、請求項2ま
    たは3に記載のダンパーディスク組立体。
  5. 【請求項5】前記第2付勢部材の付勢力は前記第1付勢
    部材の付勢力より大きくなっている、請求項1〜4のい
    ずれかに記載のダンパーディスク組立体。
  6. 【請求項6】前記第2摩擦部材は前記第1摩擦部材より
    摩擦係数の高い材料から形成されている、請求項1〜5
    のいずれかに記載のダンパーディスク組立体。
  7. 【請求項7】前記摩擦抵抗発生機構の前記各部品は、前
    記係合部と前記入力側円板部材との係合によって、前記
    入力側円板部材に対して脱落しないように組み付けられ
    ている、請求項1〜6のいずれかに記載のダンパーディ
    スク組立体。
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