JP3132141B2 - γ−ブチロラクトンの製造法 - Google Patents

γ−ブチロラクトンの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は1,4−ブタンジオール
を温和な条件下で酸化脱水素してγ−ブチロラクトンを
製造する方法に関する。さらに詳しくは、1,4−ブタ
ンジオールを分子状酸素の存在下、特定の触媒に接触さ
せ、極めて高い収率でγ−ブチロラクトンを製造する方
法に関する。
【0002】γ−ブチロラクトンは、溶剤としてあるい
は合成中間原料として有用な化合物であり、無水マレイ
ン酸の接触水素化還元あるいは1,4−ブタンジオール
の酸化脱水素により工業的に製造されている。近年、ブ
タジエンから1,4−ブタンジオールを製造する方法が
確立されたことにより、後者の製造法が脚光を浴びるに
至った。しかし、依然1,4−ブタンジオールのコスト
の低減化には限界があり、1,4−ブタンジオールから
γ−ブチロラクトンを製造するにあたっては、特に高い
収率、選択率で目的生成物を与える触媒系の開発が重要
となっている。
【0003】
【従来の技術】従来、白金またはパラジウム担持触媒を
有機溶媒中に懸濁させ、分子状酸素の存在下に1,4−
ブタンジオールを液相酸化しγ−ブチロラクトンを製造
することは知られている(特公昭61−48509号公
報など)。さらに、特公平2−27351号公報などに
は、触媒第二成分として鉛化合物を白金またはパラジウ
ム担持触媒に担持した触媒を用いることにより、目的生
成物の収率及び選択性が向上することが見出されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の提案による触媒を用いても、γ−ブチロラクトン収率
は工業的には未だに十分であるとは言い難い。また、こ
れらの方法では、1,4−ブタンジオールに対し比較的
多量の触媒を用いる必要がある。すなわち、この触媒を
用いて十分な反応速度を得るためには通常1,4−ブタ
ンジオール5gに対し2.5g程度の触媒が用いられる
が、これらは高価な貴金属触媒を用いる反応であり、触
媒寿命に限界があるため、このように触媒あたりの1,
4−ブタンジオールの処理量が小さいことは生成物のコ
ストに占める触媒コストが大きくなり工業的に極めて不
利となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の触
媒の欠点を克服するために新規触媒の開発を鋭意進めた
結果、白金とビスマス化合物を含む触媒を用いることに
より、触媒量を低減化することができ、しかも高い反応
速度にて高収率、高選択率で目的生成物が生成すること
を見出し本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、分子状酸素の存在下、
1,4−ブタンジオールの酸化脱水素によりγ−ブチロ
ラクトンを製造するにあたり、白金及びビスマス化合物
を含む触媒を用いる方法に関する。
【0007】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0008】本発明において用いられる触媒は担体の有
無にかかわらず使用することができるが、反応速度、経
済性などを考慮すると担体に担持して使用することが好
ましい。この際、ビスマス化合物を、白金担持触媒と一
緒に担持しても、白金担持触媒と別々の担体に担持して
も、また反応系に直接添加しても本発明を好適に実施す
ることができる。
【0009】本触媒を担体に担持して用いる場合、担体
としては、活性炭、アルミナ、シリカ、チタニア、ジル
コニアなどから選ぶことができる。白金担持触媒及びビ
スマス担持触媒は一般的に知られている方法により調製
できる。すなわち、前記金属化合物の水溶液を担体に加
え、含浸、蒸発乾固などの方法により担持することがで
きる。白金を担持する場合は、しかる後にホルマリン、
ヒドラジン、水素ガスなどの還元剤により還元処理を行
う。また、白金担持触媒は市販の物を用いても一向に差
支えない。
【0010】ビスマス化合物を白金担持触媒に担持する
場合、還元処理後にビスマス化合物を担持してもよい
し、白金化合物とビスマス化合物を担体へ担持した後還
元処理を行ってもよい。また、白金化合物としては、塩
化白金、硫酸白金、塩化白金酸、塩化白金酸カリウム、
塩化白金酸ナトリウム、酸化白金等を用いることができ
る。
【0011】白金の担持量は触媒総重量に対して0.2
〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%の範囲に
あるのが望ましい。また、本発明の製造法において、白
金担持触媒の使用量は、1,4−ブタンジオールに対し
重量比で0.01〜1倍であり、好ましくは0.1〜
0.5倍である。
【0012】本発明において用いられるビスマス化合物
としては、酢酸ビスマス、ステアリン酸ビスマスなどの
有機酸塩、硝酸ビスマス、炭酸ビスマス、塩化ビスマス
などの鉱酸塩、酸化ビスマスなどの酸化物などをあげる
ことができる。ビスマス化合物の添加量は白金に対し原
子比で0.01〜50倍、好ましくは0.1〜10倍の
範囲にあるのが望ましい。
【0013】本発明は、1,4−ブタンジオールに触媒
を懸濁させることによっても実施できるが、反応に不活
性な溶剤を用いても何らさしつかえない。該溶剤の具体
例として、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、パラアルデヒド、アニソールなどの
エーテル類、アセトニトリル、プロピオンニトリル、ベ
ンゾニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルエチ
ルケトンなどのケトン類、N−メチルピロリドンなどの
アミド類、酢酸エチルなどのエステル類、γ−ブチロラ
クトンなどのラクトン類、炭素数5〜10程度の炭化水
素化合物、水などを好適にあげることができる。これら
の溶剤の使用量は、1,4−ブタンジオールに対し重量
比で1〜100倍程度である。
【0014】本発明の方法は、使用する溶剤によっては
100℃以上で実施することもできるが、40〜90℃
の温度範囲で十分に高い反応速度が得られ、γ−ブチロ
ラクトンを選択率よく得ることができる。
【0015】反応時間は触媒量、反応温度によっても異
なるが、通常2〜6時間程度である。
【0016】本発明で用いられる分子状酸素は、窒素、
アルゴンなどの不活性ガスで希釈された酸素でもよく、
例えば空気も使用できる。反応は、大気圧下、加圧下の
いずれでも実施できるが、大気圧下では、酸素あるいは
不活性ガスで希釈された酸素を、10〜300ml/分
の範囲の流量で反応液に吹き込むという極めて簡単な方
法で目的とするラクトン生成物を高収率で得ることがで
きる。加圧下の場合は、酸素または不活性ガスで希釈さ
れた酸素の1〜30kg/cmの範囲の圧力下で好ま
しく実施することができる。
【0017】反応終了後は、触媒を濾別した後、内部標
準として例えばn−ヘキシルアルコールなどを用いてガ
スクロマトグラフィーにより生成物の分析を行うことが
できる。
【0018】また、本発明の方法は、回分式、連続式の
いずれでも実施でき、触媒は懸濁床、固定床のいずれで
も使用できる。
【0019】
【実施例】以下に本発明の方法を実施例ならびに比較例
によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定され
ない。なお、例中の「%」は、特にことわりのない限り
「モル%」を示す。
【0020】実施例1 5重量%白金−アルミナ0.5gと硝酸ビスマス五水和
物0.035g(0.073ミリモル)を撹拌機、ガス
吹き込み口、還流冷却器、および温度計を取り付けた四
つ口フラスコに入れ、続いてジオキサン50ml、1,
4−ブタンジオール5.0gを入れた。ガス吹き込み口
より酸素150ml/分を吹き込み、フラスコ内温度を
80℃として、撹拌機で激しく撹拌しながら反応を行っ
た。反応開始後4時間後に反応液を濾過し、濾液をガス
クロマトグラフィーにより分析したところ、1,4−ブ
タンジオール転化率100%、γ−ブチロラクトン収率
99%以上であった。
【0021】比較例1 硝酸ビスマス五水和物を添加しなかった他は実施例1の
方法を繰り返した。反応開始後4時間後の分析結果は、
1,4−ブタンジオール転化率12%、γ−ブチロラク
トン収率1.0%であった。副生成物として反応中間体
である4−ヒドロキシブタナールが検出された。
【0022】比較例2 5重量%白金−アルミナ量を2.5gとし、硝酸ビスマ
ス五水和物を酢酸鉛三水和物0.14g(0.37ミリ
モル)に変えた他は実施例1の方法を繰り返した。反応
開始後時間後の分析結果は、1,4−ブタンジオール添
加率100%、γ−ブチロラクトン収率99%以上であ
った。
【0023】比較例3 硝酸ビスマス五水和物を酢酸鉛三水和物0.028g
(0.073ミリモル)に変えた他は実施例1の方法を
繰り返した。反応開始後4時間後の分析結果は、1,4
−ブタンジオール転化率98%、γ−ブチロラクトン収
率92%であった。
【0024】実施例2 5重量%白金−アルミナ0.5gを、硝酸ビスマス五水
和物0.035g(0.073ミリモル)を蒸留水5m
lと酢酸5mlの混合液に溶かした溶液に加え湯浴上で
ゆっくり蒸発乾固した後減圧乾燥して5重量%白金−3
重量%ビスマス−アルミナ触媒を得た。この触媒全量を
用いて実施例1の方法を繰り返した。反応開始後4時間
後の分析結果は、1,4−ブタンジオール転化率100
%、γ−ブチロラクトン収率98%であった。
【0025】比較例4 硝酸ビスマス五水和物を酢酸鉛三水和物0.028g
(0.073ミリモル)に変えた他は実施例2と同様の
方法により5重量%白金−3重量%鉛−アルミナ触媒を
得た。この触媒全量を用いて実施例1の方法を繰り返し
た。反応開始後4時間後の分析結果は、1,4−ブタン
ジオール転化率97%、γ−ブチロラクトン収率89%
であった。
【0026】実施例3 触媒を5重量%白金−活性炭1.5g、硝酸ビスマス五
水和物量を0.70g(0.14ミリモル)とした他は
実施例1の方法を繰り返した。反応開始後4時間後の分
析結果は1,4−ブタンジオール添加率90%、γ−ブ
チロラクトン収率66%であった。副生成物として4−
ヒドロキシブタナールが検出された。
【0027】実施例4〜8 白金担持触媒、ビスマス化合物、反応条件を表1に示し
た触媒及び値とした以外は実施例1の方法を繰り返し
た。反応開始後4時間後の分析結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、1,4−ブタンジオー
ルからγ−ブチロラクトンを製造する際、白金及びビス
マス化合物を含む触媒を用いることにより、従来系より
も触媒量を低減化することができ、しかも極めて高収
率、高選択率で目的生成物を得ることができる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 307/32 B01J 23/42 B01J 23/64 C07B 61/00 300 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子状酸素の存在下、1,4−ブタンジオ
    ールの酸化脱水素によりγ−ブチロラクトンを製造する
    方法において、白金及びビスマス化合物を含む触媒を用
    いることを特徴とするγ−ブチロラクトンの製造方法。
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