JP2891430B2 - ω―ヒドロキシ脂肪酸エステルの製造法 - Google Patents
ω―ヒドロキシ脂肪酸エステルの製造法Info
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
る大環状ラクトンの合成原料として有用であり、更には
ポリマー原料としての用途も広い、ω−ヒドロキシ脂肪
酸エステルを製造する方法に関するものである。
ヒドロキシもしくは、ω−アシロキシ−アルキル−γ−
ブチロラクトンを、水添分解触媒の存在下、水素ガスの
共存下で接触反応せしめる方法(特公昭61−3776号公
報)、あるいは13−オキサ−ビシクロ[10,4,0]−ヘキ
サデセン[1(12)]をラクトンに転化し、当該ラクト
ンをウォルフーキシナー法又は、ファン−ミンロン法に
よりラクトン環を開環する方法(特公昭61−21474号公
報)等が提案されている。
め、高価な原料を用いることになり、延いては製造コス
トが高くなるという問題を有していた。
銅−クロム酸化物触媒(特開昭63−88154号)あるいは
コバルト系触媒(特開昭63−301845号)の存在下に水素
と接触させる方法が提案されている。
比較的高圧を要する反応であるので、その高圧に耐えら
れる装置を必要とすることと、金属酸化物として5〜10
重量%もの大量の触媒を必要とする反応であることから
経済的に不利であった。
の目的は、医薬品の原料あるいは香料等として用いられ
る大環状ラクトンの合成原料として有用であり、更には
ポリマー原料としての用途も広い、ω−ヒドロキシ脂肪
酸エステルを有利に製造する方法を提供することにあ
る。
果、特定の触媒の存在下温和な反応条件でω−ヒドロキ
シ脂肪酸エステルを高選択率かつ高収率に製造できるこ
とを見出した。
す)で表される長鎖二酸モノエステルをルテニウム系及
び/又はレニウム系触媒の存在下に水素と接触させるこ
とを特徴とする次の一般式(II) (式はR、nは式(I)のものと同じ) で表されるω−ヒドロキシ脂肪酸エステルの製造方法で
ある。
一般式(1)で示される化合物であればいずれでもよ
い。
テル化し、これを例えば水酸化バリウムを用いて、バリ
ウムのモノ塩として、次いで当該バリウムを酸で置換す
ることにより容易に得ることができる。
低級アルコールを用いることが、エステル化物の分離精
製を容易にできるために好ましい。
微生物の存在下に酸化することにより比較的安価に生産
されている。
属単体もしくはレニウム化合物あるいはこれと他の金属
触媒、例えば、すず、ルテニウム、……等との混合触媒
をいうが、本発明に最も好ましく使用されるのは、レニ
ウム、すずを含有するレニウム系触媒である。
ニウム金属単体もしくはその化合物あるいはこれと他の
金属触媒例えば、すず、レニウム等との混合触媒をいう
が、本発明に最も好ましく使用されるのはルテニウム、
すずを含有するルテニウム系触媒である。
澱法及びコロイドゾルを出発物質に用いる従来のゾル・
ゲル法等の従来法により調製しても良く、又、近年新た
に開発された化学混合法(又は改良ゾル−ゲル法)等に
より調製してもよい。
ム及びすず化合物は水及び有機溶媒に溶解しやすいもの
であればいずれも使用可能である。ルテニウム化合物の
例としては、例えば三塩化ルテニウム水和物、トリスア
セチルアセトナートルテニウム、四酸化ルテニウム、ル
テニウムカルボニル、塩化ルテニウムアンモニウム等を
挙げることができる。又、レニウム化合物の例として
は、例えば塩化レニウム、オキシ塩化レニウム、臭化レ
ニウム、オキシ臭化レニウム、七酸化二レニウム、過レ
ニウム酸アンモニウム等を挙げることができる。
ず、塩化第二すず、臭化すず、酢酸すずを初めとする有
機酸すず、すずテトラエトキシドを初めとするすずアル
コキシドなどを挙げることができるが、水及び有機溶媒
に可溶であればよく、これら例示した化合物に限定され
るものではない。
ル、ジルコニア、チタニア等の公知のものがいずれも使
用できる。
物、レニウム化合物及びすず化合物は有機溶媒に溶解し
易いものやアルミニウム化合物、ケイ素化合物、チタニ
ウム化合物、ジルコニウム化合物あるいはニオビウム化
合物などと反応して有機溶媒に可溶となるものであれば
いずれも使用可能である。ルテニウム化合物の例として
は、例えば三塩化ルテニウム水和物、トリスアセチルア
セトナートルテニウム、四酸化ルテニウム、ルテニウム
カルボニルなどを、レニウム化合物の例としては、例え
ば塩化レニウム、オキシ塩化レニウム、臭化レニウム、
オキシ臭化レニウム、七酸化二レニウム、過レニウム酸
アンモニウムなどを、そしてすず化合物の例としては塩
化すず、臭化すず、酢酸すずを初めとする有機酸すず、
すずテトラエトキシドを初めとするすずアルコキシドな
どをそれぞれ挙げることができるが、有機溶媒に可溶で
あればよく、これら例示した化合物に限定されるもので
はない。
ウム、及びすず含有固体触媒では触媒調製に用いるルテ
ニウム又はレニウム化合物、及びすず化合物の使用量
は、特に規定はしない。しかし、使用量が余りにも少な
いと最終的に得られる固体触媒中のルテニウム又はレニ
ウムやすずの含量が少なくなり触媒の活性が落ちるし、
又、多すぎると触媒は余りにも高価となり実用的ではな
くなるので、最終的に得られる触媒においてルテニウム
又はレニウム、及びすずの含量がそれぞれを金属として
みたときに、ルテニウム又はレニウムでは0.5wt%から3
0wt%、すずでは0.5wt%から70wt%の範囲になるように
使用量を設定するのが好ましい。又、ルテニウム又はレ
ニウムとすずの相対含量については、原子比ですず/ル
テニウム又はレニウムが0.01から10、より詳しくは0.03
から3の間になるようにするのが好ましい。
し、使用する。
適宜採用し得るが、その場合の触媒形状は各反応方法に
適した型に成型し用いる。
は、次のような反応条件で行われる。反応温度は150〜3
50℃が好ましいが、特に好ましいのは200〜300℃であ
る。反応圧力は水素圧10〜300kg/cm2が好ましいが、特
に好ましいのは20〜150kg/cm2である。還元反応は上記
条件範囲内に限定されるものではないが、水素圧を10kg
/cm2以下、温度を150℃以下とすると、還元反応速度が
おそくなり、反応時間が長びくために実用上望ましくな
い。反応温度及び水素圧は高い方が反応速度が上昇する
のでよいが、反応温度が350℃を越えると原料及び生成
物の分解を生じ収率が低下するので好ましくない。又、
水素圧を300kg/cm2以上とした場合反応速度の顕著な向
上は期待できず、これ以上の水素圧は経済性及び安全上
の面から好ましくない。このような反応条件は原料であ
る長鎖二酸モノエステルの種類、用いる触媒の活性、更
には溶媒等により適宜選定される。
が、適当な溶媒を使用しても差しつかえない。反応に不
活性である限り使用する溶媒には、特に制限はなく、還
元反応で用いられる有機溶媒すなわちエーテル、脂肪族
炭化水素、脂環式炭化水素、又はそれらの混合物が使用
できる。
しくは5〜50wt%である。
時間程度で行うことができる。
お本反応での生成物の同定及び定量はガスクロマトグラ
フィーによって行ったが、反応終了物中にはポリエステ
ルが副生しているのでこれを常法により加水分解し、テ
トラメチルシラン誘導体とした後に分析を行った。
水和物を30mlと50mlのエタノールにそれぞれ溶解した
後、それらを混合した。この溶液を、アルミニウムイソ
プロポキシドをヘキシレングリコール中で加水分解する
ことによって合成し、150℃で減圧加熱排気処理を施し
ておいた28.64gのアルミナに減圧下室温で添加し、常温
常圧で一夜撹拌した後、減圧下150℃で乾燥した。
0℃で2時間焼成し室温まで冷却して後、水素を流しな
がら400℃で4時間加熱することによって、活性化し
た。次に、これを、50.0gのペタデカンに酸化モノメチ
ルエステル及び100.0gのデカヒドロナフタリンとともに
内容積500mlのオートクレーブに仕込み、容器内部を十
分に水素ガスと置換した後加熱を開始し、250℃になっ
たところで容器内部圧を水素ガスで60kg/cm2まで高め、
反応を開始した。反応中、撹拌は電磁誘導回転式を用
い、1500回転/分で行った。反応開始後、27.0時間で水
素ガスの供給を止め冷却し、反応を停止した。収率39.5
%でω−ヒドロキシペンタデカン酸メチルエステルを得
た。
mlのエタノール水溶液に懸濁させ、これに30gの濃硝酸
を加え80〜90℃で2時間撹拌した。次に更に23gの濃硝
酸を加えるとともに、器壁に付着した錯体をできる限り
少量の酢酸で溶液中に洗い落とし、90〜100℃で3〜4
時間暖めた。この間に酸化窒素ガスが発生し、懸濁液は
透明赤色溶液へと変化した。この溶液を乾固した後、こ
れに163.7gのヘキシレングリコールと142gのアルミニウ
ムイソプロポキシドを加え、80〜90℃で4時間撹拌し
た。更にこの溶液に4.5gのテトラエトキシすずを加え、
同温度で1時間撹拌した後、65gの水を加えた。生じた
ゲルを同温度で2時間暖め熟成し、減圧下160℃で乾燥
した。
操作で、ペンタデカン二酸モノメチルエステルの水素化
反応を開始した。反応開始後、26.0時間で、実施例1と
同様に反応を停止し、内容物を分析した。
mlのエタノール水溶液に懸濁させ、これに27gの濃硝酸
を加え80〜90℃で1時間撹拌した。次に更に15gの濃硝
酸を加えるとともに、器壁に付着した錯体をできる限り
少量の酢酸で溶液中に洗い落とし、90〜100℃で2時間
暖めた。この間に酸化窒素ガスが発生し、懸濁液は透明
赤色溶液へと変化した。この溶液を乾固した後、これに
74.17gのヘキシレングリコールと63.29gのアルミニウム
イソプロポキシドを加え、100℃で2時間撹拌した。更
にこの溶液に1.50gのテトラエトキシすずを加え、同温
度で4時間撹拌した後、22.31gの水を加えた。生じたゲ
ルを同温度で2時間暖め熟成し、減圧した160℃で乾燥
した。
な操作で、ペンタデカン二酸モノメチルエステルの水素
化反応を開始した。反応開始後21.0g時間で、実施例1
と同様に反応を停止し、内容物を分析した。
溶液と10.54gの塩化第二すず水和物を溶解したエタノー
ル溶液とを117.3gのヘキシレングリコールに加えた。こ
の溶液に101.36gのアルミニウムイソプロポキシドを加
え、80〜90℃で3時間撹拌し均一溶液を得た。次にこの
溶液に48.51gの水を加え、同温度で1.5時間暖めた後、
得られたゲルを減圧下130℃で乾燥した。
操作でペンタデカン二酸モノメチルエステルの水素化反
応を開始した。反応開始後、17.7時間で実施例1と同様
に反応を停止し内容物を分析した。
l)、銅−クロム酸化物触媒(CuO44wt%、Cr2O342wt
%、BaO6.7wt%、MuO3.8wt%、表面積40〜60m2/g)0.29
g、ジオキサン25mlを200ml容のオートクレーブ装置内に
入れ、水素を封入して初期水素張込圧120kg/cm2とし、2
15℃の温度で加熱しながら、6時間反応させ、内容物を
分析した。
を30mlと50mlのエタノールにそれぞれ溶解した後、それ
らを混合した。この溶液を、アルミニウムイソプロポキ
シドをヘキシレングリル中で加水分解することによって
合成し150℃で減圧加熱排気処理を施しておいた28.64g
のアルミナに減圧下室温で添加し、常温常圧で一夜撹拌
した後、減圧下150℃で乾燥した。乾燥ゲル4gを石英管
中に取り、横型環状炉を用いて水素を流しながら400℃
で4時間加熱することによって活性化した。
テル及び100.0gのデカヒドロナフタリンとともに内容物
500mlのオートクレーブに仕込み、容器内部を十分に水
素ガスと置換した後加熱を開始し、250℃となったとこ
ろで容器内部圧を水素ガスで60kg/cm2まで高め、反応を
開始した。反応中、撹拌は電磁誘導回転式を用い、1500
回転/分で行った。反応開始後、24.0時間で水素ガスの
供給を止め冷却し、反応を停止した。収率44.6%でω−
ヒドロキシペンタデカン酸メチルエステルを得た。
ールを含む300mlのエタノール溶液に加熱溶解した。こ
の溶液に114.76gのアルミニウムイソプロポキシドと、
0.11gの塩化第二すず水和物を溶かした30mlのエタノー
ル溶液を添加して、80℃で3時間撹拌した。次にこの溶
液に46gの水を加え、ゲル化させた。同温度でゲルを1
時間熟成した後、減圧下170℃で乾燥した。
操作で、ペンタデカン二酸モノメチルエステルの水素化
反応を開始した。反応開始後23.0時間で実施例5と同様
に反応を停止し、内容物を分析した。
レングリコールに加え80〜100℃でできるだけ溶解させ
た。この溶液の上澄み液約80gに、1.11gのテトラエトキ
シすずと104.05gのアルミニウムイソプロポキシドと30.
0gのヘキシレングリコールとを加え、80〜110℃に加熱
し均一溶液を得た。溶け残った過レニウム酸アンモニウ
ムと約40gのヘキシレングリコールとの混合液に、5.0g
の水を加え80℃で溶解させた均一溶液を上記反応液中に
加え、80℃で1時間撹拌した。次にこの溶液に31.7gの
水を加え、80℃で一夜暖めた後、得られたゲルを減圧下
140℃で乾燥した。
操作で、ペンタデカン二酸モノメチルエステルの水素化
反応を開始した。反応開始後、36.0時間で実施例5と同
様に反応を停止し内容物を分析した。
コール中に入れ、80〜100℃で撹拌し溶解した。この溶
液に0.036gの塩化第二すず水和物を溶かした20mlのエタ
ノール溶液を添加し、80℃で0.5時間撹拌した後に、更
に58.49gのアルミニウムイソプロポキシドを加え、同温
で一夜撹拌した。次にこの溶液に20.62gの水を加え、ゲ
ル化させた。ゲル中に8mlの抱水ヒドラジンを加えた
後、80℃でゲルを熟成した後、減圧下140℃で乾燥し
た。
で行った以外は実施例1と全く同様の操作で、ペンタデ
カン二酸モノメチルエステルの水素化反応を開始した。
反応開始後、11.0時間で実施例5と同様に反応を停止
し、内容物を分析した。
ット株式会社製)4.0gを取り、以下実施例5と全く同様
な操作で、ペンタデカン二酸モノメチルエステルの水素
化反応を開始した。反応開始後31.0時間で実施例5と同
様に反応を停止し、内容物を分析した。
l)、銅−クロム酸化物触媒(CuO44wt%、Cu2O342wt
%、BaO6.7wt%、MuO3.8wt%、表面積40〜60m2/g)0.29
g、ジオキサン25mlを200mml容のオートクレーブ装置内
に入れ、水素を封入して初期水素張込圧120kg/cm2と
し、215℃の温度で加熱しながら、6時間反応させ、内
容物を分析した。
び/又はレニウム系触媒の存在下に水素還元することと
したので、安価な原料を使用することができ、比較的簡
便な工程で、製造コストが安く、しかも効率よく、ω−
ヒドロキシ脂肪酸エステルを製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】下記の一般式(I) (式中Rはアルキル基を示し、nは8〜16の整数を示
す)で表される長鎖二酸モノエステルをルテニウム系及
び/又はレニウム系触媒の存在下に水素と接触させるこ
とを特徴とする次の一般式(II) (式はR、nは式(I)のものと同じ) で表されるω−ヒドロキシ脂肪酸エステルの製造法。 - 【請求項2】ルテニウム系触媒が、ルテニウム、すずを
含有するものである請求項(1)記載のω−ヒドロキシ
脂肪酸エステルの製造法。 - 【請求項3】レニウム系触媒がレニウム、すずを含有す
るものである請求項(1)記載のω−ヒドロキシ脂肪酸
エステルの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2215930A JP2891430B2 (ja) | 1990-08-17 | 1990-08-17 | ω―ヒドロキシ脂肪酸エステルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2215930A JP2891430B2 (ja) | 1990-08-17 | 1990-08-17 | ω―ヒドロキシ脂肪酸エステルの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0499753A JPH0499753A (ja) | 1992-03-31 |
JP2891430B2 true JP2891430B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=16680617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2215930A Expired - Lifetime JP2891430B2 (ja) | 1990-08-17 | 1990-08-17 | ω―ヒドロキシ脂肪酸エステルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2891430B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1995024371A1 (fr) * | 1994-03-09 | 1995-09-14 | Sagami Chemical Research Center | Procede de production d'alcool |
EP3594195A4 (en) | 2017-03-08 | 2021-01-27 | Mitsubishi Chemical Corporation | HYDRATION CATALYST FOR CARBONYL COMPOUNDS AND PROCESS FOR THE PRODUCTION OF ALCOHOLS |
CN117858995A (zh) | 2022-03-28 | 2024-04-09 | 株式会社日立建机Tierra | 作业机械 |
-
1990
- 1990-08-17 JP JP2215930A patent/JP2891430B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0499753A (ja) | 1992-03-31 |
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