JP3128743B2 - ミシンの下糸残量検出装置 - Google Patents

ミシンの下糸残量検出装置

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JP3128743B2 JP04150895A JP15089592A JP3128743B2 JP 3128743 B2 JP3128743 B2 JP 3128743B2 JP 04150895 A JP04150895 A JP 04150895A JP 15089592 A JP15089592 A JP 15089592A JP 3128743 B2 JP3128743 B2 JP 3128743B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば工業用ミシンに
利用しうる下糸残量検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の下糸残量検出装置の従来技術
は、例えば実公平2−26455号公報に開示されてお
り、また米国特許第4,188,902号及び米国特許第
5,018,465号の技術も知られている。
【0003】従来よりミシンの下糸残量検出装置におい
ては、下糸が巻回されたボビンの近傍に光学的な検出器
を設置し、ボビン上の下糸の巻回量、即ち残量に応じて
変化する透過光レベルもしくは反射光レベルを検出する
ことにより、直接的に下糸残量を検出している。また、
米国特許第5,018,465号では、下糸のボビンの回
転量に基づいて下糸残量を検知している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、工業用
ミシン等においては、糸くずや油による汚れが発生する
のは避けられず、光学的な検出器によって直接、ボビン
上の下糸残量を検知する場合にはこの種の汚れによって
誤動作を生じ易い。工業用ミシンは、無人に近い状態で
長時間連続的に使用されるので、検出器の誤動作により
下糸がなくなった状態を検出できずにそのまま動作を続
けると、未縫製の生地が多数生じることになり、縫製作
業をやり直さなければならず生産効率の低下につなが
る。
【0005】下糸のボビンの回転量に基づいて下糸残量
を検知する場合には、糸くずや油による汚れの影響を受
けにくく、誤動作は生じにくい。ところが、下糸のボビ
ンは糸を引き出す正転方向にだけ回転するのではなく、
逆転方向にも回転することがある。即ち、高速で下糸を
引き出し、引き出し動作を急停止すると、下糸のボビン
は慣性によってある程度回り続けるので、ボビンから余
分に引き出された下糸のたるみの分だけ、ボビンが逆方
向に回転する。従って、ボビンは正転動作と逆転動作を
交互に繰り返すことになり、回転量だけに基づいて下糸
の消費量を求めると、大きな検出誤差が発生しうる。
【0006】従って本発明は、糸くずや油による汚れの
影響を受けにくく、しかも検出誤差の小さい信頼性の高
い下糸残量検出装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のミシンの下糸残量検出装置は、下糸ボビン
の巻き長さの情報を入力する入力手段(50);下糸ボ
ビンの回転に伴なって、互いに位相の異なる信号を出力
する複数の信号発生手段(62)を含む、回転信号発生
手段;少なくとも下糸残量が所定以下の時に残量信号を
出力する報知手段(68);及び前記回転信号発生手段
が出力する複数の信号の位相差によって下糸ボビンの回
転方向を識別し、正転方向の回転量と逆転方向の回転量
とに基づいて下糸ボビンの実回転量に対応する値を求
め、この値と前記入力手段から入力された下糸ボビンの
巻き長さとに基づいて、下糸残量を計算し、その計算結
果に応じて前記報知手段を付勢する、残量計算手段(4
0);を備える。
【0008】また第2番の発明では、前記回転信号発生
手段は、下糸ボビンの端面に同心円状に形成した2つの
環状光学パタ−ン(P1,P2),ボビンケ−スの前記
環状光学パタ−ンと対向する位置に形成した開口部(3
1a),及び該開口部を通して前記環状光学パタ−ンの
各々と対向する位置に配置された複数の受光強度検出手
段(S1〜S4)を含む。
【0009】なお上記括弧内に示した記号は、後述する
実施例中の対応する要素の符号を参考までに示したもの
であるが、本発明の各構成要素は実施例中の具体的な要
素のみに限定されるものではない。
【0010】
【作用】本発明によれば、回転信号発生手段は、下糸ボ
ビンの回転に伴なって互いに位相の異なる複数の信号を
出力するが、一方の信号に対して他方の信号の位相が進
んでいるか遅れているかは、例えば図8に示すように、
回転の方向に応じて変化する。従って、これらの信号の
位相の進み/遅れを調べることによって、回転の方向を
知ることができる。残量計算手段は、回転信号発生手段
が出力する複数の信号の位相差によって下糸ボビンの回
転方向を識別し、正転方向の回転量と逆転方向の回転量
とに基づいて下糸ボビンの実回転量に対応する値を求
め、この値と入力手段(例えば操作ボ−ド)から入力さ
れた下糸ボビンの巻き長さとに基づいて、下糸残量を計
算する。そして、例えば下糸残量が所定以下であると、
報知手段を付勢する。従って、ボビンの空転等によって
下糸がたるみ、その結果ボビンの回転方向が時々逆にな
る場合であっても、下糸の消費量に相当するボビンの正
転方向(下糸引き出し方向)の実回転量を正確に求める
ことができ、残量が少なくなった時に確実に警報等を出
力しうる。
【0011】
【実施例】実施例の刺繍機全体の外観を図1に示す。こ
の刺繍機は、6本の縫い針1を備えており、そのなかの
1つが公知の選針装置によって選択され、針板8の針通
し穴8aの真上に位置決めされ、昇降駆動されて縫い動
作を行なう。針通し穴8aを囲むように形成された刺繍
枠12は、縫い針1が上方に位置する時に、水平面内で
X軸及びY軸方向に駆動され、それに支持される生地の
次の希望縫い位置を針通し穴8aの位置に移動する。
【0012】ミシンア−ムには、左右に上糸を巻いた糸
コマを載置する上糸コマ置台81L及び81Rが装着さ
れている。上糸コマ置台81L及び81Rのそれぞれに
は、4個の上糸コマを常時装着しておくことができる。
計8個の上糸コマの内の6個の上糸コマから引き出され
る糸の各々が、糸調子ユニット82を介して、また案内
板の各穴を通して、更に天秤の穴を通して縫い針1の各
々に糸掛けされる。
【0013】良く知られているように、針板8の下方に
は下糸を供給する機構が設けられている。この機構の主
要部分の外観を図2に示し、図2のIII−III線から見た
状態を図3に示し、図2の構成要素を分解した状態を図
4に示す。図4に示されるように、下糸25が巻回され
た下糸ボビン30は、ボビンケ−ス31内に装着され、
下糸ボビン30が装填されたボビンケ−ス31が、釜3
2に装着される。釜32は外釜33と内釜34を備えて
おり、内釜34は外釜33に対して回動自在になってい
る。ボビンケ−ス31は内釜34の内部に装着される。
【0014】図2及び図3はボビンケ−ス31が装着さ
れた状態を示している。図2を参照すると、ボビンケ−
ス31の前面には検出ユニット35が配置されている。
検出ユニット35は、可動部材36を介して取付金具3
7に装着されており、矢印方向に姿勢を変えることがで
きる。即ち、検出ユニット35は通常は実線で示す姿勢
に位置決めされ、ボビンケ−ス31の脱着を行なう時に
は、それの妨げにならないように、仮想線で示す退避姿
勢に位置決めされる。38は信号線のケ−ブルである。
取付金具37はミシン本体のフレ−ム3に固定されてい
る。
【0015】図3に示すように、ボビンケ−ス31の、
検出ユニット35の先端部(検出面)と対向する位置に
は、開口部31aが形成してあり、この開口部31aか
ら中の下糸ボビン30が露出して見えている。つまり、
検出ユニット35は開口部31aを通して、ボビンケ−
ス31中の下糸ボビン30のパタ−ンを検出できるよう
になっている。
【0016】下糸ボビン30の端面30aには、図5に
示すように、2つの環状光学パタ−ンP1及びP2が同
心円状に形成されている。これらの環状光学パタ−ンP
1及びP2は、それぞれ黒部(反射率小)PDと白部
(反射率大)PBとを交互に等間隔に配置して構成され
ている。黒部PDと白部PBの数は、2つの環状光学パ
タ−ンP1及びP2で同一になっている。但し、パタ−
ンの周方向の位置、即ち位相は2つの環状光学パタ−ン
P1及びP2で互いに半パタ−ンtずつずれている。な
お、2つの環状光学パタ−ンP1及びP2は、この例で
は下糸ボビン30の両方の端面に形成されている。
【0017】なお、下糸ボビン30に環状光学パタ−ン
P1及びP2が形成され、ボビンケ−ス31に開口部3
1aが形成された点を除き、下糸ボビン30,ボビンケ
−ス31及び釜32の構成は、標準的なミシンのそれと
同一になっている。
【0018】下糸ボビン30に形成された環状光学パタ
−ンP1及びP2は、図3に示すように、開口部31a
を通して露出しているので、その外側に配置された検出
ユニット35と対向している。検出ユニット35の先端
部には、図6に示すように、1つの発光ダイオ−ド21
と4つのフォトダイオ−ドS1〜S4が設けられてい
る。発光ダイオ−ド21から出た光は、下糸ボビン30
上の環状光学パタ−ンP1及びP2に照射され、環状光
学パタ−ンP1及びP2からの反射光は、それぞれ、フ
ォトダイオ−ドS1及びS3の受光面に入射する。従っ
て、環状光学パタ−ンP1及びP2の黒部と白部の濃度
変化を、それぞれフォトダイオ−ドS1及びS3の受光
光量の変化によって検出することができる。残りのフォ
トダイオ−ドS2及びS4は、外乱を補償するために用
いられるものであり、外来光の強さを検出する。また上
糸が釜をくぐりぬける時に受光部をさえぎるが、黒部,
白部の面積及び受光部を上糸のさえぎり量より充分大き
くすることで、誤作動はなくすことができる。
【0019】図1の刺繍機の電装部の構成を図7に示
す。図7を参照すると、この例では刺繍機全体の制御を
するために、マイクロコンピュ−タ40が設けられてお
り、このマイクロコンピュ−タ40に、操作ボ−ド6
0,ミシン駆動ユニット61,回転信号発生ユニット6
2,刺繍枠駆動ユニット63,糸切りユニット64,選
針ユニット65,糸色検知ユニット66,デ−タ入力ユ
ニット67及びブザ−68が接続されている。ミシン駆
動ユニット61,刺繍枠駆動ユニット63,糸切りユニ
ット64,選針ユニット65,糸色検知ユニット66及
びデ−タ入力ユニット67は、従来より公知の装置と同
様の構成である。
【0020】回転信号発生ユニット62は、前述の検出
ユニット35内に設けられた、発光ダイオ−ド21と4
つのフォトダイオ−ドS1〜S4を含んでいる。フォト
ダイオ−ドS1〜S4が出力する信号は、各々、増幅器
で増幅され、フォトダイオ−ドS1の信号とS2の信号
がコンパレ−タ23で比較され、フォトダイオ−ドS3
の信号とS4の信号がコンパレ−タ24で比較される。
コンパレ−タ23が出力する信号Aとコンパレ−タ24
が出力する信号Bが、マイクロコンピュ−タ40に印加
される。
【0021】操作ボ−ド50には、様々な情報を表示で
きる表示装置51と各種キ−スイッチが備わっている。
キ−スイッチには、テンキ−52,デ−タ選択キ−5
3,下糸長さキ−54,UPキ−55,DOWNキ−5
6,スタ−トキ−57,ストップキ−58及びセットキ
−59が含まれている。デ−タ選択キ−53は、デ−タ
入力ユニット67にセットされる磁気ディスク(フレキ
シブルディスク)上に存在する複数の刺繍デ−タの中か
ら1つを選択する時に使用される。また下糸長さキ−5
4は、下糸残量を計算する際に必要なパラメ−タを入力
するために使用される。
【0022】図7のマイクロコンピュ−タ40の動作を
図9に示し、図9の待機処理(ステップ103)の内容
を図6に示し、図5の下糸残量チェック処理(ステップ
109)の内容を図10に示す。まず図9を参照して、
刺繍機の全体の動作を説明する。電源がオンすると、ま
ず初期化を実行する。即ち、マイクロコンピュ−タ40
自身の内部メモリ初期化,各種モ−ド設定,割込設定等
を実行し、マイクロコンピュ−タ40に接続された各ユ
ニットを予め定めた初期状態にする。そして次のステッ
プ102で、刺繍枠を初期位置に位置決めする。
【0023】ステップ102の次には、ステップ103
の待機処理を実行し、続くステップ104でスタ−ト指
示が検出されるまでそれを繰り返す。スタ−ト指示が検
出されると、ステップ105に進む。ステップ105で
は選択された刺繍デ−タをデ−タ入力ユニット67から
順次に入力し、この刺繍デ−タに基づいて、次のステッ
プ106では針棒2の昇降駆動を制御し、次のステップ
107では刺繍枠の移動を制御し、次のステップ108
では縫い針1の交換を制御し、次のステップ109では
「下糸残量チェック」処理を実行し、その結果ステップ
110で「下糸残量少」とみなされなければ、ステップ
112で刺繍デ−タの終了を検出するか又はステップ1
13でストップ指示を検出するまで、この処理を繰り返
し実行する。
【0024】ステップ110で「下糸残量少」が検出さ
れた場合には、ステップ111に進み、下糸警報信号を
出力する。即ち、ブザ−68を付勢して下糸がなくなっ
たことをオペレ−タに知らせる。またこの場合、各ステ
ップ105〜108が実行されないので、刺繍機の動作
は一時停止し、待機状態になる。また、ステップ112
で刺繍デ−タの終了を検出するか又はステップ113で
ストップ指示を検出すると、次のステップ120で糸切
りを実施し、ステップ103の「待機処理」に戻る。
【0025】次に図10を参照して「待機処理」の内容
を説明する。操作ボ−ド50の「デ−タ選択」キ−が押
されると、ステップ201から202に進み、表示装置
51上に「デ−タ選択モ−ド」の表示をする。そしてス
テップ203でキ−入力待ちになる。テンキ−52が押
下されると、入力されたキ−に対応付けられた数値を、
ステップ204でメモリにストアし、「セット」キ−が
押下されると、それ以前にテンキ−で入力された数値に
対応する番号の刺繍デ−タを、デ−タ入力ユニット67
をアクセスして検索する。入力値に対応する番号の刺繍
デ−タがみつからない時には、ステップ208でエラ−
を表示してステップ203に戻り、みつかったらステッ
プ209で「スタ−トできます」を表示し、ステップ2
10で「スタ−ト」キ−が押下されるのを待つ。「スタ
−ト」キ−が押下されると、ステップ211でスタ−ト
フラグをセットしてメインル−チンに戻る。このスタ−
トフラグは、図5のステップ104で参照され、フラグ
がセットされていれば、スタ−ト指示有とみなされる。
【0026】また、操作ボ−ド50の「下糸長さ」キ−
が押されると、ステップ212から213に進み、「下
糸残量設定モ−ド」の所定の表示情報を表示装置51に
表示し、続くステップ214及び215で、それぞれ
「下糸巻き長さL」及び「下糸残量ΔL」の入力を待
ち、各入力値をメモリにストアする。「下糸巻き長さ
L」は、下糸のボビンに最初に巻かれている糸の長さで
あり、「下糸残量ΔL」は、残量少を識別して警報を発
するしきい値の、下糸のボビンに巻かれている糸の長さ
である。
【0027】実際に「下糸巻き長さL」及び「下糸残量
ΔL」を入力する際には、それぞれ「下糸巻き長さL」
及び「下糸残量ΔL」の入力メッセ−ジを表示装置51
上に表示し、入力待ち状態になる。ここで、テンキ−5
2又はUPキ−55及びDOWNキ−56を操作するこ
とによって、必要な数値を入力することができる。セッ
トキ−59を押すと、入力された各々の数値がメモリに
記憶され、次のステップに進む。なお、「下糸巻き長さ
L」及び「下糸残量ΔL」の一般的な値が、各々予め内
部のROMに記憶されており、「下糸残量設定モ−ド」
を実行しないと、又は「下糸残量設定モ−ド」で数値を
入力せずにセットキ−を押すと、ROMの内容が読み出
されて各パラメ−タにセットされる。
【0028】「下糸残量少」が検出されてこの「待機処
理」に戻った場合には、下糸残量フラグがセットされて
いるので、ステップ217から218に進み、スタ−ト
キ−57が押されるのを待つ。ここでオペレ−タが下糸
のボビンを新しいものと交換し、スタ−トキ−57を押
すと、ステップ219に進み、下糸残量フラグをクリア
してメインル−チンに戻るので、これによって刺繍機の
動作が再開される。
【0029】次に、図11を参照して「下糸残量チェッ
ク」処理を説明する。この処理は、実際には割込処理で
あり、回転信号発生ユニット62が出力する信号Aの立
上りエッジによって生じる外部割込要求に応答して実行
される。
【0030】最初のステップ302では、下糸ボビン3
0の回転方向を識別する。図8に示すように、一方の信
号Aの立上りエッジにおいて、正転時には他方の信号B
のレベルはL(低レベル)であり、逆転時にはH(高レ
ベル)である。従って割込が発生した直後のステップ3
02では、信号Bのレベルを調べ、下糸ボビン30の回
転方向を識別している。
【0031】下糸ボビン30の回転方向が正転、つまり
上糸を消費する方向であるとステップ303から304
に進み、回転方向が逆転、つまり下糸を戻す方向である
とステップ303から308に進む。
【0032】ステップ304では、下糸消費量メモリM
に、今回発生したパルス信号に対応する下糸消費量、即
ち2πr/Nを加算する。rは下糸ボビン30上の下糸
の平均巻き半径であり、Nは下糸ボビン30の1回転あ
たり発生するパルス数である。下糸消費量メモリMの内
容は初期状態で0にクリアされており、パルス信号が発
生する度に、それに対応する下糸消費量2πr/Nが加
算される。糸のたるみ等によって生じる下糸ボビン30
の逆転によって、下糸消費量の検出値に誤差が生じるの
を防ぐため、逆にステップ308では、下糸消費量、即
ち2πr/Nを下糸消費量メモリMの内容から減算して
いる。
【0033】次のステップ306では、下糸残量が少な
いかどうかを調べている。即ち、最初の下糸巻き長さL
と下糸消費量(Mの内容)との差分が、予め定めたしき
い値ΔL(例えば残量1m)より小さくなると、ステッ
プ306から307に進み、下糸残量フラグをセットす
る。この下糸残量フラグがセットされると、図9のステ
ップ110で「下糸残量少」とみなされ、刺繍機の動作
を停止して警報を発する。
【0034】なお上記実施例では、光学的な検出手段を
用いて下糸ボビン30の回転を検出しているが、同様に
回転に応じた2相の信号を出力できるものであれば、例
えば磁気など他の検出手段に変更してもよい。また、例
えばボビンに巻かれた糸の種類(長さ)を識別しうる特
別な検出手段を新たに設ければ、最初の下糸ボビンの巻
き長さを自動的に入力しうるので、それを手動入力する
ために操作ボ−ドを使用する必要はなくなる。
【0035】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、下糸ボ
ビンの回転方向を識別し、正転方向の回転量と逆転方向
の回転量とに基づいて下糸ボビンの実回転量に対応する
値を求め、この値と入力手段から入力された下糸ボビン
の巻き長さとに基づいて、下糸残量を計算し、例えば下
糸残量が所定以下であると、報知手段を付勢する。従っ
て、ボビンの空転等によって下糸がたるみ、その結果ボ
ビンの回転方向が時々逆になる場合であっても、下糸の
消費量に相当するボビンの正転方向(下糸引き出し方
向)の実回転量を正確に求めることができ、残量が少な
くなった時に確実に警報等を出力しうる。
【0036】また、下糸ボビンの回転量に基づいて下糸
残量を検出するので、例えば糸くずや油汚れ等によって
センサが一時的に誤動作したとしても、その状態が長い
間継続しない限り、大きな検出誤差は生じないので、信
頼性の高い検出結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の刺繍機の外観を示す斜視図である。
【図2】 図1の刺繍機の下糸供給機構を示す正面図で
ある。
【図3】 図2のIII−III線から見た側面図である。
【図4】 図2の下糸供給機構を示す分解正面図であ
る。
【図5】 下糸ボビンを示す側面図である。
【図6】 図2の一部分を示す拡大部分断面図である。
【図7】 図1の刺繍機の電装部を示すブロック図であ
る。
【図8】 信号A,Bを示すタイムチャ−トである。
【図9】 図7のマイクロコンピュ−タのフロ−チャ−
トである。
【図10】 図9の待機処理を示すフロ−チャ−トであ
る。
【図11】 図9の下糸残量チェックを示すフロ−チャ
−トである。
【符号の説明】
1:縫い針 3:フレ−ム 8:
針板 8a:針通し穴 12:刺繍枠 2
1:発光ダイオ−ド 22:増幅器 23,24:コンパレ−タ 25:下糸 30:下糸ボビン 30
a:端面 31:ボビンケ−ス 31a:開口部 3
2:釜 33:外釜 34:内釜 3
5:検出ユニット 36:可動部材 37:取付金具 3
8:ケ−ブル 40:マイクロコンピュ−タ 5
0:操作ボ−ド 51:表示装置 52:テンキ− 5
3:デ−タ選択キ− 54:下糸長さキ− 55:UPキ− 5
6:DOWNキ− 57:スタ−トキ− 58:ストップキ− 5
9:セットキ− 60:操作ボ−ド 61:ミシン駆動ユニット 62:回転信号発生ユニット 63:刺繍枠駆動
ユニット 64:糸切りユニット 65:選針ユニッ
ト 66:糸色検知ユニット 67:デ−タ入力
ユニット 68:ブザ− 81L,81R:
上糸コマ置台 82:糸調子ユニット P1,P2:環状
光学パタ−ン PD:黒部 PB:白部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−212186(JP,A) 特開 平5−23471(JP,A) 実開 平4−64373(JP,U) 特公 平2−26455(JP,B2) 特表 平3−500612(JP,A) 米国特許4188902(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D05B 59/02 D05B 57/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下糸ボビンの巻き長さの情報を入力する
    入力手段;下糸ボビンの回転に伴なって、互いに位相の
    異なる信号を出力する複数の信号発生手段を含む、回転
    信号発生手段;少なくとも下糸残量が所定以下の時に残
    量信号を出力する報知手段;及び前記回転信号発生手段
    が出力する複数の信号の位相差によって下糸ボビンの回
    転方向を識別し、正転方向の回転量と逆転方向の回転量
    とに基づいて下糸ボビンの実回転量に対応する値を求
    め、この値と前記入力手段から入力された下糸ボビンの
    巻き長さとに基づいて、下糸残量を計算し、その計算結
    果に応じて前記報知手段を付勢する、残量計算手段;を
    備える、ミシンの下糸残量検出装置。
  2. 【請求項2】 前記回転信号発生手段は、下糸ボビンの
    端面に同心円状に形成した2つの環状光学パタ−ン,ボ
    ビンケ−スの前記環状光学パタ−ンと対向する位置に形
    成した開口部,及び該開口部を通して前記環状光学パタ
    −ンの各々と対向する位置に配置された複数の受光強度
    検出手段、を含む前記請求項1記載のミシンの下糸残量
    検出装置。
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