JP3126114B2 - 非接触表面粗さ測定装置 - Google Patents

非接触表面粗さ測定装置

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JP3126114B2 JP09310383A JP31038397A JP3126114B2 JP 3126114 B2 JP3126114 B2 JP 3126114B2 JP 09310383 A JP09310383 A JP 09310383A JP 31038397 A JP31038397 A JP 31038397A JP 3126114 B2 JP3126114 B2 JP 3126114B2
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非接触表面粗さ測
定装置に関する。たとえば、三次元測定機などを用い
て、被測定物の測定面の表面粗さを非接触で測定する非
接触表面粗さ測定装置に関する。
【0002】
【背景技術】被測定物の測定面の表面粗さを測定する表
面粗さ測定装置としては、被測定物の測定面にスタイラ
スを接触させ、そのタイラスを移動させながらスタイラ
スの変位を電気信号として検出し、その電気信号を処理
して測定面の表面粗さを求める接触式表面粗さ測定機
と、被測定物の測定面にレーザビームを照射し、その反
射率から測定面の表面粗さを求める非接触式表面粗さ測
定機とが知られている。
【0003】ところで、近年、自動車のエンジン部品に
ついては、従来の寸法測定に対し、燃費向上対策とし
て、新たに摺動部の表面粗さ測定の要求がある。このよ
うな要求に対して、後者の非接触式表面粗さ測定機のプ
ローブを三次元測定機などに取り付けて、インラインで
測定を行うことが考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、単純に非接触
粗さプローブを三次元測定機などに取り付けただけで
は、次のような問題がある。 非接触粗さプローブは、その検出面から測定面まで、
ある適切な距離に位置決めさせる必要があるが、三次元
測定機はその検出面の位置を認識できないため、ティー
チングがきわめて困難である。 非接触粗さプローブは、粗さの検出しかできないた
め、被測定物に接触しても、三次元測定機がそれを認識
できない。そのため、非接触粗さプローブや三次元測定
機自体を損傷させてしまう可能性がある。
【0005】本発明の目的は、このような従来の問題を
解消し、被測定物との衝突による損傷を回避しつつ、非
接触粗さプローブを被測定物の測定面に対して適切な位
置に位置させることができる非接触表面粗さ測定装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の非接触表面粗さ
測定装置は、可動部を移動させる移動機構と、この移動
機構の可動部に取り付けられ測定面の表面粗さを非接触
で測定する非接触粗さプローブと、前記可動部に取り付
けられたタッチ信号プローブと、前記移動機構の動作を
制御する演算制御手段とを備え、前記タッチ信号プロー
ブは、変位可能かつ中立位置に復帰可能なスタイラス
と、このスタイラスが変位したときにタッチ信号を発す
るタッチ信号発生手段とを含み構成され、前記スタイラ
スの先端は、前記非接触粗さプローブの検出面より突出
され、前記演算制御手段は、前記タッチ信号プローブか
らタッチ信号が発せられたとき、前記非接触粗さプロー
ブの検出面からのスタイラスの突出量と、測定面に対す
る前記非接触粗さプローブの最適距離との差に基づいて
非接触粗さプローブを測定面に対して最適距離に設定す
ことを特徴とする。
【0007】ここで、スタイラスの先端突出量は、その
スタイラスが測定面に接触し、タッチ信号プローブから
タッチ信号が発せられた時点で移動機構の駆動を停止し
たときに、慣性によってオーバーランする移動量より少
なくとも大きい値である。また、タッチ信号プローブ
は、そのオーバーランに対してもスタイラスが壊れるこ
となく変位可能で、かつ、原位置に復帰可能な構造を備
える。
【0008】さて、非接触粗さプローブを測定面に対し
て最適距離に設定するには、非接触粗さプローブを測定
面に対して近づけていくと、まず、タッチ信号プローブ
のスタイラスが測定面に接触し、変位するので、タッチ
信号プローブからタッチ信号が発せられる。このとき、
非接触粗さプローブの検出面からのスタイラスの突出量
と、測定面に対する非接触粗さプローブの最適距離とを
予め記憶しておけば、その差に基づいて、非接触粗さプ
ローブを測定面に対して近づけ、または、遠ざけること
により、非接触粗さプローブを測定面に対して最適距離
に設定することができる。従って、被測定物との衝突に
よる損傷を回避しつつ、非接触粗さプローブを被測定物
の測定面に対して適切な位置に位置させることができ
る。
【0009】ここで、タッチ信号プローブのスタイラス
が測定面に接触した状態において、前記差、つまり、非
接触粗さプローブの検出面からのスタイラスの突出量と
測定面に対する非接触粗さプローブの最適距離との差に
基づいて、非接触粗さプローブを測定面に対して近づけ
る際には、タッチ信号プローブを測定面に対して逃がす
逃げ機構を設ければよい。
【0010】一方、逃げ機構がなければ、タッチ信号プ
ローブまたは測定面が損傷する虞があるが、これに対し
ては、非接触粗さプローブの検出面からのスタイラスの
突出量を、測定面に対する非接触粗さプローブの最適距
離内に設定すればよい。このようにすれば、タッチ信号
プローブのスタイラスが測定面に接触した状態におい
て、非接触粗さプローブの検出面からのスタイラスの突
出量と、測定面に対する非接触粗さプローブの最適距離
との差だけ、非接触粗さプローブを測定面に対して遠ざ
けるだけでよいから、逃げ機構を設けることなく、タッ
チ信号プローブまたは測定面の損傷を回避することがで
きる。
【0011】また、移動機構としては、ロボットなどで
もよいが、可動部を互いに直交する三次元方向へ移動さ
せる三次元測定機が好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づ
いて説明する。図1は本実施形態の測定装置の斜視図で
ある。同測定装置は、移動機構としての三次元測定機1
を備える。三次元測定機1は、ベース2と、このベース
2の長手方向(X軸方向)へ移動可能に設けられたコラ
ム3と、このコラム3に上下方向(Z軸方向)へ昇降可
能に設けられたスライダ4と、このスライダ4に前後方
向へ(Y軸方向)へ進退可能に設けられたアーム5とか
ら構成されている。
【0013】前記アーム5の先端、つまり、互いに直交
するX,Y,Z軸方向へ移動可能に構成された可動部と
してのアーム5の先端部には、図2にも拡大して示すよ
うに、被測定物100の測定面101の表面粗さを非接
触で測定する非接触粗さプローブ11が取り付けられて
いるとともに、その非接触粗さプローブ11にタッチ信
号プローブ21が取り付けられている。
【0014】前記非接触粗さプローブ11は、図3に示
すように、光軸が相互に30度の角度で交差する第1お
よび第2の光ファイバ42,43と、これら光ファイバ
42,43を介して測定面101に投光する光源44
と、前記測定面101からの反射光を第1の光ファイバ
42を介して受光する第1の受光器45と、前記測定面
101からの反射光を第2の光ファイバ43を介して受
光する第2の受光器46と、これら第1および第2の受
光器45,46の出力F0,Fθをそれぞれ増幅するア
ンプ47,48と、演算装置49とから構成されてい
る。なお、第1および第2の光ファイバ42,43は、
それぞれ光の往路および復路を内外に有する構成を備
え、かつ、第1の光ファイバ42からの光軸が測定面1
01に対して垂直になるように配置されている。
【0015】前記演算装置49は、前記両アンプ47,
48の出力の比FD(=Fθ/F0)を求める割算器50
と、この割算器50による割算器出力FDを逆対数演算
して表面粗さ(中心線平均粗さ)Raを求める第1の演
算器51と、この第1の演算器51によって求められた
表面粗さデータを平均化して平均値を求める第2の演算
器52とから構成されている。ここで、第1の演算器5
1において求められる表面粗さデータRaは、 Ra=10(FD/K-M/K) で与えられる。なお、M,Kは被測定物100の材質や
加工条件などによって異なる定数である。
【0016】図4は本実施形態の測定装置の駆動制御系
統を示すブロック図である。同図において、61は演算
制御手段である。演算制御手段61には、前記コラム3
をX軸方向へ駆動させるX軸駆動系62X、前記アーム
5をY軸方向へ駆動させるY軸駆動系62Y、前記スラ
イダ4をZ軸方向へ駆動させるZ軸駆動系62Z、前記
コラム3のX軸方向の座標値を検出するX軸座標値検出
器63X、前記アーム5のY軸方向の座標値を検出する
Y軸座標値検出器63Y、前記スライダ4のZ軸方向の
座標値を検出するZ軸座標値検出器63Z、キーボード
やジョイスティックなどの測定指令手段64が接続され
ているとともに、前記非接触粗さプローブ11およびタ
ッチ信号プローブ21がそれぞれ接続されている。
【0017】前記タッチ信号プローブ21は、本体ケー
ス22と、このケース22内に三次元方向(X,Y,Z
軸方向)へ変位可能に設けられたスタイラス23と、こ
のスタイラス23を中立位置に保持するばねなどの付勢
手段24と、この付勢手段24に抗してスタイラス23
が変位したときにタッチ信号を発するタッチ信号発生手
段25とを含み構成されている。
【0018】ここで、前記スタイラス23の先端は、前
記非接触粗さプローブ11と所定の関係に設定されてい
る。即ち、図2に示すように、前記非接触粗さプローブ
11の検出面11Aより検出方向(図2中下方向)へ突
出し、かつ、測定面101に対する非接触粗さプローブ
11の最適距離L内に位置されている。
【0019】次に、本実施形態の測定方法を図5、図
6、図7を参照しながら説明する。粗さ測定にあたって
は、図5に示すフローチャートに従って処理を実行す
る。まず、非接触粗さプローブ11を被測定物100の
測定面101に近づける。たとえば、非接触粗さプロー
ブ11と被測定物100の測定面101とが図2の状態
では、三次元測定機1のアーム5をY軸方向へ前進させ
たのち、タッチ信号プローブ21からタッチ信号が発生
したか否かをチェックする。
【0020】やがて、図6に示すように、タッチ信号プ
ローブ21のスタイラス23が被測定物100の測定面
101に接触し、変位すると、タッチ信号プローブ21
からタッチ信号が発せられる。すると、演算制御手段6
1は、このタッチ信号を認識すると、そのときの座標
値、つまり、X,Y,Z軸駆動系62X,62Y,62
Zの座標値を記憶する。もとより、アーム5のY軸方向
への前進を停止させる。
【0021】次に、非接触粗さプローブ11を、(L−
T)だけ被測定物100の測定面101から遠ざける。
つまり、測定面101に対する非接触粗さプローブ11
の最適距離Lと、非接触粗さプローブ11の検出面11
Aからのタッチ信号プローブ21のスタイラス23の先
端突出量Tとの差(L−T)だけ、アーム5をY軸方向
へ後退させる。すると、図7に示すように、被測定物1
00の測定面101に対して、非接触粗さプローブ11
を最適距離Lに位置させるととができる。この状態にお
いて、被測定物100の測定面101の粗さ測定を行
う。
【0022】本実施形態によれば、三次元測定機1のア
ーム5の先端に非接触粗さプローブ11を取り付けると
ともに、タッチ信号プローブ21を取り付け、このタッ
チ信号プローブ21のスタイラス23を非接触粗さプロ
ーブ11の検出面11Aから突出させたので、測定面1
01に対して非接触粗さプローブ11を最適距離に設定
するにあたって、非接触粗さプローブ11を測定面10
1に近づけたとき、最初にタッチ信号プローブ21のス
タイラス23が測定面101に接触し、タッチ信号プロ
ーブ21からタッチ信号が発せられるから、その位置を
基準に測定面101に対して非接触粗さプローブ11を
最適距離Lに設定することができる。
【0023】つまり、測定面101に対する非接触粗さ
プローブ11の最適距離Lとタッチ信号プローブ21の
スタイラス23の先端突出量Tとの差(L−T)に基づ
いて、非接触粗さプローブ11を最適距離Lに設定する
ことができる。従って、被測定物100との衝突による
損傷を回避しつつ、非接触粗さプローブ11を被測定物
100の測定面101に対して適切な位置に位置させる
ことができる。
【0024】しかも、タッチ信号プローブ21のスタイ
ラス23の先端突出量Tを、測定面101に対する非接
触粗さプローブ11の最適距離L内に位置させたので、
タッチ信号プローブ21のスタイラス23が測定面10
1に接触した状態において、非接触粗さプローブ11の
検出面11Aからのスタイラス23の先端突出量Tと、
測定面101に対する非接触粗さプローブ11の最適距
離Lとの差だけ、非接触粗さプローブ11を測定面10
1に対して遠ざけるだけでよいから、タッチ信号プロー
ブ21または測定面101の損傷を回避することができ
る。
【0025】つまり、タッチ信号プローブ21のスタイ
ラス23が測定面101に接触した状態において、前記
差(L−T)に基づいて、非接触粗さプローブ21を測
定面101に対して近づける際には、タッチ信号プロー
ブ21を測定面101に対して逃がす逃げ機構を設けな
ければならないが、非接触粗さプローブ11の検出面1
1Aからのスタイラス23の突出量Tを、測定面101
に対する非接触粗さプローブ11の最適距離L内に設定
してあるので、非接触粗さプローブ11を測定面101
に対して遠ざけるだけでよいから、逃げ機構を設けるこ
となく、タッチ信号プローブ21または測定面101の
損傷を回避することができる。
【0026】なお、前記実施形態では、非接触粗さプロ
ーブ11の検出面11Aからのスタイラス23の突出量
Tを、測定面101に対する非接触粗さプローブ11の
最適距離L内に設定したが、少なくとも非接触粗さプロ
ーブ11の検出面11Aからスタイラス23が突出して
いればよい。この場合には、検出面11Aからのスタイ
ラス23の突出量Tによっては非接触粗さプローブ21
を測定面101に対して近づける必要があるが、それに
対しては、タッチ信号プローブ21の逃げ機構を設ける
ようにすればよい。
【0027】また、移動機構として、アーム5が水平方
向へ突出する構造の三次元測定機1を用いたが、門形構
造の三次元測定機でもよい。あるいは、ロボットなどで
もよい。さらに、移動方向についても、三次元方向に限
らず、一軸方向、または、2軸方向へ移動するものでも
よい。
【0028】また、非接触粗さプローブ11について
は、前記実施形態で説明した図3の構成に限らず、他の
検出方式のものであってもよい。また、タッチ信号プロ
ーブ21についても、図4で説明した構造に限らす、ス
タイラス23が測定面101に接したときにタッチ信号
を発する構造であれば、他の構造でもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明の非接触表面粗さ測定装置は、被
測定物との衝突による損傷を回避しつつ、非接触粗さプ
ローブを被測定物の測定面に対して適切な位置に位置さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非接触表面粗さ測定装置の一実施
形態を示す斜視図である。
【図2】同上実施形態において、三次元測定機のアーム
に対する非接触粗さプローブとタッチ信号プローブとの
取り付け状態を示す図である。
【図3】同上実施形態の非接触粗さプローブの構成を説
明するための図である。
【図4】同上実施形態の駆動制御系統を示すブロック図
である。
【図5】同上実施形態の測定手順を示すフローチャート
である。
【図6】同上実施形態の測定において、非接触粗さプロ
ーブを測定面に近づけたときの様子を示す図である。
【図7】同上実施形態の測定において、非接触粗さプロ
ーブを測定面から遠ざけたときの様子を示す図である。
【符号の説明】
1 三次元測定機(移動機構) 5 アーム(可動部) 11 非接触粗さプローブ 11A 検出面 21 タッチ信号プローブ 23 スタイラス 24 付勢手段 25 タッチ信号発生手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−237309(JP,A) 実開 平7−16107(JP,U) 実開 平2−128215(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 21/00 - 21/32 G01B 11/00 - 11/30 102

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動部を移動させる移動機構と、この移
    動機構の可動部に取り付けられ測定面の表面粗さを非接
    触で測定する非接触粗さプローブと、前記可動部に取り
    付けられたタッチ信号プローブと、前記移動機構の動作
    を制御する演算制御手段とを備え、 前記タッチ信号プローブは、変位可能かつ中立位置に復
    帰可能なスタイラスと、このスタイラスが変位したとき
    にタッチ信号を発するタッチ信号発生手段とを含み構成
    され、 前記スタイラスの先端は、前記非接触粗さプローブの検
    出面より突出され、前記演算制御手段は、前記タッチ信
    号プローブからタッチ信号が発せられたとき、前記非接
    触粗さプローブの検出面からのスタイラスの突出量と、
    測定面に対する前記非接触粗さプローブの最適距離との
    差に基づいて非接触粗さプローブを測定面に対して最適
    距離に設定することを特徴とする非接触表面粗さ測定装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の非接触表面粗さ測定装
    置において、前記非接触粗さプローブの検出面からの前
    記スタイラスの突出量は、測定面に対する前記非接触粗
    さプローブの最適距離内であることを特徴とする非接触
    表面粗さ測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の非接触
    表面粗さ測定装置において、前記移動機構は、前記可動
    部を互いに直交する三次元方向へ移動させる三次元測定
    機であることを特徴とする非接触表面粗さ測定装置。
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