JP3124335B2 - 横置形スクロール圧縮機 - Google Patents
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Description
り、特に、簡単な構造で横置形化が可能なスクロ−ル圧
縮機に関するものである。
音化に有利なスクロ−ル圧縮機が採用されてきている
が、そのほとんどは給油構造等の制約から縦置形のもの
である。
スを小さくするためには、圧縮機は横置形が有利であ
り、関連するものとしては、例えば、特開平1−878
94号公報記載のものが挙げられる。
動部の信頼性を確保するため、また圧縮機内の温度分布
を均一にするため冷凍機油が封入されている。冷凍機油
と冷媒ガスとは互いに混ざりあい、混ざった状態の冷凍
機油は、混ざらない状態の冷凍機油より粘度が低下す
る。したがって、信頼性を損なわない程度の粘度を確保
するため、冷媒ガスの封入量によって必要な冷凍機油の
量も必然的に決まってくる。
来技術は、横置形にしたときの給油構造については優れ
ているが、電動機の回転子によって撹拌されない状態に
油面を保ちつつ必要な冷凍機油の量を確保するため、密
閉容器の長さが大きくなり、冷凍機の高さを低く設定す
るという目的は達成されても、設置スペ−スを小さくす
るのに十分とは言えなかった。本発明の目的は、横置形
スクロ−ル圧縮機において、上記従来技術に比べ密閉容
器の小型化を図ることができる横置形スクロ−ル圧縮機
を提供することにある。
に、本発明に係る横置形スクロ−ル圧縮機は、密閉容器
内に設けられ、それぞれ台板上に直立する渦巻状のラッ
プを有する2つのスクロ−ルが互いにラップを内側にし
てかみ合うスクロール圧縮機構部と、この密閉容器内で
あって、この圧縮機構部を駆動する電動機部とを備えた
スクロール圧縮機において、前記密閉容器内を、前記圧
縮機構部および電動機部を収納し潤滑油が貯えられた空
間と、前記圧縮機構部から吐出された冷媒を外部に送出
する吐出パイプが接続され、かつ冷凍機油を当該圧縮機
内の摺動部に供給するための給油管の吸込口がある潤滑
油が貯えられた空間とに仕切り、前記電動機の回転中心
より下部に、前記2つの空間を連通する開口を設けた仕
切部材とを備えたものである。
係る横置形スクロ−ル圧縮機は、密閉容器内に設けられ
たスクロール圧縮機構部と、この密閉容器内であって、
このスクロール圧縮機構部に、内部に軸方向に油穴を有
する駆動軸を介して駆動力を与える電動機部とを備えた
横置形スクロール圧縮機において、前記密閉容器内を、
前記スクロール圧縮機構部および電動機部を収納する空
間と、前記圧縮機構部から吐出された冷媒を外部に送出
する吐出パイプが接続され、かつ冷凍機油を当該圧縮機
内の摺動部に供給するための給油管の吸込口がある空間
とに仕切り、前記電動機の回転中心より下部に、前記2
つの空間を連通する開口を設けた仕切部材とを備え、前
記駆動軸の反スクロール圧縮機構部側が前記吐出パイプ
が接続された空間に位置するようにし、前記スクロール
圧縮機構部および電動機部を収納する空間および前記圧
縮機構部から吐出された冷媒を外部に送出する吐出パイ
プが接続された空間に貯えられた潤滑油を前記開口を介
して連通させたものである。
する部分と、密閉容器の外部に冷媒ガスを送出する吐出
パイプを装着した空間部分とに仕切部材により仕切る。
そして、両空間には潤滑油が貯油され、両空間には潤滑
油は仕切部材の下部に設けられた開口により連通されて
いる。圧縮機構部から吐出された冷媒の作用によって電
動機および圧縮機構部を収納する部分の油面が低下す
る。したがって、電動機の回転子により潤滑油が撹拌さ
れることを低減することができる。
を参照して説明する。まず、本発明に係る横置形のスク
ロ−ル圧縮機の一般的な全体構成と機能を図1を参照し
て説明する。
ル圧縮機の縦断面図である。図1に示すスクロール圧縮
機は、密閉容器1内に、圧縮機構部および電動機部が収
納されている。圧縮機構部は、固定スクロ−ル2、旋回
スクロ−ル3、フレ−ム4、クランク軸5、オルダムリ
ング6を主要構成要素としている。固定スクロ−ル2の
吸込口には外部サイクルに接続する吸込パイプ8が圧入
されている。
らなり、固定子23は密閉容器1に焼嵌めなどにより固
定されており、回転子7はクランク軸5に圧入などによ
り嵌着されている。
れており、クランク軸5の回転を受ける軸受を具備して
いる。クランク軸5の偏心部には旋回スクロ−ル3が回
転自在に取付けられ、フレ−ム4に設けられた溝と旋回
スクロ−ル3に設けられた溝にはオルダムリング6が摺
動自在に装備され、旋回スクロ−ル3の自転を防止して
いる。旋回スクロ−ル3とかみあって圧縮室を形成する
固定スクロ−ル2はフレ−ム4にボルト24により締結
されている。
0は副軸受11で支えられており、副軸受11は密閉容
器1に固定された支持板12に取り付けられている。一
方、フレ−ム4と旋回スクロ−ル3とで形成される背面
室空間21は吸込圧力から吐出圧力に至るいずれかの圧
力に保たれており、密閉容器1の内部は吐出圧力である
ので差圧により冷凍機油は給油管15を通りクランク軸
5に設けられた油孔22を経由して各摺動部に供給され
る。
用を説明する。回転子7は固定子23により回転力を受
け、クランク軸5が回転し、旋回スクロ−ル3はオルダ
ムリング6の作用により自転することなく偏心回転(公
転)する。旋回スクロ−ル3の公転により、吸込パイプ
8を通して固定スクロ−ル2の吸込口から吸込まれた冷
媒ガスは圧縮室で徐々に圧縮され、吐出孔9から密閉容
器1の中に放出される。放出された冷媒ガスは電動機部
を冷却し吐出パイプ19から外部サイクルへ供給され
る。
一の実施例を図1にあわせて、図2ないし図5を参照し
て説明する。
断面図、図4は、副軸受部の拡大図、図5は、図4のP
矢視斜視図である。また、図12は、本実施例における
運転条件と油面高さの差の関係を示した線図である。
ように、密閉容器1の内部空間を支持板12で分離して
おり、支持板12には回転子7の外周部に相当する位置
より下方部に支持板切欠き34を設け、かつ、回転子7
の回転中心より上方部に支持板連通孔17を設けてい
る。
冷媒ガスが固定スクロ−ル2の吐出孔9から放出される
と、電動機部および圧縮機後部側の圧力が上昇し油面を
おし下げ、支持板連通孔17の圧力損失分に相当する油
面差Hを生じる。
通孔の面積、吐出圧力と吸込圧力との比、冷媒ガスの循
環量等によって定まる。
きる。
(Pd/Ps)をとって、油面差Hのデータを示したも
のである。
つために、本実施例では支持板12の、回転子7の外周
部に相当する位置より下方部に支持板切欠き34を設け
た。すなわち、電動機部の油面が支持板切欠き34より
低下したときは、支持板連通孔17を通過しきれない冷
媒ガスは支持板切欠き34を通り吐出パイプ19のある
空間に洩れ出ることになる。そこで、本実施例では洩れ
出たガスにより冷凍機油が泡だつことを防ぐため、ま
た、冷媒ガスが給油管15から吸い込まれるのを防ぐた
め、副軸受部11を被うカップ16を設け、このカップ
16の周囲には分離板13が配設され、支持板12と分
離板13との間にはガス通路36が設けられている。
れないガスは、支持板切欠き34を通りガス通路36を
抜けて分離板13に設けられた分離板連通孔18から吐
出パイプ19のある空間に送り出される。分離板13に
設けられた分離板切欠き35は支持板切欠き34より下
方に延長されているので、通常の場合、ガスが吐出パイ
プ19のある空間に貯溜された冷凍機油の中に洩れ出る
ことはない。非常に吐出量が多く、万一、分離板切欠き
35からガスが洩れ出るような場合でも、給油管15の
近傍では分離板13の一部がさらに下方に延長されたガ
ス吸込防止板27を有するので、ガスはガス吸込防止板
27の両側から洩れ、給油管15からガスが吸込まれる
ことはなく、摺動部の信頼性が損なわれることはない。
5の軸部10には、図4ないし図5に示ように副軸受1
1の全長に達しない範囲(少なくとも2mmを残す)で
スパイラル溝28を有し、電動機側空間からのガスの侵
入を防ぐとともに軸受部の潤滑を行うことができる。
することなく、必要な冷凍機油量を封入した状態で横置
形のスクロ−ル圧縮機を提供することができ、より小
形,省スペ−スで高さの低い冷凍機が可能になる。
る。図6は、ガスの衝突により油分離を促進する例を示
した要部断面図、図7は、網状抵抗体により油分離を促
進する例を示した要部断面図、図8は、吐出孔近傍に網
状抵抗体を配設して油分離を促進する例を示した要部断
面図である。
機油が送り出されると配管の中で圧力損失を引き起こし
サイクルの効率を低下させる。第二の実施例では、図6
ないし図8に示すように、ガス流速の比較的大きい流域
に、密閉容器1の内壁との衝突により油分26(実線矢
印)とガス分25(白い矢印)とを分離する分離パイプ
29を設けた構造(図6参照)、あるいは、ガスを網状
抵抗体30,30a,30bを通過させることにより油
分26とガス分25とを分離する構造(図7,図8参
照)とした。
ガスを冷凍サイクルに送り出すことができ、サイクルの
効率を向上させることができる。また、圧縮機内の冷凍
機油量の減少も少なくできるので、スクロール圧縮機の
信頼性を向上することができる。
する。図9は、給油管の吸込口に磁石を取り付けた例を
示した要部断面図、図10は、給油管内部に異物補集部
を設けた例を示した要部断面図、図11は、図10の異
物補集部の拡大図である。
異物を吸込むと摺動部に侵入して損傷を引き起こすこと
がある。そこで、第三の実施例では、図9ないし図11
に示す2種類の異物補集構造を説明する。
の吸込口近傍に磁石31を装着することにより鉄系の異
物を補集することができる。また、図10ないし図11
に示したように給油管15の中に螺旋状の油板32を装
着し、吸込口から吐出口に至る途中の内径部に元の内径
より広い空間部33を形成したことにより、吸込まれた
油は回転運動を行い、油より比重の大きい異物は内壁に
沿って上昇し、空間部33で補集される。このように、
冷凍機油が摺動部に達する以前に異物が補集されるので
信頼性の向上を図ることができる。
ール圧縮機を用いた空気調和機の一実施例について図1
3を参照して説明する。図13は、図1に示した如き横
置形のスクロール圧縮機を用いた、本発明の一実施例に
係る空気調和機の室外ユニットの構成を示す斜視図であ
る。
室外ユニット、101は、上述した特徴を有する横置形
のスクロール圧縮機、102は、電気部品に係るインバ
ータ装置、103は熱交換器、104は、遠心ファンに
係るターボファンで、ターボファン104は、熱交換器
103の前面に羽根部分を位置している。105は、タ
ーボファン104の前面にあり、本ユニットのキャビネ
ットの正面となる化粧板である。
00では、熱交換部を構成する熱交換器103,ターボ
ファン104等の下部にスクロール圧縮機101および
インバータ装置102を配設している。
は、吸気106に示すように熱交換器103の背面から
吸い込まれ、図示しない冷凍サイクルのチューブを通る
冷媒と熱交換して排気107に示すようにターボファン
104の外径方向すなわち遠心方向に吹き出される。
してターボファンの例を説明したが、例えばシロッコフ
ァンでも良いことは言うまでもない。
うな効果がもたらされる。 (1)スクロール圧縮機は、従来の一般的なロータリ圧
縮機に較べコンパクトになる。
スクロール圧縮機は数回転して圧縮ガスを吐出するもの
であるから、単位時間当りの圧縮室の体積変化率は、ス
クロール圧縮機はロータリ圧縮機の数分の1である。し
かして、スクロール圧縮機は液圧縮しにくい構成なの
で、吸込みタンクが不要となり、その分コンパクトにな
る。
ので、従来行われていた振動吸収用の配管系のターン数
が少なくてすむので配管の占める部分が少なくなる。
ることで、スクロール圧縮機の設置機械室体積は、ロー
タリ圧縮機の設置機械室体積に較べてほぼ半分になる。 (2)スクロール圧縮機とインバータ装置を熱交換部の
下部に配置したので、ユニットとしては重心が低く据付
が安定する。このため、キャビネットの奥行きを薄形に
しても、従来の縦形の圧縮機を熱交換部に並設したもの
に較べ、安定性が良く、薄形化が可能である。
例えばターボファン,シロッコファンは奥行きの小さい
形状であるから、その点からもユニットの薄形化が可能
になる。 (3)キャビネットの形状が、正面から見てほぼ正方形
で、かつ、正面に化粧板があり、意匠的にも見栄えが良
い。 (4)送風機に遠心ファンを用いたので、外気は熱交換
器の背部から吸い込まれ、上下左右の周方向に吹き出さ
れ、吸気に対し排気が充分にとれるので通気効率が良く
なり、その分、熱交換器をよりコンパクトにすることが
できる。 (5)スクロール圧縮機は振動が少なく、配管系は短く
なり、冷凍サイクルの配管に太い配管を使うことができ
る。したがって、冷媒の圧力損失が少なくなってサイク
ル効率が高くなり、信頼性の高い空気調和機を提供する
ことができる。
れば、設置スペ−スの小さい横置形のスクロ−ル圧縮機
を提供することができる。
断面図である。
要部断面図である。
要部断面図である。
進する例を示した要部断面図である。
要部断面図である。
要部断面図である。
関係を示した線図である。
を用いた、本発明の一実施例に係る空気調和機の室外ユ
ニットの構成を示す斜視図である。
Claims (2)
- 【請求項1】密閉容器内に設けられ、それぞれ台板上に
直立する渦巻状のラップを有する2つのスクロ−ルが互
いにラップを内側にしてかみ合うスクロール圧縮機構部
と、この密閉容器内であって、この圧縮機構部を駆動す
る電動機部とを備えた横置形スクロール圧縮機におい
て、前記密閉容器内を、前記圧縮機構部および電動機部
を収納し潤滑油が貯えられた空間と、前記圧縮機構部か
ら吐出された冷媒を外部に送出する吐出パイプが接続さ
れ、かつ冷凍機油を当該圧縮機内の摺動部に供給するた
めの給油管の吸込口がある潤滑油が貯えられた空間とに
仕切り、前記電動機の回転中心より下部に、前記2つの
空間を連通する開口を設けた仕切部材とを備えたことを
特徴とする横置形スクロール圧縮機。 - 【請求項2】密閉容器内に設けられたスクロール圧縮機
構部と、この密閉容器内であって、このスクロール圧縮
機構部に、内部に軸方向に油穴を有する駆動軸を介して
駆動力を与える電動機部とを備えた横置形スクロール圧
縮機において、前記密閉容器内を、前記スクロール圧縮
機構部および電動機部を収納する空間と、前記圧縮機構
部から吐出された冷媒を外部に送出する吐出パイプが接
続され、かつ冷凍機油を当該圧縮機内の摺動部に供給す
るための給油管の吸込口がある空間とに仕切り、前記電
動機の回転中心より下部に、前記2つの空間を連通する
開口を設けた仕切部材とを備え、前記駆動軸の反スクロ
ール圧縮機構部側が前記吐出パイプが接続された空間に
位置するようにし、前記スクロール圧縮機構部および電
動機部を収納する空間および前記圧縮機構部から吐出さ
れた冷媒を外部に送出する吐出パイプが接続された空間
に貯えられた潤滑油を前記開口を介して連通させたこと
を特徴とする横置形スクロール圧縮機。
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