JP5444880B2 - 圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、ケーシング内部に圧縮機構およびモータが内蔵された圧縮機に関する。
従来より、密閉されたケーシング内部に冷媒などの作動流体を圧縮する圧縮機構およびそれを駆動するモータが収納された密閉型圧縮機が種々提案されている。このような密閉型圧縮機のうち、特許文献1(特許3832369公報)に記載されている圧縮機のように、鉛直方向と周方向に吐出ガスを分流する案内板がモータ上部に設置されているものがある。この圧縮機では、圧縮機構から吐出された吐出ガスは、モータ上部空間において、案内板によってモータ上部空間で旋回する方向とモータ下部空間方向とに分配される。
この案内板は、油分離とモータ冷却を両立させるものであり、円周方向に分配された吐出ガスからは、円周方向にガスが旋回するときの遠心分離の作用よって油が分離される。一方、軸方向に分配された吐出ガスは、一旦モータ下部空間に導かれ、固定子コアカットおよびエアギャップを経由して再びモータ上部空間に戻る際にモータ冷却を行ない、その後、円周方向に分配されたガスと合流して吐出管から吐き出される。
しかし、近年、圧縮機の高速化やシリンダ容量アップの要求により、モータヘの負荷が大きくなっている傾向にあり、そのため、モータ冷却のために、軸方向へ流れる吐出ガスの流量を増やす必要が生じている。
しかし、特許文献1に記載されているようなモータ上方において吐出ガスを2方向に分配する案内板の場合、軸方向に流れる吐出ガスの流量を増やすと、相対的に円周方向に流れる吐出ガスが減少する。それにより、モータ上部空間での遠心分離効果が減り、その結果、吐出管から圧縮機外部へ油が流出する割合、すなわち油上がり率が上昇するおそれがある。
本発明の課題は、モータを冷却するガスを増加させるとともに、ガスの遠心分離効果の低減を抑えることができる圧縮機を提供することにある。
第1発明の圧縮機は、密閉容器である本体ケーシングと、モータと、圧縮機構と、ガス流路と、下部ガイド部とを備えている。モータは、本体ケーシングの内面に固定された固定子、および固定子内部に回転自在に配置された回転子を有する。圧縮機構は、本体ケーシング内部におけるモータの上方に配置され、モータの回転駆動力により作動流体を圧縮する。ガス流路は、固定子と本体ケーシングとの間に形成され、圧縮機構によって圧縮されて吐出されたガスの下降が可能な流路である。下部ガイド部は、本体ケーシング内部におけるモータの下方に配置され、ガス流路を通って下降するガスの向きを、本体ケーシングの内面に沿って円周方向(D2)、或いは円周方向(D2)から斜め上方または下方へ所定の方向に変える。
ここでは、本体ケーシング内部におけるモータの下方において、ガス流路を通って下降するガスの向きを本体ケーシングの内面に沿って円周方向(D2)、或いは円周方向(D2)から斜め上方または下方へ所定の方向に変える下部ガイド部を備えているので、全てのガスをモータの下方へ流して下部ガイド部によって遠心分離することが可能になり、モータを冷却するガスを増加させることが可能である。しかも、ガスの遠心分離効果の低減を抑えることができる。
第2発明の圧縮機は、第1発明の圧縮機であって、油分離板をさらに備えている。油分離板は、本体ケーシング内部におけるモータの下方に配置され、下降するガスから油を分離する。下部ガイド部は、油分離板に設けられている。
ここでは、下部ガイド部が油分離板に設けられているので、油分離板の取付け作業と同時に下部ガイド部を取り付けることができるので、下部ガイド部の取付けや位置決めが容易である。
第3発明の圧縮機は、第1発明の圧縮機であって、下主軸受け部材をさらに備えている。下主軸受け部材は、本体ケーシング内部におけるモータの下方に配置され、回転子に固定された駆動軸を回転自在に支持する。下部ガイド部は、下主軸受け部材に設けられている。
ここでは、下部ガイド部が下主軸受け部材に設けられているので、下主軸受け部材の取付け作業と同時に下部ガイド部を取り付けることができるので、下部ガイド部の取付けや位置決めが容易である。
第4発明の圧縮機は、第1発明の圧縮機であって、上部ガイド部をさらに備えている。上部ガイド部は、本体ケーシング内部において圧縮機構と前記モータとの間に配置されている。上部ガイド部は、圧縮機構によって圧縮されて吐出されたガスをガス流路へ案内する第1ガス流路を有する。
ここでは、本体ケーシング内部において圧縮機構とモータとの間に配置され、圧縮機構によって圧縮されて吐出されたガスをガス流路へ案内する第1ガス流路を有する上部ガイド部をさらに備えているので、圧縮機構によって圧縮された全てのガスをガス流路へ案内することが可能であり、ガスをモータの下部空間へ効率よく流すことが可能である。その結果、全ての冷媒ガスを下部ガイド部に通して油の遠心分離することができ、その後、上昇する冷媒ガスによってモータの冷却を効率よく行うことが可能である。
第5発明の圧縮機は、第4発明の圧縮機であって、上部ガイド部は、第2ガス流路をさらに有する。第2ガス流路は、第1ガス流路から分岐し、本体ケーシングの内面に沿った所定の方向にガスを案内する。
ここでは、上部ガイド部が、第1ガス流路から分岐し、本体ケーシングの内面に沿った所定の方向にガスを案内する第2ガス流路をさらに有するので、モータ上方でもガスに含まれる油を補助的に遠心分離をすることができるので、油上がり率の増加をさらに抑えることが可能である。
第6発明の圧縮機は、第5発明の圧縮機であって、第1ガス流路の流路面積は、第2ガス流路の流路面積よりも大きい。
ここでは、第1ガス流路の流路面積が第2ガス流路の流路面積よりも大きいので、上部ガイド部に2方向のガス流路を設けても、モータ冷却のための鉛直方向に流れるガスの流量を充分確保でき、大部分の冷媒ガスを下部ガイド部によって旋回して油の遠心分離を行うことができる。それとともに、上部ガイド部の第2ガス流路によっても油の遠心分離を補助的に行うことができる。その結果、ガスの遠心分離効果の低減をさらに抑えることができる。
第1発明によれば、全てのガスをモータの下方へ流して下部ガイド部によって遠心分離することが可能になり、モータを冷却するガスを増加させることが可能である。しかも、ガスの遠心分離効果の低減を抑えることができる。
第2発明によれば、下部ガイド部の取付けや位置決めが容易である。
第3発明によれば、下部ガイド部の取付けや位置決めが容易である。
第4発明によれば、全ての吐出ガスを下部ガイド部に通して油の遠心分離することができ、その後、上昇するガスによってモータの冷却を効率よく行うことが可能である。
第5発明によれば、モータ上方でもガスに含まれる油を補助的に遠心分離をすることができるので、油上がり率の増加をさらに抑えることが可能である。
第6発明によれば、ガスの遠心分離効果の低減をさらに抑えることができる。
本発明の実施形態に係わる圧縮機の縦断面図。 図1の圧縮機のケーシング内部における下降するガスの経路を示す斜視図。 図1の上部ガイドおよび下部ガイドの配置を示す拡大斜視図。 本発明の実施形態の変形例に係わる圧縮機のケーシング内部における下降するガスの経路を示す斜視図。
つぎに本発明の圧縮機の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
〔実施形態〕
図1に示されるスクロール圧縮機1は、高低圧ドーム型のスクロール圧縮機であり、蒸発器や、凝縮器、膨張機構などと共に冷媒回路を構成し、その冷媒回路中の冷媒を圧縮する役割を担うものであって、主に、縦長円筒状の密閉ドーム型のケーシング10、スクロール圧縮機構15、オルダムリング39、駆動モータ16、下部主軸受60、吸入管19、吐出管20、上部ガイド部71、下部ガイド部72、および油分離板73から構成されている。以下、このスクロール圧縮機1の構成部品についてそれぞれ詳述していく。
〔スクロール圧縮機1の構成部品の詳細〕
(1)ケーシング
ケーシング10は、略円筒状の胴部ケーシング部11と、胴部ケーシング部11の上端部に気密状に溶接される椀状の上壁部12と、胴部ケーシング部11の下端部に気密状に溶接される椀状の底壁部13とを有する。そして、このケーシング10には、主に、冷媒ガスを圧縮するスクロール圧縮機構15と、スクロール圧縮機構15の下方に配置される駆動モータ16とが収容されている。このスクロール圧縮機構15と駆動モータ16とは、ケーシング10内を上下方向に延びるように配置される駆動軸17によって連結されている。そして、この結果、スクロール圧縮機構15と駆動モータ16との間には、間隙空間18が生じる。
(2)スクロール圧縮機構
スクロール圧縮機構15は、図1に示されるように、主に、ハウジング23と、ハウジング23の上方に密着して配置される固定スクロール24と、固定スクロール24に噛合する可動スクロール26とから構成されている。
以下、このスクロール圧縮機構15の構成部品についてそれぞれ詳述していく。
a)固定スクロール
固定スクロール24は、図1に示されるように、主に、平板状の鏡板24aと、鏡板24aの下面に形成された渦巻き状(インボリュート状)の渦巻き部分24bとから構成されている。
鏡板24aには、後述する圧縮室40に連通する吐出口41が鏡板24aの略中心に貫通して形成されている。吐出口41は、鏡板24aの中央部分において上下方向に延びるように形成されている。
さらに、鏡板24aの上面には、吐出口41に連通する拡大凹部42(図1参照)が形成されている。拡大凹部42は、鏡板24aの上面に凹設された水平方向に広がる凹部により構成されている。そして、固定スクロール24の上面には、この拡大凹部42を塞ぐように蓋体44がボルト44aにより締結固定されている。そして、拡大凹部42に蓋体44が覆い被せられることによりスクロール圧縮機構15の運転音を消音させる膨張室からなるマフラー空間45が形成されている。固定スクロール24と蓋体44とは、図示しないパッキンを介して密着させることによりシールされている。
b)可動スクロール
可動スクロール26は、図1に示されるように、主に、鏡板26aと、鏡板26aの上面に形成された渦巻き状(インボリュート状)の渦巻き部分26bと、鏡板26aの下面に形成された軸受部26cと、鏡板26aの両端部に形成される溝部26dとから構成されている。
可動スクロール26は、アウタードライブの可動スクロールである。すなわち、可動スクロール26は、駆動軸17の外側に嵌合する軸受部26cを有している。
可動スクロール26は、溝部26dにオルダムリング39が嵌め込まれることによりハウジング23に支持される。また、軸受部26cには駆動軸17の上端が嵌入される。可動スクロール26は、このようにスクロール圧縮機構15に組み込まれることによって駆動軸17の回転により自転することなくハウジング23内を公転する。そして、可動スクロール26の渦巻き部分26bは固定スクロール24の渦巻き部分24bに噛合させられており、両渦巻き部分24b,26bの接触部の間には圧縮室40が形成されている。そして、この圧縮室40では、可動スクロール26の公転に伴い、両渦巻き部分24b,26b間の容積が中心に向かって収縮する。実施形態に係るスクロール圧縮機1では、このようにして冷媒を圧縮するようになっている。
c)ハウジング
ハウジング23は、その外周面において周方向の全体に亘って胴部ケーシング部11に圧入固定されている。つまり、胴部ケーシング部11とハウジング23とは全周に亘って気密状に密着されている。このため、ケーシング10の内部は、ハウジング23下方の高圧空間28とハウジング23上方の低圧空間29とに区画されていることになる。また、このハウジング23には、上端面が固定スクロール24の下端面と密着するように、固定スクロール24がボルト等により締結固定されている。また、このハウジング23には、上面中央に凹設されたハウジング凹部31と、下面中央から下方に延設された軸受部32とが形成されている。そして、この軸受部32には、上下方向に貫通する軸受孔33が形成されており、この軸受孔33に駆動軸17が軸受34を介して回転自在に嵌入されている。
d)その他
また、このスクロール圧縮機構15には、固定スクロール24とハウジング23とに亘り、連絡通路46が形成されている。この連絡通路46は、固定スクロール24とハウジング23に切欠形成されたハウジング側通路48とが連通するように形成されている。そして、連絡通路46の上端は拡大凹部42に開口し、連絡通路46の下端、即ちハウジング側通路48の下端はハウジング23の下端面に開口している。つまり、このハウジング側通路48の下端開口により、連絡通路46の冷媒を間隙空間18に流出させる吐出口49が構成されていることになる。
(3)オルダムリング
オルダムリング39は、上述したように、可動スクロール26の自転運動を防止するための部材であって、ハウジング23に形成される溝部26dに嵌め込まれている。なお、この溝部26dは、長円形状の溝であって、ハウジング23において互いに対向する位置に配設されている。
(4)駆動モータ
駆動モータ16は、実施形態においてブラシレスDCモータであって、主に、ケーシング10の内壁面に固定された環状の固定子51と、固定子51の内側に僅かな隙間(エアギャップ通路)をもって回転自在に収容された回転子52とから構成されている。そして、この駆動モータ16は、固定子51の上側に形成されているコイルエンド53の上端がハウジング23の軸受部32の下端とほぼ同じ高さ位置になるように配置されている。
固定子51には、ティース部に銅線が巻回されており、上方および下方にコイルエンド53が形成されている。また、固定子51の外周面には、固定子51の上端面から下端面に亘り且つ周方向に所定間隔をおいて複数個所に切欠形成されているコアカット部が設けられている。そして、このコアカット部により、胴部ケーシング部11と固定子51との間に上下方向に延びるモータ冷却通路55が形成されている。モータ冷却通路55は、スクロール圧縮機構15によって圧縮されて吐出された冷媒ガスの下降が可能な本発明のガス流路に対応している。
回転子52は、上下方向に延びるように胴部ケーシング部11の軸心に配置された駆動軸17を介してスクロール圧縮機構15の可動スクロール26に駆動連結されている。
(5)下部主軸受
下部主軸受60は、駆動モータ16の下方の下部空間に配設されている。この下部主軸受60は、胴部ケーシング部11に固定されるとともに駆動軸17の下端側軸受を構成し、駆動軸17を支持している。
(6)吸入管
吸入管19は、冷媒回路の冷媒をスクロール圧縮機構15に導くためのものであって、ケーシング10の上壁部12に気密状に嵌入されている。吸入管19は、低圧空間29を上下方向に貫通すると共に、内端部が固定スクロール24に嵌入されている。
(7)吐出管
吐出管20は、ケーシング10内の冷媒をケーシング10外に吐出させるためのものであって、ケーシング10の胴部ケーシング部11内部における高圧空間28の位置に気密状に嵌入されている。
(8)上部ガイド部
上部ガイド部71は、金属薄板等で製造されたガスを案内する部材であり、ケーシング10内部においてスクロール圧縮機構15と駆動モータ16との間に配置されている。具体的には、上部ガイド部71は、スクロール圧縮機構15と駆動モータ16との間の間隙空間18に配設されている。
上部ガイド部71は、スクロール圧縮機構15によって圧縮されて吐出された冷媒ガスをモータ冷却通路55へ案内する第1ガス流路74を有しており、連絡通路46の吐出口49を流出した冷媒ガスをモータ冷却通路55に案内する。
(9)下部ガイド部
下部ガイド部72は、金属薄板等で製造されたガスを案内する部材であり、ケーシング10内部における駆動モータ16の下方に配置されている。具体的には、下部ガイド部72は、ケーシング10内面に沿って油分離板73の上面側に設けられている。下部ガイド部72は、ガス洩れが生じることなくモータ冷却通路55に連通するように、油分離板73から固定子51の下端にまでほぼ届く高さを有する。
下部ガイド部72は、図2〜3に示されるように、鉛直方向側開口75、サイクロン流路76、および円周方向側開口77を有している。鉛直方向側開口75は、鉛直方向に向けて開口している。サイクロン流路76は、ケーシング10の円周方向に延び、モータ冷却通路55に連通する鉛直方向側開口75を通してモータ冷却通路55と略L字状に連通する。円周方向側開口77は、サイクロン流路76の終端においてケーシング10の円周方向に開口する。
したがって、下部ガイド部72は、モータ冷却通路55を通って下降する圧縮された冷媒ガスの向きを、鉛直方向D1から、サイクロン流路76に沿ってケーシング10の内面に沿って円周方向D2に変え、その結果、圧縮されて吐出された冷媒ガスをケーシング10内面に沿って旋回させ、冷媒ガス中に含まれる油を遠心分離することが可能である。
(10)油分離板
油分離板73は、ケーシング10内部における駆動モータ16の下方に配置され、下降する圧縮された冷媒ガス中に含まれる油を分離する板状の部材である。油分離板73は、下部主軸受60の上面側に固定されている。
油分離板73は、図3に示されるように、本体ケーシング10の内周面全体の約2/3の範囲を閉じている。すなわち、油分離板73は、下部ガイド部72が取り付けられている1/3の範囲A、下部ガイド部72の円周方向側開口77に隣接する1/3の範囲B、および切欠き78が形成された1/3の範囲Cからなる。
そのため、モータ冷却通路55を通って駆動モータ16の下部へ下降した圧縮された冷媒ガスは、油分離板73の上面側に設けられた下部ガイド部72によってケーシング10の円周方向へ案内されて旋回し、このとき冷媒ガス中に含まれる遠心分離された油がケーシング10底面の油溜まりP(図1参照)へ切欠き78を通して落下することが可能である。
また、油分離板73の切欠き78は、モータ冷却通路55の直下からケーシング10の円周方向にずれた位置に配置されているので、モータ冷却通路55を通して下降した冷媒ガスが切欠き78の下方の油溜まりPに直接当たって油を巻き上げるおそれがない。
〔スクロール圧縮機1の運転動作〕
つぎに、スクロール圧縮機1の運転動作について図1を参照しながら簡単に説明する。まず、駆動モータ16が駆動されると、駆動軸17が回転し、可動スクロール26が自転することなく公転運転を行う。すると、低圧の冷媒が、吸入管19を通って圧縮室40の周縁側から圧縮室40に吸引され、圧縮室40の容積変化に伴って圧縮され、高圧の冷媒ガスとなる。そして、この高圧の冷媒ガスは、圧縮室40の中央部から吐出口41を通ってマフラー空間45へ吐出され、その後、連絡通路46、ハウジング側通路48、吐出口49を通って間隙空間18へ流出し、上部ガイド部71と胴部ケーシング部11の内面との間を下側に向かって流れる。冷媒ガスは、モータ冷却通路55を下側に向かって流れ、モータ下部空間にまで流れる。
モータ冷却通路55を通って駆動モータ16の下部へ下降した圧縮された冷媒ガスは、油分離板73に当たって冷媒ガスに含まれる油が分離されるとともに、油分離板73の上面側に設けられた下部ガイド部72によってケーシング10の円周方向D2へ案内されて旋回する。これにより、冷媒ガスに含まれる油ミストは、遠心分離されてケーシング10の内面に液滴となって付着した後、ケーシング10底面の油溜まりP(図1参照)へ切欠き78を通して落下する。
その後、冷媒ガスは、固定子51と回転子52との間のエアギャップ通路、または連絡通路46に対向する側(図1における左側)のコアカット(モータ冷却通路55)を上方に向かって流れる。その後、冷媒ガスは、間隙空間18から吐出管20を通してケーシング10外に吐出される。そして、ケーシング10外に吐出された冷媒ガスは、冷媒回路を循環した後、再度吸入管19を通ってスクロール圧縮機構15に吸入されて圧縮される。
<特徴>
(1)
実施形態の圧縮機1では、ケーシング10内部における駆動モータ16の下方に配置され、モータ冷却通路55を通って下降する冷媒ガスの向きを、鉛直方向D1からサイクロン流路76に沿ってケーシング10の内面に沿って円周方向D2に変える下部ガイド部72を備えている。
これにより、駆動モータ16の下方で冷媒ガスの遠心分離が可能なので、全ての冷媒ガスを駆動モータ16の下方へ流すことが可能になり、駆動モータ16を冷却する冷媒ガスを増加させることが可能である。
しかも、駆動モータ16の下方へ全ての冷媒ガスを下部ガイド部72によって遠心分離するので、従来の案内板のようなモータ上方でガスを鉛直方向と円周方向に分配して遠心分離する場合と比較して、冷媒ガスの遠心分離効果の低減を抑えることができる。
(2)
すなわち、実施形態の圧縮機1では、上部ガイド部71による鉛直方向の冷媒ガスの流量を増やすことが可能であり、駆動モータ16の冷却を促進することが可能である。
しかも、吐出管20から離れた駆動モータ16の下部空間において、遠心分離作用を増加させるので、油上がり率を低減できる。
とくに、駆動モータ16の固定子51が集中巻きの場合には、分布巻きの場合には存在しなかった固定子コイル間の隙間が大幅に増加するので、これがガス通路となって上方へ流れるガスの通る流路面積の合計が増加するので、モータ下部空間から上部空間へのガス流速が大幅な低下となるが、実施形態の圧縮機1では、一旦、モータ下部空間に全ての冷媒ガスを導くことができるので、ガス流速の低下の影響をより受けて、油上がり率をさらに低減できる。
以上のように、モータ冷却効果を下げることなしに、油上がり率の増加を抑えることが可能である。
(3)
実施形態の圧縮機1では、下部ガイド部72が、ケーシング10内部における駆動モータ16下方の下降する冷媒ガス中に含まれる油を分離する油分離板73に設けられているので、油分離板73の取付け作業と同時に下部ガイド部72を取り付けることができるので、下部ガイド部72の取付けや位置決めが容易である。
(4)
実施形態の圧縮機1では、ケーシング10内部においてスクロール圧縮機構15と駆動モータ16との間に配置され、スクロール圧縮機構15によって圧縮された冷媒ガスをモータ冷却通路55へ案内する第1ガス流路74を有する上部ガイド部71を備えている。
これにより、スクロール圧縮機構15によって圧縮された全ての冷媒ガスをモータ冷却通路55へ案内することが可能であり、冷媒ガスをモータ下部空間へ効率よく流すことが可能である。
その結果、全ての冷媒ガスを下部ガイド部72に通して油の遠心分離することができ、その後、上昇する冷媒ガスによって駆動モータの冷却を効率よく行うことが可能である。
<変形例>
(A)
実施形態の圧縮機1では、下部ガイド部72がサイクロン流路76に沿ってケーシング10の内面に沿って円周方向D2に変えているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、下部ガイド部72は、モータ冷却通路55を通って下降する圧縮ガスの向きを、ケーシング10の内面に沿った所定の方向に変えて遠心分離できればよいので、たとえば、円周方向D2以外にも、ケーシング10の内面に沿って円周方向D2に対して斜め上方または下方へ向けた方向に変えてもよい。この場合、圧縮ガスが螺旋状に流れることにより、長い経路長の間で遠心分離効果が得られる。
(B)
実施形態の圧縮機1では、下部ガイド部72がケーシング10内部における駆動モータ16下方の油分離板73に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の変形例として、下部ガイド部72を下部主軸受60に設けてもよい。下部主軸受60は、図1に示されるように、ケーシング10内部における駆動モータ16の下方に配置され、回転子52に固定された駆動軸17を回転自在に支持する。
この場合も、下部ガイド部72を下部主軸受60に設けられているので、下部主軸受60の取付け作業と同時に下部ガイド部72を取り付けることができるので、下部ガイド部72の取付けや位置決めが容易である。
しかも、油分離板73およびその切欠き78の取付位置に影響を受けないので、下部ガイド部72の取付け自由度が向上する。
(C)
また、本発明の圧縮機の他の変形例として、図4に示されるように、駆動モータ16の上側の上部ガイド部71が鉛直方向に延びる第1ガス流路74とは別に、補助的に遠心分離効果を奏する第2ガス流路79を有するようにしてもよい。
すなわち、図4の上部ガイド部71は、鉛直方向に延びる第1ガス流路74と、第1ガス流路74から分岐し、ケーシング10の内面に沿った円周方向D3に圧縮された冷媒ガスを案内する第2ガス流路79とを有している。この場合、モータ上方でも冷媒ガスに含まれる油を補助的に遠心分離をすることができるので、油上がり率の増加をさらに抑えることが可能である。
また、上部ガイド部71の第2ガス流路79についても圧縮ガスの向きをケーシング10の内面に沿った所定の方向に変えればよいので、たとえば、円周方向D2以外にも、ケーシング10の内面に沿って円周方向D2に対して斜め上方または下方へ向けた方向に変えてもよい。この場合も、圧縮ガスが螺旋状に流れることにより、長い経路長の間で遠心分離効果が得られる。
(D)
さらに、図4のように上部ガイド部71に2方向のガス流路を設ける場合には、モータ冷却のための冷媒ガスの流量を充分確保するために、冷媒ガスが下降する第1ガス流路74の流路面積を遠心分離用の第2ガス流路79の流路面積よりも大きく設定するのが好ましい。
このように設定することにより、上部ガイド部71に2方向のガス流路を設けても、モータ冷却のための鉛直方向に流れる冷媒ガスの流量を充分確保でき、大部分の冷媒ガスを下部ガイド部72によって旋回して油の遠心分離を行うことができる。それとともに、さらに補助的に上部ガイド部71の第2ガス流路79によっても油の遠心分離を行うことができる。その結果、ガスの遠心分離効果の低減をさらに抑えることができる。
(E)
本発明の圧縮機によって圧縮される冷媒として、HFC(ハイドロフルオロカーボン)や分子式:C3mn(但し、m及びnは1以上5以下の整数で、m+n=6の関係が成立する。)で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒、又は該冷媒を含む混合冷媒を採用するのが好ましい。なお、その他の冷媒も採用可能である。
本発明は、密閉容器内部にモータが内蔵され、モータの固定子と本体ケーシングとの間を圧縮された冷媒ガスが下降してモータを冷却する構造を有する圧縮機に種々適用することが可能である。
1 圧縮機
10 ケーシング
15 スクロール圧縮機構
16 駆動モータ
17 駆動軸
51 固定子
52 回転子
55 モータ冷却通路(ガス流路)
60 下部主軸受
71 上部ガイド部
72 下部ガイド部
73 油分離板
74 第1ガス流路
79 第2ガス流路
特許3832369公報

Claims (6)

  1. 密閉容器である本体ケーシング(10)と、
    前記本体ケーシング(10)の内面に固定された固定子(51)、および前記固定子(51)内部に回転自在に配置された回転子(52)を有するモータ(16)と、
    前記本体ケーシング(10)内部における前記モータ(16)の上方に配置され、前記モータ(16)の回転駆動力によりガスを圧縮する圧縮機構(15)と、
    前記固定子(51)と前記本体ケーシング(10)との間に形成され、前記圧縮機構(15)によって圧縮されたガスの下降が可能なガス流路(55)と、
    前記本体ケーシング(10)内部における前記モータ(16)の下方に配置され、前記ガス流路(55)を通って下降する前記ガスの向きを、前記本体ケーシング(10)の内面に沿って円周方向(D2)、或いは円周方向(D2)から斜め上方または下方へ所定の方向に変える下部ガイド部(72)と、
    を備えている圧縮機(1)。
  2. 前記本体ケーシング(10)内部における前記モータ(16)の下方に配置され、下降する前記ガスから油を分離する油分離板(73)をさらに備え、
    前記下部ガイド部(72)は、前記油分離板(73)に設けられている、
    請求項1に記載の圧縮機(1)。
  3. 前記本体ケーシング(10)内部における前記モータ(16)の下方に配置され、前記回転子(52)に固定された駆動軸(17)を回転自在に支持する下主軸受け部材(60)をさらに備え、
    前記下部ガイド部(72)は、前記下主軸受け部材(60)に設けられている、
    請求項1に記載の圧縮機(1)。
  4. 前記本体ケーシング(10)内部において前記圧縮機構(15)と前記モータ(16)との間に配置され、前記圧縮機構(15)によって圧縮された前記ガスを前記ガス流路(55)へ案内する第1ガス流路(74)を有する上部ガイド部(71)をさらに備えている、
    請求項1に記載の圧縮機(1)。
  5. 前記上部ガイド部(71)は、前記第1ガス流路(74)から分岐し、前記本体ケーシング(10)の内面に沿った所定の方向に前記ガスを案内する第2ガス流路(79)をさらに有する、
    請求項4に記載の圧縮機(1)。
  6. 前記第1ガス流路(74)の流路面積は、前記第2ガス流路(79)の流路面積よりも大きい、
    請求項5に記載の圧縮機(1)。
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