JP3591048B2 - 横置き密閉型電動圧縮機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、冷暖房装置、あるいは冷蔵庫などの冷却装置に用いられる横置き密閉型電動圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の横置き密閉型電動圧縮機として、特開平第2−267379号公報に開示されている横置き密閉型電動スクロール圧縮機を例にとり、図面とともに説明する。
【0003】
図4に示すように、密閉容器101の内部には、圧縮機構部102と、固定子103と回転子104とからなる電動機部105と、クランク軸106とが概ね水平方向に設置されている。また、密閉容器101の下部には、潤滑油溜107が設けられている。
【0004】
上記構成において、電動機部105を駆動させると、回転子104と一体に回転するクランク軸106によって圧縮機構部102に回転力が伝達される。圧縮機構部102は、軸受部材110、固定スクロール111、旋回スクロール112、自転拘束部品113などとから構成されており、前記回転力が伝達されることにより、圧縮作用が発生する。
【0005】
また、自転拘束部品113の一端には、ポンプ機構108が設けてあり、潤滑油溜107から汲み上げられた潤滑油は、圧縮機構部102の各摺動部分及びクランク軸106の副軸受部114などを潤滑した後、排出口115及び116から潤滑油溜107に排出される。
【0006】
一方、クランク軸106には、このクランク軸106に作用する不釣合い力を打ち消すためのバランスウエイト109が設置されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成では、圧縮機構部102からの潤滑油の排出口115及び116が、クランク軸106あるいはバランスウエイト109といった回転部あるいは回転部に近接したところに設けられているために、潤滑油が密閉容器101内部に飛散し、過剰の潤滑油が吸い込みガスとともに圧縮室内に吸い込まれ、圧縮機の能力を低下させたり、あるいは吐き出しガスとともに密閉容器101外部に吐き出されて、冷凍サイクル(図示せず)の能力低下や、密閉容器101内部の潤滑油不足による圧縮機構部102などの摺動部分の焼き付きなどの原因となっていた。
【0008】
また、クランク軸106に設けられたバランスウエイト109は、クランク軸106とともに回転するので、排出口115及び116から排出された潤滑油の密閉容器101内部での飛散を増長させたり、あるいは潤滑油溜107の潤滑油を撹拌することによる抵抗のために、圧縮機の入力増加といった原因となっていた。
【0009】
本発明は上記従来例の課題を解決するもので、密閉容器内部での潤滑油の飛散を抑制することにより、能力を安定化し、高信頼性の横置き密閉型電動圧縮機を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
【0011】
第1の手段は、密閉容器内部に、圧縮機構部と、この圧縮機構部を駆動するための電動機部と、この電動機部の回転力を前記圧縮機構部に伝達するクランク軸とを概ね水平方向に設置し、前記圧縮機構部に、密閉容器内部に溜められた潤滑油が、圧縮機構部の潤滑を必要とする部分を潤滑した後、再度、密閉容器内部に排出するための排出口を設け、前記排出口は圧縮機構部の電動機部側でクランク軸外周近傍に形成され、
この排出口を円周方向外側から近接して包囲する様に、前記圧縮機構部と一体に形成された盛り上がりを設けるとともに、この盛り上がりの一部に切り欠き部分を設けるものである。
【0012】
第2の手段は、第1の手段に加えて、盛り上がりの切り欠き部分を水平面より下方側の範囲内に設けるものである。
【0014】
【作用】
上記手段による作用は、以下の通りである。
【0015】
第1の手段による作用は、圧縮機構部を潤滑した後の潤滑油を排出する排出口と対面するように、圧縮機構部と一体に形成された盛り上がりを円周方向に設けることにより、排出口から排出される潤滑油の密閉容器内部への飛散を抑制でき、加えて、前記盛り上がりの一部に切り欠き部分を設けることにより、潤滑油のほとんどを、この切り欠き部分から密閉容器内部の潤滑油溜に戻すことができる。
【0016】
第2の手段による作用は、第1の手段による作用に加えて、盛り上がりの切り欠き部分を水平面より下方側の範囲内に設けることにより、排出口から排出される潤滑油を迅速かつ確実に潤滑油溜に戻すことができる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の一実施例における密閉型電動圧縮機について、横置き密閉型電動スクロール圧縮機を例にとり、図1及び図2とともに説明する。
【0019】
密閉容器1の内部には、圧縮機構部4と、この圧縮機構部4を駆動する電動機部10と、この電動機部10の回転力を前記圧縮機構部4に伝達し、軸受部材8及び副軸受部材13とで回転自在に支承されたクランク軸9とが概ね水平方向に設置されている。前記電動機部10は、固定子11と、前記クランク軸9に焼嵌などの方法で固定された回転子12とから構成されている。また、クランク軸9には、バランスウエイト26が形成されている。
【0020】
吸い込み管2から吸い込まれた低圧冷媒ガスは、旋回スクロール5、固定スクロール6、自転拘束部品7、及び軸受部材8から構成される圧縮機構部4の吸い込み口14を経て吸い込まれ、圧縮された後、高圧冷媒ガスとなり、吐き出し口15から密閉容器1の吐き出し側空間16側へ吐き出される。そして、圧縮機構部4の外周に設けられた連通孔17を通り、電動機部10の設置された電動機部側空間18へ吐き出される。その後、高圧冷媒ガスは、吐き出し管3から密閉容器1の外部へ吐き出され、冷凍サイクル(図示せず)で熱交換を行った後、再び吸い込み管2から低圧冷媒ガスとなって吸い込まれる。
【0021】
一方、密閉容器1の内部に設けられた潤滑油溜19には、潤滑油が溜められている。この潤滑油は、クランク軸9の一端に設置されたポンプ装置20によって汲み上げられた後、クランク軸9に設けられた通路21を通って、圧縮機構部4の潤滑を必要とする部分を潤滑した後、圧縮機構部4に設けられた排出口22から排出される。
【0022】
排出口22から排出された潤滑油は、排出口22が軸受部材8とクランク軸9のつば23との間に設けられており、しかもクランク軸9が回転しているので、その遠心力によって密閉容器1内部に飛散しようとする。ところが、前記排出口22と対面するように、圧縮機構部4と一体に形成された盛り上がり24を円周方向に設けているので、潤滑油は、この盛り上がり24の内壁面に衝突する。そして、盛り上がり24の一部に設けられた切り欠き部分25から潤滑油溜19に戻される。
【0023】
本発明の第2の実施例では、図3に示すように、クランク軸9と一体に回転可能な回転子12の外周面27を前記クランク軸9に形成されたバランスウエイト26を覆う長さまで延長している。これにより、圧縮機の運転条件などにより、潤滑油溜19の液面がバランスウエイト26の高さまで上昇しても、バランスウエイト26によって潤滑油溜19を撹拌するようなことはない。また、排出口22から排出された潤滑油の飛散をバランスウエイト26によって増長させるようなことはない。
【0024】
なお、上記説明では、第1及び第2の別の実施例として説明したが、これらを組み合わせた実施例も本発明に含まれることは言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】
本発明による効果は、以下の通りである。
【0026】
第1の発明による効果は、潤滑油を排出する排出口と対面するように、圧縮機構部と一体に形成された盛り上がりを円周方向に設けることにより、排出口から排出される潤滑油の密閉容器内部への飛散を抑制でき、加えて、前記盛り上がりの一部に切り欠き部分を設けることにより、潤滑油のほとんどを、この切り欠き部分から密閉容器内部の潤滑油溜に戻すことができる。従って、多量の潤滑油が高圧冷媒ガスとともに圧縮機から吐き出されることはなく、圧縮機及び冷凍サイクルの能力を安定することができる。
【0027】
第2の発明による効果は、第1の発明による効果に加えて、盛り上がりの切り欠き部分を水平面より下方側の範囲内に設けることにより、排出口から排出される潤滑油を迅速かつ確実に潤滑油溜に戻すことができる。従って、潤滑油が排出口から潤滑油溜に戻るまで距離が極めて短くなり、潤滑油の飛散を防ぎ、しかも常に潤滑油溜の液面を安定した状態にすることができ、摺動部分の焼き付きなどがなく、圧縮機の信頼性を向上することができる。
【0029】
以上説明したように、本発明によれば、密閉容器内部での潤滑油の飛散を抑制でき、高効率かつ高信頼性の横置き密閉型電動圧縮機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における横置き密閉型電動スクロール圧縮機の断面図
【図2】本発明の一実施例における横置き密閉型電動スクロール圧縮機の要部斜視図
【図3】本発明の別の実施例における横置き密閉型電動スクロール圧縮機の要部断面図
【図4】従来からあるスクロール圧縮機の断面図
【符号の説明】
1 密閉容器
4 圧縮機構部
8 軸受部材
9 クランク軸
12 回転子
19 潤滑油溜
22 排出口
24 盛り上がり
25 切り欠き部分
26 バランスウエイト
27 外周面
Claims (2)
- 密閉容器内部に、圧縮機構部と、この圧縮機構部を駆動するための電動機部と、この電動機部の回転力を前記圧縮機構部に伝達するクランク軸とを略水平方向に設置し、前記圧縮機構部に、密閉容器内部に溜められた潤滑油が、圧縮機構部の潤滑を必要とする部分を潤滑した後、再度、密閉容器内部に排出するための排出口を設け、前記排出口は圧縮機構部の電動機部側でクランク軸外周近傍に形成され、この排出口を円周方向外側から近接して包囲する様に、前記圧縮機構部と一体に形成された盛り上がりを設けるとともに、この盛り上がりの一部に切り欠き部分を設けた横置き密閉型電動圧縮機。
- 盛り上がりの切り欠き部分を水平面より下方側の範囲内に設けた請求項1記載の横置き密閉型電動圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11819095A JP3591048B2 (ja) | 1995-05-17 | 1995-05-17 | 横置き密閉型電動圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11819095A JP3591048B2 (ja) | 1995-05-17 | 1995-05-17 | 横置き密閉型電動圧縮機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08312545A JPH08312545A (ja) | 1996-11-26 |
JP3591048B2 true JP3591048B2 (ja) | 2004-11-17 |
Family
ID=14730391
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11819095A Expired - Fee Related JP3591048B2 (ja) | 1995-05-17 | 1995-05-17 | 横置き密閉型電動圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3591048B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
JP2006329141A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スクロール圧縮機 |
-
1995
- 1995-05-17 JP JP11819095A patent/JP3591048B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH08312545A (ja) | 1996-11-26 |
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