JP3470214B2 - 密閉型圧縮機とその密閉型圧縮機より潤滑油を取り出す方法 - Google Patents
密閉型圧縮機とその密閉型圧縮機より潤滑油を取り出す方法Info
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Description
アコンなどの冷凍空調機に使用する密閉型圧縮機に関す
るものである。
どの冷凍空調機にはロータリー圧縮機やスクロール圧縮
機などの密閉型圧縮機が用いられている。この種の圧縮
機の従来技術として、図7に示す密閉型圧縮機を例にと
り図面とともに説明する。図7はロータリー圧縮機で1
01は密閉の高圧容器で、この密閉容器101の底部に
は潤滑油102が貯留され、また、電動要素103が上
部に、回転圧縮要素104が下部に収容されている。1
05は密閉容器101の上壁に貫通して取り付けられた
吐出管で、この吐出管105は運転時に回転圧縮要素1
04で圧縮され、密閉容器101内に吐出された冷媒が
外部冷凍サイクルに供給されるようにしている。
する場合、環境の保護を考え密閉容器内部に貯留された
潤滑油を取り出すことが必要になってきている。しかし
ながら、上記従来構成では図8に示すように密閉容器内
部に貯留された潤滑油102を密閉容器101の外部に
取り出す場合に、密閉容器101を傾けてもその密閉容
器101の壁面に貫通して取り付けられた吐出管105
において密閉容器101内部に突き出た高さHの分だ
け、潤滑油102が密閉容器101内部に残ることにな
る。また、図9のように密閉容器1に貫通して取り付け
られた吐出管105の密閉容器101内部に突き出た高
さを無くすことで、上記従来構成より密閉容器101内
部に貯留された潤滑油102を容易に取り出すことがで
きるが、運転時に冷媒と十分に分離し切れなかった潤滑
油102が、密閉容器101の内壁を伝って流れ、潤滑
油102が吐出冷媒と一緒に外部冷凍サイクルに吐出さ
れやすくなるため、潤滑油不足を招いたり、外部冷凍サ
イクルに潤滑油がたまって冷凍能力が悪くなる問題があ
った。
になされたもので、製品廃棄時に密閉型容器内部に貯留
された潤滑油を容易に取り出せ、しかも冷凍サイクルへ
の潤滑油の飛び出しが少ない密閉型圧縮機を提供するこ
とを目的としたものである。
めに本発明は、密閉容器から吐出ガスを外部に導く吐出
管を、密閉容器内部に挿入するとともに、前記吐出管に
おいて前記密閉容器内部に突き出た部分に小孔を設けた
もので、前記圧縮機を吐出管側に傾けることにより簡単
に密閉容器内部に貯留された潤滑油を吐出管より容易に
取り出せ、しかも運転中の冷凍サイクルへの潤滑油の飛
び出しが少ない密閉型圧縮機を提供することができる。
明の一態様によれば、吐出管を密閉容器内部に挿入する
とともに前記吐出管において前記密閉容器の内壁に近い
部分に小孔を設けたもので、このことにより圧縮機を吐
出管側に傾けることにより簡単に密閉容器内部に貯留さ
れた潤滑油を吐出管より容易に取り出せ、密閉容器の壁
面を伝って流れる潤滑油を吐出管に吸い込まないため、
運転中の潤滑油の飛び出しを少なくすることができる。
上部に圧縮機構を、その下部に電動機を収納した圧縮機
において、吐出管を前記圧縮機構と電動機の間の密閉容
器の側部より内部に挿入するとともに吐出管において前
記密閉容器の内壁に近い部分に下方に開口する小孔を設
けたもので、潤滑油を吐出管より容易に取り出せるとと
もに、吐出冷媒の流れと逆方向に小孔を設けたことによ
り、運転中の潤滑油の飛び出しをより少なくすることが
できる。
機構と電動機を水平に配設した横置きの圧縮機におい
て、吐出管を前記電動機を介して前記圧縮機構と反対側
の密閉容器の側部より内部に挿入するとともに前記密閉
容器の内壁に近い部分に開口する小孔を下方に設けたも
ので、潤滑油を吐出管より容易に取り出せる。さらに、
電動機の回転子にはね上げられ密閉容器の壁面を伝って
落下する潤滑油が吐出管に吸い込まれにくくなることに
より、運転中の潤滑油の飛び出しをより少なくすること
ができる。
管を密閉容器内部に挿入するとともに前記吐出管におい
て前記密閉容器の内壁に近い部分に、吐出管より細い半
径方向外方に延びる枝管を設けたもので、潤滑油を吐出
管より容易に取り出せるとともに、枝管があるため吐出
管を伝わる潤滑油の吸い込みが少なくなり、運転中の潤
滑油の飛び出しをより少なくすることができる。
説明する。
で、この密閉容器1内には下部に回転圧縮要素3が、上
部には電動要素4が収納されている。回転圧縮要素3は
シリンダ5と、回転軸6の偏心部7により回転するロー
ラ8と、このローラ8に接してシリンダ5内を高圧区域
と低圧区域とに区画するベーン(図示せず)と、シリン
ダ5の開口部を閉塞する上軸受け9と下軸受け10と、
この下軸受け10に取り付けられた吐出バルブ(図示せ
ず)と、この吐出バルブを覆うように下軸受け10に取
り付けられたバルブカバー11とにより構成されてい
る。電動要素4は固定子12と回転子13とで構成さ
れ、これら固定子12と回転子13との間にはエアギャ
ップ14が形成されている。15は円板で回転子13の
上端に取り付けられている。16は密閉容器1の上壁に
貫通して取り付けられた直管状の吐出管で、17は前記
吐出管16の密閉容器の内壁に近い部分に設けた小孔で
ある。
て、シリンダ5内に流入した冷媒はローラ8とベーン
(図示せず)により圧縮され、吐出バルブ(図示せず)
を開放してバルブカバー11内に吐出される。バルブカ
バー11内に吐出された冷媒には潤滑油2が溶解してい
るが、電動要素4のエアギャップ14を通過することと
円板15により、この電動要素4の上部空間に到達する
時には冷媒と潤滑油2はある程度分離される。分離され
た潤滑油2は遠心力で密閉容器1の壁面に飛ばされる。
飛ばされた潤滑油2の多くは自重により落下するが、一
部は冷媒の流れにより壁面を伝わり、密閉容器1の上部
内壁1aを矢印の方向に流れる。また、冷媒から分離さ
れなかった潤滑油2については、一部が上部内壁1aに
ぶつかり、矢印に示すように上部内壁1aを伝って吐出
管16側に流れてくる。ここで、吐出管16が密閉容器
1に深く挿入されているため、吐出管16に潤滑油が直
接吸い込まれず、その多くは吐出管16を伝って落下し
ていく。吐出管16には小孔17が設けられているが、
ここから吸い込まれる潤滑油は少ない。
6の密閉容器の内壁に近い部分に小孔17を設けること
で、密閉容器1の壁面に貫通して取り付けられた吐出管
16の密閉容器1の内部に突き出た高さに関係なく、密
閉容器1を傾けることで、その密閉容器1内に貯留され
ている潤滑油2のほとんどを容易に取り出すことが可能
になる。
した密閉容器1内には下部に電動要素4、上部には回転
圧縮要素3が収納されており、実施例1で回転圧縮要素
3はロータリー機構であったが、実施例2ではスクロー
ル機構の例で説明する。
を互いにかみ合わせ、吸入管20から吸い込んだ冷媒を
中心に向かって圧縮する。圧縮された冷媒は吐出孔21
より上部に排出され、吐出連結孔22を通り電動機室2
3に流入する。旋回スクロール19は電動要素4に連結
した回転軸6により駆動される。回転圧縮要素3の摺動
部を潤滑するために、潤滑油溜まりにためられた潤滑油
2は油ポンプ24により、油孔25を経て回転圧縮要素
3に供給される。回転圧縮要素3に供給された潤滑油2
の一部は、吐出冷媒と混じり吐出孔21から吐出連結孔
22を経て電動機室23に入る。この潤滑油2は回転子
13の遠心力により外側に飛ばされ、密閉容器1の壁面
を伝って下方に落下してくる。矢印のように密閉容器1
の内壁を伝わってくる潤滑油2は、吐出管16がかなり
深く密閉容器1の内壁に挿入されているため、そのまま
潤滑油溜まりに落下し、吐出冷媒と一緒に飛び出すこと
が少ない。吐出管16には小孔17が設けられている
が、下方であり吐出冷媒と一緒に吐出管16に入ること
なく、下部の潤滑油溜まりに落下する。さらに、密閉容
器1の壁面に貫通して取り付けられた吐出管16の密閉
容器1の内部に突き出た高さに関係なく、製品廃棄時に
は密閉容器1を傾けることで、その密閉容器1内に貯留
されている潤滑油2のほとんどを容易に取り出すことが
可能になる。
した密閉容器1内には電動要素4と回転圧縮要素3を水
平に収納され、吐出管16については回転圧縮要素3に
対して電動要素4を介して反対側の密閉容器1の側部よ
り内部に挿入するとともに前記密閉容器の内壁に近い部
分に開口する小孔17を下方に設けたものである。
て、実施例1での説明と同様に回転圧縮要素3で圧縮さ
れた冷媒は、密閉容器1の内部に吐出され、電動要素4
を冷却し、電動機室23に入る。一方、底部にたまった
潤滑油2は、回転子13によって泡立ったり、冷媒が溶
け込んで液レベルが上がると撹拌され遠心力ではね飛ば
される。はね飛ばされた潤滑油2は密閉容器1の壁面に
つき、吐出冷媒の流れによって矢印のように密閉容器1
の内壁を流れる。矢印のように密閉容器1の内壁を伝わ
ってくる潤滑油2は、吐出管16がかなり深く密閉容器
1の内壁に挿入されているため、そのままに落下し、吐
出冷媒と一緒に飛び出すことが少ない。吐出管16には
小孔17が設けられているが、下方であり吐出冷媒と一
緒に吐出管16に入ることなく下部の潤滑油溜まりに落
下する。さらに、密閉容器1の壁面に貫通して取り付け
られた吐出管16の密閉容器1の内部に突き出た高さに
関係なく、製品廃棄時には密閉容器1を傾けることで、
その密閉容器1内に貯留されている潤滑油2のほとんど
を容易に取り出すことが可能になる。
3における吐出管16の密閉容器1の内壁に近い部分に
設けた小孔17の代わりに、前記小孔17と同じ位置に
吐出管16より細い半径方向外方に延びる枝管26aを
設けたものであり、この枝管26aにより吐出管16を
伝ってくる潤滑油2が吐出管16に吸い込まれるのを防
ぐことができる。したがって、運転時の密閉容器1内か
ら外部冷凍サイクルへの潤滑油2の飛び出しをより抑制
し、製品廃棄時には密閉容器1を傾けることで、その密
閉容器内に貯留されている潤滑油のほとんどを容易に取
り出すことが可能になる。
半径方向外方に延びる枝管26bをバーリングにより設
けたものであり、枝管26bを容易に作成することがで
きる。
吐出管を密閉容器内部に挿入するとともに前記吐出管に
おいて前記密閉容器内部に突き出た部分に、前記圧縮機
を前記吐出管に傾けることにより前記密閉容器内の潤滑
油を前記吐出管より取り出すための小孔を設けることに
より、製品廃棄時に簡単に密閉容器内部に貯留された潤
滑油を取り出せ、しかも運転中の潤滑油の飛び出しを少
なくすることができる。
縮機の断面図
けるロータリー圧縮機の断面図
縮機の断面図
縮機の断面図
図
図
型ロータリー圧縮機の断面図
Claims (2)
- 【請求項1】 密閉容器の内部に電動機と圧縮機構と潤
滑油を収納し、前記圧縮機構で圧縮したガスを前記密閉
容器内に吐出する高圧型の圧縮機において、 前記密閉容器の壁面に貫通して取り付けられ前記密閉容
器から吐出ガスを外部に導く直管状の吐出管の前記密閉
容器内部に突き出た部分に、前記圧縮機を前記吐出管側
に傾けることにより前記潤滑油を前記吐出管より取り出
すための小孔を設けた密閉型圧縮機。 - 【請求項2】 密閉容器の内部に電動機と圧縮機構と潤
滑油を収納し、前記圧縮機構で圧縮したガスを前記密閉
容器内に吐出する高圧型の圧縮機から前記潤滑油を取り
出す方法であって、 前記密閉容器の壁面に貫通して取り付けられ前記密閉容
器から吐出ガスを外部に導く直管状の吐出管側に前記圧
縮機を傾け、 前記吐出管の前記密閉容器内部に突き出た部分に設けら
れた小孔を通じて前記潤滑油を取り出す方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21546496A JP3470214B2 (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 密閉型圧縮機とその密閉型圧縮機より潤滑油を取り出す方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21546496A JP3470214B2 (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 密閉型圧縮機とその密閉型圧縮機より潤滑油を取り出す方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1037882A JPH1037882A (ja) | 1998-02-13 |
JP3470214B2 true JP3470214B2 (ja) | 2003-11-25 |
Family
ID=16672816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21546496A Expired - Fee Related JP3470214B2 (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 密閉型圧縮機とその密閉型圧縮機より潤滑油を取り出す方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3470214B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100455795C (zh) * | 2004-06-28 | 2009-01-28 | 乐金电子(天津)电器有限公司 | 具有噪声降低结构的密封型压缩机 |
CN114183350B (zh) * | 2021-12-17 | 2022-11-11 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种分油管及具有其涡旋压缩机 |
-
1996
- 1996-07-25 JP JP21546496A patent/JP3470214B2/ja not_active Expired - Fee Related
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