JPS6238884A - 密閉形圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、密閉形圧縮機に係り、特に、冷凍サイクルの
非定常運転時などに発生する圧縮機内冷凍機油のフォー
ミング現象を抑制するのに好適な密閉形圧縮機に関する
ものである。

〔発明の背景〕

密閉容器内の上部に電動機、下部に当該電動機によって
駆動される圧縮機構部を収納し、密閉容器の底部に冷凍
機を貯溜する密閉形圧縮機、例えばロータリ式圧縮機で
は、圧縮室の高圧側と低圧側のシールおよび摺動部の潤
滑のために、油ポンプにより多量の油を圧縮・凌構部お
よび摺動部に供給している。

これらの油は、一部は圧縮室内で圧縮された冷媒に混入
し、冷媒とともに圧縮機を構成する密閉容器内空間に吐
出され、残りは、摺動部等からオーバーフローし、同じ
く密閉容器内に流出する。

前者の、冷媒とともに密閉容器内空間に吐出される油は
霧状であり、後者のオーバーフローする油も一部電動機
のロータ下端にあるバランスウェイトにより飛散され霧
状となる。

霧状となった油は、通常は密閉容器内で冷媒と分離され
、大半は圧縮機外へ吐出されることなく密閉容器内に溜
まるが、圧縮機の回転数が速くなったシ、液戻シなどに
より油が冷媒で希釈されて粘度が低下したりすると、油
ポンプの揚油量が増釆るため密閉容器内で霧状となる油
も増加し、圧縮機外へ吐出される油が多くなる。その結
果、密閉容器底部の油が不足して、圧縮機の摺動部の潤
滑が十分に行なわれず、金属接触等により摩耗が増大す
るといった不都合が生じていた。

そこで、このような油吐出の増大を軽減する手段として
、例えば特開昭５５−８１２８７号公報に記載されてい
るように、圧縮室で圧縮された冷媒を電動機上部の密閉
容器内空間に吐出するとともに、この冷媒を電動機下部
の空間に開口部を有する吐出パイプにより密閉容器外部
に吐出するように構成して、密閉容器内空間で冷媒と分
離された油が、冷媒の流れに阻害されることなく密閉容
器底部に戻るようにし、吐出パイプから吐出される油量
を低減するものが知られている。

この手段は、圧縮室から霧状になって吐出する油の分離
には効果的であるが、摺動部等からオーバーフローし、
電動機のロータ下端にあるバランスウェイトにより飛散
され霧状となっている油の分離については配慮されてい
なかった。

非定常運転時の液戻りなどにより、油が冷媒で希釈され
低粘度となることから、油ポンプの揚油量が増大し、摺
動部等からのオーバーフローが増えた場合には、バラン
スウェイトにより霧状となる油中の冷媒濃度が高いため
、圧縮室から吐出される高温のガス冷媒や電動機等によ
り加熱され発泡し、いわゆるフォーミング現象を発生す
る。

油が発泡すると体積が増え、容易に吐出パイプから密閉
容器外部に吐出されるため、このような場合には、圧縮
室から吐出される油よりも、むしろ摺動部等からのオー
バーフローする油を発泡させることなく密閉容器底部に
戻すととが必要となる。

〔発明の目的〕

本発明は、前述の従来技術の実状に鑑みてなされたもの
で、非定常運転時などに発生する圧縮機内冷凍機油のフ
ォーミング現象を抑制し、圧縮機内冷凍機油の異常減少
を防止しうる密閉形圧縮機の提供を、その目的としてい
る。

〔発明の概要〕

本発明に係る密閉形圧縮機の構成は、密閉容器内の上部
に電動機、下部に当該電動機によって駆動される圧縮機
構部全収納し、前記密閉容器の底部に冷凍機油を貯溜す
る密閉形圧縮機において、前記密閉容器内に、前記電動
機側と前記圧縮機構部側との上、下に密閉容器を仕切り
、かつ、その上、下を連通ずる開口部分な有する分離板
と、この分離板に接続し、分離板上部で流出する冷凍機
油を捕集するための油捕集手段とを設け、前記圧縮機構
部で圧縮された冷媒を前記分離板の上部へ吐出せしめる
とともに、前記分離板上部で流出する冷凍機油を分離板
下部へ戻しつるように構成したものである。

次のとおりである。

密閉圧縮機、例えばロータリ式圧縮機の非定常運転時の
圧縮機内冷凍機油の異常減少の主要因は、液戻シなどに
より冷媒で希釈され低粘度となった油が、油ポンプによ
り大量に汲み上げられ、電動機ロータのバランスウェイ
トによって霧状とされ、圧縮室から吐出する高温のガス
冷媒や電動機等で加熱されて発泡する、いわゆるフォー
ミング現象にある。

そこで、本発明においては、摺動部等からオーバーフロ
ーする油を捕集し、電動機ロータのバランスウェイトで
飛散されないようにして密閉容器底部に戻すとともに、
その油を、圧縮室から吐出する高温のガス冷媒や電動機
に触れさせないように分離板で分離する構造とし、フォ
ーミングを抑制し、圧縮機内冷凍機油の異常減少を防止
するようにしたものである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の各実施例を第１図ないし第６図を参照し
て説明する。

まず、第１図は、本発明の一実施例に係るロータリ式密
閉形圧縮機の縦断面図である。

第１図に示すロータリ式密閉形圧縮機は、密閉容器１内
の上部に電動機２、下部に当該電動機２によって駆動さ
れる圧縮機構部３を収納し、前記密閉容器１の底部に冷
凍機油４を貯溜したものである。

そして、この密閉容器１内に、前記電動機２側と前記圧
縮機構部３側との上、下に密閉容器を仕切シ、かつ、上
、下を連通ずる開口部分を有する分離板５を設けている
。

分離板５は、圧縮機構部３で圧縮された冷媒ガスを分離
板５の上方へ吐出せしめる吐出口６を開口するとともに
、電動機２を構成するロータ７下部のエンドリング８の
内側へ油捕集手段に係る円筒状の油ガイド９を圧入して
固定し、摺動部等からオーバーフローした油を油捕集手
段に係る油捕分離板５に接続させている。そして、この
分離板２／Ｑ） には、油ガイド９、油捕集カバ１０で捕集され導びかれ
た前金、分離板５の下部の冷凍機油溜シに戻すための連
通口１１を開口している。

このロータリ式密閉形圧縮機の構成を、第１図を参照し
てより詳細に説明する。

第１図において、１２は、密閉容器１内壁に固定された
シリンダ、１３は、このシリンダ１２にポル）１５ａで
固定され、シリンダ１３の上端面を密閉するとともに、
後述するクランク軸１８を支持する上軸受、１４は、同
じくシリンダ１２にポル）１５ｂで固定され、シリンダ
１２の下端面を密閉するとともに、後述するクランク軸
１８を支持する下軸受、１６は、前記シリンダ１２、上
軸受１３．下軸受１４により形成された圧縮室１７内で
偏心運動して冷媒ガスの圧縮を行うピストン、１８は、
このピストン１６を偏心運動させるクランク軸、７は、
このクランク軸１８に嵌着された電動機２の構成要素で
あるロータ、１９は、電動機２の構成要素であるステー
タで、密閉容器１内壁に固定されている。３４は、回転
部分のアンバランス量を打消すだめのバランスウェイト
である。

これらの部品は、圧縮機ケース１ａ内に収納されており
、この圧縮機ケース１ａは、上蓋１ｂにより密閉されて
密閉容器１を構成している。

２０は、クランク軸１８の下端に取付けられた給油ピー
スであシ、密閉容器１の底部に貯溜されている冷凍機油
４は、この給油ピース２０により、クランク軸１８の中
空部を通して汲上げられ、上軸受給油口２１から上軸受
１３を、ピストン給油口２２からピストン１６を、下軸
受給油口２３から下軸受１４を潤滑するとともに、シリ
ンダ１２、ピストン１６などの圧縮要素の高圧部から低
圧部への冷媒漏れに対するシールを行う。２４は、給油
ピース２０で汲み上げられた冷凍機油が、クランク軸１
８の上部から流出しないように設けられた油止めであシ
、２５は前記油止め２４によりクランク軸１８内部が密
閉空間と々す、ガス冷媒が溜まることによって、冷凍機
油が各給油口まで汲上げられないといつだ現象を防止す
るために設けられたガス抜き穴である。

２６は、圧縮機ケース１とシリンダ１２に取付けられた
吸込パイプ、２７は、この吸込パイプ２６からの冷媒を
前記圧縮室１７へ導びくため。

シリンダ１２に設けられた吸込路、２８は、下軸受１４
に設けられた吐出弁、２９は当該吐出弁２８の弁おさえ
、３０は、下軸受１４とで吐出室３１を形成する吐出キ
ャンプ、３２は、下軸受１４、シリンダ１２、上軸受１
３に連通して穿設された吐出路である。

５は、上軸受１３のフランジ１３ａ上にボルト１５ａで
固定された円板形状の分離板であり、この分離板５には
、前記吐出路３２の開口位置に連通して吐出口６が開口
している。まだ、電動機２を構成するロータ７の下部エ
ンドリング８に圧入固定された油ガイド９と、前記分離
板５の上面に溶接された油捕集カバ１０とで捕集された
、摺動部などからオーバーフローした冷凍機油を分離板
５の下部へ戻すための連通孔１１が開口している。

このように構成された本実施例のロータリ式密閉形圧縮
機の動作を、第１図を参照して説明する。

いま、電動機２に通電すると（通電に必要な電源、スイ
ッチ、配線等はいずれも図示せず）、ロータ７が回転し
、吸込パイプ２６から冷媒が吸込まれ、吸込路２７を通
って圧縮室１７へ送られる。

この圧縮室１７で圧縮されたガス冷媒は、下軸受１４に
設けられた吐出弁２８から吐出室３１へいったん吐出さ
れたのち、吐出路３２を通って分離板５の吐出口６から
この分離板５の上方へ吐出される。吐出された冷媒ガス
は、電動機２０ロータ７およびステータ１９を冷却した
のち、吐出パイプ３３から圧縮機外の冷凍サイクル（図
示せず）へ吐出されて以下冷凍サイクルを循環する。

以上の運転を円滑にさせるため、ロータリ式密閉形圧縮
機では、多量の冷凍機油を圧縮機構部および摺動部に供
給している。

次に、その作用、効果について説明する。

密閉容器１の底部に封入された冷凍機油４は、例えば遠
心ポンプを利用した給油ピース２０により、クランク軸
１８の中空部を通して上方へ汲上げられ、上軸受給油口
２１、ピストン給油口２２、下軸受給油口２３から圧縮
機構部および各摺動部へ送うれ、シールおよび潤滑を行
う。

以上の動作を行う給油機構は、冷凍機油４が高粘度のと
きでも、また、インバータ等を利用した可変速圧縮機で
は最低速度で運転したときでも、必要油量が確保される
ような設計がなされている。

したがって、非定常運転時の液戻りなどが原因で、冷凍
機油が冷媒で希釈され低粘度となったり、圧縮機全高速
運転した場合には、給油機構の揚油量が必要以上となり
、上軸受１３の上端部ヤガス抜き穴２５からオーバーフ
ローする。これらのオーバーフローした冷凍機油は、ロ
ータ７下部のエンドリング８に固定された油ガイド９に
より下方に送られるため、バランスウェイト３４で飛散
させられることはない。前記油ガイド９により下方に送
られた冷凍機油は、油捕集カバー１０で集められ分離板
５に設けられた連通孔１１から当該分離板５の下部へ戻
される。前述のように、圧縮された高温の冷媒ガスは、
吐出路３２を通って分離板５の吐出口６からこの分離板
５の上方へ吐出されるため、摺動部等からオーバーフロ
ーして分離板５の下部へ戻される冷凍機油を加熱し発泡
させることはない。

したがって、冷凍機油４が非定常運転時などに冷媒で希
釈されるようなことがあっても、フォーミング現象を最
小限に抑制することができる。

なお、本実施例においては、油ガイド９は、下端にフラ
ンジ部９ａｉ形成した形状になっているが、精度よく製
作されればフランジ部９ａがなくとも、油ガイド９の下
端が捕集カバー１０の上端部より低くなるように位置せ
しめる限シ効果は同じである。

また、本実施例においては、油ガイド９の上部をエンド
リング８の内側へ圧入するようにしたが、油ガイドの上
端部の内径を小さくして、その部分をクランク軸１８に
圧接するようにしてもよい。

油を集める油捕集カバー１０は、本実施例では、分離板
５と別部品とし両者を溶接により接合しているが、絞り
加工により両者を一体成形による−部品としても何ら効
果に変りはない。

さらに、分離板５は１本実施例では、上軸受１３のフラ
ンジ１３ａにボルト１５ａで固定し。

分離板５の外周縁と圧縮機ケース１ａの内周面との間に
隙間をもたせることにより、分離板５の上。

下を連通させているが、分離板の外径を圧縮機ケース１
ａの内径と等しくして、圧縮機ケース１に圧入すること
により固定してもよい。ただし、その場合は、吐出口６
から冷媒とともに分離板５の上部へ吐出される冷凍機油
を分離板５の下部へ戻すための小孔あるいは切欠き等を
設ける必要がある。

次に、本発明の他の実施例を第２図を参照して説明する
。

第２図は、本発明の他の実施例に係るロータリ式密閉形
圧縮機の縦断面図である。図中、第１図と同一符号のも
のは、第１図の実施例と同一部品であるから、その説明
を省略する。

第２図の実施例が、第１図の実施例と異なるところは、
第１図の油捕集カバ１０をなくし、分離板にその機能も
させている点である。

第２図において、３５は、油捕集機能付きの分離板であ
シ、圧縮機ケース１ａに圧入固定されている。この分離
板３５には、分離板上部へ冷媒ガスとともに吐出された
冷凍機油を分離板下部へ戻すための小孔３６が穿設され
ている。

また、吐出路３２を通って吐出される冷媒ガスを分離板
３５の上部へ吐出させるため、吐出管に係る補助パイプ
３７ケ分離板３５に貫通させて吐出路３２に接続させて
いる。

さらに、電動機２を構成するロータ７下部のエンドリン
グ８に圧入固定された油ガイド９ば、先の第１図の実施
例と同一の円筒状の油ガイドであるが、この油ガイド９
の開放下端、すなわちフランジ９ａは、分離板３５を貫
通して当該分離板３５の下面より下に位置するように構
成されている。

このように構成しても、圧縮機の動作は、前述した第１
図の例と全く同じで、同様の効果が期待される。

次に、第３図ないし第６図は、いずれも本発明のさらに
他の実施例に係るロータリ式密閉形圧縮機の油捕集手段
の各実施例を示す断面図である。

各図面は、いずれも油捕集手段まわりのみを示しており
、各図中、第１図と同一符号のものは同一部品であるか
ら、その説明を省略する。

まず、第３図を参照して油捕集手段の一実施例を説明す
る。

第３図において、３８は、内側へ曲げた上端部３８ｂ’
ｅ、ロータ７下部のエンドリング８の下端部より高くな
るように位置せしめた油捕集カバーで、との油捕集カバ
３８は、下部エンドリング８、バランスウェイト３４の
下端部を取囲むように形成されて分離板５に接続してい
る。

分離板５には、油捕集カバ３８で捕集され導びかれた冷
凍機油を分離板５の下部へ戻すための連通孔１１が開口
しているのは第１図の例と同じである。

このように構成することにより、摺動部等からオーバー
フローした冷凍機油は、ロータ７の回転により、エンド
リング８とかバランスウェイト３４の下端から遠心方向
に飛散されても、油捕集カバ３８で捕集することができ
、分離板５に設けた連通孔１１から当該分離板５の下部
へ戻すことができる。

次に、第４図を参照して油捕集手段の他の実施例全説明
する。

第４図において、３９は、その一部に空洞３９ａと、こ
れを塞ぐ空洞カバ４０とを設け、クランク軸１８の軸心
を含む平面でロータフの下部を断面にしたとき、その外
形が全周にわたりほぼ同一形状になるように形成したエ
ンドリングである。４１は、その上端部４１　ａ　’ｔ
ｂエンドリング３９の下端部よりも高くなるように位置
せしめだ捕集カバであり、この捕集カバ４１は、エンド
リング３９を長くした分だけ、前記第３図の実施例にお
ける捕集カバ３８より高さ寸法を低くしてもよい。

このように、ロータ７の下部をその外形が全周にわたっ
てほぼ同一に滑らかな形状に構成すると油捕集カバ４１
内で飛散する油滴が少なくなシ、オーバーフローした冷
凍機油を効果的に捕集することができるという利点があ
るほか、前述の各実施例と同様の効果が期待される。

次に、第５図を参照して油捕集手段のさらに他の実施例
を説明する。

第５図において、４２は、その一部に空洞４２ａとこれ
を塞ぐ空洞カバ４３を設け、さらにその先端全周に、根
元部より小径の先端小径部４２ｂｉ形成したエンドリン
グである。このようなエンドリング４２とすることによ
り、油捕集カバは、前記第４図の例における捕集カバ４
１よりさらに高さ寸法を低く、かつ小径とすることがで
き、第１図の油捕集カバ１０と同一形状とすることがで
きる。

第５図の実施例によれば、前述の各実施例と同様の効果
が期待されるほか、油捕集手段の部品を小さく単純なも
のにできる。

なお、第４図、第５図を参照して説明したエンドリング
３９、エンドリング４２は、空洞を設けることによりバ
ランスウェイトの代りとしているが、一部に比重の大き
いバランスウェイ［ｉ［込んだり外形状を変えないよう
に取付けたシすることによっても、またその両者を併用
することによっても同様の効果が期待できる。

捷だ、第５図では、エンドリング４２の先端全周に根元
部より小径の先端小径部４２ｂ’ｌＨ形成しているため
、エンドリング４２の空洞部４２ａとこれを塞ぐ空洞カ
バ４３によりエンドリング４２の外形を全周にわたって
ほぼ同一な滑らかな形状としなくとも、捕集カバー１０
内で飛散する油滴の量には変りがない。したがって、空
洞部４２ａと空洞カバ４３’ｉやめても、その効果には
変りがない。

次に、第６図を参照して油捕集手段のさらに他の実施例
を説明する。

第６図において、４５は、内側へ曲げた上端部４５ａｉ
クランク軸１８の冷凍機油がオーバーフローする部分よ
り高くなるように位置せしめ、その下部ケ、連通孔１１
を開口した分離板５に接続した油捕集カバである。

この油捕集カバ４５は、エンドリング８、バランスウェ
イト３４の内側に位置し、上軸受１３の軸受ハウジング
部１３ｂｆｆ：、油が流れ落ちうる間隙を保って取囲む
ように形成されている。

このように構成することにより、摺動部等からオーバー
フローした冷凍機油は、エンドリング８、バランスウェ
イト３４により飛散させられることなく、捕集カバ４５
で捕集され、分離板５に設けられた連通孔１１から当該
分離板５の下部へ戻すことができる。

なお、前述の第３図ないし第６図の各実施例の油捕集手
段は、第１図、第２図で説明した分離板５１分離板３５
のいずれと組合わせても、本発明のロータリ式密閉形圧
縮機を実現できることは言うまでもない。

また、前述の各実施例では、圧縮機構部を構成するシリ
ンダを圧縮機ケース内周に固定した形式のロータリ式圧
縮機の例を説明したが、本発明は、この形式のロータリ
式圧縮機に限るものではなく、同様の効果が期待できる
範囲で汎用的に、密閉形の縦形回転圧縮機に適用できる
ものである。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明によれば、摺動部等からオー
バーフローする冷凍機油と圧縮機構部からの吐出ガスを
分離することにより、非定常運転時などに発生する圧縮
機内冷凍機油のフォーミング現象を抑制し、圧縮機内冷
凍機油の異常減少を防止しうる密閉形圧縮機を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例に係るロータリ式密閉形圧
縮機の縦断面図、第２図は、本発明の他の実施例に係る
ロータリ式密閉形圧縮機の縦断面図、第３図ないし第６
図は、いずれも本発明のさらに他の実施例に係るロータ
リ式密閉形圧縮機の油捕集手段の各実施例を示す断面図
である。 １・・・密閉容器、１ａ・・・圧縮機ケース、２・・・
電動機、３・・・圧縮機構部、４・・・冷凍機油、５，
３５・・・分離板、６・・・吐出口、７・・・ロータ、
８・・・エンドリング、９・・・油ガイド、１０・・・
油捕集カバ、１１・・・連通孔、１２・・・シリンダ、
１３・・・上軸受、１３ａ・・・フランジ、１３ｂ・・
・軸受ハウジング、１６・・・ピストン、１７・・・圧
縮室、１８・・・クランク軸、２１・・・上軸受給油口
、２２・・・ピストン給油口、２３・・・下軸受給油口
、２５・・・ガス抜き穴、３２・・・吐出路、３４・・
・バランスウェイト、３６・・・小孔、３７・・・補助
バイブ、３８，４１，４５・・・油捕集カバ、３８ａ。 ４１ａ、４５Ｂ・・・上端部、３９．４２・・・エント
リ心（目 窮２皿 め６　の

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、密閉容器内の上部に電動機、下部に当該電動機によ
   つて駆動される圧縮機構部を収納し、前記密閉容器の底
   部に冷凍機油を貯溜する密閉形圧縮機において、前記密
   閉容器内に、前記電動機側と前記圧縮機構部側との上、
   下に密閉容器を仕切り、かつ、その上、下を連通する開
   口部分を有する分離板と、この分離板に接続し、分離板
   上部で流出する冷凍機油を捕集するための油捕集手段と
   を設け、前記圧縮機構部で圧縮された冷媒を前記分離板
   の上部へ吐出せしめるとともに、前記分離板上部で流出
   する冷凍機油を分離板下部へ戻しうるように構成したこ
   とを特徴とする密閉形圧縮機。 ２、特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、分離板
   は、圧縮機構部を構成するシリンダの上部を密閉する上
   軸受のフランジ上に固定され、その、周縁は密閉容器の
   ケース内面と間隙を保持するとともに、圧縮機構部の吐
   出路と連通する吐出口と、油捕集手段で捕集された油を
   分離板下部へ戻すための連通口とを穿設したものである
   密閉形圧縮機。 ３、特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、分離板
   は、密閉容器のケース内面に固定したものであつて、そ
   の分離板上に、圧縮機構部の吐出路に連通する吐出管を
   接続せしめたものである密閉形圧縮機。 ４、特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、油捕集
   手段は、電動機を構成するロータ下部のエンドリングに
   装着した油ガイドと、その油ガイドの下端部を取囲むよ
   うに形成されて分離板に接続する油捕集カバとからなる
   ものである密閉形圧縮機。 ５、特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、油捕集
   手段は、電動機を構成するロータ下部のエンドリングに
   装着した油ガイドであつて、この油ガイドの開放下端が
   、分離板を貫通して当該分離板の下面より下に位置する
   ように構成したものである密閉形圧縮機。 ６、特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、油捕集
   手段は、その上端部が、電動機を構成するロータ下部の
   エンドリングの下端部より高い位置にあり、かつ、当該
   エンドリング下端部を取囲むように形成されて分離板に
   接続する油捕集カバである密閉形圧縮機。 ７、特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、電動機
   を構成するロータの下部エンドリング先端に、このエン
   ドリングより小径の先端小径部を形成し、この先端小径
   部の下端より高い位置に油捕集手段に係る油捕集カバの
   上面を位置させ、この油捕集カバを分離板に接続したも
   のである密閉形圧縮機。 ８、特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、油捕集
   手段は、内側へ曲げた上端部を、冷凍機油が流出する部
   分より高く位置させ、かつ、電動機を構成するロータ下
   部のエンドリングの内側に位置し、圧縮機構部を構成す
   るシリンダ上部を密閉する上軸受の軸受ハウジング部を
   取囲むように形成されて分離板に接続する油捕集カバで
   ある密閉形圧縮機。