JPS63106390A

JPS63106390A - ロ−タリ式密閉形圧縮機

Info

Publication number: JPS63106390A
Application number: JP25161686A
Authority: JP
Inventors: Hirokatsu Kosokabe; 香曾我部　弘勝; Hiroshi Iwata; 博岩田
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1986-10-24
Filing date: 1986-10-24
Publication date: 1988-05-11

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、ロータリ式密閉形圧縮機に係り、特に、密閉
容器内の油面を安定に保持し、サイクル内への油流出を
防止するのに好適な油戻し手段を備えたロータリ式密閉
形圧縮機ζこ関するものである０〔従来の技術〕一般に、冷凍サイクル中に油が混入すると、熱交換器の
熱抵抗が増え、配管の圧力損失が増大し、冷凍サイクル
の効率を低下させることが知られている。また、油の流
出量が増加すると、圧縮機は潤滑油不足となり、圧縮機
の信頼性が損なわれるという問題がある。このため、空
気調和機等に使用される密閉形のロータリ圧縮機では、
様々な油分離手段が設けられている。

例えば、特開昭６０−６９２９４号公報には、電動機の
回転子の回転作用により吐出ガス中に混入した油の微粒
を分離する手段が記載されている。

しかし、軸受摺動部等に供給された油または分離した油
を密閉容器底部の油溜めに戻す油戻し手段については、
例えば実開昭６０−４７９２号、実開昭６０−６５３９
２号公報等に油溶し孔を設ける手段が一部開示されてい
るものの十分に配慮されていなかった。

特に、高速回転時には、回転軸の遠心ポンプ作用で多量
の潤滑油が軸受摺動部に供給されるが、これらの油を迅
速に回収しないと油溜めの油面が低下し、ベーン等の潤
滑が不足して圧縮機の信頼性が損なわれるとともに、圧
縮機構部の上部に滞溜している油は吐出ガスの流動によ
り噴き上げられて霧状になり、やがては冷凍サイクル中
に流出し、冷凍サイクルの効率低下をひきおこす問題が
あった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

このように、上記従来技術では、ポンプ作用で軸受摺動
部に供給された油の戻し手段については十分に配慮され
ておらず、特に高速回転時に油面が低下して圧縮機の信
頼性が損なわれるという問題があった。

本発明は、前述の従来技術の問題点を解決するためにな
されたもので、遠心ポンプ作用で軸受摺動部に供給され
た油を周囲に飛散させることなく、すみやかに密閉容器
底部の油溜めに回収しつるロータリ式密閉形圧縮機を提
供することを、その目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明に係るロータリ式密
閉形圧縮機の構成は、密閉容器内に、電動機と、この電
動機の回転軸で連絡する、上軸受。

シリンダ、偏心クランク、ローラ、このローラの回動に
ともなってシリンダ内を摺動する仕切ベーン、および下
軸受からなる圧縮機構部とを収納し前記密閉容器の底部
に潤滑油の油溜めを備え、前記回転軸に係るクランク軸
の下端部を前記油溜めに浸漬させる遠心ポンプ部となし
、前記クランク軸に給油路を有してなるロータリ式密閉
形圧縮機において、前記圧縮機構部の上軸受上端部に、
この上端部を囲む円筒状の油受けを設け、前記上軸受に
、前記油受けと前記密閉容器底部の油溜めとを連通しつ
る油戻し通路を形成したものである。

〔作用〕

回転軸の回転にともなう遠心ポンプ作用で軸受摺動部に
供給された油は、潤滑を終えると上軸受の上端部から流
出し、円筒形状の油受けで捕集されるため、吐出ガス中
に飛散しミスト状になって冷凍サイクル中に流出するこ
となく、すみやかに上軸受に形成された油戻し通路を通
って密閉容器底部の油溜めに回収されるようになるので
、高速回転時にも油面が低下することがない。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図ないし第５図を参照し
て説明する。

まず、第１図は、本発明の一実施例に係るロータリ式密
閉形圧縮機の縦断面図、第２図は、第１図の上軸受部の
要部拡大図、第５図は、従来の上軸受部の要部拡大図で
ある。

図において、１はほぼ円筒形状の密閉容器、２は、密閉
容器１の上部に配設された！動機で、回転子２ａと固定
子２ｂとからなっている。３は、密閉容器１の下部に収
納された圧縮機構部で、次に述べる構成１ｃなっている
０４はシリンダ、５はシリンダ４内を回転するローラ１．
．６は、ローラ５に回転を与えるクランクで、ローラ５
はクランク６に嵌着されている。また、クランク６は、
回転子２ａに嵌着された回転軸７の回転中心と偏心して
回転軸７のクランク軸部を構成しており、電動機２の回
転子２ａにより回転駆動される。

８．９は、それぞれシリンダ４の上、下端を閉塞し、回
転軸７を支持する上軸受、下軸受である。

１０は、ローラ５の回転に追従してシリンダ４内を往復
動し、シリンダ４内を吸込室と圧縮室とに仕切る仕切ベ
ーンであり、この仕切ベー７１０の先端はローラ５に当
接し、仕切ベーン１０の後端はばね１１によって押圧さ
れるように構成されている。

下軸受９は、その下側開口を底板１２により閉じられ、
圧縮室内から吐出弁（図示せず）を通過して吐出される
冷媒ガスが流入する空間部、すなわちサイレンサ１３を
形成する。サイレンサ１５に吐出されたガスは、下軸受
９．シリンダ４．および上軸受８を貫通して形成された
吐出ガス通路（図示せず）を通って密閉容器１内の上軸
受８上部空間に放出される。

１４は、密閉容器１の底部の油溜めであり、潤滑油が貯
溜されている。１５は、クランク軸（回転軸７）の下端
部に取付けられた給油ピースで常に油溜め１４の潤滑油
中に浸漬されており、クランク軸の回転にともなう遠心
ボップ作用によって油溜め１４内の油をクランク軸内に
設けられた主給油路１６に送るようになっている。

１７．１７’はガス抜き穴、　１８．１９．２０は、そ
れぞれ主給油路１６から分岐した下軸受給油入、ローラ
内給油穴、上軸受給油穴で、給油ピース１５によってポ
ンプアップされた油溜め１４内の油は、主給油路１６８
通ってそれぞれ下軸受給油穴１８．ローラ内側給油穴１
９．上軸受給油穴２０から各軸受摺動部に供給され、残
った油および主給油路１６内で発生したガスは、ガス抜
き穴１７．１７’から回転軸７外に放出される。

２１は、上軸受８に取り付けられた油受けで、上軸受上
端部８ａおよびガス抜き穴１７′の開口を囲む円筒形状
をなしている。２２は、油受け２１内の油を密閉容器１
底部の油溜１４に戻す油戻し通路に係る油戻し穴で、上
軸受８内に形成されている。２５は油溶し穴である。

このような構成のロータリ式密閉形圧縮機の給油および
油戻し手段の作用を説明する。

回転軸７に係るクランク軸の回転にともなう遠心ポンプ
作用で主給油路１６ヲ通りポンプアップされた油溜め１
４内の油は、上軸受給油穴２０から軸受部に導かれ、第
２図に示すように、軸受側に設けられたスパイラル溝（
２点鎖線）を通して上軸受上端部８ａから排出される。

ガス抜き穴１７．１７’からは、油中に溶けこんでいる
冷媒が軸受を通過する間に加熱されてガスを発生し、こ
のガスが流出する０また、ガス抜き穴１７゜１７′から
は、ガスだけでなく余剰な油も流出する。

これらの流出油は油受け２１により捕集され、実線矢印
のように、上軸受８内に形成された油戻し穴２２を通し
て密閉容器１底部の油溜め１４に戻される０したがって
、第３図に示す従来の上軸受部のように、上軸受上端部
８ａおよびガス抜き穴１７．１７’から流出した油が吐
出ガスの流動（一点鎖線）にさらされて細かい霧状（ミ
スト）になって外部の冷凍サイクル中に吐出されるよう
なことがなく、迅速な油戻しｌこより油溜め１４の油面
は常に安定的に保たれ、圧縮機各部の潤滑が損われると
いった問題もなくなる。

なお、油戻し穴２２は、上軸受８に放射状に複数個設け
ることによって、より迅速な油戻しが可能となる。

本実施例によれば、回転軸７のガス抜き穴１７′および
上軸受上端８ａから出る油が吐出ガスの流動にさらされ
てミスト状になることがなくなるので、吐出ガスととも
に冷凍サイクル中に混入する油の量を少なくでき、熱交
換器における熱交換能力も増大し、冷凍サイクルの効率
が向上する。

また、油戻し穴２２を通して、密閉容器１底部の油溜め
１４に迅速に油が回収されるので、油溜め１４の油は常
に一定に保たれ、油不足による摺動部の潤滑不良といっ
た問題はなくなり、圧縮機の信頼性が向上する。

次に、本発明の他の実施例を第４図および第５図を参照
して説明する。

第４図は、本発明の他の実施例に係るロータリ式密閉形
圧縮機の縦断面図、第５図は第４図における上軸受部の
平面図である。図中、第１図と同一符号のものは先の実
施例と同一部分であり、同一の作用をなすものであるか
らその説明を省略する。

第４．５図において、２４は、上軸受８Ａの上面に形成
された油戻し通路に係る油戻し溝で、油戻しを迅速にす
るため傾斜した婢が放射状に複数個（第５図では４個）
形成されている。

このように、上軸受８Ａの上面に形成された油戻し溝２
４によっても、油受け２１で捕集された油は、油戻し溝
２４の底面をったって密閉容器１底部の油溜め１４に自
然落下するため、周囲の吐出ガスの流動の影響をほとん
ど受けず、先の第１図の実施例と同様の効果が期待され
る。

また、油戻し溝２４は、鋳物である上軸受８の素材に一
体に形成できるので機械加工が不要となり、コスト低減
効果がある。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明によれば、遠心ポンプ作用で
軸受摺動部に供給された油を周囲に飛散させることなく
、すみやかに密閉容器底部の油溜めに回収しつるロータ
リ式密閉形圧縮機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例に係るロータリ式密閉形圧
縮機の縦断面図、第２図は、第１図の上軸受部の要部拡
大図、第３図は、従来の上軸受部の要部拡大図、第４図
は、本発明の他の実施例に係るロータリ式密閉形圧縮機
の縦断面図、第５図は、第４図に詔ける上軸受部の平面
図である０１・・・密閉容器　　　　２・・・電動機３
・・・圧縮機構部　　　４・・・シリンダ５・・・ロー
ラ　　　　　６・・・クランク７・・・回転軸　　　　
　８，８Ａ・・・上軸受９・・・下軸受　　　　　１０
・・・仕切ベーン１４・・・油溜め　　　　　１５・・
・給油ピース１６・・・主給油路　　　　２１・・・油
受け２２・・・油戻し穴　　　　２４・・・油戻し溝部
　１　図第２図菊３　図第　４７２４・−・〜・協定し講。第　５　図

Claims

【特許請求の範囲】

１、密閉容器内に、電動機と、この電動機の回転軸で連
結する、上軸受、シリンダ、偏心クランク、ローラ、こ
のローラの回転に追従してシリンダ内を往復動する仕切
ベーン、および下軸受からなる圧縮機構部とを収納し、
前記密閉容器の底部に潤滑油の油溜めを備え、前記回転
軸に係るクランク軸の下端部を前記油溜めに浸漬させる
遠心ポンプ部となし、前記クランク軸に給油路を有して
なるロータリ式密閉形圧縮機において、前記圧縮機構部
の上軸受上端部に、この上端部を囲む円筒状の油受けを
設け、前記上軸受に、前記油受けと前記密閉容器底部の
油溜めとを連通しうる油戻し通路を形成したことを特徴
とするロータリ式密閉形圧縮機。