JP2718388B2 - スクロール型圧縮機 - Google Patents
スクロール型圧縮機Info
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- JP2718388B2 JP2718388B2 JP7019397A JP1939795A JP2718388B2 JP 2718388 B2 JP2718388 B2 JP 2718388B2 JP 7019397 A JP7019397 A JP 7019397A JP 1939795 A JP1939795 A JP 1939795A JP 2718388 B2 JP2718388 B2 JP 2718388B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、冷凍、空調用に使用
されるスクロール型圧縮機に関するものである。
されるスクロール型圧縮機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図９は例えば特開昭63-80088号公報に示
された従来のスクロール型圧縮機を示す断面図であり、
図において、１は固定スクロール、２は揺動スクロー
ル、３はフレーム、3aは、フレームのボス部である。４
は主軸、５は主軸４に焼嵌められたロータ、６は密閉容
器、７は密閉容器６に焼嵌め固定された、ステータで、
ロータ５とステータ７により電動機が構成されている。
7aはステータのコイルエンド、8 はロータ５の上部にか
しめられたバランスウェイトで、ステータ７より上方に
突出している。９は吸入管、10は吸入ガス通路で、固定
スクロール１と揺動スクロール２によって形成される圧
縮室へと通じている。11はバッフル（邪魔板）で、周方
向で間欠配置の鉛直な突縁部により、密閉容器６の内側
に溶着されており、吸入口通路10側とステータ７の取付
空間とに連通する開口部を有している。12は密閉容器６
の下部にある油溜め、13はロータ５の下部にかしめられ
た第２のバランスウェイトである。
された従来のスクロール型圧縮機を示す断面図であり、
図において、１は固定スクロール、２は揺動スクロー
ル、３はフレーム、3aは、フレームのボス部である。４
は主軸、５は主軸４に焼嵌められたロータ、６は密閉容
器、７は密閉容器６に焼嵌め固定された、ステータで、
ロータ５とステータ７により電動機が構成されている。
7aはステータのコイルエンド、8 はロータ５の上部にか
しめられたバランスウェイトで、ステータ７より上方に
突出している。９は吸入管、10は吸入ガス通路で、固定
スクロール１と揺動スクロール２によって形成される圧
縮室へと通じている。11はバッフル（邪魔板）で、周方
向で間欠配置の鉛直な突縁部により、密閉容器６の内側
に溶着されており、吸入口通路10側とステータ７の取付
空間とに連通する開口部を有している。12は密閉容器６
の下部にある油溜め、13はロータ５の下部にかしめられ
た第２のバランスウェイトである。
【０００３】図10は同じく特開昭63-80088号公報に示さ
れた従来のスクロール圧縮機のフレームボス部3a近辺の
断面図である。図において、14は排油孔である。
れた従来のスクロール圧縮機のフレームボス部3a近辺の
断面図である。図において、14は排油孔である。
【０００４】次に動作について説明する。ステータ７に
給電されると、ロータ５はトルクを発生して、主軸４と
ともに回転し、揺動スクロール２を偏心揺動運動させ、
固定スクロール１と揺動スクロール２が組み合わされて
形成された圧縮室の容積を順次減少していくことで、吸
入管９から吸入ガス通路10を経て、圧縮室へと導かれた
低温低圧な吸入冷媒ガスを高温高圧なガスとして吐出す
る。このような揺動スクロール２の偏心揺動運動から発
生する遠心力には、バランスウェイト８と第２バランス
ウェイト13が、該遠心力に対向してバランシングを行
い、回転系全体の静粛な運転を保障している。
給電されると、ロータ５はトルクを発生して、主軸４と
ともに回転し、揺動スクロール２を偏心揺動運動させ、
固定スクロール１と揺動スクロール２が組み合わされて
形成された圧縮室の容積を順次減少していくことで、吸
入管９から吸入ガス通路10を経て、圧縮室へと導かれた
低温低圧な吸入冷媒ガスを高温高圧なガスとして吐出す
る。このような揺動スクロール２の偏心揺動運動から発
生する遠心力には、バランスウェイト８と第２バランス
ウェイト13が、該遠心力に対向してバランシングを行
い、回転系全体の静粛な運転を保障している。
【０００５】油溜め12に満ちている潤滑油は遠心ポンプ
作用により主軸４内に汲み上げられ、各軸受部を潤滑し
た後、排油孔14から排出され、ステータ７とロータ５の
すきまや、図示されないステータ７の切り欠き部などを
通って、油溜め12へと戻される。また、吸入管９から入
って来る吸入冷媒ガスに混入した油は、バッフル11へと
衝突しステータ７取付空間側へ連通する開口部から油溜
め12へと排出される。
作用により主軸４内に汲み上げられ、各軸受部を潤滑し
た後、排油孔14から排出され、ステータ７とロータ５の
すきまや、図示されないステータ７の切り欠き部などを
通って、油溜め12へと戻される。また、吸入管９から入
って来る吸入冷媒ガスに混入した油は、バッフル11へと
衝突しステータ７取付空間側へ連通する開口部から油溜
め12へと排出される。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】従来のスクロール型圧
縮機は以上のように構成されており、バランスウェイト
はステータのコイルエンドより上方に突出し、バランス
ウェイトの突出部はフレームボス部を覆い、排油孔より
出た油が直接バランスウェイトの突出部へ当たるので、
可変速な圧縮桟の場合、高速回転時には、排油孔より排
出される油の大部分が、バランスウェイトにより、円周
方向にステータのコイルエンド外側に向かって吹き飛ば
されるため、この吹き飛ばされた油やバッフルのステー
タ取付空間へ連通する開口部から排出された油が、ロー
タの回転によって発生する吸入冷媒ガスの旋回流れにミ
スト状となって侵入し、吸入冷媒ガスにほぼ溶け込んだ
状態となり、吸入冷媒ガスとともにバッフルの底部分か
ら吸入ガス通路を経て、圧縮室へと吸い込まれてしま
い、油上りが大きくなり、最終的には油溜めの潤滑油が
なくなり、各軸受部が焼付き、運転不能となるという問
題点があった。
縮機は以上のように構成されており、バランスウェイト
はステータのコイルエンドより上方に突出し、バランス
ウェイトの突出部はフレームボス部を覆い、排油孔より
出た油が直接バランスウェイトの突出部へ当たるので、
可変速な圧縮桟の場合、高速回転時には、排油孔より排
出される油の大部分が、バランスウェイトにより、円周
方向にステータのコイルエンド外側に向かって吹き飛ば
されるため、この吹き飛ばされた油やバッフルのステー
タ取付空間へ連通する開口部から排出された油が、ロー
タの回転によって発生する吸入冷媒ガスの旋回流れにミ
スト状となって侵入し、吸入冷媒ガスにほぼ溶け込んだ
状態となり、吸入冷媒ガスとともにバッフルの底部分か
ら吸入ガス通路を経て、圧縮室へと吸い込まれてしま
い、油上りが大きくなり、最終的には油溜めの潤滑油が
なくなり、各軸受部が焼付き、運転不能となるという問
題点があった。
【０００７】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、ステータのコイルエンドの外側
での吸入冷媒ガスの旋回流れを極力少なくすることがで
き、また、油が吸入冷媒ガスへ溶け込んだ状態となるこ
とを防止できるとともに、高速運転時にも油上りを低く
抑え、各軸受部の焼付きを防止することができる信頼性
の高いスクロール型圧縮機を得ることを目的とする。
ためになされたもので、ステータのコイルエンドの外側
での吸入冷媒ガスの旋回流れを極力少なくすることがで
き、また、油が吸入冷媒ガスへ溶け込んだ状態となるこ
とを防止できるとともに、高速運転時にも油上りを低く
抑え、各軸受部の焼付きを防止することができる信頼性
の高いスクロール型圧縮機を得ることを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】このの発明に係わるスク
ロール圧縮機は、バランスウェイトはフレ−ムの外部に
設けられ、また、前記フレ−ムには潤滑油を排出する排
油孔が前記バランスウェイトの回転運転時の最外径より
も外側に開口して設けられ、さらに、バランスウェイト
の回転運動周りをバランスウェイトの高さ方向に対して
少なくとも部分的に囲うカバ−が、バランスウェイトと
前記排油孔との間に設けたものである。
ロール圧縮機は、バランスウェイトはフレ−ムの外部に
設けられ、また、前記フレ−ムには潤滑油を排出する排
油孔が前記バランスウェイトの回転運転時の最外径より
も外側に開口して設けられ、さらに、バランスウェイト
の回転運動周りをバランスウェイトの高さ方向に対して
少なくとも部分的に囲うカバ−が、バランスウェイトと
前記排油孔との間に設けたものである。
【０００９】また、バランスウェイトはフレ−ムの外部
に設けられ、前記フレ−ムには冷媒ガスを前記圧縮室に
吸入するための吸入口部が前記バランスウェイトの回転
運動時の最外径よりも外側に開口して設けられ、さら
に、バランスウェイトの回転運動周りをバランスウェイ
トの高さ方向に対して少なくとも部分的に囲うカバ−が
バランスウェイトと前記吸入口部との間に設けられたも
のである。
に設けられ、前記フレ−ムには冷媒ガスを前記圧縮室に
吸入するための吸入口部が前記バランスウェイトの回転
運動時の最外径よりも外側に開口して設けられ、さら
に、バランスウェイトの回転運動周りをバランスウェイ
トの高さ方向に対して少なくとも部分的に囲うカバ−が
バランスウェイトと前記吸入口部との間に設けられたも
のである。
【００１０】また、カバ−がフレ−ムの下端面に固定さ
れているものである。
れているものである。
【００１１】また、カバ−がフレ−ムのボス部に固定さ
れているものである。
れているものである。
【００１２】また、カバ−が絶縁材料によって形成され
ているものである。
ているものである。
【００１３】
【作用】この発明におけるスクロール型圧縮機は、バラ
ンスウェイトと排油孔との間に位置するカバーを備えた
ことにより、吸入冷媒ガスの旋回流れがカバーの外で起
こらず、そのため排油孔から排出される油がバランスウ
ェイトの回転運動によって円周方向に飛ばされて、吸入
冷媒ガスの旋回流れにミスト状となって侵入し、吸入冷
媒ガスに混入した状態で圧縮室に吸入されることがな
い。
ンスウェイトと排油孔との間に位置するカバーを備えた
ことにより、吸入冷媒ガスの旋回流れがカバーの外で起
こらず、そのため排油孔から排出される油がバランスウ
ェイトの回転運動によって円周方向に飛ばされて、吸入
冷媒ガスの旋回流れにミスト状となって侵入し、吸入冷
媒ガスに混入した状態で圧縮室に吸入されることがな
い。
【００１４】また、バランスウェイトと吸入口部との間
に位置するカバーを備えたことにより、吸入冷媒ガスの
旋回流れがカバーの外で起こらず、そのため吸入冷媒ガ
スとともに吸入管から入り、吸入口部の壁に衝突し、吸
入口部の下部から排出される油がバランスウェイトの回
転運動によって円周方向に飛ばされて、吸入冷媒ガスの
旋回流れにミスト状となって侵入し、吸入冷媒ガスに混
入した状態で圧縮室に吸入されることがない。
に位置するカバーを備えたことにより、吸入冷媒ガスの
旋回流れがカバーの外で起こらず、そのため吸入冷媒ガ
スとともに吸入管から入り、吸入口部の壁に衝突し、吸
入口部の下部から排出される油がバランスウェイトの回
転運動によって円周方向に飛ばされて、吸入冷媒ガスの
旋回流れにミスト状となって侵入し、吸入冷媒ガスに混
入した状態で圧縮室に吸入されることがない。
【００１５】
実施例１．以下、この発明の一実施例を図について説明
する。なお、従来例と同様あるいは相当する部分につい
ては同一符号を付し、その説明は省略する。図１はこの
発明の一実施例のスクロール型圧縮機を示す縦断面図で
ある。排油孔14は同図に示すように、バランスウェイト
８の回転運動時の最外径よりも外側に開口している。排
油孔14は、フレーム３内と連通穴15によって連通してお
り、連通穴15の片端は栓17によって閉じられている。従
来例におけるバッフル11に相当する部品は存在せず、フ
レーム３の一部分がその役割を果たしており、フレーム
吸入口部3bと、名付ける。16はカバーで、フレーム３の
下端面にボルトにより固定されている。図２にカバー16
の斜視図を示す。同図では、フレームボス部3aの外径よ
りやや大きな径の穴を有する円板16ａと、ステータのコ
イルエンド7aの外径より、小さい内径を有する円筒16ｂ
の２つの部分を、ＴＩＧ溶接等により接合させて形成し
ているが、板金等で一体形成することも可能である。20
はボルト穴である。
する。なお、従来例と同様あるいは相当する部分につい
ては同一符号を付し、その説明は省略する。図１はこの
発明の一実施例のスクロール型圧縮機を示す縦断面図で
ある。排油孔14は同図に示すように、バランスウェイト
８の回転運動時の最外径よりも外側に開口している。排
油孔14は、フレーム３内と連通穴15によって連通してお
り、連通穴15の片端は栓17によって閉じられている。従
来例におけるバッフル11に相当する部品は存在せず、フ
レーム３の一部分がその役割を果たしており、フレーム
吸入口部3bと、名付ける。16はカバーで、フレーム３の
下端面にボルトにより固定されている。図２にカバー16
の斜視図を示す。同図では、フレームボス部3aの外径よ
りやや大きな径の穴を有する円板16ａと、ステータのコ
イルエンド7aの外径より、小さい内径を有する円筒16ｂ
の２つの部分を、ＴＩＧ溶接等により接合させて形成し
ているが、板金等で一体形成することも可能である。20
はボルト穴である。
【００１６】実施例２．図３はカバー16の別の装着方法
を示す要部断面図であり、図において、フレームのボス
部3aには周回溝18が設けられ、該周回溝18にはＣ型止め
輪19が嵌着され、フレーム３の下端部とＣ型止め輪19の
間に円板16ａが、はさまれる形で、カバー16が固定され
ている。この場合、ボルト固定に比べて短時間でカバー
16を装着できる。
を示す要部断面図であり、図において、フレームのボス
部3aには周回溝18が設けられ、該周回溝18にはＣ型止め
輪19が嵌着され、フレーム３の下端部とＣ型止め輪19の
間に円板16ａが、はさまれる形で、カバー16が固定され
ている。この場合、ボルト固定に比べて短時間でカバー
16を装着できる。
【００１７】実施例３．また、図４も別の装着方法を示
す要部断面図であり、同図におけるカバーは図５に示す
斜視図のように構成されており、円板16ａの穴に沿って
小円筒16ｃの端部をＴＩＧ溶接等により接着されてい
る。あるいはこれらが板金等により一体形成されていて
もよい。この小円筒16ｃの内径をフレームのボス部3aの
外径に対してしまり嵌めになるような寸法にし、カバー
16をフレームのボス部3aに押し込み、小円筒16ｃの内径
とフレームのボス部3aの外径とがしまり嵌め嵌合するこ
とによってカバー16を固定する。この場合、Ｃ型止め輪
を使用する図３の実施例よりも車に短時間でカバー16を
装着できる。
す要部断面図であり、同図におけるカバーは図５に示す
斜視図のように構成されており、円板16ａの穴に沿って
小円筒16ｃの端部をＴＩＧ溶接等により接着されてい
る。あるいはこれらが板金等により一体形成されていて
もよい。この小円筒16ｃの内径をフレームのボス部3aの
外径に対してしまり嵌めになるような寸法にし、カバー
16をフレームのボス部3aに押し込み、小円筒16ｃの内径
とフレームのボス部3aの外径とがしまり嵌め嵌合するこ
とによってカバー16を固定する。この場合、Ｃ型止め輪
を使用する図３の実施例よりも車に短時間でカバー16を
装着できる。
【００１８】実施例４．図６もカバー16の別の装着方法
を示す腰部断面図であり、図においてフレームのボス部
3aの根元に周回溝18を設け、この周回溝18の幅が円板16
ａの厚さより、ほんのわずか大きい程度であって、円板
16ａの穴径はフレームのボス部3aの外径よりも小さく、
周回溝18の外径より大きい径であって、カバー16をフレ
ームのボス部3aに押し込むと、円板16ａの弾性によっ
て、カバー16はフレーム３の下端面に接するまで挿入で
き、周回溝18の下端面がストッパとなって、円板16ａの
内側端をひっかけてカバー16を固定する。
を示す腰部断面図であり、図においてフレームのボス部
3aの根元に周回溝18を設け、この周回溝18の幅が円板16
ａの厚さより、ほんのわずか大きい程度であって、円板
16ａの穴径はフレームのボス部3aの外径よりも小さく、
周回溝18の外径より大きい径であって、カバー16をフレ
ームのボス部3aに押し込むと、円板16ａの弾性によっ
て、カバー16はフレーム３の下端面に接するまで挿入で
き、周回溝18の下端面がストッパとなって、円板16ａの
内側端をひっかけてカバー16を固定する。
【００１９】実施例５．図７も図６と同様で、この場合
は、周回溝18の幅が小円筒16ｃの幅よりもほんのわずか
に大きい程度であって、小円筒16ｃの内径はフレームの
ボス部3aの外径よりも小さく、周回溝18の外径よりも大
きい径であって、カバー16の弾性を利用して挿入し、周
回溝18の下端面がストッパとなって、小円筒16ｃの下端
面をひっかけてカバー16を固定するが、この場合は一体
形成されたカバー16である方が弾性をよりよく利用でき
る。図６および図７あるいは図３でＣ型止め輪19とフレ
ーム３の下端面との距離を円板16ａの厚さに対して少し
余裕をみて大きめにとった場合は、カバー16の軸方向お
よび径方向に多少ガタを生じるが、軸方向に特に力がか
かるわけではないし、また、径方向にも特に大きな力は
かからないので、この程度のわずかなガタは問題となら
ない。
は、周回溝18の幅が小円筒16ｃの幅よりもほんのわずか
に大きい程度であって、小円筒16ｃの内径はフレームの
ボス部3aの外径よりも小さく、周回溝18の外径よりも大
きい径であって、カバー16の弾性を利用して挿入し、周
回溝18の下端面がストッパとなって、小円筒16ｃの下端
面をひっかけてカバー16を固定するが、この場合は一体
形成されたカバー16である方が弾性をよりよく利用でき
る。図６および図７あるいは図３でＣ型止め輪19とフレ
ーム３の下端面との距離を円板16ａの厚さに対して少し
余裕をみて大きめにとった場合は、カバー16の軸方向お
よび径方向に多少ガタを生じるが、軸方向に特に力がか
かるわけではないし、また、径方向にも特に大きな力は
かからないので、この程度のわずかなガタは問題となら
ない。
【００２０】次にこの実施例１〜５の動作について説明
する。カバー16が、ステータのコイルエンド7aより上方
に突出しているバランスウェイト８の回転運動の周りを
ステータのコイルエンド7aの外径より小さな径で囲って
いることにより、バランスウェイト８の回転運動によっ
て起こる吸入冷媒ガスの旋回流れはカバー16の内側およ
びステータのコイルエンド7aの内側だけに抑えることが
でき、ステータのコイルエンド7aの外側での吸入冷媒ガ
スの旋回流れを極力少なくすることができる。
する。カバー16が、ステータのコイルエンド7aより上方
に突出しているバランスウェイト８の回転運動の周りを
ステータのコイルエンド7aの外径より小さな径で囲って
いることにより、バランスウェイト８の回転運動によっ
て起こる吸入冷媒ガスの旋回流れはカバー16の内側およ
びステータのコイルエンド7aの内側だけに抑えることが
でき、ステータのコイルエンド7aの外側での吸入冷媒ガ
スの旋回流れを極力少なくすることができる。
【００２１】なお、フレーム３内などから圧縮室へ混入
した油は、冷媒回路を経て吸入冷媒ガスとともに吸入管
９から入って来るが、その油はフレーム吸入口部3bの壁
へと衝突し、フレーム吸入口部3bの底部と密閉容器６と
のすきまから排出される。
した油は、冷媒回路を経て吸入冷媒ガスとともに吸入管
９から入って来るが、その油はフレーム吸入口部3bの壁
へと衝突し、フレーム吸入口部3bの底部と密閉容器６と
のすきまから排出される。
【００２２】上記のように、ステータのコイルエンド7a
の外側での吸入冷媒ガスの旋回流れを極力少なくしたこ
とにより、排油孔14およびフレーム吸入口部3bから排出
された油は、吸入冷媒ガスに溶け込むことなく、確実に
ステータ７とロータ５のすきまや図示されないステータ
７の切欠き部などを通って、油溜め12へと戻される。
の外側での吸入冷媒ガスの旋回流れを極力少なくしたこ
とにより、排油孔14およびフレーム吸入口部3bから排出
された油は、吸入冷媒ガスに溶け込むことなく、確実に
ステータ７とロータ５のすきまや図示されないステータ
７の切欠き部などを通って、油溜め12へと戻される。
【００２３】実施例６．なお、上記実施例では、バラン
スウェイト８がロータ５にかしめられていたが、図８に
示すように、フレーム３の下で主軸４に焼嵌め等によっ
て固定されていてもよい。また、上記実施例において、
安全上カバー16の素材が導体である場合、ステータのコ
イルエンド7aとカバー16の間には絶縁距離をおかなけれ
ばならないが、カバー16を耐熱性、耐冷媒性の良いプラ
スチックなどの絶縁材を射出成形などによって形成すれ
ば、ステータのコイルエンド7aにかなり近づけられ、よ
り確実にステータのコイルエンド7aの外側での吸入冷媒
ガスの旋回流れをなくすことができる。
スウェイト８がロータ５にかしめられていたが、図８に
示すように、フレーム３の下で主軸４に焼嵌め等によっ
て固定されていてもよい。また、上記実施例において、
安全上カバー16の素材が導体である場合、ステータのコ
イルエンド7aとカバー16の間には絶縁距離をおかなけれ
ばならないが、カバー16を耐熱性、耐冷媒性の良いプラ
スチックなどの絶縁材を射出成形などによって形成すれ
ば、ステータのコイルエンド7aにかなり近づけられ、よ
り確実にステータのコイルエンド7aの外側での吸入冷媒
ガスの旋回流れをなくすことができる。
【００２４】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、バラ
ンスウェイトはフレ−ムの外部に設けられ、また、前記
フレ−ムには潤滑油を排出する排油孔が前記バランスウ
ェイトの回転運転時の最外径よりも外側に開口して設け
られ、さらに、バランスウェイトの回転運動周りをバラ
ンスウェイトの高さ方向に対して少なくとも部分的に囲
うカバ−が、バランスウェイトと前記排油孔との間に設
けられたことにより、吸入冷媒ガスの旋回流れがカバ−
の外で起こらず、そのため排油孔から排出される油がバ
ランスウェイトの回転運動によって円周方向に飛ばされ
て、吸入冷媒ガスの旋回流れにミスト状となって侵入
し、吸入冷媒ガスに混入した状態で圧縮室に吸入される
ことがなく、よって高速運転時にも油上りを低く抑えら
れ、油溜めの潤滑油が枯渇し、各軸受部が焼付きを起こ
すことを防止できる信頼性の高いスクロ−ル型圧縮機が
得られるとともに、フレ−ム内でバランスウェイトが油
撹袢することにより動力損失を生じることの起こり得な
い効率の良いスクロ−ル型圧縮機が得られる効果があ
る。
ンスウェイトはフレ−ムの外部に設けられ、また、前記
フレ−ムには潤滑油を排出する排油孔が前記バランスウ
ェイトの回転運転時の最外径よりも外側に開口して設け
られ、さらに、バランスウェイトの回転運動周りをバラ
ンスウェイトの高さ方向に対して少なくとも部分的に囲
うカバ−が、バランスウェイトと前記排油孔との間に設
けられたことにより、吸入冷媒ガスの旋回流れがカバ−
の外で起こらず、そのため排油孔から排出される油がバ
ランスウェイトの回転運動によって円周方向に飛ばされ
て、吸入冷媒ガスの旋回流れにミスト状となって侵入
し、吸入冷媒ガスに混入した状態で圧縮室に吸入される
ことがなく、よって高速運転時にも油上りを低く抑えら
れ、油溜めの潤滑油が枯渇し、各軸受部が焼付きを起こ
すことを防止できる信頼性の高いスクロ−ル型圧縮機が
得られるとともに、フレ−ム内でバランスウェイトが油
撹袢することにより動力損失を生じることの起こり得な
い効率の良いスクロ−ル型圧縮機が得られる効果があ
る。
【００２５】また、バランスウェイトはフレ−ムの外部
に設けられ、前記フレ−ムには冷媒ガスを前記圧縮室に
吸入するための吸入口部が前記バランスウェイトの回転
運動時の最外径よりも外側に開口して設けられ、さら
に、バランスウェイトの回転運動周りをバランスウェイ
トの高さ方向に対して少なくとも部分的に囲うカバ−が
バランスウェイトと前記吸入口部との間に設けられたこ
とにより、吸入冷媒ガスの旋回流れがカバ−の外で起こ
らず、そのため吸入冷媒ガスとともに吸入管から入り、
吸入口部の壁に衝突し、吸入口部の下部から排出される
油がバランスウェイトの回転運動によって円周方向に飛
ばされて、吸入冷媒ガスの旋回流れにミスト状となって
侵入し、吸入冷媒ガスに混入した状態で圧縮室に吸入さ
れることがなく、よって高速運転時にも油上がりを低く
抑えられ、油溜めの潤滑油が枯渇し、各軸受部が焼付き
を起こすことを防止できる信頼性の高いスクロ−ル型圧
縮機が得られるとともに、フレ−ム内でバランスウェイ
トが油撹袢することにより動力損失を生じることの起こ
り得ない効率の良いスクロ−ル型圧縮機が得られる効果
があります。
に設けられ、前記フレ−ムには冷媒ガスを前記圧縮室に
吸入するための吸入口部が前記バランスウェイトの回転
運動時の最外径よりも外側に開口して設けられ、さら
に、バランスウェイトの回転運動周りをバランスウェイ
トの高さ方向に対して少なくとも部分的に囲うカバ−が
バランスウェイトと前記吸入口部との間に設けられたこ
とにより、吸入冷媒ガスの旋回流れがカバ−の外で起こ
らず、そのため吸入冷媒ガスとともに吸入管から入り、
吸入口部の壁に衝突し、吸入口部の下部から排出される
油がバランスウェイトの回転運動によって円周方向に飛
ばされて、吸入冷媒ガスの旋回流れにミスト状となって
侵入し、吸入冷媒ガスに混入した状態で圧縮室に吸入さ
れることがなく、よって高速運転時にも油上がりを低く
抑えられ、油溜めの潤滑油が枯渇し、各軸受部が焼付き
を起こすことを防止できる信頼性の高いスクロ−ル型圧
縮機が得られるとともに、フレ−ム内でバランスウェイ
トが油撹袢することにより動力損失を生じることの起こ
り得ない効率の良いスクロ−ル型圧縮機が得られる効果
があります。
【図１】この発明の実施例１によるスクロール圧縮桟を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【図２】図１のカバーの斜視図である
【図３】この発明の実施例２によるカバーの装着方法を
示す要部断面図である。
示す要部断面図である。
【図４】この発明の実施例３によるカバーの装着方法を
示す要部断面図である。
示す要部断面図である。
【図５】図４のカバーの斜視図である。
【図６】この発明の実施例４によるカバーの装着方法を
示す要部断面図である。
示す要部断面図である。
【図７】この発明の実施例５によるカバーの装着方法を
示す要部断面図である。
示す要部断面図である。
【図８】この発明の実施例６によるスクロール型圧縮機
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
【図９】従来のスクロール型圧縮機を示す断面図であ
る。
る。
【図１０】図９の要部断面図である。
１ 固定スクロール ２ 揺動スクロール ３ フレーム ４ 主軸 ５ ロータ ６ 密閉容器 ７ ステータ ８ バランスウェイト 16 カバー
Claims (5)
- 【請求項１】 固定スクロ−ルとこの固定スクロ−ルと
組合わされて圧縮室を形成し、偏心揺動運動を行う揺動
スクロ−ルとから構成される圧縮要素と、この圧縮要素
を支持するフレ−ムと、ステ−タおよびロ−タより構成
される電動機と、前記ロ−タが焼嵌められた主軸と、前
記揺動スクロ−ルの偏心揺動運動により発生する遠心力
に対向して回転系のバランシングを行うために前記ロ−
タあるいは主軸に設置されたバランスウェイトを備えた
スクロ−ル型圧縮機において、 前記バランスウェイトは前記フレ−ムの外部に設けら
れ、また、前記フレ−ムには潤滑油を排出する排油孔が
前記バランスウェイトの回転運転時の最外径よりも外側
に開口して設けられ、さらに、バランスウェイトの回転
運動周りをバランスウェイトの高さ方向に対して少なく
とも部分的に囲うカバ−が、バランスウェイトと前記排
油孔との間に設けたことを特徴とするスクロ−ル型圧縮
機。 - 【請求項２】 固定スクロ−ルとこの固定スクロ−ルと
組合わされて圧縮室を形成し、偏心揺動運動を行う揺動
スクロ−ルとから構成される圧縮要素と、この圧縮要素
を支持するフレ−ムと、ステ−タおよびロ−タより構成
される電動機と、前記ロ−タが焼嵌められた主軸と、前
記揺動スクロ−ルの偏心揺動運動により発生する遠心力
に対向して回転系のバランシングを行うために前記ロ−
タあるいは主軸に設置されたバランスウェイトを備えた
スクロ−ル型圧縮機において、 前記バランスウェイトは前記フレ−ムの外部に設けら
れ、また、前記フレ−ムには冷媒ガスを前記圧縮室に吸
入するための吸入口部が前記バランスウェイトの回転運
動時の最外径よりも外側に開口して設けられ、さらに、
バランスウェイトの回転運動周りをバランスウェイトの
高さ方向に対して少なくとも部分的に囲うカバ−がバラ
ンスウェイトと前記吸入口部との間に設けられたことを
特徴とするスクロ−ル型圧縮機。 - 【請求項３】 カバ−がフレ−ムの下端面に固定されて
いることを特徴とする請求項１または請求項２記載のス
クロ−ル型圧縮機。 - 【請求項４】カバ−がフレ−ムのボス部に固定されてい
ることを特徴とする請求項１または請求項２記載のスク
ロ−ル型圧縮機。 - 【請求項５】 カバ−が絶縁材料によって形成されてい
ることを特徴とする請求項１または請求項２記載のスク
ロ−ル型圧縮機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7019397A JP2718388B2 (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | スクロール型圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7019397A JP2718388B2 (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | スクロール型圧縮機 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07197893A JPH07197893A (ja) | 1995-08-01 |
| JP2718388B2 true JP2718388B2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=11998150
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7019397A Expired - Lifetime JP2718388B2 (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | スクロール型圧縮機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2718388B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101376618B1 (ko) | 2008-03-05 | 2014-03-20 | 엘지전자 주식회사 | 스크롤 압축기 |
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|---|---|---|---|---|
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| JP4748585B2 (ja) * | 2006-01-30 | 2011-08-17 | 日立アプライアンス株式会社 | スクロール圧縮機の製造方法 |
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| KR100869929B1 (ko) | 2007-02-23 | 2008-11-24 | 엘지전자 주식회사 | 스크롤 압축기 |
| KR100867623B1 (ko) | 2007-03-21 | 2008-11-10 | 엘지전자 주식회사 | 압축기의 진동 저감장치 |
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| US11767838B2 (en) | 2019-06-14 | 2023-09-26 | Copeland Lp | Compressor having suction fitting |
| US11248605B1 (en) | 2020-07-28 | 2022-02-15 | Emerson Climate Technologies, Inc. | Compressor having shell fitting |
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1995
- 1995-02-07 JP JP7019397A patent/JP2718388B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07197893A (ja) | 1995-08-01 |
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