JP3188708B2 - 入口圧力の降下を減じたスクロール装置 - Google Patents

入口圧力の降下を減じたスクロール装置

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、一対のスクロールが横方向に変位した回転
軸の回りを相対回転するスクロール式の流体機械に関
し、より詳しくは、例えば冷凍系の冷媒圧縮機のために
用いられるスクロール式の流体機械に関する。
発明の背景 スクロール式の流体機械は、良く知られており、その
例は、図6に示すような日本の公開特許公報(特開平1
−35196号,1989年7月公開)である。
図6に示されたスクロール式の流体機械は、第1回転
軸D1と、この第1回転軸D1の第1中心軸01から偏心した
第2回転軸02を有する第2回転軸D2と、第1ベースP1と
この前面に立設された螺旋部材R1とを有して上記第1中
心軸01の回りに回転しうる第1スクロールS1と、第2ベ
ースP2とこの前面に立設された第2螺旋部材R2とを有し
て上記第2中心軸02の回りに回転しうる第2スクロール
S2と、上記第1回転軸D1を駆動するための駆動源である
モータMと、上記第1スクロールS1の回転を第2スクロ
ールS2の回転に同期させるためのオルダム輪からなる同
期機構S2と、上記第1,第2スクロールS1,S2が配置され
る内部空間を有する本体ケーシングまたはハウジングC
とを備えている。
上記ハウジングは、上部ハウジングUと下部ハウジン
グGと開いた吸入ポートLを備え、この吸入ポートは、
ハウジングCの内部に連通していて、流体を上記内部空
間に流入させ、次いで上記第1螺旋部材R1と第2螺旋部
材R2の間に形成された圧縮凹部または圧縮容積Vに流入
させる。
上記モータMは、第1スクロールS1を回転させ、第2
スクロールS2は、第1スクロールS1の回転に従ってこの
第1スクロールに同期して回転させられる。吸入ポート
Lを経て本体ケーシングCの内部空間に流入した低圧の
流体は、第1螺旋部材R1と第2螺旋部材R2の外周を経て
圧縮凹部または圧縮容積Vに流入し、続いて第1螺旋部
材R1と第2螺旋部材R2の中心に向かって移動しつつ、圧
縮される。圧縮後の高圧流体は、第1回転軸D1に設けら
れた排出ポートEを経て外部へ流れる。本体ケーシング
Cの下方には、油タンクTが設けられ、吐出ポートH
が、油タンクTの側壁に配設されている。
上述のスクロール式の流体機械では、第1,第2スクロ
ールS1,S2は、一緒に回転し、本体ハウジングCの内部
空間内の流体は、第1,第2スクロールS1,S2の回転の結
果として生じる遠心力を受け、これにより流体は、スク
ロールから半径方向外側に流される。従って、上記流体
は、遠心力によって圧縮凹部または圧縮容積Vに入るの
を抑えられ、圧縮容積Vの入口圧力は、吸入ポートLの
圧力よりも比較的低くなって、流体機械の体積効率が低
下する。
本発明の目的は、圧縮容積への流体の流入を促進で
き、入口圧力の降下を最小にでき、体積効率を向上する
ことができるスクロール式の流体機械を提供することで
ある。
本発明のさらなる目的は、スクロール式の流体機械の
体積効率を、スクロールの回転により生じる遠心力を用
いることによって増加し、圧縮凹部または圧縮容積に流
入する流体の圧力を増加し、これによって体積効率を改
善することである。
発明の概要 本発明は、次の構成部材を備えたスクロール式の流体
機械であることを特徴とする。即ち、 (a) 第1回転軸と、 (b) 上記第1回転軸の第1中心軸から偏心した第2
中心軸を有する第2回転軸と、 (c) 第1ベースとこの前面に立設された第1螺旋部
材とを備えて、上記第1中心軸の回りに回転しうる第1
スクロールと、 (d) 第2ベースとこの前面に立設された第2螺旋部
材とを備えて、上記第2中心軸の回りに回転しうる第2
スクロールと、 (e) 上記第1回転軸および第2回転軸のうちの少な
くとも一方を駆動するための駆動源と、 (f) 一方のスクロールを他方のスクロールに対して
動かすための手段と、 (g) 上記第1および第2スクロールが内部に配置さ
れる本体ハウジングと、 (h) 上記本体ハウジングの内部と連通して、上記流
体を上記内部空間に流入させる開いた吸入ポートとを備
えるとともに、 (i) 上記第1スクロールには、吸入穴が設けられ、
この吸入穴は、上記第1ベースを背面から前面へ貫通し
て、この前面の外周部に開口し、かつ流体を、上記本体
ハウジングの内部空間から上記第1螺旋部材と第2螺旋
部材の間に形成された圧縮凹部または圧縮容積の吸入側
に流入させるようになっている。
スクロール機械の通常の運転において、スクロールが
回転すると、圧縮容積または圧縮凹部は、まずスクロー
ルの外周近傍に形成される。これらの圧縮容積または圧
縮凹部は、回転の吸気工程の間じゅうスクロールの外周
側に開口する。スクロールアセンブリを取り囲む空間に
存する流体が、スクロールの外周縁に形成された通路を
通って凹部に吸い込まれこの凹部を満たすのは、上記吸
気工程の間である。しかし、スクロールの圧縮凹部また
は圧縮容積を満たそうとする流体は、スクロールの運動
によって生じる本来的な遠心力を受け、この遠心力は、
流体の凹部への流入を妨げる傾向にあり、これにより流
体は、スクロールに向かうよりもむしろスクロールから
離れるように動かされる。この流体抵抗は、吸気工程中
に圧縮容積または圧縮凹部に流入する流体の量を減少さ
せて、流体機械の効率を低下させる。
従来の流体機械と対照的に、本発明では、吸気工程中
に圧縮容積または圧縮凹部を満たす流体が、スクロール
が回転する線に(逆または反対の方向よりもむしろ)概
ね沿う方向に上記圧縮容積または圧縮凹部内へ導かれ、
これにより凹部への流入する間の流体抵抗が減少し、よ
って体積効率が増加するような構成が備えられている。
かかる構成は、スクロール機械の圧縮容積または圧縮凹
部に流体を流入させるためのポートまたは開口を、流体
が,スクロールの回転方向と概ね同じ方向に流れて圧縮
容積または圧縮凹部を満たすように設けることによって
達成される。流体を圧縮容積に流入させるための開口ま
たはポートは、圧縮容積に流入する流体量を最大にする
ように配置される。
上述の構造は、吸気ポートを通って本体ハウジング内
への流体入口を設け、流体を第1ベースに設けた吸入穴
に通過させて、圧縮容積の吸入側または吸気工程に到達
させることによって達成される。上記吸入穴は、第1ベ
ースを背面から前面に貫通し、かつ圧縮容積に流入する
流体が、スクロールの運動方向と概ね同じ方向に流れ
て、第1,第2スクロールの外周に働く遠心力によってよ
り影響されず、それにより流体の流入が促進されるよう
に配置される。その結果、圧縮容積に流入する流体の吸
入圧力は、最適化され、体積効率は、従来例の装置の体
積効率よりも優れるのである。
上述の構造において、各吸入穴は、第1ベースの背面
に、圧縮容積の吸入側の開口に対して半径方向内側に位
置して開口し、かつ第1ベースの背面から前面に向かっ
て半径方向外側に傾斜する。この場合、第1ベースの背
面に位置する吸入穴の半径方向位置は、第1ベースの前
面に位置する吸入穴の半径方向位置よりも小さくて、吸
入穴から排出される流体の出口圧力は、吸入穴に流入す
る流体の入口圧力よりも高くなり、これによって圧縮容
積に流入する流体を最大にすることが可能になる。
また、第1ベースの前面の外周部の吸入穴を、第1螺
旋部材の外周の端部近傍に開口する第1貫通穴と、この
第1貫通穴に対して180゜をなす近傍に開口する第2貫
通穴とで構成するのが好ましい。この場合、吸入穴を構
成する第1および第2貫通穴から排出される流体は、圧
縮容積に直接取り込まれ、これによって圧縮容積に流入
する流体の入口圧力を最大にすることができる。
また、吸入ポートが、第1ベースの吸入穴の近傍に開
口するのが好ましい。この場合、吸入ポートから出て本
体ケーシングに入る流体は、容易に吸入穴に流入し、こ
れによって圧縮容積に流入する流体の吸入圧力を最大に
することができる。
また、第1ベースの背面の外周部に、第1ベースから
後方へ突出し、かつ第1ベースの中心に向かうガイドを
設けるのが好ましい。この場合、吸入穴に流入しない流
体は、第1ベースの背面に沿って流れ出ることができ
ず、吸入穴に向けて案内されることになる。従って、流
体は、吸入穴を経で能率的に流れることができて、圧縮
容積に流入する流体の吸入圧力を最大にすることができ
る。
また、第1および第2スクロールの少なくとも1つの
ベースの外周部に、第1および第2スクロールの外周を
覆うための壁を、吸入穴が接続している上記圧縮容積に
対して閉鎖空間を形成するように設けるのが好ましい。
この場合、吸入穴から排出される流体は、第1および第
2スクロールの回転によって外方へ吹き飛ばされるのが
抑えられる。従って、吸入穴から排出される流体は、圧
縮容積に能率的に流入し、これによって圧縮容積に流入
する流体の吸入圧力を最大にすることができる。
さらに、上述の構成の壁において、他のスクロールの
ベースの背面を上記突出する壁の外周で支持するための
スラスト支持部を設けるのが好ましい。この場合、上記
壁は、他のスクロールのためのスラスト支持部を提供す
るようにも用いることができ、これによってこの構造の
効率が最大になる。
本発明の上述およびさらなる目的ならびに新規な態様
は、次の詳細な説明を添付の図面と関連づけて読めば、
より十分に現われるであろう。
図面の簡単な説明 図1は、本発明のスクロール式の流体機械の第1実施
例の縦断面図である。
図2は、第1および第2スクロールを夫々示す分解斜
視図である。
図3は、第1および第2スクロールが互いに嵌合した
形態を示す断面図である。
図4は、本発明の第2実施例の主要部の縦断面図であ
る。
図5は、本発明の第3実施例の主要部の縦断面図であ
る。
図6は、従来のスクロール式の流体機械の縦断面図で
ある。
本発明の詳細な説明 図1は、冷凍系における冷媒圧縮機として用いられる
スクロール式の流体機械を示している。この流体機械
は、以下に述べるが、基礎的な構造として、第1回転軸
31と、第2回転軸32と、第2スクロール2と、駆動源の
モータ5と、同期機構6と、本体ハウジング6と、開い
た吸入ポート8を軸の一端にもつ吸入管80と、圧縮後の
流体を吐出する吐出管81とを備えている。本発明のスク
ロール式の流体機械は、次のように構成される。即ち、 (a) 第1回転軸31は、上部回転軸受43および下部メ
タル軸受44を介して上部ハウジング41および下部ハウジ
ング42に回転可能に支持される。
(b) 第2回転軸32は、第1回転軸31の第1中心軸か
ら偏心した第2中心軸02を有し、回転軸受46およびラジ
アル軸受47を介して上部ハウジング41の上部に固定され
た仕切部材45に回転可能に支持される。
(c) 第1スクロール1は、第1回転軸31の上端に一
体化された第1ベース11と、この第1ベース11の前面に
上方へ立設され,インボリュート曲線に沿って延びる第
1螺旋部材12を備えるとともに、第1中心軸01の回りに
回転する。
(d) 第2スクロール2は、第2回転軸32の下端に一
体化された第2ベース21と、この第2ベース21の背面に
下方へ立設され,インボリュート曲線に沿って延びる第
2螺旋部材22とを備えるとともに、第2中心軸02の回り
に回転する。
(e) モータ5は、ステータ51とロータ52とからな
り、第1回転軸31が上記ロータに直接連結されて駆動さ
れる。
(f) 同期機構6は、図2に示すように、第1ベース
11の上面の外周から上方へ突出する複数の第1の歯61
と、第2ベース21の下面の外周から下方へ突出する複数
の第2の歯62とを備えて、第1スクロール1の回転を第
2スクロール2の回転に同期させるようになっている。
(g) 本体ハウジング7は、円筒状の本体71と、この
本体71の軸方向の両端に固定された上蓋72および下蓋73
とを備え、仕切部材45の下方に第1スクロール1と第2
スクロール2とモータ5を収容して、第1および第2ス
クロール1,2の外周に連通する内部空間70を形成すると
ともに、第2回転軸32に設けられた吐出穴33を介して第
1および第2スクロール1,2の中心に連通する上部空間7
4を、仕切部材45の上方に形成している。
(h) 吸入ポート8は、本体ハウジング7の内部空間
70に向かって開いており、第1螺旋部材12と第2螺旋部
材22との間に形成されたすきま容積10,20内に導びかれ
る流体は、内部空間70から流れ出るようになっている。
加えて、吐出管81が、上部空間74に向かって開いてお
り、本体ハウジング7は、底部に潤滑油を貯える油溜75
を備えている。
上述の基礎的な構造において、第1スクロール1に
は、第1ベース11を背面から前面に貫通して第1ベース
の外周に開口する吸入穴9が設けられ、この吸入穴は、
本体ハウジング7内の内部空間70と、圧縮容積10,20の
吸入側とに夫々連通する。
第1ベース11の背面の吸入穴9の開口は、圧縮容積1
0,20の吸入側に対して半径方向で内側に位置しており、
吸入穴9は、第1ベース11の背面から前面に向かって半
径方向外側に傾斜している。
さらに、吸入穴9は、図3に明瞭に示すように、第1
ベース11の前面の外周部で,かつ第1螺旋部材12の外端
の近傍に開口する第1貫通穴91と、この第1貫通穴91に
対して180゜だけ位置を変えた第1ベース11の前面の外
周部に開口する第2貫通穴92とで構成される。
また、図1に示すように、吸入管80は、本体ハウジン
グ7内の内部空間に深く入り込んで、吸入ポート8が、
第1ベース11の背面で、かつ吸入穴9,つまり第1貫通穴
91または第2貫通穴92の開口の近傍に開口するようにな
っている。
かくて、上述の構造において、吸入ポート8を経て本
体ハウジング7の内部空間に放たれた流体は、第1およ
び第2貫通穴91,92を通過して、圧縮容積10,20の吸入側
に到達し、このとき、第1および第2貫通穴91,92は、
第1ベース11を背面から前面へ貫通して、第1ベース11
の前面でかつ第1スクロール1の外径よりも小径の軸状
の範囲内に開口する。従って、圧縮容積10,20内に導か
れることになっている流体は、第1および第2スクロー
ル1,2の回転で生じる遠心力によって影響されることが
より少なく、圧縮容積10,20に容易に流入する。結果と
して、圧縮容積10,20に流入する流体の吸入圧力を最大
化でき、体積効率を改善することができる。
また、上述の構造において、第1および第2貫通穴9
1,92は、第1ベース11の表面から前面に向かって半径方
向外側に傾斜しているので、第1ベース11の背面での両
貫通穴91,92の開口位置間の直径方向の分離は、第1ベ
ース11の前面での貫通穴91,92の開口位置間の直径方向
の分離と相違する。このことによって、貫通穴91,92か
ら排出される流体の出口圧力は、この貫通穴に流入する
流体の入口圧力よりも高い値に上昇する。従って、圧縮
容積10,20に流入する流体の吸入圧力を、最大化するこ
とができる。
さらに、上述の構造において、吸入穴9は、第1ベー
ス11の前面の外周部でかつ第1螺旋部材12の外端の近傍
に開口する第1貫通穴91と、この第1貫通穴91に対して
180゜の角度だけ位置を変えた第2貫通穴92とで構成さ
れるので、第1および第2貫通穴10,20から排出された
流体は、圧縮容積10,20に直接取り込まれ、これによっ
て圧縮容積10,20に流入する吸入圧力を最大にすること
ができる。
また、吸入ポート8は、第1ベース11の背面でかつ第
1貫通穴91または第2貫通穴92の開口位置の近傍に開口
するので、吸入ポート8から本体ハウジング7内に放た
れるべき流体は、第1および第2貫通穴91,92に容易に
流入し、これによって圧縮容積10,20に流入する流体の
吸入圧力を最大にすることができる。
次に、図4にしたがって、本発明の第2実施例を説明
する。
本発明のスクロール式の流体機械の第2実施例には、
第1スクロール1に第1ベース11の背面の外周部から後
方へ突出する円筒状部材13aと、この円筒状部材13aの突
起の外端から第1ベース11の中心に向かって突出する環
状板型底部13bを有するガイド13を備えている。他の構
造は、上記第1実施例の構造と同じである。
図4に示す第2実施例において、第1ベース11の背面
に沿い,かつこの第1ベース11に開口する吸入穴9を避
けて外方へ流れようとするいかなる流体も、上記ガイド
13を構成する円筒状部材13aによって阻止することがで
きて、環状板型底部13bに沿って吸入穴9内へ案内され
る。従って、流体は、吸入穴9を適切に通過することが
でき、これによって圧縮容積10,20に流入する流体の吸
入圧力を最大にすることができる。
次に、図5にしたがって、本発明の第3実施例を説明
する。
この第3実施例は、第1および第2スクロール1,2の
第1および第2螺旋部材12,22の外周を夫々覆うべく、
第1スクロール1の第1ベース11の外周に壁15が設けら
れて、本体ハウジング7の内部空間70に対して限定空間
14が形成されている。上記壁15は、流体が吸入穴91,92
を通って圧縮容積に流入するとき、この流体が圧縮容積
から漏れたり,圧縮容積外を通ったりして第1および第
2螺旋部材12,22に隣接する内部空間に流入するのを上
記壁によって抑制し,防止するような構造になってい
る。従って、吸入穴を経て圧縮容積内に流入する流体
は、圧縮容積内に留どまり、これによって圧縮容積内の
吸入圧力が最大になり、体積効率が増大する。
さらに、壁15からの突起の外端には、第2スクロール
2の第2ベース21の背面を収容するためのスラスト支持
部16が設けられている。
第3実施例の他の構造は、図4の上記第2実施例の構
造と同じである。
図5に示した第3実施例では、吸入穴9を経て排出さ
れる流体が第1および第2スクロール1,2の回転によっ
て外方へ吹き飛ばされるのを、上記壁15が防止すること
ができる。従って、吸入穴9から放出された流体は、圧
縮容積10,20内に適切に取り込まれることができ、これ
によって圧縮容積に流入する流体の吸入圧力を最大にす
ることができる。
さらに、壁15の突起の外端にスラスト支持部16が設け
られているので、第2スクロールが壁でスラスト支持さ
れるように壁15を用いることができ、これによって本実
施例の構造を最も効率的に用いることができる。
加えて、上述の本発明の総ての実施例は、圧縮機に適
用されているが、これらの実施例は、真空ポンプにも同
様に適用することができる。
幾つかの実施例について述べてきたが、これらの実施
例は、本発明の単なる模範例であり、本発明を制限する
ものとして構成されたものではなく、本発明は、添付の
請求項のみによって制限されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷和 弘通 大阪府堺市築港新町3丁12番地 ダイキ ン工業株式会社 堺製作所 臨海工場内 (72)発明者 上野 広道 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社 堺製作所 金岡工場内 (72)発明者 萩原 茂喜 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社 堺製作所 金岡工場内 (72)発明者 フォーニ、ロナルド・ジェイ アメリカ合衆国マサチューセッツ州 02173 レキシントン・アダムスストリ ート64 (72)発明者 ムクロー、ジョン・イー アメリカ合衆国マサチューセッツ州 01741 カーライル・ブルックストリー ト413 (56)参考文献 特開 平4−76288(JP,A) 特表 平3−500914(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 18/02 311

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 第1回転軸と、 (b) 上記第1回転軸の第1中心軸から偏心した第2
    中心軸を有する第2回転軸と、 (c) 第1ベースとこの第1ベースの前面に立設され
    た第1螺旋部材とを備えて、上記第1中心軸の回りに回
    転可能な第1スクロールと、 (d) 第2ベースとこの第2ベースの前面に立設され
    た第2螺旋部材とを備えて、上記第2中心軸の回りに回
    転可能な第2スクロールと、 (e) 上記スクロールの一方を他方のスクロールに対
    して動かすための手段と、 (f) 上記第1および第2スクロールを収容する内部
    空間を有する本体ハウジングと、 (g) 上記第1螺旋部材と上記第2螺旋部材との間に
    形成される圧縮容積に連通する本体ハウジング内の上記
    内部空間に開口して、この内部空間に流体を流入させる
    ための吸入ポートとを備えるとともに、 (h) 上記第1スクロールには、吸入穴が設けられ、
    この吸入穴は、上記第1ベースを背面から前面に向かっ
    て半径方向外側に傾斜するように貫通して、この前面の
    外周部に開口し、かつ上記本体ハウジングの上記内部空
    間と上記圧縮容積の吸入側とを連通させるとともに、上
    記第1ベースの背面の上記吸入穴の開口は、上記圧縮容
    積の吸入側に対して半径方向内側に位置づけられること
    を特徴とするスクロール式の流体機械。
  2. 【請求項2】2つの吸入穴が設けられ、そのうちの一方
    の吸入穴は、上記第1ベースの前面の外周部でかつ上記
    第1螺旋部材の外周端の近傍に開口する第1貫通穴から
    なり、第2貫通穴が、上記第1貫通穴に対して180゜の
    角度だけ位置を変えて開口することを特徴とする請求項
    1に記載のスクロール式の流体機械。
  3. 【請求項3】上記吸入ポートは、上記第1ベースの背面
    に開口することを特徴とする請求項1に記載のスクロー
    ル式の流体機械。
  4. 【請求項4】(a) 第1回転軸と、 (b) 上記第1回転軸の第1中心軸から偏心した第2
    中心軸を有する第2回転軸と、 (c) 第1ベースとこの第1ベースの前面に立設され
    た第1螺旋部材とを備えて、上記第1中心軸の回りに回
    転可能な第1スクロールと、 (d) 第2ベースとこの第2ベースの前面に立設され
    た第2螺旋部材とを備えて、上記第2中心軸の回りに回
    転可能な第2スクロールと、 (e) 上記スクロールの一方を他方のスクロールに対
    して動かすための手段と、 (f) 上記第1および第2スクロールを収容する内部
    空間を有する本体ハウジングと、 (g) 上記第1螺旋部材と上記第2螺旋部材との間に
    形成される圧縮容積に連通する本体ハウジング内に上記
    内部空間に開口して、この内部空間に流体を流入させる
    ための吸入ポートとを備えるとともに、 (h) 上記第1スクロールには、吸入穴が設けられ、
    この吸入穴は、上記第1ベースを背面から前面へ貫通し
    て、この前面の外周部に開口し、かつ上記本体ハウジン
    グの上記内部空間と上記圧縮容積の吸入側とを連通させ
    る一方、 (i) 上記第1ベースには、背面の外周部に、上記第
    1ベースから後方へ突出し、かつこの突出部の最外端か
    ら上記第1ベースの中心へ向かうガイドが設けられてい
    ることを特徴とするスクロール式の流体機械。
  5. 【請求項5】上記第1螺旋部材または第2螺旋部材のう
    ちの少なくとも1つの外周部に、上記圧縮容積からの流
    体の漏れを実質的に防止するための壁手段をさらに備え
    たことを特徴とする請求項1に記載のスクロール式の流
    体機械。
  6. 【請求項6】上記壁手段の突出する最外端に、他方のス
    クロールのベースの背面を受けるためのスラスト支持部
    が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のス
    クロール式の流体機械。
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